レポート マクロ リファレンス
Cisco Prime Performance Manager レポート インターフェイスでは、レポート内で使用可能な多数の定義済みレポート マクロが用意されています。
マクロの呼び出し方法には、次の 2 種類があります。
1. object.macro ( arg1 , arg2 , arg3 , etc.)
2. macro ( object , arg1 , arg2 , arg3 , etc.)
この章内の各リファレンス トピックでは、2 番目の方法の構文が示されています。
引数が角カッコ([])で囲まれている場合、その引数は省略可能であることを意味します。
引数が特定の型であることが示されている場合(オブジェクトは文字列型)、その引数は次のもので置き換えることもできます。
• 同じ型を返すマクロ/アルゴリズム
または
• 数値型/文字列型の場合は数値/文字列値
BOOLEANVALUE
構文
BOOLEANVALUE ( object )
マクロの説明
オブジェクトをブール形式に変換します。失敗すると、ヌルを返します。
BREAK
構文
BREAK ()
マクロの説明
• ProcessPollResult セクション内でのみ使用されます。
• その行およびそれ以降のすべての行に対する処理を中止します。
CONTINUE
構文
CONTINUE ()
マクロの説明
• ProcessPollResult セクション内でのみ使用されます。
• その行の処理をスキップし、次の行に進みます。
DELTA
構文
DELTA ( object )
マクロの説明
ProcessPollResult セクション内でのみ使用されます。
object パラメータは次のとおりです。
• 現在と前のポール値の差分(currentPolling - previousPolling)を返す数値型です。
• 最初のポールである(前の値がない)場合や数値がオーバーフローした場合など、発生する可能性のある状態を考慮します。
DELTA NEXT
構文
DELTANEXT ( object , arg1 )
マクロの説明
• object は数値型です。arg1 は文字列型であり、PollDefinition セクション内で前に作成された変数のインデックスの名前です(オブジェクトと同じテーブル内に存在していなければならない)。
• 前のポーリングの代わりにデータベース内の次の行との間で DELTA マクロを呼び出すことができます。
このマクロは、 arg1 の行の値が変化するまで差分を計算し続けます。
DEVICETYPE
構文
DEVICETYPE ( object )
マクロの説明
• SystemCapabilities.xml ファイル内でのみ使用され、ユーザが再び呼び出してはなりません。
• ノードのデバイス タイプを返します(通常、 object は sysObjectOID)。
DOUBLEVALUE
構文
DOUBLEVALUE ( object )
マクロの説明
オブジェクト(数値または文字列)を double 型に変換し、それを返します。失敗すると、ヌルを返します。
ENDSWITH
構文
ENDSWITH ( object , arg1 )
マクロの説明
• object は文字列型で、 arg1 も文字列型です。
• 文字列オブジェクトの末尾が文字列 arg1 の場合、真を返します。
• Java の endsWith 文字列関数と同様です。
FILTER
構文
FILTER (object, arg1 )
マクロの説明
• object はテーブルです。 arg1 は条件です(ブール値の結果を返す)。
• 条件に合格しないアイテム(偽を返すアイテム)を削除した、オブジェクトのサブセットを返します。
GETALL
構文
GETALL ( object , arg1 )
マクロの説明
• object はテーブルです。arg1 は文字列(キー)です。
• arg1 のカラム値をすべて返します。
GETAVAILABILITYINFO
構文
GETAVAILABILITYINFO ()
マクロの説明
• PollDefinition セクション内でのみ使用されます。
• ノードから可用性情報(システムが起動しているかどうか)を取得します(MWTMCURRTIME、sysUpTime、sysName、および可用性)。
• Poll セクション内のレポートでは、追加の引数として alwaysExecute="true" が必要です。
GETCACHE
構文
GETCACHE ( object )
マクロの説明
• object はキャッシュ内のキーです。
• 指定されたキーに対する値を返します。
• このキャッシュは、他のポール定義内で後から情報を参照できるようにするキーと値のペアのリストです。
GETHOSTADDRESS
構文
GETHOSTADDRESS ( object )
マクロの説明
