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この章では、Broadband Access Center for Cable(BACC)2.6.2.x 以上のバージョンを BAC 2.7.1 にアップグレードする方法について説明します。BACC 2.6.2.x より前の BAC リリースを使用している場合は、システムを BACC 2.6.2 にアップグレードしてから、ここに記載されたアップグレード手順を実行する必要があります。
表6-1 に、各バージョンの BAC コンポーネントに必要なアップグレード作業の概要を示します。
(注) このリリースでは、アプライアンス DPE-590 がサポートされません。ただし、BAC 2.7.1 RDU と互換性のある BACC 2.7 に DPE-590 をアップグレードできます。
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BAC アップグレード手順では、以下で指定された順番でコンポーネントをアップグレードする必要があります。それ以外の順番でアップグレードを実行すると、プロビジョニング中にエラーが発生します。
1. 「準備作業」
RDU を除くすべてのコンポーネントをアップグレードする前に、次の手順を実行する必要があります。
ステップ 1 BAC コンポーネントが格納されているコンピュータ上で、アップグレード ファイル( 271upgrade.tar )を解凍します。
patch271/bin アップグレード フォルダにコンポーネント アップグレード スクリプトが抽出されます。
ステップ 2 RDU データベース ファイルをバックアップするには、 BPR_HOME/rdu/bin ディレクトリ内の backupDb.sh を実行します。
ここで、 /var/backup はデータベース バックアップ ディレクトリです。
この例では、すべてのバックアップ データベース ファイルがディレクトリ /var/backup/rdu-backup-20070316-031028 に格納されます。最後のサブディレクトリ( rdu-backup-20070316-031028 )は自動作成され、現在のタイム スタンプが付加されます。
(注) タイムスタンプを含むサブディレクトリのフォーマットは、rdu-backup-yyyyMMdd-HHmmss です。この例では、サブディレクトリは rdu-backup-20070316-031028 になります。つまり、このディレクトリには、2007 年 3 月 16 日の午前 3:10:28 に開始したバックアップが格納されています。
backupDb.sh ツールの使用方法については、『 Cisco Broadband Access Center Administrator Guide, 2.7.1 』を参照してください。
ステップ 1 新しい BAC のインストールに対応する setup.bin ファイルを実行します。 setup.bin ファイルによって、以前のインストールが自動的に検出されます。
ステップ 2 データベース移行手順を実行するように要求されたら、 migrateDb.sh ツールを使用して移行スクリプトを実行します(RDU データベースの移行を参照)。
インストールされた Solaris DPE を 2.6.x および 2.7.x バージョンから 2.7.1 バージョンにアップグレードする手順は、次のとおりです。
ステップ 1 アップグレード フォルダから、次のスクリプトを実行します。
ステップ 2 アップグレード プロセスを終了するには、DPE を手動で再起動する必要があります。
ステップ 3 バージョン情報が BAC リリース 2.7.1 を示しているかどうかを確認するには、次のように入力します。
(注) 以前のバージョンのファイル bpr.jar は bpr-2x.jar に名前変更され、 BPR_HOME/lib ディレクトリに格納されます。
ステップ 4 インストールされたファイルのリストを確認します。次のような出力が表示されます。インストールされたコンポーネントに応じて、ここに示された出力とディレクトリの内容が異なることがあります。
DPE デバイスには、リモートからパッチを適用できます。これらのデバイスにローカルにアクセスしている場合は、イメージ全体を再構築できます。必要なイメージ再構築手順については、DPE デバイスに付属の『 DPE-2115 Recovery CD-ROM Release Notes 』を参照してください。
(注) このリリースでは、アプライアンス DPE-590 がサポートされません。ただし、BAC 2.7.1 RDU と互換性のある BACC 2.7 に DPE-590 をアップグレードできます。
DPE コンポーネントをリリース 2.7.1 にアップグレードする手順は、次のとおりです。
ステップ 1 パッチを適用する各 DPE との FTP(ファイル転送プロトコル)接続を開き、パッチ バンドルを DPE にアップロードします。該当する DPE ファイル名については、ステップ 3 を参照してください。
(注) FTP 接続を開く場合は、ユーザ名 admin、および目的の DPE に対して選択されたログイン パスワードを入力します。
ステップ 2 FTP 接続が確立されたら、FTP プロンプトで次のように入力して、/ incoming ディレクトリに移動します。
これにより、DPE が検出しやすくなるように、パッチ ファイルが配置されます。
ステップ 3 現在 DPE で稼働中の BAC バージョンに対応するアップグレード ファイルを選択し、FTP ファシリティを使用して、DPE にアップグレード ファイルをコピーします。
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たとえば、FTP を介して DPE-2115 アップグレード ファイルを BACC 2.6.2.x から BAC 2.7.1 にコピーする場合は、次のコマンドを使用します。
ステップ 4 特権モードで各 DPE にログインし、 upgrade コマンドを実行します。
