この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、メンテナンスとアップグレードの手順について説明します。この章は、次の項で構成されています。
• 「ASA 5580-20 から ASA 5580-40 へのアップグレード」
この項では、適応型セキュリティ アプライアンスのシャーシ カバーの取り外しと付け直しの方法について説明します。この項では、次のトピックについて取り上げます。
警告 オン/オフ スイッチのあるシステムを扱う際は、事前に電源をオフにして、電源コードを外しておいてください。ステートメント 1
警告 この製品は短絡(過電流)保護が備わっている建物に設置します。保護装置の定格が米国で 120 VAC、20 A 未満(他の国では 240 VAC、16-20 A 未満)であることを確認してください。ステートメント 1005
警告 この機器は接地されている必要があります。アース線を破損させたり、正しくアース線を取り付けていない機器を稼動させないでください。アースが適切かどうかはっきりしない場合、電気検査機関または電気技師に確認してください。ステートメント 1024
警告 ブランクの前面プレートおよびカバー パネルには 3 つの重要な役割があります。シャーシ内部の危険な電圧および電流に接触しないように防御の役割を果たします。他の機器に悪影響を与える電磁干渉(EMI; Electromagnetic Interference)を外に出しません。さらに、シャーシ全体に冷却用の空気を流します。カード、前面プレート、前面カバー、および背面カバーをすべて取り付けてから、システムを稼動させてください。ステートメント 1029
(注) シャーシ カバーを取り外しても、シスコの保証に影響はありません。適応型セキュリティ アプライアンスのアップグレードに、特殊な工具は不要です。また、アップグレードによって高周波が漏れることもありません。
ステップ 1 『 Regulatory Compliance and Safety Information for the Cisco ASA 5580 』を読みます。
ステップ 2 ラックマウントの場合は、ラックから適応型セキュリティ アプライアンスを引き出します。
ロック ラッチがロックされている場合は、シャーシの背面にある T-15 トルクス ドライバを使用してロックを解除します。T-15 トルクス ドライバの位置については、図2-4 を参照してください。ロックしているネジを反時計回りに 1/4 回転させます。図3-1 を参照してください。
ステップ 3 シャーシの上にあるカバー ラッチを引き上げます。図3-1 を参照してください。
ステップ 4 シャーシ カバーを後ろにスライドさせて引き上げ、取り外します。図3-2 を参照してください。
ステップ 1 シャーシの上にカバーを置き、スライドさせて取り付けます。カバー ラッチを押し下げて、所定の位置にロックします。
(注) 適応型セキュリティ アプライアンスの電源を入れる前に、シャーシ カバーが所定の位置にしっかりとロックされていることを確認してください。
ステップ 2 ラック、卓上、またはテーブルに適応型セキュリティ アプライアンスを取り付け直します。あるいは、ラックに入れ直します。
(注) 診断パネルを確認するためにシャーシ カバーを取り外す際には、適応型セキュリティ アプライアンスの電源を入れたままにします。適応型セキュリティ アプライアンスの電源を切ると、診断パネルのインジケータがクリアされます。
ステップ 1 ラックから適応型セキュリティ アプライアンスを引き出します。
詳細については、「シャーシ カバーの取り外し」を参照してください。
ステップ 3 診断パネルの位置については、図2-6 を参照してください。
各インジケータが表示する内部ヘルス情報については、「 診断パネル」を参照してください。故障した部品の取り外しと取り付けを行うには、この章の指示に従います。TAC に問い合せる際に内部ヘルス インジケータ情報を使用すると、トラブルシューティングに役立ちます。
適応型セキュリティ アプライアンスには 9 個の拡張カード スロットがあります。スロット 1 と 2 は PCI-X スロットで、将来の使用のために予約されています。スロット 3 ~ 9 は PCI Express カード スロットです。すべてのスロットはフルハイト スロットです。スロット 9 は予約されており、ネットワーク インターフェイス カードに使用することはできません。
