この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、最初に Cisco 3350 Mobility Services Engine を設置および設定する方法について説明します。
• 「Mobility Services Engine の開梱」
• 「Mobility Services Engine の電源投入」
• 「Mobility Services Engine の設定」
• 「Mobility Services Engine の起動」
• 「Mobility Services Engine ソフトウェアの状態の確認」
• 「Mobility Services Engine ソフトウェアの手動停止」
• 「Mobility Services Engine ソフトウェアの更新」
(注) 初期設置以降の設定の詳細については、次の URL にある適切なモビリティ サービス コンフィギュレーション ガイドを参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/ps9742/tsd_products_support_series_home.html
この項では、Mobility Services Engine の設置と設定に必要な必須のハードウェア、ソフトウェア、およびその他の情報を示します。
EIA ラックに Mobility Services Engine を設置するには次の装置が必要です。
• 標準の EIA ラック内の 1 ラック ユニット(RU)
(注) この装置をネジ穴ラックに設置する場合は、ネジ穴ラックに合ったネジと、それらのネジに適したドライバまたはトルクス ドライバを使用する必要があります。
Mobility Services Engine コンソールに接続するには、次の装置が必要です。
• CLI コンソール ラップトップ、デスクトップ、またはパームトップ上の VT-100 ターミナル エミュレータ
(注) ラップトップ、デスクトップ、またはパームトップへの接続を提供するヌル モデム シリアル ケーブルは、Mobility Services Engine に付属しています。
(注) Mobility Services Engine、シスコ WCS、およびコントローラのリリース間の互換性については、次の URL で入手できる Cisco 3300 Mobility Services Engine の最新のリリース ノートを参照してください。http://www.cisco.com/en/US/products/ps9742/prod_release_notes_list.html
• Mobility Services Engine のホスト名
• イーサネット 0(eth0)ポート(Mobility Services Engine の背面パネル)の IP アドレス
• イーサネット 1(eth1)ポート(Mobility Services Engine の背面パネル)の IP アドレス(インストール オプション)
• eth1 IP アドレスのネット マスク(eth1 がインストールされている場合のみ必須)
• eth1 デフォルト ゲートウェイの IP アドレス(eth1 がインストールされている場合のみ必須)
(注) イーサネット 0 またはイーサネット 1 ポートは、いずれもロケーション更新のシスコ WCS への送信に使用できます。ただし、イーサネット 0 ポートは、一般的に Cisco WCS と通信するように設定され、イーサネット 1 ポートは、一般的にアウトオブバンド管理用に使用されます。ポートは両方とも、「Mobility Services Engine の設定」に記載されているインストール スクリプトの一部として設定されます。
最大限の安全性と確実性を確保するため、次のガイドラインに従って Mobility Services Engine を取り付けてください。
怪我や Mobility Services Engine の破損を防止するため、次の点に注意してください。
• 製品は、ラジエータ、ヒート レジスタ、ストーブ、アンプ、またはその他の熱を発する製品から離れた場所に配置してださい。
レーザー デバイスは、Mobility Services Engine の DVD 内で使用されます。お客様のサイトでの DVD の使用法は定義されていません。
危険な放射線の被爆リスクを軽減するために、次に従ってください。
• レーザー デバイスのラックを開けようとしないでください。ユーザが保守できるコンポーネントは収納されていません。
EIA 標準ラックに Mobility Services Engine を設置します。Mobility Services Engine ごとに 1 ラック ユニットが必要です。
Mobility Services Engine およびすべてのケーブルに手が届くことを確認します。
• Mobility Services Engine が 10/100/1000BASE-T ポートに接続された機器に対して 328 フィート(100 m)相当の距離以内にあることを確認します。
• 電源コードが、アースされている 110 または 220 VAC のコンセントに届くことを確認します。
Mobility Services Engine の後ろ側にすべてのケーブルおよびコネクタが収まる十分なスペースがあることを確認します。
• ラックの前側に 63.5 cm(25 インチ)以上の空間を確保します。
