Cisco NCS 560 シリーズルータ（IOS XR リリース 6.6.x）L2VPN およびイーサネットサービスコンフィギュレーションガイド

EVPN IRB

EVPN IRB 機能はレイヤ 2 VPN とレイヤ 3 VPNのオーバーレイを可能にし、オーバーレイ全体のエンドホストが同じサブネット内や VPN 内の異なるサブネットにまたがって互いに通信できるようにします。

EVPN IRB の利点は、IP サブネット内のホストをデータセンター内のどこでもプロビジョニングできることです。EVPN PE の背後でサブネット内の仮想マシン（VM）をプロビジョニングしており、同じサブネット内に別の VM が必要な場合は、別の EVPN PE の背後でプロビジョニングできます。VM をローカライズする必要はありません。直接接続する必要もありません。同じ複合体内に配置する必要もありません。VM は同じサブネット内で移動できます。すべての EVPN PE 全体にわたる IP MPLS ネットワークの可用性によって、VM モビリティのプロビジョニングが可能です。EVPN PE は、MPLS カプセル化を通じてトラフィックを相互にルーティングします。

EVPN PE はスパインによって相互に接続されるため、互いのループバックインターフェイスへの IP 到達可能性を備えています。これらの EVPN PE 間に存在する IP ネットワークと MPLS トンネルが IP MPLS アンダーレイファブリックを構成します。

レイヤ 2 トラフィックをトンネリングするように MPLS トンネルを設定することと、これらのトンネルに VPN をオーバーレイすることが可能です。EVPN コントロールプレーンは、VPN のコンテキスト内でレイヤ 2 の MAC 到達可能性とレイヤ 3 の IP 到達可能性の両方をホストにもたらします。つまり、MPLS アンダーレイファブリック上にテナントの VPN ネットワークをオーバーレイします。したがって、同じサブネットレイヤ 2 ドメイン内にあってもファブリック全体に分散されて、レイヤ 2 ネットワーク内に存在するかのように互いに通信するテナントのホストを配置できます。

レイヤ 2 VLAN と対応する IP サブネットはレイヤ 2 リンク上で物理的に接続されているホストのネットワークであるのみでなく、データセンター全体に展開している下層の IP MPLS ファブリックの上部のオーバーレイネットワークでもあります。

ファブリック全体でのサブネットのストレッチを可能にするルーティングサービスを使用できます。また、レイヤ 3 VPN を提供し、レイヤ 3 VPN のコンテキスト内でサブネット間のルーティングを実行します。EVPN PE は、ファブリック全体にストレッチされているレイヤ 2 ドメイン内のファブリック全体に展開しているホスト間にレイヤ 2 ブリッジングサービスと、レイヤ 3 VPN 内のさまざまなサブネット内のホストにレイヤ 3 VPN サービスまたはサブネット間ルーティングサービスを提供します。たとえば、上のトポロジ図に示したように、2 つの VM が同じサブネット内にあっても、レイヤ 2 リンクを通じて互いに直接していない場合があります。レイヤ 2 リンクは、それらを接続している MPLS トンネルで置き換えられます。ファブリック全体は単一のスイッチとして機能し、1 つの VM から別の VM にトラフィックをブリッジします。これも VM モビリティを可能にします。

（注）

ブリッジドメイン内の L2 インターフェイスでは出力マーキングはサポートされていません。

上のトポロジ図では、VM、VM1 と VM2 が相互に接続されています。VM2 が別のスイッチおよび別のサーバに移行する場合、その VM の現在の MAC アドレスと IP アドレスはそのまま保たれます。サブネットが 2 つの EVPN PE 間にストレッチされている場合、同じ IRB 設定が両方のデバイスに適用されます。

同じサブネット内でのストレッチングの場合は、AC インターフェイスと EVI を設定する必要があります。これは IRB インターフェイスや VRF の設定には必要ありません。

EVPN シングルホーミングアクセスゲートウェイ

EVPN プロバイダーエッジ（PE）デバイスは、カスタマーエッジ（CE）デバイスから受信する ARP トラフィックから MAC アドレスと IP アドレスを学習します。PE は MAC + IP ルートを作成します。PE は MAC + IP ルートを MPLS コアにアドバタイズします。これらはホスト IP ルートを IP-VPN ゲートウェイに挿入します。ホストルートの他に、アクセス EVPN PE からはサブネットルートもアドバタイズされます。すべての PE ノードが IP-VRF テーブルにホストルートを追加します。EVPN PE ノードは、MAC-VRF テーブルに MAC ルートを追加します。IP-VPN PE は、サブネットルートをプロバイダーエッジデバイスにアドバタイズし、そのデバイスがサブネットルートを IP VPN テーブルに追加します。PE デバイス上では、IRB ゲートウェイ IP アドレスと MAC アドレスは BGP を通じてアドバタイズされません。IRB ゲートウェイ IP アドレスまたは MAC アドレスは、データセンター CE への ARP 要求の送信に使用されます。

上記は、CE デバイスによる PE デバイス 1 台への接続を許可することによって EVPN シングルホーミングアクセスゲートウェイがネットワーク接続を有効にするトポロジを示しています。PE デバイスはバンドルインターフェイスまたは物理インターフェイスを通じてイーサネットセグメントに接続されます。シングルホーミングにはヌルイーサネットセグメント識別子（ESI）を使用します。

EVPN マルチホーミングオールアクティブ

EVPN IRB では、EVPN と IP VPN の両方（VPNv4 と VPNv6 の両方）のアドレスファミリがルータとデータセンターインターコネクト（DCI）ゲートウェイの間で有効になっています。レイヤ 2（L2）ストレッチが複数のデータセンター（DC）で使用できないときは、VPNv4 ルートまたは VPNv6 ルートを通じてルーティングが確立されます。レイヤ 2 ストレッチが使用できるときは、IP-MAC ルートを ARP で学習して EVPN/BGP に配布する場合にホストルーティングが適用されます。リモートピアゲートウェイでは、これらの IP-MAC EVPN ルートがセカンダリラベルとレイヤ 3 VRF ルートターゲットとともに EVPN ルートタイプ 2 ルートから IP VPN ルーティングテーブルにインポートされます。

上記は、CE デバイスによる複数の PE デバイスへの接続を許可することによって、EVPN マルチホームアクセスゲートウェイが冗長ネットワーク接続を有効にするトポロジです。CE デバイスが 1 台の PE デバイス、またはマルチホーミングにより複数の PE デバイスに接続できるようにすることによってネットワーク接続の中断を防ぎます。イーサネットセグメントは一連のイーサネットリンクであり、それを通じて CE デバイスが複数の PE デバイスに接続されます。オールアクティブリンクアグリゲーショングループバンドルはイーサネットセグメントとして動作します。2 台のシャーシ間で動作する MC バンドルのみがサポートされています。

手動 ESI 設定を使用した自動 BGP RT の有効化

以前は、タイプ 0 ESI には ES インポート RT が必須でした。リリース 6.1.31 以降、ES インポート RT はデフォルトで自動抽出され、その設定でデフォルト値がオーバーライドされるようになりました。この機能は、RFC 7432 に基づいていますが、具体的には ESI タイプ 0 に適用されます。詳細については、『RFC 7432』のセクション 5 を参照してください。

サポートされている EVPN IRB のシナリオ

リリース 6.1.31 では、EVPN IRB は次のシナリオをサポートしています。

デュアルホーミングは次のメソッドをサポートしています。
- EVI あたりの ESI ごとに 1 つの EFP のみがサポートされています。
- オールアクティブモードのみがサポートされています。
- 冗長グループ内の 2 つの PEのゲートウェイのみ
シングルホーミングは次のメソッドをサポートしています。
- 物理
- VLAN
- バンドルイーサネット
- QinQ アクセス
IPv4 だけがサポートされます。
EVPN IRB を使用したサブネットストレッチ機能は VRF 内でのみサポートされ、グローバル VRF ではサポートされていません。つまり、EV-LAG マルチホーミングを使用した EVPN IRB は、マルチホーミングリーフを越えてストレッチされるサブネットなしにグローバル VRF でサポートされています。

分散型エニーキャストゲートウェイ

所定のサブネットの EVPN IRB は、このサブネット上でホストされているすべての EVPN PE 上に設定されます。最適なルーティングを促進しながら、透過的な仮想マシンモビリティをサポートするには、それらのローカルサブネットの単一のデフォルトゲートウェイでホストを設定します。その単一の（エニーキャスト）ゲートウェイアドレスは、そのサブネットをローカルでサポートしているすべての EVPN PE 上の単一の（エニーキャスト）MAC アドレスを使用して設定します。エニーキャストゲートウェイサポートを必要とする、ローカルに定義された各サブネットにこのプロセスが繰り返されます。

ホスト間レイヤ 3 トラフィックは、レイヤ 3 VPN PE-PE 転送と同様に、送信元 EVPN PE で IP または MPLS トンネルを介して宛先 EVPN PE ネクストホップにルーティングされ、直接接続されたホストに再度ルーティングされます。このような転送は対称 IRB とも呼ばれます。これは、レイヤ 3 フローが送信元と宛先の両方の EVPN PE でルーティングされるためです。

次に、分散型エニーキャストゲートウェイ機能に含まれているソリューションを示します。

ファブリック全体にわたってサブネットストレッチまたはホストルーティングを使用しないオールアクティブマルチホーミングでの EVPN IRB

一連のマルチホーミング EVPN PE にローカルなサブネットの場合は、VRF がホストしているリモートリーフに EVPN ルートタイプ 5 を使用してアドバタイズされるサブネットルートを通じて EVPN IRB 分散型エニーキャストゲートウェイが確立されます。サブネット内の /32 ルートをアドバタイズする必要はありませんが、ホスト MAC と ARP エントリは、サーバがマルチホームされている EVPN PE 全体にわたって同期されている必要があります。

このタイプのマルチホーミングには、次の特性があります。

アクセス時のオールアクティブ EV LAG
サブネットルートに基づくデュアルホーム接続ホストのファブリック用レイヤの 3 ECMP
ファブリックを介したレイヤ 2 サブネットのストレッチなし
孤立ポートがあるリーフの冗長グループ内のレイヤ 2 ストレッチ

非ストレッチサブネットのプレフィックスルーティングソリューションを要約すると次のようになります。

マルチホーミング EVPN PE 全体：

ローカル ARP キャッシュと MAC アドレスは、EVPN MAC + IP のホストルートアドバタイズメントを通じてデュアルホーム接続ホスト用に同期されます。これらはローカルとしてインポートされ、ローカル ESI の一致に基づき、アクセスゲートウェイへの最適な転送を実現します。
孤立した MAC アドレスとホスト IP アドレスはファブリックを介してリモートアドレスとしてインストールされます。
ES/EAD ルートが指定フォワーダ（DF）選択とスプリットホライゾンラベルの取得のために交換されます。

リモート EVPN PE 全体：

デュアルホーム接続の MAC + IP EVPN ルートタイプ 2 は、ESI、EVI ラベル、レイヤ 2 ルートタイプと交換されます。サブネットストレッチまたはホストルーティングがない場合、これはファブリック全体にはインポートされません。
サブネット IP EVPN ルートタイプ 5 は VRF ラベルおよびレイヤ 3 ルートタイプと交換されます。
ローカルにある VRF のレイヤ 3 ルートタイプがインポートされます。
ローカルにある BD のレイヤ 2 ルートタイプがインポートされます。BD がストレッチされていない場合は、同じ冗長グループ内のリーフからのみインポートされます。

ファブリック全体にわたってサブネットストレッチまたはホストルーティングを使用したオールアクティブマルチホーミングによる EVPN IRB

リモート EVPN PE の全体にわたってストレッチされているブリッジドメインまたはサブネットの場合、/32 ホストルートと MAC ルートの両方が EVPN オーバーレイコントロールプレーンで配布され、ストレッチされているサブネット内のエンドポイントへのレイヤ 2 およびレイヤ 3 トラフィックを有効にします。

このタイプのマルチホーミングには、次の特性があります。

アクセスゲートウェイ上でのオールアクティブ EV-LAG
ルートタイプ 1 とルートタイプ 2 に基づくデュアルホーム接続ホストの場合のレイヤ 2 またはレイヤ 3 ECMP
ルートタイプ 2 に基づくシングルホーム接続ホストの場合のファブリックを介したレイヤ 3 ユニパス
ファブリックを介したレイヤ 2 サブネットストレッチ
孤立ポートがあるリーフの冗長グループ内のレイヤ 2 ストレッチ

次に、ストレッチされているサブネットの MAC およびホストのルーティングソリューションを要約します。

マルチホーミング EVPN PE 全体：

ローカル ARP キャッシュと MAC アドレスが EVPN MAC + IP のホストルートアドバタイズメントを通じてデュアルホーム接続ホストに対応するために同期されます。これらはローカルとしてインポートされ、ローカル ESI の一致に基づき、アクセスゲートウェイへの最適な転送を実現します。
同期された MAC + IP は、サブネット間レイヤ 3 ECMP に再発信されます。
孤立した MAC アドレスとホスト IP アドレスはファブリックを介してリモートアドレスとしてインストールされます。
ES/EAD ルートが指定フォワーダ（DF）選択とスプリットホライゾンラベル用に交換されます。

リモート EVPN PE 全体：

デュアルホーム接続の MAC + IP EVPN ルートタイプ 2 が、ESI、EVI ラベル、レイヤ 2 ルートタイプ、VRF ラベル、およびレイヤ 3 ルートタイプと交換されます。
サブネット IP EVPN ルートタイプ 5 が、VRF ラベル、サイレントホストのレイヤ 3 ルートタイプ、およびストレッチされていないサブネット用に交換されます。
レイヤ 3 ルートタイプがローカルにある VRF 用にインポートされます。
レイヤ 2 ルートタイプがローカルにあるブリッジドメイン用にインポートされます。

MAC および IP ユニキャストのコントロールプレーン

この使用例には次のタイプが含まれています。

プレフィックスルーティングまたはサブネットストレッチなし

ファブリック全体への IP 到達可能性は、EVPN ルートタイプ 5 と VPN ラベルおよび VRF RT を使用してアドバタイズされるサブネットプレフィックスルートを使用して確立されます。ホスト ARP と MAC の同期は、共有 ESI に基づいて MAC + IP ルートタイプ 2 を使用してマルチホーミング EVPN PE の全体にわたって確立され、両方のマルチホーミング EVPN PE を通じたローカルスイッチングを可能にします。

ホストルーティングまたはストレッチされたサブネット

ARP を通じてホストが検出されると、MAC と IP ルートタイプ 2 が MAC VRF および IP VRF の両方のルータターゲットと、MAC-VRF および IP-VRF の両方の VPN ラベルでアドバタイズされます。特に、VRF ルートターゲットとレイヤ 3 VPN ラベルがルートタイプ 2 と関連付けられて従来の L3VPN と同じ PE-PE IP ルーティングを実現します。リモート EVPN PE は、レイヤ 3 VPN インポジション PE によく似たレイヤ 3 VPN ラベルのカプセル化による EVPN PE ネクストホップのアドバタイズメントを通じて IP/32 エントリをレイヤ 3 VRF テーブルに直接インストールします。このアプローチによって、ストレッチされたサブネット内の各リモートホストに隣接関係の書き換えを個別にインストールする必要がなくなります。その代わりに、一連の EVPN PE を通じて到達可能なすべての IP ホストエントリ全体にわたる共通転送書き換えやロードバランスのリソースの共有を可能にするというレイヤ 3 VPN スケールの主要な利点を継承しています。

ARP と MAC の同期

複数の EVPN PE に LAG を通じて接続されているホストの場合、ローカルホスト ARP と MAC のエントリは、マルチホーミング EVPN PE のいずれか、または両方のデータプレーンで学習されます。ローカル ARP と MAC エントリは、共有 ESI に基づいて MAC および IP ルートタイプ 2 を使用し、2 つのマルチホーミング EVPN PE 全体にわたって同期されるため、両方のマルチホーミング EVPN PE を通じたローカルスイッチングが可能になります。基本的に、ローカル ESI とともに受信した MAC と IP ルートタイプ 2 によって、ローカル AC をポイントする同期済みの MAC エントリとローカル BVI インターフェイスにインストールされている同期済みの ARP エントリがインストールされます。

（注）

ブリッジドメインまたは EVI あたりで非ゼロ ESI ごとに 1 つのイーサネットフローポイント（EFP）のみがサポートされています。これが EVPN の制限の 1 つです。

MAC と IP ルートの再発信

ホストがローカルで学習されておらず、また、ホストがローカル学習に基づいてアドバタイズされる場合、MAC エントリと ARP エントリの同期に使用されるローカル ESI とともに受信した MAC と IP がルートタイプ 2 も SYNC エントリをインストールするルータから再発信されます。このルートの再発信は、リモート EVPN PE 上でのオーバーレイ IP ECMP パスの確立や、オーバーレイでの MAC および IP ルートの撤回となるおそれがあるローカル AC リンク障害時のトラフィックヒットを最小化するために必要です。

（注）

BVI インターフェイスでカスタムまたはスタティック MAC アドレスが設定されている場合、ワイヤ上の MAC アドレスは設定されているものと異なる場合があります。このことによる動作上または機能上の影響はありません。

サブネット内ユニキャストデータプレーン

すべての ES と、ローカル EVPN PE からアドバタイズされたすべての EVI、ES および EAD ルートタイプ 2 のルートに対し MAC + IP RT2 を通じて確立されたリモート EVP PE への ECMP パスを使用して送信元 EVPN PE でレイヤ 2 トラフィックがブリッジされます。

