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Quality of Service(QoS)機能をネットワーク全体に適用した場合、基準に従ってネットワーク トラフィックにプライオリティが設定され、重要なトラフィックが優先的に処理されます。
QoS 機能は、ネットワークのパフォーマンスを最適化する目的で使用されます。
•次の属性に基づいて着信パケットをトラフィック クラスに分類する。
• パケットの分類 :各着信パケットが、パケットの内容やポートに基づいて分類され、特定のトラフィック フローに所属します。この分類処理は Access Control List(ACL; アクセス コントロール リスト)に基づいて実行されます。ACL 基準を満たすトラフィックに対してのみ、Class of Service(CoS)分類または QoS 分類が実行されます。
• ハードウェア キューへの割り当て :着信パケットが転送キューに割り当てられます。パケットは特定のキューに送信され、そのパケットが所属するトラフィック クラスの機能として処理されます。
• その他のトラフィック クラス処理属性 :QoS 機構が各種のクラス( 帯域幅管理 など)に適用されます。
選択した QoS モードは、このシステム上のすべてのインターフェイスに適用されます。
同じクラスのトラフィックはすべて、同じように処理されます。着信パケット内の QoS 値に基づいて、出力ポートに対応している出力キューが決定されます。この QoS 値とは、レイヤ 2 においては VLAN Priority Tag(VPT; VLAN プライオリティ タグ)802.1p 値、レイヤ 3 においては、IPv4 の場合は Differentiated Service Code Point(DSCP; DiffServ コード ポイント)値、IPv6 の場合は Traffic Class(TC; トラフィック クラス)値です。スイッチが基本モードで動作している場合、外部デバイス上で割り当てられたこの QoS 値が信頼されます。この QoS 値によって、このパケットのトラフィック クラスと QoS が決定されます。
[グローバル設定] ページで、このスイッチ上で信頼されるヘッダー フィールドを指定します。また、信頼モードが CoS/802.1p の場合は [CoS/802.1p値のキューへのマッピング] ページ、信頼モードが DSCP の場合は [DSCP値のキューへのマッピング] ページで、そのフィールドの各値に対するパケット格納先出力キューを割り当てます。
• 拡張モード :フロー単位 QoS(Quality Of Service)
拡張モードにおけるフロー単位 QoS は、クラス マップやポリサーで構成されています。
–クラス マップとは、フロー内のトラフィックの種類を定義したものであり、1 つ以上の ACL で構成されています。ACL と一致するパケットは、そのフローに所属します。
–ポリサーは、設定済み QoS をフローに適用するものです。フローの QoS 設定は、出力キュー、CoS/802.1p 値または DSCP 値、および、アウト オブ プロファイル(過剰)トラフィックに対する処理で構成されます。
• 無効モード :このモードでは、すべてのトラフィックが 1 つのベスト エフォート キューにマッピングされるので、トラフィック タイプ間でプライオリティはありません。
同時にアクティブ化できるモードは 1 つのみです。システムが QoS 拡張モードで動作している場合、QoS 基本モードの設定情報は無視されます。逆も同様です。
•QoS 拡張モードから他のモードに変更した場合、ポリシー プロファイル定義とクラス マップが削除されます。インターフェイスに直接バインドされている ACL は、バインドされたままです。
•QoS 基本モードから拡張モードに変更した場合、基本モードにおける QoS 信頼モード設定情報は保持されません。
•QoS を無効にした場合、シェイパとキューの設定情報(Weighted Round-Robin(WRR)/Strict Priority(SP; 完全優先)帯域幅設定情報)がデフォルト値にリセットされます。
QoS の一般パラメータを設定するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [QoSプロパティ] で、このシステムの QoS モード(基本、拡張、または無効)を選択します。各モードについては、「 QoS モード 」を参照してください。以降のステップでは、QoS を有効にしているものとします。
ステップ 2 [QoSプロパティ] ページで、各インターフェイスにデフォルトの CoS プライオリティを割り当てます。
ステップ 3 [キュー] ページで、各出力キューに対するスケジュール方式(完全優先または WRR)と WRR 帯域割り当て率を設定します。
ステップ 4 [DSCP値のキューへのマッピング] ページで、各 IP DSCP/TC 値に出力キューを割り当てます。スイッチが DSCP 信頼モードで動作している場合、着信パケットはその DSCP/TC 値に基づいて出力キューに格納されます。
ステップ 5 各 CoS/802.1p プライオリティに出力キューを割り当てます。スイッチが CoS/802.1 信頼モードで動作している場合、着信パケットは、その CoS/802.1p プライオリティに基づいて出力キューに格納されます。この作業は [CoS/802.1p値のキューへのマッピング] ページで行います。
ステップ 6 必要に応じて、[DSCP値のキューへのマッピング] ページでレイヤ 3 トラフィックの各 DSCP/TC 値にキューを割り当てます。
a. [キューあたりの出力シェーピング] ページで、各キューに対する出力シェーピングを設定します。
b. [帯域幅] ページで、各ポートに対する入力レート制限と出力シェーピング レートを設定します。
c. [VLAN入力レート制限] ページで、VLAN 入力レート制限を設定します。
ステップ 8 次のいずれかの作業を実行し、選択した QoS モードを設定します。
[QoSプロパティ] ページには、このシステムの QoS モード(基本、拡張、または無効)を設定するためのフィールドがあります。各モードについては、「 QoS モード 」を参照してください。各インターフェイスに対するデフォルトの CoS プライオリティも設定できます。
ステップ 1 [Quality of Service] > [全般] > [QoSプロパティ] をクリックします。[QoSプロパティ] ページが開きます。
ステップ 2 このスイッチの QoS モード(基本、拡張、または無効)を選択し、[適用] をクリックします。
ステップ 3 すべてのポートとその CoS 情報を表示または修正するには、[ポート] を選択します。すべての LAG とその CoS 情報を表示または修正するには、[LAG] を選択します。その後、[実行] をクリックします。
すべてのポートまたは LAG に対して次のフィールドが表示されます。
• [デフォルトCoS] :VLAN タグが設定されていない着信パケットに対するデフォルトの VPT 値。デフォルト CoS のデフォルト値は 0 です。このフィールド値が意味を持つのは、VLAN タグが設定されていないパケットが受信され、QoS が基本モードで動作しており、[グローバル設定] ページで CoS を信頼するように選択されている場合のみです。
