Cisco IOS ボイスコマンドリファレンス - 頭文字 S のコマンド一覧 - session 〜 sgcp tse payload [Cisco Unified Border Element]

session

トランスポートセッションを特定のセッショングループに関連付けるには、バックホールセッションマネージャコンフィギュレーションモードで session コマンドを使用します。セッションを削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。

session group group-name remote-ip remote-port local-ip local-port priority

no session group group-name remote-ip remote-port local-ip local-port priority

構文の説明


`group` -`name`	セッショングループの名前。
`remote` -`ip`	リモート IP アドレス。
`remote` -`port`	リモートポート番号。範囲は 1024 ～ 9999 です。
`local` -`ip`	ローカル IP アドレス。
`local` -`port`	ローカルポート番号。範囲は 1024 ～ 9999 です。
`priority`	セッショングループの優先順位。範囲は 0 ～ 9999 で、0 が最高優先順位です。

コマンドデフォルト

デフォルトの動作や値はありません。

コマンドモード

バックホールセッションマネージャコンフィギュレーション

コマンド履歴


リリース	変更内容
12.1(1)T	このコマンドが導入されました。
12.2(4)T	このコマンドが Cisco 2600 シリーズ、Cisco 3600 シリーズ、Cisco MC3810 のプラットフォームに導入されました。
12.2(2)XB	このコマンドが Cisco AS5350 および Cisco AS5400 に導入されました。
12.2(2)XB1	このコマンドが Cisco AS5850 に導入されました。
12.2(8)T	このコマンドが Cisco IAD2420 シリーズに導入されました。このリリースは、Cisco AS5350、Cisco AS5400、および Cisco AS5850 ではサポートされていません。
12.2(11)T	このリリースでは、このコマンドは Cisco AS5350、Cisco AS5400、および Cisco AS5850 でサポートされています。

使用上のガイドライン

サーバーはリモートマシン上にあることが前提となります。

例

次の例は、トランスポートセッションをセッショングループ「group5」に関連付け、パラメータを指定したものです。


Router(config-bsm)# session group
 group5
 172.13.2.72 5555 172.18.72.198 5555 1

session group

トランスポートセッションを特定のセッショングループに関連付けるには、バックホールセッションマネージャコンフィギュレーションモードで session group コマンドを使用します。セッションを削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。

session group group-name remote-ip remote-port local-ip local-port priority

no session group group-name remote-ip remote-port local-ip local-port priority

構文の説明


`group` -`name`	セッショングループの名前。
`remote` -`ip`	リモート IP アドレス。
`remote` -`port`	リモートポート番号。範囲は 1024 ～ 9999 です。
`local` -`ip`	ローカル IP アドレス。
`local` -`port`	ローカルポート番号。範囲は 1024 ～ 9999 です。
`priority`	当該セッショングループの優先順位。範囲は 0 ～ 9999 で、0 が最高優先順位です。

コマンドデフォルト

デフォルトの動作や値はありません。

コマンドモード

バックホールセッションマネージャコンフィギュレーション

コマンド履歴


リリース	変更内容
12.1(1)T	このコマンドが導入されました。
12.2(2)T	このコマンドが Cisco 7200 シリーズに導入されました。
12.2(4)T	このコマンドが Cisco 2600 シリーズ、Cisco 3600 シリーズ、Cisco MC3810 のプラットフォームに導入されました。
12.2(2)XB1	このコマンドが Cisco AS5850 に導入されました。
12.2(8)T	このコマンドが Cisco IAD2420 シリーズに導入されました。

使用上のガイドライン

サーバーはリモートマシン上にあることが前提となります。

例

次の例は、トランスポートセッションをセッショングループ「group5」に関連付け、上述のキーワードを指定したものです。


session group
 group5
 172.16.2.72 5555 192.168.72.198 5555 1

session protocol（ダイヤルピア）

パケットネットワークを介したローカルルータとリモートルータ間におけるコールのセッションプロトコルを指定するには、ダイヤルピアコンフィギュレーションモードで session protocol コマンドを使用します。デフォルトにリセットするには、このコマンドの no 形式を使用します。

session protocol {aal2-trunk | cisco | sipv2 | smtp}

no session protocol

構文の説明


aal2 -trunk	ダイヤルピアで、ATM アダプテーション層 2（AAL2）非スイッチドトランクセッションプロトコルを使用します。
cisco	ダイヤルピアで、Cisco 独自仕様の VoIP セッションプロトコルを使用します。
sipv2	ダイヤルピアで、インターネット技術特別調査委員会（IETF）規格の Session Initiation Protocol（SIP）を使用します。このキーワードと SIP オプションを使用します。
smtp	ダイヤルピアで、Simple Mail Transfer Protocol（SMTP）セッションプロトコルを使用します。

コマンドデフォルト

デフォルトの動作や値はありません。

コマンドモード

ダイヤルピアコンフィギュレーション（config-dial-peer）

コマンド履歴


リリース	変更内容
11.3(1)T	このコマンドが Cisco 3600 シリーズの VoIP ピアに導入されました。
12.0(3)XG	このコマンドは、VoFR) ダイヤルピアをサポートするように変更されました。
12.0(4)XJ	このコマンドは、Cisco AS5300 ストアアンドフォワードファクス用に変更されました。
12.1(1)XA	このコマンドが Cisco MC3810 の VoATM ダイヤルピアに導入されました。aal2 -trunk キーワードが追加されました。
12.1(1)T	このコマンドは Cisco IOS リリース 12.1(1)T に統合されました。sipv2 キーワードが追加されました。
12.1(2)T	このコマンドが Cisco IOS リリース 12.1(2)T に統合されました。
12.2(2)T	このコマンドが Cisco 7200 シリーズに導入されました。
12.2(4)T	このコマンドが Cisco 1750 に導入されました。
12.2(2)XA	このコマンドが Cisco AS5350 および Cisco AS5400 に導入されました。
12.2(2)XB1	このコマンドが Cisco AS5850 に導入されました。
12.2(8)T	このコマンドは Cisco IOS リリース 12.2(8)T に統合され、Cisco 7200 シリーズに導入されました。このリリースは、Cisco AS5300、Cisco AS5350、Cisco AS5400、および Cisco AS5850 ではサポートされていません。このリリースでは、キーワード aal2 -trunk および smtp は Cisco 7200 シリーズではサポートされていません。
12.2(11)T	このリリースでは、このコマンドは Cisco AS5350、Cisco AS5400、および Cisco AS5850 でサポートされています。
Cisco IOS XE Amsterdam 17.2.1r	YANG モデルでのサポートが導入されました。

使用上のガイドライン

キーワード cisco は、Cisco 1750、Cisco 1751、Cisco 3600 シリーズおよび Cisco 7200 シリーズの各種ルータの VoIP にのみ適用されます。

aal2 -trunk キーワードは、Cisco 7200 シリーズルータの VoATM にのみ適用されます。

このコマンドは、オンランプとオフランプの両方のストアアンドフォワードファクス機能に適用されます。

例

次に、AAL2 トランキングをセッションプロトコルとして設定した例を示します。


dial-peer voice 10 voatm
 session protocol aal2-trunk

次に、Cisco セッションプロトコルをセッションプロトコルとして設定した例を示します。


dial-peer voice 20 voip
 session protocol cisco

次に、SIP の VoIP ダイヤルピアを VoIP コールシグナリングのセッションプロトコルとして設定した例を示します。


dial-peer voice 102 voip
 session protocol sipv2

コマンド	説明
dial-peer voice	ダイヤルピアコンフィギュレーションモードを開始して、音声カプセル化の方法を指定します。
session target (VoIP)	ダイヤルピアにネットワーク固有のアドレスを指定します。

session protocol（Voice over Frame Relay）

パケットネットワークを介したローカルルータとリモートルータ間におけるコールの Voice over Frame Relay（VoFR）プロトコルを確立するには、ダイヤルピアコンフィギュレーションモードで session protocol コマンドを使用します。デフォルトにリセットするには、このコマンドの no 形式を使用します。

session protocol {cisco-switched | frf11-trunk}

no session protocol

構文の説明


cisco -switched	シスコ独自仕様の Cisco VoFR セッションプロトコル。（Cisco 7200 シリーズで有効な唯一のセッションプロトコルです。）
frf11 -trunk	FRF.11 セッションプロトコル。

コマンドデフォルト

cisco-switched

コマンドモード

ダイヤルピアコンフィギュレーション（config-dial-peer）

コマンド履歴


リリース	変更内容
11.3(1)T	このコマンドが VoIP で導入されました。
12.0(3)XG	このコマンドが変更され、Cisco 2600 シリーズ、Cisco 3600 シリーズ、Cisco 7200 シリーズ、および Cisco MC3810 の各種プラットフォームの VoFR がサポートされるようになりました。
12.0(4)T	VoFR ダイヤルピアにキーワード cisco -switched および frf11 -trunk が追加されました。

使用上のガイドライン

Cisco ダイヤルピアと Cisco ダイヤルピア間の接続には、デフォルトのセッションプロトコルの方が純粋な FRF.11 実装よりも優れたメリットが得られるため、デフォルトのセッションプロトコルを使用することが推奨されます。他ベンダーの FRF.11 準拠機器に接続する場合は、FRF.11 セッションプロトコルを使用してください。

（注）

FRF.11 セッションプロトコルを使用する場合は、called -number コマンドを併用する必要があります。

例

次の例は、VoFR ダイヤルピア 200 に FRF.11 セッションプロトコルを設定したものです。


dial-peer voice 200 vofr
 session protocol frf11-trunk
 called-number 5552150

Command	Description
called-number (dial-peer)	静的 FRF.11 トランク接続を使用している場合に、着信 VoFR コールレッグを正しい POTS コールレッグにブリッジできるようにします。
codec (dial-peer)	Voice over Frame Relay ダイヤルピアに対する音声の音声コーダレートを指定します。
cptone	地域のアナログ音声インターフェイス関連のトーン、呼び出し音およびパターンの設定を指定します。
destination-pattern	（ダイヤルプランに応じて）ダイヤルピアに使用するプレフィックス、完全な E.164 電話番号、または ISDN 電話番号のいずれかを指定します。
dtmf-relay (Voice over Frame Relay)	ダイヤルピアの FRF.11 Annex A フレームの生成を有効化します。
preference	ロータリーハントグループ内のダイヤルピアの優先順序を示します。
session target	特定のダイヤルピアまたは接続先ゲートキーパーにネットワーク固有のアドレスを指定します。
signal-type	ダイヤルピアへの接続時に使用するシグナリングタイプを設定します。

session protocol aal2

音声サービスセッションコンフィギュレーションモードを開始して、ATM アダプテーション層 2（AAL2）のトランキングを指定するには、音声サービスコンフィギュレーションモードで session protocol aal2 コマンドを使用します。

session protocol aal2

構文の説明

このコマンドには引数またはキーワードはありません。

コマンドデフォルト

デフォルトの動作や値はありません。

コマンドモード

音声サービスコンフィギュレーション（config-voi-serv）

コマンド履歴


リリース	変更内容
12.1(1)XA	このコマンドが Cisco MC3810 に追加されました。
12.1(2)T	このコマンドが Cisco IOS リリース 12.1(2)T に統合されました。
12.2(2)T	このコマンドが Cisco 7200 シリーズに導入されました。

使用上のガイドライン

このコマンドは、Cisco 7200 シリーズルータの VoATM に適用されます。

AAL2 の音声サービスセッションコンフィギュレーションモードで設定できるのは、コールアドミッションコントロールやサブセル多重化などの AAL2 機能のみです。

例

次の例は、まずグローバルコンフィギュレーションモードで開始して、音声サービスセッションコンフィギュレーションモードにアクセスしたものです。


voice service voatm
 session protocol aal2

session protocol multicast

セッションプロトコルをマルチキャストとして設定するには、ダイヤルピアコンフィギュレーションモードで session protocol multicast コマンドを使用します。デフォルトのプロトコルにリセットするには、このコマンドの no 形式を使用します。

session protocol multicast

no session protocol multicast

構文の説明

このコマンドには引数またはキーワードはありません。

コマンドデフォルト

デフォルトのセッションプロトコル：Cisco。

コマンドモード

ダイヤルピアコンフィギュレーション（config-dial-peer）

コマンド履歴


リリース	変更内容
12.1(2)XH	このコマンドが、Cisco 2600 シリーズおよび Cisco 3600 シリーズの Cisco Hoot and Holler over IP アプリケーションに導入されました。
12.1(3)T	このコマンドが、Cisco IOS リリース 12.1(3)T に統合されました。
12.2(8)T	このコマンドが Cisco 1750 および Cisco 1751 に導入されました。