ステップ 5 2.7.1 アップグレード ファイルを選択するように要求されたら、ファイルを選択して、適用します。
ステップ 6 特権モードで各 DPE にログインし、 show version コマンドを実行します。DPE で稼働している現在のソフトウェア バージョンが BAC 2.7.1 として表示されます。
Cisco Network Registrar(CNR; Ciscoネットワーク レジストラ)拡張を BACC 2.6.2.x または 2.7.x から BAC 2.7.1 にアップグレードする手順は、次のとおりです。
ステップ 1 271-upgrade-cnrep.sh スクリプトを実行します。
ステップ 2 プロンプトが表示されたら、Network Registrar Server Agent を停止します。
アップグレード スクリプトによって、アップグレードされた拡張ポイント ファイルが必要なディレクトリに自動的にコピーされます。完了したら、Network Registrar Server Agent を再起動するように要求されます。
ステップ 3 出力情報が BAC リリース 2.7.1 を示しているかどうかを確認するには、次のように入力します。
ステップ 4 BPR_HOME/lib ディレクトリに移動します。アップグレードに成功した場合、表示されるディレクトリの内容は、Solaris DPE アップグレードのインストール済みファイル リストに libbprextensions-2x.so ファイルを追加したものと同様になります。
(注) 以前のバージョンのファイル bpr.jar は bpr-2x.jar に名前変更され、 BPR_HOME/lib ディレクトリに格納されます。
ステップ 5 アップグレードに成功したことを別の方法で確認する必要がある場合は、 NR_HOME/extensions/dhcp/dex ディレクトリに移動して、これらのファイルが表示されるか確認します。
(注) この手順で定義されている NR_HOME パスは、Network Registrar インストール ディレクトリ(デフォルトのインストール ディレクトリは /opt/nwreg2)のあとに、システムにインストールされた Network Registrar バージョンに応じて /regional または /local ディレクトリを付加したものです。
インストールされたコンポーネントに応じて、この手順で示されたディレクトリの内容と上記の出力が異なることがあります。
(注) BAC 2.7.1 KDC では新しいライセンスが必要です。BAC を再起動する前に、適切なライセンスおよび証明書がインストールされていることを確認してください。
KDC を BACC 2.6.2.x または 2.7.x から BAC 2.7.1 にアップグレードする手順は、次のとおりです。
ステップ 1 271-upgrade-KDC.sh スクリプトを実行します。
ステップ 2 BAC エージェントを手動で起動して、アップグレード プロセスを完了します。
ステップ 3 出力情報が BAC リリース 2.7.1 を示しているかどうかを確認するには、次のように入力します。
ステップ 4 BPR_HOME/kdc/internal/bin ディレクトリに移動します。アップグレードに成功した場合、ディレクトリの内容は次の出力のようになります。
(注) インストールされたコンポーネントに応じて、この手順で示されたディレクトリの内容と上記の出力が異なることがあります。
RDU データベース移行スクリプトを使用すると、RDU データベースを BACC 2.6.2.x から BAC 2.7.1 に移行することができます。
BAC 2.7.1 インストール プログラム( setup.bin )を実行すると、移行スクリプトが自動的にインストールされます。インストール プログラムは移行スクリプト ファイルを展開して、
BPR_HOME/migration ディレクトリに格納します。 migrateDb.sh ツールを使用して、RDU データベース移行スクリプトを実行します。BACC 2.6.2.x データベースが BAC 2.7.1 に移行されます。
(注) 新しい BAC バージョンをインストールする前に、backupDb.sh スクリプトを実行して、データベース ファイルをバックアップする必要があります。詳細については、『Cisco Broadband Access Center Administrator Guide, 2.7.1』を参照してください。
移行が完了したら、 verifyDb.sh スクリプトを実行して、データベースの一貫性を確認します。検証は任意の手順です。移行によるダウンタイムを短縮する必要がある場合は、省略できます。データベースを移行したら、 BPR_HOME/rdu/internal/db/bin ディレクトリ内にある verifyDb.sh スクリプトを実行します。
データベースを移行するたびに、 BPR_DATA/rdu/logs ディレクトリ内の移行ログ ファイルに情報が記録されます。移行中のデータベースのバージョンは、 migration.log ファイルに記録されます。
bprAgent start rdu コマンドを使用して RDU を起動し、 rdu.log ファイル内の正常な初期化に関するメッセージを調べます。
リリース 2.6.2.x から移行する場合は、 migrateDb.sh スクリプトの実行時に、コマンドライン パラメータを使用して一時ストレージ用のファイル システム ディレクトリを指定する必要があります。このスクリプトは BPR_HOME/migration ディレクトリにあります。
この移行を実行する場合は、一時ストレージに必要な使用可能ディスク領域を確保する必要があります。使用可能なディスク領域のサイズは、古いデータベース ファイルのサイズ以上でなければなりません。ただし、パフォーマンス上の理由から、このディレクトリをデータベースおよびデータベース ログ ファイルとは別のディスクに配置することを推奨します。
リリース 2.7.x からの移行は、新しい BAC のインストールに対応した setup.bin ファイルを実行するだけで済みます。