データベースに関する情報
Cisco DCNM をインストールする前に、データベースをインストールする必要があります。Cisco.com から Cisco DCNM インストーラを使用することにより、PostgreSQL をインストールできます。PostgreSQL データベースがコンピュータに存在する場合、Cisco DCNM インストーラはそれを最新バージョンにアップグレードします。
(注) Cisco DCNM Release 6.x 以降、データベース サーバを Cisco DCNM サーバと同じサブネットに配置できます。
Directory Structure
デフォルトでは、Cisco DCNM コンポーネントは、コンピュータのハードドライブの C:\Program Files\ フォルダにインストールされます。インストール パスはコンピュータのルート ディレクトリです(例:C:\Program Files\Cisco Systems)。Cisco DCNM とデータベースは、アプリケーション ディレクトリ(C:\Program Files\Cisco Systems\DCM\DCNM など)にインストールされます。 表 2-1 と 表 2-2 に、Windows および UNIX オペレーティング システムのディレクトリ構造を示します。
DCNM_HOM> = C:\Program Files\Cisco Systems
表 2-1 ディレクトリ構造(Windows)
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C:\Program Files\Cisco Systems\ |
Cisco 製品のホーム ディレクトリ |
DCNM_HOME\DCM\ |
Cisco Data Center Management 製品のホーム ディレクトリ |
DCNM_HOME\DCM\fm\ |
Cisco DCNM-SAN のホーム ディレクトリ。 |
DCNM_HOME\DCM\DCNM |
Cisco DCNM-LAN のホーム ディレクトリ。 |
DCNM_HOME\DCM\SMIS |
SMI-S のホーム ディレクトリ。 |
DCNM_HOME\DCM\JBOSS-4.2.2.GA |
JBoss のホーム ディレクトリ(Cisco DCNM Server インフラストラクチャ) |
DCNM_HOME\DCM\DB |
データベースのホーム ディレクトリ(PostgreSQL)。 |
DCNM_HOME\DCM\java\jre1.6 |
Java Runtime Environment のホーム ディレクトリ |
DCNM_HOME\DCM\JBOSS-4.2.2.GA\SERVER\DCNM |
Cisco DCNM Server のホーム ディレクトリ。 |
DCNM_HOME\DCM\DCNM\DATA |
テンプレート、設定配布用の設定ファイル、およびアーカイブを含むディレクトリ。 |
DCNM_HOME= /usr/local/cisco
表 2-2 ディレクトリ構造(UNIX)
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/usr/local/cisco |
Cisco 製品のホーム ディレクトリ |
DCNM_HOME/DCM/ |
Cisco Data Center Management 製品のホーム ディレクトリ |
DCNM_HOME\DCM\DCNM |
Cisco DCNM-SAN のホーム ディレクトリ。 |
DCNM_HOME\DCM\fm\ |
Cisco DCNM-LAN のホーム ディレクトリ。 |
DCNM_HOME\DCM\SMIS |
SMI-S のホーム ディレクトリ。 |
DCNM_HOME\DCM\JBOSS-4.2.2.GA |
JBoss のホーム ディレクトリ(Cisco DCNM Server インフラストラクチャ) |
DCNM_HOME\DCM\DB |
データベースのホーム ディレクトリ(PostgreSQL)。 |
DCNM_HOME\DCM\java\jre1.6 |
Java Runtime Environment のホーム ディレクトリ |
DCNM_HOME\DCM\JBOSS-4.2.2.GA\SERVER\DCNM |
Cisco DCNM Server のホーム ディレクトリ。 |
DCNM_HOME\DCM\DCNM\DATA |
テンプレート、設定配布用の設定ファイル、およびアーカイブを含むディレクトリ。 |
Oracle データベースの準備
Oracle データベースを使用する場合、Cisco DCNM-LAN では、Oracle データベースのいくつかの設定を Oracle のデフォルト値より高い値に変更する必要があります。 表 2-3 および 表 2-4 に、サポートされている各 Oracle データベースの特定の要件を示します。
表 2-3 Oracle 10g データベースの設定の要件
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SYSTEM テーブルスペース |
1 GB |
2 GB |
セッション |
50 |
150 |
プロセス |
50 |
150 |
開いているカーソルの数 |
50 |
1000 |
表 2-4 Oracle 11g データベースの設定の要件
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セッション |
50 |
150 |
プロセス |
50 |
150 |
開いているカーソルの数 |
300 |
1000 |
PostgreSQL データベースの準備
