この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
Embedded Event Manager はデバイス上で発生するイベントをモニタし、設定に基づいて各イベントの回復またはトラブルシューティングのためのアクションを実行します。
• 「ポリシー」
• 「イベント文」
• 「アクション文」
• 「環境変数」
• イベント文:別の Cisco NX-OS コンポーネントからモニタし、アクション、回避策、または通知が必要になる可能性のあるイベント。
• アクション文:電子メールの送信、インターフェイスのディセーブル化など、イベントから回復するために EEM が実行できるアクション。
• ポリシー:イベントのトラブルシューティングまたはイベントからの回復を目的とした 1 つまたは複数のアクションとペアになったイベント。
EEM ポリシーは、イベント文および 1 つまたは複数のアクション文からなります。イベント文では、探すイベントとともに、イベントのフィルタリング特性を定義します。アクション文では、イベントの発生時に EEM が実行するアクションを定義します。
図 7-1 に、EEM ポリシーの基本的な 2 種類の文を示します。
EEM ポリシーを設定するには、CLI または VSH スクリプトを使用します。
(注) EEM ポリシー照合は、MDS スイッチ上ではサポートされません。
Cisco NX-OS には、設定済みのさまざまなシステム ポリシーがあります。これらのシステム ポリシーでは、デバイスに関連する多数の一般的なイベントおよびアクションが定義されています。システム ポリシー名は、2 個の下線記号(__)から始まります。
使用するネットワークに合わせてユーザ ポリシーを作成できます。ユーザ ポリシーを作成すると、そのポリシーと同じイベントに関連するシステム ポリシー アクションが EEM によって発生したあと、ユーザ ポリシーで指定したアクションが行われます。
一部のシステム ポリシーは上書きすることもできます。設定した上書き変更がシステム ポリシーの代わりになります。イベントまたはアクションの上書きが可能です。
(注) 上書きポリシーには、必ずイベント文を指定します。上書きポリシーにイベント文が含まれていないと、システム ポリシーで可能性のあるイベントがすべて上書きされます。
イベントは、回避、通知など、何らかのアクションが必要なデバイス アクティビティです。これらのイベントは通常、インターフェイスやファンの誤動作といったデバイスの障害に関連します。
EEM ではイベント フィルタを定義して、クリティカル イベントまたは指定された時間内で繰り返し発生したイベントだけが関連付けられたアクションのトリガーになるようにします。
図 7-2 に、EEM が処理するイベントを示します。
イベント文では、ポリシー実行のトリガーになるイベントを指定します。設定できるイベント文は、1 つのポリシーに 1 つだけです。
EEM はイベント文に基づいてポリシーをスケジューリングし、実行します。EEM はイベントおよびアクション コマンドを検証し、定義に従ってコマンドを実行します。
(注) トリガーされたイベントでデフォルト アクションも処理されるようにする場合は、EEM アクションをポリシーのタイプに応じて「event-default」または「policy-default」で明示的に設定する必要があります。
アクション文では、ポリシーによって実行されるアクションを記述します。各ポリシーに複数のアクション文を設定できます。ポリシーにアクションを関連付けなかった場合、EEM はイベント観察を続けますが、アクションは実行されません。
EEM がアクション文でサポートするアクションは、次のとおりです。
• 電力のバジェット超過による特定モジュールのシャットダウン。
(注) トリガーされたイベントでデフォルト アクションも処理されるようにする場合は、EEM アクションをポリシーのタイプに応じて event-default または policy-default で明示的に設定する必要があります。たとえば、match 文で CLI コマンドを照合する場合、EEM ポリシーに event-default アクション文を追加する必要があります。この文がないと、EEM では CLI コマンドを実行できません。
(注) ユーザ ポリシーまたは上書きポリシーの中に、相互に否定したり、関連付けられたシステム ポリシーに悪影響を与えたりするようなアクション文がないかどうかを確認してください。
テキスト エディタを使用し、VSH スクリプトでポリシーを作成することもできます。このようなポリシーにも、他のポリシーと同様、イベント文およびアクション文(複数可)を使用します。また、これらのポリシーでシステム ポリシーを補うことも上書きすることもできます。スクリプト ポリシーの作成後、そのポリシーをデバイスにコピーしてアクティブにします。
すべてのポリシーに使用できる、EEM の環境変数を定義できます。環境変数は、複数のポリシーで使用できる共通の値を設定する場合に便利です。たとえば、外部電子メール サーバの IP アドレスに対応する環境変数を作成できます。
Cisco NX-OS は、EEM のステートレス リスタートをサポートします。リブートまたはスーパーバイザ スイッチオーバーの後に、Cisco NX-OS は実行コンフィギュレーションを適用します。
EEM に関する設定時の注意事項および制約事項は、次のとおりです。
• ユーザ ポリシーまたは上書きポリシー内のアクション文が、相互に否定したり、関連付けられたシステム ポリシーに悪影響を与えたりするようなことがないようにする必要があります。
• トリガーされたイベントでデフォルト アクションも処理されるようにする場合は、EEM アクションをポリシーのタイプに応じて event-default または policy-default で明示的に設定する必要があります。たとえば、match 文で CLI コマンドを照合する場合、EEM ポリシーに event-default アクション文を追加する必要があります。この文がないと、EEM では CLI コマンドを実行できません。
• イベント文が指定されていて、アクション文が指定されていない上書きポリシーを設定した場合、アクションは開始されません。また、障害も通知されません。
表 7-1 に、EEM パラメータのデフォルト設定を示します。
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EEM の実装に関する詳細情報については、次の項を参照してください。
• 「MIB」
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MIB を検索およびダウンロードするには、次の URL にアクセスしてください。 http://www.cisco.com/en/US/products/ps5989/prod_technical_reference_list.html |
表 7-2 に、この機能のリリース履歴を示します。Release 3.x 以降のリリースで導入または変更された機能のみが表に記載されています。
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