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この章では、Cisco NX-OS デバイス上で Virtual Device Context(VDC; 仮想デバイス コンテキスト)を作成する方法について説明します。
Cisco NX-OS では、network-admin ロールを持つユーザだけが VDC を作成できます。最大 3 つの VDC を作成できます。
VDC リソース テンプレートは、VDC で使用可能な最小および最大リソースを指定します。VDC の作成時に VDC リソース テンプレートを指定しない場合は、NX-OS ソフトウェアはデフォルトのテンプレートを使用します。 表 3-1 は、デフォルト以外の VDC に対するデフォルト VDC テンプレートのリソース制限を示します。
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IPv4 マルチキャスト ルート メモリ 1 |
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IPv6 マルチキャスト ルート メモリ 1 |
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IPv4 ユニキャスト ルート メモリ 1 |
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IPv6 ユニキャスト ルート メモリ 1 |
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VRF 2 |
2.VRF = Virtual Routing and Forwarding(VRF; 仮想ルーティング/転送)インスタンス。 |
表 3-2 は、デフォルトの VDC に対するグローバル VDC テンプレートのリソース制限を示します。
(注) グローバル VDC リソース テンプレートについて記載されていないリソースはすべて、デフォルトで表 3-1 に記載されているデフォルト VDC テンプレートの制限になります。
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IPv4 マルチキャスト ルート メモリ 3 |
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(注) 物理デバイス上で、最大 2 つの SPAN モニタリング セッションを保有できます。
VDC リソース テンプレートの設定については、「VDC リソース テンプレートの設定」を参照してください。
VDC の作成後は、個々のリソース制限を次のように変更できます。
• デフォルト以外の VDC リソース テンプレートのリソース制限を変更し、このテンプレートを VDC に適用。
VDC 作成後の VDC リソース制限の管理については、「仮想デバイス コンテキスト(VDC)の管理」を参照してください。
VDC の High Availability(HA; ハイ アベイラビリティ)ポリシーは、回復不可能な VDC 障害が発生した場合に Cisco NX-OS ソフトウェアによって実行される処理を定義します。
HA ポリシーは、VDC の作成時に、シングル スーパーバイザ モジュールおよびデュアル スーパーバイザ モジュール構成に対して指定できます。HA ポリシーのオプションは次のとおりです。
– 停止(Bringdown):VDC を障害状態に移行します。障害状態から復旧するには、物理デバイスをリロードする必要があります。
– リロード(Reload):スーパーバイザ モジュールをリロードします。
– 再起動(Restart):VDC プロセスとインターフェイスをいったん削除し、スタートアップ コンフィギュレーションを使用して再起動します。
– 停止(Bringdown):VDC を障害状態に移行します。障害状態から復旧するには、物理デバイスをリロードする必要があります。
– 再起動(Restart):VDC プロセスとインターフェイスをいったん削除し、スタートアップ コンフィギュレーションを使用して再起動します。
– スイッチオーバー(Switchover):スーパーバイザ モジュールのスイッチオーバーを開始します。
作成した、デフォルト以外の VDC に対するデフォルトの HA ポリシーは、シングル スーパーバイザ モジュール構成の場合は再起動、デュアル スーパーバイザ モジュール構成の場合はスイッチオーバーです。デフォルト VDC に対するデフォルトの HA ポリシーは、シングル スーパーバイザ モジュール構成の場合はリロード、デュアル スーパーバイザ モジュール構成の場合はスイッチオーバーです。
VDC 作成後の HA ポリシーの変更については、「仮想デバイス コンテキスト(VDC)の管理」を参照してください。
VDC に割り当てることができる物理リソースは、物理インターフェイスだけです。1 つの VDC には 1 つのインターフェイスだけを割り当てることができます。ある VDC から別の VDC にインターフェイスを移動すると、このインターフェイスの設定はすべて失われます。
VDC を最初に作成する際、この VDC にインターフェイスを明示的に割り当てることができます。初期状態では、すべてのインターフェイスはデフォルト VDC(VDC 1)内に配置されています。VDC に割り当てたインターフェイスは、この特定の VDC だけから表示および設定を行えます。VDC のインターフェイスを削除するには、このインターフェイスをデフォルト VDC に戻します。
