この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
警告 この装置は、立ち入りが制限された場所への設置が想定されています。出入りが制限された場所とは、特殊なツール、ロックおよびキー、または他のセキュリティ手段を使用しないと入室できない場所を意味します。
ステートメント 1017
警告 この 装置の設置、交換、または保守は、訓練を受けた相応の資格のある人が行ってください。ステートメント 1030
警告 この装置は必ずアースを接続する必要があります。絶対にアース導体を破損させたり、アース線が正しく取り付けられていない装置を稼動させたりしないでください。アースが適切かどうかはっきりしない場合には、電気検査機関または電気技術者に確認してください。ステートメント 1024
警告 クラス 1 レーザー製品です。ステートメント 1008
スイッチを PoE 電源として使用する場合は、次の警告が適用されます。
警告 絶縁されていない、露出した金属線、導体、または端子を使用して配線する場合、インライン パワー回路上の電圧により感電する危険性があります。立ち入りが制限された区域に露出した金属部品があり、この区域への入室を許可されたユーザとサービス担当者が十分に危険性を理解していない場合、このような配線は行わないでください。出入りが制限された場所とは、特殊なツール、ロックおよびキー、または他のセキュリティ手段を使用しないと入室できない場所を意味します。ステートメント 1072
この章では、スイッチの設置場所の準備方法について説明します。具体的な内容は、次のとおりです。
• 「静電放電」
(注) スイッチを設置する前に準備作業が完了したかどうかを確認するには、この章の末尾の 設置環境チェックリストを参照してください。
ESD(静電気放電)は、カテゴリ 5E とカテゴリ 6 のケーブル配線システムでは常識になっています。
カテゴリ 5E とカテゴリ 6 のケーブルは、カテゴリ 5 のケーブルよりも高い静電容量を持っています。そのため、カテゴリ 5E とカテゴリ 6 のケーブルは、カテゴリ 5 のケーブルよりも高い電荷を蓄えることができ、差動放電が発生した場合にネットワーク機器を損傷する可能性があります。
Unshielded Twisted-Pair(UTP; シールドなしツイストペア)ケーブルは高い電荷を蓄えることができます。このように帯電したケーブルをネットワーク機器に接続すると、エネルギーがネットワーク機器に放出されます。これが ESD と呼ばれる現象です。一般にネットワーク機器は、最大 2000 V のコモン モード ESD 現象に耐えられるように設計され、テストされています。コモン モード現象に対応した設計では、ポートのすべてのピンに一度に放電されることが想定されています。コネクタの一部のピンだけに電圧が放出される場合もあり、また、各ピンへの放電に時間差が生じる場合もあります。いわゆる差動放電であり、その結果、接続先のネットワーク機器が損傷する場合があります。
ESD によるケーブル損傷防止対策としては、次の方法があります。
• ケーブルをアースしてから、ネットワーク機器に接続します。次の手順で、RJ-45 パッチ ケーブルを使用してアース ケーブルを作成できます。
– RJ-45 ケーブルをメスの RJ-45 コネクタに接続します。
• すべてのケーブルをアースされたケーブルに一瞬だけ接続してから、ネットワーク機器に接続します。
• 分配クローゼット内のネットワーク機器から、ユーザのデスクトップのポートにケーブルを接続したままにします。ケーブルの両端がネットワーク機器に接続されていれば、そのケーブルに電荷は蓄積されません。
ESD により、装置や電子回路が損傷を受けることがあります(静電破壊)。静電破壊は電子部品の取り扱いが不適切な場合に発生し、故障または間欠的な障害をもたらします。ポート アダプタおよびプロセッサ モジュールは、金属製のフレームに固定されたプリント基板で構成されています。Electromagnetic Interference(EMI; 電磁干渉)シールドおよびコネクタは、フレームを構成する部品です。基板は金属製フレームによって ESD から保護されていますが、取り扱うときは、必ず静電気防止用ストラップを着用してください。
• 常に静電気防止用リストまたはアンクル ストラップを肌に密着させて着用してください。
• ストラップの装置側を塗装されていないシャーシの面に接続します。