• ラックの後ろ側に 76.2 cm(30 インチ)以上の空間を確保します。
• ラックの背面から、別のラックまたはラックの列の背面まで、121.9 cm(48 インチ)以上の空間を確保します。
装置が安全で正常に動作するように、通気がよく温度管理の行き届いた場所にシステムを設置または配置してください。
装置をラックに設置した場合の温度上昇を考慮に入れて、動作温度が 0 ~ 40 °C(32 ~ 104 °F)であることを確認してください。
この装置は、情報テクノロジー装置の設置について規定した、ご使用の地域の電気規格に従って資格のある電気技師が設置する必要があります。この装置は、NFPA 70、1999 Edition(National Electric Code)、および NFPA 75、1992(Code for Protection of Electronic Computer/Data Processing Equipment)で規定されているシステム構成で動作するように設計されています。オプションの電気定格については、製品の定格ラベルまたはそのオプションに付属のユーザ マニュアルを参照してください。
複数の Mobility Services Engine を設置すると、すべてのデバイスに安全に電力を供給するために追加の配電デバイス(PDU)が必要になる場合があります。次のガイドラインに従ってください。
• 使用可能な AC 電源の分岐回路間で、Mobility Services Engine の電力負荷のバランスを取る必要があります。
• システムの AC 電流全体の負荷が、分岐回路 AC 定格電流の 80 % を超えないように注意してください。
Mobility Services Engine には電源装置が 2 台搭載されています。
警告 この装置には複数の電源装置接続が存在する場合があります。すべての接続を取り外し、装置の電源を遮断する必要があります。ステートメント 1028
Mobility Services Engine には、過塩素酸塩が含まれているリアルタイム クロック バッテリまたはコイン セル バッテリが搭載されている可能性があり、カリフォルニア州でリサイクルまたは廃棄処分にするときは特別な取り扱いが必要になる場合があります。
http://www.dtsc.ca.gov/hazardouswaste/perchlorate
Mobility Services Engine は、正常な動作と安全を確保するため、適切にアースする必要があります。米国では、NFPA 70、1999 Edition(National Electric Code)、Article 250 のほか、地域の建築基準法に従って装置を設置する必要があります。カナダでは、カナダ規格協会の CSA C22.1、Canadian Electrical Code に従って装置を設置する必要があります。その他のすべての国では、国際電気標準会議(IEC)Code 364、Part 1 ~ 7 など、地域または国内の電気配線規制に従って装置を設置する必要があります。
さらに、設置に使用する分岐配線やコンセントなどのすべての配電デバイスが、記載された、または認証されたアースタイプ デバイスであることを確認してください。同一電源に複数のシステムを接続すると、高い漏れ電流が発生するため、シスコでは、建物の分岐回路に恒久的に配線されている PDU、または工業用プラグに配線される切り離し不可能なコードが装着された PDU を使用することを推奨しています。NEMA ロック式プラグや、IEC 60309 に準拠したプラグは、この目的に適合していると見なされます。Mobility Services Engine に共通の電源出力ストリップの使用は推奨されません。
警告 ラックへのユニットの設置や、ラック内のユニットの保守作業を行う場合は、負傷事故を防ぐため、システムが安定した状態で置かれていることを十分に確認してください。次のガイドラインは、安全に作業を行ってもらうために用意してあります。(1)ユニットは、ラックに 1 つだけの場合は、一番下に搭載するようにしてください。(2)ラックに複数のユニットを設置する場合は、最も重いユニットを一番下に設置して、下から順番に取り付けます。 (3)ラックにスタビライザが付いている場合は、まずスタビライザを取り付けてから、ユニットの設置や保守を行ってください。 ステートメント 1006
Mobility Services Engine を開梱するには、次の手順に従います。
ステップ 3 「パッケージの内容」の項に記載されているすべての品目が揃っていることを確認します。
ステップ 4 各品目に破損がないことを確認します。内容物が破損または不足している場合は、シスコの営業担当者にご連絡ください。
各 Mobility Services Engine パッケージには次のアイテムが含まれています。
警告 この装置の設置、交換、または保守は、訓練を受けた相応の資格のある人が行ってください。ステートメント 1030
• 資材の取り扱いについては、地域の職業安全衛生要件およびガイドラインに従ってください。
• 設置や取り外しの際に Mobility Services Engine を持ち上げ、安定させるために手助けを受けることが推奨されます(特にシステムがレールに固定されていないとき)。
• Mobility Services Engine のラックへの設置やラックからの取り外しは、慎重に行ってください。レールに固定されていないと、装置は不安定になります。
