この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
(注) コールの評価パラメータは、CAR のロード中に使用されます。CAR データベース内の古い CDR レコードに対して、これらのパラメータの新しい値を使用する場合は、すべての CDR を CAR データベースにリロードする必要があります。
• Quality of Service(QoS; サービス品質)
• 「関連トピック」
CAR を使用してレポートの生成を開始する前に、システムを設定する必要があります。「CAR システムの設定」を参照してください。
CAR を使用すると、時間の経過に伴って加算されていくコールのコストに対して、基本的な料金レートを設定できます。時間帯および音声品質ファクタを適用することで、コストをさらに適正化することができます。通常、この機能は加入者にサービス料金を請求することが必要になるサービス プロバイダーが使用します。組織によっては、アカウンティングや予算編成の目的でこの情報を使用し、組織内のユーザと部門の課金コストを決定することもできます。
これらの評価パラメータを使用するレポートとしては、個別の課金情報、部門の課金情報、料金別の上位 N 件、接続時間別の上位 N 件、およびコール数別の上位 N 件があります。
(注) 料金ベースやブロックのデフォルト値を変更しない場合は、ブロックあたりのデフォルト基本料金が 0 になるため、コストは常に 0 のままになります。
コールの料金は、コールの基本料金、時刻に応じた乗数、および音声品質に応じた乗数を乗算したもので構成されます。コールの基本料金は、 [Report Config]>[Rating Engine]>[Duration] ウィンドウで設定できます。次のリストを参照してください。
• 基本料金 = コスト(装置の数)。「ブロックの数」セクションで指定した接続時間ブロックに適用される。
• ブロックの数 = コールの接続時間の合計数(秒単位)。基本料金の適用対象になる。
時刻に応じた乗数は、 [Report Config]>[Rating Engine]>[Time of Day] ウィンドウで設定できます。この設定値の基準になるのは、コールの接続時刻です。
音声品質に応じた乗数は、 [Report Config]>[Rating Engine]>[Voice Quality] ウィンドウで設定できます。
コールのコストの基準を確立するには、すべてのコールについて基本レートを指定する必要があります。たとえば、現在のサービス プロバイダーが 1 分につき 6 セントのレートで 10 秒ごとに課金している場合は、すべてのコールに課される基本レートを、10 秒につき 1 セントとして設定します。
この項では、基本料金と接続時間の値を確立する方法について説明します。
(注) デフォルトの基本料金値を使用する場合は、レポートにコストが提示されません。システムにはデフォルト値が設定されていますが、このデフォルトのままにした場合、Rating Engine は無効のままになり、コストを提示しません。
ステップ 1 [Report Config]>[Rating Engine]>[Duration] を選択します。
ステップ 2 [To(seconds)]フィールドに、基本料金の適用対象となる秒数を入力します。たとえば、6 秒ごとに課金される場合は、6 をこのフィールドに入力します。コールの接続時間にかかわらず、1 分間ごとの単純レートで課金される場合は、60 をこのフィールドに入力して、料金が接続時間(分)全体に基づいて計算されるようにします。
ステップ 3 [Base Charge/Block]フィールドに、[To(seconds)]フィールドに指定した秒数に課される基本コストを入力します。たとえば、1 分あたり 6 セントの料金を 6 秒ごとに課される場合は、0.006 をこのフィールドに入力します。接続時間(分)全体に対して 1 分間につき 7 セントの料金を課される場合(細分課金なし)は、0.07 をこのフィールドに入力します。
上の例では、6 秒ごとに課金されていてコストが 6 秒ごとに 0.006 である場合、7 秒間のコールのコストは 0.012 になります。根拠は、6 秒ごとに 0.006 のコストがかかり、0 ~ 6 秒までのブロックが 2 個発生していることです。
同様に、接続時間(分)全体に対して課金され、コストが 1 分間につき 7 セントである場合、3 分間のコールには 21 セントかかります。根拠は、60 秒ごとに 7 セントのコストがかかり、1 分間のブロックが 3 個発生していることです。
ヒント デフォルト設定に戻すには、[Restore Defaults]ボタンをクリックします。コールの料金やブロックをデフォルトの 0 に戻すと、コール コストの特定に使用されるその他の係数は、実質上無効になります。
「関連トピック」を参照してください。
コールのコストをさらに細かく定義するには、特定の時間帯に応じた乗数を指定します。たとえば、昼間のコールに対して加入者に割増料金を課す場合は、[Call Duration]ウィンドウで指定した 1 ブロックあたりの基本料金に対して、乗数を適用できます。
