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Cisco Unified CallManager のサービスアビリティの Tools メニューには、CDR Analysis and Reporting(CAR)があります。CAR は、QoS(Quality of Service)、トラフィック、および課金情報に関するレポートを生成します。
(注) CAR では、iDivert(即転送)コール(コールをボイス メッセージング システムに転送する機能)は処理されず、通常のコールとして扱われます。iDivert 機能を起動した後、コールの一部が正しいパーティに対して課金されないことがあります。
• 「CDR Analysis and Reporting について」
• 「CDR 検索」
• 「CDR Analysis and Reporting の国際化」
• 「CDR Analysis and Reporting の設定チェックリスト」
• 「関連トピック」
呼詳細レコード(CDR)は、着番号、コールを発信した番号、コールの開始日時、接続日時、および終了日時を詳細に記述したものです。呼管理レコード(CMR)は、ジッタ、喪失パケット、コール中に送受信されたデータの量、および遅延を詳細に記述したもので、診断レコードとも呼ばれます。CDR データは、CDR および CMR の集合から構成されます。1 つのコールによって、複数の CDR と CMR が生成されることもあります。Cisco Unified CallManager では、各コールに関する情報を CDR と CMR に記録します。CDR と CMR(まとめて CDR データと呼ばれます)は、CAR の基本的な情報ソースとして機能します。
Cisco CDR Agent サービスは、Cisco Unified CallManager が生成する CDR と CMR のファイルをローカル ホストから取得して、CDR Repository Manager サービスが動作しているリポジトリ ノードに SFTP 接続を介して転送します。SFTP 接続を確立できない場合は、接続が作成されるまで、引き続き CDR リポジトリ ノードへの接続を試行します。CDR リポジトリ ノードに向かう接続が復旧すると、それまでに蓄積されたすべての CDR ファイルを Cisco CDR Agent サービスが送信します。CDR Repository Manager サービスは、CDR と CMR のファイルを保守し、CDR と CMR で使用されるディスク スペースを確保し、これらのファイルを 3 つまでの設定済み宛先に送信して、送信の結果を宛先ごとに追跡します。CDR Analysis and Reporting(CAR)がアクセスする CDR ファイルと CMR ファイルは、CDR Repository Manager サービスの作成するディレクトリ構造の中にあります。
CDR のディスク スペースが管理者の設定する最高水準点を超えた場合は、CDRHWMExceeded 警告が生成されます。正常に処理が完了したファイル(課金サーバに送信され、CAR にロードされたもの)をシステムがすべて削除しても、ディスクの使用率が CDR ファイルに対するディスク スペース割り当て上限値をまだ超えている場合は、CDRMaximumDiskSpaceExceeded 警告が生成されます。さらに、ディスクの使用率が最高水準点を下回るまで、未送信のファイルが古いものから順に削除されていきます。
CDR のサービスおよび警告の詳細については、『 Cisco Unified CallManager Serviceability アドミニストレーション ガイド 』を参照してください。
(注) Cisco Unified CallManager 4.x からアップグレードする場合は、CAR データベースに含まれている CDR を Cisco Unified CallManager が CSV ファイルに保存します。Data Migration Tool では、これらの CSV ファイルを使用して CAR データベースをアップグレードします。CSV ファイルの格納場所は /common/download/windows/car です。事前生成されるレポートの格納場所は、
/common/download/windows/pregenerated です。
Cisco Unified CallManager 5.x では、以前のリリースとは異なり、CDR レコードの格納に CDR データベースを使用しないため、CDR データは Cisco Unified CallManager 5.x システムには移行されません。
CAR には、Cisco Unified CallManager Serviceability にある Tools メニューからアクセスします。「CAR のアクティブ化」の説明に従って、必要なサービスをあらかじめアクティブにしておく必要があります。