展開内の任意の Cisco DCNM-LAN サーバに対してリモートである PostgreSQL データベースを使用する場合は、Cisco DCNM-LAN サーバ システムからのリモート接続を許可するように PostgreSQL サーバ ソフトウェアを設定する必要があります。リモート接続が許可されるかどうかは、PostgreSQL データベース インストールの pg_hba.conf ファイルで制御されます。Cisco DCNM-LAN をインストールする前に、pg_hba.conf ファイルのレコードでリモートの Cisco DCNM-LAN サーバ システムからの接続を許可する必要があります。
(注) PostgreSQL がデータベースとして選択される場合、このソフトウェアをインストールする Microsoft Windows ユーザはドメイン管理権限ではなく管理権限を持っている必要があります。正常なインストールのためにはこの前提条件が重要です。
pg_hba.conf ファイルの詳細については、PostgreSQL サーバのマニュアルまたは次の URL にあるドキュメントを参照してください。
http://www.postgresql.org/docs/8.2/interactive/auth-pg-hba-conf.html
データベースのバックアップ
Cisco DCNM データベース サーバが Cisco DCNM サーバとは異なるマシンにインストールされる場合は、次の手順を実行して Oracle または Postgres データベースをバックアップします。
Oracle
Cisco DCNM サーバ ディレクトリ DCNM_SERVER_Install/dcm/dcnm/bin から Oracle バックアップ スクリプトをコピーします。
Linux の場合、スクリプト名は backup-oracle-dcnm-db.sh であり、Oracle インストールを参照するよう DB_HOME 変数を編集します。
Windows の場合、スクリプト名は backup-oracle-dcnm-db.bat であり、Oracle インストールを参照するよう DB_HOME 変数を編集します。
Oracle DBHOME に次のパスを使用します。
• Linux の場合:/usr/lib/oracle/xe/app/oracle/product/10.2.0/server
(注) /usr/lib/oracle を Oracle インストール パスに置き換えます。
• Windows の場合:C:\oraclexe\app\oracle\product\10.2.0\server
(注) C:\oraclexe を Oracle インストール パスに置き換えます。
PostGRES
Cisco DCNM サーバ ディレクトリ DCNM_SERVER_Install/dcm/dcnm/bin から PostGRES バックアップ スクリプトをコピーします。
Linux の場合、スクリプト名は backup-postgres-dcnm-db.sh であり、Oracle インストールを参照するよう DB_HOME 変数を編集します。
Windows の場合、スクリプト名は backup- postgres -dcnm-db.bat であり、Oracle インストールを参照するよう DB_HOME 変数を編集します。
Postgres DBHOME に次のパスを使用します。
• Linux の場合:/usr/local/cisco/dcm/db
(注) /usr/lib/oracle を PostGRES インストール パスに置き換えます。
• Windows の場合:C:\Program Files\Cisco Systems\dcm\db
(注) C:\oraclexe を PostGRES インストール パスに置き換えます。
Oracle データベースの準備
Cisco DCNM-LAN が使用する Oracle データベースを準備できます。
Oracle SQL*Plus コマンドライン ツールに関する情報
ここで示す Oracle データベースの手順を実行するには、SQL*Plus コマンドライン ツールを使用する必要があります。SQL*Plus 実行可能ファイルは、通常、Oracle ホーム ディレクトリの下の bin ディレクトリにインストールされています。Microsoft Windows の場合、SQL*Plus 実行可能ファイルのデフォルトの場所は次のとおりです。
C:\oraclexe\app\oracle\product\10.2.0\server\bin
Linux の場合、SQL*Plus バイナリ ファイルのデフォルトの場所は次のとおりです。
/usr/lib/oracle/xe/app/oracle/product/10.2.0/server/bin
Linux の環境変数
Linux を使用している場合は、SQL*Plus コマンドライン ツールを使用する前に、ORACLE_HOME および ORACLE_SID 環境変数を正しい値に設定する必要があります。たとえば、Linux で Oracle 10g を使用している場合は、次のコマンドを実行して、これらの環境変数をデフォルトの Oracle ホーム ディレクトリと SID に設定します(bash シェルを使用している場合)。
export ORACLE_HOME=/usr/lib/oracle/xe/app/oracle/product/10.2.0/server
Oracle へのログイン
SQL*Plus コマンドライン ツールを使用して Oracle データベースにログインできます。
はじめる前に
データベース管理者のユーザ名とパスワードを確認します。
手順の詳細
ステップ 1 SQL*Plus 実行可能ファイルを実行します。
コマンド プロンプトが表示されます。
ステップ 2 connect コマンドを入力します。
ユーザ名プロンプトが表示されます。
ステップ 3 データベース管理者のユーザ名を入力します。
パスワード プロンプトが表示されます。
ステップ 4 指定したユーザ名のパスワードを入力します。