サブネット間ユニキャストデータプレーン

サブネット間トラフィックは送信元 ToR 上でオーバーレイ ECMP を通じて宛先 ToR ネクストホップにルーティングされます。データパケットは、ToR からアドバタイズされた VPN ラベルとスパインへの BGP ネクストホップのトンネルラベルでカプセル化されます。その後、ホストへのローカル ARP 隣接関係を使用して宛先 ToR 上で再度ルーティングされます。リモート ToR 上の IP ECMP がローカルルートおよびローカル ToR からアドバタイズされた再発信ルートを通じて確立されます。

VM モビリティサポート

VM モビリティは、既存の MAC アドレスと IP アドレスを保持しながら、1 つのサーバから別のサーバへ移行する仮想マシンの機能です。

次に、VM モビリティを可能にする EVPN ルートタイプ 2 の 2 つの主要コンポーネントを示します。

ローカルブリッジ MAC テーブルにインポートされたホスト MAC アドバタイズメントコンポーネントと、ネットワークオーバーレイ全体にわたってブリッジされたレイヤ 2 トラフィック。
対称 IRB 設計の IP ルーティングテーブルにインポートされたホスト IP アドバタイズメントコンポーネント。ネットワークオーバーレイ全体にわたってルーティングされたトラフィックを可能にします。

上記のコンポーネントが、単一の MAC + IP ホストルートアドバタイズメント内で一緒にアドバタイズされます。追加の MAC 専用ルートもアドバタイズされることがあります。

リリース 6.1.31 では、VM の次の動作がサポートされています。VM は以下を実行できます。

既存の MAC の保持と新しい IP アドレスの取得
既存の IP アドレスの保持と新しい MAC の取得
既存の MAC と IP アドレスの両方の保持

MAC および MAC-IP シーケンス番号

IRB ゲートウェイデバイスは、ハードウェア学習を通じてローカルに学習した MAC ルートと、ARP を通じてローカルに学習した MAC-IP ルートに関連付けられているシーケンス番号の割り当て、管理、アドバタイズを行います。

MAC および MAC-IP シーケンス番号の同期

2 つの Tor のマルチホームであるホストでは、ローカルに学習した MAC と MAC-IPがローカル ESI を使用して学習したルートタイプ 2 を通じて 2 つのマルチホーミングピア間で同期されます。そのため、両方とも同期とローカル学習を通じて学習された MAC と MAC-IP のいずれか、またはその両方がデバイスに存在する場合があります。ローカルルートと同期されたルートの全体にわたってシーケンス番号が同期されます。そのため、所定のルートの 2 つの ToR からアドバタイズされたシーケンス番号は常に同じになります。特定の状況では、同じ ESI を持つリモート同期ルートがローカルルートよりも上位のシーケンス番号を持つ可能性があります。このような場合、ローカルルートシーケンス番号が大きくなり、リモート同期のルートシーケンス番号と一致します。

ローカルシーケンス番号の更新

リモートルートがすでに存在している場合、ローカルルートを学習した時点でホストモビリティがトリガーされます。モビリティが発生すると、既存のリモートルートよりも 1 つ上位のシーケンス番号がローカルルートに割り当てられます。この新しいローカルルートが残りのネットワークにアドバタイズされます。

ホスト移動後のベストルートの選択

ホストを移動すると、そのホストの新しい位置の EVPN-PE は、ネットワークへのより上位のシーケンスルートを生成し、アドバタイズします。より上位のシーケンス番号を持つルートを受信すると、RFC 7432 に従い、そのルートが新しいベストルートと見なされ、トラフィックの転送に使用されます。MAC ルートと MAC-IP ルートの両方に対してベストルートの選択が行われます。

ホスト移動後の古いルートの削除

ホストがローカルからリモート ESI に移動した後、別の ESI からリモートルートを受信し、シーケンス番号が下位の同じホストのローカルルートが存在する場合は、そのローカルルートが削除され、ネットワークから撤回されます。

シーケンス番号が上位の新しいリモート MAC ルートが最適であると見なされ、トラフィックの転送に使用されます。ARP プローブが古いローカル位置にあるホストに送信されます。ホストはリモートの新しい位置にあるため、プローブは失敗し、古いローカル MAC-IP ルートがクリアされます。

GARP でのホスト移動検知

ホストが移動後の新しい位置で Gratuitous ARP（GARP）を送信した場合、ローカル MAC とローカル MAC-IP ラーニングが両方のルータに対して別々にモビリティをトリガーします。

サイレントホストを使用したホスト移動検出

ホストが移動後に新しい位置で GARP またはデータパケットを送信しない場合、以前の位置のローカル MAC のエージングが両方のルータに対してモビリティをトリガーします。

データパケットを使用した GARP なしのホスト移動検出

移動後にホストが GARP を送信しない場合は、ホストからのデータパケットがプロアクティブ ARP プローブをトリガーし、ホスト MAC-IP を検出してオーバーレイ上でこのホストのモビリティをトリガーします。

重複 MAC 検出

RFC 7432 に従い、重複 MAC 検出とフリージングがサポートされています。

検出：重複データ検出とリカバリのパラメータは設定可能です。デフォルト設定は、180 秒間に 5 回と重複サイクル 3 回後のルートフリージングです。デフォルト設定では、ホストが 180 秒以内に 5 回移動すると、30 秒間は重複とマークされます。重複状態のホストのルートアドバタイズメントは抑制されます。ホストは 30 秒後に重複状態が解除されます。ホストが重複していると 3 回検出されると、4 回目の重複サイクルで、そのホストは完全に凍結されます。凍結されたホストについては、すべてのルートアドバタイズメントが抑制されます。

マルチホームホストでは、MAC をローカルに学習するとは限りませんが、同期を通じて学習されます。重複データ検出はローカルホストとリモート同期ホストの両方でサポートされています。リモート同期ルートは、リモートルートと区別されます。

MAC-IP 処理：MAC ルートが重複しているか、または凍結状態の場合、ルート削除が撤回されることを除き、対応するローカル MAC-IP が更新されます。

重複状態の処理：ホストが重複状態にある場合、ルートアドバタイズメントが抑制されます。ただし、ローカル EVPN-PE のトラフィックがローカルホストに転送されるようにローカルルートはハードウェアでプログラミングされます。

リカバリ：完全に凍結されたホストの凍結解除が可能です。次に、凍結ホストをクリアする推奨手順を示します。

重複トラフィックの原因となっているホストをシャットダウンします。
clear l2route evpn frozen-mac frozen-flag コマンドを使用して凍結されたホストをクリアします。

EVPN IRB の設定


/* Configure CEF to prefer RIB prefixes over adjacency prefixes.*/

RP/0/RSP0/CPU0:router# configure
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# interface Bundle-Ether 3
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-if)# lacp system mac 1.1.1
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-if)# exit
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# cef adjacency route override rib


/* Configure EVPN L3VRF per DC tenant. */

RP/0/RSP0/CPU0:router# configure
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# vrf irb1 
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-vrf)# address-family ipv4 unicast 
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-vrf-af)# import route-target 1000:1 
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-vrf-af)# export route-target 1000:1 
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-vrf-af)# exit


/* Configure Layer 2 attachment circuit (AC) from multichassis (MC) bundle interface, and bridge-group virtual interface (BVI) per bridge domain. */
/* Note: When a VM migrates from one subnet to another (subnet stretching), apply the following IRB configuration to both the EVPN PEs. *\

RP/0/RSP0/CPU0:router# configure 
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# interface bvi 1001
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-if)# host-routing
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-if)# ipv4 address 10.10.0.4 255.255.255.0 
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-if)# ipv4 address 172.16.0.1 secondary 
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-if)# mac-address 2001:DB8::1

/* Configure EVPN Layer 2 bridging service. Note: This configuration is performed in Layer 2 gateway or bridging scenario. */

Router# configure 
Router(config)# l2vpn 
Router(config-l2vpn)# bridge group 1
Router(config-l2vpn-bg)# bridge-domain 1-1
Router(config-l2vpn-bg-bd)# interface GigabitEthernet 0/0/0/1.1
Router(config-l2vpn-bg-bd-ac)# evi 1
Router(config-l2vpn-bg-bd-ac-evi)# commit
Router(config-l2vpnbg-bd-ac-evi)# exit


/* Configure BGP. */

RP/0/RSP0/CPU0:router# configure 
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# router bgp 3107 
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-bgp)# vrf irb1 
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-bgp-vrf)# rd auto
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-bgp-vrf)# address-family ipv4 unicast
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-bgp-vrf-af)# redistribute connected
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-bgp-vrf-af)# redistribute static
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-bgp-vrf-af)# exit
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-bgp-vrf-af)# redistribute connected
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-bgp-vrf-af)# redistribute static


/* Configure EVPN, and configure main bundle ethernet segment parameters in EVPN. */

RP/0/RSP0/CPU0:router# configure 
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# evpn  
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-evpn)# evi 2001
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-evpn-evi)# bgp
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-evpn-evi-bgp)# route-target import 1000:1 
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-evpn-evi-bgp)# route-target export 1000:1
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-evpn-evi-bgp)# exit
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-evpn-evi)# advertise-mac
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-evpn-evi)# unknown-unicast-suppression


/* Configure Layer 2 VPN. */

RP/0/RSP0/CPU0:router# configure
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# l2vpn  
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-l2vpn)# bridge group irb
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-l2vpn-bg)# bridge-domain irb1
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-l2vpn-bg-bd)# interface bundle-Ether3.1001
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-l2vpn-bg-bd-ac)# routed interface BVI100
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-l2vpn-bg-bd-bvi)# split-horizon group core
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-l2vpn-bg-bd-bvi)# evi 10001

EVPN IRB の実行コンフィギュレーション



/* Configure LACP */

interface Bundle-Ether3
 lacp system mac 1.1.1
!
 
/* Configure CEF adjacency overwrite. */

cef adjacency route override rib
 
/* Configure EVPN Layer 3 VRF per DC tenant. */

vrf irb1
address-family ipv4 unicast
  import route-target
   1000:1
  !
  export route-target
   1000:1
  !

!
!
 
/* Configure Layer 2 attachment circuit (AC) from multichassis (MC) bundle interface, and bridge-group virtual interface (BVI) per bridge domain./*

 
interface Bundle-Ether3.1001 l2transport
 encapsulation dot1q 1001
 rewrite ingress tag pop 1 symmetric
!
interface BVI1001
 host-routing
 vrf irb1
 ipv4 address 10.0.1.1 255.255.255.0
 mac-address 0000.3030.1
!
 
/* Configure BGP. */
 
router bgp 3107
 vrf irb1
  rd auto
  address-family ipv4 unicast
  redistribute connected
  redistribute static
!
! 

/* Configure EVPN. */

evpn
evi 10001
  bgp
   route-target import 1000:1
   route-target export 1000:1
  !
  advertise-mac
  unknown-unicast-suppression
!
 
/* Configure Layer2 VPN. */
 
l2vpn
bridge group irb
  bridge-domain irb1
   interface Bundle-Ether3.1001
   !
   routed interface BVI1001
    split-horizon group core
   !
   evi 10001
   !
  !

EVPN IRB の確認

マルチホーミングシナリオでの Address Resolution Protocol（ARP）プロトコルエントリおよび同期済みエントリを確認します。EVPN IRB では、マルチホーミングアクティブ-アクティブモードのみがサポートされています。


RP/0/RSP0/CPU0:router# show arp vrf evpn1

-----------------------------------------------------------------
0/1/CPU0
-----------------------------------------------------------------
Address    Age       	Hardware Addr   State      Type   Interface

10.1.1.1    -   						0010.0001.0001 	Interface  ARPA 		BVI1
10.1.1.11 02:23:46 			1000.0001.0001 	Dynamic 			ARPA 		BVI1
10.1.1.93 		- 								0000.f65a.357c 	EVPN_SYNC 	ARPA 		BVI1
10.1.2.1 			- 								0011.0112.0001 	Interface 	ARPA 		BVI2
10.1.2.91 02:24:14 			0000.f65a.3570 	Dynamic 			ARPA 		BVI2
10.1.2.93 02:21:52 			0000.f65a.357d 	Dynamic 			ARPA 		BVI2
---------------------------------------------------------------
0/0/CPU0
---------------------------------------------------------------
Address		 Age									Hardware Addr   State      Type  Interface

10.1.1.1  -           0010.0001.0001  Interface  ARPA  BVI1
10.1.1.11 02:23:46    1000.0001.0001  Dynamic    ARPA  BVI1
10.1.1.93 -           0000.f65a.357c  EVPN_SYNC  ARPA  BVI1
10.1.2.1  -           0011.0112.0001  Interface  ARPA BVI2
10.1.2.91 02:24:14    0000.f65a.3570  Dynamic    ARPA BVI2
10.1.2.93 02:21:52    0000.f65a.357d  Dynamic    ARPA BVI2

隣接関係エントリを確認します。特に、同期済み IPv4 および IP ARP エントリに新しく追加された情報を確認します。


RP/0/RSP0/CPU0:router# show adjacency ipv4 BVI 1 internal detail location 0/0/CPU0

BVI1, 10.1.1.93 (ipv4) 
Version: 1169, references: 2, transient lock: 0 
Encapsulation information (14 bytes) 0000f65a357c0000f65a357c0800 MTU: 1500
 Adjacency pointer is: 0x770a9278
 Platform adjacency pointer is: 0x7d7bc380
 Last updated: Feb 28 15:58:21.998 
 Adjacency producer: arp (prod_id: 10) 
 Flags: incomplete adj, 
 Additional Adjacency Information (4 bytes long),
 Upto first 4 bytes (in hex): 01000000 
 Netio idb pointer not cached Cached interface type: 78

Adjacency references: 
bfd_agent (JID 150, PID 3637), 0 reference
l2fib_mgr (JID 185, PID 4003), 0 reference
fib_mgr (JID 294, PID 3605), 1 reference 
aib (JID 314, PID 3590), 1 reference 

BVI1, 10.1.1.11 (ipv4) Version: 1493, 
references: 3, transient lock: 0 
Encapsulation information (14 bytes) 1000000100010010000100010800
MTU: 1500 
Adjacency pointer is: 0x770ab778 
Platform adjacency pointer is: 0x7d7bcb10
Last updated: Mar 2 17:22:00.544 
Adjacency producer: arp (prod_id: 10) 
Flags: incomplete adj,
Netio idb pointer not cached Cached interface type: 78 
Adjacency references: 
bfd_agent (JID 150, PID 3637), 0 reference 
l2fib_mgr (JID 185, PID 4003), 1 reference 
fib_mgr (JID 294, PID 3605), 1 reference 
aib (JID 314, PID 3590), 1 reference

L2FIB ラインカードで学習した詳細を取得するためのエントリを確認します。マルチホーミングアクティブ-アクティブシナリオでは、リンクローカルアドレスも更新され、EVPN ピアゲートウェイに配布されます。


RP/0/RSP0/CPU0:router# show l2vpn mac-learning mac-ipv4 all location 0/0/cPU0

Topo ID  Producer  Next Hop(s)  Mac Address     IP Address 
                            
6        0/0/CPU0   BV1        1000.0001.0001      10.1.1.11 
7        0/0/CPU0   BV2        0000.f65a.3570      10.1.2.91 
7       0/0/CPU0    BV2        0000.f65a.357d      10.1.2.93


RP/0/RSP0/CPU0:router# show l2vpn mac-learning mac-ipv4 all location 0/0/cPU0

Topo ID  Producer  Next Hop(s)  Mac Address    IP Address 
 
6      0/0/CPU0    BV1       0000.f65a.357c    fe80::200:f6ff:fe5a:357c
7      0/0/CPU0    BV2       0000.f65a.3570    10:1:2::91 
7      0/0/CPU0    BV2       0000.f65a.357d    10:1:2::93 
7      0/0/CPU0    BV2       0000.f65a.3570    fe80::200:f6ff:fe5a:3570

VM モビリティのシーケンス ID を確認します。


RP/0/RSP0/CPU0:router# show l2route evpn mac-ip all detail

Sun Apr 30 18:09:19.368 PDT
Flags: (Stt)=Static; (L)=Local; (R)=Remote; (F)=Flood;
(N)=No Redistribution; (Rtr)=Router MAC; (B)=Best Route;
(P)=Probe; (S)=Peer Sync; (F)=Flush;
(D)=Duplicate MAC; (Z)=Frozen MAC;

Topo ID    Mac Address     IP Address  Prod   Next Hop(s)        Seq No  Flags         Opaque Data Type    Opaque Data Len   Opaque Data Value 
-------    -----------     ----------  ----   ----------         ------  -----         ----------------    ---------------   -----------------
33         0022.6730.0001  10.130.0.2  L2VPN  Bundle-Ether6.1300  0      SB 0 12      0x06000000           0x22000080        0x00000000 

Last Update: Sun Apr 30 15:00:01.911 PDT

33         0022.6730.0002 10.130.0.3  LOCAL  Bundle-Ether6.1300   0       B           N/A                   N/A               N/A


RP/0/RSP0/CPU0:router# show l2route evpn mac all detail


Flags:  (Stt)=Static; (L)=Local; (R)=Remote; (F)=Flood;
        (N)=No Redistribution; (Rtr)=Router MAC; (B)=Best Route;
        (S)=Peer Sync; (Spl)=Split; (Rcv)=Recd;
        (D)=Duplicate MAC; (Z)=Frozen MAC;

Topo ID  Mac Address     Prod   Next Hop(s)         Seq No  Flags  Slot ESI   Opaque Data Type  Opaque Data Len Opaque Data Value 
-------- --------------  ------ -----------         ------  ------ ---- ----  ----------------  --------------- -----------------
36       0022.5830.0001  L2VPN  Bundle-Ether5.1300  0       BSSpl  0    (F)    0                12             0x06000000 0x25000080 0x00000000 
    
Last Update: Thu Apr 20 09:04:44.358 PDT

重複データ検出とリカバリのパラメータを確認します。



/* Use the show run evpn mac to verify the current parameters:  *\

RP/0/RSP0/CPU0:router# show run evpn mac

evpn                                             
mac
  secure
   freeze-time 5
   move-count 1000
   move-interval 60
   retry-count 1000
  !
!
!