すべての CAR レポートが CDR データを使用します。CAR が処理する CDR は、CDR Repository サービスが CDR リポジトリ フォルダ構造に配置したフラット ファイルから取得されます。CAR では、スケジューリングされた時刻および頻度に従って CDR を処理します。デフォルトでは、CDR データは毎日午前 0 時から午前 5 時までロードされます。ただし、ロードする時刻、間隔、期間は必要に応じて設定できます。
CAR では、各種のレポートに必要となる情報を、CDR と CMR、さらに Cisco Unified CallManager データベースから取得します。
CAR レポートは、スケジュールを設定して定期的に自動生成することができます。スケジューリング可能なレポートは、それぞれ独自に生成間隔を保持しています。レポートの生成間隔は、日次、週次、または月次にすることができます。日報をスケジューリングすると、レポート生成間隔を保持しているすべてのレポートが、日次としてスケジューリングされます。同様に、週報や月次報告をスケジューリングすると、レポート生成間隔を保持しているすべてのレポートが、週次や月次としてスケジューリングされます。レポートの保管期間を指定することもできます。この期間を過ぎると、レポートは自動的に削除されます。
CAR で使用されるレポート生成および削除のスケジュールは、デフォルトでは次のとおりです。
• 日報は、毎日午前 1 時に実行されます。これらのレポートは 2 日後に消去されます。
• 週報は、毎週日曜日の午前 4 時に実行されます。これらのレポートは 4 週間後に消去されます。
• 月次請求書レポートは、毎月 1 日の午前 3 時に実行されます。これらのレポートは 2 か月後に消去されます。
• この他の月次報告は、毎月 1 日の午前 2 時に実行されます。これらのレポートは 2 か月後に消去されます。
(注) レポートおよびデフォルト生成スケジュールのリストについては、「CAR のレポートの概要」を参照してください。
システムを監視するには、QoS レポートなどの各種のレポートを自動生成して、定期的に確認します。規模が非常に大きいシステムでは 1 日 1 回、比較的小規模のシステムでは 1 ~ 2 週に 1 回確認します。QoS レポートは、ネットワーク上で発生しているコールの品質を調べて、パフォーマンスを強化するための追加ハードウェアが必要かどうかを判断するのに役立ちます。ゲートウェイ、ボイス メッセージング、会議ブリッジ、ルート グループ、ルート リスト、およびルート パターンに関する使用状況レポートを使用すると、使用状況がグラフで提供されるので、システムでの処理に役立ちます。
また、レポート パラメータをカスタマイズしてメーリング オプションを有効にすることで、レポートが作成されたときにそれらを電子メールで送信することもできます。Customize Parameters オプションを使用すると、特定のレポートのパラメータを Customize Parameters ウィンドウでカスタマイズできます。個々のレポートについて、当該のレポートのパラメータをカスタマイズすることができます。
CAR は、さまざまなイベントについて電子メール警告を提供します。たとえば、次のようなイベントがあります。
• 料金限度通知:ユーザの 1 日間の利用額が、所定の上限値を超えたことを示します。この上限値は、 Report Config > Notification Limits ウィンドウで設定できます。
• QOS 通知:品質の良好なコールの割合(%)が所定の範囲を下回ったこと、または品質の低いコールの割合が所定の上限値を超えたことを示します。この範囲は、 Report Config > Notification Limits ウィンドウで設定できます。
システムで電子メール警告をイネーブルにするプロセスは、2 つの手順で構成されます。まず、メール サーバの構成情報を指定する必要があります( System > System Parameters > Mail Parameters )。CAR は、構成情報を使用して電子メール サーバに正常に接続します。次に、Automatic Report Generation/Alert ウィンドウで電子メール警告をイネーブルにする必要があります( Report Config > Automatic Generation/Alert )。デフォルトでは、CAR で電子メール警告がイネーブルになっているのは一部のレポートであり、すべてのレポートでイネーブルになっているわけではありません。
