製品概要

Cisco Catalyst 9500X シリーズスイッチファミリは、冗長電源およびモジュラファンをサポートする固定アグリゲーションレイヤスイッチで構成されています。Catalyst 9500X シリーズスイッチは、次の機能をサポートしています。

より多くの 50G/100G/400G ポート。
MACSec-256 および TrustWorthy システムなどの高度なセキュリティ機能。
SD-Access ソリューションによる、エッジからクラウドへの IoT 統合とポリシーベースの自動化。
RJ-45 および USB タイプ C コンソールポート。
一部のスイッチモデルでは、コンテナベースのアプリケーションホスティング用に SATA SSD ストレージをサポート。

スイッチモデル

表 1. Cisco Catalyst 9500X シリーズスイッチモデル
スイッチモデル	説明
C9500X-28C8D	100G QSFP28 ポート X 28 および 400G QSFP-DD ポート X 8、電源スロット X 2
C9500X-60L4D	60x50G SFP56 および 4x400G QSFP-DD ポート、2 つの電源スロット

前面パネル


1	100 G QSFP28 ポート X 28	4	RFID
2	400 G QSFP-DD ポート X 8	5	USB-C コンソールポート
3	ポート LED	6	リセットボタン


1	60 x 50 G SFP56 ポート	4	RFID
2	4 x 400 G QSFP-DD ポート	5	USB-C コンソールポート
3	ポート LED	6	リセットボタン

SFP および QSFP モジュールポート

SFP モジュールおよび QSFP モジュールは、銅線または光ファイバ接続を使用して他の装置と接続できます。Cisco Catalyst 9500X シリーズスイッチのSFP および QSFP モジュールポートは、次のとおりです。

表 2. Cisco Catalyst 9500X シリーズスイッチモデル
スイッチモデル	サポートされるポート
C9500X-28C8D	100G/40G X 28 の QSFP28 モジュール、および400G/200G/100G/40G X 8 の QSFP-DD モジュールをサポートします。このスイッチは、QSFP28 および QSFP-DD ポートで QSA を使用した 10G もサポートしています。
C9500X-60L4D	60x50G/25G/10G SFP56 および 4x400G/200G/100G/40G QSFP-DD モジュールをサポートします。スイッチは、QSFP-DD ポートで QSA を使用した 10G もサポートしています。

（注）

C9500X-60L4D モデルの場合：

TE 接続の SFP-H10GB-CU1M/1.5M/2M/2.5M/3M/5M および SFP-10G-AOC1M /2M/3M/5M/7M/10M タイプの SFP モジュールは使用しないでください。モジュールがスイッチの他の部分と干渉する可能性があります。
SFP-10G-TX SFP モジュールでは、突出したキャップがスイッチの他の部分と干渉する可能性があるため、保護キャップ付きの RJ-45 ケーブルを使用しないでください。

ブレークアウトケーブルをサポート

ブレークアウトケーブルを使用すると、単一の 40G QSFP+ インターフェイスを 4 つの 10G SFP+ インターフェイスに分割し、単一の 100G QSFP28 インターフェイスを 4 つの 25G SFP28 インターフェイスに分割できます。

ブレークアウトケーブルは、C9500X-28C8D の奇数番号の QSFP28 ポートでサポートされています。一方、すべての QSFPDD ポートでもブレークアウトケーブルを使用できます。

ブレイクアウトケーブルは、C9500X-60L4D の QSFPDD ポートでのみサポートされます。

サポートされる SFP および QSFP モジュールについては、https://tmgmatrix.cisco.com/ で Cisco トランシーバモジュールの互換性情報を参照してください [英語]。