• コンポーネントの取り付けを行うときには、イジェクト レバーまたは非脱落型ネジを使用して、バックプレーンまたはミッドプレーンのバス コネクタに適切に固定します。これらの器具は、プロセッサの脱落を防ぐだけではなく、システムに適切なアースを提供し、バス コネクタを確実に固定させるために必要です。
• コンポーネントの取り外しを行うときには、イジェクト レバーまたは非脱落型ネジを使用して、バックプレーンまたはミッドプレーンからバス コネクタを外します。
• フレームを取り扱うときは、ハンドルまたは端の部分だけを持ち、プリント基板またはコネクタには手を触れないでください。
• 取り外したコンポーネントは基板側を上向きにして、静電気防止用シートに置くか、静電気防止用容器に収めます。コンポーネントを返却する場合には、取り外したコンポーネントをただちに静電気防止用容器に入れてください。
• プリント基板と衣服が接触しないように注意してください。リスト ストラップは体内の静電気からコンポーネントを保護するだけです。衣服の静電気によってコンポーネントが損傷することがあります。
• 金属製フレームからプリント基板を取り外さないでください。
ここでは、Catalyst 4500 シリーズ スイッチに関するモジュールの所要電力と発熱量の仕様を示します。スイッチを設置する前に、設置場所の電力を確認してください。
電力管理および計画の詳細については、ご使用のソフトウェアに対応したバージョンの『 Catalyst 4500 Series Switch Cisco IOS Software Configuration Guide 』の「Environmental Monitoring and Power Management」の章を参照してください。
スイッチの稼動に必要な配電システムを計画するには、電力要件を把握しておく必要があります。設置場所の空調要件を見積もる場合は、発熱量仕様を考慮する必要があります。AC または DC 環境におけるすべての Catalyst 4500 シリーズ スイッチ、スーパーバイザ エンジン、およびスイッチング モジュールの詳細については、次の URL にある『 Catalyst 4500 Series Module Installation Guide 』を参照してください。 http://www.cisco.com/en/US/docs/switches/lan/catalyst4500/hardware/module/guide/0aspecs.html#wp1012188
ここでは、Catalyst 4500 シリーズ スイッチの AC 電源装置を設置場所の電源装置に接続する場合のガイドラインを示します。基本的なガイドラインには次のものが含まれます。
• 各シャーシの電源装置ごとに専用の分岐回路が付いていることを確認します。
• 北米で 200/240 VAC 電源を使用する場合は、二極式ブレーカーを使用して回路を保護します。
• AC 電源コンセントは、システムから 6 フィート(1.8 m)以内にあり、簡単に手が届くことを確認します。
• シャーシとの接続に使用する AC 電源コンセントがアース タイプであることを確認します。レセプタクルに接続するアース用導体は、設置場所の施設の保護アースに接続する必要があります。
• 1000 W - 表 2-1 に、AC 入力電源コードのオプション、仕様、およびシスコ部品番号を示し、北米および各国で使用可能な各種の 1000 W AC 入力電源コード壁面プラグおよび電源コードの電源装置側に取り付ける電源カプラを示します。
• 1300 W: 表 2-1 に、AC 入力電源コードのオプション、仕様、およびシスコ部品番号を示し、北米および各国で使用可能な各種の 1300 W AC 入力電源コード壁面プラグおよび電源コードの電源装置側に取り付ける電源カプラを示します。
(注) 北米では、電源コード プラグのタイプおよび電源カプラが 1000 W 電源装置と 1300 W 電源装置で異なります。他の国では、これらのプラグは 1000 W 電源装置と 1300 W 電源装置で同じです。
• 1400 W: 表 2-1 に、AC 入力電源コードのオプション、仕様、およびシスコ部品番号を示し、北米および各国で使用可能な各種の 1400 W AC 入力電源コード壁面プラグおよび電源コードの電源装置側に取り付ける電源カプラを示します。