CAR では、CAR データベースの内容を自動および手動で消去することができます。デフォルトでは、自動消去がイネーブルになっています。イネーブルになっている場合、CAR データベースのサイズは、最高水準点と最低水準点の間で維持されます。これらの値は、Configure Automatic Purge ウィンドウで指定します。データベースのサイズが最高水準点を超えている場合は、データが CAR データベースにロードされません。
CAR データベースの自動消去が発生するのは、日報がスケジュールされている時刻から、各 CDR がロードされるまでの間です。自動消去がイネーブルになっている間は、データベースのサイズが最高水準点を超えた場合、管理者の指定した日数よりも古い CAR データベース レコードが、CDR Analysis and Reporting によって削除されます。自動消去が完了すると、管理者に電子メールが送信されます。この電子メールは、削除されたレコードの数、消去の実行前後の CAR データベースのサイズ、利用可能な CDR の開始日と終了日を示します。
自動消去のスケジュールを変更しないまま、特定の日付よりも古いレコードや、特定の期間内のレコードを削除するには、データベースの手動消去を使用します。
(注) データベース消去は、混雑していない時間帯に実行するようにスケジューリングし、手動消去も同様の時間帯に実行して、Cisco Unified CallManager のパフォーマンス低下を最小限に抑えるようにします。
Manual Purge ウィンドウの Reload ボタンをクリックして、CAR データベースに CDR レコードをリロードすることもできます。ダイヤルプランのアップデート、ユーザとデバイスとのアソシエーションの変更、コール レートの変更などの後に、データベースをリロードしてコールを分類し直す必要が生じることがあります。システムに新しいレコードをロードした後は、設定した CDR ロード スケジュールに従ってレコードがロードされます。デフォルトでは、CDR データは毎日午前 0 時から午前 5 時までロードされます。
CAR を使用すると、時間の経過に伴って加算されていくコールのコストに関して、基本的な料金レートを設定できます。時間帯および音声品質ファクタを適用することで、コストをさらに適正化することができます。この機能は、加入者にサービス料金を請求することが必要になるサービス プロバイダーが使用します。組織によっては、アカウンティングや予算編成の目的でこの情報を使用し、組織内のユーザと部門の課金コストを決定することもできます。
これらの評価パラメータを使用するレポートとしては、個別の課金情報、部門の課金情報、料金別の上位 N 件、コール数別の上位 N 件、および接続時間別の上位 N 件があります。
(注) 料金ベースやブロックのデフォルト値を変更しない場合は、ブロックあたりのデフォルト基本料金が 0 になるため、コストは常に 0 のままになります。
(注) 音声品質を高めるためにコール コストを増やしたくない場合は、デフォルト値を使用できます。デフォルトの乗数には 1.00 が指定されているため、音声品質によるコール コストの割増は発生しません。
コール レートの設定の詳細については、「定格エンジンの設定」を参照してください。
CAR は、さまざまなアクティビティのステータスを追跡できるログを提供します。CAR Scheduler が開始するイベント、たとえば、自動生成レポート、CDR のロード、通知、レポート削除、データベースの内容消去などが、イベント ログによって追跡されます。
CAR には次の 3 レベルのユーザに対応したレポート機能があります。
• 管理者は、CDR Analysis and Reporting のすべての機能を使用します。たとえば、システム レポートを生成して、ロード バランシング、システムのパフォーマンス向上、およびトラブルシューティングに役立てることができます。
• マネージャは、予算編成またはセキュリティを目的とする場合や、コールの音声品質を判断する場合のコール モニタリングに役立つユーザ、部門、および QoS に関するレポートを生成できます。
• 個々のユーザは、コールの課金情報レポートを生成できます。
どのユーザも、CAR 管理者になることができます。CAR 管理者として認識されたユーザは、CAR システムに対するフル コントロール権限を持っています。管理者はシステムとレポートに関連するすべてのパラメータを変更できます。
管理者、マネージャ、およびユーザは、Cisco Unified CallManager の管理ページでセットアップします。詳細については、「CAR 管理者、マネージャ、およびユーザの設定」を参照してください。
CDR Analysis and Reporting では、すべてのシステム パラメータにデフォルト値が設定されています。CAR でレポートを生成するときは、システム パラメータの数値を事前にカスタマイズしておくことをお勧めします。シスコではカスタマイズすることを推奨していますが、すべてのシステム パラメータにデフォルト値が用意されているため、カスタマイズは必須ではありません。