/* Perform the following steps to change the existing parameters. */

RP/0/RP0/CPU0:EVPN-LF1# configure
RP/0/RP0/CPU0:EVPN-LF1(config)# evpn
RP/0/RP0/CPU0:EVPN-LF1(config-evpn)# mac
RP/0/RP0/CPU0:EVPN-LF1(config-evpn-mac)# secure
RP/0/RP0/CPU0:EVPN-LF1(config-evpn-mac-secure)# move-count 1000
RP/0/RP0/CPU0:EVPN-LF1(config-evpn-mac-secure)# end

/* Use the show run evpn mac to verify the changed parameters:  *\

RP/0/RSP0/CPU0:router# show run evpn mac

evpn
mac
  secure
   move-count 1000
  !
!
!

L2FIB RP がアグリゲータの場合に、その L2FIB RP で学習した詳細を取得するためのエントリを確認します。ルートプロセッサ（RP）のエントリは、ラインカードから取得した集約エントリです。MAC 移動の場合、同じ MAC が異なる状態になることがあります。これは、RP 集約エントリに表示されます。RP は、MAC ラーニングアルゴリズムに従って、L2RIB に送信する更新を決定します。


RP/0/RSP0/CPU0:router#  show l2vpn mac-learning mac-ipv4 all location 0/RSP0/CPU0 

Topo ID  Producer        Next Hop(s)        Mac Address         IP Address 
-------      --------    -----------        --------------      ---------- 
6            0/0/CPU0       BV1            1000.0001.0001      10.1.1.11 
7            0/0/CPU0       BV2            0000.f65a.3570      10.1.2.91 
7            0/0/CPU0       BV2            0000.f65a.357d      10.1.2.93

RP L2FIB によって更新される L2RIB 内のエントリを確認します。エントリを確認するときは、次の点に注意してください。

L2VPN としてのプロデューサ、リモート IP としての NH を持つエントリは、リモートピアゲートウェイから学習されます。これらのゲートウェイは BGP から学習され、EVPN に更新されてから L2RIB に更新されます。そのため、これらのエントリはローカル IP-MAC ラーニングによるものではありません。
L2VPN としてプロデューサ、ローカルバンドルインターフェイスとして NH を持つエントリは、MH-AA ピアゲートウェイからの同期済みエントリです。
ローカルとしてプロデューサ、ローカルバンドルインターフェイスとして NH を持つエントリは、動的に学習されたローカルエントリです。


RP/0/RSP0/CPU0:router# show l2route evpn mac-ip evi 6

Topo ID      Mac Address        IP Address               Prod        Next Hop(s) 
--------     --------------     ---------------          ------      -------------     
6            0000.f65a.3569     10.1.1.101               L2VPN     172.16.0.2/24014/ME 
6            0000.f65a.3575     10.1.1.97                L2VPN     172.16.0.7/24025/ME 
6            0000.f65a.3575     10:1:1::97               L2VPN     172.16.0.7/24025/ME 
6            0000.f65a.3575     fe80::200:f6ff:fe5a:3575 L2VPN     172.16.0.7/24025/ME 
6            0000.f65a.357c     10.1.1.93         	      L2VPN      Bundle-Ether1.11 
6            0000.f65a.357c     10:1:1::93        	      L2VPN      Bundle-Ether1.11 
6            0000.f65a.357c     fe80::200:f6ff:fe5a:357c LOCAL      Bundle-Ether1.11 
6            0010.0001.0012     10.1.1.12         	      L2VPN      172.16.0.7/24025/ME 
6            1000.0001.0001     10.1.1.11         	      LOCAL      Bundle-Ether1.11 
6            90e2.ba8e.c0c9     10.1.1.102       	       L2VPN      172.16.0.2/24014/ME

EVPN の詳細を取得するためのエントリを確認します。


RP/0/RSP0/CPU0:router# show evpn evi vpn-id 1 mac ipv4 10.1.1.93 detail

EVI       MAC address         IP address            Nexthop             Label 
----						--------------- 				----------												----------										-----
1          0000.f65a.357c      10.1.1.93            172.16.0.2          24014 

Ethernet Tag : 0
Multi-paths Resolved : True
Static : No
Local Ethernet Segment : N/A
Remote Ethernet Segment : 0100.6cbc.a77c.c180.0000
Local Sequence Number : N/A
Remote Sequence Number : 0
Local Encapsulation : N/A
Remote Encapsulation : MPLS

適切な 2 番目のラベルと、2 番目の IP VRF ルートターゲットを使用してローカル BGP エントリを確認します。


RP/0/RSP0/CPU0:router# show bgp l2vpn evpn rd 172.16.0.1:1 [2][0][48][0000.f65a.357c][32][10.1.1.93]/136

BGP routing table entry for [2][0][48][0000.f65a.357c][32][10.1.1.93]/136, Route Distinguisher: 172.16.0.1:1
Versions:
Process bRIB/RIB SendTblVer
Speaker 3772 3772
Local Label: 24013
Last Modified: Feb 28 16:06:37.073 for 2d19h
Paths: (2 available, best #1)
Advertised to peers (in unique update groups):
172.16.0.9 
Path #1: Received by speaker 0
Advertised to peers (in unique update groups):
172.16.0.9 
Local
0.0.0.0 from 0.0.0.0 (172.16.0.1)
Second Label 24027                                >>>>  Second label when IRB host-routing is enabled.
Origin IGP, localpref 100, valid, redistributed, best, group-best, import-candidate, rib-install
Received Path ID 0, Local Path ID 0, version 3772
Extended community: SoO:172.16.0.2:1 RT:100:100 
EVPN ESI: 0100.6cbc.a77c.c180.0000
Path #2: Received by speaker 0
Not advertised to any peer
Local
172.16.0.2 (metric 101) from 172.16.0.9 (172.16.0.2)
Received Label 24014, Second Label 24031
Origin IGP, localpref 100, valid, internal, add-path, import-candidate, imported, rib-install
Received Path ID 0, Local Path ID 2, version 3769
Extended community: SoO:172.16.0.2:1 RT:200:1 RT:700:100  >>>  Second RT is IP VRF RT for remote to import into IP VRF routing table.
Originator: 172.16.0.2, Cluster list: 172.16.0.9
EVPN ESI: 0100.6cbc.a77c.c180.0000
Source AFI: L2VPN EVPN, Source VRF: default, Source Route Distinguisher: 172.16.0.2:1


RP/0/RSP0/CPU0:router# show bgp l2vpn evpn rd 172.16.0.1:1  [2][0][48][0000.f65a.357c][128][10:1:1::93]/232 

[2][0][48][0000.f65a.357c][128][10:1:1::93]/232
BGP routing table entry for [2][0][48][0000.f65a.357c][128][10:1:1::93]/232, Route Distinguisher: 172.16.0.1:1
Versions:
Process bRIB/RIB SendTblVer
Speaker 3172 3172
Local Label: 24013
Last Modified: Feb 28 11:34:33.073 for 3d00h
Paths: (2 available, best #1)
Advertised to peers (in unique update groups):
172.16.0.9 
Path #1: Received by speaker 0
Advertised to peers (in unique update groups):
172.16.0.9 
Local
0.0.0.0 from 0.0.0.0 (172.16.0.1)
Second Label 24029
Origin IGP, localpref 100, valid, redistributed, best, group-best, import-candidate, rib-install
Received Path ID 0, Local Path ID 0, version 3172
Extended community: SoO:172.16.0.2:1 RT:100:100 
EVPN ESI: 0100.6cbc.a77c.c180.0000
Path #2: Received by speaker 0
Not advertised to any peer
Local
172.16.0.2 (metric 101) from 172.16.0.9 (172.16.0.2)
Received Label 24014, Second Label 24033
Origin IGP, localpref 100, valid, internal, add-path, import-candidate, imported, rib-install
Received Path ID 0, Local Path ID 2, version 3167
Extended community: SoO:172.16.0.2:1 RT:200:1 RT:700:100 
Originator: 172.16.0.2, Cluster list: 172.16.0.9
EVPN ESI: 0100.6cbc.a77c.c180.0000
Source AFI: L2VPN EVPN, Source VRF: default, Source Route Distinguisher: 172.16.0.2:1

適切なラベルとルートターゲットを使用してリモートピアゲートウェイ BGP エントリを確認します。特に、リモート EVPN ゲートウェイ上の自動生成されたローカル RD を確認します。EVPN タイプ 2 ルートが EVPN にインポートされます。IPv4 /32 アドレスのホストルートは、リモート EVPN ゲートウェイの IP VRF ルートテーブルにのみインポートされますが、ローカル BVI 隣接関係を RIB エントリの上書きに使用するローカル EVPN ゲートウェイにはインポートされません。


RP/0/RSP0/CPU0:router#  show bgp l2vpn evpn rd 172.16.0.7:1 [2][0][48][0000.f65a.357c][32][10.1.1.93]/136
BGP routing table entry for [2][0][48][0000.f65a.357c][32][10.1.1.93]/136, Route Distinguisher: 172.16.0.7:1
Versions:
Process bRIB/RIB SendTblVer
Speaker 16712 16712
Last Modified: Feb 28 16:06:36.448 for 2d19h
Paths: (2 available, best #1)
Not advertised to any peer
Path #1: Received by speaker 0
Not advertised to any peer
Local
172.16.0.1 from 172.16.0.9 (172.16.0.1)
Received Label 24013, Second Label 24027 >>>> First label for L2 MAC unicast bridging;  second label for EVPN IRB host-routing
Origin IGP, localpref 100, valid, internal, best, group-best, import-candidate, imported, rib-install
Received Path ID 0, Local Path ID 0, version 16712
Extended community: SoO:172.16.0.2:1 RT:100:1 RT:100:100 
Originator: 172.16.0.1, Cluster list: 172.16.0.9
EVPN ESI: 0100.6cbc.a77c.c180.0000
Source AFI: L2VPN EVPN, Source VRF: default, Source Route Distinguisher: 172.16.0.1:1
Path #2: Received by speaker 0
Not advertised to any peer
Local
172.16.0.2 from 172.16.0.9 (172.16.0.2)
Received Label 24014, Second Label 24031
Origin IGP, localpref 100, valid, internal, backup, add-path, import-candidate, imported, rib-install
Received Path ID 0, Local Path ID 1, version 16706
Extended community: SoO:172.16.0.2:1 RT:200:1 RT:700:100 
Originator: 172.16.0.2, Cluster list: 172.16.0.9
EVPN ESI: 0100.6cbc.a77c.c180.0000
Source AFI: L2VPN EVPN, Source VRF: default, Source Route Distinguisher: 172.16.0.2:1


RP/0/RSP0/CPU0:router# show bgp l2vpn evpn rd 172.16.0.7:1 [2][0][48][0000.f65a.357c][128][10:1:1::93]/232

BGP routing table entry for [2][0][48][0000.f65a.357c][128][10:1:1::93]/232, Route Distinguisher: 172.16.0.7:1
Versions:
Process bRIB/RIB SendTblVer
Speaker 6059 6059
Last Modified: Feb 28 12:03:22.448 for 2d23h
Paths: (2 available, best #1)
Not advertised to any peer
Path #1: Received by speaker 0
Not advertised to any peer
Local
172.16.0.1 from 172.16.0.9 (172.16.0.1)
Received Label 24013, Second Label 24029
Origin IGP, localpref 100, valid, internal, best, group-best, import-candidate, imported, rib-install
Received Path ID 0, Local Path ID 0, version 6043
Extended community: SoO:172.16.0.2:1 RT:100:1 RT:100:100 
Originator: 172.16.0.1, Cluster list: 172.16.0.9
EVPN ESI: 0100.6cbc.a77c.c180.0000
Source AFI: L2VPN EVPN, Source VRF: default, Source Route Distinguisher: 172.16.0.1:1
Path #2: Received by speaker 0
Not advertised to any peer
Local
172.16.0.2 from 172.16.0.9 (172.16.0.2)
Received Label 24014, Second Label 24033
Origin IGP, localpref 100, valid, internal, backup, add-path, import-candidate, imported, rib-install
Received Path ID 0, Local Path ID 1, version 6059
Extended community: SoO:172.16.0.2:1 RT:200:1 RT:700:100 
Originator: 172.16.0.2, Cluster list: 172.16.0.9
EVPN ESI: 0100.6cbc.a77c.c180.0000
Source AFI: L2VPN EVPN, Source VRF: default, Source Route Distinguisher: 172.16.0.2:1

IP VRF ルーティングテーブルにインポートされた IPv4 /32 アドレスのホストルートを持つリモートピアゲートウェイを確認します。


RP/0/RSP0/CPU0:router#  show bgp vpnv4 unicast vrf evpn1 10.1.1.93/32

BGP routing table entry for 10.1.1.93/32, Route Distinguisher: 172.16.0.7:11
Versions:
Process bRIB/RIB SendTblVer
Speaker 22202 22202
Last Modified: Feb 28 16:06:36.447 for 2d19h
Paths: (2 available, best #1)
Not advertised to any peer
Path #1: Received by speaker 0
Not advertised to any peer
Local
172.16.0.1 from 172.16.0.9 (172.16.0.1)
Received Label 24027
Origin IGP, localpref 100, valid, internal, best, group-best, import-candidate, imported
Received Path ID 0, Local Path ID 0, version 22202
Extended community: SoO:172.16.0.2:1 RT:100:1 RT:100:100 
Originator: 172.16.0.1, Cluster list: 172.16.0.9
Source AFI: L2VPN EVPN, Source VRF: default, Source Route Distinguisher: 172.16.0.1:1   >>>> The source from L2VPN and from synced ARP entry. 
Path #2: Received by speaker 0
Not advertised to any peer
Local
172.16.0.2 from 172.16.0.9 (172.16.0.2)
Received Label 24031
Origin IGP, localpref 100, valid, internal, backup, add-path, import-candidate, imported
Received Path ID 0, Local Path ID 1, version 22201
Extended community: SoO:172.16.0.2:1 RT:200:1 RT:700:100 
Originator: 172.16.0.2, Cluster list: 17.0.0.9
Source AFI: L2VPN EVPN, Source VRF: default, Source Route Distinguisher: 172.16.0.2:1   >>>> source from L2VPN and from dynamic ARP entry


RP/0/RSP0/CPU0:router# show bgp vpnv6 unicast vrf evpn1 10:1:1::93/128

BGP routing table entry for 10:1:1::93/128, Route Distinguisher: 172.16.0.7:11
Versions:
Process bRIB/RIB SendTblVer
Speaker 22163 22163
Last Modified: Feb 28 12:09:30.447 for 2d23h
Paths: (2 available, best #1)
Not advertised to any peer
Path #1: Received by speaker 0
Not advertised to any peer
Local
172.16.0.1 from 172.16.0.9 (172.16.0.1)
Received Label 24029
Origin IGP, localpref 100, valid, internal, best, group-best, import-candidate, imported
Received Path ID 0, Local Path ID 0, version 22163
Extended community: SoO:172.16.0.2:1 RT:100:1 RT:100:100 
Originator: 172.16.0.1, Cluster list: 172.16.0.9
Source AFI: L2VPN EVPN, Source VRF: default, Source Route Distinguisher: 172.16.0.1:1 >>> Source from L2VPN and from synced ARP entry.     
Path #2: Received by speaker 0
Not advertised to any peer
Local
172.16.0.2 from 172.16.0.9 (172.16.0.2)
Received Label 24033
Origin IGP, localpref 100, valid, internal, backup, add-path, import-candidate, imported
Received Path ID 0, Local Path ID 1, version 22163
Extended community: SoO:172.16.0.2:1 RT:200:1 RT:700:100 
Originator: 172.16.0.2, Cluster list: 172.16.0.9
Source AFI: L2VPN EVPN, Source VRF: default, Source Route Distinguisher: 172.16.0.2:1 >>> Source from L2VPN and from dynamic ARP entry.


RP/0/RSP0/CPU0:router# show bgp vpnv6 unicast vrf evpn1 10:1:1::93/128

BGP routing table entry for 10:1:1::93/128, Route Distinguisher: 172.16.0.7:11
Versions:
Process bRIB/RIB SendTblVer
Speaker 22163 22163
Last Modified: Feb 28 12:09:30.447 for 2d23h
Paths: (2 available, best #1)
Not advertised to any peer
Path #1: Received by speaker 0
Not advertised to any peer
Local
172.16.0.1 from 172.16.0.9 (172.16.0.1)
Received Label 24029
Origin IGP, localpref 100, valid, internal, best, group-best, import-candidate, imported
Received Path ID 0, Local Path ID 0, version 22163
Extended community: SoO:172.16.0.2:1 RT:100:1 RT:100:100 
Originator: 172.16.0.1, Cluster list: 172.16.0.9
Source AFI: L2VPN EVPN, Source VRF: default, Source Route Distinguisher: 172.16.0.1:1     
Path #2: Received by speaker 0
Not advertised to any peer
Local
172.16.0.2 from 172.16.0.9 (172.16.0.2)
Received Label 24033
Origin IGP, localpref 100, valid, internal, backup, add-path, import-candidate, imported
Received Path ID 0, Local Path ID 1, version 22163
Extended community: SoO:172.16.0.2:1 RT:200:1 RT:700:100 
Originator: 172.16.0.2, Cluster list: 172.16.0.9
Source AFI: L2VPN EVPN, Source VRF: default, Source Route Distinguisher: 172.16.0.2:1

RIB エントリを上書きするローカル隣接関係と、IP VPN 転送に IP VRF ホストルートエントリを使用するリモートピアによるローカル転送を確認します。


RP/0/RSP0/CPU0:router#  show bgp vpnv4 unicast vrf evpn1 10.1.1.93/32

-- For local routing and forwarding
RP/0/RSP0/CPU0:PE11-R1#show route vrf evpn1 10.1.1.93
Routing entry for 10.1.1.93/32
Known via "bgp 3107", distance 200, metric 0, type internal
Installed Feb 28 15:57:28.154 for 2d20h
Routing Descriptor Blocks
172.16.0.2, from 172.16.0.9      >>>  From MH-AA peer. 
Nexthop in Vrf: "default", Table: "default", IPv4 Unicast, Table Id: 0xe0000000
Route metric is 0
No advertising protos.

