ARP キャッシュ エントリ
ARP は、ネットワーク アドレス(IP アドレスなど)とイーサネット ハードウェア アドレスの間の通信を確立します。各通信の記録は、キャッシュ内に事前定義された期間だけ保持された後、廃棄されます。
また、明示的に削除されるまで存続するスタティック(永続)エントリを ARP キャッシュに追加することもできます。
スタティック ARP キャッシュ エントリの定義
ARP をはじめとするアドレス解決プロトコルを使用すると、IP アドレスとメディア アドレスとをダイナミックにマッピングできます。大部分のホストはダイナミック アドレス解決をサポートしているため、通常はスタティック ARP エントリを指定する必要はありません。スタティック ARP キャッシュ エントリを定義する必要がある場合は、グローバルに定義できます。このタスクを実行すると、ARP キャッシュにエントリが永続的にインストールされます。Cisco IOS XR ソフトウェアはこのエントリを使用して、32 ビット IP アドレスを 48 ビットのハードウェア アドレスに変換します。
また、ARP キャッシュにエイリアス エントリを作成することにより、特定の IP アドレスによって識別されたかのように、ARP 要求に応答することもできます。
設定例
キャッシュ エントリを作成して、IP アドレス 203.0.1.2 と MAC アドレス 0010.9400.000c の間に接続を確立します。さらに、このキャッシュ エントリをエイリアス エントリとして作成すると、エントリに関連付けられているインターフェイスは、エントリ内のデータ リンク層アドレスを使って、このネットワーク層アドレスに対する ARP 要求パケットに応答します。
Router#config
Router(config)#arp 203.0.1.2 0010.9400.000c arPA
Router(config)#commit
実行コンフィギュレーション
Router#show run arp 203.0.1.2 0010.9400.000c arpA
arp vrf default 203.0.1.2 0010.9400.000c ARPA
確認
[State] が [Static] になっているかをチェックして、適切に機能していることを確認します。
Router#show arp location 0/0/CPU0
Address Age Hardware Addr State Type Interface
203.0.1.1 - ea28.5f0b.8024 Interface ARPA HundredGigE0/0/0/9
203.0.1.2 - 0010.9400.000c StaticARPA HundredGigE0/0/0/9