• メール サーバの基準:CAR は、この情報を使用して電子メール サーバに接続し、警告とレポートを電子メールで送信します。警告やレポートを電子メールで送信しない場合は、この情報を指定する必要はありません。
• ダイヤル プラン:CAR のデフォルト ダイヤル プランは、北米番号計画(NANP)です。コールがレポートで正しく分類されるようにするには、ダイヤル プランを適切に設定する必要があります。Cisco Unified CallManager の管理ページのデフォルトである NANP を変更した場合、または NANP の範囲外にいる場合は、Cisco Unified CallManager のダイヤル プランに従ってダイヤル プランを設定する必要があります。
• ゲートウェイ:ゲートウェイ レポートを利用するには、CAR でゲートウェイを設定する必要があります。この設定作業は、既存のすべてのゲートウェイを Cisco IP テレフォニー システムにインストールした後、システムにゲートウェイを追加するときに実施します。システムがゲートウェイを削除した場合、CAR は最新のゲートウェイ リストを取得します。削除されたゲートウェイに関して、CAR で指定されていた設定はすべて削除されます。CAR はエリア コード情報を使用して、コールがローカルか長距離かを判別します。CAR が使用状況レポートを生成するために使用できる各ゲートウェイのポート数の情報を提供する必要があります。
CAR では、レポートをオンデマンドで生成することができます。管理者である場合は、レポートのスケジュールを設定して自動生成できます。レポートは、カンマ区切り(CSV)形式または Portable Document Format(PDF)形式で表示することができます。PDF を選択する場合は、コンピュータ上に Adobe Acrobat Reader がインストールされている必要があります。
この項では、CDR Analysis and Reporting で使用可能なレポートについて説明します。次のトピックを取り上げます。
時間、曜日、日付に応じたパターンを表示するすべての CAR レポートで、次の条件に基づいてグラフと表が表示されます。
• 検索基準で指定した時間範囲(時間、曜日、日付)と一致するレコードがない場合、レポートでは、すべての日または時刻に値 0.00 が表示されます。
• 戻されたすべてのレコードで値が 0.00 になっている場合、グラフは表示されません。グラフが表示されるのは、いずれかのレコードに 0 以外の値が含まれている場合のみです。
• (選択した日付範囲内で、少なくとも 1 日以上について)レコードが生成されたとき、選択した日数がレポートの表示可能日数(週次の場合は 7 日、月次の場合は 31 日)を超えている場合、グラフにはすべての日が表示されます。レコードが生成されていない日の値は 0 になります。表には、すべての日が関連する値とともに表示されます。データを含んでいない日については、0.00 が表示されます。
• (選択した日付範囲内で、少なくとも 1 日以上について)レコードが生成されたとき、選択した日数がレポートの表示可能日数(週次の場合は 7 日、月次の場合は 31 日)を下回っている場合、グラフにはすべての日が表示されます。レコードが生成されていない日の値は 0 になります。表には、すべての日が関連する値とともに表示されます。データを含んでいない日については、0.00 が表示されます。
ユーザ名を表示する CAR レポートでは、ユーザ名を取得できない場合はユーザ ID が表示されます。この現象が発生するのは、過去のデータについてレポートを生成するときに、当該期間のコールに関係するユーザが、システム(Cisco Unified CallManager データベース)にもう存在していない場合です。
• 「関連トピック」を参照してください。
ユーザ レポートは、ユーザ、マネージャ、および CAR 管理者が生成できます。CAR に用意されているユーザ レポートは、次のとおりです。
• 個別の課金情報:ユーザ、マネージャ、および CAR 管理者が使用できます。個別の課金情報では、指定する日付範囲に該当するコールの情報が提供されます。個人の電話課金について、要約または詳細を生成、表示、または電子メールで送信することができます。
• 部門の課金情報:マネージャおよび CAR 管理者が使用できます。部門の課金情報は、コール情報と QoS 評価を提供します。マネージャである場合は、マネージャへのレポート対象となるすべてのユーザ、または選択した特定のユーザによって発信されたコールについて、要約レポートまたは詳細レポートを生成できます。CAR 管理者である場合は、システム内の一部またはすべてのユーザが発信したコールについて、要約レポートまたは詳細レポートを生成できます。このレポートは、すべてのコールをシステム全体のユーザ レベルごとに追跡するのに役立ちます。
