電源管理
ここでは、Catalyst 4500 シリーズ スイッチの電源管理機能について説明します。説明する項目は次のとおりです。
• 「Catalyst 4500 シリーズ スイッチの電源管理」
• 「モジュールの電源切断」
• 「Catalyst 4948 スイッチの電源管理」
(注) Catalyst 4000/4500 ファミリ モジュールすべての電力消費量については、『Catalyst 4500 Series Module Installation Guide』の「Appendix A, Specifications」を参照してください。現在の電力冗長構成およびシステム電力消費量を表示するには、show powerコマンドを使用します。
サポートされる電源装置
数種類の電源装置を選択して、スイッチに搭載したモジュールに十分な電力を確保できます。
(注) Cisco Power Calculator を使用して、モジュールと適切な PoE 電力量に基づいて電源装置を選択する必要があります。カスタマーがシャーシに使用するラインカード タイプに応じて、1000 ~ 1400 AC の間で選択します。
Catalyst 4500 シリーズ スイッチでは、次の電源装置を使用できます。
• 固定ワット数:この電源装置は、常に一定量の PoE およびシステム電力を供給します。
– 1000 W AC:最大 1050 W のシステム電力をサポートします (Catalyst 4510R スイッチでは推奨しません。PoE をサポートしません)。
– 1400 W AC:最大 1400 W のシステム電力をサポートします (PoE をサポートしません)。
– 2800 W AC:最大 1400 W のシステム電力および PoE をサポートします。
• 可変ワット数:この電源装置は、PoE およびシステム所要電力に対応するためにワット数を自動的に調整します。
– 1300 W AC:最大 1050 W のシステム電力および 800 W の PoE を合計 1300 W に制限してサポートします。
– 1400 W DC:最大 1400 W のシステム電力、電源装置への給電量に応じた可変ワット数の PoE をサポートします。詳細については、「1400 W DC 電源装置に関する特記事項」を参照してください。
– 1400 W DC Service Provider:DC 入力の 3 本までの回線(12.5 A、15 A、15 A)を使用し、電力供給している回線により、400 ~ 1400 W の範囲でさまざまなシステム電源を供給します。詳細については、「1400 W DC SP トリプル入力電源装置に関する特記事項」を参照してください。(PoE をサポートしません)。
– 4200 W AC:電源供給している入力電力数および入力電圧数により、さまざまなシステム電力および PoE をサポートします。
(注) Catalyst 4500 シリーズ スイッチの AC 入力電源装置には、単一フェーズ送信元 AC が必要です。AC 電源装置の入力はすべて独立しているので、送信元 AC では、複数の電源装置、または同じ電源装置上にある複数の AC 電源プラグの間の位相が一致しません。各シャーシの電源装置には、地域および各国の規定に適合するサイズの専用の分岐回路が装備されている必要があります。
スイッチに電源装置を取り付ける場合は、同じワット数の電源装置を使用してください。1400 W DC トリプル入力などのマルチ入力電源装置および 4200 W AC には、このほかにも制限事項があります。 これらの電源装置の特記事項を参照してください。ワット数の異なる電源装置を併用すると、スイッチはワット数の低い方を使用し、もう一方を無視します。show power コマンドの出力では、電源装置の状況は err-disable として表示され、サマリーでは出力のワット数がすべて 0 として示されます。
次に、ワット数の異なる電源装置を併用した場合の show power コマンドの出力例を示します。
Supply Model No Type Status Sensor Status
------ ---------------- --------- ----------- ------ ------
PS1 PWR-C45-2800AC AC 2800W good good good
PS2 PWR-C45-1000AC AC 1000W err-disable good n.a.