• 必ず、最も重い品目がラックの一番下になるように、ラックの設置を計画してください。最も重い品目を最初に設置して、下から順番に取り付けていきます。
(注) • Mobility Services Engine には、四角穴ラック、丸穴ラック、またはネジ穴ラックに取り付けることのできる、ユニバーサル ラック マウント キットが付属しています。
• 取り付けレールをラックに固定するためのネジ穴用のネジを用意する必要があります。ネジ穴用のネジは、システムに付属していません。
図 2-1 Mobility Services Engine にインナー スライド レールを取り付ける
ステップ 2 Mobility Services Engine が設置されるラック構造の前面にアウター レールを取り付けます(図 2-2)。図内の番号は、作業の順番を示しています。
ステップ 3 Mobility Services Engine がインストールされるラック構造の前面にアウター レールを取り付けます(図 2-3)。図内の番号は、作業の順番を示しています。
ステップ 4 ラックに取り付けられているアウター レールに Mobility Services Engine を搭載したインナー スライド レールを取り付けます(図 2-4)。
ステップ 5 取り付けたインナー レールと Mobility Services Engine をラックの背面にスライドします(図 2-5)。図内の番号は、作業の順番を示しています。
図 2-5 システムおよびインナー レールをラックの背面にスライドさせる
図 2-6 に、Cisco 3350 Mobility Services Engine の前面パネルの全体を示します。
図 2-7 には、Cisco 3350 の前面パネルの詳細を示します。
表 2-1 に、Cisco 3350 の前面パネルのコンポーネントと機能の説明を示します。
図 2-7 Cisco 3350 の前面パネルのクローズ アップ
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オレンジは、システム状態が低下していることを意味します。特定のシステム情報については、前面パネルから診断カードを引き出します。「診断カード」を参照してください。 |
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レッドは、システム状態がクリティカルであることを意味します。クリティカル状態のコンポーネントを識別するには、前面パネルから診断カードを引き出します。「診断カード」を参照してください。 |
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(注) NIC1 は自動インストール スクリプトでイーサネット 0 として識別されます。 | ||
(注) 電源がオフの場合、前面パネルの LED はアクティブではありません。背面パネルの NIC1 LED を確認します。「背面パネル」を参照してください。 | ||
(注) NIC2 は自動インストール スクリプトでイーサネット 1 として識別されます。 | ||
(注) 電源がオフの場合、前面パネルの LED はアクティブではありません。背面パネルの NIC2 LED を確認します。「背面パネル」を参照してください。 | ||
消灯は、電源コードが接続されていない、電源障害が発生した、電源装置が設置されていない、設備の電源が利用できない、または電源ボタン ケーブルが接続されていない状態です。 |
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電源、内部プロセッサ、DIMM、メモリ、温度、およびアラームに関するステータスを提供します。詳細については、「診断カード」を参照してください。 |
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ハード ドライブは、故障した場合や、シスコのテクニカル サポートからの取り外しの指示がない限り、取り外さないでください。 |
図 2-8 には、前面パネルにある診断カードの細部を示します。
表 2-2 には、診断カードによって追跡されている Mobility Services Engine の内部コンポーネントの概要を示します。これらのコンポーネントについて、LED 状態の各定義も集約されます。
(注) この情報は、現在 Cisco WCS 内で集約されていません。
図 2-9 に、Cisco 3350 Mobility Services Engine の背面パネルの細部を示します。
表 2-3 で、Cisco 3350 の背面パネルのコンポーネントと機能を識別します。
表 2-4 には、DB9 ケーブルのピン割り当ての概要を示します。
(注) 図 2-9 でラベルのない項目は、現在システムのアクティブな役割は割り当てられていません。
図 2-9 Cisco 3350 Mobility Services Engine の背面パネル
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コンソールの DB9 シリアル コネクタ。 表 2-4 のピン割り当てを参照してください。 |
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• ブルーは、識別がアクティブになっていることを意味します。 |