• 料金別の上位 N 件:マネージャおよび CAR 管理者が使用できます。個々のユーザが生成する料金別の上位 N 件レポートには、指定する期間中にコールの課金が多かった上位のユーザが最高のものから順番にリストされます。送信先別で生成するレポートには、課金が多かった上位の送信先が最高のものから順番にリストされます。すべてのコールに関して生成するレポートには、課金が多かった上位のコールが最高のものから順番にリストされます。マネージャである場合は、指定した期間中に、マネージャへのレポート対象となるユーザが発信したすべてのコールで課金の大きいものが、最高のものから順番にリストされます。CAR 管理者の場合、このレポートには、指定した期間中にシステム上のすべてのユーザが発信したすべてのコールで課金の大きいものが、最高のものから順番に示されます。
• 接続時間別の上位 N 件:マネージャおよび CAR 管理者が使用できます。個々のユーザが生成する接続時間別の上位 N 件レポートには、指定する期間中にコールの接続時間が長かった上位のユーザが最長のものから順番にリストされます。送信先別で生成するレポートには、接続時間が長かった上位の送信先が最長のものから順番にリストされます。すべてのコールに関して生成するレポートには、接続時間が長かった上位のコールが最長のものから順番にリストされます。マネージャの場合、レポートには選択した日付範囲の間にコール時間が長かった、マネージャへのレポート対象となる上位のユーザが最長のものから順番にリストされます。CAR 管理者の場合、レポートには選択した日付範囲の間にコール時間が長かった上位のユーザが最長のものから順番にリストされます。
• コール数別の上位 N 件:マネージャおよび CAR 管理者が使用できます。個々のユーザが生成するコール数別の上位 N 件レポートには、コール数が多かった上位ユーザが最高のものから順番にリストされます。内線別で生成されるレポートには、指定する期間中に発着信したコール数が多い上位の内線が、最高のものから順番にリストされます。マネージャの場合、レポートには、選択した日付範囲における、マネージャへのレポート対象となるユーザのコール数が、ユーザまたは内線別に最高のものから順番にリストされます。CAR 管理者の場合、レポートには、コール数が多かった上位のシステム内各ユーザまたは内線のコール数が、最高のものから順番にリストされます。ユーザ別で生成されるレポートには、コール数が多かった上位のユーザが最高のものから順番にリストされます。内線別で生成されるレポートには、グループ内(マネージャの場合)またはシステム内(CAR 管理者の場合)で、コールの発着信回数が多かった内線が最高のものから順番にリストされます。
• Cisco CallManager Assistant コール完了使用状況レポート:CAR 管理者が使用できます。Cisco IPMA 要約レポートおよび詳細レポートは、IPMA のマネージャおよびアシスタントの両方について、コール完了使用状況の詳細を示します。マネージャ レポートに含まれている可能性があるのは、マネージャが自分で処理したコールのみ、アシスタントがマネージャの代理で処理したコールのみ、またはマネージャとアシスタントの両方がマネージャの代理で処理したコールです。アシスタント レポートに含まれている可能性があるのは、アシスタントが自分で処理したコールのみ、アシスタントがマネージャの代理で処理したコール、またはアシスタントが自分でまたはマネージャの代理で処理したコールです。
• Cisco IP Phone サービス:CAR 管理者が使用できます。Cisco IP Phone サービス レポートには、選択した Cisco Unified IP Phone サービス、選択した各サービスに登録されているユーザ数、および選択した各サービスの使用率(%)が示されます。さまざまなビジネスやエンターテインメントを対象として、幅広いサービスを作成することができます。広告収入など、サービスに付随する収益がある場合は、このレポートを使用することで、サービスに登録したユーザの数を特定できます。また、このレポートを使用して、選択したサービスの人気を調べることもできます。
• 「関連トピック」を参照してください。
CDR Analysis and Reporting には、マネージャおよび CAR 管理者が使用するためのシステム レポートが用意されています。マネージャまたは CAR 管理者は、QoS 要約レポートにアクセスできます。その他のレポートには、CAR 管理者だけがアクセスできます。この項では、次のレポートについて説明します。
• QoS 詳細:CAR 管理者が使用できます。QoS 詳細レポートは、指定する期間中に Cisco Unified CallManager ネットワークで発着信されたコールについて、QoS 評価を提供します。このレポートを使用すると、システム全体のユーザ レベルごとに、すべてのコールの音声品質を監視するのに役立ちます。CDR と CMR に含まれているコール詳細、および選択する QoS パラメータが、コールに特定の音声品質カテゴリを割り当てるときの基準になります。