この項では、コールのコストが割増になる特定の時間帯を規定する方法について説明します。
(注) 時刻によるコール コストの割増がない場合は、デフォルト値を使用できます。デフォルトの乗数は 1 になっているため、時刻によるコール コストの割増は発生しません。
ステップ 1 [Report Config]>[Rating Engine]>[Time of Day] を選択します。
ステップ 2 行を追加するには、 [Add Rows] リンクをクリックします。
システムは、00:00:00 ~ 23:59:59 の行を追加します。
ステップ 3 行をさらに追加するには、新しい行を追加する場所の下にある行のチェックボックスをオンにし、 [Add Rows] リンクをクリックします。
(注) 行を削除するには、削除する行のチェックボックスをオンにして、[Delete Rows]リンクをクリックします。
ステップ 4 [From]と[To]の時刻範囲に、時、分、秒を 24 時間制で入力します。デフォルトの時刻範囲は、24 時間(00:00:00 ~ 23:59:59)です。1 つの時刻範囲(午前 8 時~午後 5 時)を設定するには、3 つの時刻範囲(最初の 00:00:00 ~ 07:59:59、2 番目の 08:00:00 ~ 16:59:59、3 番目の 17:00:00 以降)を規定する必要があります。
(注) 時刻をコール コストに算入する場合は、12 時間制ではなく軍用時間(24 時間制)を使用する必要があります。
ステップ 5 Multiplication Factor を入力します。この値は、指定した時刻範囲にコールが発生した場合に、1 ブロックあたりの基本料金に掛ける数値を指定するものです。たとえば、午前 8 時~午後 5 時の間に発生したコールの料金を倍にする割増料金を課す場合、乗数 は 2.00 になります。乗数が 1.00 である場合は、コールのコストに影響しません。
ステップ 6 時刻および乗数を追加するには、 [Update] ボタンをクリックします。
ヒント デフォルト設定に戻すには、[Restore Defaults]ボタンをクリックします。
「関連トピック」を参照してください。
コールのコストをさらに細かく定義するには、コールの音声品質に応じた乗数を指定します。たとえば、最高の音声品質のコールを利用する加入者に割増料金を課す場合は、[Call Duration]ウィンドウで指定した 1 ブロックあたりの基本料金に対して、音声品質に応じたさまざまな乗数を適用できます。1.00 以外の乗数を使用すると、さまざまな音声品質のコールを区別する場合にも役立ちます。
この項では、特定の音声品質のコールに対して追加コストを課す場合に、コール コストを規定する方法について説明します。
(注) 音声品質を高めるためにコール コストを増やしたくない場合は、デフォルト値を使用できます。デフォルトの乗数は 1.00 になっているため、音声品質によるコール コストの割増は発生しません。
ステップ 1 [Report Config]>[Rating Engine]>[Voice Quality] を選択します。
ステップ 2 [Multiplication Factor]フィールドに、指定した音声品質カテゴリのコールが発生した場合に 1 ブロックあたりの基本料金に掛ける数値を入力します。音声品質カテゴリ(Good、Acceptable、Fair、Poor)については、「QoS 値の定義」で説明しています。
最高品質のコールには、高品質コールまたは中品質コールの 1.2 倍の料金が課されます。低品質のコールには、高品質コールまたは中品質コールの 0.8 倍の料金が課されます。
(注) 最高品質コールの乗数 >= 高品質コールの乗数 >= 中品質コールの乗数 >= 低品質コールの乗数にしてください。
ステップ 3 音声品質に応じた乗数を設定するには、 [Update] ボタンをクリックします。
ヒント デフォルト設定に戻すには、[Restore Defaults]ボタンをクリックします。
「関連トピック」を参照してください。
CAR は、QoS レポートを生成します。これらのレポートで提示されるデータを格付けするために、CAR では、音声品質について設定した事前定義の値を使用します。ジッタ、遅延、および喪失パケットについて、最高、高、中、低に該当する値の範囲を指定します。コールがこの 4 つの音声品質カテゴリに設定されるどの基準も満たさない場合、そのコールは NA(該当なし)に分類されます。同様に、CMR データを生成するようにシステムが設定されていない(または CMR が不良の)場合は、CMR は NA (該当なし)に分類されます。
パラメータの値を無視するには、NA と入力します。たとえば、ジッタなどの QoS パラメータを NA にして、QoS を最高に定義します。これは、遅延の値と喪失パケットの値のみに基づいて QoS が決まることを意味します。3 つのパラメータの値を、すべて NA にすることはできません。Infinity は、それぞれのパラメータの最大値を表します。ジッタの値が 500 ~ Infinity である場合は低品質とみなす、というルールを指定すると、ジッタが 500 を超えるコールは低品質として分類されます。