Cisco Catalyst 9500X シリーズスイッチのポートマッピング

次の図は、さまざまな Cisco Catalyst 9500 シリーズスイッチのポート番号の割り当て方法を示しています。

C9500X-28C8D


ポートタイプ	スイッチのポート番号
100G ネイティブポート	1 ～ 14、23 ～ 36
400G ネイティブポート	15 ～ 22

ブレークアウトは、すべての QSFP-DD ポートと、C9500X-28C8D の奇数番号の QSFP28 ポートでサポートされています。

表 3. C9500X-28C8D の QSFP28 ポートのポートマッピング
40G/100G ネイティブポート	ブレークアウトケーブルを使用して設定可能な 25G/10G ポート
1	1/0/1/1、1/0/1/2、1/0/1/3、1/0/1/4
3	1/0/3/1、1/0/3/2、1/0/3/3、1/0/3/4
5	1/0/5/1、1/0/5/2、1/0/5/3、1/0/5/4
7	1/0/7/1、1/0/7/2、1/0/7/3、1/0/7/4
9	1/0/9/1、1/0/9/2、1/0/9/3、1/0/9/4
11	1/0/11/1、1/0/11/2、1/0/11/3、1/0/11/4
13	1/0/13/1、1/0/13/2、1/0/13/3、1/0/13/4
23	1/0/23/1、1/0/23/2、1/0/23/3、1/0/23/4
25	1/0/25/1、1/0/25/2、1/0/25/3、1/0/25/4
27	1/0/27/1、1/0/27/2、1/0/127/3、1/0/27/4
29	1/0/29/1、1/0/29/2、1/0/29/3、1/0/29/4
31	1/0/31/1、1/0/31/2、1/0/31/3、1/0/31/4
33	1/0/33/1、1/0/33/2、1/0/33/3、1/0/33/4
35	1/0/35/1、1/0/35/2、1/0/35/3、1/0/35/4

表 4. C9500X-28C8D の QSFP-DD ポートのポートマッピング
400G ネイティブポート	ブレークアウトケーブルを使用して設定可能な 40G/10G ポート
15	1/0/15/1、1/0/15/2、1/0/15/3、1/0/15/4
16	1/0/16/1、1/0/16/2、1/0/16/3、1/0/16/4
17	1/0/17/1、1/0/17/2、1/0/17/3、1/0/17/4
18	1/0/18/1、1/0/18/2、1/0/18/3、1/0/18/4
19	1/0/19/1、1/0/19/2、1/0/19/3、1/0/19/4
20	1/0/20/1、1/0/20/2、1/0/20/3、1/0/20/4
21	1/0/21/1、1/0/21/2、1/0/21/3、1/0/21/4
22	1/0/22/1、1/0/22/2、1/0/22/3、1/0/22/4

ブレークアウトインターフェイスの設定方法の詳細については、『Interface and Hardware Components Configuration Guide』の「Configuring Breakout Interfaces」の項を参照してください。

C9500X-60L4D


ポートタイプ	スイッチのポート番号
50G ネイティブポート	1 〜 30、35 〜 64
400G ネイティブポート	31 〜 34

表 5. C9500X-60L4D の QSFP-DD ポートのポートマッピング
400G ネイティブポート	ブレークアウトケーブルを使用して設定可能な 40G/10G ポート
31	1/0/31/1、1/0/31/2、1/0/31/3、1/0/31/4
32	1/0/32/1、1/0/32/2、1/0/32/3、1/0/32/4
33	1/0/33/1、1/0/33/2、1/0/33/3、1/0/33/4
34	1/0/34/1、1/0/34/2、1/0/34/3、1/0/34/4

RFID タグ

シャーシは、パッシブ RFID タグを内蔵しています。タグは UHF RFID 技術を使用しているため、互換性のあるソフトウェアを搭載した RFID リーダが必要です。RFID タグの自動識別機能により、アセットの管理やトラッキングが実現します。RFID タグは Generation 2 GS1 EPC 国際規格と互換性があり、ISO 18000-6C に準拠しています。動作帯域は 860 ～ 960 MHz（UHF）です。詳細については、『Radio Frequency Identification (RFID) on Cisco Catalyst 9000 Family Switches White Paper』を参照してください。

管理ポート

Gi0/0 または GigabitEthernet0/0 ポートとも呼ばれるイーサネット管理ポートは、PC を接続する VRF（VPN ルーティング/転送）インターフェイスです。TFTP イメージのダウンロード、ネットワーク管理、SNMP、Telnet、SSH 接続をサポートしています。スイッチは、Mgmt-vrf を介してアウトオブバンド管理をサポートしています。スイッチのグローバルルーティングテーブルから管理トラフィックをセグメント化するために Mgmt-vrf が使用されます。イーサネット管理ポートは、10/100/1000 Mbps までの速度をサポートし、自動ネゴシエーションに設定されています。

USB ホストポート

USB ホストポートを使用して、フラッシュドライブなどのさまざまな USB デバイスをスイッチに接続できます。USB 3.0 ポートは、64 MB ～ 16 GB の容量の Cisco USB フラッシュドライブをサポートします。Cisco IOS ソフトウェアは、フラッシュデバイスに対する標準ファイルシステムアクセス（読み取り、書き込み、消去、コピー）を提供するとともに、フラッシュデバイスを FAT ファイルシステムでフォーマットする機能を提供します。

デバイスの背面パネルには USB 3.0 ポートがあります。

モードボタン

モードボタンには次の機能があります。

リセットモード：システムリセットをトリガーするリセットボタンとして機能します

リセットボタン

モードボタンを 5 秒間押すと、システムの電源サイクルが開始されます。

背面パネル


1	電源モジュール X 2	4	USB 3.0 ホストポート
2	RJ45 コンソールポート	5	RJ45 イーサネット管理ポート
3	ファンモジュール X 6	6	SSD モジュール


