ss7 mtp2-variant
Signaling System 7(SS7)シグナリングリンクを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで ss7 mtp2-variant コマンドを使用します。指定されたデフォルトに戻す場合は、このコマンドの no 形式を使用します。
ss7 mtp2-variant [bellcore channel | itu-white channel | ntt channel | ttc channel] [parameters]
no ss7 mtp2-variant
構文の説明
bellcore |
Telcordia Technologies(旧ベルコア)標準規格に合わせてルータを設定します。 |
||
channel |
Message Transfer Part Layer 2(MTP2)のシリアルチャネル番号。範囲は 0 ~ 3 です。 |
||
itu white |
ITU ホワイト プロトコル バリアントで SS7 チャネルを設定します。 |
||
ntt |
NTT(日本)標準規格に合わせてルータを設定します。
|
||
ttc |
ルータを日本情報通信技術委員会(TTC)標準規格に合わせて設定します。
|
||
parameters |
(任意)特定の標準規格を設定します。入力できるパラメータについては、「使用上のガイドライン」セクションにある表を参照してください。 |
コマンド デフォルト
bellcore
コマンド モード
グローバル コンフィギュレーション(config)
コマンド履歴
リリース |
変更内容 |
---|---|
12.0(7)XR |
このコマンドが導入されました。 |
12.1(1)T |
このコマンドが Cisco IOS リリース 12.1(1)T に統合されました。 |
12.3(2)T |
このコマンドは、設定可能なすべてのバリアント(bellcore 、itu white 、ntt 、ttc )を含めるよう変更されました。 |
使用上のガイドライン
MTP2 バリアントには、次の表にリストされている値で設定できる各種タイマーおよびパラメータが備わっています。指定されたデフォルトに戻すには、このコマンドの no 形式または default 形式を使用します(以下の「例」セクションを参照)。
(注) |
bellcore バリアントまたは itu white バリアントが選択されている場合、このコマンドは MTP2 パラメータ設定用の新しい設定モード(ITU コンフィギュレーション モード)を開始します。このモードでの各種 MTP2 パラメータの設定に関する情報は、error correction コマンドリファレンスを参照してください。 |
パラメータ |
説明 |
デフォルト |
範囲 |
---|---|---|---|
T1 |
アライメント完了/準備完了タイマーの時間(ミリ秒) |
13000 |
1000 ~ 65535 |
T2 |
アラインメント未完了タイマー(ミリ秒) |
11500 |
1000 ~ 65535 |
T3 |
アラインメント完了タイマー(ミリ秒) |
11500 |
1000 ~ 65535 |
T4 Emergency Proving |
緊急証明タイマー(ミリ秒) |
1600 |
1000 ~ 65535 |
T4 Normal Proving |
通常の証明期間(ミリ秒) |
2300 |
1000 ~ 65535 |
T5 |
送信ステータス表示ビジー(SIB)タイマー(ミリ秒) |
100 |
80 ~ 65535 |
T6 |
リモート輻輳タイマー(ミリ秒) |
6000 |
1000 ~ 65535 |
T7 |
過度の遅延タイマー(ミリ秒) |
1000 |
500 ~ 65535 |
lssu len |
リンクステータス信号ユニット(LSSU)フォーマット(1 バイトまたは 2 バイト) |
1 |
1 ~ 2 |
unacked MSUs |
確認応答待ち(ACK)メッセージ信号ユニット(MSU)の最大数 |
127 |
16 ~ 127 |
proving attempts |
アライメント証明の最大試行回数 |
5 |
3 ~ 8 |
SUERM threshold |
信号ユニットエラーモニター(SUERM)のエラー率のしきい値 |
64 |
32 〜 128 |
SUERM number octets |
SUERM オクテットカウントモード |
16 |
8 ~ 32 |
SUERM number signal units |
エラー率モニター(ERM)のデクリメントに必要な信号ユニット(良好または不良) |
256 |
128 ~ 512 |
Tie AERM Emergency |
アライメントエラー率モニター(AERM)の緊急エラー率のしきい値 |
1 |
1 ~ 8 |
Tie AERM Normal |
AERM の通常エラー率のしきい値 |
4 |
1 ~ 8 |
パラメータ |
説明 |
デフォルト |
範囲 |
---|---|---|---|
T1 |
アライメント完了/準備完了タイマーの時間(ミリ秒) |
40000 |
1000 ~ 65535 |
T2 |
アラインメント未完了タイマー(ミリ秒) |
5000 |
1000 ~ 65535 |
T3 |
アラインメント完了タイマー(ミリ秒) |
1000 |
1000 ~ 65535 |
T4 Emergency Proving |
緊急証明タイマー(ミリ秒) |
500 |
1000 ~ 65535 |
T4 Normal Proving |
通常の証明タイマー(ミリ秒) |
8200 |
1000 ~ 65535 |
T5 |
SIB 送信タイマー(ミリ秒) |
100 |
80 ~ 65535 |
T6 |
リモート輻輳タイマー(ミリ秒) |
6000 |
1000 ~ 65535 |
T7 |
過度の遅延タイマー(ミリ秒) |
1000 |
1000 ~ 65535 |
lssu len |
リンクステータス信号ユニット(LSSU)フォーマット(1 バイトまたは 2 バイト) |
1 |
1 ~ 2 |
msu len |
メッセージ信号ユニット(MSU)の長さ |
1 |