使用上のガイドライン

このコマンドは、Hoot and Holler ネットワークを実装した音声会議用です。このコマンドを使用すると、同一セッションに同時に 3 つ以上のポートが参加できるようになります。

例

次の例は、ダイヤルピアコンフィギュレーションコマンド session protocol multicast を付随するコマンドと併用したものです。


dial-peer voice 111 voip
 destination-pattern 111
 session protocol multicast
 session target ipv4:237.111.0.111:22222
 ip precedence 5
 codec g711ulaw

コマンド	説明
session target ipv4	音声マルチキャストダイヤルピアのセッションターゲットを割り当てます。

session refresh

SIP セッション更新をグローバルに有効にするには、SIP コンフィギュレーションモードで session refresh コマンドを使用します。セッション更新を無効にするには、このコマンドの no 形式を使用します。

session refresh

no session refresh

構文の説明

このコマンドには引数またはキーワードはありません。

コマンドデフォルト

セッション更新は行われません。

コマンドモード

SIP コンフィギュレーション（conf-serv-sip）

コマンド履歴


リリース	変更内容
15.1(2)T	このコマンドが導入されました。
Cisco IOS XE Cupertino 17.7.1a	YANG モデルでのサポートが導入されました。

使用上のガイドライン

SIP session refresh コマンドを使用すると、セッション更新要求を送信できます。

例

次の例は、SIP コンフィギュレーションモードでセッション更新を設定したものです。


Router(conf-serv-sip)# Session refresh

コマンド	説明
voice-class sip session refresh	ダイヤルピア別にセッション更新を有効にします。

session start

TCL IVR 2.0 アプリケーションの新しいインスタンス（セッション）を開始するには、アプリケーションコンフィギュレーションモードで session start コマンドを使用します。セッションを停止して設定を削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。

session start instance-name application-name

no session start instance-name

構文の説明


`instance-name`	このアプリケーションインスタンスを一意に識別する英数字ラベル。
`application-name`	Tcl アプリケーション名。ここには、service コマンドで割り当てられたアプリケーション名を入力します。

コマンドデフォルト

デフォルトの動作や値はありません。

コマンドモード

アプリケーション構成

コマンド履歴


リリース	変更内容
12.3(14)T	call application session start （グローバルコンフィギュレーション）コマンドを置き換える目的でこのコマンドが導入されました。

使用上のガイドライン

このコマンドを使用すると、TCL IVR 2.0 アプリケーションの新しいセッションまたはインスタンスを開始できます。Cisco IOS ソフトウェアではアクティブなコールレッグがないと VoiceXML アプリケーションを開始できないため、このコマンドでは VoiceXML アプリケーションのセッションは開始できません。
service コマンドを使用して対象の Tcl アプリケーションをゲートウェイにロードした後にのみ、アプリケーションインスタンスを開始できます。
このコマンドを使用すると、ゲートウェイが再起動した場合にはセッションも再起動します。
開始したアプリケーションセッションが動作停止した場合は、ゲートウェイを再起動しない限り、当該アプリケーションセッションは再起動しません。Tcl スクリプトは、「call close」コマンドなどを実行することによって意図的に動作を停止する場合や、スクリプトエラーが原因で動作に失敗する場合があります。
異なる複数のインスタンス名を使用すると、同じアプリケーションの複数のインスタンスを開始できます。

例

次の例は、アプリケーション「demo」のセッション「my_instance」を開始したものです。


application
session start my_instance demo

次の例は、アプリケーション「demo」のもう 1 つのセッションを開始したものです。


application
session start my_instance2 demo

コマンド	説明
call application session start (global configuration)	TCL IVR 2.0 アプリケーションの新しいインスタンス（セッション）を開始します。
service	ダイヤルピアに特定のスタンドアロンアプリケーションをロードします。
show call application services registry	登録されているすべてのサービスの要約情報を 1 行で表示します。
show call application sessions	音声アプリケーションセッションに関する要約情報または詳細情報を表示します。

session target（MMoIP ダイヤルピア）

Multimedia Mail over IP（MMoIP）ダイヤルピアからの T.37 ストアアンドフォワードファクスコールを受信する電子メールアドレスを指定するには、ダイヤルピアコンフィギュレーションモードで session target コマンドを使用します。ターゲットアドレスを削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。

session target mailto: {name | $d$ | $m$ | $e$} [@domain-name]

no session target

構文の説明

mailto:

一致するコールは、Simple Mail Transfer Protocol（SMTP）または Extended Simple Mail Transfer Protocol（ESMTP）を使用してネットワークに転送されます。

name

この文字列には、電子メールアドレス、名前、またはメーリングリストのエイリアスを入力できます。

$d$

このマクロは、ゲートウェイアクセス番号の宛先パターン、つまり着信番号または着信番号識別サービス（DNIS）番号に置き換えられます。

$m$

このマクロは、（存在する場合）リダイレクトダイヤル番号（RDNIS）に置き換えられます。リダイレクトダイヤル番号が存在しない場合は、ゲートウェイアクセス番号（DNIS）に置き換えられます。このマクロでは、ファクス検出自動音声応答（IVR）アプリケーションの使用が必須です。

（注）

ファクス検出アプリケーションの Tool Command Language（Tcl）スクリプトまたは VoiceXML ドキュメントを変更した場合は、$m$ の代わりに他の文字列を mailto に転送することができます。詳細については、当該 Tcl スクリプト付属の readme ファイルまたは『Cisco VoiceXML Programmer's Guide』を参照してください。

$e$

このマクロは、DNIS、RDNIS、または VoiceXML ファクス検出ドキュメント transfer タグ内の cisco-mailtoaddress 変数で指定されている有効な電子メールアドレスを示す文字列に置き換えられます。デフォルトでは、ファクス検出ドキュメントで cisco-mailtoaddress 変数が指定されていない場合、$e$ には DNIS がマッピングされます。

session target mailto コマンドで MMoIP ダイヤルピアに $e$ が指定されていない一方で、ファクス検出ドキュメントの transfer タグで cisco-mailtoaddress 変数が指定されている場合は、MMoIP ダイヤルピアで指定した設定が優先され、cisco-mailtoaddress 変数は無視されます。

（注）

このコマンドでドメイン名を指定した場合、VoiceXML ドキュメントでは、ドメインは転送せずに、電子メールアドレスのユーザー名部分のみが転送されます。ドメイン名が cisco-mailtoaddress から転送された場合、session target mailto コマンドでは $e$ のみを指定する必要があります。

@ domain-name

（任意）ターゲットアドレスに関連付けるドメイン名を含む、アットマーク（@）から始まる文字列。たとえば、@mycompany.com など。

コマンドデフォルト

デフォルトの動作や値はありません。

コマンドモード

ダイヤルピアコンフィギュレーション（config-dial-peer）

コマンド履歴


リリース	変更内容
11.3(1)T	このコマンドが導入されました。
12.0(4)T	このコマンドは、ストアアンドフォワードファクスをサポートするよう変更されました。
12.1(5)XM1	Cisco AS5300 のファクス検出機能に $m$ キーワードが導入されました。
12.2(2)XA	このコマンドが Cisco AS5350 および Cisco AS5400 に導入されました。
12.2(2)XB	Cisco AS5300 の VoiceXML ファクス検出機能に $e$ キーワードが導入されました。
12.2(8)T	このコマンドは Cisco IOS リリース 12.2(8)T に統合され、Cisco 1751、Cisco 2600 シリーズ、Cisco 3600 シリーズ、Cisco 3725、Cisco 3745 の各プラットフォームに導入されました。
12.2(11)T	このコマンドが Cisco AS5300、Cisco AS5350、Cisco AS5400 の各プラットフォームに導入されました。

使用上のガイドライン

このコマンドを使用すると、単一の電子メール名を指定することによって 1 人の受信者に対して電子メールを配信したり、あるいは name 引数に電子メールのエイリアスを指定してそのエイリアスがメーラーで展開されるようにすることによって、複数の受信者に対して電子メールを配信できます。

$m$ マクロを使用すると、ファクス検出 IVR アプリケーションの使用時に、リダイレクトダイヤル番号（RDNIS）を電子メール名の一部として含めることができます。$m$ が指定されているにもかかわらずコール情報に RDNIS が存在しない場合は、RDNIS の代わりに当該ゲートウェイのアクセス番号（ダイヤル番号、または DNIS）が使用されます。たとえば、発信者が最初に 6015550111 をダイヤルしてファクス送信し、そのコールが 6015550122（ゲートウェイ）に（通話中または無応答時の転送処理で）リダイレクトされた場合、RDNIS は 6015550111 で、DNIS は 6015550122 となります。

$e$ マクロを使用すると、ファクス送信時に、VoiceXML ファクス検出ドキュメントの cisco-mailtoaddress 変数を電子メールアドレスのユーザー名部分にマッピングできます。VoiceXML ドキュメントの transfer タグに cisco-mailtoaddress 変数が指定されていない場合、アプリケーションによって DNIS が電子メールアドレスのユーザー名にマッピングされます。

例

次に、ファクスメールを複数の受信者に送信する例を示します。


dial-peer voice 10 mmoip
 session target mailto:marketing-information@mailer.example.com

mailer.example.com が sendmail アプリケーションを実行中であると仮定すると、次の情報を /etc/aliases ファイルに入力することができます。


marketing-information:
 john@example.com,
 fax=+14085550112@sj-offramp.example.com

次に、ファクス検出 IVR アプリケーションを使用した例を示します。この例では、session target (MMoIP dial peer) コマンドは、アドレスの一部としてリダイレクトされた着信番号識別サービス（RDNIS）を含む電子メールアカウントに対して当該ファクスコールを転送します。この例では、発信者が最初に 6015550111 をダイヤルしてファクス送信し、当該コールが（通話中または無応答時に）6015550122 に転送されたことが示されており、この番号が設定されているゲートウェイの着信番号となります。この場合、RDNIS は 6015550111 で、ダイヤル番号（DNIS）は 6015550122 です。この例に示されているように、ファクスがゲートウェイから転送されると、セッションターゲットは 6015550111@mail-server.unified-messages.com へと展開されます。


dial-peer voice 4 mmoip
 session target mailto:$m$@mail-server.unified-messages.com

次の例は、VoiceXML ファクス検出アプリケーションのセッションターゲットを設定したものです。この例では、VoiceXML ドキュメントから電子メールアドレスのユーザー名部分のみ（例：「johnd」）が転送されます。


dial-peer voice 4 mmoip
 session target mailto:$e$@cisco.com

この例では、VoiceXML ドキュメントからドメイン名を含む完全な電子メールアドレス（例：「johnd@cisco.com」）が転送されます。


dial-peer voice 5 mmoip
 session target mailto:$e$

コマンド	説明
destination-pattern	（ダイヤルプランに応じて）ダイヤルピア照合に使用する完全な E.164 電話番号またはその一部を指定します。
dial-peer voice	ダイヤルピアコンフィギュレーションモードを開始して、特定のダイヤルピアを定義します。

session target（POTS ダイヤルピア）

POTS ダイヤルピアからのループバックコールを指定するには、ダイヤルピアコンフィギュレーションモードで session target コマンドを使用します。デフォルトにリセットするには、このコマンドの no 形式を使用します。

session target {loopback:compressed | loopback:uncompressed}

no session target

構文の説明


loopback:compressed	すべての音声データは、圧縮モードで送信元にループバックされます。
loopback:uncompressed	すべての音声データは、非圧縮モードで送信元にループバックされます。

コマンドデフォルト

ループバックコールは指定されていません。

コマンドモード

ダイヤルピアコンフィギュレーション（config-dial-peer）

コマンド履歴


リリース	変更内容
11.3(1)T	このコマンドが Cisco 2600 シリーズおよび Cisco 3600 シリーズに導入されました。
12.0(3)T	このコマンドが Cisco AS5300 に導入されました。
12.2(2)XA	このコマンドが Cisco AS5350 および Cisco AS5400 に導入されました。
12.2(2)XB1	このコマンドが Cisco AS5850 に導入されました。
12.2(8)T	このリリースは、Cisco AS5300、Cisco AS5350、Cisco AS5400、および Cisco AS5850 ではサポートされていません。
12.2(11)T	このコマンドは Cisco IOS リリース 12.2(11)T に統合され、このリリースは Cisco AS5200、Cisco AS5350、Cisco AS5400、および Cisco AS5850 がサポートされています。

