この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
• 「問題の診断」
前面パネルにある LED からは、スイッチのトラブルシューティングに役立つ情報が得られます。LED の状態を確認することで、Power-on Self-Test(POST; 電源投入時自己診断テスト)のエラー、ポートの接続問題、およびスイッチ全体のパフォーマンスを把握できます。CLI または SNMP ワークステーションから統計情報を入手することもできます。詳細については、ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド、Cisco.com 上のスイッチ コマンド リファレンス、または SNMP アプリケーションに付属のマニュアルを参照してください。
スイッチの電源を入れると、POST が開始され、スイッチの正常動作を確認するためのテストが実行されます。スイッチで POST が終了するまで数分かかります。
スイッチが POST を開始すると、システム LED がグリーンで点滅します(他の LED はグリーンで点灯したままの状態です)。POST に成功すると、システム LED がグリーンで点灯します。他の LED は消灯し、動作状態に戻ります。スイッチが POST に失敗すると、システム LED はオレンジに点灯します。
show diagnostics post ユーザ EXEC コマンドを使用して、POST の結果を表示できます。
(注) POST エラーは通常、重大です。スイッチが POST に失敗した場合は、シスコのテクニカルサポート担当者にお問い合わせください。
この処理にはスイッチへの物理アクセスが必要です。ポート LED を観察すれば、スイッチのトラブルシューティングに関する情報が得られます。LED のカラーと意味については、「LED」を参照してください。
ケーブルにわずかでも傷や破損がないか必ず確認してください。物理層の接続に問題がないように見えるケーブルでも、配線やコネクタのごくわずかな損傷が原因でパケットが破損することがあります。ポートでパケット エラーが多く発生したり、ポートがフラッピング(リンクの切断および接続)を頻繁に繰り返したりする場合は、ケーブルにこのような破損がある場合があります。
• 銅線ケーブルまたは光ファイバ ケーブルを調べるか、問題のないケーブルに交換します。
• ケーブル コネクタで破損または欠落したピンがないか確認します。
• 発信元と宛先の間のパッチ パネルの接続やメディア コンバータに問題がないことを確認します。可能な場合は、パッチパネルをバイパスするか、故障しているメディア コンバータ(光ファイバ/銅線)を除去します。
正しいケーブル タイプが接続に使用されていることを確認してください。
• イーサネットの場合、10 Mb/s UTP 接続にはカテゴリ 3 の銅線ケーブルを使用します。10/100 または 10/100/1000 Mbps 接続には、カテゴリ 5、カテゴリ 5e、またはカテゴリ 6 の UTP を使用します。
• 光ファイバ接続の場合、使用する距離とポート タイプに適した正しいケーブルであることを確認します。接続先装置の両方のポートが一致しており、同じ符号化方式、光周波数、およびファイバ タイプを使用していることを確認します。
• 銅線接続の場合は、ストレート ケーブルを使用すべきところにクロス ケーブルが使用されていたり、クロス ケーブルを使用すべきところにストレート ケーブルが使用されていたりしないかを確認します。スイッチの Auto-MDIX を有効にするか、ケーブルを交換します。推奨イーサネット ケーブルについては、 Table 2-1 を参照してください。
両側のリンクが確立されていることを確認します。配線の 1 本が切れていたり、ポートの 1 つがシャットダウンしていたりすると、片側ではリンクが確立されていても反対側では確立されていない可能性があります。
ポート LED の表示は、ケーブルに問題がないことを保証するものではありません。ケーブルに物理的な圧力がかかり、最低限のレベルで機能している場合もあります。ポート LED が点灯しない場合は、次のことを確認します。
• ケーブルをスイッチから外して、問題のない装置に接続します。
• ケーブルの両端が正しいポートに接続されていることを確認します。
• 正しいケーブル タイプが使用されていることを確認します。詳細については、 付録 B「コネクタおよびケーブルの仕様」 を参照してください。
• 接触不良がないか確認します。完全に接続されているように見えても、そうでないことがあります。ケーブルをいったん外して、接続し直してください。
スイッチには、シスコ製 SFP モジュールだけを使用してください。各シスコ製モジュールには、セキュリティ情報が符号化されたシリアル EEPROM が組み込まれています。この符号化によって、シスコはそのモジュールがスイッチの要件を満たしているかどうかを識別し、検証できます。次のことを確認してください。
• SFP モジュールが不良または不適切でないことを確認します。疑わしいモジュールは、問題のないモジュールと交換してください。モジュールが使用するプラットフォームでサポートされていることを確認します。(Cisco.com にあるスイッチのリリース ノートに、スイッチがサポートする SFP モジュールの一覧が示されています)。
• show interfaces 特権 EXEC コマンドを使用して、ポートまたはモジュールが error-disabled、disabled、または shutdown の状態になっていないかどうかを確認します。必要に応じて、ポートを再度イネーブルにします。