*** Power Supplies of different type have been detected***
Power supplies needed by system :1
Power supplies currently available :1
(in Watts) Used Available
---------------------- ---- ---------
System Power (12V) 328 1360
Inline Power (-50V) 0 1400
Backplane Power (3.3V) 10 40
---------------------- ----
Total Used 338 (not to exceed Total Maximum Available = 750)
Catalyst 4500 スイッチの電源管理モード
Catalyst 4500 シリーズ スイッチでは、次の 2 つの電源管理モードをサポートしています。
• 冗長(Redundant)モード:冗長モードでは 1 つめの電源装置を主電源装置、2 つめの電源装置をバックアップ電源装置として使用します。主電源装置に障害が発生すると、2 つめの電源装置がネットワークを中断させることなく、ただちにスイッチをサポートします。両方の電源装置は同じワット数でなければなりません。また、電源装置は、単独でスイッチの構成をサポートできるだけの電力を備えている必要があります。
• 複合(Combined)モード:複合モードでは、搭載されたすべての電源装置からの電力を使用して、スイッチ構成に必要な電源をサポートします。ただし、複合モードでは電源の冗長性は設定されません。電源装置に障害が発生すると、1 つまたは複数のモジュールがシャットダウンする可能性があります。
(注) Catalyst 4510R スイッチでは、すべての可能な構成用の冗長モードをサポートするのに 1000 W AC 電源装置は十分ではありません。必要電力が 1050 W より少ない、限られた構成で冗長モードをサポートできます。
(注) 1400 W DC 電源装置では、データ電力で複合モードがサポートされます。PoE 電力では、複合モードがサポートされません。
電源管理モードの選択
デフォルトでは、スイッチは冗長モードに設定されています。show power コマンドでは、
power supplies needed by system が 1 の場合、スイッチは redundant モードです。
power supplies needed by system が 2 の場合、スイッチは combined モードです。
使用する電源装置とその数は、使用するスイッチのハードウェア構成によって決まります。たとえばスイッチ構成が、1 つの電源装置で供給できる以上の電力を必要とする場合は、複合モードを使用します。ただし、複合モードではスイッチに電源の冗長性は設定されません。次の点に留意してください。
• 消費電力はそれぞれ、スーパーバイザ エンジンで 110 W、Catalyst 4503 スイッチのファン ボックスで各 30 W、Catalyst 4506 および Catalyst 4507 スイッチのファン ボックスで各 50 W、Catalyst 4503 および Catalyst 4506 スイッチのバックプレーンで 10 W、Catalyst 4507 スイッチのバックプレーンで 40 W です。
• 1000 W では、受電デバイスをサポートしないフル装備の Catalyst 4503 スイッチをサポートします。
• 1300 W では、シスコの受電デバイスをサポートするフル装備の Catalyst 4503 スイッチをサポートします。
• WS-X4148-RJ45V モジュール上の各 PoE ポートでの必要電力は、6.3 W です。スイッチ内のフル装備の 5 つの WS-X4148-RJ45V モジュールは、240 ポートを構成します。この構成には、PoE 用に 1512 W、モジュール用に 300 W が必要です。
Catalyst 4500 シリーズ スイッチでの電源管理の制限事項
制限事項 1
電源装置が供給する以上の電力を必要とするスイッチを構成する可能性があります。給電能力を超えるスイッチを構成する状況として、次の 2 つが挙げられます。
• 搭載したモジュールの所要電力が、電源装置によって供給される電力を超える場合
電源装置を 1 つ取り付け、スイッチを複合モードに設定すると、スイッチは次のエラー メッセージを表示します。
Insufficient power supplies present for specified configuration
.
このエラー メッセージは、show power コマンドの出力にも表示されます。このエラー メッセージが表示されるのは、定義上複合モードで動作する電源装置が 2 つスイッチに搭載されている必要があるためです。
搭載されたモジュールの所要電力が電源装置によって供給される電力を超える場合、スイッチは次のエラー メッセージを表示します。
Insufficient power available for the current chassis configuration
.
このエラー メッセージは、 show power コマンドの出力にも表示されます。
スイッチにモジュールを増設しようとして電源装置によって供給される電力を超える場合、スイッチはただちに増設分のモジュールをリセット モードにし、次のエラー メッセージを表示します。
Insufficient power supplies operating.