使用上のガイドライン

このコマンドを使用すると、コールの音声伝送パスをテストできます。ループバックポイントは、コールオリジンと選択したループバックタイプによって異なります。

例

次の例は、ダイヤルピアからのトラフィックが圧縮モードでループバックします。


dial-peer voice 10 pots
 session target loopback:compressed

Command	Description
dial -peer voice	ダイヤルピアコンフィギュレーションモードを開始して、音声カプセル化の方法を指定します。

session target（VoATM ダイヤルピア）

指定した VoATM ダイヤルピアにネットワーク固有のアドレスを指定するには、ダイヤルピアコンフィギュレーションモードで session target コマンドを使用します。デフォルトにリセットするには、このコマンドの no 形式を使用します。

Cisco 3600 シリーズルータ

session target interface pvc {name | vpi/vci | vci}

no session target

Cisco 7200 シリーズルータ

session target atm slot/port pvc {word | vpi/vci | vci} CID

no session target

構文の説明


serial	ダイヤルピアアドレスのシリアルインターフェイス。
atm	ATM インターフェイス。入力できる数は 0 のみです。
`interface`	ルータのインターフェイスタイプおよびインターフェイス番号。
`slot` / `port`	ダイヤルピアアドレスのスロット番号とポート番号。
pvc	このダイヤルピアの特定の ATM 相手先固定接続（PVC）。
`name`	PVC 名。
`word`	（任意）PVC を識別する名前。PVC の作成時に word 識別子を割り当て済みの場合は、この引数で PVC を識別できます。
`vpi` / `vci`	当該 PVC の ATM ネットワーク上の仮想パス識別子（VPI）および仮想チャネル識別子（VCI）。表示される値は次のとおりです。 Cisco 3600 シリーズおよび ATM 逆多重化（IMA）を用いるマルチポート T1/E1 ATM ネットワークモジュールの場合、`vpi` の範囲は 0 ～ 5、`vci` の範囲は 1 ～ 255 です。 OC3 ATM ネットワークモジュールの場合、`vpi` の範囲は 0 ～ 15、`vci` の範囲は 1 ～ 1023 です。
`vci`	この PVC の ATM ネットワーク仮想チャネル識別子（VCI）。
CID	この PVC の ATM ネットワークチャネル識別子（CID）。範囲は 8 ～ 255 です。

コマンドデフォルト

このコマンドは、IP アドレスまたはドメイン名が設定されていない状態で有効になっています。

コマンドモード

ダイヤルピアコンフィギュレーション（config-dial-peer）

コマンド履歴


リリース	変更内容
11.3(1)T	このコマンドが導入されました。
11.3(1)MA	このコマンドが変更され、VoATM ダイヤルピア、VoHDLC ダイヤルピアおよび POTS ダイヤルピアをサポートするようになりました。このコマンドが Cisco MC3810 に導入されました。
12.0(3)XG	このコマンドは、VoFR ダイヤルピアをサポートするように変更されました。このコマンドが Cisco 2600 シリーズおよび Cisco 3600 シリーズに導入されました。
12.0(4)T	このコマンドが Cisco IOS リリース 12.0(4)T に統合されました。
12.0(7)XK	このコマンドが、VoATM ダイヤルピアおよび VoIP ダイヤルピアをサポートするように変更されました。このコマンドが Cisco 3600 シリーズおよび Cisco MC3810 に導入されました。VoHDLC はサポート対象から除外されました。
12.1(1)XA	このコマンドが、VoATM ダイヤルピアのサポート強化のため変更されました。
12.1(2)T	このコマンドが Cisco IOS リリース 12.1(2)T に統合されました。
12.2(2)T	このコマンドが Cisco 7200 シリーズに導入されました。

使用上のガイドライン

session target コマンドを使用すると、ダイヤルピアのネットワーク固有のアドレスまたはドメイン名を指定できます。ネットワーク固有のアドレスを選択するか、ドメイン名を選択するかは、選択したセッションプロトコルによって異なります。このコマンドのシンタックスは、RFC 1738 に規定されている単純シンタックス mailto: に準拠しています。

session target loopback コマンドを使用すると、コールの音声伝送パスをテストできます。ループバックポイントは、コールオリジンと選択したループバックタイプによって異なります。

このコマンドは、オンランプストアアンドフォワードファクス機能に適用されます。

Cisco 7200 シリーズルータの VoATM ダイヤルピアに CID を指定する前に、session protocol aal2-trunk ダイヤルピアコンフィギュレーションコマンドを入力する必要があります。

（注）

このコマンドは、POTS ダイヤルピアには適用されません。

例

次の例は、VoATM のセッションターゲットを設定したものです。当該セッションターゲットは、ATM インターフェイス 0 内の VCI が 20 の PVC に送信されます。


dial-peer voice 12 voatm
 destination-pattern 13102221111
 session target atm0 pvc 20

次に、ファクスメールを複数の受信者に送信する例を示します。


dial-peer voice 10 mmoip
 session target marketing-information@mailer.example.com

mailer.example.com が sendmail を実行中であると仮定すると、次の情報を /etc/aliases ファイルに入れることができます。


marketing-information:
 john@example.com,
 fax=+14085550112@sj-offramp.example.com

次の例は、VoATM のセッションターゲットを設定したものです。当該セッションターゲットは、ATM インターフェイス 0、さらには VPI/VCI が 1/100 の PVC に送信されます。


dial-peer voice 12 voatm
 destination-pattern 13102221111
 session target atm1/0 pvc 1/100

Command	Description
called-number	着信 VoFR コールレッグを正しい POTS コールレッグにブリッジできるようにします。
codec (dial-peer)	ダイヤルピアに対する音声の音声コーダレートを指定します。
cptone	アナログ音声ポート用の地域トーン、呼び出し音、およびパターンの設定を指定します。
destination-pattern	（ダイヤルプランに応じて）ダイヤルピアに使用するプレフィックスまたは完全な E.164 電話番号を指定します。
dtmf-relay	DSP がダイヤルピアの FRF.11 Annex A フレームを生成できるようにします。
preference	ハントグループ内のダイヤルピアの優先選択順序を示します。
session protocol	パケットネットワーク経由のローカルルータとリモートルータ間のコールで使用する VoFR プロトコルを確立します。
session target	ダイヤルピアにネットワーク固有のアドレスを指定します。
session target loopback	コールの音声伝送パスをテストします。
signal-type	ダイヤルピアへの接続時に使用するシグナリングタイプを設定します。

session target（VoFR ダイヤルピア）

指定した VoFR ダイヤルピアにネットワーク固有のアドレスを指定するには、ダイヤルピアコンフィギュレーションモードで session target コマンドを使用します。デフォルトにリセットするには、このコマンドの no 形式を使用します。

Cisco 2600 シリーズルータおよび Cisco 3600 シリーズルータ

session target interface dlci [cid]

no session target

Cisco 7200 シリーズルータ

session target interface dlci

no session target

構文の説明

interface

このダイヤルピアに関連付けられているシリアルインターフェイスおよびインターフェイス番号（スロット番号とポート番号）。選択したインターフェイスタイプで有効なインターフェイス番号範囲を指定するには、インターフェイスタイプの後に ? と文字入力します。

dlci

このダイヤルピアのデータリンク接続識別子。有効値の範囲は 16 ～ 1007 です。

cid

（任意）FRF.11 コールのデータに使用される DLCI サブチャネル。CID は、セッションプロトコルが frf11 -trunk の場合にのみ指定する必要があります。セッションプロトコルが cisco -switched の場合、CID は動的に割り当てられます。範囲は 4 ～ 255 です。

（注）

デフォルトでは、データには CID 4、呼制御には CID 5 が使用されます。音声トラフィックの CID 値には、6 ～ 63 の値を選択することが推奨されます。CID が 63 より大きい場合、FRF.11 ヘッダーに余剰な 1 バイトが追加されます。

コマンドデフォルト

デフォルトでは、このコマンドは IP アドレスまたはドメイン名が設定されていない状態で有効になっています。

コマンドモード

ダイヤルピアコンフィギュレーション（config-dial-peer）

コマンド履歴


リリース	変更内容
11.3(1)T	このコマンドが導入されました。
11.3(1)MA	このコマンドが Cisco MC3810 の VoFR ダイヤルピア、VoHDLC ダイヤルピアおよび POTS ダイヤルピアに導入されました。
12.0(3)XG	このコマンドが Cisco 2600 シリーズおよび Cisco 3600 シリーズの VoFR ダイヤルピアに導入されました。`cid` オプションが追加されました。
12.0(4)T	このコマンドは Cisco IOS リリース 12.0(4)T に統合され、Cisco 7200 の VoFR ダイヤルピアおよび POTS ダイヤルピアに導入されました。

使用上のガイドライン

session target コマンドを使用すると、ダイヤルピアのネットワーク固有のアドレスまたはドメイン名を指定できます。ネットワーク固有のアドレスを選択するか、ドメイン名を選択するかは、選択したセッションプロトコルによって異なります。このコマンドのシンタックスは、RFC 1738 に規定されている単純シンタックス mailto: に準拠しています。

session target loopback コマンドは、コールの音声伝送パスをテストする用途に使用します。ループバックポイントは、コールオリジンと選択したループバックタイプによって異なります。

VoFR ダイヤルピアの場合、session protocol コマンドで cisco -switched オプションが使用されている際には、cid オプションは使用できません。

例

次の例は、Voice over Frame Relay ダイヤルピア 200（FRF.11 ダイヤルピア）で FRF.11 セッションプロトコルを使用して、当該ダイヤルピアのセッションターゲットをシリアルインターフェイス 1/0、DLCI 100 に設定したものです。


dial-peer voice 200 vofr
 destination-pattern 13102221111
 called-number 5552150
 session protocol frf11-trunk
 session target serial 1/0 100 20

次に、ファクスメールを複数の受信者に送信する例を示します。


dial-peer voice 10 mmoip
 session target marketing-information@mailer.example.com

mailer.example.com が sendmail を実行中であると仮定すると、次の情報を /etc/aliases ファイルに入れることができます。


marketing-information:
 john@example.com,
 fax=+14085551212@sj-offramp.example.com

Command	Description
called-number	着信 VoFR コールレッグを正しい POTS コールレッグにブリッジできるようにします。
codec (dial-peer)	ダイヤルピアに対する音声の音声コーダレートを指定します。
cptone	アナログ音声ポート用の地域トーン、呼び出し音、およびパターンの設定を指定します。
destination-pattern	（ダイヤルプランに応じて）ダイヤルピアに使用するプレフィックスまたは完全な E.164 電話番号を指定します。
dtmf-relay	DSP がダイヤルピアの FRF.11 Annex A フレームを生成できるようにします。
preference	ハントグループ内のダイヤルピアの優先選択順序を示します。
session protocol	パケットネットワーク経由のローカルルータとリモートルータ間のコールで使用する VoFR プロトコルを確立します。
signal-type	ダイヤルピアへの接続時に使用するシグナリングタイプを設定します。

session target（VoIP ダイヤルピア）

VoIP または VoIPv6 ダイヤルピアからコールを受信するネットワーク固有のアドレスを指定するには、ダイヤルピアコンフィギュレーションモードで session target コマンドを使用します。デフォルトにリセットするには、このコマンドの no 形式を使用します。

Cisco 1751、Cisco 3725、Cisco 3745、および Cisco AS5300

session target {dhcp | ipv4:destination-address | ipv6: [destination-address] | dns: [$s$. | $d$. | $e$. | $u$.] hostname | enum:table-num | loopback:rtp | ras | sip-server | registrar} [:port]

no session target

Cisco 2600 シリーズ、Cisco 3600 シリーズ、Cisco AS5350、Cisco AS5400、および Cisco AS5850

session target {dhcp | ipv4:destination-address | ipv6: [destination-address] | dns: [$s$. | $d$. | $e$. | $u$.] hostname | enum:table-num | loopback:rtp | ras | settlement provider-number | sip-server | registrar} [:port]

no session target

構文の説明

dhcp

ルータが DHCP 経由でセッションターゲットを取得するように設定します。

（注）

dhcp オプションは、セッションプロトコルとして Session Initiation Protocol（SIP）が使用されている場合にのみ利用可能です。SIP を有効にするには、session protocol （ダイヤルピア）コマンドを使用します。

ipv4: destination -address

コールを受信するダイヤルピアの IP アドレスを設定します。コロン記号は必須です。

ipv6: [destination -address ]