• QoS 要約:マネージャおよび CAR 管理者が使用できます。このレポートは、指定したコール分類および期間に関して、QoS グレードの分布を表す 2 次元の円グラフを提供します。また、コールを QoS ごとに要約した表も提供します。CDR と CMR に含まれているコール詳細、および選択する QoS パラメータが、コールを特定の音声品質カテゴリに割り当てるときの基準になります。このレポートは、ネットワークを通過するすべてのコールの音声品質を監視するために使用します。
• ゲートウェイ別の QoS:CAR 管理者が使用できます。このレポートは、選択した各ゲートウェイのコールが、ユーザの選択した QoS 基準を満たしている割合(%)を示します。このレポートは、時間、日、または週単位で生成できます。
• コール タイプ別の QoS:CAR 管理者が使用できます。このレポートは、選択した各コール タイプのコールが、ユーザの選択した QoS 基準を満たしている割合(%)を示します。このレポートは、時間、日、または週単位で生成できます。
• トラフィック要約:CAR 管理者が使用できます。このレポートは、指定した期間のコール量に関する情報を提供します。選択したコール タイプと QoS 音声品質カテゴリだけが含まれます。このレポートは、発生しているコールの数を時間、日、または週単位で特定するために使用します。このレポートは、容量計画において高トラフィック パターンと低トラフィック パターンを識別するために役立ちます。
• 内線別のトラフィック要約:CAR 管理者が使用できます。このレポートは、指定した期間および内線のセットのコール量に関する情報を提供します。選択したコール タイプと内線だけが含まれます。このレポートは、時間、日、または週単位で生成できます。このレポートは、指定したユーザの使用率レベルを集計することで、使用率の高いユーザまたはグループを判別するために役立ちます。
• 許可コード名:CAR 管理者が使用できます。このレポートを使用すると、選択した各許可コード名に関連するコールについて、発信元番号と送信先番号、発信日時、接続時間(秒)、分類、および認証レベルを表示することができます。
• 認証レベル:CAR 管理者が使用できます。このレポートを使用すると、選択した各認証レベルに関連するコールについて、発信元番号と送信先番号、発信日時、接続時間(秒)、許可コード名、および分類を表示することができます。
• クライアント証明書コード:CAR 管理者が使用できます。このレポートを使用すると、選択した各クライアント証明書コードに関連するコールについて、発信元番号と送信先番号、発信日時、接続時間(秒)、および分類を表示することができます。
• 迷惑呼詳細:CAR 管理者が使用できます。Cisco CallManager Malicious Call Identification(MCID)サービスが迷惑呼を追跡します。迷惑呼詳細レポートは、所定の日付範囲における迷惑呼の詳細を表示します。
• 優先コール要約:CAR 管理者が使用できます。Cisco CallManager Call Precedence サービスを使用すると、認証済みのユーザが、優先順位の低い電話コールよりも優先されるようになります。CAR の優先コール要約レポートの PDF 版には、選択した各優先順位レベルについて、優先順位値ごとのコール要約が、時間、曜日、日付に基づいて棒グラフ形式で示されます。CAR は、グラフ(優先レベルごとにそれぞれ 1 つ)、各優先レベルのコール レッグの数をリストした表、および各優先レベルの分布(%)を要約した付表を生成します。CAR では、このレポートはオンデマンドで使用します。このレポートが自動生成されることはありません。
• システム概要:CAR 管理者が使用できます。このレポートは、生成可能なレポートのリストを提供します。このレポートに表示するレポートのリストは、管理者が選択できます。このレポートは、Cisco Unified CallManager ネットワークの概略を確認するために使用します。
• CDR エラー:CAR 管理者が使用できます。このレポートは、CAR の Billing_Error テーブルに含まれているエラー レコードの数、およびエラーの理由について統計情報を提供します。このレポートは、CDR データに関するエラーが、CDR データのロード中に CAR で発生したかどうかを特定するために使用します。このレポートには、無効な CDR の割合(%)、およびそれらの CDR が無効として分類された理由がリストされます。
「関連トピック」を参照してください。