また、機能しているスイッチの電源を切り、モジュールを増設するか、モジュール構成を変更して所要電力が使用できる電力を超えるようになった場合、再度スイッチの電源を入れると、1 つまたは複数のモジュールがリセット モードになります。
• PoE の所要電力が、電源装置によって供給される PoE を超える場合
システムの電力を消費している IP Phone が多すぎる場合、IP Phone への電力が削減され、電源装置に適切な所要電力に削減されるように、一部の IP Phone の電源が切断されることもあります。
前者のシナリオでは(所要電力が供給電力を超える場合)、システムは搭載されているモジュールのタイプおよび個数を判断して、電力消費に関する問題を解決しようとします。判断サイクル中に、システムはシャーシの下から順に、サポート不可能な(または電力が供給されていない)モジュールをリセット モードにします。十分な電力が供給されているスーパーバイザ エンジンおよびモジュールは常にイネーブルであり、ネットワーク接続は中断されません。モジュールはリセット モードになっても多少の電力を消費します。さらに所要電力を低下させるには、シャーシからこれらのモジュールを取り外してください。シャーシの構成が適切であれば、システムが評価サイクルに入ることはありません。
リセット モードのモジュールは、シャーシに取り付けられているかぎり、電力を消費し続けます。モジュールをオンライン状態にするときに必要な電力は、show power module コマンドを使用するとわかります。
使用するシステムの所要電力を算出し、システムの電源が十分であるかどうかを確認するには、スーパーバイザ エンジン モジュール、ファン ボックス、および搭載したモジュール(PoE を含む)が消費する電力を合算します。PoE には、すべての電話の所要電力を合計します。使用するスイッチの各種コンポーネントの電力消費量については、「モジュールの電源切断」を参照してください。
802.3af 準拠 PoE モジュールは、Field Programmable Gate Array(FPGA)やモジュールのその他のハードウェア コンポーネントに電力を供給する場合、最大で 20 W の PoE を消費することがあります。スイッチに接続された受電装置に十分な電力が供給されるように、802.3af 準拠の PoE モジュールごとに、PoE 所要電力に少なくとも 20 W を追加してください。
WS-X4148-RJ45V PoE モジュールでは、PoE の消費電力を測定できません。したがって、PoE を計算する場合は常に、このモジュールの PoE 消費電力が管理上の PoE と等しいと推定します。
どのモジュールがアクティブで、どのモジュール(ある場合)がリセット状態かを確認するには、 show module コマンドを使用します。
次に、すべての搭載済みモジュールをサポートする十分な電力がないシステムに対する show module コマンドの出力例を示します。このシステムでは Module 5 に対する電力が不十分です。Status カラムに PwrDeny として表示されています。
モジュールで消費される PoE が、 power inline consumption default コマンドを使用して割り当てられた PoE を 50 W 以上超過している場合、Status カラムに PwrOver と表示されます。モジュールで消費される PoE が PoE モジュールの制限値を 50 W 以上超過している場合は、Status カラムに PwrFault と表示されます。
Mod Ports Card Type Model Serial No.
----+-----+--------------------------------------+-----------------+-----------
1 2 1000BaseX (GBIC) Supervisor(active) WS-X4014 JAB054109GH
2 6 1000BaseX (GBIC) WS-X4306 00000110
3 18 1000BaseX (GBIC) WS-X4418 JAB025104WK
5 0 Not enough power for module WS-X4148-FX-MT 00000000000
6 48 10/100BaseTX (RJ45) WS-X4148 JAB023402RP
M MAC addresses Hw Fw Sw Status
--+--------------------------------+---+------------+----------------+---------
1 005c.9d1a.f9d0 to 005c.9d1a.f9df 0.5 12.1(11br)EW 12.1(20020313:00 Ok
2 0010.7bab.9920 to 0010.7bab.9925 0.2 Ok
3 0050.7356.2b36 to 0050.7356.2b47 1.0 Ok
5 0001.64fe.a930 to 0001.64fe.a95f 0.0 PwrDeny
6 0050.0f10.28b0 to 0050.0f10.28df 1.0 Ok
制限事項 2
Cat4507R および Cat4510R シャーシの特定の設定が、使用可能なデータ電力の最大量を超える場合。これらの設定には、次の PID の組み合わせがあります。
• 7 スロット構成:
• シャーシ:WS-C4507R-E、WS-C4510R-E
• デュアル スーパーバイザ:WS-X45-Sup6-E
• 1 つまたは複数:WS-X4448-GB-RJ45 または WS-X4148-FX-MT
Supervisor Engine 6-E を使用して 7 および 10 スロット シャーシの 10/100/1000 ポート密度を最大化するためには、WS-X4448-GB-RJ45 ラインカードではなく WS-X4548-GB-RJ45 ラインカードを取り付けます。WS-X4448-GB-RJ45 ラインカードが必要な場合は、次の 2 つのオプションが可能です。
• オプション 1