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• 消灯は、システムが消灯しているか、または電源装置が故障していることを示します。 |
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• 消灯は、システムが消灯しているか、または電源装置が故障していることを示します。 |
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初期のシステム設定では、コマンドライン インターフェイス(CLI)コンソールを使用します。CLI コンソールは、Mobility Services Engine の背面パネルにある DB9 コンソール ポートに接続します。図 2-9 に、Mobility Services Engine の背面パネルにあるコンソール ポートを示します。背面パネルのコンポーネントについては、 表 2-3 で説明しています。コンソール ポートのピン割り当てを 表 2-4 に示します。
(注) コンソール ポートを接続するには、クロスオーバー シリアル ケーブルまたはヌル モデム ケーブルを使用します。
Mobility Services Engine に AC 電源を適用すると、起動スクリプトによってオペレーティング システムと保存済みの設定が初期化されます。ユーザ ID とパスワードの入力と、キー設定の詳細の入力を要求するプロンプトが表示されます。
Mobility Services Engine に電源を投入するには、次の手順に従います。
ステップ 1 AC 電源コードを Mobility Services Engine の電源の背面(図 2-9)に差し込み、もう一方の端をアース付きの 100~240 VAC 50/60 Hz 電源コンセントに接続します。
Mobility Services Engine に差し込む側の電源コードは、IEC 320 標準に準拠しています。
ステップ 2 前面パネルの電源オン/スタンバイ ボタンを使用して、Mobility Services Engine の電源を入れます(図 2-7)。
ステップ 3 ログイン プロンプトで、Mobility Services Engine のユーザ ID とパスワードを入力します。デフォルトのユーザ ID は root、デフォルトのパスワードは password です。
ユーザ ID とパスワードは、大文字と小文字が区別されます。
これで、Mobility Services Engine のオペレーティング システムにログインできます。
「Mobility Services Engine の設定」に進みます。
Mobility Services Engine の最小限の設定は、コンソールを使用したインストールの一環として実行されます。自動インストールを使用した初期設定以外のすべての設定は、Cisco WCS で実行されます。自動インストールの詳細については、「自動インストール スクリプト」を参照してください。
(注) 最適なネットワーク セキュリティを確保するために、Mobility Services Engine の初期設定時にデフォルトの root パスワードを変更する必要があります。
• 自動セットアップ スクリプト中にパスワードを変更するように要求されます。
• Linux コマンド passwd を使用してパスワードを変更することもできます。
(注) ネットワーク内で Mobility Services Engine が最適に動作するように、すべての関連項目を初期セットアップ時に設定することを推奨します。ホスト名と、イーサネット 0(eth0)またはイーサネット 1(eth1)のポートは、自動インストール中に必ず設定する必要があります。
(注) 自動インストール スクリプトは、パラメータを追加または変更するためにいつでも再実行できます。これらの更新のいずれかで変更しない値を再入力する要件はありません。
(注) ある項目を設定しない場合は、skip を入力すると次の設定手順のプロンプトが表示されます。スキップされた設定は保持され、変更されません。
自動インストール スクリプトは、説明文とともに次のように画面に表示されます。
Example text: Indicates the installation script that displays to the console.
本文:スクリプト内の手順についてユーザに追加情報を提供します。
セットアップ ウィザードを使用する場合は yes と入力し、手動でパラメータを設定する場合は No と入力します。経験豊な Linux システム管理者だけが、セットアップ スクリプトを使用してシステムを設定することを選択できます。角カッコ内のオプションは、デフォルトです。デフォルトを選択するには、Enter キーを押します。
ホスト名は、ネットワーク上のデバイスを識別できる一意の名前にしてください。ホスト名は、文字で開始し、文字または数字で終了し、文字、数字、およびダッシュだけを含みます。
このデバイスが属するネットワーク ドメインのドメイン名を入力します。ドメイン名は、文字で開始し、 .com などの有効なドメイン名の拡張子で終了します。ドメイン名には、文字、数字、ダッシュ、ピリオドを使用できます。
(注) ネットワーク管理者は、後続のプロンプトに IP アドレス、ネットワーク マスク、およびデフォルト ゲートウェイ アドレスを指定できます。
2 番めのイーサネット(eth1)インターフェイスの情報を入力する場合は、Yes と入力します。