(注) 「NA」および「Infinity」という分類では、大文字と小文字が区別されることに注意してください。
ステップ 1 [Report Config]>[Define QoS] を選択します。
[Define Quality of Service]ウィンドウが表示されます。 表4-1 に、QoS のデフォルト値を示します。
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Good:0.00 ~ 15.00 |
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Good:0 ~ 20 |
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ステップ 2 行を追加するには、新しい行を追加する場所の下にある行のチェックボックスをオンにし、 [Add Rows] リンクをクリックします。
チェックボックスをオンにした行の上に新しい行が追加され、チェックボックスはオフになります。
これらの行は、QoS レポートで状態を最高、高、中、低に格付けするときに、CAR で使用される値を表します。設定する値ごとに、上限値と下限値を[From]カラムと[To]カラムに入力します。
(注) 行を削除するには、削除する行のチェックボックスをオンにして、[Delete Rows]リンクをクリックします。
ステップ 3 設定した値ごとに、[Quality of Service]を選択します。
ヒント デフォルトの QoS 値に戻すには、[Restore Defaults]ボタンをクリックします。
「関連トピック」を参照してください。
CAR は、スケジュールに基づいて自動的にレポートを生成します。レポート生成には、日次、週次、月次の要約レポート、QoS レポート、トラフィック レポート、デバイスやルート プランの使用状況レポートなど、定期的に確認する必要のあるレポートを含めることができます。
(注) ゲートウェイ、ルート グループ、ルート リスト、およびルート パターンが多数ある大規模な構成では、すべての使用状況レポート(ゲートウェイの使用状況、回線グループの使用状況、ルート グループの使用状況、ルート リストの使用状況、およびルート パターンの使用状況)を有効にすると、システムの CPU 使用率が上昇し、レポートの生成時間が長くなります。また、システムのパフォーマンスにも影響します。自動生成は、ゲートウェイの使用状況についてのみ有効にすることをお勧めします。これは、通常、大規模なシステムでもゲートウェイの数は少ないためです。どの使用状況レポートも、5 個以下のゲートウェイ、ルート グループ、ルート リスト、またはルート グループを選択して、すべてオンデマンドで生成することができます。
レポートを自動生成するプロセスは、次の 2 つの手順で構成されます。
• まず、生成するレポートを有効にします。「レポート自動生成の有効化とカスタマイズ」を参照してください。
• 次に、レポートを生成する日時をスケジューリングします(CAR では、デフォルトのスケジュールを提供しています。デフォルトのスケジュールをそのまま使用できる場合は、自動生成するレポートを有効にするだけで済みます)。「CAR システム スケジューラの設定」を参照してください。
CAR は、さまざまなイベントについて電子メール警告を提供します。システムで電子メール警告を有効にするプロセスは、2 つの手順で構成されます。
• まず、電子メール警告を有効にします。「電子メールによる警告の有効化と無効化」を参照してください。
• 次に、警告基準を満たしたときに送信される電子メールを設定します。
この項では、1 つまたはすべてのレポートの自動生成を有効または無効にする方法について説明します。また、レポート パラメータをカスタマイズしてメーリング オプションを有効にすることで、レポートが作成されたときにそれらを電子メールで送信することもできます。レポートをメール送信する場合、CAR は、CAR 管理者のメール ID と[Mail Parameters]ウィンドウで設定されたメール ドメインを使用して電子メール アドレスを生成します。つまり、メール アドレスは <CAR 管理者のメール ID> @ <[Mail Parameters]ウィンドウで設定されたドメイン> になります。
Cisco Unified CallManager の新規インストールの場合は常に、事前に電子メール警告とレポートの自動生成を有効にしておく必要があります。すべてのレポートおよび警告のデフォルトのステータスは 無効 です。
Cisco Unified CallManager を Release 5.x からさらに新しいリリースにアップグレードする場合は常に、CAR スケジューラ サービスがアクティブのときにだけ、tbl_pregenmail_option テーブルのデータが移行されます。
(注) それ以外のバージョンの Cisco Unified CallManager にアップグレードする場合は、システム リソースを節約するために、アップグレードの処理中はすべてのレポートと警告を無効にします。アップグレード完了後に、レポートと警告を有効化することを忘れないでください。
