NSR の概要
ノンストップ ルーティング(NSR)は、次のイベントを対象として Open Shortest Path First(OSPF)、Border Gateway Protocol(BGP)、およびLabel Distribution Protocol(LDP; ラベル配布プロトコル)の各プロトコルに提供されています。
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ルート プロセッサ(RP)フェールオーバー
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OSPF、LDP、または TCP でのプロセスの再開
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ホットスワップ(OIR)
RP フェールオーバーが発生した場合、NSR は、TCP およびアプリケーション(OSPF、BGP、または LDP)の両方で実現できます。
NSR は、ルーティング プロトコルのハイ アベイラビリティ(HA)を実現するための方法です。RP フェールオーバーの後、TCP 接続およびルーティング プロトコル セッションは、ピアに通知されることなく、アクティブ RP からスタンバイ RP に移行されます。現在、スタンバイ RP がアクティブになると、セッションが終了し、スタンバイ RP 上で実行されているプロトコルによってセッションが再確立されます。グレースフル リスタート(GR)拡張を NSR の代わりに使用して、RP フェールオーバー時のトラフィック損失を回避できますが、GR にはいくつかの短所があります。
nsr process-failures switchover コマンドを使用して、アクティブ TCP またはアクティブ LDP の再起動時に RP フェールオーバーがリカバリ アクションとして使用されるようにします。スタンバイ TCP または LDP が再起動すると、スタンバイ インスタンスが起動し、セッションが再同期化されるまで NSR 機能は失われますが、セッションはダウンしません。アクティブ OSPF のプロセス障害の場合は、障害管理ポリシーが使用されます。詳細については、 Cisco NCS 540 シリーズ ルータの『Routing Configuration Guide』の「Implementing OSPF」を参照してください。