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このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
目次
IPv6 RIP は、IPv4 の RIP と同様に機能し、同じ利点を提供します。 RFC 2080 で詳述されている IPv6 用の RIP 拡張には、IPv6 アドレスとプレフィックスのサポート、および RIP アップデート メッセージの宛先アドレスとして、すべての RIP デバイスのマルチキャスト グループ アドレス FF02::9 を使用することが含まれています。
ご使用のソフトウェア リリースでは、このモジュールで説明されるすべての機能がサポートされているとは限りません。 最新の機能情報および警告については、バグ検索ツールとプラットフォームおよびソフトウェア リリースのリリース ノートを参照してください。 このモジュールに記載されている機能の詳細を検索し、各機能がサポートされているリリースのリストを確認する場合は、このモジュールの最後にある機能情報の表を参照してください。
プラットフォームのサポートおよびシスコ ソフトウェア イメージのサポートに関する情報を検索するには、Cisco Feature Navigator を使用します。 Cisco Feature Navigator にアクセスするには、www.cisco.com/go/cfn に移動します。 Cisco.com のアカウントは必要ありません。
IPv6 RIP は、IPv4 の RIP と同様に機能し、同じ利点を提供します。 RFC 2080 で詳述されている IPv6 用の RIP 拡張には、IPv6 アドレスとプレフィックスのサポート、および RIP アップデート メッセージの宛先アドレスとして、すべての RIP デバイスのマルチキャスト グループ アドレス FF02::9 を使用することが含まれています。
IPv6 RIP のシスコ ソフトウェア実装では、IPv6 RIP プロセスごとにルーティング情報データベース(RIB)と呼ばれるローカル ルーティング テーブルが維持されます。 IPv6 RIP RIB には、隣接するすべてのネットワーク デバイスから学習した最良コストの IPv6 RIP ルート セットが格納されます。 IPv6 RIP が 2 つの異なるネイバーから同じルートを学習し、それぞれのルートのコストが異なる場合、コストの安いルートだけがローカル RIB に格納されます。 また、RIB には、RIP プロセスが RIP を実行しているネイバーにアドバタイズしている期限切れのルートも格納されます。 IPv6 RIP は、期限の切れていないすべてのルートを、そのローカル RIB からマスター IPv6 RIB に挿入しようと試みます。 同じルートが別のルーティング プロトコルから学習されており、そのルートのアドミニストレーティブ ディスタンスが IPv6 RIP よりも優れている場合、その RIP ルートは IPv6 RIB には追加されませんが、IPv6 RIP RIB にはそのまま残ります。
Cisco ノンストップ フォワーディング(NSF)では、ルーティング プロトコルが収束している間もパケット転送が続行され、その結果、スイッチオーバー時のルート フラップが回避されます。 RP フェールオーバーが発生すると、転送情報ベース(FIB)は、新たな設定によってインストール済みのパスを古いものとしてマークします。 続いて、ルーティング プロトコルが再収束し、RIB および FIB に値を格納します。 すべての NSF ルーティング プロトコルが収束すると、FIB に保持されている古いルートが削除されます。 ルーティング プロトコルで RIB および FIB に値を再格納できなかった場合は、古いルートを検出するためにフェールセーフ タイマーが必要となります。
RIP は IPv6 NSF クライアントとして登録されます。 これにより、RIP がスタンバイ上で収束を完了するまで、シスコ エクスプレス フォワーディング テーブルにインストールされている RIP ルートを使用できるという利点が得られます。
IPv6 RIP を実行するようにルータを設定する前に、グローバル コンフィギュレーション モードで ipv6 unicast-routing コマンドを使用して IPv6 をグローバルにイネーブルにし、IPv6 RIP をイネーブルにするすべてのインターフェイス上で IPv6 をイネーブルにします。
グローバル値を設定または変更する場合は、ステップ 1 および 2 を実行してから、グローバル コンフィギュレーション モードで任意の ipv6 router rip コマンドを使用します。
1. enable
2. configure terminal
3. ipv6 unicast-routing
4. interface type number
5. ipv6 rip name enable
1. enable
2. configure terminal
3. ipv6 router rip word
4. maximum-paths number-paths
5. exit
6. interface type number
7. ipv6 rip name default-information {only | originate} [metric metric-value]
1. show ipv6 rip [name][database| next-hops]
2. show ipv6 route [ipv6-address| ipv6-prefix/prefix-length| protocol | interface-type interface-number]
3. enable
