Cisco DCNM ソフトウェア ライセンスに関する情報
Cisco Data Center Network Manager は、NX-OS 対応プラットフォーム向けのシスコのドメイン マネージャであり、パスをトラブルシューティングしたり、ネットワーク リソースを管理したり、複数の SAN および LAN プロトコル全体での NX-OS ベース機能のプロビジョニングを簡略化したりするのに役に立ちます。Cisco DCNM は、全世界で最大規模のシスコの顧客の一部が導入しているエンタープライズ レベルのツールです。金融機関、クラウド サービス プロバイダー、政府、およびフォーチュン上位 500 社の一部を含むミッション クリティカルなデータセンターをモニタおよび設定します。
Cisco Data Center Network Manager のライセンス費用は、スイッチ プラットフォームの種類と各プラットフォーム内のユニット数によって決まります。Cisco Nexus 7000、Nexus 5000、Nexus 3000、MDS 9100、MDS 9200、MDS 9500 シリーズ スイッチなどのスイッチ プラットフォームには高度な機能ライセンスが利用可能です。各プラットフォームには、LAN スイッチであるか SAN スイッチであるか、そしてモジュール方式であるか固定シャーシであるかに応じた個別価格が設定されます。Cisco Nexus 1000V および Cisco Nexus 4000 シリーズ スイッチ向けの高度な機能は無料でイメージに含まれます。また、Cisco DCNM には、イメージの一部として無料でイネーブルな多くの機能が含まれます。これらの無料の機能は、重要機能と呼ばれます。これらの機能は、SAN および LAN プラットフォーム(ハードウェア サポートおよび Cisco NX-OS 機能)と、VMware パス分析(vCenter 統合)、パフォーマンス トレンド、イベント転送などのアプリケーション固有の機能に分けられます。ライセンスのリストについては、「Cisco DCNM サーバ ベースのライセンス」を参照してください。
ただし、Cisco DCNM の最大の価値はそのライセンス構造です。Cisco Nexus スイッチまたは MDS スイッチ向けの Cisco DCNM の高度な機能ライセンスを購入した場合、そのライセンスはシスコでのそのプラットフォームのライフタイムの間有効になります。たとえば、古いスイッチを同じプラットフォームの新世代のスイッチに置き換える場合(MDS 9506 を MDS 9513 に置き換える場合など)は、ライセンスを再び割り当てることができます。Cisco DCNM アドバンス ライセンスは、Cisco Nexus 7000 および Nexus 5000 ソフトウェアの販売促進用バンドルの一部として取得することもできます。
また、Cisco DCNM は、スイッチにインストールされた古い Fabric Manager(FM)ライセンス(SAN のみ)もサポートします。これらのライセンスにより、単一のファブリックを平行して管理する最大 10 台の管理サーバで構成されるハイ アベイラビリティ(HA)が提供されます。ただし、Fabric Manager ライセンスはデータセンター内部のスイッチのライフタイムの間だけ有効であり、スイッチがデータセンターで使用停止になると有効期限が切れます。HA 機能を使用する場合は、FM ライセンスを予備として注文できます。
Cisco DCNM のあるバージョンから別のバージョンへのアップグレードに対する Cisco TAC サポートには、サービス契約 SKU(CON-SAU)が必要です。このアップグレード パスには、Fabric Manager から DCNM へのアップグレード(FMS 5.0 から DCNM 5.2 へのアップグレード)も含まれます。
独自の環境で Cisco DCNM を評価する場合は、60 日間有効なアドバンス ライセンスを利用できます。このライセンスは、必要な場合にさらに 60 日間延長できます(EVAL/DEMO サイト)。このデモ ライセンスは、1 つのプラットフォームあたり 20 ユニットに制限されます。Cisco DCNM でどのようにネットワークとストレージ チームをイネーブルにして重要で高度な機能を使用するかを確認するには、http://www.cisco.com/go/dcnm にあるビデオを視聴してください。
Cisco DCNM は、Device Manager、Converged LAN および SAN Web クライアント、LAN Java クライアント(LAN 向け DCNM)、SAN Java クライアント(SAN 向け DCNM)の 4 つのコンポーネント(図 6-1 を参照)から構成されます。Release DCNM 6.1 以降、Web クライアントでは、複数のデータセンターを統合できます。高度な機能ライセンスの一部として、単一のデータベース インスタンスで複数の DCNM サーバが導入されるスケールアウト アーキテクチャが提供されます。サイズ基準は、DCNM FAQ ドキュメントとリリース ノートにリストされています。
図 6-1 WebUI、JAVA クライアント、および Device Manager
ライセンス用語
この章では次の用語を使用します。
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アドバンス ライセンス:Cisco DCNM の高度な機能をロック解除するライセンス。
