この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
サイト間 VPN のモニタリングでは、デバイスおよびトンネルのパフォーマンスの最も重要なすべての指標が、ひと目でわかるように示されます。Performance Monitor では、サイト間の問題が存在しているか、どこに問題があるかを、すぐに判断することもできます。この情報を利用し、ネットワーク管理ツールを使用して、ネットワークおよびユーザの問題を軽減したり、なくしたりすることが可能です。
• 組織のイントラネットおよび信頼できるパートナー、仕入先、顧客、または持ち株会社。
Performance Monitor は、次の場所でサイト間 VPN サービスをモニタします。
• サポートされている 1 つ以上のサービス モジュールがインストールされた Cisco Catalyst 6500 シリーズ スイッチ。
• Cisco VPN 3000 シリーズ コンセントレータ。
• PIX Security Appliances(PIX ファイアウォールとも呼ばれる)。
(注) Performance Monitor では、ある Easy VPN サーバで、サイト間 VPN またはリモートアクセス VPN のいずれかで、サポートされているルータ、アプライアンス、ファイアウォール、およびコンセントレータが VPN ヘッドエンド デバイスのように機能することが可能であっても、すべての Easy VPN セッションが RAS VPN セッションのように示されます。「Easy VPN について」(P.5-2)を参照してください。
ヒント サイト間 VPN サービスの一般的な問題をトラブルシューティングするには、付録のトラブルシューティングを参照してください。
Cisco IOS ルータの Dynamic Multipoint VPN(DMVPN; ダイナミック マルチポイント VPN)機能は、GRE トンネル、IPSec 暗号化、および Next Hop Resolution Protocol(NHRP)を組み合わせて、大規模および小規模の IPsec VPN を作成するための簡潔で拡張性のある方法を提供します。NHRP では、ハブがすべてのスポークに関するパブリック IP アドレスのデータベースを保持しています。DMVPN ネットワークのスポークは、ブート セッション中に自身のパブリック IP アドレスをハブに登録します。ソース スポークはハブ上の NHRP データベースに問い合わせて、宛先スポークのパブリック IP アドレスを取得します。マルチポイント GRE トンネル インターフェイスでは、単一の GRE トンネルが複数の IPSec トンネルをサポートできます。これにより、複雑さが軽減します。
DMVPN は、 ハブツースポーク 、および スポークツースポーク の 2 つのコンフィギュレーションをサポートしています。
– VPN に新しいスポークを追加するためのゼロタッチ プロビジョニング。
– ハブツースポークからのマルチキャスト トラフィックのサポート。
• スポークツースポーク展開の利点には、ハブ アンド スポーク展開のすべての利点が含まれ、さらに次の利点もあります。
– ダイナミック スポークツースポーク トンネルの方向付け。
– 仮想フル メッシュへの、小さいスポークによる参加のサポート。
また、Performance Monitor では、第 3 のオプションとして スポークツーハブ を選択できます。スポークツーハブは、実際にはユーザが展開できる設定ではありません。Performance Monitor の便利な点は、スポークを選択し、それに関連するハブを簡単に識別できることです。
Performance Monitor では、[Tunnels] ページに DMVPN の使用が表示されます。ここでは、表示されたすべての結果は、[Select Tunnel Type] リストから選択した内容によって制約されています。「サイト間デバイス トンネル テーブルの表示」を参照してください。
(注) 次のすべてを実行した場合、DMVPN スポークツースポーク トンネルに関する大量の E メールを受信する可能性があります。
• スポーク間セッションをサポートするフル メッシュ トポロジを使用するように、DMVPN を設定する。
• サイト間 VPN トンネル ダウン イベントのしきい値を設定する。
• これらのイベントの自動 E メール通知をスケジューリングする。
サイト間トンネルはダイナミックで、多数のトンネル ダウン イベントが含まれる設計により、存続期間が短くなります。この大量の E メールの問題が発生する場合は、E メールの通知をディセーブルにするか、ハブだけをモニタするように Performance Monitor を設定することを推奨します。
次の表は、DMVPN と Easy VPN の主な違いについてまとめています。Easy VPN の詳細、および Performance Monitor で Easy VPN がどのように表示されるかについては、 「Easy VPN について」(P.5-2) を参照してください。
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ここでは、サイト間 VPN サービスを提供する個々のデバイスおよびモジュールのステータスを、どのようにモニタするかについて説明します。
• 「サイト間デバイスの使用とアクティビティのモニタリング」
ネットワーク内で検証済みのサイト間デバイスまたはサービス モジュールの使用、およびアクティビティ統計情報のテーブルを表示および作業できます。すべてのデバイスを表示することも、特定のグループ内のデバイスを表示することもできます。この概要を使用すると、次のことができます。
• デバイスの使用状況とアクティビティ、デバイス障害、およびデバイスの暗号化アクティビティの説明を分離します。
• サイト間 VPN サービスを提供するデバイスまたはモジュールの状態を要約したチャートおよびグラフを表示します。
サイト間デバイス テーブルを表示するには、[Monitor] > [Site-to-Site VPN] > [Devices] を選択します。このテーブルのカラムの説明については、 表 6-2 を参照してください。
• ユーザ定義の 1 つのデバイス グループのデバイスのみを表示するか、またはすべてのデバイスを表示する。[Select Group] リストからグループ名を選択します。リフレッシュされたページには、指定されたグループのデバイスのみが表示されます。デフォルトでは、すべてのデバイスが表示されます。モニタしているデバイスの中には、ユーザ定義のデバイス グループに属していないものがあります。