RP/0/RSP0/CPU0:PE11-R1# show cef vrf evpn1 10.1.1.93 location 0/0/CPU0 
10.1.1.93/32, version 0, internal 0x1120001 0x0 (ptr 0x7b40052c) [1], 0x0 (0x7b286010), 0x0 (0x0)
Updated Feb 28 15:58:22.688 
local adjacency 10.1.1.93
Prefix Len 32, traffic index 0, Adjacency-prefix, precedence n/a, priority 15
via 10.1.1.93/32, BVI1, 2 dependencies, weight 0, class 0 [flags 0x0]
path-idx 0 NHID 0x0 [0x7f531f88 0x0]
next hop 
local adjacency              >>> Forwarding with local synced ARP adjacency entries.
 

For remote routing and forwarding:

RP/0/RSP0/CPU0:router# show route vrf evpn1 10.1.1.93

Routing entry for 10.1.1.93/32
Known via "bgp 3107", distance 200, metric 0
Number of pic paths 1 , type internal
Installed Feb 28 16:06:36.431 for 2d20h
Routing Descriptor Blocks
172.16.0.1, from 172.16.0.9
Nexthop in Vrf: "default", Table: "default", IPv4 Unicast, Table Id: 0xe0000000
Route metric is 0
172.16.0.2, from 172.16.0.9, BGP backup path
Nexthop in Vrf: "default", Table: "default", IPv4 Unicast, Table Id: 0xe0000000
Route metric is 0
No advertising protos. 
 
RP/0/RSP0/CPU0:router# show cef vrf evpn1 10.1.1.93 location 0/0/CPU0 

10.1.1.93/32, version 86, internal 0x5000001 0x0 (ptr 0x99fac884) [1], 0x0 (0x0), 0x208 (0x96c58494)
Updated Feb 28 16:06:39.285
Prefix Len 32, traffic index 0, precedence n/a, priority 3
via 172.16.0.1/32, 15 dependencies, recursive [flags 0x6000]
path-idx 0 NHID 0x0 [0x97955380 0x0]
recursion-via-/32
next hop VRF - 'default', table - 0xe0000000
next hop 172.16.0.1/32 via 34034/0/21
next hop 100.0.57.5/32 Te0/0/0/3 labels imposed {ImplNull 24011 24027}
next hop 100.0.67.6/32 Te0/0/0/1 labels imposed {ImplNull 24009 24027}
via 172.16.0.2/32, 11 dependencies, recursive, backup [flags 0x6100]
path-idx 1 NHID 0x0 [0x979554a0 0x0]
recursion-via-/32
next hop VRF - 'default', table - 0xe0000000
next hop 172.16.0.2/32 via 34035/0/21
next hop 100.0.57.5/32 Te0/0/0/3 labels imposed {ImplNull 24012 24031}
next hop 100.0.67.6/32 Te0/0/0/1 labels imposed {ImplNull 24010 24031}

次の各項では、サブネットストレッチングの確認方法について説明します。

VRF を確認ます。



RP/0/RP0/CPU0:leafW# show run vrf cust130

vrf cust130
address-family ipv4 unicast
  import route-target
   130:130
  !
  export route-target
   130:130
  !
!
!

BGP 設定を確認します。

 RP/0/RP0/CPU0:leafW# show run router bgp | begin vrf cust130

vrf cust130
  rd auto
  address-family ipv4 unicast
   label mode per-vrf
   maximum-paths ibgp 10
   redistribute connected
  !
!

L2VPN を確認します。

RP/0/RP0/CPU0:leafW# show run l2vpn bridge group bg130 

l2vpn
bridge group bg130
  bridge-domain bd130
   interface Bundle-Ether1.1300
   !
   interface Bundle-Ether5.1300
   !
   routed interface BVI130
   evi 130
   !      
  !
!
!

モビリティを備えた EVPN IPv6 ホスト

モビリティを備えた EVPN IPv6 ホスト機能を使用すると、IPv4-MPLS コアネットワークを介して EVPN IPv6 サービスを提供できます。この機能は、オールアクティブのマルチホーミングおよび仮想マシン（VM）またはホストの移動をサポートします。

サービスプロバイダー（SP）は、IPv4 VPN サービスを提供するために、IPv4-MPLS バックボーンによる安定し確立されたコアを使用します。MPLS 経由の IPv6 VPN プロバイダーエッジトランスポート（プロバイダーエッジルータ上の IPv6（6PE）および VPN プロバイダーエッジルータ上の IPv6（6VPE））により、SP は、IPv6 コアがなくても IPv4 バックボーンを介して IPv6 VPN サービスを容易に提供できるようになります。プロバイダーエッジ（PE）ルータは、IPv6 到達可能性および IPv6 ラベル配布をアドバタイズするために、MP-iBGP を実行します。6PE の場合、ラベルは接続されたカスタマーエッジ（CE）ルータから学習した IPv6 プレフィックスごとに割り当てられ、6VPE の場合は、プレフィックス単位で、または CE レベル単位と VRF レベル単位でラベルを割り当てるように PE ルータを設定できます。

モビリティサポート

グローバル VRF では、モビリティはサポートされていません。ただし、同じブリッジドメイン内で、ある ES から別の ES にホストを移動することは可能です。ホストは、新しい MAC アドレスと IP アドレスを取得します。ホストは、同じ MAC アドレスに対して複数の IP アドレスを持つことができます。

デフォルト以外の VRF では、モビリティは次の条件でサポートされます。

基本的な MAC の移動：IP アドレスと MAC アドレスは同じままです。同じ IP アドレスと MAC アドレスを使用して、ある ES から別の ES にホストを移動することができます。
同じ MAC アドレスで異なる IP アドレス：ホストは新しい IP アドレスを取得します。
同じ MAC アドレスで異なる IP アドレス：ホストは新しい MAC アドレスを取得しますが、同じ IP アドレスを保持します。
同じ MAC アドレスを持つ複数の IP アドレス：多数の VM が同じ MAC の移動に関与します。

制約事項

カスタマー VRF では、ホストルーティングが設定されていない場合、MAC-IP アドバタイズメントはゼロ ESI と非ゼロ ESI とで異なります。ホストルーティングが設定されていない場合、非ゼロ ESI の MAC-IP は L3 RT（VRF RT）なしでアドバタイズされます。ゼロ ESI の MAC-IP はアドバタイズされません。次の表に、ESI とホストルーティングに関する MAC-IP アドバタイズメントの動作を示します。


ESI のタイプ	ホストルーティングあり	ホストルーティングなし
非ゼロ ESI の MAC-IP	L3 VRF RT ありでアドバタイズ	L3 VRF RT なしでアドバタイズ
ゼロ ESI の MAC-IP	L3 VRF RT ありでアドバタイズ	アドバタイズされない

グローバル VRF では、レイヤ 2 ストレッチはサポートされていません。
グローバル VRF での MAC 移動は、ホストが同じブリッジドメイン内にある場合にのみサポートされます。同じブリッジドメイン内で、ある ES から別の ES にホストを移動することは可能です。
IP アドレスの重複の検出はサポートされていません。
ESI ごとに許可される最大リーフ数は 2 です。

モビリティを備えた EVPN IPv6 ホストの設定

モビリティを備えた EVPN IPv6 ホスト機能を設定するには、次のタスクを実行します。

VRF の設定
ISIS の設定
BGP の設定
AC インターフェイスの設定
BVI インターフェイスの設定
EVPN の設定

L2VPN の設定

（注）

デバイスには最大 128K の MAC アドレスエントリを含めることができます。デバイス上のブリッジドメインには最大 65K の MAC アドレスエントリを含めることができます。


/* Configure VRF */

Router# configure
Router(config)# vrf cust102 
Router(config-vrf)# address-family ipv4 unicast 
Router(config-vrf-af)# import route-target 160102:16102 
Router(config-vrf-af)# export route-target 160102:16102 
Router(config-vrf-af)# exit 
!
Router(config-vrf)# address-family ipv6 unicast 
Router(config-vrf-af)# import route-target 6160102:16102 
Router(config-vrf-af)# export route-target 6160102:16102 
Router(config-vrf-af)# commit 
!

/* Configure ISIS */

Router# configure
Route(config)# router isis v6
Route(config-isis)# 49.0001.0000.0160.0005.00
Route(config-isis)# nsr
Route(config-isis)# log adjacency changes
Route(config-isis)# lsp-gen-interval maximum-wait 5000 initial-wait 1 secondary-wait 20
Route(config-isis)# lsp-mtu 1468
Route(config-isis)# lsp-refresh-interval 65000
Route(config-isis)# max-lsp-lifetime 65535
Route(config-isis)# address-family ipv4 unicast
Route(config-isis-af)# metric-style wide
Route(config-isis-af)# microloop avoidance protected
Route(config-isis-af)# spf-interval maximum-wait 5000 initial-wait 1 secondary-wait 20
Route(config-isis-af)# segment-routing mpls sr-prefer
Route(config-isis-af)# segment-routing prefix-sid-map advertise-local
Route(config-isis-af)# exit
!
Route(config-isis)# interface Bundle-Ether10
Route(config-isis-if)# point-to-point
Route(config-isis-if)# address-family ipv4 unicast
Route(config-isis-af)# fast-reroute per-prefix
Route(config-isis-af)# fast-reroute per-prefix ti-lfa
Route(config-isis-af)# metric 10
Route(config-isis-af)# exit
!
Route(config-isis)# interface Bundle-Ether20
Route(config-isis-if)# point-to-point
Route(config-isis-if)# address-family ipv4 unicast
Route(config-isis-af)# fast-reroute per-prefix
Route(config-isis-af)# fast-reroute per-prefix ti-lfa
Route(config-isis-af)# metric 10
Route(config-isis-af)# exit
!
Route(config-isis)# interface loopback0
Route(config-isis-if)# passive
Route(config-isis-if)# address-family ipv4 unicast
Route(config-isis-af)# exit
!
Route(config-isis)# interface loopback10
Route(config-isis-if)# passive
Route(config-isis-if)# address-family ipv4 unicast
Route(config-isis-af)# prefix-sid index 1605
Route(config-isis-af)# commit
Route(config-isis-af)# exit
!

/* Configure Segment Routing */

Router# configure
Router(config)# segment-routing
Router(config-sr)# global-block 16000 23999
Router(config-sr)# commit

/* Configure BGP */

Router(config)# router bgp 100
Router(config-bgp)# bfd minimum-interval 50
Router(config-bgp)# bfd multiplier 3
Router(config-bgp)# bgp router-id 160.0.0.5
Router(config-bgp)# address-family ipv4 unicast      --->  To support V4 Global VRF
Router(config-bgp-af)# maximum-paths ibgp 10 unequal-cost  ---> ECMP
Router(config-bgp-af)# redistribute connected    --> V4 Global VRF
Router(config-bgp-af)# exit
!
Router(config-bgp)# address-family ipv4 unicast      --->  VRF
Router(config-bgp-af)# vrf all
Router(config-bgp-af)# label mode per-vrf
Router(config-bgp-af)# exit
!
Router(config-bgp)# address-family ipv6 unicast   ---> For 6PE
Router(config-bgp-af)# label mode per-vrf
Router(config-bgp-af)# maximum-paths ibgp 8
Router(config-bgp-af)# redistribute static
Router(config-bgp-af)# allocate-label all
Router(config-bgp-af)# exit
!
Router(config-bgp)# address-family vpnv6 unicast   ---> 6 VPE
Router(config-bgp-af)# vrf all
Router(config-bgp-af)# label mode per-vrf
Router(config-bgp-af)# exit
!
Router(config-bgp)# address-family l2vpn evpn   ----> EVPN
Router(config-bgp-af)# bgp implicit-import      ----> Global VRF
Router(config-bgp-af)# exit
!
Router(config-bgp)# neighbor-group evpn-rr
Router(config-bgp-nbr)# remote-as 100
Router(config-bgp-nbr)# bfd fast-detect
Router(config-bgp-nbr)# update-source loopback0
Router(config-bgp-nbr)# address-family ipv4 unicast
Router(config-bgp-nbr-af)# route-policy pass-all in
Router(config-bgp-nbr-af)# route-policy nh-lo10 out
Router(config-bgp-nbr-af)# exit
!
Router(config-bgp-nbr)# address-family ipv6 labeled-unicast  ----> For 6PE
Router(config-bgp-nbr-af)# route-policy pass-all out
Router(config-bgp-nbr-af)# exit
!
Router(config-bgp-nbr)# address-family l2vpn evpn
Router(config-bgp-nbr-af)# route-policy pass-all in
Router(config-bgp-nbr-af)# route-policy nh-lo10 out
Router(config-bgp-nbr-af)# advertise vpnv4 unicast re-originated -> For Route Type 5
Router(config-bgp-nbr-af)# advertise vpnv6 unicast re-originated -> For Route Type 5
Router(config-bgp-nbr-af)# exit
!
Router(config-bgp)# neighbor 160.0.0.1
Router(config-bgp-nbr)# use neighbor-group evpn-rr
Router(config-bgp-nbr)# exit
!
Router(config-bgp)# neighbor 160.0.0.2
Router(config-bgp-nbr)# use neighbor-group evpn-rr
Router(config-bgp-nbr)# exit
!
Router(config-bgp)# vrf all
Router(config-bgp-vrf)# rd 1605:102
Router(config-bgp-vrf)# address-family ipv4 unicast
Router(config-bgp-vrf-af)# label mode per-vrf
Router(config-bgp-vrf-af)# maximum-paths ibgp 10 unequal-cost
Router(config-bgp-vrf-af)# redistribute connected   --->  Triggers Route Type 5
Router(config-bgp-vrf-af)# exit
!
Router(config-bgp-vrf)# address-family ipv6 unicast
Router(config-bgp-vrf-af)# label mode per-vrf
Router(config-bgp-vrf-af)# maximum-paths ibgp 10 unequal-cost
Router(config-bgp-vrf-af)# redistribute connected
Router(config-bgp-vrf-af)# exit
!

/* Configure AC interface */

Router(config)# interface Bundle-Ether1.102 l2transport
Router(config-l2vpn-subif)# encapsulation dot1q 102
Router(config-l2vpn-subif)# rewrite ingress tag pop 1 symmetric
Router(config-l2vpn-subif)# commit
Router(config-l2vpn-subif)# exit

/* Configure BVI interface */

Router(config)# interface BVI100
Router(config-if)# ipv4 address 56.78.100.1 255.255.255.0
Router(config-if)# ipv6 address 56:78:100::1/64
Router(config-if)# mac-address 22.22.22
Router(config-if)# exit
!
Router(config)# interface BVI102
Router(config-if)# host-routing
Router(config-if)# vrf cust102
Router(config-if-vrf)# ipv4 address 56.78.102.1 255.255.255.0
Router(config-if-vrf)# ipv6 address 56:78:100::1/64
Router(config-if-vrf)# ipv6 address 56:78:102::1/64
Router(config-if-vrf)# mac-address 22.22.22
Router(config-if)# commit

/* Configure CEF */ [Required for dual homing]

Router# configure
Router(config)# cef adjacency route override rib

/* Configure EVPN, and configure main bundle ethernet segment parameters in EVPN */

Router# configure 
Router(config)# evpn  
Router(config-evpn)# evi 102
Router(config-evpn-evi)# bgp
Router(config-evpn-evi)# rd 1605:102
Router(config-evpn-evi-bgp)# route-target import 160102:102
Router(config-evpn-evi-bgp)# route-target export 160102:102
Router(config-evpn-evi-bgp)# exit
Router(config-evpn-evi)# advertise-mac
Router(config-evpn-evi)# exit
!
Router(config-evpn)# interface Bundle-Ether1
Router(config-evpn-ac)# ethernet-segment
Router(config-evpn-ac-es)# identifier type 0 56.56.56.56.56.56.56.56.01
Router(config-evpn-ac-es)# exit
!
Router(config-evpn)# interface Bundle-Ether2
Router(config-evpn-ac)# ethernet-segment
Router(config-evpn-ac-es)# identifier type 0 56.56.56.56.56.56.56.56.02
Router(config-evpn-ac-es)# commit

/* Configure L2VPN */

Router# configure
Router(config)# l2vpn  
Router(config-l2vpn)# bridge group bg102
Router(config-l2vpn-bg)# bridge-domain bd102
Router(config-l2vpn-bg-bd)# interface Bundle-Ether1.102
Router(config-l2vpn-bg-bd-ac)# exit
!
Router(config-l2vpn-bg-bd)# interface Bundle-Ether2.102
Router(config-l2vpn-bg-bd-ac)# exit
!
Router(config-l2vpn-bg-bd)# interface Bundle-Ether3.102
Router(config-l2vpn-bg-bd-ac)# exit
!
Router(config-l2vpn-bg-bd)# interface Bundle-Ether4.102
Router(config-l2vpn-bg-bd-ac)# exit
!
Router(config-l2vpn-bg-bd)# interface Bundle-Ether5.102
Router(config-l2vpn-bg-bd-ac)# routed interface BVI102
Router(config-l2vpn-bg-bd-bvi)# evi 102
Router(config-l2vpn-bg-bd-bvi-evi)# commit

実行コンフィギュレーション


/* Configure VRF */

vrf cust102
 address-family ipv4 unicast
 import route-target
 160102:16102
 !
 export route-target
 160102:16102
 !
 !
 address-family ipv6 unicast
 import route-target
 6160102:16102
 !
 export route-target
 6160102:16102
 !
 !
!