デバイス レポートは、会議ブリッジ、ボイス メッセージング サーバ、ゲートウェイなどの Cisco Unified CallManager 関連デバイスについて、負荷およびパフォーマンスを CAR 管理者が追跡するのに役立ちます。この項では、次のデバイス レポートについて説明します。
• ゲートウェイ詳細:CAR 管理者が使用できます。ゲートウェイ詳細レポートは、特定のゲートウェイの問題を追跡するために使用します。このレポートは、指定したゲートウェイを使用したコールのリストを提供します。このレポートは、選択したゲートウェイに関する詳細情報を確認するために使用します。システム内の VG200 ゲートウェイのすべてまたは一部、特定のルート パターンを使用するゲートウェイのみ、などのタイプ別にゲートウェイを指定できます。コール タイプおよび QoS 値に基づいて、検索基準を指定することもできます。
• ゲートウェイ要約:CAR 管理者が使用できます。このレポートは、ゲートウェイを経由したすべてのコールの要約を提供します。また、コールの合計数、およびカテゴリごとの接続時間を提供します。カテゴリには、着信、タンデム、発信(長距離、ローカル、国際、その他、オンネット)があります。さらに、システム内の各ゲートウェイについて、QoS 値ごとのコール合計数も示します。このレポートは、システムの機能を 1 日単位で追跡するために使用します。精査する必要のある問題を発見した場合は、ゲートウェイ詳細レポートを使用してください。
• ゲートウェイ使用状況:CAR 管理者が使用できます。このレポートは、ゲートウェイの概算使用率を提供します。1 日の中の時間単位、または週や月の指定した日数単位で、使用状況を調べることができます。レポートは選択されたゲートウェイごとに生成されます。このレポートは、ゲートウェイを追加または撤去する必要性を使用状況に基づいて評価し、ロード バランシングやキャパシティをプランニングするために使用します。システム内の VG200 ゲートウェイのすべてまたは一部、特定のルート パターンを使用するゲートウェイのみ、などのタイプ別にゲートウェイを指定できます。
• ルートおよび回線グループ使用状況:ルートおよび回線グループの使用状況レポートは、CAR 管理者のみ生成できます。このレポートは、選択したルートおよび回線グループの概算使用率を提供します。1 日の中の時間単位、または週や月の指定した日数単位で、使用状況を調べることができます。レポートは、選択したルートおよび回線グループごとに生成されます。このレポートを使用して、ルートおよび回線グループの容量が使用要件を満たすために十分であるかどうかを分析できます。その結果に基づいて、追加する必要があるかどうかを決定できます。複数のルートおよび回線グループ、またはルート パターンおよびハント リストをゲートウェイに割り当てて使用し、ゲートウェイをロード バランシングしている場合は、このレポートを使用することで、グループ全体の負荷を確認できます。また、このレポートを使用すると、1 群のゲートウェイに関する使用状況情報を、特定のルートおよび回線グループ別に簡単に生成できます。このグループには、指定したルートおよび回線グループを使用している H.323 フォールバック ゲートウェイも含まれます。
• ルート/ハント リスト使用状況:CAR 管理者が使用できます。ルート/ハント リストの使用状況レポートは、選択したルート/ハント リストの概算使用率を提供します。1 日の中の時間単位、または週や月の指定した日数単位で、使用状況を調べることができます。レポートは、選択したルート/ハント リストごとに生成されます。このレポートを使用して、ルートおよび回線グループの容量が使用要件を満たすために十分であるかどうかを分析できます。その結果に基づいて、追加する必要があるかどうかを決定できます。複数のルート/ハント リストをゲートウェイに割り当てて使用し、ゲートウェイをロード バランシングしている場合は、このレポートを使用することで、グループ全体の負荷を確認できます。また、このレポートを使用すると、1 群のゲートウェイに関する使用状況情報を、特定のルート/ハント リスト別に簡単に生成できます。このグループには、選択したルート/ハント リストを使用している H.323 フォールバック ゲートウェイも含まれます。
• ルート パターン/ハント パイロット使用状況:CAR 管理者が使用できます。ルート パターン/ハント パイロット使用状況レポートは、選択したルート パターン/ハント パイロットの概算使用率を提供します。1 日の中の時間単位、または週や月の指定した日数単位で、使用状況を調べることができます。レポートは、選択したルート パターン/ハント パイロットごとに生成されます。このレポートは、選択したルート パターン/ハント パイロットに関するシステムの使用状況を分析するために使用します。