インターフェイス カードを取り外すには、次の手順に従います。
ステップ 1 適応型セキュリティ アプライアンスの電源を切ります。
ステップ 2 電源コードを適応型セキュリティ アプライアンスから取り外します。
ステップ 3 ラックマウントの場合は、ラックから適応型セキュリティ アプライアンスを引き出します。
ステップ 4 静電気が制御されている環境に適応型セキュリティ アプライアンスがあることを確認します。
詳細については、 「静電気防止対策を施した環境での作業」 を参照してください。
詳細については、「シャーシ カバーの取り外し」を参照してください。
ステップ 6 拡張カード スロットのロックを解除するには、青いつまみの中央部を押し下げ、ラッチを開きます。図3-3 を参照してください。
ステップ 7 カードを取り付けるには、ソケットの上にカードを置き、ゆっくり押し込みます。図3-3 を参照してください。
図3-3 拡張カード スロットのロック解除とカードの取り付け
インターフェイス カードを取り付けるには、次の手順に従います。
ステップ 1 カードを取り付けるには、カードのコネクタをマザーボード上のソケットに合せ、カードをソケットに押し込みます。青いつまみの外縁を押し下げて、カードを所定の位置にロックします。
(注) 拡張カードを取り外すには、保持クリップのロックを解除します。拡張カードを取り付けるには、保持クリップをロックします。
詳細については、「シャーシ カバーの付け直し」を参照してください。
ステップ 3 サーバのレールリリースの取っ手を押し、サーバを後ろにスライドさせてラックに入れます。
ステップ 4 電源コードを適応型セキュリティ アプライアンスに接続し直します。
ステップ 5 適応型セキュリティ アプライアンスの電源を入れます。
適応型セキュリティ アプライアンスには、2 個のホットプラグ可能な電源モジュールが付属しています。これらの電源モジュールにより、冗長電源構成が実現します。いずれか一方の電源モジュールの取り付けまたは交換を行う際に、もう一方の電源モジュールが動作中で正常に機能している限り、適応型セキュリティ アプライアンスの電源を切る必要はありません。
(注) 適応型セキュリティ アプライアンスを常に使用できるように、2 つの電源モジュールはそれぞれ別の AC 電源から電力が供給されていることを確認してください。
この項では、適応型セキュリティ アプライアンスの電源モジュールの取り外しと取り付けの方法について説明します。この項では、次のトピックについて取り上げます。
電源モジュールはホットプラグ可能です。冗長電源モジュールは、適応型セキュリティ アプライアンスの稼動中に交換できます。電源モジュールが 1 つしか取り付けられていない場合、適応型セキュリティ アプライアンスの電源が入っている状態では、その電源モジュールを取り外さないでください。動作中の電源モジュールを取り外すと、ただちに電力損失が発生します。
(注) 次の手順が適用されるのは、動作中で正常に機能している電源モジュールが 1 つしかない場合だけです。
ステップ 1 適応型セキュリティ アプライアンスの電源を切ります。
ステップ 2 電源コードを適応型セキュリティ アプライアンスから取り外します。
ステップ 3 適応型セキュリティ アプライアンスに付属の T-15 トルクス ドライバを使用して、付属ネジを取り外します。図3-4 を参照してください。T-15 トルクス ドライバの位置については、図2-4 を参照してください。
ステップ 4 ラッチを押し、電源モジュールの取っ手を引きます。図3-4 を参照してください。
ステップ 5 電源モジュールをシャーシから引き離して取り外します。図3-5 を参照してください。
適応型セキュリティ アプライアンスの電源モジュールを取り付けるには、次の手順に従います。
ステップ 1 電源モジュールを所定の位置に合せ、押し込みます。図3-6 を参照してください。
ステップ 2 電源モジュールの取っ手をロックします。図3-7 を参照してください。
ステップ 3 T-15 トルクス ドライバを使用して、電源モジュールを所定の位置にネジで取り付けます。