• ProcessPollResult セクション内でのみ使用されます。
• object は IP アドレスです。
• ホスト アドレスを文字列形式で返します。
GETHOSTNAME
構文
GETHOSTNAME ( object )
マクロの説明
• ProcessPollResult セクション内でのみ使用されます。
• object は IP アドレスです。
• ホスト名を文字列形式で返します。
HASCAPABILITY
構文
HASCAPABILITY ( arg1 )
マクロの説明
デバイスが特定の MIB( arg1 で文字列として指定)に対応しているかどうかをチェックします。
HASVAR
構文
HASVAR ( arg1 )
マクロの説明
• SystemCapability.xml ファイル内でのみ使用されます。
• 指定された変数( arg1 )がデバイスに存在する場合は真を返します。
IF
構文
IF ( object , arg1 , [ arg2 ])
マクロの説明
object はブール型です。
• 2 つの引数が使用されると、object が真ならば arg1 を返すか実行し、 object が偽ならばヌルを返します。
• 3 つの引数が使用されると、object が真ならば arg1 を返すか実行し、object が偽ならば arg2 を返すか実行します。
IFDESCR
構文
IFDESCR ([ object ])
マクロの説明
• ProcessPollResult セクション内でのみ使用されます。
• インターフェイスの説明を返します。先に検索することで、再ポーリングを防ぎます。
• オプションの引数は、この操作のインデックス キーです(デフォルトは ifIndex)。
IFSPEED
構文
IFSPEED ([ object ])
マクロの説明
• ProcessPollResult セクション内でのみ使用されます。
• インターフェイスの設定速度を返します。
• オプションの引数は、この操作のインデックス キーです(デフォルトは ifIndex
)。
IFSPEEDRECEIVE
構文
IFSPEEDRECEIVE ([ object ])
マクロの説明
• インターフェイスの受信速度を返します。
• オプションの引数は、この操作のインデックス キーです(デフォルトは ifIndex )。
INDEXOF
構文
INDEXOF ( object , arg1 , [ arg2 ])
マクロの説明
• object は文字列型、 arg1 は文字列、 arg2 は整数です。
• 2 つの引数( object と arg1 )が使用されると、 object 内で見つかった最初の arg1 の開始インデックスを返します。
• 3 つの引数が使用されると、object 内でインデックス番号 arg2 より後に見つかった最初の arg1 の開始インデックスを返します。
• Java の indexOf 文字列関数と同様です。
INTERVALDURATION
構文
INTERVALDURATION ()
マクロの説明
• WebReport セクションと CSV セクションでのみ使用されます。
• 指定されたレポートの時間間隔を返します(秒単位)。
• レポートでは通常、15 分、1 時間、1 日などになります。
INTVALUE
構文
INTVALUE ( object )
マクロの説明
オブジェクトを整数に変換します。エラーが発生すると、ヌルを返します。
IOSVERSION
構文
IOSVERSION ( object )
マクロの説明
• SystemCapability.xml ファイル内でのみ使用されます(一度しか使用されません)。
• object が「sysDescr」の場合(通常の指定)、指定された文字列から IOS バージョンを解析します。
IPADDRESS
構文
IPADDRESS ( object , [ arg1 , arg2 ])
マクロの説明
• ProcessPollResult セクション内でのみ使用されます。
• object はオクテット文字列のアドレスです。 arg1 と arg2 はオフセットです。
• 1 つの引数のみが使用されると、IP アドレスに変換されたオブジェクトを返します。
• 2 つの引数のみが使用されると、IP アドレスに変換されたオブジェクト(「 arg1 」のバイトから開始)を返します。
• 3 つの引数が使用されると、IP アドレスに変換されたオブジェクト(「arg1」のバイトから開始し、「arg2」のバイトで終了)を返します。
• オフセットは、Java の substring 関数と同様です。
ISNULL
構文
ISNULL (object, [arg1 ])
マクロの説明
• 1 つの引数が使用されると、object がヌルならば真を返し、そうでなければ偽を返します。
• 2 つの引数が使用されると、object がヌルでなければ object を返し、object がヌルならば arg1 を返します。