/ * Configure ISIS */

router isis v6
 net 49.0001.0000.0160.0005.00
 nsr
 log adjacency changes
 lsp-gen-interval maximum-wait 5000 initial-wait 1 secondary-wait 20
 lsp-mtu 1468
 lsp-refresh-interval 65000
 max-lsp-lifetime 65535
 address-family ipv4 unicast
 metric-style wide
 microloop avoidance protected
 spf-interval maximum-wait 5000 initial-wait 1 secondary-wait 20
 segment-routing mpls sr-prefer
 segment-routing prefix-sid-map advertise-local
 !
 interface Bundle-Ether10
 point-to-point
 address-family ipv4 unicast
 fast-reroute per-prefix
 fast-reroute per-prefix ti-lfa
 metric 10
 !
 !
 interface Bundle-Ether20
 point-to-point
 address-family ipv4 unicast
 fast-reroute per-prefix
 fast-reroute per-prefix ti-lfa
 metric 10
 !
 !
 interface Loopback0
 passive
 address-family ipv4 unicast
 !
 !
 interface Loopback10
 passive
 address-family ipv4 unicast
 prefix-sid index 1605
 !
 !
!

/ * Configure Segment Routing */

segment-routing
 global-block 16000 23999
!

/ * Configure BGP */

router bgp 100
 bfd minimum-interval 50
 bfd multiplier 3
 bgp router-id 160.0.0.5
 address-family ipv4 unicast      --->  To support V4 Global VRF
  maximum-paths ibgp 10 unequal-cost  ---> ECMP
  redistribute connected    --> V4 Global VRF
 !
 address-family vpnv4 unicast ---> VRF
  vrf all
   label mode per-vrf
 !
 address-family ipv6 unicast   ---> For 6PE
  label mode per-vrf
  maximum-paths ibgp 8
  redistribute connected
  redistribute static
  allocate-label all
 !
 address-family vpnv6 unicast   ---> 6VPE
  vrf all
   label mode per-vrf
 !
 address-family l2vpn evpn   ----> EVPN
 bgp implicit-import         ----> Global VRF
 !
 
neighbor-group evpn-rr
 remote-as 100
 bfd fast-detect
 update-source Loopback0
 address-family ipv4 unicast
  route-policy pass-all in
  route-policy nh-lo10 out
 !
 address-family ipv6 labeled-unicast  ----> For 6PE
 route-policy pass-all out
 !
 address-family l2vpn evpn
 route-policy pass-all in
 route-policy nh-lo10 out
 advertise vpnv4 unicast re-originated   ---> For Route Type 5
 advertise vpnv6 unicast re-originated   ----> For Route Type 5
 !
 !
 neighbor 160.0.0.1
 use neighbor-group evpn-rr
 !
 neighbor 160.0.0.2
 use neighbor-group evpn-rr
 !
 vrf cust102
 rd 1605:102
 address-family ipv4 unicast
 label mode per-vrf
 maximum-paths ibgp 10 unequal-cost
 redistribute connected   <----- Triggers Route Type 5
 !
 address-family ipv6 unicast
 label mode per-vrf
 maximum-paths ibgp 10 unequal-cost
 redistribute connected
 !
 !

/* Configure AC interface */

interface Bundle-Ether1.102 l2transport
 encapsulation dot1q 102
 rewrite ingress tag pop 1 symmetric
!
/* Configure BVI interface */
interface BVI100
 ipv4 address 56.78.100.1 255.255.255.0
 ipv6 address 56:78:100::1/64
 mac-address 22.22.22
!
interface BVI102
 host-routing
 vrf cust102
 ipv4 address 56.78.102.1 255.255.255.0
 ipv6 address 56:78:100::1/64
 ipv6 address 56:78:102::1/64
 mac-address 22.22.22
!


/* Configure CEF */ [ Required for Dual homing]

cef adjacency route override rib

/* Configure EVPN */

evpn
 evi 102
 bgp
 rd 1605:102
 route-target import 160102:102
 route-target export 160102:102
 !
 advertise-mac
 !
 !
!
interface Bundle-Ether1
 ethernet-segment
 identifier type 0 56.56.56.56.56.56.56.56.01
 !
 !
 interface Bundle-Ether2
 ethernet-segment
 identifier type 0 56.56.56.56.56.56.56.56.02
 !
 !

/* Configure L2VPN */

l2vpn
 bridge group bg102
 bridge-domain bd102
 interface Bundle-Ether1.102
 !
 interface Bundle-Ether2.102
 !
 interface Bundle-Ether3.102
 !
 interface Bundle-Ether4.102
 !
 interface Bundle-Ether5.102
 !
 routed interface BVI102
 !
 evi 102
 !
 !
 !
!

確認

モビリティを備えた EVPN IPv6 ホスト機能が設定されていることを確認します。


/* 6PE and Static Route Advertisement */
Host route is advertised as EVPN Route Type 2

Router# show bgp ipv6 unicast 56:78:100::2
BGP routing table entry for 56:78:100::2/128
Versions:
 Process bRIB/RIB SendTblVer
 Speaker 212 212
 Local Label: 2
Last Modified: Oct 31 19:13:10.998 for 00:00:19
Paths: (1 available, best #1)
 Not advertised to any peer
 Path #1: Received by speaker 0
 Not advertised to any peer
 Local
 160.5.5.5 (metric 20) from 160.0.0.1 (160.0.0.5)
 Received Label 2 
 Origin IGP, localpref 100, valid, internal, best, group-best, imported
 Received Path ID 0, Local Path ID 0, version 212
 Extended community: Flags 0x20: SoO:160.5.5.5:100 RT:160100:100 
 mac: 00:06:01:00:01:02
 Originator: 160.0.0.5, Cluster list: 100.0.0.4
 Source AFI: L2VPN EVPN, Source VRF: default, Source Route Distinguisher: 1605:100

/* Manually configured static route in global VRF */

Router# show bgp ipv6 unicast 56:78:100::2

BGP routing table entry for 30::1/128
Versions:
 Process bRIB/RIB SendTblVer
 Speaker 9 9
 Local Label: 2
Last Modified: Oct 30 20:25:17.159 for 23:15:55
Paths: (2 available, best #2)
 Advertised to update-groups (with more than one peer):
 0.2 
 Path #1: Received by speaker 0
 Not advertised to any peer
 Local
 160.0.0.6 (metric 20) from 160.0.0.1 (160.0.0.6)
 Received Label 2 
 Origin incomplete, metric 0, localpref 100, valid, internal, labeled-unicast
 Received Path ID 0, Local Path ID 0, version 0
 mac: 10:11:04:64:f2:7f
 Originator: 160.0.0.6, Cluster list: 100.0.0.4
 Path #2: Received by speaker 0
 Advertised to update-groups (with more than one peer):
 0.2 
 Local
 56:78:100::2 from :: (160.0.0.5)
 Origin incomplete, metric 0, localpref 100, weight 32768, valid, redistributed, best, group-best
 Received Path ID 0, Local Path ID 0, version 9
 mac: 10:11:04:64:f2:7f

/* Verify Ethernet Segments are peering for Dual homing */

Router# show evpn ethernet-segment int bundle-Ether 1

Ethernet Segment Id Interface Nexthops 
------------------------ ---------------------------------- --------------------
0056.5656.5656.5656.5601 BE1 160.5.5.5
                              160.6.6.6
-----------------------------------------------------------

/* Verify DF election */

Router# show evpn ethernet-segment int bundle-Ether 1 carving detail
Legend:
 A - Load-balancing mode and Access Protection incompatible,
 B - No Forwarders EVPN-enabled,
 C - Backbone Source MAC missing (PBB-EVPN),
 RT - ES-Import Route Target missing,
 E - ESI missing,
 H - Interface handle missing,
 I - Name (Interface or Virtual Access) missing,
 M - Interface in Down state,
 O - BGP End of Download missing,
 P - Interface already Access Protected,
 Pf - Interface forced single-homed,
 R - BGP RID not received,
 S - Interface in redundancy standby state,
 X - ESI-extracted MAC Conflict
 SHG - No local split-horizon-group label allocated

Ethernet Segment Id Interface Nexthops 
------------------------ ---------------------------------- --------------------
0056.5656.5656.5656.5601 BE1 160.5.5.5
 160.6.6.6
 ES to BGP Gates : Ready
 ES to L2FIB Gates : Ready
 Main port :
 Interface name : Bundle-Ether1
 Interface MAC : 008a.9644.acdd
 IfHandle : 0x080004dc
 State : Up
 Redundancy : Not Defined
 ESI type : 0
 Value : 56.5656.5656.5656.5601
 ES Import RT : 5656.5656.5656 (from ESI)
 Source MAC : 0000.0000.0000 (N/A)
 Topology :
 Operational : MH
 Configured : All-active (AApF) (default)
 Primary Services : Auto-selection
 Secondary Services: Auto-selection
 Service Carving Results:
 Forwarders : 161
 Permanent : 10
 EVI:ETag P : 700:1, 701:1, 702:1, 703:1, 704:1, 705:1
 EVI:ETag P : 706:1, 707:1, 708:1, 709:1
 Elected : 76
 EVI E : 100, 102, 104, 106, 108, 110
 EVI E : 112, 114, 116, 118, 120, 122,
 EVI E : 124, 126, 128, 130, 132, 134,
 EVI E : 136, 138, 140, 142, 144, 146,
 EVI E : 148, 150, 152, 154, 156, 158,
 EVI E : 160, 162, 164, 166, 168, 170,
 EVI E : 172, 174, 176, 178, 180, 182,
 EVI E : 184, 186, 188, 190, 192, 194,
 EVI E : 196, 198, 200, 202, 204, 206,
 EVI E : 208, 210, 212, 214, 216, 218,
 EVI E : 220, 222, 224, 226, 228, 230,
 EVI E : 232, 234, 236, 238, 240, 242,
 EVI E : 244, 246, 248, 250
 Not Elected : 75
 EVI NE : 101, 103, 105, 107, 109, 111
 EVI NE : 113, 115, 117, 119, 121, 123,
 EVI NE : 125, 127, 129, 131, 133, 135,
 EVI NE : 137, 139, 141, 143, 145, 147,
 EVI NE : 149, 151, 153, 155, 157, 159,
 EVI NE : 161, 163, 165, 167, 169, 171,
 EVI NE : 173, 175, 177, 179, 181, 183,
 EVI NE : 185, 187, 189, 191, 193, 195,
 EVI NE : 197, 199, 201, 203, 205, 207,
 EVI NE : 209, 211, 213, 215, 217, 219,
 EVI NE : 221, 223, 225, 227, 229, 231,
 EVI NE : 233, 235, 237, 239, 241, 243,
 EVI NE : 245, 247, 249
 MAC Flushing mode : STP-TCN
 Peering timer : 3 sec [not running]
 Recovery timer : 30 sec [not running]
 Carving timer : 0 sec [not running]
 Local SHG label : 68663
 Remote SHG labels : 1
 68670 : nexthop 160.6.6.6

重複 IP アドレス検出

重複 IP アドレス検出機能は、重複する IP アドレスを持つすべてのホストを自動的に検出し、重複する IP アドレスを持つすべての MAC-IP ルートをブロックします。

これにより、意図せずに、または EVPN ファブリック内の悪意によって、重複する IP アドレスが割り当てられたホストから、ネットワークが保護されます。IP アドレスが重複しているホストは、ネットワーク内で不要な変化を引き起こし、同じ IP アドレスを持つホストの一方または両方でトラフィックが損失する原因となります。

システムでは、あるホストから別のホストに MAC アドレスや IP アドレスが移動する際に、それらを追跡することによって、EVPN ホストのモビリティを処理します。2 つのホストに同じ IP アドレスが割り当てられている場合、IOS XR システムは両方のホストからの MAC-IP ルートの学習と再学習を維持します。一方のホストから MAC-IP ルートを学習すると、新しく学習したルートの方が以前に他のホストから学習したルートよりも優先されるため、学習のたびに 1 回の移動としてカウントされます。この動作は、設定されたパラメータに基づいて IP アドレスが重複としてマークされるまで続きます。

どのような場合に IP アドレスを重複としてマークし、異なるホスト間で移動する際に凍結または凍結解除するかは、次のパラメータで決定されます。これらのパラメータは設定可能です。

move-interval：この間隔以内に MAC または IP アドレスが異なるホスト間で特定の回数移動すると、重複または一時的な凍結と見なされます。回数の数値は move-count パラメータで指定します。
move-count：move-interval で指定した間隔以内に MAC または IP アドレスが異なるホスト間でこの回数移動すると、重複と見なされます。
freeze time：MAC または IP アドレスが重複として検出された後にロックされる時間の長さ。この期間が経過すると、IP アドレスはロック解除され、再学習が許可されます。
retry-count：MAC または IP アドレスが重複として検出された後、永続的に凍結されるまでの、MAC または IP アドレスのロック解除回数。

システムでは、あるホストから別のホスト（別のローカルホストか、リモートのトップオブラック（TOR）の背後にあるホストのどちらか）に IP アドレスが移動した回数を管理しています。move-interval パラメータで指定された間隔以内に、move-count パラメータで指定された回数だけ移動した IP アドレスは、重複する IP アドレスと見なされます。その IP アドレスを持つ MAC-IP ルートはすべて、freeze-time パラメータで指定された時間のあいだ凍結されます。特定の IP アドレスが凍結していることは syslog でユーザに通知されます。IP アドレスが凍結されている間、凍結された IP アドレスを持つ新しい MAC-IP ルートまたは既存の MAC-IP ルートに対する更新は、すべて無視されます。

freeze-time が経過すると、対応する MAC-IP ルートが凍結解除され、 move-count の値がゼロにリセットされます。凍結されていないローカル MAC-IP ルートでは、リモート MAC-IP ルートがプローブモードになっている間、ARP のプローブとフラッシュが開始されます。これにより、重複検出プロセスが再開されます。

また、システムでは、特定の IP アドレスが凍結および凍結解除された回数に関する情報も保持しています。IP アドレスが、retry-count 回数の後に重複としてマークされると、ユーザが手動で凍結解除するまで永続的に凍結されます。凍結された MAC、IPv4、および IPV6 アドレスを手動で凍結解除するには、それぞれ次のコマンドを使用します。

clear l2route evpn mac { mac-address} | all [ evi evi] frozen-flag
clear l2route evpn ipv4 { ipv4-address} | all [ evi evi] frozen-flag
clear l2route evpn ipv6 { ipv6-address} | all [ evi evi] frozen-flag

重複 IP アドレス検出の設定

重複 IP アドレス検出機能を設定するには、次のタスクを実行します。

設定例

/* Ipv4 Address Duplicate Detection Configuration */
Router# configure
Router(config)# evpn
Router(config-evpn)# host ipv4-address duplicate-detection
Router(config-evpn-host-ipv4-addr)# move-count 2
Router(config-evpn-host-ipv4-addr)# freeze-time 10 
Router(config-evpn-host-ipv4-addr)# retry-count 2
Router(config-evpn-host-ipv4-addr)# commit

/* Ipv6 Address Duplicate Detection Configuration */
Router# configure
Router(config)# evpn
Router(config-evpn)# host ipv6-address duplicate-detection
Router(config-evpn-host-ipv6-addr)# move-count 2
Router(config-evpn-host-ipv6-addr)# freeze-time 10 
Router(config-evpn-host-ipv6-addr)# retry-count 2
Router(config-evpn-host-ipv6-addr)# commit

実行コンフィギュレーション

ここでは、重複する IP アドレスを検出するための実行コンフィギュレーションを示します。


evpn 
 host ipv4-address duplicate-detection 
  move-count 2
  freeze-time 10 
  retry-count 2
 !
evpn 
 host ipv6-address duplicate-detection 
  move-count 2
  freeze-time 10 
  retry-count 2
 !