自動生成を有効にできるレポートについては、「自動生成レポートのスケジュール」で説明しています。
ステップ 1 [Report Config]>[Automatic Generation/Alert] を選択します。
[Automatic Report Generation/Alert]オプション ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 Reports[Report Generation Interval]ボックスで、システム スケジューラで定義したスケジュールに基づいて自動生成するレポートを選択します。「CAR システム スケジューラの設定」を参照してください。
ステップ 3 [Status]フィールドで、 [Enabled] または [Disabled] を選択します。
ステップ 4 レポートをカスタマイズする場合、および生成されたレポートを電子メールで送信する場合は、 [Customize Parameters] ボタンをクリックします。
[Customize Parameters]ウィンドウが表示されます。
(注) 各レポートのカスタマイズ オプションは、レポートのタイプに応じてそれぞれ異なります。
ステップ 5 システムに電子メールで送信するレポートのタイプに応じて、[CSV]オプション ボタンまたは[PDF]オプション ボタンを選択します。
ステップ 6 レポートがすべての CAR 管理者にメールで送信されるようにするには、 [Mailing Option] チェックボックスをオンにします。
ステップ 7 指定した値を保存するには、 [Update] ボタンをクリックします。
[Customize Parameters]ウィンドウが閉じます。
ステップ 8 その他のレポートを有効にする場合やカスタマイズする場合は、ステップ 4 ~ステップ 7 を繰り返します。
変更内容は、午前 0 時に有効になります。CAR スケジューラ サービスを一旦停止し再起動すると、変更内容をすぐに有効にすることができます。
「関連トピック」を参照してください。
この項では、 ChangeLimitNotification 警告または QoSNotification 警告をユーザにメール送信できるようにする方法について説明します。
(注) QoS 通知および料金限度通知の設定については、「通知限度の設定」を参照してください。
ステップ 1 [Report Config]>[Automatic Generation/Alert] を選択します。
[Automatic Report Generation/Alert]オプション ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 [Alerts by Mail]ボックスで、有効または無効にする警告を選択します。
ステップ 3 [Status]フィールドで、 [Enabled] または [Disabled] を選択します。
ステップ 5 電子メールによる警告を有効または無効にするには、ステップ 2 ~ステップ 4 を繰り返します。
変更内容は、午前 0 時に有効になります。CAR スケジューラ サービスを一旦停止し再起動すると、変更内容をすぐに有効にすることができます。
「関連トピック」を参照してください。
QoS および 1 日あたりの料金については、限度を指定できます。これらの上限値を超えた場合、管理者に電子メールで警告が送信されます。この警告は、Cisco Unified CallManager の管理ページで CAR 管理者として指定されたすべてのユーザに送信されます。「CAR 管理者、マネージャ、およびユーザの設定」を参照してください。
この項では、QoS および 1 日あたりの料金に通知限度を指定する方法について説明します。
ステップ 1 [Report Config]>[Notification Limits] を選択します。
[Set Limits for Notification]ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 [Daily QoS Parameters]領域に、最高品質コールと低品質コールのしきい値を入力します。
しきい値は、すべてのコールにおける割合(%)の形で適用されます。このしきい値を超えると、管理者に電子メール警告が送信されます。最高品質コールのデフォルトは、20 % 未満です。これは、最高品質コールが 1 日間のすべてのコールの 20 % 未満であった場合、警告が送信されることを意味します。低品質コールのデフォルトは、30 % 超過です。これは、低品質コールが 1 日間のすべてのコールの 30 % を超えた場合、警告が送信されることを意味します。
ステップ 3 [Daily Charge Limit]領域に、(ドル、フラン、ポンドなどの)通貨を単位とする数値を入力します。システム内のいずれかのユーザの料金がこの値を超えた場合は、管理者に電子メール警告が送信されます。
変更内容は、ただちに有効になります。新しい値は、次回に警告が送信されるときに使用されます。
「関連トピック」を参照してください。