• イベント ブラウザを開いて、特定のデバイスまたはサービス モジュールに関する重大なエラー(P1 または P2)のみを表示する。デバイスの [Alert] カラムでアラート アイコンをクリックします。
(注) 重大なエラーがないデバイスまたはモジュールでは、[Alert] カラムが空になっています。
• 1 つのデバイスまたはサービス モジュールの全体の状態を要約するチャートとグラフを表示する。[Device] カラムで DNS 名または IP アドレスをクリックします。
• 1 つのデバイスまたはサービス モジュールに対するスループット グラフを表示する。[Throughput (Kbps)] カラムでハイパーリンクされているエントリをクリックします。
• 1 つのデバイスまたはサービス モジュールに対して、ドロップしたパケットのグラフを表示する。[Packet Drop %] カラムでハイパーリンクされているエントリをクリックします。
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重大度が高い問題または障害が発生した場合に、アラート アイコンが表示されます。このアイコンをクリックしてイベント ブラウザを開いて、重大なサイト間 VPN エラーのみがフィルタされた内容を表示します。「インターフェイスのアイコンについて」を参照してください。 イベント ブラウザ要素のリファレンス情報については、「イベント ブラウザ ウィンドウ」を参照してください。 (注) イベントをクリアした後、1 分経過するか、ページがリフレッシュされるかのいずれか早い方まで、アラート アイコンはデバイス モニタリング ページに表示され続けます。 |
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前回のポーリング サイクル以降の、パブリック インターフェイスを介した受信および送信オクテットの合計(バイト)が表示されます。 |
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前回のポーリング サイクル以降に、アクティブなフェーズ 1(IKE)およびフェーズ 2(IPSec)のトンネルを介して受信したパケット数が表示されます。 |
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前回のポーリング サイクル以降に、アクティブなフェーズ 1(IKE)およびフェーズ 2(IPSec)のトンネルを介して送信したパケット数が表示されます。 |
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前回のポーリング サイクル以降に、フェーズ 1(IKE)トンネルおよびフェーズ 2(IPSec)トンネルでドロップしたパケットの数を、すべての受信および送信パケットの割合(パーセンテージ)として表示します。 |
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検証済みのサイト間デバイスおよびサービス モジュールの操作における障害が記載されているテーブルを表示し、作業するには、[Monitor] > [Site-to-Site VPN] > [Devices] > [Failures] を選択します。
[Site-to-Site Failures] ページ上のすべての測定値は、デルタとして計算されます。カラムについては、 表 6-3 を参照してください。
障害テーブルの 1 つのデバイスまたはサービス モジュールの全体の状態を要約するチャートとグラフを表示するには、[Device] カラムで対象の DNS 名または IP アドレスをクリックします。
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重大度が高い問題または障害が発生した場合に、アラート アイコンが表示されます。このアイコンをクリックしてイベント ブラウザを開いて、重大なサイト間 VPN エラーのみがフィルタされた内容を表示します。「インターフェイスのアイコンについて」を参照してください。 イベント ブラウザ要素のリファレンス情報については、「イベント ブラウザ ウィンドウ」を参照してください。 |
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受信のフェーズ 1(IKE)およびフェーズ 2(IPSec)の接続において、リモートで開始され、失敗したものを、すべての接続の試行(受信および送信)の割合(パーセンテージ)として表示します。 |
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送信のフェーズ 1(IKE)およびフェーズ 2(IPSec)の接続において、ローカルで開始され、失敗したものを、すべての送信接続の試行の割合(パーセンテージ)として表示します。 |
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現在のトンネル、および前のフェーズ 2(IPSec)トンネルのすべてにおいて(アンチリプレイ処理のために)ドロップした受信パケットの合計数が表示されます。 |
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検証済みのサイト間デバイスの暗号化アクティビティに関するテーブルを表示し、作業するには、[Monitor] > [Site-to-Site VPN] > [Devices] > [Cryptos] を選択します。
[Site-to-Site Cryptos] ページには、VPN ルータおよび IPSec VPN サービス モジュールの暗号化および復号化アクティビティが示されます。[Site-to-Site Cryptos] ページ上のすべての測定値は、デルタとして計算されます。カラムについては、 表 6-4 を参照してください。
暗号化アクティビティ テーブルの 1 つのデバイスまたはサービス モジュールの全体の状態を要約するチャートとグラフを表示するには、[Device] カラムで対象の DNS 名または IP アドレスをクリックします。