4. debug ipv6 rip [interface-type interface-number]
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | show ipv6 rip [name][database| next-hops] 例: Device> show ipv6 rip process1 database |
(任意)現在の IPv6 RIP プロセスに関する情報を表示します。 |
ステップ 2 | show ipv6 route [ipv6-address| ipv6-prefix/prefix-length| protocol | interface-type interface-number] 例: Device> show ipv6 route rip |
(任意)IPv6 ルーティング テーブルの現在の内容を表示します。 |
ステップ 3 | enable 例: Device> enable |
特権 EXEC モードなど、高位の権限レベルをイネーブルにします。 |
ステップ 4 | debug ipv6 rip [interface-type interface-number] 例: Device# debug ipv6 rip |
(任意)IPv6 RIP ルーティング トランザクションのデバッグ メッセージを表示します。 |
次の例では、process1 という名前の IPv6 RIP プロセスをルータおよびギガビット イーサネット インターフェイス 0/0/0 上でイネーブルにしています。 ギガビット イーサネット インターフェイス 0/0/0 で送信されるルータ アップデート内の他のすべてのルートに加えて、IPv6 デフォルト ルート(::/0)がアドバタイズされます。 また、プレフィックス リストと一致するルートがタグ付けされるルート マップに応じて、BGP ルートが process1 という名前の RIP プロセスに再配布されます。 パラレル パスの数は、ルート タギングを実行できるように 1 に設定され、IPv6 RIP タイマーが調整されます。 eth0/0-in-flt という名前のプレフィックス リストによって、ギガビット イーサネット インターフェイス 0/0/0 のインバウンド ルーティング アップデートがフィルタリングされます。
ipv6 router rip process1 maximum-paths 1 redistribute bgp 65001 route-map bgp-to-rip distribute-list prefix-list eth0/0-in-flt in Gigabitethernet0/0/0 ! interface Gigabitethernet0/0/0 ipv6 address 2001:DB8::/64 eui-64 ipv6 rip process1 enable ipv6 rip process1 default-information originate ! ipv6 prefix-list bgp-to-rip-flt seq 10 deny 2001:DB8:3::/16 le 128 ipv6 prefix-list bgp-to-rip-flt seq 20 permit 2001:DB8:1::/8 le 128 ! ipv6 prefix-list eth0/0-in-flt seq 10 deny ::/0 ipv6 prefix-list eth0/0-in-flt seq 15 permit ::/0 le 128 ! route-map bgp-to-rip permit 10 match ipv6 address prefix-list bgp-to-rip-flt set tag 4
次の例では、show ipv6 rip コマンドを使用して、現在のすべての IPv6 RIP プロセスに関する出力情報を表示しています。
Device> show ipv6 rip RIP process "process1", port 521, multicast-group FF02::9, pid 62 Administrative distance is 120. Maximum paths is 1 Updates every 5 seconds, expire after 15 Holddown lasts 10 seconds, garbage collect after 30 Split horizon is on; poison reverse is off Default routes are generated Periodic updates 223, trigger updates 1 Interfaces: Gigabitethernet0/0/0 Redistribution: Redistributing protocol bgp 65001 route-map bgp-to-rip
次の例では、show ipv6 rip コマンドで name 引数および database キーワードを指定して、指定した IPv6 RIP プロセス データベースに関する出力情報を表示しています。 次に示す process1 という名前の IPv6 RIP プロセスの出力には、タイマー情報が表示されており、ルート 2001:DB8::16/64 にはルート タグが設定されています。