インターフェイスを VDC に割り当てる際は、使用するプラットフォームのハードウェア アーキテクチャにも注意する必要があります。たとえば、Cisco Nexus 7000 シリーズ 32 ポート 10 Gbps イーサネット モジュール(N7K-M132XP-12)では、1 つのポート グループに含まれる 4 つのインターフェイスすべてを同一の VDC に割り当てる必要があります。
Cisco Nexus 7000 シリーズ 32 ポート 10 Gbps イーサネット モジュール(N7K-M132XP-12)のインターフェイスを除き、物理デバイスに任意の組み合わせでインターフェイスを割り当てることができます。このモジュールには 8 つのポート グループがあり、各ポートは 4 つのインターフェイスから構成されます。1 つのポート グループに含まれる 4 つのインターフェイスすべてを同一の VDC に割り当てる必要があります。 表 3-3 は、ポート グループのポート番号割り当てを示します。
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Cisco Nexus 7000 シリーズ 32 ポート 10 Gbps イーサネット モジュールのポート グループに関する詳細については、『 Cisco Nexus 7000 Series Hardware Installation and Reference Guide 』を参照してください。
VDC 作成後のインターフェイス割り当ての変更については、「仮想デバイス コンテキスト(VDC)の管理」を参照してください。
Cisco NX-OS ソフトウェアは、各 VDC の帯域外管理用に、仮想管理(mgmt 0)インターフェイスを備えています。このインターフェイスは、物理 mgmt 0 インターフェイスからアクセスする個別の IP アドレスを使用して設定できます。また、物理デバイス上のいずれかのイーサネット インターフェイスを使用して、帯域内管理を行うこともできます。管理接続の詳細については、「VDC の管理接続」を参照してください。
新規の VDC は、新規の物理デバイスと似ています。VDC 管理者のユーザ アカウント パスワードを設定し、VDC との接続を確立するための基本設定を行う必要があります。
次のプラットフォームで、この機能がサポートされます。ガイドラインや制限事項、システムのデフォルト、設定の制限などのプラットフォームに固有の情報については、それぞれのマニュアルを参照してください。
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ネットワーク管理者(network-admin)ロールを持つユーザは VDC を作成できます。VDC リソース テンプレートは、VDC が使用可能な物理デバイスの量を制限します。Cisco NX-OS ソフトウェアはデフォルトのリソース テンプレートを提供します。また、ユーザはリソース テンプレートを作成できます。
network-admin ロールを持つユーザ名を使用する物理デバイスが検出されたことを確認します。
VDC の帯域外管理を使用するには、管理インターフェイス(mgmt 0)用に IPv4 または IPv6 アドレスを取得します。
ステップ 2 [Summary] ペインで物理デバイスをクリックします。
ステップ 3 メニュー バーで [File] > [New] > [Create VDC...] の順に選択し、VDC セットアップ ウィザードを起動して [VDC General Parameters] ダイアログボックスを表示します(図 3-1 を参照)。
図 3-1 [VDC General Parameters] ダイアログボックス
ステップ 4 [Name] フィールドに VDC 名を入力します。
ステップ 5 (任意)物理デバイスに 1 つのスーパーバイザ モジュールがある場合、[Single Supervisor HA-Policy] フィールドで、下矢印キーをクリックして VDC の HA ポリシーを選択します。
ステップ 6 (任意)物理デバイスに 2 つのスーパーバイザ モジュールがある場合、[Dual Supervisor HA-Policy] フィールドで、下矢印キーをクリックして VDC の HA ポリシーを選択します。
[Interface Membership] ダイアログボックスが表示されます(図 3-2 を参照)。
図 3-2 [Interface Membership] ダイアログボックス
ステップ 8 VDC に割り当てるインターフェイスを選択します。
(注) VDC にインターフェイスを割り当てると、このインターフェイスの設定は失われます。
[Resource Limit] ダイアログボックスが表示されます。
ステップ 10 (任意)既存のリソース テンプレートを使用するには、[Template Name] フィールドで下矢印キーをクリックし、ドロップダウン リストからリソース テンプレートを選択します(図 3-3を参照)。
図 3-3 既存のリソース テンプレートを使用する [Resource Limit] ダイアログ ボックス
(注) リソース テンプレートを選択しないと、Cisco DCNM は vdc-default テンプレートを使用します。
ステップ 11 (任意)新しいリソース テンプレートを作成するには、次の作業を行います。
