スイッチで NetFlow 機能と分析機能を構成して、両方の機能を共存させ、CPU からの標準の V9 エクスポートを利用することができます。両方の機能が共存するこのモードは、混合モードと呼ばれます。

（注）	Cisco NX-OS リリース 10.2(3)F までは、標準 V9 エクスポートは NetFlow フロー レコードに対してのみサポートされていました。Cisco NX-OS リリース 10.2(3)F 以降、標準の V9 エクスポートは分析でもサポートされています。ただし、NetFlow 機能と分析機能は相互に排他的でした。

次の注意事項と制限事項は、混合モードに適用されます。

• Cisco NX-OS リリース 10.3(1)F 以降、NetFlow と分析の両方は共存でき、CPU からの標準の V9 エクスポートを使用できるため、コレクタの処理負荷が減少します。ただし、この混合モードは 9300-EX モジュールではサポートされていません。また、分析モードと混合モードの間で、相互に移行することはできません。適用される注意事項と制限事項は次のとおりです。

  • L2 フロー モニタはサポートされていません。

  • VRF フィルタはサポートされていません。

  • ND ISSU はサポートされていません。

  • IPv4 および IPv6 プロファイルは次のとおりです。

    • IP フロー モニタ：28

    • IPv6 フロー モニタ：26

  • 分析レコード構成は、すべてのレコード パラメータのスーパーセットである必要があります。

  • システム フィルタ/インターフェイス フィルタ構成を構成する場合には、まずシステム モニタを構成します。

  • システム モニタを構成解除する場合には、まずシステム フィルタ / インターフェース フィルタ構成を構成解除します。

  • 混合モードでは、EOR の AN フローに対して 2 つの NetFlow レコードがエクスポートされます。

• インターフェイス ベースの FT は、MPLS、VXLAN、GRE などのトンネル トラフィック フローではサポートされません。

• Cisco NX-OS リリース 10.3(3)F 以降では、すべての Cisco Nexus 9000 スイッチの NetFlow および分析機能で Ingress_VRF_ID がサポートされています。

  入力 vrf-id がキャプチャされ、show flow cache に表示され、NetFlow コレクタに送信されます。

  レイヤ 3 NetFlow がレイヤ 2 インターフェイスで設定され、トラフィックが送信されると、show flow cache コマンド出力に Ingress_VRF_ID の値がゼロとして表示されます。

• Cisco NX-OS リリース 10.3(3)F 以降、NetFlow 混合モードはデフォルトで有効になっています。これにより、分析機能に割り当てられる TCAM スペースが最大 512 エントリから最大 256 エントリに削減されます。

• Cisco NX-OS リリース 10.3(3)F 以降では、以前のリリースとは異なり、システム フィルタで定義されているが、インターフェイス フィルタで定義されていないフロー レコードが表示されます。以前のリリースでは、インターフェイス フィルタが構成されている場合、フロー レコードはインターフェイス フィルタで定義されている場合にのみ表示されました。

混合モードは、NetFlow モードからのみ設定できます。スイッチですでに分析機能が有効になっているシナリオでは、最初に分析を構成解除し、NetFlow 機能を構成してから、混合モードに移行します。

混合モードで考えられるユース ケースは次のとおりです。

• 機能分析がすでに展開されているスイッチ

• 機能 NetFlow がすでに展開されているスイッチ

• どちらの機能も構成されていないスイッチ

混合モードを構成したら、標準の V9 フォーマットを使用して、CPU からそれぞれのコレクタに NetFlow と分析の両方のフロー レコードをエクスポートします。

（注）	分析データは、NetFlow データのスーパーセットです。フロー遅延、トラフィック バースト データ、ペイロード長、TCP フラグ、IP フラグ、パケット処理フラグなどの追加の分析フロー データは、ベンダー固有フィールド（VSF）を介して通信されます。

show flow cache コマンドの出力は次のように表示されます。

（注）	XML 出力には 10k のフローのみが表示されます。

（注）	レイヤ 3 NetFlow がレイヤ 2 インターフェイスで構成され、トラフィックが送信されてから show flow cache コマンドが実行されると、出力には Ing-VRF の値がゼロとして表示されます。

show flow cache

Ingress IPV4 Entries
SIP              DIP          BD ID    S-Port   D-Port   Protocol  Byte Count   Packet Count  TCP FLAGS    TOS     if_id       flowStart     flowEnd      Profile    Ing-VRF 
17.1.1.2         17.1.1.1     1671     0        0        89        480          8             0x0          0xc0    0x1a004400  2938966       2976728      5  : NF    0      
17.1.1.2         224.0.0.13   1672     0        0        103       144          2             0x0          0xc0    0x1a004400  2941719       2969951      5  : NF    0      
17.1.1.2         224.0.0.13   1675     0        0        103       72           1             0x0          0xc0    0x1a004400  2961417       2961667      5  : NF    0      
17.1.1.2         224.0.0.5    1675     0        0        89        340          5             0x0          0xc0    0x1a004400  2943341       2979400      5  : NF    0      
17.1.1.2         17.1.1.1     1671     2048     0        1         3612         43            0x0          0x0     0x1a004400  2938188       2980184      5  : NF    0      

Ingress IPV6 Entries
SIP                         DIP       BD ID    S-Port  D-Port  Protocol  Byte Count Packet Count  TCP FLAGS Flow Label  if_id       flowStart  flowEnd    Ing-VRF
fe80::822d:bfff:fe81:e415   ff02::5   4147     0       0       89        490        5             0x0       0x0         0x1a003400  11217548   11254367   1