スコープ
テレメトリをストリーミングすることによって、ユーザは設定されている受信先にデータを直接送信できます。このデータを分析やトラブルシューティングに使用することで、ネットワークの健全性を維持できます。これは、マシン間通信の機能を利用して実現されます。
このデータは、開発および運用(DevOps)の担当者により、ネットワーク内の分析をリアルタイムで収集してネットワークを最適化し、問題が発生した箇所を特定し、協力しながら問題を調査する目的で使用されます。
この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
このドキュメントは、テレメトリ データおよびそのコア コンポーネントのストリーミング プロセスを理解するのに役立ちます。
テレメトリをストリーミングすることによって、ユーザは設定されている受信先にデータを直接送信できます。このデータを分析やトラブルシューティングに使用することで、ネットワークの健全性を維持できます。これは、マシン間通信の機能を利用して実現されます。
このデータは、開発および運用(DevOps)の担当者により、ネットワーク内の分析をリアルタイムで収集してネットワークを最適化し、問題が発生した箇所を特定し、協力しながら問題を調査する目的で使用されます。
分析やトラブルシューティングのためのデータ収集は、ネットワークの健全性をモニタリングする上で常に重要な要素であり続けています。
IOS XR は、ネットワークからデータを収集するための、SNMP、CLI や Syslog といった複数のメカニズムを提供します。これらのメカニズムには、自動化や拡張に対する制約があります。ネットワーク要素からのデータの最初の要求がクライアントから出された場合、プル モデルの使用が制限されることもその制約の 1 つです。プル モデルは、ネットワーク内に複数のネットワーク管理ステーション(NMS)がある場合は拡張しません。このモデルを使用すると、クライアントが要求した場合に限り、サーバがデータを送信します。このような要求を開始するには、手動による介入を続けて行う必要があります。このような手動による介入を続けると、プル モデルの効率が失われます。
ネットワーク状態インジケータ、ネットワーク統計情報、および重要なインフラストラクチャ情報がアプリケーション レイヤに公開され、操作性能の向上やトラブルシューティング時間の短縮に使用されます。プッシュ モデルはこの機能を使用して、ネットワークからデータを継続的にストリーミングし、クライアントに通知します。テレメトリはプッシュ モデルをイネーブルにし、モニタリング データにほぼリアルタイムでアクセスできるようにします。
テレメトリのストリーミングでは、対象のデータを IOS XR ルータから選択し、そのデータをモニタリング用として構造化形式でリモート管理ステーションに送信するメカニズムを提供します。このメカニズムは、リアルタイムのデータに基づいてシームレスに運用する上で重要なネットワークの自動調整を可能にします。テレメトリを通じて頻繁に得られるきめ細かいデータが、パフォーマンスのモニタリングを向上させ、それによって優れたトラブルシューティングが行えます。これにより、サービス効率の高い帯域幅の使用率、リンク使用率、リスク評価および管理、リモート モニタリングおよび拡張性の向上に役立ちます。つまり、テレメトリのストリーミングは、モニタリング プロセスを大規模なデータセットの高速抽出と分析を可能にして意思決定を改善するビッグデータ計画へと転換します。
トラフィックの最適化:ネットワーク内でのリンク使用率やパケットのドロップ数を頻繁にモニタリングすると、リンクの追加や削除、トラフィックのリダイレクト、ポリシングの変更などを簡単に行えます。高速再ルーティングのようなテクノロジーにより、ネットワークは新しいパスに切り替わり、SNMP ポーリング インターバル メカニズムよりも迅速に再ルーティングできます。テレメトリ データのストリーミングは、高速トラフィックに対して迅速に応答できるようにするために役立ちます。
予防的トラブルシューティング:特定の期間に問題のある状態が発生した後の障害状況を迅速に検出したり、回避するために役立ちます。
テレメトリ データは、次の方法でストリーミングできます。
パターンベースのテレメトリ:パターンベースのテレメトリ(CDT)は、設定されたパターンでデータ(運用統計および状態遷移)を継続的にストリームします。ストリーミングされたデータは、ユーザがネットワーク内のパターンを厳密に識別するのに役立ちます。たとえば、インターフェイス カウンタに関するデータのストリーミングなどです。
イベントベースのテレメトリ:イベント駆動型テレメトリ(EDT)は、状態遷移が発生した場合にのみデータをストリーミングすることによって、受信側で収集されるデータを最適化します。たとえば、インターフェイスの状態が遷移したときや、IP ルートの更新時などにのみデータをストリーミングします。
(注) |
EDT は、インターフェイス イベント、ルーティング ステート(RIB イベント)、および Syslog イベントでのみサポートされています。 |
ポリシーベースのテレメトリ:ポリシー ファイルを使用してテレメトリ データを宛先にストリームします。ポリシー ファイルは、ストリーミングされるデータと、データがストリーミングされる頻度を定義します。
(注) |
モデル駆動型テレメトリは、ポリシーベースのテレメトリより優先されます。 |