ISTABLEEMPTY
構文
ISTABLEEMPTY ( object )
マクロの説明
• SystemCapability.xml ファイルと PollDefinition セクションでのみ使用されます。
• object はテーブルです。
• object が空の場合、真を返します。
JOIN
構文
JOIN ( object , arg1 , arg2 )
マクロの説明
• PollDefinition セクション内でのみ使用されます。
• object と arg1 はテーブルです。 arg2 は一致条件を指定します。
• object と arg1 を結合して得られたテーブルを返します。
• object の行と arg1 の行は、条件( arg2 )が真になる場合に結合されます。
LASTVALUE
構文
LASTVALUE ( object )
マクロの説明
• ProcessPollResult セクション内でのみ使用されます。
• object は取得する変数の名前です。
• 最後の値(初めて使用される場合はヌル)を返します。
• PERSISTVALUE マクロとともに使用されます。
LEFTJOIN
構文
LEFTJOIN ( object , arg1 , arg2 )
マクロの説明
• object と arg1 はテーブルです。 arg2 は一致条件です。
• object と arg1 を結合して得られたテーブルを返します。
• object の行と arg1 の行は、条件( arg2 )が真になる場合に結合されます。ただし、object 内の各行は、 arg1 で指定されたオブジェクト内に一致する行がなくても、結果として得られるテーブルに引き続き保持されます。
LENGTH
構文
LENGTH ( object )
マクロの説明
• object は文字列型です。
• object 内の文字の数を返します。
• Java の length 文字列関数と同様です。
LONGVALUE
構文
LONGVALUE ( object )
マクロの説明
オブジェクトを long 型に変換します。エラーが発生すると、ヌルを返します。
MATCHES
構文
MATCHES ( object , arg1 )
マクロの説明
• object は文字列です。 arg1 は、Java の正規表現パターンです。
• arg1 の正規表現パターンが object 内で検出されると、真を返します。
NEXTVALUE
構文
NEXTVALUE ( object )
マクロの説明
• ProcessPollResult セクション内でのみ使用されます。
• object は変数名です。
• 現在の行の次のテーブル行にある変数を返します。
NOT
構文
NOT ( object )
マクロの説明
object はブール型です。
object の反対を返します。
PERSISTVALUE
構文
PERSISTVALUE (object )
マクロの説明
• object は保存する変数の名前です。
• object の現在の値をポール間にわたって保存します。
• LASTVALUE マクロとともに使用されます。
POLL
構文
POLL ( arg1 , arg2 )
マクロの説明
• PollDefinition セクション内でのみ使用されます。
• arg1 は、ポーリングする変数のリストです(二重引用符で囲まれ、カンマで区切られた変数のリスト)。 arg2 は、再ポーリングしなくても他のポールで参照できるようにするために使用されるラベルです。
• スカラ値のグループまたは同じインデックスを共有するテーブル変数のみをポーリングします。
現在および他のレポートで参照されるすべての変数を、同じポール マクロ内で同じラベルを使用してポーリングする必要があります。これにより、再ポーリングが回避されます。
POLLNEXT
構文
POLLNEXT ( arg1 , arg2 , arg3 , arg4 )
マクロの説明
• PollDefinition セクション内でのみ使用されます。
• 各引数の説明は次のとおりです。
– arg1 は、各行を一意に識別するインデックスです(二重引用符で囲まれ、カンマで区切られた変数のリスト)。
– arg2 は、ポーリングする変数のリストです(二重引用符で囲まれ、カンマで区切られた変数のリスト)。
– arg3 は、ポーリングするインデックス変数のリストです。
– arg4 はブール値です。最後の行が直近のポーリングの最後の行と同じ場合でも最後の行を返す場合に真にします。
• まだ取得していないデータを取得します(使用可能な次のデータを取得します)。
POLLPERSIST
構文
POLLPERSIST ( arg1 )
マクロの説明
• SystemCapability.xml ファイル内でのみ使用されます。
• arg1 は、ポーリングする変数のリストです。