このインターフェイスの CoS 情報を出荷時設定に戻すには、[デフォルトの復元] を選択します。
ステップ 4 [適用] をクリックします。実行コンフィギュレーション ファイルが更新されます。
インターフェイスの QoS を設定するには、インターフェイスを選択し、[編集] をクリックします。[インターフェイスCoS設定の編集] ページが開きます。
• [インターフェイス] :ポートまたは LAG を選択します。
• [デフォルトCoS] :VLAN タグが設定されていない着信パケットに割り当てる、デフォルト CoS 値を選択します。選択項目は [0] ~ [7] です。
ステップ 2 [適用] をクリックします。このインターフェイスのデフォルト CoS 値が設定され、実行コンフィギュレーション ファイルが更新されます。
このスイッチでは、各インターフェイスに対してキューが 4 個設定されています。キュー番号 4 は、最もプライオリティの高いキューです。キュー番号 1 は、最もプライオリティの低いキューです。
キュー内のトラフィックを処理する方式には、SP と WRR の 2 とおりがあります。
完全優先 :プライオリティが最も高いキュー内のトラフィックが最初に送出されます。それより低いキュー内のトラフィックは、プライオリティが最高のキューが空になった後に送出されます。つまり、プライオリティが最高のトラフィックは最大番号のキューに格納されます。
WRR :WRR モードでは、キューから送出されるパケット数は、キューのウェイトに比例します。つまり、キューのウェイトが大きいほど、送出されるパケットの数が多くなります。たとえば、4 個のキューすべてを WRR モードに設定しており、デフォルトのウェイト設定を使用している場合、すべてのキューが飽和状態になっていて輻輳が発生していると仮定すると、キュー 1 では帯域幅の 1/15、キュー 2 では 2/15、キュー 3 では 4/15、キュー 4 では 8/15 がそれぞれ使用されます。このデバイスで使用される WRR アルゴリズムの種類は、一般的な Deficit WRR(DWRR)ではなく Shaped Deficit WRR(SDWRR)です。
キューイング モードを選択するには、[キュー] ページを使用します。キューイング モードが SP の場合、プライオリティによって各キューの処理順序が決まります。まず、プライオリティが最高のキュー 4 内のパケットが送出されます。キュー 4 内のパケットの送出が完了すると、プライオリティが次に高いキュー 3 内のパケットが送出されます。
キューイング モードが WRR の場合は、まず、キューからパケットが送出されます。そのキューに割り当てられた帯域幅がすべて使用されると、続いて、別のキュー内のパケットの送出が開始します。
プライオリティの低いキューを WRR モードに設定し、プライオリティの高いキューを SP モードに設定することもできます。この場合、SP モードのキュー内のトラフィックは常に、WRR モードのキュー内のトラフィックよりも先に送出されます。SP モードのキューが空になると、WRR モードのキュー内のトラフィックの送出が開始します。WRR モードの各キューに対する相対的なパケット送出割合は、各キューに割り当てられているウェイトによって決まります。
キューイング モードを選択し、WRR ウェイトを指定するには
ステップ 1 [Quality of Service] > [全般] > [キュー] をクリックします。[キュー] ページが開きます。
–[完全優先]:選択したキューおよびそれよりプライオリティの高いキューのキューイング モードを SP に設定します。
–[WRR]:選択したキューのキューイング モードを WRR に設定します。送出時間は、空でない WRR モードのキュー間で配分されます。つまり、それらのキューには出力記述子が設定されています。WRR モードのキューからパケットが送出されるのは、SP モードのキューが空になっている場合のみです。
–[WRRウェイト]:WRR モードを選択した場合、このキューに割り当てる WRR ウェイトを指定します。
–[WRR帯域幅の%]:このキューに割り当てられている帯域幅の割合が表示されます。この値は、WRR ウェイトをパーセント値で表したものです。
ステップ 3 [適用] をクリックします。キューが設定され、実行コンフィギュレーション ファイルが更新されます。
[CoS/802.1p値のキューへのマッピング] ページでは、802.1p 値(プライオリティ)を出力キューにマッピングできます。[CoS/802.1p値のキューへのマッピングテーブル] では、着信パケットの格納先となる出力キューが、そのパケットの VLAN タグ内の 802.1p 値に基づいて決定されます。着信パケットに VLAN タグが設定されていない場合は、その入力ポートに割り当てられているデフォルトの CoS/802.1p 値が使用されます。
(0 ~ 7。プライオリティは 7 が最高) |
(キューが 4 個(1 ~ 4)の場合。プライオリティは 4 が最高) |
(キューが 2 個(標準および高)の場合) |
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CoS/802.1p 値とキューのマッピング、キューイング モード、および帯域割り当てを調整することにより、ネットワーク上で QoS 目標を達成できます。
CoS/802.1p 値とキューのマッピングを適用できるのは、次のいずれかの場合のみです。
•スイッチが QoS 基本モードおよび CoS/802.1p 信頼モードで動作している。
•スイッチが QoS 拡張モードで動作しており、パケットが、CoS/802.1p によって信頼されているフローに所属している。
キュー 1 のプライオリティは最も低く、キュー 4 のプライオリティは最も高くなります。
ステップ 1 [Quality of Service] > [全般] > [CoS/802.1p値のキューへのマッピング] をクリックします。[CoS/802.1p値のキューへのマッピング] ページが開きます。
• [802.1p] :出力ポートを割り当てる 802.1p 値が表示されます。プライオリティは 0 が最低、7 が最高です。
• [出力キュー] :802.1p 値に割り当てる出力キューを選択します。出力キューは 4 個あります。キュー 4 のプライオリティが最高で、キュー 1 のプライオリティが最低です。
ステップ 3 それぞれの 802.1p 値に割り当てる出力キューを選択します。
ステップ 4 [適用] をクリックします。802.1p 値がキューにマッピングされ、実行コンフィギュレーション ファイルが更新されます。
[DSCP値のキューへのマッピング] ページでは、DSCP 値を出力キューにマッピングできます。[DSCP値のキューへのマッピングテーブル] は、着信パケットの格納先となる出力キューが、そのパケットの DSCP 値に基づいて決定されます。着信パケットの VPT 値は変更されません。
DSCP 値とキューのマッピング、キューイング モード、および帯域割り当てを調整することにより、ネットワーク上で QoS 目標を達成できます。
DSCP 値とキューのマッピングを IP パケットに適用できるのは、次の場合のみです。