コールを受信するダイヤルピアの IPv6 アドレスを設定します。IPv6 アドレスは必ず角括弧で囲む必要があります。コロン記号は必須です。

dns:[$s$] hostname

ダイヤルピアの名前を解決してコールを受信するドメインネームシステム（DNS）サーバーを格納するホストデバイスを設定します。コロン記号は必須です。

VoIP ピアのセッションターゲットを定義する場合は、このキーワードと合わせて次のマクロのいずれかを入力します。

$s$. --（任意）ドメイン名の一部として送信元宛先パターンが使用されます。
$d$. --（任意）ドメイン名の一部として宛先番号が使用されます。
$e$. --（任意）着信番号の桁が逆向きに反転され、着信番号の各桁の間にピリオドが追加されます。この処理後の文字列が、ドメイン名の一部として使用されます。
$u$. --（任意）宛先パターンの一致しない部分（定義された内線番号など）が、ドメイン名の一部として使用されます。
hostname -- ターゲットアドレスに関連付けられた完全なホスト名（たとえば、serverA.example1.com）を含む文字列。

enum: table -num

ENUM 検索テーブル番号を設定します。範囲は 1 ～ 15 です。コロン記号は必須です。

loopback:rtp

送信元にループバックするすべての音声データを設定します。コロン記号は必須です。

ras

RAS（登録、許可、状態）シグナリング機能プロトコルを設定します。E.164 アドレスの IP アドレスへの変換時には、ゲートキーパーが参照されます。

sip -server

グローバル SIP サーバーを、ダイヤルピアからのコールの宛先として設定します。

: port

（任意）ダイヤルピアアドレスのポート番号。コロン記号は必須です。

settlement provider -number

決済サーバーを、終端ゲートウェイのアドレス解決のターゲットとして設定します。

provider -number 引数には、プロバイダーの IP アドレスを指定します。

registrar

コールがレジストラエンドポイントにルーティングされるよう指定します。

キーワード registrar は、SIP ダイヤルピアにのみ使用できます。

コマンドデフォルト

IP アドレスまたはドメイン名は定義されていません。

コマンドモード

ダイヤルピアコンフィギュレーション（config-dial-peer）

コマンド履歴


リリース	変更内容
11.3(1)T	このコマンドが Cisco 2600 シリーズおよび Cisco 3600 シリーズに導入されました。
12.0(3)T	このコマンドが変更されました。このコマンドが Cisco AS5300 に導入されました。ras キーワードが追加されました。
12.0(4)XJ	このコマンドが、Cisco AS5300 のストアアンドフォワードファクスに導入されました。
12.1(1)T	このコマンドは Cisco IOS リリース 12.1(1)T に統合されました。キーワード settlement および sip -server が追加されました。
12.2(2)XA	このコマンドが Cisco AS5350 および Cisco AS5400 に導入されました。
12.2(2)XB1	このコマンドが Cisco AS5850 に導入されました。
12.2(8)T	このコマンドが Cisco IOS リリース 12.2(8)T に統合されました。このリリースでは、Cisco AS5300、Cisco AS5350、Cisco AS5400、および Cisco AS5850 でのサポートは含まれていません。
12.2(11)T	このコマンドは、Cisco AS5300、Cisco AS5350、Cisco AS5400、Cisco AS5850 に導入されました。enum キーワードが追加されました。
12.4(22)T	このコマンドが変更されました。IPv6 のサポートが追加されました。
12.4(22)YB	このコマンドが変更されました。dhcp キーワードが追加されました。
15.0(1)M	このコマンドが、Cisco IOS リリース 15.0(1)M に統合されました。
Cisco IOS XE Amsterdam 17.2.1r	YANG モデルでのサポートが導入されました。

使用上のガイドライン

session target コマンドを使用すると、ダイヤルピアが現在のダイヤルピアからのコールを受信するネットワーク固有の宛先を指定できます。オプションを選択してネットワーク固有のアドレスまたはドメイン名をターゲットとして定義するか、または複数あるメソッドのいずれかを選択して、現在のダイヤルピアからのコールを受信する宛先を自動的に決定することができます。

session target dns コマンドは、マクロを指定しても指定しなくても使用できます。特定のルータに複数の番号グループが関連付けられている場合は、任意のマクロを使用することで、設定が必要な VoIP ダイヤルピアセッションターゲットの数を減らすことができます。

session target enum コマンドは、ダイヤルピアが着信番号識別サービス（DNIS）番号を E.164 形式の番号に変換する際に、トランスレーションルール表を使用するよう指示します。この変換後の番号は、URL 収集先の DNS サーバーに送信されます。これらの URL は、各ユーザーをコールの宛先として識別するものであり、場合によって SIP や H.323、電話機、ファクス、電子メール、インスタントメッセージ、個人の Web ページなどのさまざまなアクセスサービスを表します。ダイヤルピアにセッションターゲットを割り当てる前に、グローバルコンフィギュレーションモードで voice enum -match -table コマンドを使用して、ENUM マッチテーブルのトランスレーションルールを設定してください。このテーブルを特定するには、session target enum コマンドで table-num 引数を使用します。

session target loopback コマンドを使用すると、コールの音声伝送パスをテストできます。ループバックポイントは、コールオリジンによって異なります。

session target dhcp コマンドを使用すると、セッションターゲットホストを DHCP 経由で取得するよう設定できます。dhcp オプションは、セッションプロトコルとして SIP が使用されている場合にのみ利用可能です。SIP を有効にするには、session protocol （ダイヤルピア）コマンドを使用します。

Cisco IOS リリース 12.1(1)T では、session target コマンドの設定において RAS ターゲットを settle -call コマンドと組み合わせることができません。

session target settlement provider-number コマンドで決済サーバーに VoIP ダイヤルピアが設定されている場合、session target コマンドおよび settle -call コマンドの両方で同一の provider -number 引数が設定されている必要があります。

session target sip -server コマンドを使用すると、グローバル SIP サーバーインターフェイスをダイヤルピアからのコールの宛先として指定できます。そのためにはまず、SIP ユーザーエージェント（UA）コンフィギュレーションモードで sip -server コマンドを使用して、SIP サーバーインターフェイスを定義する必要があります。この手順によって、各ダイヤルピアごとに SIP サーバーインターフェイスの完全な IP アドレスを入力する代わりに、各ダイヤルピアを対象にした session target sip -server オプションを入力できるようになります。

SIP エンドポイントを Hosted Unified Communications（HCS; ホステッドユニファイドコミュニケーション）の SIP レジストラに登録した後は、session target registrar コマンドを使用して、コールをレジストラエンドポイントに自動的にルーティングできるようになります。当該エンドポイントを指すダイヤルで、session target コマンドを設定する必要があります。

例

次の例は、ドメインが example.com でホスト名が「voicerouter」の DNS を用いたセッションターゲットを作成する方法を示しています。


dial-peer voice 10 voip
 session target dns:voicerouter.example.com

次の例は、任意の $u$ . マクロを使用して DNS を用いたセッションターゲットを作成する方法を示しています。この例では、宛先パターンの末尾に 4 つのピリオド (.) がついているため、先頭の番号が 1310555 である限りあらゆる 4 桁の内線番号が許可されている状態です。任意の $u$ . マクロは、ゲートウェイに対して、ダイヤル番号の一致しない部分（この場合は 4 桁の内線番号）をダイヤルピアの識別手段として使用するよう指示します。ドメインは「example.com」です。


dial-peer voice 10 voip
 destination-pattern 1310555....
 session target dns:$u$.example.com

次の例は、任意の $d$ . マクロを使用して DNS を用いたセッションターゲットを作成する方法を示しています。この例では、宛先パターンは 13105551111 に設定されています。任意の $d$ . マクロは、ゲートウェイに対して、この宛先パターンを「example.com」ドメイン内のダイヤルピアを識別する手段として使用するよう指示します。


dial-peer voice 10 voip
 destination-pattern 13105551111
 session target dns:$d$.example.com

次の例は、任意の $e$ . マクロを使用して DNS を用いたセッションターゲットを作成する方法を示しています。この例では、宛先パターンは 12345 に設定されています。任意の $e$ . マクロは、ゲートウェイに対して、宛先パターンの桁を逆向きに反転し、各桁の間にピリオドを追加するとともに、この反転処理後の宛先パターンを使用して「example.com」ドメイン内のダイヤルピアを識別するよう指示します。


dial-peer voice 10 voip
 destination-pattern 12345
 session target dns:$e$.example.com

次の例は、ENUM マッチテーブルを用いたセッションターゲットを作成する方法を示しています。この例では、ダイヤルピア 101 を使用して発信されたコールにおいて、enum マッチテーブル 3 の優先順序に基づいてルールを使用するよう設定されています。


dial-peer voice 101 voip
 session target enum:3

次の例は、DHCP を用いたセッションターゲットを作成する方法を示しています。


dial-peer voice 1 voip
session protocol sipv2 
voice-class sip outbound-proxy dhcp
session target dhcp

次の例は、RAS を用いたセッションターゲットを作成する方法を示しています。


dial-peer voice 11 voip
 destination-pattern 13105551111
 session target ras

次の例は、settlement を用いたセッションターゲットを作成する方法を示しています。


dial-peer voice 24 voip
 session target settlement:0

次の例は、IPv6 を用いた 2001:10:10:10:10:10:10:230a:5090 をホストとするセッションターゲットの作成方法を示しています。


dial-peer voice 4 voip
destination-pattern 5000110011 
session protocol sipv2 
session target ipv6:[2001:0DB8:10:10:10:10:10:230a]:5090 
codec g711ulaw

次の例は、Cisco Unified Border Element（UBE）で、コールをレジストラエンドポイントにルーティングするよう設定する方法を示しています。


dial-peer voice 4 voip
session target registrar

コマンド	説明
destination-pattern	（ダイヤルプランに応じて）ダイヤルピアに使用するプレフィックスまたは完全な E.164 電話番号を指定します。
dial -peer voice	ダイヤルピアコンフィギュレーションモードを開始して、音声カプセル化の方法を指定します。
session protocol（ダイヤルピア）	パケットネットワークを介したローカルルータとリモートルータ間におけるコールのセッションプロトコルを指定します。
settle -call	セッションターゲットタイプにかかわらず、特定のダイヤルピアで決済を使用するよう指定します。
sip -server	SIP サーバーインターフェイスのネットワークアドレスを定義します。
voice enum -match -table	ENUM マッチテーブルの定義を開始します。

session target

Session Initiation Protocol（SIP）ユニフォームリソースロケータ（URI）をダイヤルピアのセッションターゲットとして設定するには、ダイヤルピア音声コンフィギュレーションモードで session target sip-uri コマンドを使用します。この設定を無効にするには、コマンドの no 形式を使用します。

session target

no session target

コマンドデフォルト

コマンドモード

ダイヤルピア音声コンフィギュレーション（config-dial-peer）

コマンド履歴


リリース	変更内容
15.4(1)T	このコマンドが導入されました。

使用上のガイドライン

例

次の例は、session target sip-uri コマンドを使用して、SIP URI をダイヤルピアのセッションターゲットとして設定する方法を示しています。

Device> enable
Device# configure terminal
Device(config)# dial-peer voice 25 voip
Device(config-dial-peer)# session protocol sipv2
Device(config-dial-peer)# destination uri mydesturi
Device(config-dial-peer)# session target sip-uri
Device(config-dial-peer)# end

session transport

VoIP ダイヤルピアで Session Initiation Protocol（SIP）メッセージの基本トランスポート層プロトコルとして TCP または User Datagram Protocol（UDP）を使用するよう設定するには、ダイヤルピアコンフィギュレーションモードで session transport コマンドを使用します。デフォルトキーワード system にリセットするには、このコマンドの no 形式を使用します。

session transport {system | tcp [tls] | udp}

no session transport {system | tcp [tls] | udp}

構文の説明


system	SIP ダイヤルピアは、音声サービス VoIP session transport に従います。
`tcp`	SIP ダイヤルピアは、TCP トランスポート層プロトコルを使用します。
tls	（任意）SIP ダイヤルピアは、Transport Layer Security（TLS）over the TCP トランスポート層プロトコルを使用します。
udp	SIP ダイヤルピアは、UDP トランスポート層プロトコルを使用します。これはデフォルトです。

コマンドデフォルト

UDP

（注）

transport コマンドで指定するトランスポートプロトコルは、このコマンドで指定したプロトコルと一致している必要があります。mustmatch

コマンドモード

ダイヤルピアコンフィギュレーション。

音声クラステナント。

コマンド履歴


リリース	変更内容
12.1(1)T	このコマンドが Cisco 2600 シリーズ、Cisco 3600 シリーズ、および Cisco AS5300 に導入されました。
12.2(2)XA	このコマンドが Cisco AS5350 および Cisco AS5400 に導入されました。
12.2(2)XB1	このコマンドが Cisco AS5850 に導入されました。
12.2(11)T	このコマンドが Cisco IOS リリース 12.2(11)T に統合されました。
12.4(6)T	このコマンドに任意のキーワード tls が追加されました。
Cisco IOS XE Cupertino 17.7.1a	YANG モデルでのサポートが導入されました。