確認

次に示す show 出力は、重複する IP アドレスの検出パラメータとリカバリパラメータの詳細を示しています。


Router#show l2route evpn mac-ip all detail 

Flags:  (Stt)=Static; (L)=Local; (R)=Remote; (F)=Flood;
        (N)=No Redistribution; (Rtr)=Router MAC; (B)=Best Route;
        (S)=Peer Sync; (Spl)=Split; (Rcv)=Recd;
        (D)=Duplicate MAC; (Z)=Frozen MAC;

Topo ID    Mac Address     IP Address  Prod   Next Hop(s)        Seq No  Flags         Opaque Data Type    Opaque Data Len   Opaque Data Value 
-------    -----------     ----------  ----   ----------         ------  -----         ----------------    ---------------   -----------------
33         0022.6730.0001  10.130.0.2  L2VPN  Bundle-Ether6.1300  0      SB 0 12      0x06000000

EVPN E-Tree

EVPN E-Tree 機能は、MPLS コアを介したルーテッドマルチポイントイーサネットサービスを提供します。EVPN イーサネットツリー（E-Tree）サービスを使用することで、接続回線（AC）をルートサイトまたはリーフサイトとして定義できます。これにより、ネットワークのロードバランシングやループの回避が容易になります。

次のトポロジでは、PE1、PE2、および PE3 をリーフ AC と見なし、PE4 をルート AC と見なしています。ルート AC は、他のすべての AC と通信できます。リーフ AC は、ルート AC と通信できますが、L2 ユニキャストまたは L2 BUM トラフィックのどちらを使用しても他のリーフ AC とは通信できません。E-Tree のリーフとして設定されていない PE は、デフォルトでルートと見なされます。この機能では、PE 単位でのリーフサイトまたはルートサイトのみがサポートされます。

E-Tree リーフは、EVI ブリッジドメイン（BD）ごとに設定されます。BD のルートおよびリーフ EVI は、単一のルーテッドターゲット（RT）をエクスポートまたはインポートします。E-Tree リーフが EVI ごとに設定されるため、次のことが導かれます。

すべての AC がリーフインジケータを継承します。
同じ EVI の AC（リーフ）間でスプリットホライズングループが自動的に有効になります。
各 PE リーフは、Ethernet Segment per Ethernet Auto Discovery（ES-EAD）ごと、Ethernet Segment Identifier（ESI）ごと、およびリーフインジケータと E-Tree ラベルを持つ ES-EAD ESI 0 ルートごとに、BGP へのアドバタイズを行います。
この EVI の下で学習されたすべてのローカル MAC は、E-Tree リーフインジケータを使用して BGP に再アドバタイズされます。
PE はそれぞれリモート PE のリストを維持します。

（注）

E-Tree リーフ設定を変更した場合、ローカルに学習された MAC アドレスはすべて消去されます。ローカルに学習された MAC アドレスは、ブリッジポートのサブインターフェイスでの「カプセル化」または「リライト」、あるいは「スプリットホライズングループ」設定が、ブリッジポートの下で変更された場合であっても、すべて消去されます。

ユニキャストのルール

次の表は、ルートおよびリーフでタイプ 2 MAC ルートを受信したときのユニキャストのルールを示しています。


受信した MAC ルート	MAC ルートの処理
ルート EVI（BD）からの非ローカル ESI を持つ MAC アドレス	リモート MAC アドレス。
ルート EVI（BD）からのローカル ESI を持つ MAC アドレス	MAC アドレスの同期、再発信。
リーフ EVI（BD）からの非ローカル ESI を持つ MAC アドレス	リモート MAC アドレス。リーフインジケータを持つリモート MAC ルートはドロップされます。
リーフ EVI（BD）からの非ローカル ESI を持つ MAC アドレス	MAC アドレスの同期、再発信。MAC アドレスはローカル AC を指し示します。ローカル AC の障害時に、同期 MAC ルートがリモート MAC ルートになります。リーフインジケータを持つリモート MAC ルートは、ピアリング PE を指し示すのではなく、ドロップされます。

マルチキャストのルール

マルチキャストは、次の場合にネットワーク内のリーフの検出に使用されます。

どの EVI が E-Tree リーフとして設定されているかを他のネットワーク PE に示すために、E-Tree 拡張コミュニティを持つ RT-1 ES-EAD ESI-0 ルートが EVI（BD）ごとに送信される場合。
リーフ EVI（BD）で、E-Tree 拡張コミュニティを持つ RT-1 ES-EAD ESI-0 ルートおよび RT-3 IMCAST ルートを受信した場合。

（注）

ローカル EVI（BD）ごとのスプリットホライズングループによって、ローカル AC から AC へのトラフィックフローが阻止されます。

CE1 と CE4 間の通信（サブネット間）

CE1 が、自身のゲートウェイ（IRB インターフェイス）に ARP 要求を送信します。CE1 が、BVI の IP アドレスを解決します。
ARP 要求が PE1 のブリッジドメインに到達します。PE1 が、エントリを学習し、フラッディングします。
すべてのリモート PE への ARP 要求のうち、プルーニングされたものがドロップされます。これは、すべてのルートのリモート PE およびローカル BVI インターフェイスに複製されます。
PE1 の BVI インターフェイスが、自身の BVI IP アドレスと BVI MAC アドレスを使用して、ARP 応答を CE1 に送信します。
同時に、ホストルーティングが設定されているため、PE1 がルートタイプ 2 を使用して EVPN を介して CE1 ホストルートをアドバタイズします。
タイプ 2 ルートの受信後、PE に基づいて異なるルールが適用されます。ルートタイプ 2 を受信した後、それぞれの PE の動作は次のようになります。
1. PE2：ESI の MAC および IP アドレスがローカル ESI と一致します。MAC アドレスを同期ルートとしてプログラムします。RIB の IP アドレスを、PE1 を指し示すようにプログラムしますが、MAC アドレスは CE1 を指し示します。CE1 へのリンク障害が発生すると、MAC アドレスは、ピアリング PE1 を指し示すのではなく、ハードウェアでドロップ済みとマークされます。
2. PE3：ESI の MAC および IP アドレスはローカルではありません。ローカル EVI（BD）はリーフであるため、MAC アドレスはハードウェアでドロップ済みとマークされます。RIB の IP アドレスを、PE1 を指し示すようにプログラムします。
3. PE4：ESI の MAC および IP アドレスはローカルではありません。ローカル EVI（BD）はルートであるため、MAC をリモートとしてプログラムします。RIB の IP アドレスを、PE1 を指し示すようにプログラムします。
PE4 が CE1 を認識します。CE1 と CE4 が相互に通信します。
たとえば、CE4 から着信するルーティングパケットが PE4 に到達します。IP ルックアップが実行されます。PE1 が、ホストルート /32 によって最適な宛先として検出されます。PE1 にパケットが転送されます。
PE1 で、IP ルックアップが実行されます。BVI インターフェイスが見つかります。パケットが、ARP によって学習された宛先 MAC アドレスとして、CE1 を使用してカプセル化されます。送信元 MAC アドレスは BVI MAC アドレスのままです。宛先 MAC アドレスのルックアップが、対応するブリッジドメインで実行されます。適切な出力インターフェイスにパケットが転送されます。

（注）

CE1 が通信を開始する前に CE4 が CE1 にパケットを送信した場合、パケットがピアリング PE2 に到達する可能性があります。GLEAN の隣接関係が影響を受け、解決するまでトラフィックはドロップされます。エントリを解決するため、PE2 BVI インターフェイスはプローブを開始します。

BVI からの ARP プローブが、すべての AC に送信され、EVI にも送信されます（L2 ストレッチ）。
PE1 と PE3 が、EVI インターフェイスから ARP プローブを受信し、すべてのローカル AC に複製します。CE1 が ARP 応答を送信します。すべてのリーフ上の IRB が分散型エニーキャストゲートウェイで設定されているため、PE1 BVI インターフェイスが応答を受け取ります。

CE1 と CE3 間の通信（サブネット内）

CE1 と CE3 は同じサブネット内にあります。
CE1 が、CE3 に ARP 要求を送信します。
ARP 要求が PE1 のブリッジドメインに到達します。PE1 が、エントリを学習し、フラッディングします。
すべてのリモート PE への ARP 要求のうち、プルーニングされたものがドロップされます。これは、すべてのルートのリモート PE およびローカル BVI インターフェイスに複製されます。
CE3 は、CE1 から ARP 要求を受信しません。CE1 は、CE3 と通信しません。
CE1 と CE3 をサブネット内で通信させる場合は、ローカルとリモートの両方の PE で、BVI インターフェイスの配下で local_proxy_arp を設定する必要があります。

CE1 と CE2 間の通信（サブネット内）

CE1 と CE2 は同じサブネット内にあります。
CE1 が、CE2 に ARP 要求を送信します。
ARP 要求が PE1 のブリッジドメインに到達します。PE1 が、エントリを学習し、フラッディングします。
すべてのリモート PE への ARP 要求のうち、プルーニングされたものがドロップされます。共通のスプリットホライズングループが原因で、どのローカル AC にも複製されません。
CE2 は CE1 から ARP 要求を受信しません。CE1 は CE2 と通信しません。

（注）

ローカル CE1 とリモート CE1 間の通信は次のようになります。

PE1 のローカル CE1 から PE2 のリモート CE1 への BUM トラフィックは、PE2 がプルーニングされているためドロップされます。
AC 対応 VLAN バンドル機能の場合、PE1 のローカル CE1 から PE1 のローカル CE1 への BUM トラフィックは、ESI フィルタリングによってドロップされます。

EVPN E-Tree の設定

EVPN E-Tree 機能を設定するには、次の作業を実行します。


/* Configure EVPN E-Tree service on PE1 and PE2 */

Router# configure
Router(config)# evpn
Router(config-evpn)# evi 1
Router(config-evpn-evi)# etree leaf

設定例

/* Configure MCLAG on PE1 for dual-home all-active EVPN */

Router# configure
Router(config)# redundancy
Router(config-redundancy)# ICCP group 1
Router(config-iccp-group)# mlacp node 1
Router(config-iccp-group)# mlacp system mac 000d.0002.0011
Router(config-iccp-group)# mlacp system priority 1
Router(config-iccp-group)# mode singleton
Router(config-iccp-group)# backbone
Router(config-iccp-group-backbone)# interface Bundle-Ether110
!

Router# configure
Router(config)# interface Bundle-Ether1121
Router(config-if)# description DH-F2-1
Router(config-if)# lacp switchover supress-flaps 300
Router(config-if)# mlacp iccp-group 1
Router(config-if)# bundle wait-while 100
Router(config-if)# load-inerval 30

/* Configure MCLAG on PE2 for dual-home all-active EVPN  */

Router# configure
Router(config)# redundancy
Router(config-redundancy)# ICCP group 1
Router(config-iccp-group)# mlacp node 2
Router(config-iccp-group)# mlacp system mac 000d.0002.0011
Router(config-iccp-group)# mlacp system priority 1
Router(config-iccp-group)# mode singleton
Router(config-iccp-group)# backbone
Router(config-iccp-group-backbone)# interface Bundle-Ether120 
!
Router# configure
Router(config)# interface Bundle-Ether1121
Router(config-if)# description DH-F2-1
Router(config-if)# lacp switchover supress-flaps 300
Router(config-if)# mlacp iccp-group 1
Router(config-if)# bundle wait-while 100
Router(config-if)# load-inerval 30

/* Configure AC interface on PE1 and PE2*/

Router(config)# interface Bundle-Ether1121.1 l2transport
Router(config-l2vpn-subif)# encapsulation dot1q 1
Router(config-l2vpn-subif)# rewrite ingress tag pop 1 symmetric

/* Configure BVI interface on PE1 and PE2 */

Router(config)# interface BVI1
Router(config-if)# host-routing
Router(config-if)# vrf vpn1
Router(config-if-vrf)# ipv4 address 192.0.2.1 255.255.255.0
Router(config-if-vrf)# proxy-arp
Router(config-if-vrf)# local-proxy-arp
Router(config-if-vrf)# 2001:DB8::1/32
Router(config-if-vrf)# mac-address 10.1111.aaaa
Router(config-if-vrf)# load-interval 30

/* Configure the bridge on PE1 and PE2 */

Router(config)# l2vpn
Router(config-l2vpn)# bridge group bg1
Router(config-l2vpn-bg)# bridge-domain bd1
Router(config-l2vpn-bg-bd)# interface Bundle-Ether1121.1
Router(config-l2vpn-bg-bd-ac)# exit
Router(config-l2vpn-bg-bd)# routed interface BVI1
Router(config-l2vpn-bg-bd-bvi)# exit
Router(config)# evpn
Router(config-evpn)# evi
Router(config-evpn-evi)# commit

実行コンフィギュレーション

ここでは、EVPN E-Tree の実行コンフィギュレーションを示します。


/* EVPN E-Tree running configuration on PE1 */
redundancy
 iccp
  group 1
   mlacp node 1
   mlacp system mac 000d.0002.0011
   mlacp system priority 1
   mode singleton
   backbone
    interface Bundle-Ether110
  !
interface Bundle-Ether1121
 description DH-F2-1
 lacp switchover suppress-flaps 300
 mlacp iccp-group 1
 bundle wait-while 100
 load-interval 30

!

evpn
 evi 1
  etree leaf
  !
 
l2vpn
 bridge group bg1
  bridge-domain bd1
   interface Bundle-Ether1121.1
   routed interface BVI1
  !
  evi 1

interface Bundle-Ethe1121.1
l2transport
 encapsulation dot1q 1
 rewrite ingress tag pop 1 symmetric
 !
!
interface BVI1
 host-routing
 vrf vpn1
 ipv4 address 192.0.2.1 255.255.255.0
 proxy-arp
 local-proxy-arp
 ipv6 address 2001:DB8::1/32
 mac-address 10.1111.aaaa
 load-interval 30
 !
!


/* EVPN E-Tree running configuration On PE2 */
redundancy
 iccp
  group 1
   mlacp node 2
   mlacp system mac 000d.0002.0011
   mlacp system priority 1
   mode singleton
   backbone
    interface Bundle-Ether120
  !
!
interface Bundle-Ether1121
 description DH-F2-1
 lacp switchover suppress-flaps 300
 mlacp iccp-group 1
 bundle wait-while 100
 load-interval 30


evpn
 evi 1
  etree leaf
  !
 !

l2vpn
 bridge group bg1
  bridge-domain bd1
   interface Bundle-Ether1121.1
   routed interface BVI1
  !
  evi
 !
interface Bundle-Ethe1121.1
l2transport
 encapsulation dot1q 1
 rewrite ingress tag pop 1 symmetric
 !
!
interface BVI1
 host-routing
 vrf vpn1
 ipv4 address 192.0.2.1 255.255.255.0
 proxy-arp
 local-proxy-arp
 ipv6 address 2001:DB8::1/32
 mac-address 10.1111.aaaa
 load-interval 30
 !
!

確認

次の項に示す show 出力には、EVPN E-Tree の設定の詳細が表示されます。


Router#show bgp l2vpn evpn rd 10.0.0.1:0
Route Distinguisher: 10.0.0.1:0 
*> [1][10.0.0.1:1][0000.0000.0000.0000.0000][4294967295]/184
                      0.0.0.0                                0 i
*> [1][10.0.0.1:2][0000.0000.0000.0000.0000][4294967295]/184
                      0.0.0.0                                0 i

Each RT-1 ES0 has up to 200 RTs. Two RT-1 ES0 is displayed if you have 250 RTs.

次の出力は、RT-1 ES0 でアドバタイズされたリーフ excom を示しています。


Router#show bgp l2vpn evpn rd 10.0.0.1:0 [1][10.0.0.1:1][0000.0000.0000.0000.0000][4294967295]/184
Extended community: EVPN E-TREE:0x00:824348 RT:100:1 RT:100:2 RT:100:3 RT:100:4 RT:100:5 RT:100:10 RT:100:11 
RT:100:12 RT:100:13 RT:100:14 RT:100:15 RT:100:16 RT:100:17 RT:100:18 RT:100:19 RT:100:20 RT:100:21 RT:100:22 RT:100:23 
RT:100:24 RT:100:25 RT:100:26 RT:100:27 RT:100:28 RT:100:29 RT:100:30 RT:100:31 RT:100:32 RT:100:33 RT:100:34 RT:100:35 
RT:100:36 RT:100:37 RT:100:38 RT:100:39 RT:100:40 RT:100:41 RT:100:42 RT:100:43 RT:100:44 RT:100:45 RT:100:46 RT:100:47
 RT:100:48 RT:100:49 RT:100:50

次の出力は、MAC アドバタイズメントの RT 2 を示しています。


Router#show bgp l2vpn evpn rd 10.0.0.1:1 [2][1][48][0011.1100.0001][0]/104 
Paths: (2 available, best #1)
  Advertised to peers (in unique update groups):
    172.16.0.1     
  Path #1: Received by speaker 0
  Advertised to peers (in unique update groups):
    172.16.0.1     
  Local
    0.0.0.0 from 0.0.0.0 (10.0.0.1)
      Origin IGP, localpref 100, valid, redistributed, best, group-best, import-candidate, rib-install
      Received Path ID 0, Local Path ID 1, version 315227
      Extended community: SoO:192.168.0.1:1 EVPN E-TREE:0x01:0 RT:100:1 
      EVPN ESI: 0020.0000.0000.0000.1121

次の出力は、MAC アドレスと IP アドレスのアドバタイズメントにおける 1 つの RT 2 を示しています。


Router#show bgp l2vpn evpn rd 10.0.0.1:1 [2][1][48][0011.1100.0001][32][101.0.1.103]/136
Tue Oct  2 16:44:26.755 EDT
BGP routing table entry for [2][1][48][0011.1100.0001][32][101.0.1.103]/136, Route Distinguisher: 10.0.0.1:1
Versions:
  Process           bRIB/RIB  SendTblVer
  Speaker             313139      313139
    Local Label: 820002
Last Modified: Oct  2 13:26:08.477 for 03:18:18
Paths: (2 available, best #1)
  Advertised to peers (in unique update groups):
    172.16.0.1     
  Path #1: Received by speaker 0
  Advertised to peers (in unique update groups):
    172.16.0.1     
  Local
    0.0.0.0 from 0.0.0.0 (10.0.0.1)
      Second Label 825164
      Origin IGP, localpref 100, valid, redistributed, best, group-best, import-candidate, rib-install
      Received Path ID 0, Local Path ID 1, version 313139
      Extended community: Flags 0xe: SoO:192.168.0.1:1 EVPN E-TREE:0x01:0 RT:100:1 RT:991:1 
      EVPN ESI: 0020.0000.0000.0000.1121

次の出力は、EVPN における RT-3 包含マルチキャストおよび RT-1 ES0 ルートの集約を示しています。


Router#show evpn evi vpn-id 1 inclusive-multicast detail
1          MPLS   0          192.168.0.1                             
    TEPid  : 0x02000001
    PMSI Type: 0
    Nexthop: 192.168.0.1
    Label  : 810120
    Source : Remote
    E-Tree: Leaf
1          MPLS   0          10.0.0.1                             
    TEPid  : 0xffffffff
    PMSI Type: 6
    Nexthop: ::
    Label  : 820120
    Source : Local
    E-Tree: Leaf
1          MPLS   0          172.16.0.1                             
    TEPid  : 0x02000003
    PMSI Type: 0
    Nexthop: 172.16.0.1
    Label  : 840120
    Source : Remote
    E-Tree: Root

IRB での DHCPv4 リレー

統合ルーティングおよびブリッジング（IRB）での DHCPv4 リレー機能は、EVPN オールアクティブマルチホーミングのシナリオにおいて DHCP のサポートをエンドユーザに提供します。この機能により、トラフィックのフラッディングの削減、ロードシェアリングの増加、トラフィックの最適化、リンクやデバイスの障害時におけるコンバージェンスの高速化、およびデータセンター自動化のシンプル化が実現します。