•スイッチが QoS 基本モードおよび DSCP 信頼モードで動作している。
•スイッチが QoS 拡張モードで動作しており、パケットが、DSCP によって信頼されているフローに所属している。
非 IP パケットは、常にベスト エフォート キューに格納されます。
ステップ 1 [Quality of Service] > [全般] > [DSCP値のキューへのマッピング] をクリックします。 [DSCP値のキューへのマッピング] ページが開きます。
[DSCP値のキューへのマッピング] ページには、[入力DSCP] フィールドがあります。このフィールドには着信パケットの DSCP 値、およびその関連クラスが表示されます。
ステップ 2 [出力キュー] フィールドで、DSCP 値をマッピングする出力キュー(トラフィック格納先キュー)を選択します。
ステップ 3 [適用] をクリックします。実行コンフィギュレーション ファイルが更新されます。
[帯域幅] ページでは、このシステムで送受信できるトラフィックを決めるための入力レート制限および出力シェーピングレートという 2 つの値セットを指定できます。
入力レート制限とは、入力インターフェイスで 1 秒間に受信できるビット数(bps)のことです。この上限値を超過した分のデータは破棄されます。
•Committed Information Rate(CIR; 認定情報レート):出力インターフェイスから送信できる平均最大データ量(単位:bps)。
•認定バースト サイズ(CBS):CIR を一時的に超えて送信できるデータ量。バイトで指定します。
ステップ 1 [Quality of Service] > [全般] > [帯域幅] をクリックします。[帯域幅] ページが開きます。
[帯域幅] ページには、各インターフェイスに対する帯域幅情報が表示されます。
[%] 列は、そのインターフェイスの入力レート制限を意味します。この値は、合計インターフェイス帯域幅のうちそのポートに配分されている帯域幅の割合です。
ステップ 2 インターフェイスを選択し、[編集] をクリックします。[帯域幅の編集] ページが開きます。
ステップ 3 [ポート] または [LAG] インターフェイスを選択します。
ステップ 4 選択したインターフェイスに関する次のフィールドの値を指定します。
• [入力レート制限] :入力レート制限を有効にする場合、このフィールドを選択します。具体的な値はその下のフィールドに入力します。
• [入力レート制限] :このインターフェイスで使用できる最大帯域幅を入力します。
(注) インターフェイス タイプが LAG であるとき、2 つの [入力レート制限] フィールドは表示されません。• [出力シェーピングレート] :このインターフェイスで出力シェーピングを有効にする場合、このフィールドを選択します。
• [認定情報レート(CIR)] :この出力インターフェイスで使用できる最大帯域幅を入力します。
• [認定バーストサイズ(CBS)] :この出力インターフェイスに対する最大バースト サイズをバイトで入力します。この値は、CIR を一時的に超えて送信できるデータ量を意味します。
ステップ 5 [適用] をクリックします。帯域幅情報が修正され、実行コンフィギュレーション ファイルが更新されます。
このスイッチでは、[帯域幅] ページでポート単位の入出力レートを制限できるだけでなく、キュー単位でパケット出力レートを制限することもできます。出力レートを制限するには、出力負荷をシェーピングします。
このスイッチでは、管理パケット以外のすべてのパケットの出力レートを制限できます。レートが制限されていないパケットは、レート計算において無視されます。つまり、それらのパケットのサイズは合計レート制限に含まれません。
キュー単位出力レート シェーピングは、無効にすることもできます。
ステップ 1 [Quality of Service] > [全般] > [キューあたりの出力シェーピング] をクリックします。[キューあたりの出力シェーピング] ページが開きます。
[キューあたりの出力シェーピング] ページには、各キューに対するレート制限とバースト サイズが表示されます。
ステップ 2 インターフェイス タイプ(ポートまたは LAG)を選択し、[実行] をクリックします。ポートまたは LAG のリストが表示されます。
ステップ 3 ポートまたは LAG を選択し、[編集] をクリックします。[キューあたりの出力シェーピングの編集] ページが開きます。
このページでは、各インターフェイスに対応している最大 4 個のキューに対して、出力シェーピングを有効にすることができます。
ステップ 5 出力シェーピングを有効にする必要のある各キューに対して、次のフィールドの値を指定します。
• [有効] :このキューに対して出力シェーピングを有効にする場合、このフィールドを選択します。
• [認定情報レート(CIR)] :レート制限値を入力します(単位:Kbps)。CIR は、送信できる平均データ量です。
• [認定バーストサイズ(CBS)] :最大バースト サイズ(CBS)をバイトで入力します。CBS は、CIR を一時的に超えて送信できるデータ量を意味します。
ステップ 6 [適用] をクリックします。帯域幅情報が修正され、実行コンフィギュレーション ファイルが更新されます。
[VLAN入力レート制限] ページで VLAN 単位レート制限を設定することにより、VLAN 上のトラフィックを制限できます。なお、[ポリシーテーブル] ページで設定した QoS レート制限は、この VLAN 単位レート制限よりも優先されます。たとえば、パケットが QoS レート制限と VLAN 単位レート制限の両方で制限され、両者が一致していない場合、QoS レート制限が優先されます。
VLAN 単位入力レート制限を設定した場合、スイッチ上の全ポートの集約トラフィックが制限されます。
VLAN 単位レート制限はスイッチ レベルで設定します。設定した制限値は、ネットワーク上の各デバイスに対して別々に適用されます。たとえば、システム上に、同じ VLAN に参加している Cisco 製 24 ポート 10/100 Mbps デバイスが 2 台ある場合、設定した VLAN 単位レート制限は、それぞれのデバイスに別々に適用されます。
ステップ 1 [Quality of Service] > [全般] > [VLAN入力レート制限] をクリックします。 [VLAN入力レート制限] ページが開きます。
このページには、VLAN 単位入力レート制限テーブルが表示されます。
ステップ 2 [追加] をクリックします。[VLAN入力レート制限の追加] ページが開きます。
• [認定情報レート(CIR)] :この VLAN に入力できる平均データ量(単位:kbps)を入力します。
• [認定バーストサイズ(CBS)] :この VLAN に対する最大バースト サイズ(単位:バイト)を入力します。 この値は、CIR を一時的に超えて送信できるデータ量を意味します。この値を LAG に対して指定することはできません。
ステップ 4 [適用] をクリックします。VLAN 単位レート制限が設定され、実行コンフィギュレーション ファイルが更新されます。
[TCP輻輳回避] では、TCP 輻輳回避アルゴリズムを有効にすることができます。このアルゴリズムは、輻輳ノードにおける TCP グローバル同期処理を中断または回避するものです。輻輳は、複数の送信元から同じバイト数のパケットが送信されることによって発生します。