ポートの接続障害で見過ごされやすい原因の 1 つに、インターフェイスがディセーブルになっていることが挙げられます。何らかの理由でインターフェイスがディセーブルになっていないか、または電源がオフになっていないかを確認してください。リンクのいずれか一方のインターフェイスが手動でシャットダウンされていると、そのインターフェイスを再度イネーブルにするまで、リンクはアクティブになりません。 show interfaces イネーブル EXEC コマンドを使用して、インターフェイスが error-disabled、disabled、または shutdown の状態になっていないかどうかを確認します。必要に応じて、インターフェイスを再度イネーブルにします。
ping を使用して、最初は直接接続されているスイッチから始めて、接続できない原因となっている箇所を突き止めるまで、ポートごと、インターフェイスごと、トランクごとに段階的にさかのぼって調べます。各スイッチの Content-Addressable Memory(CAM; 連想メモリ)テーブル内に、エンド デバイスの MAC アドレスが存在していることを確認します。
Spanning Tree Protocol(STP; スパニング ツリー プロトコル)にループが発生すると、重大なパフォーマンス上の問題が引き起こされ、その状況がポートやインターフェイスの問題のように見えることがあります。
スパニング ツリーのループは、単一方向リンクが原因で発生することがあります。単方向リンクは、スイッチが送信したトラフィックをネイバーが受信し、そのネイバーからのトラフィックをスイッチが受信していない場合に発生します。破損した光ファイバ ケーブル、その他のケーブル配線、またはポートの問題によって、この単方向通信が引き起こされる可能性があります。
単方向リンクの問題の特定には、Unidirectional Link Detection(UDLD; 単方向リンク検出)プロトコルが役立ちます。詳細については、Cisco.com にあるソフトウェア コンフィギュレーション ガイドの「Understanding UDLD」を参照してください。
ポートの統計情報に、アライメント エラー、Frame Check Sequence(FCS; フレーム チェック シーケンス)、またはレイト コリジョン エラーが大量に表示される場合は、速度またはデュプレックス設定の不一致を示していることがあります。
速度およびデュプレックスに関連したよくある問題は、スイッチ間、スイッチとルータの間、またはスイッチとワークステーションもしくはサーバの間におけるデュプレックス設定の不一致です。この不一致は、速度およびデュプレックスを手動で設定した場合や、2 台の装置間における自動ネゴシエーションの問題が原因となることがあります。
スイッチのパフォーマンスを最大限に引き出してリンクを確実にするには、次のいずれかの注意事項に従ってデュプレックスおよび速度の設定を変更してください。
• 速度とデュプレックスの両方について、両方のポートで自動ネゴシエーションを実行させます。
• 接続の両側でポートの速度とデュプレックスのパラメータを手動で設定します。
• リモート装置が自動ネゴシエーションを実行しない場合は、2 つのポートのデュプレックス設定を同一にします。速度パラメータは、接続先ポートが自動ネゴシエーションを実行しない場合でも自動的に調整されます。
スイッチとサードパーティ製 Network Interface Card(NIC; ネットワーク インターフェイス カード)間で問題が発生する場合があります。スイッチのポートおよびインターフェイスは、デフォルトで自動ネゴシエーションに設定されています。一般的にはラップトップ コンピュータやその他の装置も自動ネゴシエーションに設定されていますが、それでも自動ネゴシエーションの問題が発生することがあります。
自動ネゴシエーションの問題をトラブルシューティングする場合は、接続の両側で手動設定を試してください。手動設定を行っても問題が解決しない場合は、NIC のファームウェアやソフトウェアに問題がある可能性があります。その場合は、NIC ドライバを入手可能な最新バージョンにアップグレードして問題を解決してください。
ポート統計情報に、過剰な FCS、レイト コリジョン、またはアライメント エラーが示されている場合は、スイッチから接続先の装置までのケーブル長が推奨ガイドラインに従っていることを確認してください。ケーブル接続の注意事項については、「ケーブルおよびアダプタ」を参照してください。
ここでは、初期設定ダイアログ(システム設定ダイアログ)を実行してスイッチをリセットする方法について説明します。次のような理由から、スイッチをリセットする場合があります。
• スイッチをネットワークに設置したが、誤った IP アドレスを割り当てたため、スイッチに接続できない。
• スイッチの設定をすべて解除し、新しい IP アドレスを割り当てたい。
1. スイッチのプロンプトで enable と入力し、Return または Enter を押します。
2. 特権 EXEC プロンプト switch#
で setup と入力し、Return または Enter を押します。
初期設定ダイアログを実行するためのスイッチのプロンプトが表示されます。これで、このスイッチは未設定のスイッチと同様に動作します。スイッチの設定は、 付録 C「CLI ベースのセットアップ プログラムによるスイッチの設定」 に説明されている CLI セットアップ手順に従って行うことができます。
シスコのテクニカル サポートに連絡する場合は、スイッチのシリアル番号が必要です。シリアル番号の位置については、次の図を参照してください。show version 特権 EXEC コマンドまたは show inventory ユーザ EXEC コマンドを使用してシリアル番号を確認することもできます。
図 4-1 Cisco ME 3400E-24TS-M でのシリアル番号の位置
図 4-2 Cisco ME 3400EG-12CS でのシリアル番号の位置
図 4-3 Cisco ME 3400EG-2CS-A でのシリアル番号の位置