DHCPv4 リレーエージェントは、エンドユーザ用のアドレス（/32）割り当てを要求するために、アクセスインターフェイスを介して着信した要求パケットを外部 DHCPv4 サーバに向けて送信します。DHCPv4 リレーエージェントは、DHCPv4 バインディングと、割り当てられたアドレスの各ルートエントリを維持しません。そのため、エンドユーザに対してステートレスとして機能します。

DHCPv4 リレープロファイルはブリッジグループ仮想インターフェイス（BVI）インターフェイス上で設定されます。BVI インターフェイスは、エンドユーザのルーティングドメインとブリッジドメインを統合することによってアクセスインターフェイスとして機能します。これにより、レイヤ 2 接続回線（AC）からの DHCPv4 要求がホスト IPv4 アドレス（/32）の外部 DHCP サーバにリレーされます。

マルチホーミングオールアクティブ EVPN ゲートウェイ

マルチホーミングオールアクティブ EVPN ゲートウェイは、エニーキャスト IP アドレスと MAC アドレスを使用して設定されます。NCS 5500 および NCS 540 デバイスは、集中型の L2 または L3 ゲートウェイを備えています。IRB は、ネイティブ EVPN と MAC ラーニングに基づいて、分散エニーキャスト IP アドレスとエニーキャスト MAC アドレスを使用します。スタティッククライアントは、エニーキャストゲートウェイアドレスを使用して、デフォルトゲートウェイとして設定されます。DHCP クライアントは、BVI インターフェイスを介して IP アドレス割り当てのための DHCP 要求を送信します。L2 アクセスは、シングルホーミングまたはマルチホーミングのどちらにもなり、すべてのアクセスプロトコルが IRB でサポートされるわけではありません。BVI の IP アドレスは、エンドユーザのデフォルトゲートウェイとして機能します。外部 DHCPv4 サーバは、この BVI インターフェイスの IP アドレスをルートオプションのデフォルトゲートウェイとして提供します。インターネットゲートウェイでは EVPN は設定されません。

EVPN IRB ルート配布

EVPN IRB DHCPv4 では、DHCP アプリケーションプロセスと DHCP パケット転送は EVPN IRB L2 および L3 ルーティングとは独立しています。ステートレス DHCP リレーに関するサブスクライバルーティング情報はありません。ただし、DHCP クライアントは、L2 および L3 ブリッジングおよびルーティングを行うために、EVPN コアでスタティッククライアントと同様に機能します。DHCP リレーエージェントで relay information option コマンドおよび relay information option vpn コマンドを設定すると、DHCP リレーエージェントによって DHCP オプション 82 のサブオプション（サブネット選択や VPN ID オプションなど）が挿入されます。これらのオプションは、IP アドレスの割り当て時に DHCP サーバによって考慮されます。

DHCPv4 サーバにおけるエンドユーザの IP アドレスの割り当ては、relay agent information オプション（リモート ID と回線 ID）に基づいて行われます。DHCP クライアントは L2 AC インターフェイスを使用して、EVPN ブリッジドメインにアクセスし、BVI インターフェイスをデフォルトゲートウェイとして使用します。そのためクライアントは、BVI インターフェイスの同じサブネットの DHCP サーバから IP アドレスを取得する必要があります。

DHCPv4 アプリケーションが relay-option policy {encapsulate | drop | keep} コマンドに基づいて BVI インターフェイスを介してアクセス側の DHCPv4 パケットを受信すると、DHCPv4 アプリケーションには、DHCPv4 サーバのオプション 82 リレーエージェント情報、リモート ID、および回線 ID が追加されます。

次の表に、設定されたリレー情報の詳細を得るために DHCPv4 リレーパケットを絞り込む属性を示します。この表に記載されている情報は、relay-option policy {encapsulate | drop | keep} コマンドの設定に使用します。


リレーオプションポリシー	DHCPv4 アクセス側パケット	ローカル設定	DHCPv4 リレーパケットの決定
カプセル化	リレー情報なし	リモート ID を持つ DHCPv4 プロファイル回線 ID を持つ L2 トランスポート AC	リモート ID と回線 ID を持つリレーエージェント
カプセル化	リレー情報（リモート ID と回線 ID）	リモート ID を持つ DHCPv4 プロファイル回線 ID を持つ L2 トランスポート AC	リレーエージェント情報をローカル設定（リモート ID と回線 ID）にオーバーライド
カプセル化	リレー情報なし	リモート ID および VPN 情報を持つ DHCPv4 プロファイル回線 ID を持つ L2 トランスポート AC	リモート ID、回線 ID、および VPN 情報を持つリレーエージェント
維持	リレー情報（リモート ID と回線 ID）	設定なし	DHCPv4 リレーエージェントはリレー情報を変更しない
維持	リレー情報（リモート ID と回線 ID）	リモート ID を持つ DHCPv4 プロファイル回線 ID を持つ L2 トランスポート AC	DHCPv4 リレーエージェントはリレー情報を変更しない
維持	リレー情報（リモート ID と回線 ID）	リモート ID および VPN 情報を持つ DHCPv4 プロファイル回線 ID を持つ L2 トランスポート AC	DHCPv4 リレーエージェントはリレー情報を変更しない
ドロップ	リレー情報（リモート ID と回線 ID）	設定なし	リレーエージェント情報を除外し、リレーパケットに「None」を追加
ドロップ	リレー情報（リモート ID と回線 ID）	リモート ID を持つ DHCPv4 プロファイル回線 ID を持つ L2 トランスポート AC	リレーエージェント情報を除外し、リレーパケットに「None」を追加
ドロップ	リレー情報（リモート ID と回線 ID）	リモート ID および VPN 情報を持つ DHCPv4 プロファイル回線 ID を持つ L2 トランスポート AC	リレーエージェント情報を除外し、リレーパケットに「None」を追加

DHCP 要求転送パス

クライアントは、要求をアクセススイッチにブロードキャストし、DH-AA を EVPN PE ルータにブロードキャストします。アクセススイッチはロードバランシングを行います。アクセススイッチのロードバランシング設定は、DHCP 要求を送信する DH-AA および DHCP の PE に影響を及ぼします。DHCP 要求は、DHCP リレーで設定されたブリッジドメイン（BD）BVI インターフェイスに到達します。オールアクティブ PE ルータは同じ IP アドレスを使用して設定されているため、BVI IP アドレスを DHCP リレー送信元 IP アドレスとして使用することはできません。DHCPv4 リレーの場合、アクセス（BVI）インターフェイスはリレープロファイルを使用して関連付けられます。デバイスインターセプトパケットは BVI インターフェイスを介して受信され、各リレープロファイルはゲートウェイ IP アドレス（GIADDR）を使用して定義されます。GIADDR は、DHCPv4 サーバに向けて開始されたリレーパケットの送信元 IP アドレスとして機能します。この GIADDR は、それぞれの BVI インターフェイスのトップオブラック（ToR）全体で一意です。一意の IPv4 アドレスを持つループバックインターフェイスは、DHCP サーバに到達可能な VRF で設定できます。DHCP リレー送信元アドレスの設定はサポートされていません。

EVPN オールアクティブマルチホーミングを行うための DHCPv4 サーバの処理における PON の動作

このトポロジでは、PE1 と PE2 はアクセス側のエッジルータです。エッジルータは、ルーティングおよびブリッジングドメインを関連付けて DHCPv4 パケットを処理することにより、BVI インターフェイスを介した CE（10G-OLT）として機能します。CE（L2 OLT、PON、任意の L2 ドメインスイッチ）は、着信した制御パケット（DHCPv4 パケット）を、それぞれの PE に接続されているポートチャネルに向けてハッシュします。CE は、エンドユーザから受信したパケットの 5 つのタプル（src mac、dst mac、src-ip、dst-ip、L4（tcp/udp）dst/src port）に基づいてハッシュメカニズムを利用し、転送メカニズムを定義します。そのために、デュアルホームのアクティブ-アクティブモデルにおいて、各 PE への制御パケットのロードバランシングにおけるポートチャネルを選択します。

デフォルト VRF での EVPN および DHCPv4 サーバの DHPCv4 リレー処理

EVPN IRB および DHCPv4 サーバを介した DHCPv4 リレーは、同じデフォルト VRF に存在します。DHCPv4 リレープロファイルは、デフォルト VRF 配下の DHCPv4 アドレスのヘルパーアドレスに関連付けられています。この特定のシナリオでは、PE には、DHCPv4 サーバに向けてリレーされた DHCPv4 パケット内のリレーエージェント情報は追加されません。ただし、DHCPv4 リレープロファイルは、エニーキャスト IRB アドレス以外の ToR にわたって一意の GIADDR で定義されます。そうしないと、DHCPv4 サーバは、リンクの選択やサブネットの選択を行わないエンドユーザのアドレス割り当てを実行することが困難になります。VPN 値を 0xFF として VPN 情報が追加されることで、PE にリレーエージェント情報が追加されます。

異なる VRF での EVPN および DHCPv4 サーバの DHPCv4 リレー処理

EVPN IRB および DHCPv4 サーバを介した DHCPv4 リレーは、異なる VRF に存在します。または、DHCPv4 サーバに、ToR にわたって一意の GIADDR（エニーキャスト IRB アドレスとは異なる）があります。そうしないと、DHCPv4 サーバは、リンクの選択やサブネットの選択を行わないエンドユーザのアドレス割り当てを実行することが困難になります。DHCPv4 サーバが、evpn の関連するエニーキャスト IRB アドレスのサブネットプールから確実にアドレス割り当てを行えるように、DHCPv4 リレーエージェントの ToR が仮想サブネット選択（リンク選択、server-id、vrf-id）を暗に指定する方法があります。それには、DHCPv4 サーバに向けてリレーされた DHCPv4 検出および要求パケットに、リレーエージェント情報（オプション 82）を追加します。

このトポロジでは、10G PON は、それぞれの接続ポイント（PoA）#1、#2 に向けて均等に DHCP ブロードキャストを配信し、パケットが外部 DHCPv4 サーバにリレーされます。

図 7. 異なる VRF での EVPN および DHCPv4 サーバの DHPCv4 リレー処理

IRB での DHCPv4 リレーの設定

IRB で DHCPv4 リレーを設定するには、次の作業を実行します。

設定例



/* PE1 configuration */

Router# configure
Router(config)# interface BVI1
Router(config-if)# host-routing
Router(config-if)# vrf-evpn1
Router(config-if)# ipv4 address 192.0.2.1 255.255.255.0
Router(config-if)# exit
Router(config)# mac-address 0.12.3456
!
Router# configure
Router(config)# dhcp ipv4
Router(config-dhcpv4)# profile PoA1 relay
Router(config-dhcpv4-relay-profile)# helper-address 192.0.2.2 giaddr 198.51.100.1
Router(config-dhcpv4-relay-profile)# relay information option vpn
Router(config-dhcpv4-relay-profile)# relay information option vpn-mode rfc
Router(config-dhcpv4-relay-profile)# commit

/* PE2 configuration */

Router# configure
Router(config)# interface BVI1
Router(config-if)# host-routing
Router(config-if)# vrf-evpn1
Router(config-if)# ipv4 address 192.0.2.1 255.255.255.0
Router(config-if)# exit
Router(config)# mac-address 0.12.3456
!
Router# configure
Router(config)# dhcp ipv4
Router(config-dhcpv4)# profile PoA2 relay
Router(config-dhcpv4-relay-profile)# helper-address 192.0.2.2 giaddr 198.51.100.2
Router(config-dhcpv4-relay-profile)# relay information option vpn
Router(config-dhcpv4-relay-profile)# relay information option vpn-mode rfc
Router(config-dhcpv4-relay-profile)# commit

次の例は、リモート ID と回線 ID を持つリレーエージェント情報を追加するための DHCPv4 リレーエージェントの設定を示しています。リモート ID は、BVI インターフェイスの下で関連付けられている DHCPv4 リレープロファイルで設定されます。DHCPv4 は、回線 ID を持つ L2 トランスポート AC を使用して設定されます。


Dhcp ipv4
 Profile RELAY relay
  Relay information option remote-id format-type asci cisco 
  Relay information policy encapsulate
 !

interface BE1.100 relay information option circuit-id format-type hex cisco
!
 interface bvi relay RELAY
!

実行コンフィギュレーション

ここでは、RB での DHCPv4 リレーの実行コンフィギュレーションを示します。


/* PE1 Configuration */
interface BVI1
 host-routing
 vrf-evpn1
 ipv4 address 192.0.2.1 255.255.255.0
 !
 mac-address 0.12.3456
!
 dhcp ipv4 profile PoA1 relay
 helper-address 192.0.2.2 giaddr 198.51.100.1
 relay information option
 relay information option vpn-mode rfc

/* PE2 Configuration */
interface BVI1
 host-routing
 vrf-evpn1
 ipv4 address 192.0.2.1 255.255.255.0
 !
 mac-address 0.12.3456
!
 dhcp ipv4 profile PoA2 relay
 helper-address 192.0.2.2 giaddr 198.51.100.2
 relay information option
 relay information option vpn-mode rfc

確認

RB での DHCPv4 リレーの設定を確認します。


/* Verify DHCPv4 relay statistics
Router# show dhcp vrf default ipv4 relay statistics

DHCP IPv4 Relay Statistics for VRF default:

     TYPE         |    RECEIVE    |    TRANSMIT   |     DROP      |
-------------------------------------------------------------------
 DISCOVER         |         2000  |         2000  |            0  |
 OFFER            |         2000  |         2000  |            0  |
 REQUEST          |         5500  |         5500  |            0  |
 DECLINE          |            0  |            0  |            0  |
 ACK              |         5500  |         5500  |            0  |
 NAK              |            0  |            0  |            0  |
 RELEASE          |          500  |          500  |            0  |
 INFORM           |            0  |            0  |            0  |
 LEASEQUERY       |            0  |            0  |            0  |
 LEASEUNASSIGNED  |            0  |            0  |            0  |
 LEASEUNKNOWN     |            0  |            0  |            0  |
 LEASEACTIVE      |            0  |            0  |            0  |
 BOOTP-REQUEST    |            0  |            0  |            0  |
 BOOTP-REPLY      |            0  |            0  |            0  |
 BOOTP-INVALID    |            0  |            0  |            0  |


/* Verify DHCPv4 relay profile details */
Router# show dhcp ivp4 profile name PoA1 relay

Profile: PoA1 relay
Helper Addresses:
        192.0.2.2, vrf default, giaddr 198.51.100.1
Remote-Id Format  : [ascii | hex] 
Remote-Id value   : cisco     
Information Option: Enabled
Information Option Allow Untrusted: Enabled
Information Option VPN: Enabled
Information Option VPN Mode: RFC
Information Option Policy: Replace

オールアクティブマルチホーミング対応 DHCPv4 リレー同期

オールアクティブマルチホーミング対応 DHCPv4 リレー同期機能は、エンドユーザと DHCPv4 サーバ間で一時的なエンティティを有効にするもので、DHCPv4 バインディングを作成しません。この機能により、エンドユーザ間において接続ポイント（PoA）全体にわたる DHCP コントロールプレーンパケットの均等な分散がサポートされます。単一ユーザ向けの DHCP 制御パケットはすべて同じ DHCPv4 リレー（PoA）上に存在します。そのため、エンドユーザは介入や遅延を受けずに IP アドレス割り当てをリースできます。

マルチプロトコル拡張 BGP セッションが MPLS-SR を介してエッジルータへの PE ルータ間で確立され、学習された MAC-IP 情報が BGP を介してエッジルータに送信されます。MP-BGP は、指定されたイーサネットセグメント識別子（ESI）とイーサネットタグについて、学習した MAC-IP 情報をルートタイプ 2 を使用してアドバタイズします。エッジルータは、PE1 または PE2 から学習したルートを他の PE に再配布する機能、およびその逆の機能を備えています。このメカニズムにより、MAC IP ルートがエッジルータに配信されます。その結果、個々の PE が完全な MAC IP ルーティング情報を持ちます。

この機能により、双方向トラフィックの転送が保証されます。ハイアベイラビリティの場合は、ノード（PoA#1 または PoA#2）の障害時、アクセスインターフェイスの障害時、またはコアリンクの障害時に、他の PoA がデータトラフィックを転送します。

IRB での DHCPv6 リレー IAPD

Dynamic Host Configuration Protocol for IPv6（DHCPv6）の IRB でのリレー Identity Association for Prefix Delegation（IAPD）機能を使用すると、ユーザがリンク、サブネット、およびサイトアドレッシングの変更を管理できます。この機能により、顧客に自らのネットワーク内での使用を目的としてプレフィックスを割り当てるプロセスが自動化されます。プレフィックス委任は、DHCPv6 プレフィックス委任オプションを使用して、プロバイダーエッジ（PE）デバイスとカスタマーエッジ（CE）デバイスの間で行われます。委任されたプレフィックスが割り当てられたユーザは、プレフィックスをさらにサブネット化してネットワーク内のリンクに割り当てることができます。

DHCPv6 リレーエージェントは、エンドユーザ用の IAPD（::/64 または ::/48）割り当てを要求するために、アクセスインターフェイスを介して着信したすべての要求パケットを外部 DHCPv6 サーバに向けて送信します。また、DHCPv6 リレーは、DHCPv6 サーバからの応答パケットを受信し、アクセスインターフェイスを介してエンドユーザにパケットを転送します。DHCPv6 リレーは、DHCPv6 PD バインディングと、割り当てられた IAPD の各ルートエントリを維持します。そのため、エンドユーザに対してステートフルとして機能します。DHCPv6 リレーは、エンドユーザ向けの Internet Assigned Numbers Authority（IANA）アドレス割り当てをサポートしていません。DHCPv6 リレーは、IAPD アドレス割り当てのみをサポートしています。IAPD プレフィックスは、DHCPv6 サーバで設定されているプレフィックスプールに基づきます。