ステップ 1 [Quality of Service] > [全般] > [TCP輻輳回避] をクリックします。[TCP輻輳回避] ページが開きます。
ステップ 2 TCP 輻輳回避を有効にするには、[有効] をクリックして、[適用] をクリックします。
QoS 基本モードでは、ネットワーク上の特定ドメインを信頼済みドメインとして設定できます。信頼済みドメイン内では、各パケットに 802.1p 値または DSCP 値が格納されます。これらのフィールド値は、そのパケットが必要とするサービスのタイプを示しています。信頼済みドメイン内の各ノードでは、これらのフィールド値に基づいて、パケットに特定の出力キューが割り当てられます。パケットの初期分類処理、および、これらのフィールド値の格納処理は、信頼済みドメインに入る時点で実行されます。
1. [QoSプロパティ] ページで基本モードを選択します。
2. [グローバル設定] ページで信頼モードを選択します。このスイッチで使用できる信頼モードは、CoS/802.1p 信頼モードと DSCP 信頼モードです。CoS/802.1p 信頼モードでは、VLAN タグ内の 802.1p 値が使用されます。DSCP 信頼モードでは、IP ヘッダー内の DSCP 値が使用されます。
着信パケットの CoS 値を信頼すべきでない例外的なポートがある場合、[インターフェイス設定] ページでそのポートの QoS 状態を無効にします。
[インターフェイス設定] ページで、グローバルで選択されている信頼モードを、このポートで有効にするか無効にするかを選択します。ポートで信頼モードを無効にした場合、そのポートに届いた入力パケットはベスト エフォートで転送されます。着信パケットの CoS/802.1p 値または DSCP 値を信頼できないポートに対しては、信頼モードを無効にすることを推奨します。信頼モードを無効にしない場合、ネットワークのパフォーマンスが低下するおそれがあります。
[グローバル設定] ページには、スイッチの信頼モードを有効にするためのフィールドがあります(後述の [信頼モード] フィールドを参照)。信頼モードを有効にできるのは、QoS が基本モードの場合です。QoS ドメインに入ってきたパケットは、その QoS ドメインのエッジで分類されます。
ステップ 1 [Quality of Service] > [QoS基本モード] > [グローバル設定] をクリックします。[グローバル設定] ページが開きます。
ステップ 2 スイッチが基本モードのときの信頼モードを選択します。パケットの CoS レベルと DSCP タグが別々のキューにマッピングされている場合、信頼モードによってパケット格納先キューが決まります。
• [CoS/802.1p] :着信パケットは、そのパケット内に VLAN タグがある場合はその中の VPT フィールド値、そのパケット内に VLAN タグがない場合はデフォルトのポート単位 CoS/802.1p 値にそれぞれ基づいて、キューに格納されます。VPT フィールド値とキューのマッピングは [CoS/802.1p値のキューへのマッピング] ページで設定できます。
• [DSCP] :IP トラフィックはすべて、IP ヘッダー内の DSCP フィールド値に基づいてキューに格納されます。DSCP 値とキューのマッピングは、[DSCP値のキューへのマッピング] ページで設定できます。IP トラフィックでないトラフィックは、ベスト エフォート キューに格納されます。
• [CoS/802.1p-DSCP] :CoS/802.1p または DSCP のどちらか設定されたもの。
ステップ 3 着信パケットの DSCP 値を無視し、DSCP オーバーライド テーブルに従って新しい DSCP 値を使用する場合は、[入力DSCPのオーバーライド] を選択します。[入力DSCPのオーバーライド] を選択した場合、この新しい DSCP 値に基づいてパケットが出力キューに格納されます。また、パケット内の DSCP 値が新しい DSCP 値で上書きされます。
(注) パケットは、元の DSCP 値ではなく、上書きされた新しい DSCP 値に基づいて、出力キューに格納されます。ステップ 4 [入力DSCPのオーバーライド] を選択した場合に、DSCP オーバーライド テーブルの内容を変更するには、[DSCPオーバーライドテーブル] をクリックします。[DSCPオーバーライドテーブル] ページが開きます。
[DSCP入力] 列には、着信パケットの DSCP 値が表示されます。これらの DSCP 値を代替 DSCP 値に変更する必要があります。
ステップ 5 着信パケットの DSCP 値をマッピングする新しい DSCP 値を選択します。
ステップ 6 [適用] をクリックします。新しい DSCP 値で実行コンフィギュレーション ファイルが更新されます。
[インターフェイス設定] ページでは、スイッチ上の各ポートに対する QoS を設定できます。
インターフェイスに対して QoS 状態を無効にした場合 :そのポートの着信トラフィックはすべて、ベスト エフォート キューに格納されます。トラフィックの分類処理およびプライオリティ設定処理は実行されません。
インターフェイスに対して QoS 状態を有効にした場合 :そのポートに届いたトラフィックは、グローバルで設定された信頼モード(CoS/802.1p 信頼モードまたは DSCP 信頼モード)に基づいて処理されます。
ステップ 1 [Quality of Service] > [QoS基本モード] > [インターフェイス設定] をクリックします。[インターフェイス設定] ページが開きます。
ステップ 2 [ポート] または [LAG] を選択します。
ポートまたは LAG のリストが表示されます。[QoS状態] 列に、各インターフェイスの QoS 状態(有効または無効)が表示されます。
ステップ 3 インターフェイスを選択し、[編集] をクリックします。[QoSインターフェイス設定の編集] ページが開きます。
ステップ 4 [ポート] または [LAG] インターフェイスを選択します。
ステップ 5 このインターフェイスに対する QoS 状態 (有効または無効)を選択します。
ステップ 6 [適用] をクリックします。実行コンフィギュレーション ファイルが更新されます。
ACL と一致し、流入を許可されたパケットには、暗黙的にその ACL の名前が付与されます。その後、拡張モード QoS の処理をフローに適用できます。
QoS 拡張モードでは、ポリシーに基づいてフロー単位 QoS が適用されます。ポリシーとその構成要素の特性および関係性は、次のとおりです。
•クラス マップはフローを定義したものであり、1 つ以上の ACL で構成されています。パケット群が、クラス マップ内の ACL ルール(ACE)のみに一致し、それらの ACL ルールに許可(転送)アクションが関連付けられている場合、そのパケット群は同じフローに所属すると見なされます。また、そのパケット群に同じ QoS が適用されます。このように、ポリシーは 1 つ以上のフローで構成されており、各フローに対してユーザ定義 QoS が設定されています。