たとえば、Oracle 管理者のユーザ名が system でパスワードが oracle である場合は、次のように入力してログインします。
SQL*Plus の使用の詳細については、使用している Oracle データベース バージョンのマニュアルを参照してください。
init.ora ファイルに関する情報
init.ora ファイルでは、起動パラメータを指定します。 表 2-5 に示すように、このファイルのデフォルトの名前と格納場所はプラットフォームによって異なります。
表 2-5 init.ora ファイルの名前とデフォルトの格納場所
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10g |
Microsoft Windows |
C:\oraclexe\app\oracle\product\10.2.0\server\database\initXE.ora |
Linux |
/usr/lib/oracle/xe/app/oracle/product/10.2.0/server/dbs\initXE.ora |
11g |
Microsoft Windows |
C:\app\Administrator\product\11.1.0\db_1\dbs\initORCL.ora |
Linux |
/usr/lib/oracle/orcl/app/oracle/product/11.1.0/db_1/dbs/initORCL.ora |
表 2-6 に示すように、init.ora ファイルには、サーバ パラメータ ファイルのフル パスを示す行が 1 つだけあります。
表 2-6 init.ora ファイルの内容
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10g |
Microsoft Windows |
SPFILE='C:\oraclexe\app\oracle\product\10.2.0\server\dbs\spfileXE.ora |
Linux |
SPFILE='/usr/lib/oracle/xe/app/oracle/product/10.2.0/server/dbs/spfileXE.ora' |
11g |
Microsoft Windows |
SPFILE='C:\oraclexe\app\oracle\product\11.1.0\server\dbs\spfileXE.ora |
Linux |
SPFILE='/usr/lib/oracle/orcl/app/oracle/product/11.1.0/db_1/dbs/spfileXE.ora |
SYSTEM テーブルスペースの拡張
SYSTEM テーブルスペースを拡張できます。
手順の詳細
ステップ 1 Oracle データベースにログインするには、SQL*Plus コマンドライン ツールを使用します。詳細については、「Oracle SQL*Plus コマンドライン ツールに関する情報」を参照してください。
ステップ 2 次のコマンドを入力します。
select file_name, bytes, autoextensible, maxbytes
where tablespace_name='SYSTEM';
ステップ 3 次のコマンドを入力します。
alter database datafile ‘filename’ autoextend on next 100m maxsize 2000m;
file_name は、ステップ 2 の select コマンドで出力されるファイル名です。
SYSTEM テーブルスペースが拡張されます。
ステップ 4 exit コマンドを入力します。
セッション数とプロセス数の 150 への増加
セッション数とプロセス数をそれぞれ 150 に増やすことができます。
手順の詳細
ステップ 1 init.ora ファイルが存在し、このファイルに使用中の Oracle データベース インストールに該当する 1 行が含まれていることを確認します。それ以外の行が含まれている場合は削除します。
詳細については、「init.ora ファイルに関する情報」を参照してください。
ステップ 2 Oracle データベースにログインするには、SQL*Plus コマンドライン ツールを使用します。詳細については、「Oracle SQL*Plus コマンドライン ツールに関する情報」を参照してください。
ステップ 3 shutdown コマンドを入力して、システムをシャットダウンします。このコマンドが失敗する場合は、 shutdown abort コマンドを使用します。
ステップ 4 次のコマンドを入力します。
startup pfile='init_file_name';
init_file_name は、使用中の Oracle データベース インストールの init.ora ファイルの名前です。詳細については、「init.ora ファイルに関する情報」を参照してください。
ステップ 5 次のコマンドを入力して、セッション数を 150 に設定します。
alter system set sessions = 150 scope=spfile;
ステップ 6 次のコマンドを入力して、プロセス数を 150 に設定します。
alter system set processes = 150 scope=spfile;
ステップ 7 shutdown コマンドを入力して、システムをシャットダウンします。このコマンドが失敗する場合は、 shutdown abort コマンドを使用します。
ステップ 8 startup コマンドを入力して、システムを起動します。
ステップ 9 次のコマンドを入力して、セッション数とプロセス数が 150 に変更されていることを確認します。
ステップ 10 exit コマンドを入力して、終了します。
開いているカーソルの数の 1000 への増加