Device> show ipv6 rip process1 database RIP process "process1", local RIB 2001:DB8::/64, metric 2 Gigabitethernet0/0/0/FE80::A8BB:CCFF:FE00:B00, expires in 13 secs 2001:DB8::/16, metric 2 tag 4, installed Gigabitethernet0/0/0/FE80::A8BB:CCFF:FE00:B00, expires in 13 secs 2001:DB8:1::/16, metric 2 tag 4, installed Gigabitethernet0/0/0/FE80::A8BB:CCFF:FE00:B00, expires in 13 secs 2001:DB8:2::/16, metric 2 tag 4, installed Gigabitethernet0/0/0/FE80::A8BB:CCFF:FE00:B00, expires in 13 secs ::/0, metric 2, installed Gigabitethernet0/0/0FE80::A8BB:CCFF:FE00:B00, expires in 13 secs
次の例では、show ipv6 rip コマンドで name 引数および next-hops キーワードを指定して、指定した IPv6 RIP プロセスに関する出力情報を表示しています。
Device> show ipv6 rip process1 next-hops RIP process "process1", Next Hops FE80::A8BB:CCFF:FE00:A00/Gigabitethernet0/0/0 [4 paths]
ここでは、Routing Information Protocol の設定に関連する資料を紹介します。
関連項目 |
マニュアル タイトル |
---|---|
プロトコルから独立した機能、RIP 情報のフィルタリング、キー管理(RIP Version 2 で使用可能)、および VLSM |
『Configuring IP Routing Protocol-Independent Features』 |
IPv6 ルーティング:RIP for IPv6 |
『Cisco IOS IP Routing: RIP Configuration Guide』 |
RIP コマンド:コマンド構文、コマンド モード、コマンド履歴、デフォルト設定、使用に関する注意事項および例 |
『Cisco IOS IP Routing: RIP Command Reference』 |
フレーム リレーの設定 |
『Cisco IOS Wide-Area Networking Configuration Guide』 |
標準 |
タイトル |
---|---|
なし |
-- |
MIB |
MIB のリンク |
---|---|
新しい MIB または変更された MIB はサポートされていません。また、既存の MIB に対するサポートに変更はありません。 |
選択したプラットフォーム、Cisco IOS リリース、およびフィーチャ セットに関する MIB を探してダウンロードするには、次の URL にある Cisco MIB Locator を使用します。 |
RFC |
タイトル |
---|---|
RFC 1058 |
『Routing Information Protocol』 |
RFC 2082 |
『RIP-2 MD5 Authentication』 |
RFC 2091 |
『Triggered Extensions to RIP to Support Demand Circuits』 |
RFC 2453 |
『RIP version 2』 |
説明 |
リンク |
---|---|
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http://www.cisco.com/cisco/web/support/index.html |
次の表に、このモジュールで説明した機能に関するリリース情報を示します。 この表は、ソフトウェア リリース トレインで各機能のサポートが導入されたときのソフトウェア リリースだけを示しています。 その機能は、特に断りがない限り、それ以降の一連のソフトウェア リリースでもサポートされます。
プラットフォームのサポートおよびシスコ ソフトウェア イメージのサポートに関する情報を検索するには、Cisco Feature Navigator を使用します。 Cisco Feature Navigator にアクセスするには、www.cisco.com/go/cfn に移動します。 Cisco.com のアカウントは必要ありません。
機能名 |
リリース |
機能情報 |
---|---|---|
IPv6 ルーティング:RIP for IPv6(RIPng) |
12.2(2)T 12.2(17a)SX1 12.2(25)SEA 12.2(25)SG 12.2(33)SRA 12.3 15.0(2)SG Cisco IOS XE Release 2.1 Cisco IOS XE Release 3.2.0SG |
IPv6 用の RIP 拡張には、IPv6 アドレスとプレフィックスのサポート、および RIP アップデート メッセージの宛先アドレスとして、すべての RIP デバイスのマルチキャスト グループ アドレス FF02::9 を使用することが含まれています。 次のコマンドが導入または変更されました。debug ipv6 rip、ipv6 rip default-information、ipv6 rip enable、ipv6 router rip、ipv6 unicast-routing、maximum-paths、show ipv6 rip、show ipv6 route |
IPv6:RIPng ノンストップ フォワーディング |
12.2(33)SRE 15.0(1)S 15.0(1)SY Cisco IOS XE Release 2.1 |
IPv6 RIPng ノンストップ フォワーディング機能がサポートされています。 |