•クラス マップ(フロー)に対して設定されている QoS は、ポリサーによって適用されます。ポリサーには、シングル ポリサーと集約ポリサーの 2 種類があります。各ポリサーは、QoS 仕様を使用して作成します。シングル ポリサーを使用した場合、ポリサーの QoS 仕様に基づいて、1 つのクラス マップ(フロー)にのみ QoS を適用できます。集約ポリサーを使用した場合、1 つ以上のクラス マップ(フロー)に QoS を適用できます。集約ポリサーは、異なるポリシーのクラス マップもサポートしています。
•フロー単位 QoS をフローに適用するには、ポリシーをポートにバインドします。ポリシーとそのクラス マップは、1 つ以上のポートにバインドできます。ただし、各ポートにバインドできるポリシーは 1 つのみです。
•シングル ポリサーおよび集約ポリサーを使用できるのは、スイッチがレイヤ 2 モードで動作している場合です。
•ACL は、ポリシーにかかわらず、1 つ以上のクラス マップに関連付けることができます。
•クラス マップは、1 つのポリシーにのみ関連付けることができます。
•シングル ポリサーを使用しているクラス マップを複数のポートにバインドしている場合、ポートごとにシングル ポリサーのインスタンスが生成されます。そして、各インスタンスによってそれぞれのポートで、QoS がクラス マップ(フロー)に適用されます。
•集約ポリサーを使用した場合、ポリシーやポートにかかわらず、集約されたすべてのフローに QoS が適用されます。
拡張 QoS 設定情報は、次の 3 つの要素で構成されます。
•照合するルールの定義。1 つのルール グループのみと一致するフレームは、 フロー であると見なされます。
•各フロー内の、ルールと一致したフレームに適用するアクションの定義。
•1 つ以上のインターフェイスへの、ルールとアクションの組み合わせのバインディング。
1. [QoSプロパティ] ページで拡張モードを選択します。[グローバル設定] ページで信頼モードを選択します。パケットの CoS レベルと DSCP タグが別々のキューにマッピングされている場合、信頼モードによってパケット格納先キューが決まります。
•内部で設定されている DSCP 値が着信パケットの DSCP 値と異なる場合、[アウトオブプロファイルDSCPマッピング] ページで両者の値をマッピングします。これにより [DSCPリマークテーブル] ページが開きます。
2. 「 ACL を作成する手順 」の説明に従って ACL を作成します。
3. ACL がすでに作成されている場合は、[クラスマッピング] ページでクラス マップを作成して、ACL をそのクラス マップに関連付けます。
4. [ポリシーテーブル] ページでポリシーを作成し、[ポリシークラスマップ] ページでポリシーに 1 つ以上のクラス マップを関連付けます。必要に応じて QoS を指定できます。QoS を指定するには、ポリシーにクラス マップを関連付ける際、そのクラス マップにポリサーを割り当てます。
• シングル ポリサーを割り当てる場合 :[ポリシーテーブル] ページおよび [クラスマッピング] ページで、シングル ポリサーを割り当てるクラス マップを関連付けるポリシーを作成します。次に、そのポリシー内にシングル ポリサーを作成します。
• 集約ポリサーを割り当てる場合 :[集約ポリサー] ページで、各フローに対して、一致するすべてのパケットを同じポリサー(集約ポリサー)に送信する QoS アクションを作成します。[ポリシーテーブル] で、集約ポリサーを割り当てるクラス マップを関連付ける、ポリシーを作成します。
[グローバル設定] ページには、スイッチの信頼モードを有効にするためのフィールドがあります。QoS ドメインに入ってきたパケットは、その QoS ドメインのエッジで分類されます。
ステップ 1 [Quality of Service] > [QoS拡張モード] > [グローバル設定] をクリックします。[グローバル設定] ページが開きます。
ステップ 2 スイッチが拡張モードのときの信頼モードを選択します。パケットの CoS レベルと DSCP タグが別々のキューにマッピングされている場合、信頼モードによってパケット格納先キューが決まります。
• [CoS/802.1p] :着信パケットは、そのパケット内に VLAN タグがある場合はその中の VPT フィールド値、そのパケット内に VLAN タグがない場合はデフォルトのポート単位 CoS/802.1p 値にそれぞれ基づいて、キューに格納されます。VPT フィールド値とキューのマッピングは [CoS/802.1p値のキューへのマッピング] ページで設定できます。
• [DSCP] :IP トラフィックはすべて、IP ヘッダー内の DSCP フィールド値に基づいてキューに格納されます。DSCP 値とキューのマッピングは、[DSCP値のキューへのマッピング] ページで設定できます。IP トラフィックでないトラフィックは、ベスト エフォート キューに格納されます。
• [CoS/802.1p-DSCP] :選択すると、非 IP トラフィックでは信頼 CoS モード、IP トラフィックでは信頼 DSCP モードを使用します。
ステップ 3 [デフォルトモードステータス] フィールドでインターフェイスの拡張モードにおけるデフォルトの QoS 信頼モード(信頼または非信頼)を選択します。これにより拡張 QoS 上で基本的な QoS 機能が提供され、デフォルトで拡張 QoS 上の CoS/DSCP を信頼できます(ポリシーを作成する必要はありません)。
QoS 拡張モードでは、デフォルトモードステータスが非信頼に設定されている場合は、インターフェイス上で設定されているデフォルト CoS 値を使用して、インターフェイスに届いたトラフィックのプライオリティが付けられます。詳細については、[Quality of Service] > [QoS拡張モード] > [グローバル設定] ページを参照してください。
インターフェイス上にポリシーが設定されている場合、デフォルト モードは無視され、ポリシー設定に従って処理が行われ、合致しなかったトラフィックは破棄されます。
ステップ 4 着信パケットの DSCP 値を無視し、DSCP オーバーライド テーブルに従って新しい DSCP 値を使用する場合は、[入力DSCPのオーバーライド] を選択します。[入力DSCPのオーバーライド] を選択した場合、この新しい DSCP 値に基づいてパケットが出力キューに格納されます。また、パケット内の DSCP 値が新しい DSCP 値で上書きされます。
(注) パケットは、元の DSCP 値ではなく、上書きされた新しい DSCP 値に基づいて、出力キューに格納されます。ステップ 5 [入力DSCPのオーバーライド] を選択した場合に、DSCP オーバーライド テーブルの内容を変更するには、[DSCPオーバーライドテーブル] をクリックします。詳細については、[DSCPオーバーライドテーブル] ページを参照してください。
クラス マップ(フロー)にポリサーを割り当てている場合、そのフロー内のトラフィック量が QoS 制限値を超えたときに実行されるアクションを指定できます。QoS 制限値を超える部分のトラフィックは、 アウト オブ プロファイル パケット と呼ばれます。
超過アクションがアウト オブ プロファイル DSCP である場合、アウト オブ プロファイル DSCP マッピング テーブルに基づいて、アウト オブ プロファイル IP パケットの元の DSCP 値が、新しい DSCP 値に再マッピングされます。この新しい DSCP 値に基づいて、これらのパケットにリソースと出力キューが割り当てられます。また、アウト オブ プロファイル パケット内の元の DSCP 値が新しい DSCP 値で上書きされます。