開いているカーソルの数を 1000 に増やすことができます。
手順の詳細
ステップ 1 init.ora ファイルが存在し、このファイルに使用中の Oracle データベース インストールに該当する 1 行が含まれていることを確認します。それ以外の行がファイルに含まれている場合は削除します。
詳細については、「init.ora ファイルに関する情報」を参照してください。
ステップ 2 Oracle データベースにログインするには、SQL*Plus コマンドライン ツールを使用します。詳細については、「Oracle SQL*Plus コマンドライン ツールに関する情報」を参照してください。
ステップ 3 shutdown コマンドを入力して、システムをシャットダウンします。このコマンドが失敗する場合は、 shutdown abort コマンドを使用します。
ステップ 4 次のコマンドを入力します。
startup pfile='init_file_name';
init_file_name は、使用中の Oracle データベース インストールの init.ora ファイルの名前です。詳細については、「init.ora ファイルに関する情報」を参照してください。
ステップ 5 次のコマンドを入力して、開いているカーソルの数を 1000 に設定します。
alter system set open_cursors = 1000 scope=spfile;
ステップ 6 shutdown コマンドを入力して、システムをシャットダウンします。このコマンドが失敗する場合は、 shutdown abort コマンドを使用します。
ステップ 7 startup コマンドを入力して、システムを起動します。
ステップ 8 次のコマンドを入力して、開いているカーソルの数が 1000 に変更されていることを確認します。
show parameter open_cursors
ステップ 9 exit コマンドを入力して、終了します。
PostgreSQL データベースの準備
この手順では、PostgreSQL サーバ システムに対してリモートである Cisco DCNM-LAN サーバ システムからの接続を許可するように PostgreSQL サーバを設定する方法を示します。
pg_hba.conf ファイルの詳細については、PostgreSQL サーバのマニュアルまたは次の URL にあるドキュメントを参照してください。
http://www.postgresql.org/docs/8.2/interactive/auth-pg-hba-conf.html
はじめる前に
PostgreSQL サーバがサポートされているバージョンの PostgreSQL であることを確認します。Cisco DCNM インストーラ ソフトウェアを使用して PostgreSQL サーバをインストールした場合、PostgreSQL のバージョンはサポートされています。サポートされているデータベースの詳細については、『 Cisco DCNM Release Notes, Release 5.x 』を参照してください。
PostgreSQL データベース サーバ システムに対してリモートである Cisco DCNM-LAN サーバの IP アドレスを確認します。
手順の詳細
ステップ 1
PostgreSQL データベース サービスを停止します。
ステップ 2 PostgreSQL サーバのインストール場所のデータ ディレクトリに移動します。Microsoft Windows の場合、PostgreSQL 8.2 のデータ ディレクトリのデフォルトの場所は C:\Program Files\PostgreSQL\8.2\data です。
ステップ 3 データ ディレクトリで、pg_hba.conf ファイルをテキスト エディタで開きます。
ステップ 4 pg_hba.conf ファイルで、IPv4 接続の接続レコードを見つけます。
ステップ 5 PostgreSQL サーバ システムに対してリモートである Cisco DCNM-LAN サーバ システムごとに、次のレコードを 1 つ追加します。
host all all IP-address/32 md5
IP-address は、Cisco DCNM-LAN サーバ システムの IPv4 アドレスです。
ヒント すべてのリモート接続を許可する場合は、次の単一レコードを追加します。
host all all 0.0.0.0/0 md5
ステップ 6 pg_hba.conf ファイルを保存して閉じます。
ステップ 7 PostgreSQL データベース サービスを開始します。
UDP バッファ サイズの拡張
Cisco DCNM SNMP パケット ログに SNMP VarBind デコード エラーが示されている場合は、UDP バッファ サイズが小さいため、バッファ サイズを拡張する必要があります。
UDP バッファ サイズを拡張するには、次の設定を /etc/system に追加して、リブート後もバッファ サイズが有効になるようにします。
set ndd:udp_recv_hiwat=65535
set ndd:udp_xmit_hiwat=65535
(注) インストールを開始する前に、スーパーユーザでログインしていることを確認します。
データベースのバックアップと復元
Cisco DCNM 6.x リリース以降、Cisco DCNM のインストール中にデータベース管理者資格情報を入力する必要はありません。
ただし、次のスクリプトを使用してデータベースを復元する場合は、データベース管理者資格情報が必要です。
(注) データベース管理者資格情報フィールドは強調表示されます。
set DBHOME="C:\Program Files\Cisco Systems\dcm\db"
set PGLOGINPASSWORD="admin"
set PGUSER1="testuser123"
set PGPASSWORD1="testuser123"