• 値をポーリングし、現在のコンテキストに格納します(他の機能チェックですぐに使用するために使用可能)。
PRINT
構文
PRINT ([ object ])
マクロの説明
• 引数が指定されなければ、空白行をコンソール ログに出力します(デバッグ用)。
• 1 つの引数が使用されると、そのオブジェクトをコンソール ログに出力します(デバッグ用)。
PUTCACHE
構文
PUTCACHE ( object , arg1 )
マクロの説明
• object は使用するキーです。 arg1 は使用する値です。
• キーと値のペア( object / arg1 )をキャッシュに格納します。
• このキャッシュは、他のポール定義内で後から情報を参照できるようにするキーと値のペアのリストです。
RATE
構文
RATE ( object , [ arg1 , arg2 ])
マクロの説明
• 1 つの引数が使用されると、オブジェクトに関する前回と今回のポーリング間での変化の速度を返します(時間遅延に sysUpTime を使用して計算を実行)。
• 3 つの引数が使用されると(2 つの引数を使用するオプションはない)、オブジェクトに関する前回と今回のポーリング間での変化の速度を返します。この場合、 arg2 は時間に使用される値です。 arg3 は正しいメトリックを得るための乗数または変換係数です。つまり、秒数またはミリ秒数にするために使用されます。
たとえば、変数 sysUpTime は、1/100 秒の単位で記録されるので、秒数にするには 100 の乗数が必要です。
RETURN
構文
RETURN ()
マクロの説明
• PollDefinition セクション内でのみ使用されます。
• 現在のポーリング宣言の実行を停止します。
SETCPUINFO
構文
SETCPUINFO ([ object ])
マクロの説明
• CPU に関する情報( cpuDescr 、 cpuNum 、 cpuSlot )を設定します。
• CPU インデックスを上書きするには、object をその値に設定します。
SETTIMEVARINFO
構文
SETTIMEVARINFO ( object , arg1 , arg2 )
マクロの説明
• object は使用する時間変数です。 arg1 は次回その変数を使用するかどうかのブール値です。 arg2 はインデックスであり、値が変化するまでそのインデックスで使用します。
• 指定された引数に従って時間変数情報をコンテキストに設定します。
SHORTVALUE
構文
SHORTVALUE ( object )
マクロの説明
オブジェクトを short 型にして返します。エラーが発生すると、ヌルを返します。
STARTSWITH
構文
STARTSWITH ( object , arg1 )
マクロの説明
• object は文字列型で、 arg1 も文字列型です。
• 文字列オブジェクトが arg1 の文字列で始まる場合に真を返します。
• Java の startsWith 文字列関数と同様です。
SUBSTRING
構文
SUBSTRING ( object , arg1 , [ arg2 ])
マクロの説明
• object は文字列型です。 arg1 と arg2 は整数 です 。
• 2 つの引数が使用されると、 object の arg1 インデックスから始まる文字列を返します。
• 3 つの引数が使用されると、object の arg1 インデックスから始まり、 object の arg2 インデックスで終わる文字列を返します。
• 最後の引数が object のサイズより大きい場合、ヌルを返します。
• Java の substring 文字列関数と同様です。
SYSTIME
構文
SYSTIME ()
マクロの説明
現在のシステム時刻を返します(ミリ秒単位)。
TABLEINDICES
構文
TABLEINDICES ( object )
マクロの説明
テーブル内の行を特定するために使用する値として object を設定します(二重引用符で囲まれ、カンマで区切られた変数のリスト)。
TOPN
構文
TOPN ( object , arg1 , arg2 )
マクロの説明
• PollDefinition セクションまたは ProcessDBSummary セクションで使用されます。
• object はテーブルです。 arg1 はソートのキーになるカラムです。 arg2 は取得するレコード数( n )です。
• ソート キーの降順でソートされた行の上位 n ( arg2 )個を返します。
• ProcessDBSummary セクションの Filter セクション内で使用される場合、 rows は、一般に、ProcessDBSummary の実行が完了したときに設定されるオブジェクトとして使用可能な暗黙の変数です。
TOSTRING
構文
TOSTRING ( object )
マクロの説明
object を文字列形式で返します。