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重要機能:(ロック解除された)製品インストールの一部として無料で提供される機能。
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サーバ ベース ライセンス:管理またはデータベース サーバのホスト ID に関連付けられ、管理サーバ自体(ライセンス プール)に存在する Cisco DCNM ライセンス。
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スイッチ組み込みライセンス:「FM_package」をイネーブルにするスイッチ スーパーバイザにインストールされ、スイッチのシリアル番号に関連付けられた Fabric Manager ライセンス。
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ライセンス機能:特定の機能をライセンス ファイル、ハードウェア オブジェクト、または適法契約を介して使用するためのアクセス権。このアクセス権は、ユーザ数、インスタンス数、タイム スパン、および実装されたスイッチに制限されます。
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ライセンス対象アプリケーション:使用するのにライセンスを必要とするソフトウェア機能。
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ライセンスの実施:ライセンスを取得していない場合に機能の使用を禁止するメカニズム。
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ノード ロック ライセンス:スイッチの一意のホスト ID を使用する特定のスイッチでのみ使用できるライセンス。
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ホスト ID:有効な製品認証キー(PAK)を提供することによりライセンスを要求するために使用する DCNM サーバの MAC アドレス。
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シャーシ シリアル番号:有効な PAK を提供することにより Fabric Manager ライセンスを要求するために使用するスイッチのシリアル番号。
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Proof of Purchase:記載された 1 台の Cisco MDS スイッチ上で、ライセンス機能を使用する権限を持つ所有者であることを認定する文書。(別名:権利証明書)。
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製品認証キー(PAK):Proof of Purchase 文書に記載されたサイトの 1 つからライセンス キーを入手することを可能にする機能。指定された Web サイトで登録した後に、電子メールでライセンス キー ファイルとインストール手順を受け取ります。
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ライセンス キー ファイル:ライセンス機能を指定するスイッチ固有の一意のファイル。各ファイルには、改ざんと変更を防ぐためにデジタル署名が含まれます。ライセンス機能を使用するためには、ライセンス キーが必要です。ライセンス キーは、指定された期間内で効力を発します。ライセンス キーは、Cisco.com から直接ダウンロードしたり、電子メールの添付として受け取ったりできます。
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評価ライセンス:指定されたプラットフォームの 20 ユニットごとに 60 日間有効な期限付きライセンス。
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永続ライセンス:期限がないライセンス。
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サポート:シスコのサポートをシスコのリセラーからご購入された場合は、リセラーに直接お問い合わせください。サポートをシスコから直接ご購入された場合は、次の URL にある Technical Assistance Center(TAC)にご連絡ください。 http://www.cisco.com/en/US/support/tsd_cisco_worldwide_contacts.html
ライセンス モデル
Cisco DCNM 6.1 リリースでは、次のライセンスの変更があります。
DCNM 5.2 から DCNM 6.1 にアップグレードする場合、無料の DCNM-NXACC-100-K9 および DCNM-NXACC-250-K9 アドバンス ライセンスが DCNM 6.1 でサポートされなくなります。これらの PID に対して取得された製品認証キーにより、これらのライセンスを DCNM Nexus 5000 LAN(DCNM-LAN-N5K-K9)25 ユニット アドバンス ライセンスに変更できます。この構造的な変更は、DCNM 6.1 での LAN と SAN のコンバージェンスの一部として追加された機能のため行われました。