使用上のガイドライン

show sip -ua status コマンドを使用すると、このコマンドで設定したトランスポートプロトコルが、transport コマンドで設定したプロトコルと一致しているかを確認できます。ダイヤルピアコンフィギュレーションモードで使用して transport コマンドを使用すると、SIP トランスポートメソッド（UDP、TCP、または TLS over TCP）を指定できます。

例

次の例は、VoIP ダイヤルピアでの SIP メッセージにおいて TCP を基本トランスポート層プロトコルとして使用するよう設定したものです。


dial-peer voice 102 voip
 session transport tcp

次の例は、VoIP ダイヤルピアでの SIP メッセージにおいて TLS over TCP を基本トランスポート層プロトコルとして使用するよう設定したものです。


dial-peer voice 102 voip
 session transport tcp tls

次の例は、VoIP ダイヤルピアでの SIP メッセージにおいて UDP を基本トランスポート層プロトコルとして使用するよう設定したものです。


dial-peer voice 102 voip
 session transport udp

コマンド	説明
show sip-ua status	SIP ゲートウェイ上の SIP コールサービスのステータスを表示します。
transport	SIP ユーザーエージェント（ゲートウェイ）で、SIP の TCP ソケットまたは UDP ソケットを介した着信コールでの SIP シグナリングメッセージを設定します。

session transport（H.323 音声サービス）

すべての VoIP ダイヤルピアで使用される H.323 メッセージの基本トランスポート層プロトコルを設定するには、H.323 音声サービスコンフィギュレーションモードで session transport コマンドを使用します。デフォルト値にリセットするには、このコマンドの no 形式を使用します。

session transport {udp | tcp [calls-per-connection value]}

no session transport

構文の説明


udp	UDP トランスポート層プロトコルを使用するように H.323 ダイヤルピアを設定します。
tcp	TCP トランスポート層プロトコルを使用するように H.323 ダイヤルピアを設定します。これはデフォルトです。
calls-per-connection	単一の TCP 接続に多重化するコール数を設定します。
`value`	コール数。範囲は 1 ～ 9999 です。デフォルトは 5 です。

コマンドデフォルト

デフォルトのセッショントランスポートプロトコルは TCP です。デフォルトの calls-per-connection 値は 5 です。

コマンドモード

H.323 音声サービスコンフィギュレーション（conf-serv-h323）

コマンド履歴


リリース	変更内容
12.2(1)T	このコマンドが Session Initiation Protocol（SIP）ダイヤルピアに導入されました。
12.2(2)XA	このコマンドが変更され、H323 ダイヤルピアをサポートするようになりキーワード calls-per-connection が追加されました。
12.2(4)T	このコマンドが、Cisco IOS リリース 12.2(4)T に統合されました。
12.2(2)XB1	このコマンドが Cisco AS5850 に導入されました。
12.2(11)T	このコマンドが Cisco IOS リリース 12.2(11)T に統合されました。

例

次の例は、ダイヤルピアで UDP トランスポート層プロトコルを使用するよう設定したものです。


Router(conf-voi-serv)# h323
Router(conf-serv-h323)# session transport udp

コマンド	説明
h323	H.323 音声サービスコンフィギュレーションコマンドを有効にします。

session transport（SIP）

SIP メッセージで使用する基本トランスポート層プロトコルを、TCP、transport layer security over TCP（TLS over TCP）、または User Datagram Protocol（UDP）に設定するには、SIP コンフィギュレーションモードで session transport コマンドを使用します。このコマンドの値をデフォルトにリセットするには、このコマンドの no 形式を使用します。

session transport {udp | tcp [tls]}

no session transport {udp | tcp [tls]}

構文の説明


udp	SIP メッセージで UDP トランスポート層プロトコルを使用するように設定します。これはデフォルトです。
tcp	SIP メッセージで TCP トランスポート層プロトコルを使用するように設定します。
tls	（任意）SIP メッセージで TLS over TCP トランスポート層プロトコルを使用するように設定します。

コマンドデフォルト

コマンドのデフォルトは UDP です。

コマンドモード

音声サービス SIP コンフィギュレーション（conf-serv-sip）

コマンド履歴


リリース	変更内容
12.2(2)XB	このコマンドが SIP コンフィギュレーションモードに導入されました。
12.2(2)XB2	このコマンドが Cisco AS5850 プラットフォームに導入されました。
12.2(8)T	このコマンドは Cisco IOS リリース 12.2(8)T に統合され、Cisco 3700 シリーズ用にサポートが追加されました。Cisco AS5300、Cisco AS5350、Cisco AS5850、Cisco AS5400 のプラットフォームは、このリリースではサポートされていませんでした。
12.2(11)T	Cisco AS5300、Cisco AS5350、Cisco AS5400、Cisco AS5850 の各プラットフォームに対するサポートが追加されました。
12.4(6)T	このコマンドに任意のキーワード tls が追加されました。
Cisco IOS XE Amsterdam 17.2.1r	YANG モデルでのサポートが導入されました。

使用上のガイドライン

show sip-ua status コマンドを使用すると、session transport コマンドで設定したトランスポートプロトコルが、SIP ユーザーエージェントコンフィギュレーションモードで transport コマンドを使用して設定されたプロトコルと一致しているかを確認できます。

例

次の例は、SIP メッセージで使用する基本トランスポート層プロトコルを UDP に設定したものです。


voice service voip
 sip
 session transport udp

次の例は、SIP メッセージで使用する基本トランスポート層プロトコルを TCP に設定したものです。


voice service voip
 sip
 session transport tcp

次の例は、SIP メッセージで使用する基本トランスポート層プロトコルを TLS over TCP に設定したものです。


voice service voip
 sip
 session transport tcp tls

コマンド	説明
show sip-ua status	SIP ゲートウェイ上の SIP コールサービスのステータスを表示します。
transport	SIP ゲートウェイで、SIP の TCP ソケットまたは UDP ソケットを介した着信コールでの SIP シグナリングメッセージを設定します。

session-set

Cisco 2600 ベースのシグナリングリンクターミナル（SLT）上で、Signlaing System 7（SS7）リンクと SS7 セッションセット間の関連付けを作成するか、SS7 リンクを SS7 セッションセットに関連付けるには、グローバルコンフィギュレーションモードで session-set コマンドを入力します。現在の SS7 セッションセットから SS7 リンクを削除し、そのリンクを SS7 セッションセット 0（デフォルト）を追加するには、このコマンドの no 形式を使用します。

session-set session-set-id

no session-set

構文の説明


`session` -`set` -`id`	SS7 セッション ID。有効な値は 0 と 1 です。デフォルト値は 0 です。

コマンドデフォルト

SS7 セッションセット 0

コマンドモード

グローバルコンフィギュレーション（config）

コマンド履歴


リリース	変更内容
12.2(15)T	このコマンドが Cisco 2600 ベースの SLT に導入されました。

使用上のガイドライン

Cisco AS5350 および Cisco AS5400 プラットフォームで channel -id コマンドを使用すると、Cisco SLT 上で SS7 リンクと SS7 セッションセットの関連付けを作成できます。Cisco 26xx プラットフォームでは channel -id コマンドはサポートされていないため、Cisco 26xx ベース SLT のチャネル ID は、WAN インターフェイスカード（WIC）のスロット位置および SS7 リンクの作成時に使用されたチャネルグループ ID に基づき、暗黙的に割り当てられます。

このコマンドを省略した場合、リンクは暗黙的に SS7 セッションセット 0（デフォルト）に追加されます。

例

次の例は、session -set コマンドを使用して、関連付ける SS7 リンクを SS7 セッションセットに追加する方法を示しています。


session-set 1

次の例は、no session-set コマンドを使用して、現在の割り当て先の SS7 セッションセットからリンクを削除し、そのリンクをデフォルトの SS7 セッションセット 0 に追加する方法を示しています。


no session-set

session-timeout

TFTP セッションを開いたままにできる最大時間を指定するには、電話プロキシコンフィギュレーションモードで session-timeout コマンドを使用します。TFTP セッションのタイムアウト時間を削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。

session-timeout seconds

no session-timeout

構文の説明


`seconds`	TFTP セッションの最大時間（秒単位）。範囲は 60 ～ 6000 です。デフォルト値は 180 秒です。

コマンドデフォルト

セッションタイムアウトは 180 秒に設定されています。

コマンドモード

電話プロキシコンフィギュレーションモード（config-phone-proxy）

コマンド履歴


リリース	変更内容
15.3(3)M	このコマンドが導入されました。

使用上のガイドライン

例

次の例は、TFTP セッションのタイムアウト時間を 200 秒に指定する方法を示したものです。

Device(config)# voice-phone-proxy first-pp
Device(config-phone-proxy)# session-timeout 200

set

クライアントオプションまたはサーバーオプションで耐障害性のセッションセットまたは非耐障害性のセッションセットを作成するには、バックホールセッションマネージャコンフィギュレーションモードで set コマンドを使用します。セットを削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。

set set-name {client | server} {ft | nft}

no set set-name {client | server} {ft | nft}

構文の説明


set -name	セッションセット名。
client	セッションセットはクライアントとして動作します。シグナリングバックホール用の場合は、このオプションを選択します。
server	セッションセットはサーバーとして動作します。
ft	耐障害性の動作。作成するセッションセット内に複数のセッショングループを含めて、各セッショングループによってゲートウェイを異なる Cisco VSC3000 に接続できるようにする場合は、耐障害性を選択します。耐障害性を選択すると、セッションセット内の 1 つのセッショングループに障害が発生した場合でもシステムが正しく動作できるようになります。
nft	非耐障害性の動作。作成するセッションセットが（ゲートウェイを 1 つの Cisco VSC3000 に接続する）1 つのセッショングループのみを含む場合は、非耐障害性を選択します。

コマンドデフォルト

デフォルトの動作や値はありません。

コマンドモード

バックホールセッションマネージャコンフィギュレーション（config-bsm）

コマンド履歴


リリース	変更内容
12.1(1)T	このコマンドが導入されました。
12.2(4)T	このコマンドが Cisco 2600 シリーズ、Cisco 3600 シリーズ、および Cisco MC3810 に導入されました。
12.2(2)XB	このコマンドが Cisco AS5350 および Cisco AS5400 に導入されました。
12.2(2)XB1	このコマンドが Cisco AS5850 に導入されました。
12.2(8)T	このコマンドは Cisco IOS リリース 12.2(8)T に統合され、Cisco IAD2420 シリーズに導入されました。このリリースは、Cisco AS5350、Cisco AS5400、および Cisco AS5850 ではサポートされていません。
12.2(11)T	このリリースでは、このコマンドは Cisco AS5350、Cisco AS5400、および Cisco AS5850 でサポートされています。

使用上のガイドライン

1 つのセッションセットに複数のセッショングループを関連付けることができます。

シグナリングバックホール用のセッションセットは、クライアントとして動作するように設定する必要があります。

セッションセットは、そのセッションセットに関連付けられているすべてのセッショングループがを最初に削除しない限り、削除できません。

例

次の例では、「set1」という名前のクライアントセットを耐障害性として設定したものです。


Router(config-bsm)# set set1 client ft

set http client cache stale

HTTP クライアントキャッシュ内にあるすべてのエントリのステータスを古い（stale）状態に設定するには、グローバルコンフィギュレーションモードで set http client cache stale コマンドを使用します。

set http client cache stale

構文の説明

このコマンドには引数またはキーワードはありません。

コマンドデフォルト

HTTP クライアントキャッシュ内のエントリは、手動で古い状態にステータス変更されていません。

コマンドモード

グローバルコンフィギュレーション（config）

コマンド履歴


リリース	変更内容
12.4(15)T	このコマンドが導入されました。
12.4(20)T	このコマンドが Cisco IOS リリース 12.4(20)T に統合されました。

使用上のガイドライン

このコマンドを使用すると、VoiceXML アプリケーションからキャッシュ格納されたエントリを要求された際に、強制的に HTTP クライアントがサーバーとチェックして、同一ファイルの更新バージョンが存在するかどうかを確認するよう設定できます。ルータが非ストリーミングモードになっている場合、HTTP サーバーに対して条件付きリロードが送信されます。ルータがストリーミングモードになっている場合、更新用に無条件リロードが送信されます。ルータがどちらのモードに設定されていても、set http client cache stale コマンドを使用すると、確実に VoiceXML アプリケーションが最新ファイルを受信できるようになります。

show http client cache コマンドの出力では、手動で古い（stale）とマークされたエントリには、その経過時間の横にシャープ記号（#）が表示されます。

