連動についての説明
Cisco Unified Communications Manager SCCP 連動では、LAN または WAN を介した接続が確立されます。ゲートウェイから公衆電話交換網(PSTN)に接続できます。
SCCP を介した Cisco Unity Connection との連動がサポートされている Cisco Unified CM のバージョンのリストについては、『 SCCP Compatibility Matrix: Cisco Unity Connection, Cisco Unified Communications Manager, and Cisco Unified Communications Manager Express 』( http://www.cisco.com/en/US/products/ps6509/products_device_support_tables_list.html )を参照してください。
このマニュアルは、Cisco Unity Connection が Cisco Unified CM とは別のサーバにインストールされている場合にだけ適用されます。Cisco Unity Connectionが Cisco Unified CM と同じサーバに Cisco Unified Communications Manager Business Edition(CMBE) としてインストールされた構成では、このマニュアルは適用されません。
コール情報
電話システムでは、転送された通話に関する次の情報を送信します。
• 着信側の内線番号
• 発信側の内線番号(内線通話の場合)または発信側の電話番号(外線通話においてシステムで発信者 ID が使用される場合)
• 転送の理由(内線が通話中である、応答しない、またはすべての着信を転送するように設定されている)
Cisco Unity Connection は、この情報を使用して、コールに適切に応答します。たとえば、Cisco Unity Connection に転送された通話への応答には、ユーザのパーソナル グリーティングが使用されます。電話システムがコールを転送するときに、この情報を付加しなかった場合、Cisco Unity Connection はコールにオープニング グリーティングで応答します。
連動の機能
Cisco Unity Connection との Cisco Unified CM SCCP 連動には、次の機能が用意されています。
• パーソナル グリーティングへの自動転送
• 通話中グリーティングへの自動転送
• 発信者 ID
• 容易なメッセージ アクセス(ユーザは ID を入力しなくてもメッセージを取得できます。Cisco Unity Connection では、通話発信元の内線番号に基づいてユーザを識別します。パスワードが必要になる場合があります)
• 識別されたユーザのメッセージ(Cisco Unity Connection では、転送された内線通話中にメッセージを残したユーザを、通話発信元の内線番号に基づいて自動的に識別します)。
• メッセージ待機インジケータ(MWI)
この連動の機能は、次に説明する問題の影響を受ける場合があります。
Cisco Unified Survivable Remote Site Telephony(SRST)ルータの使用
ネットワークに Cisco Unified Survivable Remote Site Telephony(SRST)ルータが含まれている状況で、Cisco Unified SRST ルータが Cisco Unified CM から通話処理機能を引き継いだ場合(WAN リンクのダウンなどの理由で)、支社の電話機は動作を続行できます。ただし、この場合は、連動機能に次の制約が加えられます。
• 通話中グリーティングへの通話転送 :Cisco Unified SRST ルータが PSTN に対して FXO/FXS 接続を使用している状況で、支社から Cisco Unity Connection に着信が転送された場合、通話中グリーティングを再生することはできません。
• 内線グリーティングへの通話転送 :Cisco Unified SRST ルータが PSTN に対して FXO/FXS 接続を使用している状況で、支社から Cisco Unity Connection に着信が転送された場合、内線グリーティングを再生することはできません。PSTN は FXO 回線の発番号を提供するため、発信者はユーザとして識別されません。
• 着信転送 :PSTN に到達するにはアクセス コードが必要であるため、Cisco Unity Connection から支社への着信転送は失敗します。
• 識別されているユーザのメッセージ :Cisco Unified SRST ルータが PSTN に対して FXO/FXS 接続を使用し、支社のユーザがメッセージを残したり通話を転送したりする場合、そのユーザは識別されません。発信者は、身元不明発信者と表示されます。
• メッセージ受信インジケータ :MWI は支社の電話機では更新されません。そのため、新規メッセージが到着した場合や、すべてのメッセージを聞いた場合、MWI はその状況を正しく反映しません。WAN リンクが再確立された場合は、MWI を再同期化することを推奨します。
• ルーティング規則 :Cisco Unified SRST ルータが PSTN に対して FXO/FXS 接続を使用している状況で、支社から Cisco Unity Connection に着信が到達した場合(一般の着信または転送呼)、着信サービスは失敗します。
Cisco Unified SRST ルータが PRI/BRI 接続を使用している場合は、支社から Cisco Unity Connection への通話の発信者 ID は、PSTN によって提供される完全な番号(局番および内線番号)となる場合があるため、Cisco Unity Connection ユーザの内線番号と一致しないことがあります。このケースに該当する場合は、代行内線番号を使用して発信者 ID を認識するように Cisco Unity Connection を設定できます。
SRST を使用する場合は、Redirected Dialed Number Information Service(RDNIS)がサポートされている必要があります。
Cisco Unified SRST ルータの設定については、該当する『 Cisco Unified SRST System Administrator Guide 』の「Integrating Voice Mail with Cisco Unified SRST」の章を参照してください。このドキュメントは、 http://www.cisco.com/en/US/products/sw/voicesw/ps2169/products_installation_and_configuration_guides_list.html から入手可能です。
AAR によって転送されるボイスメール通話に与える RDNIS の送信不能の影響
自動代替ルーティング(AAR)を使用する場合は、RDNIS がサポートされている必要があります。
AAR では、WAN が加入過多の状態になった場合に、PSTN を介して通話を転送できます。ただし、PSTN を介して再転送される場合は、RDNIS が影響を受けることがあります。Cisco Unity Connection がそのメッセージ クライアントに対してリモートである場合は、RDNIS 情報に誤りが生じることにより、AAR が PSTN を介して再転送するボイスメール通話が影響を受けることがあります。RDNIS 情報が誤っている場合、通話はダイヤル先のユーザのボイスメール ボックスに到達せず、代わりに自動受付のプロンプトを受信します。その場合、発信者は、到達先の内線番号を再入力するように要求されることがあります。この動作は、主に、電話通信事業者がネットワークを介した RDNIS を保証できない場合の問題です。通信事業者が RDNIS の正常な送信を保証できない理由は数多くあります。通信事業者に問い合わせて、回線のエンドツーエンドで RDNIS の送信を保証しているかどうかを確認してください。オーバーサブスクリプションの状態になった WAN に対して AAR を使用する代わりの方法は、単に、オーバーサブスクリプションの状況で発信者にリオーダー トーンが聞こえるようにすることです。