1 ~ 2 |
unacked MSUs |
確認応答待ち(ACK)MSU の最大数 |
127 |
16 ~ 127 |
proving attempts |
アライメント証明の最大試行回数 |
5 |
3 ~ 8 |
SUERM threshold |
信号ユニットエラーモニター(SUERM)のエラー率のしきい値 |
64 |
32 〜 128 |
SUERM number octets |
SUERM オクテットカウントモード |
16 |
8 ~ 32 |
SUERM - number - signal - units |
エラー率モニター(ERM)のデクリメントに必要な信号ユニット(良好または不良) |
256 |
128 ~ 512 |
Tie AERM Emergency |
アライメントエラー率モニター(AERM)の緊急エラー率のしきい値 |
1 |
1 ~ 8 |
Tin AERM Normal |
AERM の通常エラー率のしきい値 |
4 |
1 ~ 8 |
パラメータ |
説明 |
デフォルト |
範囲 |
---|---|---|---|
T1 |
アライメント完了/準備完了タイマーの時間(ミリ秒) |
15000 |
1000 ~ 65535 |
T2 |
アラインメント未完了タイマー(ミリ秒) |
5000 |
1000 ~ 65535 |
T3 |
アラインメント完了タイマー(ミリ秒) |
3000 |
1000 ~ 65535 |
T4 Emergency Proving |
緊急証明タイマー(ミリ秒) |
3000 |
1000 ~ 65535 |
T5 |
SIB 送信タイマー(ミリ秒) |
200 |
80 ~ 65535 |
T6 |
リモート輻輳タイマー(ミリ秒) |
2000 |
1000 ~ 65535 |
T7 |
過度の遅延タイマー(ミリ秒) |
3000 |
1000 ~ 65535 |
TA |
SIE 間隔タイマー(ミリ秒) |
20 |
10 ~ 500 |
TF |
フィルイン信号ユニット(FISU)間隔タイマー(ミリ秒) |
20 |
10 ~ 500 |
TO |
SIO 間隔タイマー(ミリ秒) |
20 |
10 ~ 500 |
TS |
SIOS 間隔タイマー(ミリ秒) |
20 |
10 ~ 500 |
unacked MSUs |
確認応答待ち(ACK)メッセージ信号ユニット(MSU)の最大数 |
40 |
16 ~ 40 |
proving attempts |
アライメント証明の最大試行回数 |
5 |
3 ~ 8 |
SUERM threshold |
信号ユニットエラーモニター(SUERM)のエラー率のしきい値 |
64 |
32 〜 128 |
SUE RM - number - octets |
SUERM オクテットカウントモード |
16 |
8 ~ 32 |
SUERM - number - signal - units |
信号ユニットエラー率モニター(ERM)のデクリメントに必要な信号ユニットエラー率モニター(SUERM)ユニット(良好または不良) |
256 |
128 ~ 512 |
Tie - AERM - Emergency |
アライメントエラー率モニター(AERM)の緊急エラー率のしきい値 |
1 |
1 ~ 8 |
パラメータ |
説明 |
デフォルト |
範囲 |
---|---|---|---|
T1 |
アライメント完了/準備完了タイマーの時間(ミリ秒) |
15000 |
1000 ~ 65535 |
T2 |
アラインメント未完了タイマー(ミリ秒) |
5000 |
1000 ~ 65535 |
T3 |
アラインメント完了タイマー(ミリ秒) |
3000 |
1000 ~ 65535 |
T4 Emergency Proving |
緊急証明タイマー(ミリ秒) |
3000 |
1000 ~ 65535 |
T5 |
SIB 送信タイマー(ミリ秒) |
200 |
80 ~ 65535 |
T6 |
リモート輻輳タイマー(ミリ秒) |
2000 |
1000 ~ 65535 |
T7 |
過度の遅延タイマー(ミリ秒) |
3000 |
1000 ~ 65535 |
TA |
SIE 間隔タイマー(ミリ秒) |
20 |
10 ~ 500 |
TF |
FISU 間隔タイマー(ミリ秒) |
20 |
10 ~ 500 |
TO |
SIO 間隔タイマー(ミリ秒) |
20 |
10 ~ 500 |
TS |
SIOS 間隔タイマー(ミリ秒) |
20 |
10 ~ 500 |
unacked MSUs |
確認応答待ち(ACK)メッセージ信号ユニット(MSU)の最大数 |
40 |
16 ~ 40 |
proving attempts |
アライメント証明の最大試行回数 |
5 |
3 ~ 8 |
SUERM threshold |
信号ユニットエラーモニター(SUERM)のエラー率のしきい値 |
64 |
32 〜 128 |
SUERM number octets |
SUERM オクテットカウントモード |
16 |
8 ~ 32 |
SUERM number signal units |
ERM のデクリメントに必要な信号ユニット(良好または不良) |
256 |
128 ~ 512 |
Tie AERM Emergency |
AERM の緊急エラー率のしきい値 |
1 |
1 ~ 8 |
例
次の例は、強制再送信の開始を設定された状態の Preventive Cyclic Retransmission(PCR)に対して SS7 チャネル(リンク)を設定したものです。この例では、ITU ホワイト プロトコル バリアントで PCR エラー訂正メソッドを使用して SS7 チャネル 0 が設定されています。
Router# configure terminal
Router(config)# ss7 mtp2-variant itu-white 0
Router(config-ITU)# error-correction pcr forced-retransmission enabled N2 1000
Router(config-ITU)# end
次の例は、エラー修正を無効化したものです。
Router(config-ITU)# no error-correction