IP SLA - ICMP パス ジッターは、IP ネットワーク内のホップバイホップ ジッター、パケット損失、および遅延測定統計情報を提供します。パス ジッター動作は、一方向データの総計と往復データの総計を提供する標準的な UDP ジッター動作とは異なる機能を果たします。
ICMP パス ジッター動作は、標準的な UDP ジッター動作を補完するものとして使用できます。たとえば、UDP ジッター動作から得られた結果が予期しない遅延や高いジッター値を示すことがあります。この場合に ICMP パス ジッター動作を使用すると、ネットワーク
パスのトラブルシューティングを行い、伝送パス沿いの特定のセグメントでトラフィックが渋滞していないかどうかを確認できます。
ICMP パス ジッタ動作は、まず traceroute ユーティリティを使用して送信元から宛先までのホップバイホップ IP ルートを検出し、次に ICMP エコーを使用して、パス沿いの各ホップの応答時間、パケット損失、およびジッタの概算値を測定します。ICMP
はラウンドトリップ時間しか提供しないため、IP SLA - ICMP パス ジッターを使用して取得されたジッター値は概算値になります。
ICMP パス ジッター動作は、送信元デバイスから指定した宛先デバイスまでの IP パスをトレースし、次にそのトレース パス沿いの各ホップに N 個のエコー プローブを T ミリ秒間隔で送信します。動作全体は、F 秒ごとに 1 回の頻度で繰り返されます。次に示すように、属性はユーザ設定可能です。
パス ジッタ動作パラメータ
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デフォルト
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設定方法
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エコー プローブの数(N)
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10 エコー
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path-jitter コマンド、 num-packets オプション
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エコー プローブ間隔(ミリ秒単位)(T)
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20 ミリ秒
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path-jitter コマンド、 interval オプション
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動作の繰り返し頻度(F)
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60 秒に 1 回
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frequency コマンド
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