Cat4507R の 4 ラインカード スロット、Cat4510R シャーシの 6 ラインカード スロットだけが使用されます。
• オプション 2
すべてのスロットが必要な場合でも、使用できるのは 1 つの WS-X4448-GB-RJ45 ラインカードだけです。
冗長 Supervisor Engine 6-E を使用して 7 および 10 スロット シャーシの 100 BASE-FX ポート密度を最大化するためには、WS-X4148-FX-MT ラインカードではなく FX 光ポートを持つ WS-4248-FE-SFP ラインカードを取り付けます。WS-X4148-FX-MT ラインカードが必要な場合は、次の 2 つのオプションが可能です。
• オプション 1
Cat4507R の 4 ラインカード スロット、Cat4510R シャーシの 6 ラインカード スロットだけが使用されます。
• オプション 2
すべてのスロットが必要な場合でも、使用できるのは 1 つの WS-X4448-GB-RJ45 ラインカードだけです。
Catalyst 4500 シリーズ スイッチでの冗長モードの設定
デフォルトでは、Catalyst 4500 シリーズ スイッチの電源装置は冗長モードで動作するように設定されています。冗長モードを効果的に使用するには、次の注意事項に従ってください。
• 同じタイプの電源装置を 2 つ使用します。
• 電源管理モードを冗長モードに設定していて、電源装置が 1 つしか搭載されていない場合、スイッチはその設定を受け入れますが、冗長性なしで動作します。
注意 スイッチに搭載されている電源装置のタイプやワット数が異なる場合、スイッチは電源装置の一方を認識せず、スイッチに電源の冗長性は設定されません。
• 固定電源装置には、単独でスイッチ構成をサポートできるだけの電力を備えた電源装置を選択してください。
• 可変電源装置には、十分な電力を供給できる電源装置を選択し、シャーシおよび PoE 所要電力が最大電力を超えないようにします。可変電源装置は、起動時にシャーシおよび PoE 所要電力に対応するように、自動的に電源リソースを調整します。最初にモジュールが、続いて IP Phone が起動します。
• シャーシおよび PoE に使用できる各電源装置の最大電力については、表 10-6を参照してください。
Catalyst 4500 シリーズ スイッチに冗長モードを設定するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Switch# configure terminal |
コンフィギュレーション モードに入ります。 |
ステップ 2 |
Switch(config)# power redundancy-mode redundant |
電源管理モードを冗長モードに設定します。 |
ステップ 3 |
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コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 4 |
Switch# show power supplies |
スイッチの電源冗長モードを確認します。 |
次に、電源管理モードを冗長モードに設定する例を示します。
Switch (config)# power redundancy-mode redundant
次に、現在の電源冗長モードを表示する例を示します。「Power supplies needed by system: 1」は、スイッチが冗長モードであることを示しています。
Switch# show power supplies
Power supplies needed by system:1
複合モードには、4200 W AC 電源だけで任意で使用できる冗長方法があります。「複合モードの電力維持機能」を参照してください。
Catalyst 4500 シリーズ スイッチでの複合モードの設定
電源装置が単独で供給できる以上の電力がスイッチ構成により必要とされる場合は、電源管理モードを複合モードに設定します。複合モードは両方の電源装置の電力を使用します。ただし、スイッチに電源の冗長性は設定されません。
複合モードを効果的に使用するには、次の注意事項に従ってください。
• 同じタイプとワット数(固定または可変、AC または DC)の電源装置を使用します。
• タイプの異なる、またはワット数の異なる電源装置を使用した場合、スイッチはいずれか一方の電源装置しか使用しません。
• 可変電源装置には、十分な電力を供給できる電源装置を選択し、シャーシおよび PoE 所要電力が最大電力を超えないようにします。可変電源装置は、起動時にシャーシおよび PoE 所要電力に対応するように、自動的に電源リソースを調整します。
• 電源管理モードを複合モードに設定していて、電源装置が 1 つしか搭載されていない場合、スイッチはその設定を受け入れますが、電力は 1 つの電源装置からしか利用できません。
• スイッチが複合モードに設定されている場合、供給される電力の合計は、個々の電源装置の正確な合計値とはなりません。電源装置にはあらかじめ電流の共有比率が決められています(詳細については、表 10-6を参照してください)。
• シャーシおよび PoE に使用できる各電源装置の最大電力については、表 10-6を参照してください。
Catalyst 4500 シリーズ スイッチに複合モードを設定するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Switch# configure terminal |
コンフィギュレーション モードに入ります。 |
ステップ 2 |
Switch(config)# power redundancy-mode combined |
電源管理モードを複合モードに設定します。 |
ステップ 3 |
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コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 4 |