• 2800 W - 表 2-1 に、AC 入力電源コードのオプション、仕様、およびシスコ部品番号を示し、北米および各国で使用可能な各種の 2800 W AC 入力電源コード壁面プラグおよび 2800 W 電源装置の電源コードの反対側に取り付ける電源カプラを示します。
• 4200 W - 表 2-1 に、AC 入力電源コードのオプション、仕様、およびシスコ部品番号を示し、北米および各国で使用可能な各種の 4200 W AC 入力電源コード壁面プラグおよび 4200 W 電源装置の電源コードの反対側に取り付ける電源カプラを示します。
ここでは、Catalyst 4500 シリーズ スイッチの DC 入力電源装置を設置場所の電源または AC 電源シェルフに接続する場合の基本的なガイドラインを示します。
• すべての電源接続配線が、国と地方の規定に適合している必要があります。
• DC(-)および DC リターン(+)端子では、1/0 AWG ワイヤの使用が検証されています(1400 W DC 電源のみ)。
• アース端子では、6 AWG(マルチ入力電源装置については 10 AWG)ワイヤの使用が検証されています。
• DC(-)および DC リターン(+)配線端子の幅は、0.83 インチ(マルチ入力電源装置については 0.378 インチ)を超えないようにしてください。
• DC 電源コードは、同一定格の、撚り数の大きい銅線ケーブルの使用を推奨します。DC 入力電源装置への接続は、アース付きのケーブルが 1 本、DC 電源(-)、および DC 電源の戻り線(+)が 1 本ずつです。コードの長さはスイッチの配置によります。これらのコードは別途購入する必要があります。ケーブルが必要です。
• ソース DC 電源コードの導線のカラー コーディングは、設置場所の電源装置のカラー コーディングによって異なります。通常、グリーン、またはグリーンとイエローの色がアース ケーブルになります。DC 配線用のカラー コードの規格が定められていないため、電源コードが適切な(+)および(-)極性の DC 入力電源装置の端子ブロックに確実に接続されていることを確認する必要があります。場合によっては、DC 電源コードのリード線にプラス(+)またはマイナス(-)のラベルが付いていることがあります。ラベルの極性についての記載内容は信頼できることが多いですが、DC コードのリード線間の電圧測定を行い、極性を確認する必要があります。測定を行う場合、プラス(+)のリード線およびマイナス(-)のリード線は、常に DC 入力電源装置の端子ブロック上の(+)ラベルおよび(-)ラベルと合わせてください。
電力消費の完全な表が、『 Catalyst 4500 Series Module Installation Guide 』に記載されています。データおよびインライン パワー用に必要な DC 入力電流を計算するには、次の手順を使用します(この例では、DC 入力電圧を -48 VDC と仮定して、Supervisor Engine II と 2 つの WS-X4306-GB モジュールが実装された Catalyst 4503 に必要な DC 入力電流を示しています)。
ステップ 1 システムの各コンポーネントの所要電力を加算します。
• Catalyst 4503 は 54 W を使用します。
• Supervisor Engine II は 147 W を使用します。
• WS-X4306-GB は 2 × 47 = 94 W を使用します。
ステップ 2 すべてのコンポーネントの入力を合計してからその値を DC 入力電圧で割って DC 入力電流を求めます。
• 入力電流 = 295 W/48 VDC = 6.14 A(データ専用)
ステップ 3 ~ 5 は、インライン パワーを必要とする場合用です。ご使用の構成にインライン パワー装置が含まれていない場合は、DC 入力電流はステップ 2 の結果になります。
ステップ 3 10 台のインライン装置(IP 電話など)付きのインライン対応モジュール(WS-X4148-RJ45V)をシステムに増設する場合は、インライン装置に送信される DC 出力電力を計算します。
• インライン装置の場合は、10 × 6.3 W = 63 W です。
1 台の Cisco IP Phone は 6.3 W に相当します。消費ワット数は使用するインライン装置によって異なります。
ステップ 4 DC 出力電力を使用して DC 入力電力を求めます。