電源モジュールのインジケータと前面パネルのヘルス インジケータが緑色になっていることを確認します。
ステップ 5 適応型セキュリティ アプライアンスの電源を入れます。
適応型セキュリティ アプライアンスには 6 個のファンがあります。ファンの位置については、図2-6 を参照してください。適応型セキュリティ アプライアンスは、適切なエアーフローを確保する 5 + 1 構成のホットプラグ可能な冗長ファンをサポートします。この項では、適応型セキュリティ アプライアンスのファンの取り付けと取り外しの方法について説明します。次のトピックについて取り上げます。
図3-8 に、ファンおよびそのコネクタとインジケータを示します。
適応型セキュリティ アプライアンスのファンを取り外すには、次の手順に従います。
ステップ 2 シャーシ カバーを取り外します。詳細については、「シャーシ カバーの取り外し」を参照してください。
ステップ 3 故障しているファンを特定します。ファンの上部にあるインジケータがオレンジ色になっているか、または診断パネル上の FAN X インジケータが点灯している場合、そのファンは故障しています。
診断パネルの詳細については、図2-7 を参照してください。
ステップ 4 ファンを取り外すには、赤いプラスチック製の取っ手を持って引き上げます。図3-9 を参照してください。
(注) ファンの取り外しと交換は 1 つずつ行ってください。
適応型セキュリティ アプライアンスのファンを取り付けるには、次の手順に従います。
ステップ 1 新しいファンを取り付けるには、ファンのインジケータの下にあるコネクタをマザーボード上の接続部に合せて、ファンをスロットに置きます(コネクタの位置については、図3-8 を参照してください)。
ステップ 2 ファンがカチッと鳴るまで所定の位置に押し込みます。
ステップ 3 各ファンのインジケータが緑色になっていることを確認します。
(注) ファンを取り付けた後、前面パネルの内部システム ヘルス インジケータが緑色になっていない場合は、ファンを取り付け直します。
ステップ 5 レールリリースの取っ手を押し、適応型セキュリティ アプライアンスを後ろにスライドさせてラックに入れます。
(注) 適切なユーザ アップグレード ライセンスを購入すると、注文の完了時に Product Activation Key(PAK)を受け取ります。同封の指示に従って、http://www.cisco.com/go/license にアクセスします。お客様の連絡先情報、PAK 番号、およびモジュールのシリアル番号の入力を求められます。Content Security Edition モジュールのソフトウェアは、次回のアップデートの確認時に、新しいユーザ カウントと Plus 機能のいずれか一方または両方に対して自動的かつ透過的に有効になります。
適応型セキュリティ アプライアンスは、2 プロセッサ構成または 4 プロセッサ構成の動作をサポートします。適応型セキュリティ アプライアンスは、プロセッサ ソケット 1 にインストールされているプロセッサによるブート機能をサポートします。
適応型セキュリティ アプライアンスの電源モジュールは、各プロセッサに所定の電力を供給します。各電源モジュールは、そのプロセッサに隣接するスロットに取り付ける必要があります。
(注) 新しいプロセッサを追加する前に、必ずライセンスをアップグレードしてください。ライセンスをアップグレードした後に、シャーシをリブートする必要があります。ライセンスをアップグレードした後に、リブートしなかった場合または新しいプロセッサを追加せずにリブートした場合、シャーシは引き続き ASA 5580-20 の適応型セキュリティ アプライアンスとして動作します。
プロセッサと電源モジュールは、適応型セキュリティ アプライアンスの前面のモジュールに格納されています。このモジュールには前面パネルからアクセスできるので、プロセッサを取り付けたり交換したりする際に、ラックから適応型セキュリティ アプライアンスを引き出す必要はありません。
ステップ 1 適応型セキュリティ アプライアンスの電源を切ります。
ステップ 2 アース ストラップを使用します。詳細については、「静電気防止対策を施した環境での作業」を参照してください。
ステップ 3 レバーのラッチを解放します。図3-10 を参照してください。