例

次の例は、HTTP クライアントキャッシュ内にあるすべてのエントリのステータスを「古い」に設定したものです。


Router# set http client cache stale

set pstn-cause

着信 PSTN 原因コードを Session Initiation Protocol（SIP）エラーステータスコードにマッピングするには、SIP ユーザーエージェントコンフィギュレーションモードで set pstn -cause コマンドを使用します。デフォルトにリセットするには、このコマンドの no 形式を使用します。

set pstn-cause value sip-status value

no set pstn-cause

構文の説明


pstn -cause `value`	PSTN 原因コード。範囲は 1 ～ 127 です。
sip -status `value`	指定した PSTN 原因コードと一致させる SIP ステータスコード。範囲は 400 〜 699 です。

コマンドデフォルト

次の表で定義されているデフォルトマッピングが使用されます。

表 1. PSTN 原因コードから SIP イベントへのデフォルトマッピング
PSTN 原因コード	説明	SIP イベント
1	割り当てられていない番号です	404 Not found
2	指定された中継ネットワークへのルートがありません	404 Not found
3	宛先へのルートがありません	404 Not found
17	ユーザーが通話中です	486 Busy here
18	応答ユーザなし	480 Temporarily unavailable
19	ユーザーが電話に出ません
20	加入者不在
21	コールが拒否されました	403 Forbidden
22	番号が変更されました	410 Gone
26	非選択ユーザーのクリア	404 Not found
27	宛先の故障	404 Not found
28	アドレスが不完全です	484 Address incomplete
29	ファシリティが拒否されました	501 Not implemented
31	正常、詳細不明	404 Not found
34	使用可能な回路がありません	503 Service unavailable
38	ネットワークの故障	503 Service unavailable
41	一時エラー発生	503 Service unavailable
42	スイッチング機器の輻輳	503 Service unavailable
47	リソースが使用できません	503 Service unavailable
55	着信クラスが非公開ユーザーグループ（CUG）内で禁止されています	403 Forbidden
57	ベアラー機能が認められていません	403 Forbidden
58	現在ベアラー機能が使用不可です	501 Not implemented
65	ベアラー機能が実装されていない	501 Not implemented
79	サービスまたはオプションが実装されていません	501 Not implemented
87	ユーザーが非公開ユーザーグループ（CUG）のメンバーではありません	503 Service unavailable
88	宛先に互換性がありません	400 Bad request
95	無効なメッセージです	400 Bad request
102	Recover on Expires がタイムアウトしました	408 Request timeout
111	プロトコルエラーです	400 Bad request
上記以外のすべてのコード	500 Internal server error

コマンドモード

SIP UA コンフィギュレーション（config-sip-ua）

コマンド履歴


リリース	変更内容
12.2(2)XB	このコマンドが導入されました。
12.2(2)XB2	このコマンドが Cisco AS5850 に導入されました。
12.2(8)T	このコマンドが Cisco IOS リリース 12.2(8)T に統合されました。このリリースでは、Cisco AS5300、Cisco AS5350、Cisco AS5400、および Cisco AS5850 のサポートは含まれていません。
Cisco IOS XE Cupertino 17.7.1a	YANG モデルでのサポートが導入されました。

使用上のガイドライン

PSTN 原因コードをマッピングできるのは一度につき 1 つの SIP ステータスコードのみです。

例

次の例は、単一の SIP ステータスコードを単一の PSTN 原因コードに対応するようにマッピングしたものです。


Router(config)# sip-ua
Router(config-sip-ua)# set pstn-cause 111 sip-status 400
Router(config-sip-ua)# exit

set sip-status

着信 Session Initiation Protocol（SIP）エラーステータスコードを PSTN 原因コードにマッピングするには、SIP ユーザーエージェントコンフィギュレーションモードで set sip status コマンドを使用します。デフォルトにリセットするには、このコマンドの no 形式を使用します。

set sip-status value pstn-cause value

no set sip-status

構文の説明


sip -status `value`	SIP ステータスコード。範囲は 400 〜 699 です。
pstn -cause `value`	指定した SIP ステータスコードと一致させる PSTN 原因コード。範囲は 1 ～ 127 です。

コマンドデフォルト

以下の表で定義されているデフォルトマッピングが使用されます。

表 2. SIP イベントから PSTN 原因コードへのデフォルトマッピング
SIP イベント	PSTN 原因コード	説明
400 Bad request	127	インターワーキング、未指定
401 未認証	57	ベアラー機能が認められていません
402 Payment required	21	コールが拒否されました
403 Forbidden	57	ベアラー機能が認められていません
404 Not found	1	割り当てられていない番号です
405 Method not allowed	127	インターワーキング、未指定
406 Not acceptable	127	インターワーキング、未指定
407 Proxy authentication required	21	コールが拒否されました
408 Request timeout	102	Recover on Expires がタイムアウトしました
409 競合	41	一時エラー発生
410 Gone	1	割り当てられていない番号です
411 Length required	127	インターワーキング、未指定
413 Request entity too long
414 Request URI (URL) too long
415 Unsupported media type	79	サービスまたはオプションが利用不可
420 Bad extension	127	インターワーキング、未指定
480 Temporarily unavailable	18	ユーザーの応答がありません
481 Call leg does not exist	127	インターワーキング、未指定
482 Loop detected
483 Too many hops
484 Address incomplete	28	アドレスが不完全です
485 Address ambiguous	1	割り当てられていない番号です
486 Busy here	17	ユーザーが通話中です
487 Request canceled	127	インターワーキング、未指定
488 Not acceptable here	127	インターワーキング、未指定
500 Internal server error	41	一時エラー発生
501 Not implemented	79	サービスまたはオプションが実装されていません
502 Bad gateway	38	ネットワークの故障
503 Service unavailable	63	サービスまたはオプションを使用できません
504 Gateway timeout	102	Recover on Expires がタイムアウトしました
505 Version not implemented	127	インターワーキング、未指定
580 Precondition failed	47	リソースの利用不可、未指定
600 Busy everywhere	17	ユーザーが通話中です
603 Decline	21	コールが拒否されました
604 Does not exist anywhere	1	割り当てられていない番号です
606 Not acceptable	58	現在ベアラー機能が使用不可です

コマンドモード

SIP UA コンフィギュレーション（config-sip-ua）

コマンド履歴


リリース	変更内容
12.2(2)XB	このコマンドが導入されました。
12.2(2)XB2	このコマンドが Cisco AS5850 に導入されました。
12.2(8)T	このコマンドが Cisco IOS リリース 12.2(8)T に統合されました。このリリースでは、Cisco AS5300、Cisco AS5350、Cisco AS5400、および Cisco AS5850 のサポートは含まれていません。
Cisco IOS XE Cupertino 17.7.1a	YANG モデルでのサポートが導入されました。

使用上のガイドライン

1 つの SIP ステータスコードを複数の PSTN 原因コードにマッピングすることが可能です。たとえば、503 を 34、38 および 58 にマッピングできます。

例

次の例は、単一の PSTN 原因コードを SIP ステータスコードに対応するようにマッピングしたものです。


Router(config)# sip-ua
Router(config-sip-ua)# set sip-status 400 pstn-cause 16

settle-call

session target コマンドで指定されたアドレス解決メソッドを使用する決済サーバーで強制的にコールを承認するには、ダイヤルピアコンフィギュレーションモードで settle -call コマンドを使用します。決済サーバーで承認が実行されないようにするには、このコマンドの no 形式を使用します。

settle-call provider-number

no settle-call provider-number

構文の説明

provider -number

特定の決済サーバーの ID を定義する数字。有効なエントリは 0 のみです。

（注）

session target の type が settlement である場合、session target コマンドおよび settle -call コマンドの provider -number 引数は同一である必要があります。

コマンドデフォルト

デフォルトの動作や値はありません。

コマンドモード

ダイヤルピアコンフィギュレーション（config-dial-peer）

コマンド履歴


リリース	変更内容
12.1(1)T	このコマンドが Cisco 2600 シリーズ、Cisco 3600 シリーズ、および Cisco AS5300 に導入されました。

使用上のガイドライン

session target コマンドを使用すると、ダイヤルピアは、ipv4 、dns 、ras, および settlement の各キーワードによって終端ゲートウェイのアドレスを判別できます。

session target が settlement, に設定されておらず、かつ settle -call provider -number 引数が設定されている場合、ゲートウェイは指定されたメソッドを使用して終端ゲートウェイのアドレスを解決した上で、決済サーバーに対してそのアドレスを承認し、その特定アドレスの決済トークンを作成するよう要求します。ゲートウェイによって提示された終端ゲートウェイのアドレスをサーバーが承認できない場合、コールは失敗します。

session target の type で、ras と settle -call は組み合わせて使用しないでください。session target type の組み合わせ使用はサポートされていません。

例

次の例では、 session target で指定されたアドレス解決メソッドを使用する決済サーバーで、コールが承認されるよう設定されています。


dial-peer voice 10 voip
 destination-pattern 1408.......
 session target ipv4:172.22.95.14
 settle-call 0

settlement

決済コンフィギュレーションモードを開始し、決済プロバイダーに固有の属性を指定するには、グローバルコンフィギュレーションモードで settlement コマンドを使用します。決済プロバイダーを無効にするには、このコマンドの no 形式を使用します。

settlement provider-number

no settlement provider-number

構文の説明


`provider` -`number`	特定の決済サーバーを定義する数字。有効なエントリは 0 のみです。

コマンドデフォルト

0

コマンドモード

グローバルコンフィギュレーション（config）

コマンド履歴


リリース	変更内容
12.0(4)XH1	このコマンドが Cisco 2600 シリーズ、Cisco 3600 シリーズ、および Cisco AS5300 に導入されました。
12.1(1)T	このコマンドが Cisco IOS リリース 12.1(1)T に統合されました。

使用上のガイドライン

変数 provider -number で、特定の決済プロバイダーを定義します。Cisco IOS リリース 12.1 では、各システムにつき設定できるクリアリングハウスは 1 つのみであり、provider -number に入力できる有効な値は 0 のみです。

例

この例は、決済コンフィギュレーションモードを開始したものです。


settlement 0

settlement roam-pattern

ユーザーがローミング中かどうかを判定するための一致条件パターンを設定するには、グローバルコンフィギュレーションモードで settlement roam -pattern コマンドを使用します。特定のパターンを削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。

settlement provider-number roam-pattern pattern {roaming | noroaming}

no settlement provider-number roam-pattern pattern {roaming | noroaming}

構文の説明


`provider` -`number`	特定の決済サーバーの ID を定義する数字。有効なエントリは 0 のみです。
`pattern`	ユーザーアカウントパターン。
roaming	ユーザーがローミング中であることを指定します。
noroaming	ユーザーがローミング中でないことを指定します。

コマンドデフォルト

デフォルトのパターンは設定されていません。

コマンドモード

グローバルコンフィギュレーション（config）

コマンド履歴


リリース	変更内容
12.1(1)T	このコマンドが Cisco 2600 シリーズ、Cisco 3600 シリーズ、および Cisco AS5300 に導入されました。

使用上のガイドライン

1 つのゲートウェイに複数のローミングパターンを入力できます。

例

次の例は、ユーザーがローミング中かどうかの判定条件となるパターンの設定方法を示しています。


settlement 0 roam-pattern 1222 roaming
settlement 0 roam-pattern 1333 noroaming
settlement 0 roam-pattern 1444 roaming
settlement 0 roam-pattern 1555 noroaming

sgcp

Simple Gateway Control Protocol（SGCP）デーモンを起動してリソースを割り当てるには、グローバルコンフィギュレーションモードで sgcp コマンドを使用します。すべてのコールを終了し、割り当て済みのリソースをすべてリリースして SGCP デーモンを強制終了するには、このコマンドの no 形式を使用します。

sgcp

no sgcp

構文の説明

このコマンドには引数またはキーワードはありません。

コマンドデフォルト

SGCP デーモンは有効になっていません。

コマンドモード

グローバルコンフィギュレーション（config）

コマンド履歴


リリース	変更内容
12.0(5)T	このコマンドはプライベートリリースとして Cisco MC5300 のみに導入されました（一般非公開）。
12.0(7)XK	このコマンドは、プライベートリリースとして Cisco MC3810 および Cisco 3600 シリーズ（Cisco 3620 を除く）に導入されました（一般非公開）。
12.1(2)T	このコマンドが Cisco 3600 シリーズおよび Cisco MC3810 に導入されました。

