この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、Cisco Unified SIP Proxy ソフトウェアを理解し、コマンドライン インターフェイス(CLI)を使用して設定する際に役立つヒントを紹介します。この章は次の項で構成されています。
Cisco Unified SIP Proxy CLI コマンドの構造は、Cisco IOS CLI コマンドの構造と非常に似ています。ただし、Cisco Unified SIP Proxy CLI コマンドは、Cisco IOS の構成に影響しません。Cisco Unified SIP Proxy モジュールにログインした後、コマンド環境は Cisco IOS 環境ではなくなります。
Cisco Unified SIP Proxy ネットワーク モジュールのコマンド環境は、4 つのモードにわかれています。
• EXEC -- これは、Cisco Unified SIP Proxy ネットワーク モジュール(NME-xxxx)にログインした後のモードです。ネットワーク モジュール EXEC コマンドは、システムのパラメータにさまざまな形で影響します。一部のコマンドは、パラメータ値の表示またはクリア、システム全体の停止または起動、トラブルシューティング手順の開始のみ行います。ただし、Cisco IOS EXEC モードとは異なり、ネットワーク モジュール EXEC モードには、パラメータ値を変更するコマンドがいくつかあります。これらの変更内容は、スタートアップ コンフィギュレーションではなくモジュールのメモリに保存されるため、停電やディスク障害などの事態が発生した場合、システムは最小限の情報を利用できます。
• コンフィギュレーション -- このモードでは、ネットワーク モジュールのシステム コンフィギュレーションを変更できます。変更内容は実行コンフィギュレーションに保存されます。後で実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションに保存すると、コンフィギュレーション コマンドで行った変更は、ソフトウェアのリブート時に復元されます。
• Cisco Unified SIP Proxy EXEC -- これは、Cisco Unified SIP Proxy コマンド環境にログインした後のモードです。Cisco Unified SIP Proxy EXEC コマンドは、システムのパラメータにさまざまな形で影響します。このモードには、診断およびトラブルシューティングのために Cisco Unified SIP Proxy コンフィギュレーションを表示できるコマンドが含まれます。
• Cisco Unified SIP Proxy コンフィギュレーション -- このモードでは、Cisco Unified SIP Proxy のコンフィギュレーションを変更できます。シスコのサービス統合型ルータでサポートされている他のアプリケーションとは異なり、Cisco Unified SIP Proxy では実行コンフィギュレーションという概念は使用されません。代わりに、Cisco Unified SIP Proxy では、「候補コンフィギュレーション」および「アクティブ コンフィギュレーション」という概念が使用されます。
– 候補コンフィギュレーション:Cisco Unified SIP Proxy のコンフィギュレーションを変更すると、これらの変更内容は候補コンフィギュレーションに保存されます。候補コンフィギュレーション状態にあるとき、これらのコンフィギュレーション パラメータは影響しません。
– アクティブ コンフィギュレーション:アクティブ コンフィギュレーションには、Cisco Unified SIP Proxy で現在有効なすべてのコンフィギュレーション パラメータが含まれます。
コンフィギュレーションの変更を有効にするには、 commit コマンドを入力する必要があります。 commit コマンドを入力した後、候補コンフィギュレーション内のすべてのコンフィギュレーション変更はアクティブ コンフィギュレーションの一部になります。Cisco Unified SIP Proxy コンフィギュレーション内の別のコマンドを使うと、現在の候補コンフィギュレーションおよびアクティブ コンフィギュレーションを表示できます。Cisco Unified SIP Proxy EXEC モードでは、アクティブ コンフィギュレーションだけを表示できます。
Cisco Unified SIP Proxy コンフィギュレーション モードには、いくつかのサブコンフィギュレーション レベルがあります。グローバル コンフィギュレーション モードは、コマンド環境を EXEC からコンフィギュレーションに変更します。このレベルでは多くのソフトウェア パラメータを変更できます。ただし、一部のコンフィギュレーション コマンドは、システムに対する変更を入力する、より詳細なコンフィギュレーション モードに環境を変更します。たとえば、 trigger condition コマンドは、環境を config から config-trigger に変更します。この時点で、アプリケーション パラメータ値を入力または変更できます。
特定の時点で使用できるコマンドは、現在のモードによって異なります。CLI プロンプトで疑問符( ? )を入力すると、各コマンド モードで使用できるコマンドの一覧が表示されます。このコマンド リファレンスの説明では、各コマンドの環境モードを示しています。