アウト オブ プロファイル DSCP 超過アクションを使用するには、アウト オブ プロファイル DSCP マッピング テーブルで DSCP 値を再マッピングします。工場出荷時設定では、このテーブル内の DSCP 値によってパケットがそれ自体に再マッピングされるため、再マッピングしない場合は、このアクションは無効になります。
この機能によって、QoS 信頼ドメイン間で交換される受信トラフィックの DSCP 値が変更されます。ドメインで使用されている DSCP 値を、別のドメインで使用されている DSCP 値に変更することにより、同じタイプのトラフィックとして識別されるようになります。
この設定が有効なのは、システムが QoS 基本モードで動作しており、グローバルでアクティブ化されている場合です。
たとえば、シルバー、ゴールド、プラチナという 3 レベルのサービスが提供されており、これらのレベルを表すために、パケット内でそれぞれ 10、20、30 という DSCP 値が使用されているとします。このトラフィックが、同じ 3 レベルのサービスを提供している別のサービス プロバイダーに転送されたが、そのサービス プロバイダーでは DSCP 値として 16、24、48 を使用している場合、 アウト オブ プロファイル DSCP マッピング によって、入力パケットの DSCP 値が変更されます。
ステップ 1 [Quality of Service] > [QoS拡張モード] > [アウトオブプロファイルDSCPマッピング] をクリックします。[アウトオブプロファイルDSCPマッピング] ページが開きます。このページでは、スイッチに流入するトラフィックおよびスイッチから送出されるトラフィックの change-the-DSCP-value の値を設定できます。
[DSCP入力] 列には、着信パケットの DSCP 値が表示されます。これらの DSCP 値を代替 DSCP 値に変更する必要があります。
ステップ 2 [DSCP出力] 列で、着信パケットの DSCP 値をマッピングする値を選択します。
ステップ 3 [適用] をクリックします。新しい DSCP マッピング テーブルで実行コンフィギュレーション ファイルが更新されます。
クラス マップはトラフィック フローを定義したものであり、1 つ以上の ACL で構成されています。クラス マップは、MAC ACL、IP ACL、および IPv6 ACL を組み合わせて作成します。パケット一致基準として、全一致または部分一致を選択できます。パケットは第一適合方式で処理されます。つまり、最初に一致したクラス マップに関連付けられているアクションが実行されます。同じクラス マップと一致する各パケットは、同じフローに属していると見なされます。
(注) クラス マップを定義しただけでは、QoS には影響しません。後で、定義したクラス マップを使用できるようにする作業を実行します。より複雑なルールを設定する必要がある場合は、複数のクラス マップをグループ化し、「ポリシー」というスーパーグループを作成します。詳細については、「 ポリシーの設定 」を参照してください。
[クラスマッピング] ページには、定義済みのクラス マップおよび各クラス マップを構成する ACL のリストが表示されます。また、クラス マップを追加および削除できます。
ステップ 1 [Quality of Service] > [QoS拡張モード] > [クラスマッピング] をクリックします。[クラスマッピング] ページが開きます。
このページには、定義済みのクラス マップのリストが表示されます。
ステップ 2 [追加] をクリックします。[クラスマッピングの追加] ページが開きます。
クラス マップを新規に追加するには、ACL を 1 個または 2 個選択し、クラス マップ名を入力します。クラス マップに ACL を 2 個関連付ける場合、パケットの一致条件(両方の ACL と一致している必要があるか、それとも、少なくともいずれか一方の ACL と一致している必要があるか)を指定できます。
• [クラスマップ名] :新規に追加するクラス マップの名前を入力します。
• [一致ACLタイプ] :パケットが、クラス マップで定義されているフローに属していると見なされるために必要な基準を選択します。次のオプションがあります。
–[IP]:パケットは、このクラス マップ内の IP ベース ACL のいずれかと一致している必要があります。
–[MAC]:パケットは、このクラス マップ内の MAC ベース ACL と一致している必要があります。
–[IPおよびMAC]:パケットは、このクラス マップ内の IP ベース ACL および MAC ベース ACL の両方と一致している必要があります。
–[IPまたはMAC]:パケットは、このクラス マップ内の IP ベース ACL または MAC ベース ACL と一致している必要があります。
• [IP] :このクラス マップに関連付ける IPv4 ベース ACL または IPv6 ベース ACL を選択します。
• [MAC] :このクラス マップに関連付ける MAC ベース ACL を選択します。
• [優先ACL] :パケットを最初に照合する ACL(IP ベース ACL または MAC ベース ACL)を選択します。
ステップ 4 [適用] をクリックします。実行コンフィギュレーション ファイルが更新されます。
定義済みルールと一致するトラフィックのレートを測定したり、ポートでのファイル転送トラフィックのレートの上限値などの制限値を適用したりすることができます。
これを実行するには、クラス マップ内の ACL を使用してトラフィックを照合し、また、ポリサーを使用して、ACL と一致するトラフィックに QoS を適用します。
(注) スイッチがレイヤ 3 モードで動作している場合、QoS ポリサーは使用できません。各ポリサーは、QoS 仕様を使用して作成します。ポリサーには次の 2 種類があります。
• シングル(通常)ポリサー :シングル ポリサーを使用した場合、ポリサーの QoS 仕様に基づいて、1 つのクラス マップ(フロー)にのみ QoS を適用できます。シングル ポリサーを使用しているクラス マップを複数のポートにバインドしている場合、ポートごとにシングル ポリサーのインスタンスが生成されます。そして、各インスタンスによってそれぞれのポートで、QoS がクラス マップ(フロー)に適用されます。シングル ポリサーを作成するには、[ポリシーテーブル] ページを使用します。
• 集約ポリサー :集約ポリサーを使用した場合、1 つ以上のクラス マップまたはフローに QoS を適用できます。これらのクラス マップは、互いに異なるポリシーに関連付けられていてもかまいません。集約ポリサーを使用した場合、ポリシーやポートにかかわらず、集約されたすべてのフローに QoS が適用されます。集約ポリサーを作成するには、[集約ポリサー] ページを使用します。
集約ポリサーを作成するのは、複数のクラス マップ間でポリサーを共有する場合です。
各ポリサーは、QoS 仕様を使用して定義します。QoS 仕様は、次の各値を組み合わせたものです。
•認定情報レート(CIR)と呼ばれる、入力インターフェイスで受信できるデータ量。単位は kbps です。