使用上のガイドライン

SGCP デーモンがアクティブでない場合、すべての SGCP メッセージは無視されます。

no sgcp コマンドを入力すると、SGCP プロセスが削除されます。

（注）

no sgcp コマンドを入力したら、SGCP の無効化が反映されるよう、設定を保存してルータを再起動する必要があります。

例

次の例では、SGCP デーモンを有効化します。


sgcp

次の例では、SGCP デーモンを無効化します。


no sgcp

sgcp call-agent

ルータ構成ファイルでデフォルトの Simple Gateway Control Protocol（SGCP）コールエージェントの IP アドレスを定義するには、グローバルコンフィギュレーションモードで sgcp call -agent コマンドを使用します。ルータ構成からデフォルト SGCP コールエージェントの IP アドレスを削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。

sgcp call-agent ipaddress [: udp port]

no sgcp call-agent ipaddress

構文の説明


`ipaddress`	コールエージェントの IP アドレスまたはホスト名。
`:udp` `port`	（任意）コールエージェントの UDP ポート。

コマンドデフォルト

IP アドレスは設定されていません。

コマンドモード

グローバルコンフィギュレーション（config）

コマンド履歴


リリース	変更内容
12.0(5)T	このコマンドはプライベートリリースとして Cisco MC5300 のみに導入されました（一般非公開）。
12.0(7)XK	このコマンドは、プライベートリリースとして Cisco MC3810 および Cisco 3600 シリーズ（Cisco 3620 を除く）に導入されました（一般非公開）。
12.1(2)T	このコマンドが Cisco 3600 シリーズおよび Cisco MC3810 に導入されました。

使用上のガイドライン

このコマンドを使用すると、ルータ起動時にルータが最初の RSIP（Restart In Progress）パケットを送信するデフォルト SGCP コールエージェントの IP アドレスを定義できます。この IP アドレスは、初期起動時において SGCP コールエージェントがゲートウェイとして機能するルータに接続する前にのみ使用されます。

no sgcp call agent コマンドを入力すると、デフォルト SGCP コールエージェントの IP アドレスだけが削除されます。

例

次の例は、SGCP を有効化してコールエージェントの IP アドレスを指定したものです。


sgcp
sgcp call-agent 209.165.200.225

sgcp graceful-shutdown

新しいコールをすべてブロックし、既存コールをすべて正常に終了する（発信者が通話を終了するのを待つ）には、グローバルコンフィギュレーションモードで sgcp graceful -shutdown コマンドを使用します。すべてのコールに対するブロックを解除し、新しいコールの受信を許可するには、このコマンドの no 形式を使用します。

sgcp graceful-shutdown

no sgcp graceful-shutdown

構文の説明

このコマンドには引数またはキーワードはありません。

コマンドデフォルト

デフォルトの動作や値はありません。

コマンドモード

グローバルコンフィギュレーション（config）

コマンド履歴


リリース	変更内容
12.0(5)T	このコマンドはプライベートリリースとして Cisco MC5300 に導入されました（一般非公開）。
12.0(7)XK	このコマンドは、プライベートリリースとして Cisco MC3810 および Cisco 3600 シリーズ（Cisco 3620 を除く）に導入されました（一般非公開）。
12.1(2)T	このコマンドが Cisco 3600 シリーズおよび Cisco MC3810 に導入されました。

使用上のガイドライン

このコマンドを実行すると、新しい接続要求（CreateConnection 要求）がすべて拒否されます。既存のコールはすべて、ユーザーが当該コールを終了するか、no sgcp コマンドを入力するまで維持されます。最後のアクティブコールが終了すると、SGCP デーモンが終了し、当該デーモンに割り当てられているリソースがすべて解放されます。

例

次の例は、新しいコールをすべてブロックして既存のコールを終了したものです。


sgcp graceful-shutdown

sgcp max-waiting-delay

再起動時の雪崩を防ぐために Simple Gateway Control Protocol（SGCP）の最大待機遅延を設定するには、グローバルコンフィギュレーションモードで sgcp max -waiting -delay コマンドを使用します。デフォルトにリセットするには、このコマンドの no 形式を使用します。

sgcp max-waiting-delay delay

no sgcp max-waiting-delay delay

構文の説明


`delay`	ミリ秒単位での最大待機遅延（MWD）。値の範囲は 1 ～ 600000 です。デフォルトは 3000 です。

コマンドデフォルト

3,000 ミリ秒

コマンドモード

グローバルコンフィギュレーション（config）

コマンド履歴


リリース	変更内容
12.0(5)T	このコマンドはプライベートリリースとして Cisco MC5300 に導入されました（一般非公開）。
12.0(7)XK	このコマンドは、プライベートリリースとして Cisco MC3810 および Cisco 3600 シリーズ（Cisco 3620 を除く）に導入されました（一般非公開）。
12.1(2)T	このコマンドが Cisco 3600 シリーズおよび Cisco MC3810 に導入されました。

例

次の例は、最大待機遅延の値を 40 ミリ秒に設定したものです。


sgcp max-waiting-delay 40

sgcp modem passthru

Simple Gateway Control Protocol（SGCP）モデムパススルーまたはファクスパススルーを有効にするには、グローバルコンフィギュレーションモードで sgcp modem passthru コマンドを使用します。SGCP モデムパススルーまたはファクスパススルーを無効化するには、このコマンドの no 形式を使用します。

sgcp modem passthru {ca | cisco | nse}

no sgcp modem passthru {ca | cisco | nse}

構文の説明


ca	コールエージェント制御モデムのアップスピードメソッド違反メッセージ。
cisco	プロトコルに基づくシスコ独自仕様のアップスピードメソッド。
nse	NSE ベースのモデムアップスピードメソッド。

コマンドデフォルト

SGCP モデムパススルーまたはファクスパススルーは、デフォルトでは無効になっています。

コマンドモード

グローバルコンフィギュレーション（config）

コマンド履歴


リリース	変更内容
12.0(7)XK	このコマンドは、プライベートリリースとして Cisco MC3810 および Cisco 3600 シリーズ（Cisco 3620 を除く）に導入されました（一般非公開）。
12.1(2)T	このコマンドが Cisco 3600 シリーズおよび Cisco MC3810 に導入されました。

使用上のガイドライン

応答トーンはモデム送信またはファクス送信のいずれでからでも発信できるため、このコマンドを使用してファクスパススルーを設定できます。アップスピードメソッドとは、ネットワーク状態に応じてコーデックの種類や速度を動的に変更するために用いるメソッドを指します。

nse オプションを使用する場合は、sgcp tse payload コマンドも設定する必要があります。

例

次の例は、コールエージェントアップスピードメソッドを使用して SGCP モデムパススルーを設定したものです。


sgcp modem passthru ca

次の例は、シスコ独自仕様のアップスピードメソッドを使用して SGCP モデムパススルーを設定したものです。


sgcp modem passthru cisco

次の例は、NSE ベースのモデムアップスピードを使用して SGCP モデムパススルーを設定したものです。


sgcp modem passthru nse
sgcp tse payload 110

sgcp quarantine-buffer disable

Simple Gateway Control Protocol（SGCP）検疫バッファを無効にするには、グローバルコンフィギュレーションモードで sgcp quarantine -buffer disable コマンドを使用します。SGCP 検疫バッファを再び有効にするには、このコマンドの no 形式を使用します。

sgcp quarantine-buffer disable

no sgcp quarantine-buffer disable

構文の説明

このコマンドには引数またはキーワードはありません。

コマンドデフォルト

SGCP 検疫バッファは有効になっている状態です。

コマンドモード

グローバルコンフィギュレーション（config）

コマンド履歴


リリース	変更内容
12.0(7)XK	このコマンドは、プライベートリリースとして Cisco MC3810 および Cisco 3600 シリーズ（Cisco 3620 を除く）に導入されました（一般非公開）。
12.1(2)T	このコマンドは Cisco 3600 シリーズおよび Cisco MC3810 に導入されていました。

使用上のガイドライン

SGCP 検疫バッファは、2 つの通知要求（RQNT）メッセージ間における SGCP イベントをバッファリングするメカニズムです。

例

次の例は、SGCP 検疫バッファを無効化したものです。


sgcp quarantine-buffer disable

sgcp request retries

Simple Gateway Control Protocol（SGCP）コールエージェントに対する「notify」メッセージおよび「delete」メッセージ送信の再試行回数を指定するには、グローバルコンフィギュレーションモードで sgcp request retries コマンドを使用します。デフォルトにリセットするには、このコマンドの no 形式を使用します。

sgcp request retries count

no sgcp request retries

構文の説明


`count`	「notify」メッセージおよび「delete」メッセージを、ドロップする前に SGCP コールエージェントに対して再送信する回数。範囲は 1 ～ 100 です。デフォルトは 3 です。

コマンドデフォルト

3 回

コマンドモード

グローバルコンフィギュレーション（config）

コマンド履歴


リリース	変更内容
12.0(5)T	このコマンドはプライベートリリースとして Cisco MC5300 に導入されました（一般非公開）。
12.0(7)XK	このコマンドは、プライベートリリースとして Cisco MC3810 および Cisco 3600 シリーズ（Cisco 3620 を除く）に導入されました（一般非公開）。
12.1(2)T	このコマンドが Cisco 3600 シリーズおよび Cisco MC3810 に導入されました。

使用上のガイドライン

実際の再試行回数は、このコマンドに入力した値とは異なる場合があります。コールエージェントにも再試行回数の制限が設けられています。30 秒経過してもコールエージェントからの応答がない場合は、 sgcp request retries コマンドで設定された回数に達していなくても、ゲートウェイは再試行を停止します。

30 秒経過すると、このコマンドの設定に関係なく、ルータが再試行の送信を停止します。

例

次の例は、要求をドロップする前にシステムで sgcp コマンドを 10 回送信するよう設定したものです。


sgcp request retries 10

sgcp request timeout

システムが要求への応答を待機する時間を指定するには、グローバルコンフィギュレーションモードで sgcp request timeout コマンドを使用します。デフォルトにリセットするには、このコマンドの no 形式を使用します。

sgcp request timeout timeout

no sgcp request timeout

構文の説明


`timeout`	要求への応答を待機する時間（ミリ秒単位）。範囲は 1 ～ 10000 です。デフォルトは 500 です。

コマンドデフォルト

500 ミリ秒

コマンドモード

グローバルコンフィギュレーション（config）

コマンド履歴


リリース	変更内容
12.0(5)T	このコマンドはプライベートリリースとして Cisco MC5300 に導入されました（一般非公開）。
12.0(7)XK	このコマンドは、プライベートリリースとして Cisco MC3810 および Cisco 3600 シリーズ（Cisco 3620 を除く）に導入されました（一般非公開）。
12.1(2)T	このコマンドが Cisco 3600 シリーズおよび Cisco MC3810 に導入されました。

使用上のガイドライン

このコマンドは、SGCP コールエージェントに対して送信される「notify」メッセージおよび「delete」メッセージに使用します。

例

次の例は、要求への応答を 40 ミリ秒待機するようにシステムを設定したものです。


sgcp request timeout 40

sgcp restart

Simple Gateway Control Protocol（SGCP）コールエージェントが T1 コントローラと同期できるようにするため、T1 コントローラが動作中または停止中かを示す再起動中（RSI）メッセージをルータから SGCP コールエージェントに送信するようトリガーするには、グローバルコンフィギュレーションモードで sgcp restart コマンドを使用します。デフォルトにリセットするには、このコマンドの no 形式を使用します。

sgcp restart {delay delay | notify}

no sgcp restart {delay delay | notify}

構文の説明


delay `delay`	再起動遅延（ミリ秒単位）。範囲は 0 ～ 600 です。デフォルト値は 0 です。
notify	SGCP/デジタルインターフェイスの状態遷移時に通知を再開します。

コマンドデフォルト

0 ミリ秒

コマンドモード

グローバルコンフィギュレーション（config）

コマンド履歴


リリース	変更内容
12.0(7)XK	このコマンドは、プライベートリリースとして Cisco MC3810 および Cisco 3600 シリーズ（Cisco 3620 を除く）に導入されました（一般非公開）。
12.1(2)T	このコマンドが Cisco 3600 シリーズおよび Cisco MC3810 に導入されました。

使用上のガイドライン

このコマンドを使用すると、ルータから SGCP コールエージェントに RSIP メッセージを送信できます。RSIP メッセージは、ルータとコールエージェントを同期するために使用されます。RSIP メッセージは、SGCP デーモンを有効にする sgcp コマンドの入力時にも送信されます。

