LLDP の概要
Link Layer Discovery Protocol(LLDP)は、ベンダーに依存しないデータリンク層プロトコルです。ネットワーク デバイスが、IEEE 802 ローカル エリア ネットワーク、主に有線イーサネットで、ID、機能、およびネイバーをアドバタイズするために使用します。
プロトコルはデータリンク層で動作するため、異なるネットワーク層プロトコルが稼働する 2 つのシステムで互いの情報を学習できます。そのため、このプロトコルは、シスコ デバイスとシスコ以外のデバイスでの相互運用性を実現します。
LLDP は一連の属性をサポートし、これらを使用してネイバー デバイスを検出します。これらの属性には、タイプ、長さ、および値の記述が含まれ、タイプ/長さ/値(TLV)構造と呼ばれます。LLDP をサポートするデバイスは、ネイバーとの情報の送受信に TLV を使用できます。設定情報、デバイスの機能、デバイス ID などの詳細情報は、このプロトコルを使用してアドバタイズできます。
LLDP の設定
CLI を使用してのみ、LLDP を設定できます。
次に、グローバル コンフィギュレーション モードで実行されるコマンドを示します。
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lldp run |
LLDP を有効にします。 |
ap(config) # lldp run |
lldp holdtime seconds |
デバイスから送信された情報が受信デバイスで破棄されるまでの保持時間を指定します。 |
ap(config) # lldp holdtime 120 |
lldp reinit seconds |
任意のインターフェイスで LLDP の初期化を実行するための遅延(秒単位)を設定します。 |
ap(config)# lldp reinit 60 |
lldp timer seconds |
LLDP パケットが送信されるレートを指定します(秒単位)。 |
ap(config)# lldp timer 50 |
lldp tlv-select tlv_name |
LLDP パケットを送受信する TLV を指定します。使用できる TLV は、dcbxp、management-address、port-description、port-vlan、system-capabilities、system-description、および system-name です。使用できるすべての TLV はデフォルトでイネーブルになっています。 |
ap(config)# lldp tlv-select system-name |
デフォルトの LLDP 設定
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LLDP グローバル ステート |
ディセーブル |
LLDP ホールドタイム(廃棄までの時間) |
120 秒 |
LLDP タイマー(パケット更新頻度) |
30 秒 |
LLDP 再初期化遅延 |
2 秒 |
LLDP tlv-select |
有効(すべての TLV の送受信が可能) |
LLDP インターフェイス ステート |
イネーブル |
LLDP 受信 |
イネーブル |
LLDP 転送 |
イネーブル |
ギガビット イーサネット インターフェイス上での LLDP の無効化と再有効化
ギガビット イーサネット(GbE)インターフェイスで LLDP を無効にするには、次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
interface interface-id |
LLDP を無効にするインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
no lldp transmit |
インターフェイスで LLDP パケットが送信できなくなります。 |
ステップ 4 |
no lldp receive |
インターフェイスで LLDP パケットが受信できなくなります。 |
ステップ 5 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 6 |
copy running-config startup-config |
コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
GbE インターフェイスで LLDP を再度有効にするには、次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
interface interface-id |
LLDP を無効にするインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
lldp transmit |
インターフェイスで LLDP パケットを送信できるようになります。 |
ステップ 4 |
lldp receive |
インターフェイスで LLDP パケットを受信できるようになります。 |
ステップ 5 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 6 |
copy running-config startup-config |
コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
LLDP 情報の表示と削除
次に、特権 EXEC モードで実行されるコマンドを示します。
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show lldp |
送信頻度、送信するパケットのホールド時間、LLDP の遅延時間など、インターフェイス上で初期化するグローバル情報を表示します。 |
show lldp entry entry-name |
特定のネイバーに関する情報を表示します。アスタリスク(*)を入力して、すべてのネイバーを表示することも、情報が必要なネイバーの名前を入力することもできます。 |
show lldp errors |
LLDP カプセル化エラーおよびオーバーフローを表示します。 |
show lldp interface |
LLDP がイネーブルに設定されているインターフェイスに関する情報を表示します。必要なインターフェイスの情報だけを表示できます。 |
show lldp neighbors [interface-id] [detail] |
デバイス タイプ、インターフェイスのタイプや番号、ホールドタイム設定、機能、ポート ID など、ネイバーに関する情報を表示します。特定のインターフェイスに関するネイバー情報だけを表示したり、詳細表示にするため表示内容を拡張したりできます。 |
show lldp traffic |
送受信パケットの数、廃棄したパケットの数、認識できない TLV の数など、LLDP カウンタを表示します。 |
clear lldp counters |
トラフィック カウンタおよびエラー カウンタをゼロにリセットします。 |
clear lldp table |
ネイバーに関する情報を収めた LLDP テーブルを削除します。 |