•認定バースト サイズ(CBS)。単位はバイトです。これは、定義された最大レートを超えた場合でも、CIR を一時的に超えて受信できるトラフィック量です。
•制限値を超えた分のトラフィック(アウト オブ プロファイル トラフィック)に適用するアクション。アクションの例としては、トラフィックをそのまま通過させる、トラフィックをドロップする、トラフィックを通過させる、などがあります。トラフィックを通過させる場合、よりプライオリティの低い新しい DSCP 値に再マッピングされ、後続のトラフィックはこの低いプライオリティで処理されます。
クラス マップにポリサーを割り当てるのは、そのクラス マップをポリシーに関連付けるときです。集約ポリサーは、[集約ポリサー] ページで作成します。
集約ポリサーを使用した場合、1 つ以上のクラス マップ、つまりフローに QoS を適用できます。集約ポリサーは、互いに異なるポリシーに関連付けられている複数のクラス マップに割り当てることができます。また、集約ポリサーを使用した場合、ポリシーやポートにかかわらず、集約されたすべてのフローに QoS が適用されます。
(注) シングル ポリサーおよび集約ポリサーを使用できるのは、このスイッチがレイヤ 2 モードで動作している場合だけです。ステップ 1 [Quality of Service] > [QoS拡張モード] > [集約ポリサー] をクリックします。 [集約ポリサー] ページが開きます。
ステップ 2 [追加] をクリックします。[集約ポリサーの追加] ページが開きます。
• [入力認定情報レート(CIR)] :最大帯域幅(単位:bps)を入力します。詳細については、[帯域幅] ページの説明を参照してください。
• [入力認定バーストサイズ(CBS)] :最大バースト サイズ(単位:バイト)を入力します。これは、CIR を一時的に超えて受信できるデータ量です。詳細については、[帯域幅] ページの説明を参照してください。
• [超過アクション] :CIR を超えた分の着信パケットに対して実行するアクションを選択します。選択項目は次のとおりです。
– [転送] :CIR を超えた分のパケットも転送されます。
– [ドロップ] :CIR を超えた分のパケットは破棄されます。
– [アウトオブプロファイルDSCP] :CIR を超えた分のパケットの DSCP 値が、アウト オブ プロファイル DSCP マッピング テーブルに基づいて、新しい値に再マッピングされます。
ステップ 4 [適用] をクリックします。実行コンフィギュレーション ファイルが更新されます。
[ポリシーテーブル] ページには、このシステム上で定義されている拡張 QoS ポリシーのリストが表示されます。 このページでは、ポリシーを作成および削除することもできます。インターフェイスにバインドされているポリシーのみがアクティブ化されます。詳細については、[ポリシーバインディング] ページを参照してください。
•1 つ以上のクラス マップ。各クラス マップは、トラフィック フローを定義した 1 つ以上の ACL で構成されています。
•1 つ以上の集約情報。この情報に基づいて、QoS がトラフィック フローに適用されます。
ポリシーを追加した後、[ポリシーテーブル] ページでそのポリシーにクラス マップを関連付けることができます。
ステップ 1 [Quality of Service] > [QoS拡張モード] > [ポリシーテーブル] をクリックします。[ポリシーテーブル] ページが開きます。
ステップ 2 [ポリシークラスマップテーブル] をクリックして[ポリシークラスマップ] ページを開きます。
または
[追加] をクリックして[ポリシーテーブルの追加] ページを開きます。
ステップ 3 [新規ポリシー名] フィールドに、新規に追加するポリシーの名前を入力します。
ステップ 4 [適用] をクリックします。QoS ポリシー プロファイルが追加され、実行コンフィギュレーション ファイルが更新されます。
1 つ以上のクラス マップをポリシーに関連付けることができます。クラス マップとは、同じトラフィック フローに属すると見なされるパケットのタイプを定義したものです。
(注) スイッチがレイヤ 3 モードで動作している場合、クラス マップにポリサーを割り当てることはできません。ポリサーを使用できるのは、このスイッチがレイヤ 2 モードで動作している場合だけです。ステップ 1 [Quality of Service] > [QoS拡張モード] > [ポリシークラスマップ] をクリックします。[ポリシークラスマップ] ページが開きます。
ステップ 2 フィルタでポリシーを選択し、[実行] をクリックします。このポリシー内のクラス マップが一覧表示されます。
ステップ 3 クラス マップを新規に追加するには、[追加] をクリックします。[ポリシークラスマップの追加] ページが開きます。
• [ポリシー名] :クラス マップを関連付けるポリシーが表示されます。
• [クラス マップ名] :このポリシーに関連付ける既存のクラス マップを選択します。クラス マップを作成するには、[クラス マッピング] ページを使用します。
• [アクションタイプ] :ACL と一致したすべての着信パケットの CoS/802.1p 値または DSCP 値に関するアクションを選択します。
–[デフォルトの信頼モードを使用]:着信パケットの CoS/802.1p 値または DSCP 値は無視されます。一致したパケットは、ベスト エフォートで送信されます。
–[常に信頼]:このオプションを選択すると、スイッチは一致したパケットの CoS/802.1p および DSCP を信頼します。パケットが IP パケットの場合は、パケットの DSCP 値および DSCP 値のキューへのマッピング テーブルに基づいて、パケット格納先出力キューが決まります。パケットが IP パケットでない場合は、パケットの CoS/802.1p 値および CoS/802.1p 値のキューへのマッピング テーブルに基づいて、パケット格納先出力キューが決まります。
–[設定]:このフィールドを選択した場合、[新しい値] フィールドに入力した値に基づいて、ACL と一致したパケットの格納先出力キューが決まります。
[新しい値] フィールドに入力した値(0 ~ 7)が CoS/802.1p 値である場合、この値および CoS/802.1p 値のキューへのマッピング テーブルに基づいて、ACL と一致するすべてのパケットの格納先出力キューが決まります。
[新しい値] フィールドに入力した値(0 ~ 63)が DSCP 値である場合、この値および DSCP 値のキューへのマッピング テーブルに基づいて、ACL と一致するすべての IP パケットの格納先出力キューが決まります。
それ以外の場合は、[新しい値] フィールドに入力した値(1 ~ 4)が、ACL と一致するすべてのパケットの格納先出力キュー番号として使用されます。
• [ポリシングタイプ] :レイヤ 2 モードの場合のみ指定できます。このポリシーに対するポリサー タイプを選択します。次のオプションがあります。
– [シングル] :このポリシーに対するポリサーはシングル ポリサーです。
– [集約] :このポリシーに対するポリサーは集約ポリサーです。
• [集約ポリサー] :レイヤ 2 モードの場合のみ指定できます。[ポリシングタイプ] で [集約] を選択した場合、[集約ポリサー] ページで定義した既存の集約ポリサーを選択します。