Switch# show power supplies |
スイッチの電源冗長モードを確認します。 |
次に、電源管理モードを複合モードに設定する例を示します。
Switch (config)# power redundancy-mode combined
次に、現在の電源冗長モードを表示する例を示します。「Power supplies needed by system: 2」は、スイッチが複合モードであることを示しています。
Switch# show power supplies
Power supplies needed by system:2
Catalyst 4500 シリーズ スイッチの電源装置で利用できる電力
表 10-6 に、さまざまな Catalyst 4500 シリーズ スイッチの電源装置で利用できる電力を示します。スイッチが複合モードに設定されている場合、供給される電力の合計は、個々の電源装置の正確な合計値とはなりません。電源装置は、ハードウェアによりあらかじめ共有比率が決められています。複合モードでは、使用できる総電力が P +(P×共有比率)になり、P は電源装置の電力量を示します。
表 10-6 スイッチの電源装置で利用できる電力
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1000 W AC |
シャーシ = 1050 PoE = 0 |
シャーシ = 1667 PoE = 0 |
2/3 |
1300 W AC |
シャーシ(最大)= 1050 PoE(最大)= 800 シャーシ + PoE + バックプレーン < 1300 |
シャーシ(最小)= 767 PoE(最大)= 1333 シャーシ(最大)= 1667 PoE(最小)= 533 シャーシ + PoE + バックプレーン < 2200 |
2/3 |
1400 W DC |
シャーシ(最小)= 200 シャーシ(最大)= 1360 PoE(最大) =(DC 入力 - [シャーシ(最小)+ バックプレーン] / 0.75)× 0.96 |
シャーシ = 2267 PoE |
シャーシ - 2/3 PoE - 0 |
1400 W AC |
シャーシ = 1360 PoE = 0 |
シャーシ = 2473 PoE = 0 |
9/11 |
2800 W AC |
シャーシ = 1360 PoE = 1400 |
シャーシ = 2473 PoE = 2333 |
シャーシ - 9/11 PoE - 2/3 |
4200 W AC 電源装置に関する特記事項
4200 W AC 電源装置には 2 つの入力があり、それぞれ 110 V または 220 V で電力供給されます。
4200 W AC 電源装置の show power コマンド出力は、1400 W DC トリプル入力電源装置と同様です(つまり、サブモジュール(複数の入力)の状態が表示されます)。2 つの電源装置が搭載されている場合は、サブモジュールの「故障中」と「オフ」、およびサブモジュールのステータス(正常、異常、オフ)を区別できます。
Supply Model No Type Status Sensor Status
------ ---------------- --------- ----------- ------- -------
PS1 PWR-C45-4200ACV AC 4200W good good good
PS2 PWR-C45-4200ACV AC 4200W bad/off good bad/off
Power supplies needed by system : 1
Power supplies currently available : 2
(in Watts) Used Available
---------------------- ---- ---------
System Power (12V) 140 1360
Inline Power (-50V) 0 1850
Backplane Power (3.3V) 0 40
---------------------- ---- ---------
Total 140 (not to exceed Total Maximum Available = 2100)
他の電源装置と同様に、これら 2 つの電源装置は同じタイプである必要があります(4200 W AC または 1400 W DC)。そうでない場合、右側の電源装置は errdisable ステートになり、左側の電源装置が選択されます。さらに、シャーシへのすべての入力が同じ電圧である必要があります。冗長モードでは、左右の電源装置の入力が同じである必要があります。冗長モードで左右の電源装置に電力供給されている場合、その電力値は 2 つの電源装置の弱い方に基づきます。
(注) システムが 110 V または 220 V の複合モードで 4200 W の電源装置により電力供給されている場合、利用可能な電力はシステム構成(ラインカードのタイプ、ラインカード数、インライン パワーを消費するポート数など)により決定され、絶対最大電力は反映されません。
(注) 一致した冗長電源装置設定で電源装置のサブモジュールが故障した場合、もう一方の(正常な)電源装置がすべての機能に電力供給します。
表 10-7 に、冗長モードでの電源装置の評価方法を示します。
表 10-7 冗長モードでの出力
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110 V |
660 |
40 |
700 |
1050 |
110 V+110 V または 220 V |
1360 |
40 |
1850 |
2100 |
220 V + 220 V |
1360 |
40 |
3700 |
4200 |
複合モードでは、シャーシへのすべての入力が同じ電圧である必要があります。
表 10-8 に、複合モードでの電源装置の評価方法を示します。
表 10-8 複合モードでの出力
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両方(ベイ)で 110 V |
1200 |
40 |
1200 |
1873 |