表 1 に、Cisco Unified SIP Proxy ソフトウェアのさまざまな一般的なコマンド モードのアクセス方法および終了方法を示します。また、各モードで表示されるプロンプトの例も示します。
4. service-module integrated-service-engine slot/port session
CLI プロンプトで疑問符( ? )を入力すると、各コマンド モードで使用できるコマンドの一覧が表示されます。コンテキスト ヘルプ機能により、各コマンドに関連付けられたキーワードおよび引数の一覧を表示することもできます。
コマンド モード、コマンド、キーワード、または引数に固有のヘルプを表示するには、 表 2 のコマンドのいずれかを使用します。
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コマンド ラインで続けて入力する必要があるキーワードまたは引数の一覧を表示します (コマンドと疑問符の間にスペースが必要です)。 |
コマンドの no 形式を使用できる場合は、この形式によって機能をディセーブルにします。 no キーワードを指定せずにこのコマンドを使用すると、ディセーブルになった機能を再度イネーブルにしたり、デフォルトでディセーブルの機能をイネーブルにしたりすることができます。各コマンドのコマンド リファレンスの項目には、コンフィギュレーション コマンドの完全なシンタックスと、コマンドの no 形式の動作についての説明が記載されています。
コンフィギュレーション コマンドでは、コマンド設定をデフォルト値に戻す default 形式を使用することもできます。コマンドがデフォルトでディセーブルの場合、 default 形式を使用した結果はコマンドの no 形式を使用した場合と同じです。ただし、一部のコマンドはデフォルトでイネーブルになっていて、変数は特定のデフォルト値に設定されています。このようなコマンドで default 形式を使用すると、コマンドはイネーブルになり、変数はデフォルト値に設定されます。コマンドの default 形式が使用可能で、この形式の動作が no 形式の動作と異なる場合、コマンド リファレンスの項目には、default 形式の結果の説明が示されます。
EXEC モードで開始し、次のコマンドを使用して、フラッシュ メモリ内の実行コンフィギュレーションを別の場所にコピーします。
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(オプション)コピーされたファイルが保存される FTP サーバのディレクトリです。使用する場合は、名前の前にスラッシュ(/)を付けます。 |
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実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションにコピーするときは、コマンドを 1 行で入力します。次の例で、実行コンフィギュレーションは start ファイルとしてスタートアップ コンフィギュレーションにコピーされます。この例では、次のコマンドを 1 行で入力します。
FTP または TFTP サーバにコピーするとき、このコマンドはインタラクティブになり、ユーザに情報の入力を求めます。パラメータを 1 行で入力することはできません。次の例は、このプロセスを示しています。次の例では、実行コンフィギュレーションが FTP サーバにコピーされます。FTP サーバは、ユーザ ID とパスワードを要求します。FTP サーバの IP アドレスは 172.16.231.193 です。実行コンフィギュレーションは、saved_start ファイルとして configs ディレクトリにコピーされます。
シスコのサービス統合型ルータでサポートされている他の Linux ベースのアプリケーションとは異なり、Cisco Unified SIP Proxy の一部のコマンドでコンフィギュレーションを有効にするには commit コマンドを使用する必要があります。 commit コマンドを使用しないと、これらのコマンドに対する変更は実行コンフィギュレーションで反映されません。
commit コマンドの発行は、次のコンフィギュレーション コマンド(およびそれぞれのサブモードのコマンド)で必要になります。
Cisco Unified SIP Proxy コンフィギュレーション モードを終了するとき、変更をコミットするかどうかを確認するメッセージが表示されます。[no] を選択すると、変更はすべて破棄されます。
Cisco IOS ソフトウェアは、特定のプラットフォームをサポートするソフトウェア イメージで構成されるフィーチャ セットにパッケージ化されています。Cisco Unified SIP Proxy ネットワーク モジュール ハードウェアをサポートするには、特定のソフトウェア イメージが必要です。特定のプラットフォームで使用可能なフィーチャ セットは、バージョンに含まれる Cisco IOS ソフトウェア イメージによって異なります。特定のバージョンで使用できる一連のソフトウェア イメージを確認する、または機能が所定の Cisco IOS ソフトウェア イメージで使用できるかどうかを判断するには、次の項を参照してください。
Cisco Feature Navigator を使用して、プラットフォーム サポートおよび Cisco IOS ソフトウェア イメージ サポートに関する情報を検索します。Cisco Feature Navigator にアクセスするには、 http://www.cisco.com/go/cfn を参照してください。Cisco.com のアカウントは不要です。