(注) 2 番めのイーサネット インターフェイス(eth1)は、skip と入力してスキップすることもできます。
指定した IP アドレスのネットワーク マスクを入力します。
(注) このマシンの 2 番目のインターフェイス(eth1)の IP アドレスおよびマスクを入力した場合は、このインターフェイスのスタティック ルーティング エントリを 2 つまで定義することもできます。スタティック ルートは通常、アウトオブバンド ネットワークを模倣するためにラボ環境で使用されるもので、幅広い使用経験がない場合は、ネットワーク内の実装には推奨されません。
(注) スタティック ルートを設定しない場合は、次に示すネットワーク アドレスのプロンプトで none と入力します。ネットワーク マスクとゲートウェイ アドレスを入力する必要はありません。
(注) 1 つのルートだけを設定する場合は、2 番目のネットワーク アドレスを入力するよう求められたら none と入力できます。2 番目のルートのネットワークマスク、ゲートウェイ アドレスを入力する必要はありません。
上記で入力したネットワーク アドレスのネットワーク マスクを入力します。
入力したネットワーク アドレスおよびネットワーク マスクのゲートウェイ アドレスを入力します。
(注) Mobility Services Engine、Cisco WCS とコントローラ間の通信は Universal Time Code(UTC)内にあります。Mobility Services Engine にはローカル タイム ゾーンが設定されています。これにより、ネットワーク オペレーション センターの担当者によるログ内のイベントの検索をサポートします。各システムで NTP を設定すると、デバイスに UTC 時刻が提供されます。
(注) Mobility Services Engine とその関連コントローラは、同一 NTP サーバと同一 シスコ WCS サーバにマップする必要があります。NTP サーバは、コントローラ、Cisco WCS、および Mobility Services Engine 間で時刻を自動的に同期する必要があります。
ユーザがコンソールまたは SSH 経由でログインした場合は、ログイン バナーが表示されます。次に、デフォルトのバナーの例を示します。次の手順に従って、このバナーに表示されるテキストを変更できます。バナーは通常、ユーザがプライベート システムを開始していることを警告するために使用されます。
コンソールからリモート ルート ログイン(アクセス)を設定しイネーブルにするには、次の手順に Y を入力します。
(注) リモート ルート アクセスをイネーブルにした場合、シリアルおよび SSH 接続がサポートされます。 ローカル モニタとキーボード アクセスは拒否されます。
(注) リモート ルート アクセスをディセーブルにすると、ローカル モニタとキーボードの両方がシリアル接続と共に動作します。SSH アクセスはディセーブルになります。
コンソール ログインと SSH v2(ssh root ログイン)を使用してリモート ログインができるようにするには、yes と入力します。コンソールからの root ログインだけを許可するには、[no] を選択します。
(注) ssh root ログイン パスワードを忘れた場合、単一ユーザ モードを開始し、パスワードを変更できます。不正アクセスを防止するには、単一ユーザ モードのパスワードを定義できます。
パスワード パラメータの目的の値を入力するか、デフォルトのパラメータ値を受け入れるように Enter キーを押します。
(注) これらのパラメータは、設置スクリプト時にイネーブルにし、設定するすべてのパスワードに適用されます。
ルート (スーパー ユーザ)パスワードをイネーブルにし、定義するには Y と入力します。この手順をスキップするには、Enter キーを押します。
スーパーユーザのパスワードを入力し、再度入力して確認します。入力は表示されません。
強力な (GRand Unified Bootloader(GRUB))パスワードを設定することもできます。強力なパスワードは 9 文字以上とし、2 個の小文字、2 桁の数字および 2 個の特殊文字($ や # など)を使用している必要があります。条件を満たしていないパスワードを入力すると、エラー メッセージが表示されます。
(注) 強力なパスワードがイネーブルでない場合は、パスワードを任意の長さにすることができます。
(注) 強力なパスワードが設定される前に定義されたパスワードは、強力なパスワードの設定に影響されません。強力なパスワードが設定された後に設定されたパスワードだけが影響を受けます。たとえば、Cisco WCS 通信パスワード(次の例で示す)やパスワードの有効期限など、このスクリプトの後半で設定するパスワードには強力なパスワードが必要になります。
シスコ WCS 通信 パスワードを有効にして定義するには Y と入力します。
(注) このパスワードは、シスコ WCS GUI にアクセスするための個々のユーザ パスワードは定義しません。このパスワードは、システム(Mobility Services Engine など)とシスコ WCS 間の SOAP/XML 認証に使用されます。
Cisco WCS 通信のパスワードを入力し、再度入力することによって確認します。入力は表示されません。
(注) BIOS への不正なアクセスを防止するために、BIOS パスワードを設定することを推奨します。
