相互にホット スタンバイとして動作するようにルータのペアを設定できます。 この冗長性は、インターフェイス ベースで設定します。 冗長インターフェイスのペアは、冗長グループと呼ばれます。 下の図は、アクティブ-スタンバイ デバイス シナリオを示しています。 また、1 つの発信インターフェイスを持つルータのペアについて、冗長グループを設定する方法を示します。 冗長グループの設定:2 つの発信インターフェイスの図は、アクティブ-アクティブ デバイス シナリオを表し、2 つの冗長グループが、2 つの発信インターフェイスを持つルータのペアに設定される方法を示しています。
いずれの場合でも、設定可能なコントロール リンクおよびデータ同期リンクによって冗長ルータは参加します。 コントロール リンクは、ルータのステータスを通信するために使用されます。 データ同期リンクは、ネットワーク アドレス変換(NAT)およびファイアウォールからステートフル情報を転送し、これらのアプリケーションについてステートフル データベースを同期するために使用されます。
また、いずれの場合でも、冗長インターフェイスのペアは、同じ固有 ID 番号(RII と呼ばれます)で設定されます。
図 1. 冗長グループの設定:2 つの発信インターフェイス
冗長グループ メンバーのステータスは、コントロール リンクで送信される hello メッセージを使用することで判断できます。 設定可能な時間内に、いずれかのルータが hello メッセージに応答しない場合、エラーが発生したと見なされ、スイッチオーバーが開始されます。 ミリ秒単位でエラーを検出するには、双方向フォワーディング検出(BFD)プロトコルと統合されたフェールオーバー プロトコルをコントロール リンクで実行します。 hello メッセージについて次のパラメータを設定できます。
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Active timer
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Standby timer
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Hellotime:hello メッセージが送信される間隔
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Holdtime:アクティブまたはスタンバイ ルータがダウン状態と宣言されるまでの時間
hellotime のデフォルトは、ホットスタンバイ ルータ プロトコル(HSRP)に合わせるために 3 秒です。また、holdtime のデフォルトは 10 秒です。 また、timers hellotime msec コマンドを使用して、これらのタイマーをミリ秒単位で設定することもできます。
スイッチオーバーの影響を受けるインターフェイスのペアを判断するには、冗長インターフェイスの各ペアについて、固有の ID 番号を設定する必要があります。 この ID 番号は RII と呼ばれ、インターフェイスに関連付けられています。
また、スタンバイ ルータに対するスイッチオーバーは、他の条件でも発生する可能性があります。 スイッチオーバーが発生する別の要因として、各ルータで設定可能な優先順位設定があります。 最も優先度が高いルータがアクティブ ルータになります。 アクティブ ルータまたはスタンバイ ルータで障害が発生した場合、重みと呼ばれる設定可能な数値分、ルータの優先度が減らされます。 アクティブ ルータの優先度が、スタンバイ ルータの優先度を下回る場合、スイッチオーバーが発生し、スタンバイ ルータがアクティブ ルータになります。 このデフォルトの動作を無効にするには、冗長グループについて preemption 属性をディセーブルにします。 また、インターフェイスの L1 状態がダウン状態になった場合、各インターフェイスを設定して優先度を減らします。 この数は、冗長グループに設定されているデフォルトの値よりも優先されます。
冗長グループの優先度が変更されるエラー イベントごとに、タイム スタンプ、影響を受けた冗長グループ、以前の優先度、新しい優先度、およびエラー イベントの原因の説明を含む syslog エントリが生成されます。
スイッチオーバーが発生する原因となるもう 1 つの状況は、ルータまたはインターフェイスの優先度が、設定可能なしきい値レベルを下回る場合です。
一般的に、スタンバイ ルータへのスイッチオーバーは次の条件で発生します。
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アクティブ ルータで停電またはリロードが発生した場合(クラッシュも含まれます)。
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アクティブ ルータのランタイム優先度が、スタンバイ ルータの優先度を下回った場合。
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アクティブ ルータのランタイム優先度が、設定したしきい値を下回った場合。
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、redundancy application reload group rg-number コマンドを使用して、アクティブ ルータの冗長グループを手動でリロードした場合。
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任意のモニタ対象インターフェイスで 2 つの連続する hello メッセージに失敗し、インターフェイスが強制的にテスト モードになった場合。 この問題が発生すると、いずれのユニットもまずインターフェイス上のリンク ステータスを確認してから、次のテストを実行します。
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ネットワーク アクティビティ テスト
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ARP テスト
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ブロードキャスト ping テスト
ファイアウォール ステートフル シャーシ間冗長性機能では、冗長グループのトラフィックは、冗長グループの入力インターフェイスに関連付けられた仮想 IP アドレスによりルーティングされます。 仮想 IP アドレスに送信されるトラフィックは、アクティブ状態の冗長グループを持つルータによって受信されます。 冗長グループのフェールオーバー中に、仮想 IP アドレスへのトラフィックは新しいアクティブ冗長グループに自動的にルーティングされます。
ファイアウォールは、冗長グループのトラフィックがスタンバイ ルータの物理 IP アドレスにルーティングされ、トラフィックがスタンバイ冗長グループに到達した場合は、スタンバイ冗長グループに到達したトラフィックをドロップします。 ただし、トラフィックがアクティブな冗長グループに到達した場合、確立された TCP セッションまたは UDP セッションはスタンバイ冗長グループに同期されます。