この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
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Cisco CNS Network Registrar を使用すると、企業の IP アドレス管理を自動化できます。アドレスを割り当てる際のプロセスの信頼性と効率を高める安定したインフラストラクチャを提供します。さらに、アドレス管理に関連する負荷を大幅に軽減します。Network Registrar には、Domain Name System(DNS; ドメイン ネーム システム)サーバ、Dynamic Host Configuration Protocol(DHCP; ダイナミック ホスト コンフィギュレーション プロトコル)サーバ、Trivial File Transfer Protocol(TFTP; トリビアル ファイル転送プロトコル)サーバが含まれています(図 1-1)。これらのサーバは、Network Registrar の Web ベースのユーザ インターフェイス(Web UI)または Command Line Interface(CLI; コマンドライン インターフェイス)を利用して制御することができます。これらのユーザ インターフェイスによって、さまざまなプラットフォームで動作するサーバ クラスタを制御できます。
また、Network Registrar 6.1 を使用すると、複数のローカル クラスタ サーバとそれらのサーバのアドレス空間を集中管理するためのリージョナル クラスタを 1 つ構成できます。リージョナル管理者は、ローカルの DNS サーバ、DHCP サーバ、および TFTP サーバとの間で設定データの取得や適用を行うことができます。また、ローカル クラスタからのサブネット使用状況データやリース履歴データも同様に処理できます。さらにリージョナル管理者は、Cable Modem Termination System(CMTS; ケーブル モデム終端システム)と連動する Router Interface Configuration(RIC)サーバをリージョナル クラスタから直接管理することもできます。
図 1-1 Network Registrar ユーザ インターフェイスとサーバ クラスタ
基本的なインストールの種類には、次の 3 つがあります。すべての種類がローカル クラスタとリージョナル クラスタの両方で使用可能です。
すでに旧リリースの Network Registrar がインストールされている場合は、重要な更新を済ませ、データベースのバックアップをとります。また、使用環境は次の Java、サーバ、クライアントの要件を満たしている必要があります。
Network Registrar 6.1 をインストールする前に、Java Runtime Environment(JRE)バージョン 1.3.1(または同等の Java Development Kit つまり JDK)以降をシステムにインストールしておく必要があります。JRE は Sun Microsystems の Web サイトで入手できます。
表 1-1 に、Network Registrar サーバの最低限の要件を示します。
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Package Manager(RPM)4.0.4 付きの Red Hat Linux 7.3(カーネル バージョン 2.40)、または Red Hat Linux Enterprise ES あるいは WS 2.1(カーネル バージョン 2.4.9-e.24) |
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現在、Network Registrar には、ローカル クラスタとリージョナル クラスタ用の Web UI、そしてローカル クラスタ用の CLI という 2 つのインターフェイスが含まれています。
• Web UI は Microsoft Internet Explorer 5.5 (Service Pack 2)または Netscape 6.2 以降で動作しますが、Java JRE version 1.3.1 以降をインストールしておく必要があります。
• CLI は Windows、Solaris、Linux のコマンド ウィンドウで動作します。CLI が動作するのはローカル クラスタのみです。リージョナル クラスタでは動作しません。
• 今回のリリースでは、Windows ベースのグラフィカル ユーザ インターフェイス(Win32 GUI)は使用できません。
システムのウイルス スキャンをイネーブルにしている場合は、特定の Network Registrar ディレクトリがスキャンされないように設定することを推奨します。そのように設定しないと、ファイル ロッキングの問題でデータベースが破損し、Network Registrar のプロセスに利用できなくなることがあります。デフォルトの場所にインストールしている場合は、次のディレクトリとそのサブディレクトリを除外します。
• Windows のローカル クラスタ: C:\Program Files\Network Registrar\Local\data
Windows のリージョナル クラスタ: C:\Program Files\Network Registrar\Regional\data
• Solaris および Linux のローカル クラスタ: /var/nwreg2/local/data
Solaris および Linux のリージョナル クラスタ: /var/nwreg2/regional/data
Network Registrar を起動すると、ロギング システム アクティビティが自動的に起動します。Network Registrar では、デフォルトですべてのログが次のディレクトリに格納されます。
• Windows のローカル クラスタ: C:\Program Files\Network Registrar\Local\logs
Windows のリージョナル クラスタ: C:\Program Files\Network Registrar\Regional\logs
• Solaris および Linux のローカル クラスタ: /var/nwreg2/local/logs
Solaris および Linux のリージョナル クラスタ: /var/nwreg2/regional/logs
ヒント Unix ログを監視するには、tail -f コマンドを使用します。
Windows Event Viewer で最新のログ エントリが消えないようにするには、Event Log Settings で「Overwrite Events as Needed」ボックスをオンにします。インストール プロセスでこのオプションが適切に設定されていないことが検出された場合は、修正処理を行うように警告メッセージが表示されます。
Network Registrar の DNS サーバおよび DHCP サーバは、他のどの DNS サーバ、および DHCP サーバとも同時に実行できません。多くの Windows 2000 サーバ システムでは、このサービスはデフォルトでイネーブルになっており、実行されています。Network Registrar のインストール手順で、衝突する可能性のあることが検出された場合、警告メッセージが表示されます。Windows の設定を修正するには、Service Control Manager(Windows 2000 では Control Panel > Administrative Tools >
Services )で Microsoft サーバの Startup Type を Automatic から Manual または Disabled に変更するか、いずれかのユーザ インターフェイスの Stop 機能を利用して、Microsoft サーバと衝突する Network Registrar プロトコル サーバを停止します(システムをリブートした後に Network Registrar サーバが自動的に起動しないようにするために、 server DNS | DHCP | TFTP disable start-on-reboot コマンドが CLI で利用できます)。
ユーザ名の大文字と小文字は区別されません。大文字小文字だけが異なるユーザ名でアップグレードした場合、アップグレード プロセスではこのユーザ名の衝突が排除され、その旨の警告メッセージが mcdupgrade_log ファイルに表示されます。
既存のユーザ名はすべて、Web UI で定義されたとおり、NRCMD 限定アクセス ユーザに変換されます。ただし、スーパーユーザに変換される admin アカウントは例外です。 admin アカウントがない場合は、パスワード changeme で作成されます。
Network Registrar 6.1 では、プロセス、ユーティリティ、およびファイルにおいて名前の変更が多数発生しました。以前のリリースの自動化スクリプトを使用する場合、これらの名前の変更による影響に注意する必要があります。 表 1-2 に変更の要約を示します。
Network Registrar のインストール後は、ライセンス キーを入力して、使用するネットワーク用に
Network Registrar を設定する必要があります。設定手順の詳細については、『 Network Registrar User's Guide 』を参照してください。CLI で利用できるコマンドの詳細については、『 Network Registrar CLI Reference 』を参照してください。Web UI および CLI から、別途オンライン ヘルプを参照できます。