RSIP メッセージの送信を有効にするには、notify オプションの入力が必須です。

例

次の例は、SGCP 再起動前のシステム待機時間を 40 ミリ秒に設定したものです。


sgcp restart delay 40

次の例は、T1 コントローラの状態が変化したときに SGCP コールエージェントに対して RSIP 通知を送信するようシステムを設定したものです。


sgcp restart notify

sgcp retransmit timer

Simple Gateway Control Protocol（SGCP）の再送信タイマーでランダムアルゴリズムを使用するよう設定するには、グローバルコンフィギュレーションモードで sgcp retransmit timer コマンドを使用します。デフォルトにリセットするには、このコマンドの no 形式を使用します。

sgcp retransmit timer random

no sgcp retransmit timer random

構文の説明


random	SGCP 再送信タイマーでランダムアルゴリズムを使用します。

コマンドデフォルト

SGCP 再送信タイマーでランダムアルゴリズムを使用しません。

コマンドモード

グローバルコンフィギュレーション（config）

コマンド履歴


リリース	変更内容
12.0(7)XK	このコマンドは、プライベートリリースとして Cisco 3600 シリーズおよび Cisco MC3810 に導入されました（一般非公開）。
12.1(2)T	このコマンドが Cisco 3600 シリーズおよび Cisco MC3810 に導入されました。

使用上のガイドライン

このコマンドを使用すると、再送信タイマーのランダムアルゴリズムコンポーネントを有効化できます。たとえば、再送信タイマーが 200 ミリ秒に設定されている場合、1 番目の再送信タイマーは 200 ミリ秒に設定されますが、2 番目の再送信タイマーでは 200 または 400 のうちいずれかのタイマー値がランダムに選択されます。3 番目の再送信タイマーでは、次に示すように 200、400 または 800 のうちいずれかのタイマー値がランダムに選択されます。

1 番目の再送信タイマー：200
2 番目の再送信タイマー：200 または 400
3 番目の再送信タイマー：200、400、または 800
4 番目の再送信タイマー：200、400、800、または 1600
5 番目の再送信タイマー：200、400、800、1600、または 3200（以降同様）。

30 秒が経過すると、再送信タイマーは再試行を行わなくなります。

例

次に、再送信タイマーでランダムアルゴリズムを使用するよう設定した例を示します。


sgcp retransmit timer random

sgcp timer

ゲートウェイによる Real-Time Transport Protocol（RTP）ストリーム損失の検出方法を設定するには、グローバルコンフィギュレーションモードで sgcp timer コマンドを使用します。デフォルトにリセットするには、このコマンドの no 形式を使用します。

sgcp timer {receive-rtcp timer | rtp-nse timer}

no sgcp timer {receive-rtcp timer | rtp-nse timer}

構文の説明


receive -rtcp `timer`	RTP Control Protocol（RTCP）送信間隔（ミリ秒単位）。範囲は 1 ～ 100 です。デフォルトは 5 です。
rtp -nse `timer`	RTP named signaling event（NSE）のタイムアウト（ミリ秒単位）。範囲は 100 ～ 3000 です。デフォルトは 200 です。

コマンドデフォルト

receive -rtcp ：5 ミリ秒

rtp -nse ：200 ミリ秒

コマンドモード

グローバルコンフィギュレーション（config）

コマンド履歴


リリース	変更内容
12.0(5)T	このコマンドはプライベートリリースとして Cisco MC5300 に導入されました（一般非公開）。
12.0(7)XK	このコマンドは、プライベートリリースとして Cisco MC3810 および Cisco 3600 シリーズ（Cisco 3620 を除く）に導入されました（一般非公開）。
12.1(2)T	このコマンドが Cisco 3600 シリーズおよび Cisco MC3810 に導入されました。

使用上のガイドライン

RTP NSE タイマーは、プロキシ呼び出し用です（発信ゲートウェイでリングバックトーンが鳴ります）。

例

次の例は、RTPCP 送信間隔を 100 ミリ秒に設定したものです。


sgcp timer receive-rtcp 100

次の例は、NSE タイムアウトを 1000 ミリ秒に設定したものです。


sgcp timer rtp-nse 1000

sgcp tse payload

ファクスおよびモデムの運用でインバンドテレフォニーシグナリングイベント（TSE）を有効にするには、グローバルコンフィギュレーションモードで sgcp tse payload コマンドを使用します。デフォルトにリセットするには、このコマンドの no 形式を使用します。

sgcp tse payload type

no sgcp tse payload type

構文の説明


`type`	TSE ペイロードタイプ。範囲は 96 ～ 119 です。デフォルトは 0 で、このコマンドが無効化されていることを意味します。

コマンドデフォルト

0（無効）

コマンドモード

グローバルコンフィギュレーション（config）

コマンド履歴


リリース	変更内容
12.0(7)XK	このコマンドは、プライベートリリースとして Cisco MC3810 および Cisco 3600 シリーズ（Cisco 3620 を除く）に導入されました（一般非公開）。
12.1(2)T	このコマンドが Cisco 3600 シリーズおよび Cisco MC3810 に導入されました。

使用上のガイドライン

このコマンドはデフォルトで無効になっているため、TSE ペイロードタイプを指定する必要があります。

sgcp modem passthru コマンドを nse 値に設定した場合は、このコマンドの設定が必須となります。

例

次の例は、インバンドテレフォニーシグナリングイベントのペイロード値を 110 に設定し、NSE ベースのモデムアップスピードを使用した Simple Gateway Control Protocol（SGCP）モデムパススルーを設定したものです。


sgcp modem passthru nse
sgcp tse payload 110

source filter

Session Initiation Protocol（SIP）シグナリングを介してネゴシエートされた内容と異なる送信元 IP アドレスとポート番号を持つ Real-time Transport Protocol（RTP）パケットをフィルタリングするには、音声サービス SIP コンフィギュレーションモードで source filter コマンドを使用します。フィルタリングを無効にするには、このコマンドの no 形式を使用します。

source filter

no source filter

コマンドデフォルト

RTP 送信元フィルタリングは無効になっています。

コマンドモード

音声サービス SIP コンフィギュレーション（conf-serv-sip）

コマンド履歴


リリース	変更内容
12.4(6)T	このコマンドが導入されました。

使用上のガイドライン

SIP IOS ゲートウェイが、アクティブコールで宛先 IP アドレスおよびポートが同一である無効な RTP ストリームを受信した場合、公衆電話交換網（PSTN）発信者側でクロストークが発生する可能性があります。無効なストリームは、SIP Session Description Protocol（SDP）を使用してネゴシエートされたものとは異なる送信元 IP アドレスおよびポートを持っています。この場合ゲートウェイ内のデジタルシグナルプロセッサ（DSP）が、有効な RTP ストリームと無効な RTP ストリームの両方を混合して PSTN 発信者側で再生します。source filter コマンドを使用すると、SIP シグナリングを介してネゴシエートされたものとは異なる送信元 IP アドレスおよびポート番号を持つ RTP パケットをフィルタリングできます。

例

次の例は、RTP パケットのフィルタリング方法を示しています。


Device> enable
Device# configure terminal
Device(config)# voice service voip
Device(conf-voi-serv)# sip
Device(conf-serv-sip)# source filter

Command	Description
connection -timeout	通信交換の完了後に接続を維持する時間を設定します。
customer -id	決済プロバイダーのキャリアまたは ISP を識別します。
device -id	決済プロバイダーに関連付けられたゲートウェイを指定します。
encryption	プロバイダーとネゴシエートする暗号化メソッドを設定します。
max -connection	決済プロバイダーとの通信に使用できる同時接続の最大数を設定します。
response -timeout	サーバーからの応答を待機する最大時間を設定します。
retry -delay	決済プロバイダーへの接続試行間の間隔を設定します。
retry -limit	接続の再試行制限を設定します。
session -timeout	入力トラフィックまたは出力トラフィックがない場合における接続終了間隔を設定します。
show settlement	すべての決済サーバートランザクションの設定を表示します。
shutdown	決済プロバイダーを起動します。
type	SAA-RTR 動作タイプを設定します。

コマンド	説明
roaming (settlement)	決済プロバイダーのローミング機能を有効にします。
settlement	決済コンフィギュレーションモードを開始します。

コマンド	説明
sgcp call-agent	デフォルトの SGCP コールエージェントの IP アドレスを定義します。
sgcp graceful-shutdown	すべての SGCP アクティビティを正常に終了します。
sgcp max-waiting-delay	再起動時の雪崩現象を防ぐため、SGCP の最大待機遅延を設定します。
sgcp modem passthru	SGCP モデムまたはファクスのパススルーを有効化します。
sgcp quarantine-buffer disable	SGCP の検疫バッファを無効化します。
sgcp request retries	SGCP コールエージェントに対する「notify」メッセージおよび「delete」メッセージ送信の再試行回数を指定します。
sgcp request timeout	システムがリクエストに応答するまでの待機時間を指定します。
sgcp restart	SGCP コールエージェントが T1 コントローラと同期できるようにするため T1 コントローラが動作中または停止中かを示す RSIP メッセージを、ルータから SGCP コールエージェントに送信するようトリガーします。
sgcp retransmit timer	SGCP 再送信タイマーでランダムアルゴリズムメソッドを使用するよう設定します。
sgcp timer	ゲートウェイによる RTP ストリームホストの検出方法を設定します。
sgcp tse payload	ファクス/モデム運用に対してインバンド TSE を有効化します。

コマンド	説明
sgcp	SGCP デーモンのリソースを起動して割り当てます。
sgcp graceful-shutdown	すべての SGCP アクティビティを正常に終了します。
sgcp max-waiting-delay	再起動時の雪崩現象を防ぐため、SGCP の最大待機遅延を設定します。
sgcp modem passthru	SGCP モデムまたはファクスのパススルーを有効化します。
sgcp quarantine-buffer disable	SGCP の検疫バッファを無効化します。
sgcp request retries	SGCP コールエージェントに対する「notify」メッセージおよび「delete」メッセージ送信の再試行回数を指定します。
sgcp request timeout	システムがリクエストに応答するまでの待機時間を指定します。
sgcp restart	SGCP コールエージェントが T1 コントローラと同期できるようにするため T1 コントローラが動作中または停止中かを示す RSIP メッセージを、ルータから SGCP コールエージェントに送信するようトリガーします。
sgcp retransmit timer	SGCP 再送信タイマーでランダムアルゴリズムメソッドを使用するよう設定します。
sgcp timer	ゲートウェイによる RTP ストリームホストの検出方法を設定します。
sgcp tse payload	ファクス/モデム運用に対してインバンド TSE を有効化します。

コマンド	説明
sip	SIP コンフィギュレーションモードを開始します。
voice service voip	音声カプセル化タイプを指定し、音声サービスコンフィギュレーションモードを開始します。

Cisco IOS ボイスコマンドリファレンス - 頭文字 S のコマンド一覧

偏向のない言語

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検索結果

章のタイトル： session 〜 sgcp tse payload

session 〜 sgcp tse payload

session

構文の説明

コマンド デフォルト

コマンド モード

コマンド履歴

使用上のガイドライン

例

session group

構文の説明

コマンド デフォルト

コマンド モード

コマンド履歴

使用上のガイドライン

例

session protocol（ダイヤルピア）

構文の説明

コマンド デフォルト

コマンド モード

コマンド履歴

使用上のガイドライン

例

関連コマンド

session protocol（Voice over Frame Relay）

構文の説明

コマンド デフォルト

コマンド モード

コマンド履歴

使用上のガイドライン

例

関連コマンド

session protocol aal2

構文の説明

コマンド デフォルト

コマンド モード

コマンド履歴

使用上のガイドライン

例

session protocol multicast

構文の説明

コマンド デフォルト

コマンド モード

コマンド履歴

使用上のガイドライン

例

関連コマンド

session refresh

構文の説明

コマンド デフォルト

コマンド モード

コマンド履歴

使用上のガイドライン

例

関連コマンド

session start

構文の説明

コマンド デフォルト

コマンド モード

コマンド履歴

使用上のガイドライン

例

関連コマンド

session target（MMoIP ダイヤルピア）

構文の説明

コマンド デフォルト

コマンド モード

コマンド履歴

使用上のガイドライン

例

関連コマンド

session target（POTS ダイヤルピア）

構文の説明

コマンド デフォルト

コマンド モード

コマンド履歴

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コマンドデフォルト

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コマンドデフォルト

コマンドモード

コマンドデフォルト

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コマンドデフォルト

コマンドモード

コマンドデフォルト

コマンドモード

コマンドデフォルト

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コマンドデフォルト

コマンドモード

コマンドデフォルト

コマンドモード

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コマンドモード

Cisco 3600 シリーズルータ

Cisco 7200 シリーズルータ

コマンドデフォルト

コマンドモード

Cisco 2600 シリーズルータおよび Cisco 3600 シリーズルータ

Cisco 7200 シリーズルータ

コマンドデフォルト

コマンドモード

コマンドデフォルト

コマンドモード

コマンドデフォルト

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