インストール スクリプトに入力されたすべての情報が画面に表示されます。
スクリプトの設定が画面に表示されたら、入力したすべてのセットアップ情報を確認するように求められます。 Yes を入力して設定を進めるか、 No を入力してさらに変更するか、または ^ を入力して前の手順に戻ることができます。
yes を入力すると、設定情報が適用されます。変更が適用されたことを確認するプロンプトが表示された場合は、システムをリブートすることをお勧めします。
(注) 設定が完了すると、***Configuration successful*** というメッセージが画面に表示されます。
次回のログイン時に root を使用すると、Linux シェル プロンプトだけが表示され、セットアップ スクリプトは表示されません。root としてログインし、 /opt/mse/setup/setup.sh を実行すれば、いつでもセットアップ スクリプトを再実行して設定を変更できます。
セットアップ スクリプトは /opt/mse/setup/setup . log で参照できるログ ファイルを生成します。
NTP サーバを設定して、Mobility Services Engine の時刻と日付を設定できます。
(注) 自動インストール スクリプトの一環として、NTP をイネーブルにし、NTP サーバ IP アドレスを入力するように求めるプロンプトが自動的に表示されます。自動インストール スクリプトの詳細については、「Mobility Services Engine の設定」を参照してください。
(注) Mobility Services Engine のインストール後に NTP サーバのインストールを追加または変更する必要がある場合、自動インストール スクリプトを再実行します。スクリプトから移動するだけで、他の値を調整せずに、NTP サーバを設定できます。自動スクリプトを再実行するには、root としてログインし、/opt/mse/setup/setup.sh を実行します。
(注) NTP 設定の詳細については、Linux の設定ガイドを参照してください。
ブート後に Mobility Services Engine を自動的に起動するように設定するには、次の手順を実行します。
Mobility Services Engine ソフトウェアの状態はいつでも確認できます。Mobility Services Engine の CLI インターフェイスでは、/etc/init.d/msed status と入力します
Mobility Services Engine が動作している場合、コマンド出力は次の例のようになります。
Mobility Services Engine が動作していない場合、コマンド出力は次の例のようになります。
Mobility Services Engine ソフトウェアは、初期設定後と各リブート後に自動的に実行されます。
ソフトウェアを手動で停止し、再起動するには、次の手順に従います
ステップ 2 / etc/init.d/msed status と入力してステータスを確認します。
ステップ 3 / etc/init.d/msed start と入力してソフトウェアを開始します。
Mobility Services Engine の更新は、シスコ WCS を使用するか、または Mobility Services Engine に接続されたコンソール ポートを使用して手動でソフトウェアをダウンロードして実行できます。
(注) 最新のシスコ WCS、Mobility Services Engine の互換性、および特定のリリースのインストレーション ノートについては、次の URL にある適切なリリース ノートを参照してください。http://www.cisco.com/en/US/products/ps9742/tsd_products_support_series_home.html
Mobility Services Engine のソフトウェアをダウンロードし、更新を行う前に、次のことに注意してください。
• Mobility Services Engine(サーバ)イメージは圧縮されています。ソフトウェア イメージは、シスコ WCS からのダウンロード中に自動的に解凍されます。
• 新たにロードされた Mobility Services Engine ソフトウェアのバージョンが [Cisco WCS Mobility] > [Mobility Service Engines] ウィンドウ(リリース 5.x)に表示されるには約 5 分が必要です。
(注) リリース 6.0 では、パスは、[Services] > [Mobility Services] です。
(注) シスコ WCS は、Mobility Services Engine の接続およびデータベースの更新について、デフォルトで 5 分ごとにクエリーを実行します。
シスコ WCS を使用してソフトウェアを Mobility Services Engine にダウンロードするには、次の手順に従います。
ステップ 1 イメージのダウンロードに使用するシスコ WCS または外部 FTP サーバから、Mobility Services Engine に対して ping を実行できることを確認します。
ステップ 2 Cisco WCS で、[Mobility] > [Mobility Service Engines](リリース 5.x)を選択します。
(注) リリース 6.0 では、パスは、[Services] > [Mobility Services] です。