(注) Cisco DCNM-LAN には、Cisco Nexus 4000 および Nexus 1000 シリーズ スイッチのライセンスは必要ありません。
DCNM 6.1 以降、Cisco Nexus 5000 LAN と Nexus 3000 LAN の 2 つの新しいプラットフォーム アドバンス ライセンスを使用できます。また、Fibre Channel over Etherenet(FCoE)および統合ポート導入の一環として、Cisco Nexus 5000 シリーズ スイッチ向けの統合された SAN と LAN のライセンスを割引価格で入手できます。
図 6-2 ライセンス モデルに関する概要
Cisco DCNM サーバ ベースのライセンス
表 6-1 に、Cisco DCNM サーバ ベースのライセンスを示します。
表 6-1 Cisco DCNM サーバ ベースのライセンス
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MDS 9200 |
DCNM-SAN-M92-K9= |
L-DCNM-S-M92-K9= |
CON-SAU-SM92K9 |
$ 7000 |
MDS 9100 |
DCNM-SAN-M91-K9= |
L-DCNM-S-M91-K9= |
CON-SAU-SM91K9 |
$ 7000 |
MDS 9500 |
DCNM-SAN-M95-K9= |
L-DCNM-S-M95-K9= |
CON-SAU-SM95K9 |
$ 21000 |
Nexus 7000 SAN |
DCNM-SAN-N7K-K9= |
L-DCNM-S-N7K-K9= |
CON-SAU-N7SDCNM |
$ 21000 |
Nexus 5000 SAN |
DCNM-SAN-N5K-K9= |
L-DCNM-S-N5K-K9= |
CON-SAU-N5SDCNM |
$ 7000 |
Nexus 7000 LAN |
DCNM-N7K-K9= |
L-DCNM-N7K-K9= |
CON-SAU-N7DCNM |
$ 10000 |
Nexus 5000 L/S |
DCNM-LS-N5K-K9= |
L-DCNM-LS-N5K-K9= |
CON-SAU-N5LSDCNM |
$ 7500 |
Nexus 5000 LAN |
DCNM-LAN-N5K-K9= |
L-DCNM-L-N5K-K9= |
CON-SAU-N5DCNM |
$ 1000(新規) |
Nexus 3000 LAN |
DCNM-LAN-N3K-K9= |
L-DCNM-L-N3K-K9= |
CON-SAU-N5DCNM |
$ 1000(新規) |
Nexus Access |
DCNM-NXACC-100-K9= |
L-DCNM-NXACC-100-K9= |
CON-SAU-NX100 |
$ 0:Cisco DCNM 6.1 では使用不可 |
Nexus Access |
DCNM-NXACC-250-K9= |
L-DCNM-NXACC-250-K9= |
CON-SAU-NX250 |
$ 0:Cisco DCNM 6.1 では使用不可 |
Fabric Manger ライセンス
表 6-2 に、Cisco Fabric Manager ライセンスを示します。
表 6-2 Fabric Manager ライセンス
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Nexus 5000 SAN |
N5000FMS1K9= |
L-N5000FMS1K9= |
MDS 9500 |
M9500FMS1K9= |
L-M9500FMS1K9= |
MDS 9100 |
M9100FMS1K9= |
L-M9100FMS1K9= |
MDS 9200 |
M9200FMS1K9= |
L-M9200FMS1K9= |
Fabric Manager ライセンスの詳細については、『Cisco Fabric Manager Release Notes』を参照してください。
はじめる前に
次の手順を実行するには、ネットワーク管理者権限が必要です。必要なライセンス ファイルを取得します。
手順の詳細
ステップ 1
[Admin] > [License] を選択して、ライセンス ウィザードを起動します。
ステップ 2
[Server License Files] タブを選択します(図 6-3 を参照)。
図 6-3 Cisco DCNM ライセンスのインストール
ライセンスされた有効な Cisco DCNM-LAN および DCNM-SAN デバイスが表示されます。
(注) ライセンスのロード時にセキュリティ エージェントがディセーブルになります。
シスコから送付されたライセンス パック ファイルをサーバ システムのディレクトリにダウンロードします。
ライセンス ファイルを INSTALL_DIR/dcnm/licenses ディレクトリにコピーします。Microsoft Windows システムでは、デフォルトの INSTALL_DIR の値は C:\Program Files\Cisco Systems です。
ステップ 3
[Add License File] をクリックします。
C:\Program Files\Cisco Systems を参照し、追加するライセンス ファイルを選択します。Cisco DCNM のドキュメンテーションとビデオについては、http://www.cisco.com/go/dcnm を参照してください。