一方で 110 V + 110 V、 反対側で 110 V |
2400 |
40 |
2000 |
2728 |
両方で 110 V + 110 V |
2400 |
40 |
3100 |
3782 |
両方で 220 V |
2400 |
40 |
3100 |
3782 |
一方で 220 V + 220 V、 反対側で 220 V |
2400 |
40 |
4700 |
5493 |
両方で 220 V + 220 V |
2400 |
40 |
6800 |
7600 |
複合モードの電力維持機能
(注) この機能は、両方の電源装置ベイに 4200 W AC 電源装置が搭載されている場合に、複合モードだけで使用できます。
複合モードの電力維持機能を使用して、電力の使用を最大 2 つまたは 3 つの入力(設定可能)に制限できます。
4200 W AC 電源装置が 2 台の場合、最大 4 つの入力を使用できます。この機能により、電力の使用を 2 つまたは 3 つの入力に制限できます。電源装置の 1 つに障害が発生しても、電力消費を小さい入力数に制限してあるので、電力の損失は発生しません。
複合モードの電力維持機能を設定するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Switch# configure terminal |
コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Switch(config)# power redundancy combined max inputs {2 | 3} |
電力の使用を 2 つまたは 3 つの入力へ制限します。 (注) コマンドの最大入力部分は、4200 W AC 以外の電源装置すべてに対しては無視されます。 |
ステップ 3 |
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コンフィギュレーション モードを終了します。 |
次に、4 つの「正常」な入力(220 V)で max inputs 3 を設定し、電力を 7600 W ではなく 5500 W に制限する例を示します。1 つのサブユニットに障害が発生したり、電源がオフになったりした場合でも、ユーザには 5500 W を提供する 3 つの「正常」な入力が確保され、シャーシには障害が発生する前と同じレートで電力供給されます。
Switch# configuration terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Switch(config)# power redundancy combined max inputs 3
14:32:01: %SYS-5-CONFIG_I: Configured from console by console
次に、この機能が起動される前の show power コマンドの出力を示します。
Supply Model No Type Status Sensor Status
------ ---------------- --------- ----------- ------- -------
PS1 PWR-C45-4200ACV AC 4200W good good good
PS2 PWR-C45-4200ACV AC 4200W good good good
Power supplies needed by system : 1
Power supplies currently available : 2
(in Watts) Used Available
---------------------- ---- ---------
System Power (12V) 140 1360
Inline Power (-50V) 0 1850
Backplane Power (3.3V) 0 40
---------------------- ---- ---------
Total 140 (not to exceed Total Maximum Available = 2100)
次に、この機能が起動された後の出力を示します。以前、show power コマンドの出力では Power supplies needed = 2 と表示されていましたが、複合モードは現在、Power supplies needed by system : 2 Maximum Inputs = 3 と表示されます。
Supply Model No Type Status Sensor Status
------ ---------------- --------- ----------- ------- -------
PS1 PWR-C45-4200ACV AC 4200W good good good
PS2 PWR-C45-4200ACV AC 4200W good good good
Power supplies needed by system : 2 Maximum Inputs = 3
Power supplies currently available : 2
(in Watts) Used Available
---------------------- ---- ---------
System Power (12V) 140 2400
Inline Power (-50V) 0 2000
Backplane Power (3.3V) 0 40
---------------------- ---- ---------
Total 140 (not to exceed Total Maximum Available = 2728)
1400 W DC 電源装置に関する特記事項
注意 1400 W DC 電源装置は、他のいかなる電源装置とも併用できません。ホット スワップやその他の短期間の緊急の場合でも併用しないでください。併用するとスイッチが重大な損傷を受ける場合があります。
Catalyst 4500 シリーズ スイッチで 1400 W DC 電源装置を使用する場合は、次の注意事項を考慮してください。