ステップ 3 ソフトウェアをダウンロードする Mobility Services Engine の名前をクリックします。
ステップ 4 [Maintenance] を選択します(左側のパネル)。
ステップ 5 [Download Software] を選択します。
ステップ 6 ソフトウェアをダウンロードするには、次のいずれかを実行します。
• シスコ WCS のディレクトリにリストされているソフトウェアをダウンロードするには、[Select from uploaded images to transfer into the Server] チェックボックスをオンにします。次に、ドロップダウン メニューからバイナリ イメージを選択します。
シスコ WCS により、ドロップダウン メニューにリストされているバイナリ イメージが、シスコ WCS のインストール時に指定した FTP サーバ ディレクトリにダウンロードされます。
• ローカルまたはネットワーク経由で使用可能なダウンロード済みソフトウェアを使用するには、[Browse a new software image to transfer into the Server] チェックボックスをオンにし、[Browse] をクリックします。ファイルを見つけ、[Open] をクリックします。
ステップ 7 ソフトウェア ダウンロードがタイムアウトになるまでの時間(秒単位、1 ~ 1800)を入力します。
(注) このタイムアウト設定は、Mobility Services Engine へのソフトウェア ダウンロードが期限切れになる前に許容される合計時間を表します。これは、FTP のパケットのタイムアウト設定ではありません。
ステップ 8 [Download] をクリックし、ソフトウェアを Mobility Services Engine の /opt/installers ディレクトリにダウンロードします。
ステップ 9 イメージが Mobility Services Engine に転送されたら、Mobility Services Engine の CLI にログインして /opt/installers ディレクトリから ./image-name コマンドを入力してインストーラ イメージを実行します。
ステップ 10 ソフトウェアを実行するには、 /etc/init.d/msed start を入力します。
ステップ 11 ソフトウェアを停止するには、 /etc/init.d/msed stop を入力します。ステータスを確認するには /etc/init.d/msed status と入力します。
シスコ WCS を使用して自動的に Mobility Services Engine ソフトウェアを更新しない場合は、ローカル(コンソール)またはリモート(SSH)接続を使用して、次の手順に従ってソフトウェアを手動でアップグレードします。
ステップ 1 新しい Mobility Services Engine イメージをハード ドライブに転送します。
a. root としてログインし、バイナリ設定を使用して、外部 FTP サーバの root ディレクトリからソフトウェア イメージを送信します。
サンプルのソフトウェア イメージのファイルの名前 は CISCO-MSE-L-K9-x-x-x-x-64bit.bin.gz で、各リリース で変わります。
(注) この時点では、Mobility Services Engine イメージは圧縮されています。
(注) FTP サーバのデフォルトのログイン名は、ftp-user です。
b. イメージ( CISCO-MSE-L-K9-x-x-x-x-64bit.bin.gz )が Mobility Services Engine の /opt/installers ディレクトリにあることを確認します。
d. root ユーザに対して CISCO-MSE-L-K9-x-x-x-x.bin ファイルの実行が許可されていることを確認します。そうでない場合は、次を入力します。
chmod 755 CISCO-MSE-L-K9-x-x-x-x.bin
ステップ 2 手動で Mobility Services Engine を停止するには、 root としてログインし、次を入力します。
ステップ 3 新しい Mobility Services Engine のイメージをインストールするには、次を入力します。
ステップ 4 新しいモビリティ サービス ソフトウェアを起動するには、次を入力します。
ステップ 5 Mobility Services Engine のスクリプト ファイルをアンインストールするには、次を入力します。
Mobility Services Engine の root パスワードを忘れた場合、次の手順を実行します。
ステップ 1 GRUB 画面が表示されたら、Esc を押してブート メニューを開始します。
(注) キーボード、マウス、モニタはユニットに接続するのではなく、コンソール ポートを使って接続する必要があります。
ステップ 3 「kernel」 で始まる行に移動し、e を押します。
行の終わりにスペースと数字の 1 を入力します。Enter を押してこの変更を保存します。
ブート シーケンスの最後にシェル プロンプトが表示されます。
(注) 単一ユーザ モードのパスワードを設定した場合は、シェル プロンプトは表示されません。
ステップ 5 passwd コマンドを入力すると、ルート パスワードを変更できます。