a. [Create New Resource Template] オプション ボタンをクリックします(図 3-4を参照)。
図 3-4 新しいリソース テンプレートを作成する [Resource Limit] ダイアログ ボックス
b. [Template Name] フィールドにリソース テンプレート名を入力します。
c. アイコンをクリックして、新しいリソース行を追加します。
d. [Name] の下のセルで下矢印キーをクリックし、ドロップダウン リストからリソースを選択します。
e. [Minimum] の下のセルをクリックし、最小制限を入力します。
f. [Maximum] の下のセルをクリックし、最大制限を入力します。
g. 他のリソース制限を設定するには、手順 c ~ f を繰り返します。
h. (任意)行を削除するには、削除する行をクリックし、 アイコンをクリックします。
(注) リソース テンプレートを選択しないと、Cisco DCNM は vdc-default テンプレートを使用します。
ステップ 12 (任意)既存のリソース テンプレートから新しいリソース テンプレートを作成するには、次の作業を行います。
a. [Create New Resource Template] オプション ボタンをクリックします。
b. [Copy from Template] フィールドで下矢印キーをクリックし、リソース テンプレートをクリックします(図 3-5を参照)。
図 3-5 リソース テンプレートをコピーする [Resource Limit] ダイアログ ボックス
c. (任意)必要に応じて、リソース フィールドを変更します。
d. (任意)行を追加するには、ステップ 11で説明されている手順を実行します。
e. (任意)行を削除するには、削除する行をクリックし、 アイコンをクリックします。
(注) リソース制限を設定しないと、Cisco DCNM は vdc-default テンプレートのリソース制限を使用します。
ステップ 13 (任意)リソース制限を変更するには、次の作業を行います。
a. アイコンをクリックして、新しいリソース行を追加します。
b. [Name] の下のセルで下矢印キーをクリックし、ドロップダウン リストからリソースを選択します。
c. [Minimum] の下のセルをクリックし、最小制限を入力します。
d. [Maximum] の下のセルをクリックし、最大制限を入力します。
e. 他のリソース制限を変更するには、手順 a ~ f を繰り返します。
f. (任意)行を削除するには、削除する行をクリックし、 アイコンをクリックします。
(注) リソース制限を設定しないと、Cisco DCNM は vdc-default テンプレートのリソース制限を使用します。
[Authentication] ダイアログボックスが表示されます(図 3-6 を参照)。
図 3-6 [Authentication] ダイアログボックス
ステップ 15 [Password] フィールドに管理ユーザ パスワードを入力します。
ステップ 16 [Confirm Password] フィールドに管理ユーザ パスワードを再度入力します。
ステップ 17 (任意)[Expiry Date] フィールドで下矢印キーをクリックし、[Expiry Date] ダイアログボックスで管理ユーザの有効期限を選択します(図 3-7 を参照)。
ステップ 18 (任意)[Password Type] フィールドで下矢印キーをクリックし、ドロップダウン メニューから選択します。
ステップ 19 (任意)[Authenticate users using AAA Servers] チェック ボックスをオンにし、次のように AAA サーバ情報を入力します。
a. [Group Name] フィールドに AAA サーバ グループ名を入力します。
b. [Type] フィールドで下矢印キーをクリックし、サーバ グループのタイプを選択します。
c. [Servers] フィールドに、ホスト サーバの IPv4 または IPv6 のアドレスまたは名前を 1 つまたは複数(カンマで区切る)入力します。
[Management of VDC] ダイアログボックスが表示されます(図 3-8 を参照)。
図 3-8 [Management of VDC] ダイアログボックス
ステップ 21 [Management Interface] エリアに IPv4 または IPv6 アドレス情報を入力します。
ステップ 22 [SSH] エリアで下矢印キーをクリックし、SSH キー タイプおよび SSS キー長を選択します。
ステップ 23 [Default Gateway] エリアに、デフォルトの IPv4 または IPv6 ゲートウェイ アドレスを入力します。
ステップ 24 [Discover the VDC] エリアで、[Discover the VDC] チェック ボックスのチェックを解除し、自動検出が行われないようにします。
(注) VDC の作成には数分かかることがあります。時間はデバイスが VDC 用に予約する必要のあるリソースの量によって異なります。
ステップ 26 「VDC の検出」の説明に従って、VDC を手動で検出します。
ステップ 27 メニュー バーで [File] > [Deploy] の順に選択し、デバイスに変更を適用します。
VDC の作成に関する追加情報については、次のセクションを参照してください。
表 3-4 は、この機能のリリースの履歴です。
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