(注) .lic ファイルの内容を編集しないようにしてください。編集すると、Cisco Data Center Network Manager ソフトウェアでは、そのライセンス ファイルに関連付けられたすべての機能が無視されます。このファイルの内容に署名して、内容が変更されないようにする必要があります。ライセンス ファイルを間違って複数回コピー、名前変更、または挿入した場合、重複ファイルは無視されますが、元のファイルはカウントされます。
Cisco DCNM ウィザードを使用したライセンスの表示
既存の Cisco DCNM ライセンスを表示できます。
手順の詳細
ステップ 1
ライセンスをインストールするスイッチを含むファブリック内のスイッチにログインします。
ステップ 2
[Admin] > [License] を選択して、ライセンス ウィザードを起動します。
図 6-4 に、ライセンス情報を示します。
図 6-4 Cisco DCNM ライセンス
(注) デフォルトでは、[Switch Licenses] タブが表示されます。
表 6-3 に、Cisco DCNM サーバ ライセンス フィールドを示します。
表 6-3 Cisco DCNM サーバ ライセンス ファイル
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File Name |
ライセンス ファイルの名前。 |
Feature |
ライセンス ファイルで指定された機能名が示されます。次の値がサポートされます。 • DCNM-LAN • DCNM-SAN • DCNM-SAN-LAN • LAN-ENT-N7K |
PID |
ライセンス ファイルのベンダー文字列に含まれる製品 ID が示されます。たとえば、DCNM-N7K-K0 が Cisco Nexus 7000 シリーズ スイッチのエンタープライズ ライセンスになります。 |
SAN (Free or Total) |
使用されている SAN ライセンスと使用可能な SAN ライセンスの数が示されます。 |
LAN (Free or Total) |
使用されている LAN ライセンスと使用可能な SAN ライセンスの数が示されます。 |
Eval Expiration |
ライセンスの有効期限終了日が示されます。
(注) 7 日間以内に有効期限が切れるライセンスの場合は、[eval expiration] フィールド内のテキストが赤色で表示されます。
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表 6-4 に、Cisco DCNM スイッチ ライセンス フィールドを示します。
表 6-4 Cisco DCNM スイッチ ライセンス
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Group |
ファブリックであるか、LAN グループであるかが示されます。 |
Switch Name |
スイッチの名前が示されます。 |
Model |
デバイスのモデルが示されます。DS-C9124 や N5K-C5020P-BF など。 |
License State |
次のいずれかの、スイッチのライセンス ステータスが示されます。 • Permanent • Eval • Unlicensed • License Not Supported • Expired • Invalid |
License Type |
ライセンスがスイッチベース組み込みライセンスであるか、サーバベース ライセンスであるかが示されます。 |
Eval Expiration |
ライセンスの有効期限終了日が示されます。
(注) 7 日間以内に有効期限が切れるライセンスの場合は、[eval expiration] フィールド内のテキストが赤色で表示されます。
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はじめる前に
次の手順を実行するには、ネットワーク管理者権限が必要です。
手順の詳細
ステップ 1
[Admin] > [License] を選択して、ライセンス ウィザードを起動します。
ステップ 2
[Server License File] タブをクリックします。
ステップ 3
[Add License File] をクリックします。
ライセンス ファイルを格納するディレクトリを参照し、ライセンス ファイルを追加します。ライセンスが追加されたら、ライセンスを既存のスイッチに割り当てます。まだ検出されていないスイッチの場合は、ライセンスが自動的に割り当てられます。
はじめる前に
次の手順を実行するには、ネットワーク管理者権限が必要です。
手順の詳細
ステップ 1
[Admin] > [License] を選択して、ライセンス ウィザードを起動します。
ステップ 2
表で、ライセンスを割り当てるスイッチを選択します。
ステップ 3
[Assign License] をクリックします。
はじめる前に
次の手順を実行するには、ネットワーク管理者権限が必要です。
手順の詳細
ステップ 1
[Admin] > [License]
を選択して、ライセンス ウィザードを起動します。
ステップ 2
表で、ライセンスの割り当てを解除するスイッチを選択します。
ステップ 3
[Unassign License] をクリックします。