• DC 入力電力は、63/0.96(効率)= 65 W です。
ステップ 5 DC 入力電力を -48 V の DC 入力電圧で割って、インライン装置で使用される DC 入力電流を求めます。
• インライン装置の場合は、65/48 = 1.4 A です。
ステップ 6 データで消費される DC 入力電流とインライン装置で消費される DC 入力電流を足して総 DC 入力電流を求めます。
• 総 DC 入力電流は 6.14 + 1.4 = 7.54 A になります。
システムを正常に運用するには、スイッチを適切な場所に設置し、装置ラックや配線クローゼットを適切に配置する必要があります。スイッチは囲いのある保護された場所に設置し、資格のある担当者だけがスイッチにアクセスし、環境を管理するようにする必要があります。複数の装置を近づけて設置したり、換気が不十分であると、システムが過熱状態になります。さらに、装置を不適切に配置すると、シャーシ パネルに手が届きにくくなり、システムのメンテナンス作業が困難になります。
スイッチは、安全なワイヤリング クローゼット内のラックに収納されたスタンドアロン システムとして動作します。それには、乾燥した、清潔で、よく換気された、空調設備の整った環境が必要です。正常な動作を確実に行うには、換気を行います。エアーフローが遮断または制限されている場合、吸気が熱くなりすぎて過熱状態になります。その場合は、スイッチ環境モニタ機能がシステムをシャットダウンして、システム コンポーネントを保護します。
正常なシステム動作を維持し、不要なメンテナンスの手間を省くには、設置作業を行う前に、設置環境の条件を整えておく必要があります。設置後は、室温を 0 ~ 40 °C(32 ~ 104 °F)の範囲に保つようにします。シャーシの周囲からほこりや導電性の異物(近くの工事作業で生じた金属片など)を排除することが重要です。
シャーシの上下にほとんど隙間をあけることなく、複数のスイッチをラックに搭載できます。ただし、他の機器と一緒にスイッチをラックに取り付ける場合、またはスイッチを床上で他の機器の近くに設置する場合は、他の機器の排気がシャーシの取り込み口から吸い込まれないように注意してください。
冷気は、シャーシの右側から引き込まれます。ほこりや導電性の異物なども含め、右側には障害物がないようにし、また他の機器の排気ポートからも遠ざけてください。吸気口と排気口の間は 1 フィート以上開けて、未使用の電源装置ベイやスイッチング モジュール スロット上のカバー プレートはシャーシ内のエアーフローを妨げないように取り付けてください。
付録 A「仕様」 にスイッチの動作時および停止時の設置環境条件を示します。正常な動作を維持し、高可用性を保証するには、設置場所の室温とクリーンな電源を保守する必要があります。 付録 A「仕様」 に示す環境範囲は、スイッチの動作を正常に維持するための範囲です。ただし、範囲の最大値または最小値に近づくと、問題が発生する可能性があります。動作範囲の限界を超える前に、環境の異常を予想して修正すれば、正常な動作を維持することができます。
スイッチからの予想発熱量を計算するには、システム構成に応じて、電源装置から導出される電力の合計量を計算し、電源装置の効率で割ります。その結果に 3.415 を掛けて、システムの発熱量(BTU/Hr)を求めます。
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(注) Catalyst 4000/4500 電源装置はすべて効率が異なっているため、平均効率値を 75 % としました。
例 2(同じシステムに 1 台の IEEE クラス 3 装置を追加):
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(注) クラス 3 装置の駆動に必要な電力は 15.4 W ですが、15.4 W がスイッチ ポートに供給されるように、バックプレーンから 17.3 W を供給する必要があります。17.3 W は、WS-X4248-RJ45V DC-DC コンバータの効率(89 %)から算出した数値です。
表 2-2 に、Catalyst 4500 シリーズ スイッチを設置する前に必要な準備作業のリストを示します。スイッチを適切に設置するために、これらの作業を完了してください。
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