• 1400 W DC 電源装置では、さまざまな DC 電源が使用できます。DC 入力は、300 ~ 7500 W の範囲内で変更することがあります。詳細については、電源装置のマニュアルを参照してください。
• スーパーバイザ エンジンは、1400 W DC 電源装置に接続された DC 電源を検出できません。1400 W DC 電源装置を使用する場合、power dc input コマンドを使用して DC 入力電源を設定してください。このコマンドの詳細については、「電源装置への DC 入力の設定」を参照してください。
• ソフトウェアはシステム電力(モジュール、バックプレーン、およびファン)と PoE を自動的に調整します。PoE の効率は 96% ですが、システム電力は 75% の効率しかありません。たとえば、120 W のシステム電力には、DC 入力から 160 W が必要です。この要件は、 show power available コマンド出力の「 Power Used 」カラムに反映されています。
• 1400 W DC 電源装置は、PoE 用の電源オン/オフ スイッチを別個に備えています。電源装置ファンのステータスおよび主電源のステータスは、連動しています。どちらか一方が故障すると、電源装置とファンの両方が不良/オフとしてレポートします。インライン スイッチの電源を投入する前に、主電源がオンになっていることを確認する必要があります。さらに、主電源を切断する前に、インライン スイッチの電源がオフになっていることを確認する必要があります。
電源装置への DC 入力の設定
1400 W DC 電源装置または電源シェルフに DC 入力パワーを設定するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Switch# configure terminal |
コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Switch(config)# power dc input watts |
DC 入力電源の容量を設定します。 |
ステップ 3 |
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コンフィギュレーション モードを終了します。 |
同一の設定が、両方の電源スロットに適用されます。たとえば、 dc power input を 1000 W に設定した場合、スイッチはスロット 1 とスロット 2(存在する場合)の両方の外部 DC 電源として 1000 W を要求します。
次に、外部 DC 電源装置を 1000 W に設定する例を示します。
Switch# configure terminal
Switch (config)# power dc input 1000
1400 W DC SP 電源装置を複合モードで使用する場合、入力が一致する必要はありません。
1400 W DC SP トリプル入力電源装置に関する特記事項
1400 W DC 電源装置とは異なり、1400 W DC SP 電源装置にはサブモジュール(複数の入力)が含まれており、電源のオン/オフを行うことができるようになっています。Cisco IOS Release 12.2(25) EW では、show power コマンドは、コマンドの出力が、次のようにサブモジュールのステータスが表示されるように修正されています。
Supply Model No Type Status Sensor Status
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PS1 PWR-C45-1400DC DCSP1400W good good n.a.
Catalyst 4500 シリーズ スイッチで 1400 W DC SP 電源装置を使用する場合は、次の注意事項を考慮してください。
• 2 本の 48 V 電力レールを使用して 2 つの電源装置を動かす場合は、クロスワイヤリングを採用して電源装置をレールに接続し、最初の電源投入中に引き込まれる「突入」電流を最小限に抑えることができます。この状況では、スイッチを複合モードに設定してからレールをメンテナンス用にダウンします。
• 通常の場合、冗長性を設定するときは、2 つの電源装置が「一致」する必要があります(入力が同一)。たとえば、PS1 および PS2 の両方で、入力 1 および 3 に電力を供給します。ブート時に電源装置が一致していない場合は、右側の(第 2)電源装置が errdisable 状態になります。
一致した冗長電源装置設定で電源装置のサブモジュールが故障した場合、もう一方の(正常な)電源装置がすべての機能に電力供給します。
Supervisor Engine II-TS でインライン パワーが不足した場合の処理
Supervisor Engine II-TS で 1400 W DC 電源装置(PWR-C45-1400DC)が使用されていて、電源装置の 12.5 A 入力の 1 つだけが使用される場合、使用されるラインカードのタイプおよびラインカードの搭載場所(スロット 2 または 3)によってスーパーバイザ エンジンの電力消費量は異なります。電力消費量は 155 ~ 330 W の範囲で異なり、これはスーパーバイザ エンジンで利用可能な最大インライン パワー量(0 ~ 175 W)にも影響します。そのため、1 つまたは複数のラインカードがシャーシに挿入されている場合、スーパーバイザ エンジンは接続されたインライン パワー デバイスへのインライン パワーの供給を拒否できます。
次の show power detail および show power module コマンド出力では、スーパーバイザ エンジンに起因するさまざまな可変電力消費量およびスーパーバイザ エンジンのインライン パワーの概要が示されています。
Switch# show power detail
Supply Model No Type Status Sensor Status
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PS1 PWR-C45-1400DC DCSP1400W good good n.a.