DHCPv6 リレーの場合、アクセス（BVI）インターフェイスはリレープロファイルと関連付けられます。ToR は、クライアントから受信した DHCPv6 パケットを DHCPv6 サーバに送信するたびに、DHCPv6 サーバ IP アドレスの指定された定義済み VRF に対して最適な送信元 IP アドレスを検出します。ToR は、DHCPv6 サーバに到達するために、VRF ごとに一意の送信元 IP アドレスを維持しています。DHCPv6 リレーには、DHCPv6 ヘルパーアドレスの定義済み VRF のループバックインターフェイスで定義された一意の IPv4 送信元 IP アドレスがあり、MPLS コアネットワークを介してルーティング可能です。

BVI インターフェイスで設定されたエニーキャスト IP アドレスは、エンドユーザのデフォルトゲートウェイとして機能し、同じサブネット上でアドレス割り当てが行われます。ToR は、MPLS コアネットワークの IPVPN を介して DHCPv6 サーバに向けて DHCPv6 パケットをリレーするために、一意の送信元 IP アドレスを維持しています。同じ ToR は、外部 DHCPv6 サーバから応答パケットを受信します。DHCPv6 リレー配下における各 ToR の一意の送信元アドレスは、DHCPv6 プロセスにおいて、アクセスインターフェイスおよびリレーパケットを介して受信したパケットのコンテキストを維持するために必要です。このメカニズムは、BVI インターフェイスを介してエンドユーザに応答を送信するのに役に立ちます。

デフォルト VRF での EVPN および DHCPv6 サーバの DHPCv6 リレー処理

EVPN IRB および DHCPv6 サーバを介した DHCPv6 リレーは、同じデフォルト VRF に存在します。DHCPv6 リレープロファイルは、デフォルト VRF 配下の DHCPv6 アドレスのヘルパーアドレスに関連付けられています。DHCPv4 とは異なり、PE では DHPCv6 リレーパケットにリレー情報オプションが追加されません。

IRB での DHCPv6 リレー IAPD の設定

IRB での DHCPv6 リレー IAPD を設定するには、次の作業を実行します。

設定例



/* PE1 configuration */

Router# configure
Router(config)# interface BVI1
Router(config-if)# host-routing
Router(config-if)# vrf-evpn1
Router(config-if)# ipv6 address 2001:DB8::1/32
Router(config-if)# exit
Router(config)# mac-address 0.12.3456
!
Router# configure
Router(config)# dhcp ipv6
Router(config-dhcpv6)# profile DHCPv6_Relay1 relay
Router(config-dhcpv6-relay-profile)# helper-address vrf default 2001: DB8:0:ABCD::1
Router(config-dhcpv6-relay-profile)# interface BVI1 relay profile DHCPv6_Relay
Router(config-dhcpv6-relay-profile)# commit

/* PE2 configuration */

Router# configure
Router(config)# interface BVI1
Router(config-if)# host-routing
Router(config-if)# vrf-evpn1
Router(config-if)# ipv6 address 2001:DB8::1/32
Router(config-if)# exit
Router(config)# mac-address 0.12.3456
!
Router# configure
Router(config)# dhcp ipv6
Router(config-dhcpv6)# profile DHCPv6_Relay1 relay
Router(config-dhcpv6-relay-profile)# helper-address vrf default 2001: DB8:0:ABCD::1
Router(config-dhcpv6-relay-profile)# interface BVI1 relay profile DHCPv6_Relay
Router(config-dhcpv6-relay-profile)# commit

実行コンフィギュレーション

ここでは、IRB での DHCPv6 リレー IAPD の実行コンフィギュレーションを示します。


/* PE1 Configuration */
interface BVI1
 host-routing
 vrf-evpn1
 ipv6 address 2001:DB8::1/32
 !
 mac-address 0.12.3456
!
 dhcp ipv6 profile DHCPv6_Relay1 relay
 helper-address vrf default 2001: DB8:0:ABCD::1
 interface BVI1 relay profile DHCPv6_Relay1
!

/* PE2 Configuration */interface BVI1
 host-routing
 vrf-evpn1
 ipv6 address 2001:DB8::1/32
 !
 mac-address 0.12.3456
!
 dhcp ipv6 profile DHCPv6_Relay1 relay
 helper-address vrf default 2001: DB8:0:ABCD::1
 interface BVI1 relay profile DHCPv6_Relay1
!

確認

IRB での DHCPv6 リレー IAPD の設定を確認します。


/* Verify DHCPv6 relay statistics
Router# show dhcp vrf default ipv6 relay statistics

DHCP IPv6 Relay Statistics for VRF default:

     TYPE         |    RECEIVE    |    TRANSMIT   |     DROP      |
-------------------------------------------------------------------
 DISCOVER         |         2000  |         2000  |            0  |
 OFFER            |         2000  |         2000  |            0  |
 REQUEST          |         5500  |         5500  |            0  |
 DECLINE          |            0  |            0  |            0  |
 ACK              |         5500  |         5500  |            0  |
 NAK              |            0  |            0  |            0  |
 RELEASE          |          500  |          500  |            0  |
 INFORM           |            0  |            0  |            0  |
 LEASEQUERY       |            0  |            0  |            0  |
 LEASEUNASSIGNED  |            0  |            0  |            0  |
 LEASEUNKNOWN     |            0  |            0  |            0  |
 LEASEACTIVE      |            0  |            0  |            0  |
 BOOTP-REQUEST    |            0  |            0  |            0  |
 BOOTP-REPLY      |            0  |            0  |            0  |
 BOOTP-INVALID    |            0  |            0  |            0  |

セッション冗長性を使用したオールアクティブマルチホーミング対応 DHCPv6 PD 同期

セッション冗長性を使用したオールアクティブマルチホーミング対応 DHCPv6 PD 同期機能は、制御パケットとデータパケットの両方に対するロードバランシングを提供します。この機能は、スループット（ラインレート）と処理能力に関するデバイスの効率的な利用に役立ちます。

このリリースより前のリリースでは、セッション冗長性（SeRG）のメカニズムは、アクセス障害、コア障害、およびノード/シャーシ障害に対処するためのアクティブ-スタンバイをサポートしていました。これらすべての場合において、1 つのアクティブ PoA が、セッションを作成し、PoA 全体にわたって SeRG を使用してバインディング情報を同期する役割を担います。このメカニズムでは、SeRG グループ内の対象のアクセスリンクについて PoA がマスター/スレーブモードであるために、EVPN オールアクティブマルチホーミングの目的を果たすことができませんでした。この場合、制御パケットを処理し、バインディングを作成し、データパスを転送するためにマスターとして機能するノードが 1 つだけに制限されます。

SeRG グループ設定を使用したオールアクティブマルチホーミング対応 DHCPv6 PD 同期を使用すると、マスター/スレーブモードとは異なり、両方の PoAA をアクティブにするように定義できます。また、それぞれの PoA のロールを交換またはネゴシエートする必要はありません。

SeRG では、どのルートタイプでも BGP を介して IAPD プレフィックスルートが配布されることはありません。ルーテッド BVI インターフェイスは DHCPv6 リレーを使用して設定され、エンドユーザに PD 割り当てを提供します。

個々のマルチホーミングピア SeRG ロールは ACTIVE のみです。SeRG は、NONE および ACTIVE 以外のロールをサポートしていません。インターフェイスリストを BVI インターフェイスとして SeRG 配下に定義し、通常は 1 つまたは複数の BVI インターフェイスを使用します。ただし、L2 トランスポート AC を SeRG インターフェイスリスト配下に定義することは推奨されません。これは、L2 トランスポート AC は L2VPN BD 配下で定義されており、SeRG クライアントの DHCPv6 はこれらの AC 情報を認識しないためです。

SeRG アクティブ-アクティブモードでは、IPv6-ND 同期は PoA 間で抑制されます。

制約事項

SeRG はコアリンク障害をサポートしていません。
SeRG はコアおよびアクセストラッキングメカニズムをサポートしていません。
ACTIVE-ACTIVE モードの設定中はバインディングが存在しないことを確認してください。
必ずすべての PoA で同じ設定を使用してください。バンドル-イーサ L2 トランスポート AC 設定は、BD と BVI の設定とともに、両側で同じにする必要があります。
clear session-redundancy コマンドは、システムの不整合を回避するために、どのモードでもサポートされていません。
SeRG アクティブ-アクティブモードでは、両方の PoA が常にコアリンクを介して到達可能であることを確認してください。コアリンクをアクセスリンクにマッピングする EVPN コア分離機能を設定することをお勧めします。このメカニズムにより、コアリンクがダウンした場合は常に、それぞれのアクセスリンクが削除されることが保証されます。

DHCPv6 PD 同期の設定

SeRG を使用した DHCPv6 PD 同期を設定するには、次の作業を実行します。

設定例



/* PoA1 configuration */
Router# configure
Router(config)# session redundancy
Router(config-session-red)# source-interface Loopback0
Router(config-session-red)# group 1
Router(config-session-red-group)# peer 192.0.2.1
Router(config-session-red-group)# mode active-active
Router(config-session-red-group)# interface-list
Router(config-session-red-group-inft)# interface BVI1 id 1
Router(config-session-red-group-intf)# commit

/* PoA2 configuration */
Router# configure
Router(config)# session redundancy
Router(config-session-red)# source-interface Loopback0
Router(config-session-red)# group 1
Router(config-session-red-group)# peer 198.51.100.1
Router(config-session-red-group)# mode active-active
Router(config-session-red-group)# interface-list
Router(config-session-red-group-intf)# interface BVI1 id 1
Router(config-session-red-group-intf)# commit

実行コンフィギュレーション

ここでは、DHCPv6 PD 同期の実行コンフィギュレーションを示します。


/* PoA1 Configuration */
session-redundancy
source-interface Loopback0
group 1
  peer 192.0.2.1
  mode active-active
  interface-list
   interface BVI1 id 1
  !
!
!
/* PoA2 Configuration */
session-redundancy
source-interface Loopback0
group 1
  peer 198.51.100.1
  mode active-active
  interface-list
   interface BVI1 id 1
  !
!

!

確認

DHCPv6 PD 同期の設定を確認します。


/* Verify the session redundancy group */

Router# show session-redundancy group
Wed Nov 28 16:00:36.559 UTC
Session Redundancy Agent Group Summary
Flags    : E - Enabled, D - Disabled, M - Preferred Master, S - Preferred Slave
           H - Hot Mode, W - Warm Mode, T - Object Tracking Enabled
P/S      : Peer Status
           I - Initialize, Y - Retry, X - Cleanup, T - Connecting
           L - Listening, R- Registered, C - Connected, E - Established
I/F-P Count: Interface or Pool Count
SS Count : Session Count
-----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
   Node Name   | Group ID | Role | Flags  |         Peer Address        | P/S | I/F-P Count |  SS Count  | Sync Pending
-----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
0/RP0/CPU0             1  Active   E-H-   120.1.1.1                       E            1           1               0
0/RP0/CPU0             2  Active   E-H-   120.1.1.1                       E            1           0               0
0/RP0/CPU0             3  Active   E-H-   120.1.1.1                       E            1           0               0
0/RP0/CPU0             4  Active   E-H-   120.1.1.1                       E            1           0               0
0/RP0/CPU0             5  Active   E-H-   120.1.1.1                       E            1           0               0
-----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
Session Summary Count(Master/Slave/Active/Total): 0/0/1/1

/* Verify IPv6 relay binding */

Router# show dhcp ipv6 relay binding
Summary:
Total number of clients: 1

IPv6 Prefix: 60:1:1:1::/64 (BVI1)
    Client DUID: 000100015bfeb921001094000000
    IAID: 0x0
    VRF: default
    Lifetime: 120 secs (00:02:00)
    Expiration: 91 secs (00:01:31)
    L2Intf AC: Bundle-Ether1.1
    SERG State: SERG-ACTIVE 
    SERG Intf State: SERG-ACTIVE

DHCPv6 リレーにおける IAPD ルートの配布と取り消し

EVPN マルチホーミングアクティブ-アクティブのシナリオが存在する場合、DHCPv6 リレーエージェントは、接続回線（AC）および BVI インターフェイスに関連付けられた L2VPN ブリッジドメインを介してサポートされ、Identity Association for Prefix Delegation（IAPD）ルートの割り当てが行われます。また、DHCPv6 リレーエージェントは、iBGP を使用して MPLS コアネットワーク経由でルート配布を実行します。コアからサブスクライバへのトラフィックでは、少数の AC がダウンする可能性がありますが、すべての AC がダウンするわけではないため、BVI は引き続きアップ状態です。このシナリオでは、ダウンした AC 内のサブスクライバでトラフィックブロックホールが生じる可能性があります。トラフィックブロックホールが生じる理由は IAPD ルートに関するものです。IAPD ルートは、AC がダウンしても MPLS コアネットワークについては引き続きアップ状態です。

トラフィックブロックホールを防止するため、DHCPv6 リレーエージェントをイネーブルにして、セッションの iBGP を介して MPLS コアネットワークからの IAPD ルートの取り消しを実行します。ルートの取り消しは、L2VPN ブリッジドメインの AC がダウンすると必ず発生します。また、AC がアップ状態に戻るたびに、DHCPv6 リレーエージェントは iBGP を介して IAPD ルートを MPLS コアネットワークに配布できます。

Cisco NCS 560 シリーズ ルータ（IOS XR リリース 6.6.x）L2VPN およびイーサネット サービス コンフィギュレーション ガイド

偏向のない言語

翻訳について

検索結果

章のタイトル： EVPN IRB の設定

EVPN IRB の設定

EVPN IRB

EVPN シングルホーミング アクセス ゲートウェイ

EVPN マルチホーミング オールアクティブ

手動 ESI 設定を使用した自動 BGP RT の有効化

サポートされている EVPN IRB のシナリオ

分散型エニーキャスト ゲートウェイ

ファブリック全体にわたってサブネット ストレッチまたはホストルーティングを使用しないオールアクティブ マルチホーミングでの EVPN IRB

ファブリック全体にわたってサブネット ストレッチまたはホスト ルーティングを使用したオールアクティブ マルチホーミングによる EVPN IRB

MAC および IP ユニキャストのコントロール プレーン

サブネット内ユニキャスト データ プレーン

サブネット間ユニキャスト データ プレーン

VM モビリティ サポート

MAC および MAC-IP シーケンス番号

MAC および MAC-IP シーケンス番号の同期

ローカル シーケンス番号の更新

ホスト移動後のベスト ルートの選択

ホスト移動後の古いルートの削除

GARP でのホスト移動検知

サイレント ホストを使用したホスト移動検出

データ パケットを使用した GARP なしのホスト移動検出

重複 MAC 検出

EVPN IRB の設定

EVPN IRB の実行コンフィギュレーション

EVPN IRB の確認

モビリティを備えた EVPN IPv6 ホスト

モビリティ サポート

制約事項

モビリティを備えた EVPN IPv6 ホストの設定

実行コンフィギュレーション

確認

重複 IP アドレス検出

重複 IP アドレス検出の設定

設定例

実行コンフィギュレーション

確認

関連項目

関連コマンド

EVPN E-Tree

ユニキャストのルール

マルチキャストのルール

CE1 と CE4 間の通信（サブネット間）

CE1 と CE3 間の通信（サブネット内）

CE1 と CE2 間の通信（サブネット内）

EVPN E-Tree の設定

設定例

実行コンフィギュレーション

確認

関連項目

関連コマンド

IRB での DHCPv4 リレー

マルチホーミング オールアクティブ EVPN ゲートウェイ

EVPN IRB ルート配布

DHCP 要求転送パス

EVPN オールアクティブ マルチホーミングを行うための DHCPv4 サーバの処理における PON の動作

デフォルト VRF での EVPN および DHCPv4 サーバの DHPCv4 リレー処理

異なる VRF での EVPN および DHCPv4 サーバの DHPCv4 リレー処理

IRB での DHCPv4 リレーの設定

設定例

実行コンフィギュレーション

確認

関連項目

関連コマンド

オールアクティブ マルチホーミング対応 DHCPv4 リレー同期

IRB での DHCPv6 リレー IAPD

デフォルト VRF での EVPN および DHCPv6 サーバの DHPCv6 リレー処理

IRB での DHCPv6 リレー IAPD の設定

設定例

実行コンフィギュレーション

確認

関連項目

関連コマンド

セッション冗長性を使用したオールアクティブ マルチホーミング対応 DHCPv6 PD 同期

制約事項

DHCPv6 PD 同期の設定

EVPN シングルホーミングアクセスゲートウェイ

EVPN マルチホーミングオールアクティブ

分散型エニーキャストゲートウェイ

ファブリック全体にわたってサブネットストレッチまたはホストルーティングを使用しないオールアクティブマルチホーミングでの EVPN IRB

ファブリック全体にわたってサブネットストレッチまたはホストルーティングを使用したオールアクティブマルチホーミングによる EVPN IRB

MAC および IP ユニキャストのコントロールプレーン

サブネット内ユニキャストデータプレーン

サブネット間ユニキャストデータプレーン

VM モビリティサポート

ローカルシーケンス番号の更新

ホスト移動後のベストルートの選択

サイレントホストを使用したホスト移動検出

データパケットを使用した GARP なしのホスト移動検出

モビリティサポート

マルチホーミングオールアクティブ EVPN ゲートウェイ

EVPN オールアクティブマルチホーミングを行うための DHCPv4 サーバの処理における PON の動作

オールアクティブマルチホーミング対応 DHCPv4 リレー同期

セッション冗長性を使用したオールアクティブマルチホーミング対応 DHCPv6 PD 同期