[ポリシングタイプ] フィールドで [シングル] を選択した場合、次の QoS パラメータを指定します。
• [入力認定情報レート(CIR)] :CIR(単位:kbps)を入力します。詳細については、[帯域幅] ページの説明を参照してください。
• [入力認定バーストサイズ(CBS)] :CBS(単位:バイト)を入力します。詳細については、[帯域幅] ページの説明を参照してください。
• [超過アクション] :CIR を超えた分の着信パケットに対して実行するアクションを選択します。次のオプションがあります。
– [ドロップ] :CIR を超えた分のパケットは破棄されます。
– [アウトオブプロファイルDSCP] :CIR を超えた分の IP パケットの DSCP 値が、アウト オブ プロファイル DSCP マッピング テーブルから取得された新しい DSCP 値で上書きされた後、これらのパケットが転送されます。
[ポリシーバインディング] ページには、ポリシーとポートのバインド関係が表示されます。ポリシーを特定のポートにバインドすると、そのポリシーがそのポート上で有効になります。1 つのポートにバインドできるポリシーは 1 つのみです。一方、1 つのポリシーを複数のポートにバインドできます。
ポリシーをポートにバインドした場合、フィルタリングが実行され、このポリシーで定義されたフローに属する受信トラフィックに QoS が適用されます。このポリシーは、同じポートから送出されるトラフィックには適用されません。
ポリシーを編集するには、まず、そのポリシーをすべてのポートからアンバインドする必要があります。
ステップ 1 [Quality of Service] > [QoS拡張モード] > [ポリシーバインディング] をクリックします。[ポリシーバインディング] ページが開きます。
ステップ 3 このポリシーをバインドする インターフェイス タイプ を選択します。
ステップ 4 [適用] をクリックします。QoS ポリシー バインディングが定義され、実行コンフィギュレーション ファイルが更新されます。
このページでは、シングル ポリサーおよび集約ポリサーを管理したり、キュー統計情報を表示したりすることができます。
シングル ポリサーは、1 つのポリシー内の 1 つのクラス マップに割り当てられます。集約ポリサーは、1 つ以上のポリシー内の 1 つ以上のクラス マップに割り当てられます。
[シングルポリサー統計] ページには、ポリシー内のクラス マップで定義されている条件と一致するインターフェイスで受信された、プロファイル内パケットおよびアウト オブ プロファイル パケットのバイト数が表示されます。
(注) スイッチがレイヤ 3 モードで動作している場合、このページは表示されません。ステップ 1 [Quality of Service] > [QoS統計情報] > [シングルポリサー統計] をクリックします。 [シングルポリサー統計] ページが開きます。
• [インターフェイス] :このインターフェイスに関する統計情報が表示されます。
• [ポリシー] :このポリシーに関する統計情報が表示されます。
• [クラスマップ] :このクラス マップに関する統計情報が表示されます。
• [プロファイル内バイト] :受信されたプロファイル内パケットのバイト数が表示されます。
• [アウトオブプロファイルバイト] :受信されたアウト オブ プロファイル パケットのバイト数が表示されます。
ステップ 2 [追加] をクリックします。[シングルポリサー統計の追加] ページが開きます。
• [インターフェイス] :統計情報を蓄積するインターフェイスを選択します。
ステップ 4 [適用] をクリックします。統計情報要求が追加作成され、実行コンフィギュレーション ファイルが更新されます。
ステップ 1 [Quality of Service] > [QoS統計情報] > [集約ポリサー統計] をクリックします。[集約ポリサー統計] ページが開きます。
• [集約ポリサー名] :統計情報の表示対象であるポリサー。
• [プロファイル内バイト] :受信されたプロファイル内パケットのバイト数。
• [アウトオブプロファイルバイト] :受信されたアウト オブ プロファイル パケットのバイト数。
ステップ 2 [追加] をクリックします。[集約ポリサー統計の追加] ページが開きます。
ステップ 3 統計情報の表示対象にする、既存の 集約ポリサー名 を選択します。
ステップ 4 [適用] をクリックします。統計情報要求が追加作成され、実行コンフィギュレーション ファイルが更新されます。
[キュー統計情報] ページには、転送されたパケットや破棄されたパケットなどのキューに関する統計情報が、インターフェイスごと、キューごと、およびドロップ優先順位ごとに表示されます。
(注) QoS 統計情報が表示されるのは、スイッチが QoS 拡張モードで動作している場合のみです。QoS モードを変更するには、[全般] > [QoS プロパティ] をクリックします。ステップ 1 [Quality of Service] > [QoS統計情報] > [キュー統計情報] をクリックします。[キュー統計情報] ページが開きます。
• [リフレッシュレート] :インターフェイス イーサネット統計情報がリフレッシュされるまでの時間を選択します。オプションは次のとおりです。
– [リフレッシュなし] :統計情報はリフレッシュされません。
– [15秒] :統計情報は 15 秒ごとにリフレッシュされます。
– [30秒] :統計情報は 30 秒ごとにリフレッシュされます。
– [60秒] :統計情報は 60 秒ごとにリフレッシュされます。
– [セット1] :セット 1 に関する統計情報が表示されます。セット 1 とは、Drop Precedence(DP; ドロップ優先順位)が高いインターフェイスおよびキューのことです。
– [セット2] :セット 2 に関する統計情報が表示されます。セット 2 とは、DP が低いインターフェイスおよびキューのことです。
• [インターフェイス] :このインターフェイスに関するキュー統計情報が表示されます。
• [キュー] :パケットが転送またはテール ドロップされたキュー。
• [ドロップ優先順位] :ドロップ優先順位が最も低い場合、パケットがドロップされる可能性が最も低くなります。
• [合計パケット] :転送またはテール ドロップされたパケットの数。
• [テールドロップパケット] :テール ドロップされたパケットの割合。
ステップ 2 [追加] をクリックします。[キュー統計情報の追加] ページが開きます。
– [セット1] :セット 1 に関する統計情報が表示されます。セット 1 とは、DP が高いインターフェイスおよびキューのことです。
– [セット2] :セット 2 に関する統計情報が表示されます。セット 2 とは、DP が低いインターフェイスおよびキューのことです。
• [インターフェイス] :統計情報を表示するポートを選択します。次のオプションがあります。
– [ポート] :選択した番号のポートに関する統計情報が表示されます。
– [すべてのポート] :すべてのポートに関する統計情報が表示されます。
• [ドロップ優先順位] :パケットがドロップされる可能性を表す、ドロップ優先順位を入力します。
ステップ 4 [適用] をクリックします。キュー統計カウンタが追加され、実行コンフィギュレーション ファイルが更新されます。