ステップ 4 取っ手を下げて、適応型セキュリティ アプライアンスからモジュールをリリース ラッチ キャッチのところまで引き出します。図3-10 を参照してください。
ステップ 5 しっかりとモジュールを持ったまま、リリース ボタンを押し、適応型セキュリティ アプライアンスからモジュールを引き出します。図3-11 を参照してください。
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ステップ 6 モジュールのカバーに取り付けられているファンを取り外すには、赤いプラスチック製の取っ手を持って引き上げます。図3-12 を参照してください。
ステップ 7 ラッチを解放し、カバーを開きます。図3-12 を参照してください。
ステップ 1 ヒートシンク保持ブラケットを開きます。図3-13 を参照してください。
ステップ 2 プロセッサ ソケット保護カバーを取り外します。図3-14 を参照してください。カバーは、後で使用できるように保管しておいてください。
ステップ 3 ラッチを回し、保持ブラケットを開きます。図3-15 を参照してください。
ステップ 4 プロセッサを取り付けツールから切り離した場合は、慎重にプロセッサをツールに挿入し直します。図3-16 を参照してください。
ステップ 5 プロセッサ取り付けツールをソケットに合せ、プロセッサを取り付けます。図3-17 を参照してください。
ステップ 6 プロセッサ取り付けツールがカチッと鳴ってプロセッサから切り離されるまで、しっかりと押し込みます。その後、プロセッサ取り付けツールを取り外します。図3-18 を参照してください。
ステップ 7 プロセッサ保持ブラケットとプロセッサ保持ラッチを閉じます。図3-19 を参照してください。
図3-19 プロセッサ保持ブラケットとプロセッサ保持ラッチの閉塞
ステップ 9 ヒートシンクを取り付けます。強く押して、しっかりと締め付けます。図3-20 を参照してください。
ステップ 10 ヒートシンク保持ブラケットを閉じます。図3-21 を参照してください。
ステップ 11 プロセッサ電源モジュールを取り付けます。プロセッサ電源モジュールには鍵がかけられ、取り付け時に鍵を合せる必要があります。図3-22 を参照してください。
(注) プロセッサを取り付けるときは、必ずプロセッサ電源モジュールを取り付けてください。対応するプロセッサ電源モジュールがない場合、システムはブートに失敗します。
ステップ 12 プロセッサ モジュール カバーを閉じます。図3-23 を参照してください。
ステップ 13 ファンのインジケータの下にあるコネクタをマザーボード上の接続部に合せて、ファンをスロットに置き、取り付けます。ファンがカチッと鳴るまで所定の位置に押し込みます。
ステップ 14 各ファンのインジケータが緑色になっていることを確認します。
ステップ 15 メモリ モジュールを適応型セキュリティ アプライアンスに取り付けます。4 つのメモリ モジュールは、スロット 17I、18I、25M、および 26M に取り付ける必要があります。図3-24 を参照してください。
(注) アップグレード以前のメモリの位置は、1A、2A、3B、4B 9E、10E、11F、12F です。
ステップ 16 適応型セキュリティ アプライアンスの電源を入れます。
ASA 5580 適応型セキュリティ アプライアンスの接触不良をトラブルシューティングするには、次の作業を行います。
• すべての電源コードがしっかりと接続されていることを確認します。
• すべての内蔵部品および外部部品について、すべてのケーブルが正しい位置にしっかりと接続されていることを確認します。
• すべてのデータ ケーブルおよび電源コードを取り外し、損傷していないかを調べます。ケーブルのピンが曲がっていないこと、またはケーブルのコネクタが損傷していないことを確認します。
• デバイスにラッチが付いている場合は、それらのラッチが完全に閉じてロックされていることを確認します。
• 部品が正しく接続されていないことを示すインターロックまたは相互接続のインジケータを確認します。
問題が解決しない場合は、各デバイスを取り外し、コネクタとソケットについて、ピンが曲がっていないか、またはその他の損傷がないかを調べながら、取り付け直します。