1	電源モジュール X 2	4	ファンモジュール X 6
2	RJ45 同期タイミングポート	5	USB 3.0 ホストポート
3	RJ45 コンソールポート	6	RJ45 イーサネット管理ポート
7	SSD モジュール	-

コンソールポート

コンソールポートは、Microsoft Windows を実行している PC またはターミナルサーバーにスイッチを接続します。

RJ-45 コンソールポート（EIA/TIA-232）。RJ-45 コンソールポートの接続には、RJ-45/DB-9 メスケーブルを使用します。
USB-C コンソールポート

USB C コンソールポートを使用する場合は、（Microsoft Windows での動作のため）コンソールに接続されたすべての PC に Cisco Windows USB デバイスドライバをインストールする必要があります。Mac OS X と Linux には、特別なドライバは必要ありません。

Cisco Windows USB デバイスドライバでは、Windows の HyperTerminal の動作に影響を与えることなく、USB ケーブルをコンソールポートに接続または接続解除することができます。

コンソール出力は、常に RJ-45 および USB コンソールコネクタの両方に送られますが、コンソール入力は、一方のコンソールコネクタだけがアクティブになります。USB コンソールは、RJ-45 コンソールよりも優先されます。ケーブルが USB コンソールポートに接続されているときは、RJ-45 コンソールポートが非アクティブになります。逆に、USB ケーブルを USB コンソールポートから取り外すと、RJ-45 ポートがアクティブになります。

コマンドラインインターフェイス（CLI）を使用して、非アクティブタイムアウトを設定できます。これを設定すると、USB コンソールがアクティブになっている場合、指定された時間内に USB コンソールで入力アクティビティが発生しないと、RJ-45 コンソールが再度アクティブ化されます。

非アクティブが原因で USB コンソールが非アクティブ化された後は、CLI を使用して再アクティブ化できません。USB コンソールを再アクティブ化するには、USB ケーブルを取り外して再接続してください。CLI を使用して USB コンソールインターフェイスを設定する方法については、Catalyst 9500 のソフトウェアコンフィギュレーションガイドを参照してください。

SATA SSD モジュール

スイッチのストレージニーズをサポートするために、および Cisco Catalyst 9500X シリーズスイッチは、着脱可能な Serial Advanced Technology Attachment（SATA）Solid State Drive（SSD）モジュールのサポートを提供しています。SSD モジュールのストレージ容量の範囲は、240 GB、480 GB、および 960 GB です。SATA SSD は汎用ストレージデバイスとして機能します。ストレージドライブを使用して、パケットキャプチャ、およびオペレーティングシステムによって生成されたトレースログを保存することもできます。

電源スロット

スイッチには、AC および DC 入力電源を受け入れる 2 つの電源スロットがあります。この電源モジュールは Field Replaceable Unit（FRU）であり、ホットスワップ可能です。シャーシの出荷時には、あらかじめ電源スロットに電源モジュールが取り付けられています。電源装置の注文が 1 台のみの場合は、空の電源スロットにブランクカバーが取り付けられています。電源装置を取り付けない場合には、このカバーを取り付けたままにしておく必要があります。

次の表では、さまざまなスイッチモデルでサポートされる内部電源モジュールについて説明します。

表 6. 内部電源モジュール
製品番号	PSU モジュール	サポートされるスイッチ
C9K-PWR-1500WAC	1500 W AC Platinum 認定電源モジュール	C9500X-28C8D C9500X-60L4D
C9K-PWR-1500WDC	1500 W DC Platinum 認定電源モジュール	C9500X-28C8D C9500X-60L4D

ファンモジュール

Cisco Catalyst 9500X シリーズスイッチは、デフォルトで前面から背面へのエアーフローであり、現場交換可能な可変速度モジュール式ファンをサポートしています。また、背面から前面へのエアフローを備えたファンモジュールもサポートします。これらのファンユニットは最大で 120 秒まで、活性挿抜（OIR）を行うことができます。ファンユニットは、シャーシ全体を冷却し、条件がしきい値を超えると、環境モニターとインターフェイスしてアラームを生成します。

次の表では、さまざまなスイッチモデルでサポートされるファンモジュールについて説明します。

表 7. ファンモジュール
製品番号	ファンモジュール	サポートされるスイッチ
C9500X-FAN-1U-R	前面から背面への冷却ファン	C9500X-28C8D C9500X-60L4D
C9500X-FAN-1U-F	背面から前面への冷却ファン	C9500X-28C8D C9500X-60L4D

詳細については、ファンモジュールの概要を参照してください。

Cisco Catalyst 9500X シリーズスイッチのハードウェア設置ガイド

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