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重大度が高い問題または障害が発生した場合に、アラート アイコンが表示されます。このアイコンをクリックしてイベント ブラウザを開いて、重大なサイト間 VPN エラーのみがフィルタされた内容を表示します。「インターフェイスのアイコンについて」を参照してください。 イベント ブラウザ要素のリファレンス情報については、「イベント ブラウザ ウィンドウ」を参照してください。 |
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現在および以前のアクティブなフェーズ 1(IKE)およびフェーズ 2(IPSec)のトンネルでの、最終的に失敗した送信の暗号化の合計数の計算結果が表示されます。 |
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アクティブなフェーズ 2(IPSec)の全トンネルで、最終的に失敗した送信の暗号化の割合(パーセンテージ)が表示されます。 |
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アクティブなフェーズ 2(IPSec)の全トンネルで、最終的に失敗した受信の復号化の割合(パーセンテージ)が表示されます。 |
Performance Monitor では、必要なサイト間 VPN のデバイス情報の詳細を表示および作業できます。追加情報については、次のトピックを参照してください。
サイト間 VPN で、検証済みデバイスのステータスのグラフィカルな表示を示すことができます。
Performance Monitor では最初に、IP アドレスとして最小の数値を使用しているデバイスのヘルスとパフォーマンスを表すグラフが表示されます。グラフの説明については、 表 6-5 を参照してください。
(注) 2 つの縦(Y)軸を使用するグラフを解釈するときに、既知の問題が発生することがあります。最初の Y 軸は常にゼロで始まるのに対し、2 番目の Y 軸は、指定された時間範囲の最も低い値がゼロよりも大きい場合でも、 その値で始まります。そのため、2 つの Y 軸を直接比較できないことがあります。
ステップ 2 [Select Device] リストから、グラフを表示するデバイスを選択します。
サイト間デバイス インターフェイスのパフォーマンスおよびアクティビティ統計情報のテーブルを、表示および作業できます。
[Site-to-Site Interfaces] ページには、クリプト マップにバインドされている、または Internet Assigned Number Authority(IANA)インターフェイス タイプ 131(トンネル)の一部になっているデバイス インターフェイスが示されます。
[Site-to-Site Interfaces] ページ上のすべての測定値は、デルタとして計算されます。
ステップ 2 [Select Device] リストから、表示するデバイスを選択します。
デフォルトでは、VPN インターフェイスのみがテーブルにリストされています。ただし、[Select Interfaces] リストから [All Interfaces] を選択して、デバイスに関するすべてのインターフェイスを表示することができます。
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TCP/IP がバインドされているフレーム タイプが表示されます。たとえば、表示されたタイプ iso88023-csmacd は、Carrier Sense Multiple Access/Collision Detection(CSMACD; 搬送波感知多重アクセス/衝突検出)に適用される、100 MBits/s ファースト イーサネットのフレーム タイプを示します。 |
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ここでは、サイト間 VPN でのトンネルの操作方法について説明します。
検証済みのすべてのサイト間デバイスで、VPN トンネルのテーブルを表示し、それを使用して作業することも、1 つのデバイスについてトンネルを表示することもできます。
トンネルのリストを表示するには、[Monitor] > [Site-to-Site VPN] > [Device Details] > [Tunnels] を選択します。
デフォルトでは、[Tunnels] ページに、検証済みのすべてのサイト間デバイスのトンネルが表示されます。表示される値は、トンネルの開始以降に計算された整数です。
上記のテーブルのドロップダウン リストを使用してリストをフィルタできます。
• [Select Device]:デバイスの IP アドレスを選択して、そのデバイスの VPN トンネルに関する情報を表示します。
• [Select Tunnel Type]:表示する DMVPN トンネルのタイプを選択するか、またはすべてのサイト間トンネルを表示するか、またはデバイスがどのハブを使用しているかを調べます。
– [All] : 選択したデバイスに対するすべての DMVPN トンネルが表示されます。
– [DMVPN Hub-Spoke] : 選択したデバイスに対する、ハブツースポークの DMVPN トンネルだけが表示されます。
– [DMVPN Spoke-Hub] : このオプションでは、Performance Monitor で、どのハブが、[Select device] リストで選択したスポークに関連付けられているかを簡単に識別できて便利です。
– [DMVPN Spoke-Spoke] : スポークツースポークの DMVPN トンネルだけが表示されます。これらのトンネルは動的で、多数のトンネル アップ イベントおよびトンネル ダウン イベントを生成するライフタイムが非常に短いことがあります。
単一のトンネルを検索および分離し、プロパティを表示することができます。
[Site-to-Site Tunnel Lookup] ページが表示されます。
ステップ 2 1 つのトンネルを識別するには、次の値を入力します。
• トンネルが終了した一方の終端の、エンドポイント デバイスのインターフェイスの IP アドレス。
• 同じ トンネルが終了した 反対の終端 の、エンドポイント デバイスのインターフェイスの IP アドレス。
ステップ 3 [Go] をクリックします。トンネルが見つかると、そのトンネルの詳細がページに表示されます。カラムについては、「サイト間デバイス トンネル テーブルの表示」を参照してください。