Power supplies needed by system : 1
Power supplies currently available : 1
(in Watts) Used Available
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System Power (12V) 360 360
Backplane Power (3.3V) 0 40
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Module Inline Power Summary (Watts)
(12V -> -48V on board conversion)
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Watts Used of System Power (12V)
Mod Model currently out of reset in reset
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1 WS-X4013+TS 180 180 180
3 WS-X4424-GB-RJ45 90 90 50
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Watts used of Chassis Inline Power (-50V)
Inline Power Admin Inline Power Oper
Mod Model PS Device PS Device Efficiency
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2 WS-X4506-GB-T 0 0 0 0 89
3 WS-X4424-GB-RJ45 - - - - -
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Watts used of Module Inline Power (12V -> -50V)
Inline Power Admin Inline Power Oper
Mod Model PS Device PS Device Efficiency
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Switch# show power module
Watts Used of System Power (12V)
Mod Model currently out of reset in reset
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1 WS-X4013+TS 180 180 180
3 WS-X4424-GB-RJ45 90 90 50
----------------------- --------- ------------ -------
Watts used of Chassis Inline Power (-50V)
Inline Power Admin Inline Power Oper
Mod Model PS Device PS Device Efficiency
---- ----------------- ---------------- ---------------- ----------
2 WS-X4506-GB-T 0 0 0 0 89
3 WS-X4424-GB-RJ45 - - - - -
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Watts used of Module Inline Power (12V -> -50V)
Inline Power Admin Inline Power Oper
Mod Model PS Device PS Device Efficiency
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モジュールの電源切断
スイッチに搭載されたすべてのモジュールに供給する十分な電力がシステムにない場合は、モジュールの電源を切断して、低電力モードにできます。モジュールの電源を切断するには、次の作業を行います。
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Switch(config)# no hw-module module num power |
指定されたモジュールを低電力モードにして、そのモジュールへの電源を切断します。 |
電源が切断されたモジュールに電源を投入するには、次の作業を行います。
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Switch(config)# hw-module module num power |
指定されたモジュールに電源を投入します。 |
次に、モジュール 6 の電源を切断する例を示します。
Switch# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Switch(config)# no hw-module module 6 power
Catalyst 4948 スイッチの電源管理
スイッチに十分な電力を確実に供給できるようにするため、AC または DC 電源装置を選択できます。Catalyst 4948 スイッチでは、次の電源装置を使用できます。
– 300 W AC
– 300 W DC
この電源装置には、Catalyst 4500 シリーズ スイッチとの互換性がありません。Power over Ethernet(PoE; イーサネット経由の電源供給)は Catalyst 4948 スイッチではサポートされていないため、制限されたワット数だけが必要です。PoE の詳細については、「Power over Ethernet の設定」を参照してください。スイッチに電源装置を取り付けると、電源が投入されていない場合でもシステム ソフトウェアによって電源装置の EEPROM が読み込まれます。AC 電源装置と DC 電源装置は併用できます。
Catalyst 4948 スイッチの電源管理モード
Catalyst 4948 スイッチでは、冗長電源管理モードをサポートします。このモードでは、2 台の電源装置が正常に動作している場合、各電源装置は常に必要な総システム電力の 20 と 80 ~ 45 と 55% を供給します。一方の電源装置が故障した場合、もう一方の装置は必要な総電力の 100% まで増加させます。