• 会議コール詳細:CAR 管理者が使用できます。会議コール詳細レポートを使用すると、会議コールの詳細情報を生成および表示できます。このレポートの要約版は、選択した日時範囲に発生した会議コールの要約情報を表示します。ただし、個々の会議参加者のコール レッグに関する情報は含まれていません。このレポートの詳細版は、選択した日時範囲に発生した会議コールの詳細情報を表示し、個々の会議参加者のコール レッグに関する情報が含まれています。
• 会議ブリッジ使用状況:CAR 管理者が使用できます。このレポートは、会議ブリッジの概算使用率を提供します。1 日の中の時間単位、または週や月の指定した日数単位で、使用状況を調べることができます。レポートは、システム内のすべての会議ブリッジについて一括したものが生成されます。このレポートは、会議ブリッジ上のアクティビティを調べて、リソースをさらに追加する必要があるかどうかを特定するために使用します。このレポートは、使用状況のパターンを把握するのに役立ちます。したがって、使用状況のパターンに繰返し現れるピークを発見した場合に、キャパシティをプランニングできるようになります。
• ボイス メッセージング使用状況:CAR 管理者が使用できます。このレポートは、ボイス メッセージング デバイスの概算使用率を提供します。1 日の中の時間単位、または週や月の指定した日数単位で、使用状況を調べることができます。レポートは、ボイス メッセージング デバイスごとに生成されます。このレポートは、ボイス メッセージング デバイス上のアクティビティを調べて、リソースをさらに追加する必要があるかどうかを特定するために使用します。このレポートは、使用状況のパターンを確認するのに役立ちます。したがって、使用状況のパターンに繰返し現れるピークを発見した場合に、キャパシティをプランニングできるようになります。
「関連トピック」を参照してください。
レポートを自動生成するプロセスは、2 つの手順で構成されます。まず、生成しようとするレポートがデフォルトでイネーブルになっていない場合は、イネーブルにする必要があります。次に、レポートの生成日時をスケジューリングする必要があります。CAR はデフォルトのスケジュールを提供しているため、このデフォルト スケジュールをそのまま使用できる場合は、自動生成するレポートをイネーブルにするだけで済みます。
デフォルトでは、次のレポートで自動生成がイネーブル(またはディセーブル)になっています。レポート名の横にある角カッコ([ ])で囲まれた語(日次、週次、月次)は、それぞれのレポートの生成間隔を表しています。
• ルート グループ使用状況 - 曜日[週次]:ディセーブル
• ルート/ハント リスト使用状況 - 曜日[週次]:ディセーブル
• ルート パターン/ハント パイロット使用状況 - 曜日[週次]:ディセーブル
• ボイス メッセージング使用状況 - 曜日[週次]:イネーブル
レポートの生成をイネーブルまたはディセーブルにするには、「レポート自動生成のイネーブル化とカスタマイズ」を参照してください。
レポートが生成およびシステムから消去される特定の時刻、週、(1 か月の中の)日付を変更するには、「システム スケジューラの設定」を参照してください。
「関連トピック」を参照してください。
呼詳細レコード(CDR)は、着番号、コールを発信した番号、コールの開始日時、接続日時、終了日時、および終了原因を詳細に記述したものです。呼管理レコード(CMR)は、ジッタ、喪失パケット、コール中に送受信されたデータの量、および遅延を詳細に記述したもので、診断レコードとも呼ばれます。CDR データは、CDR および CMR の集合から構成されます。コールの各過程の進行を Cisco Unified CallManager が追跡していくのに従って、1 つのコールで複数の CDR と CMR が生成されることもあります。コールの過程には、ダイヤル文字列の送信、ダイヤル文字列の受信、保留、転送、会議へのトランスコーダの割り当て、およびトランスコーダの割り当て解除があります。
CDR データが生成されるようにするには、CDR Enabled Flag、CDR Log Calls with Zero Duration、および Call Diagnostics の各サービス パラメータを Cisco Unified CallManager でイネーブルにする必要があります。CDR Enabled Flag パラメータは、クラスタ内の各ノード上でイネーブルにする必要があります。これらのサービス パラメータの設定の詳細については、『Cisco Unified CallManager アドミニストレーション ガイド』を参照してください。
すべての CAR レポートが CDR データを使用します。レポートの生成材料となる CDR データが、最新のものであることを確認してください。デフォルトでは、CDR データは毎日午前 0 時から午前 5 時までロードされます。ただし、ロードする時刻、間隔、期間は必要に応じて設定できます。
CDR 検索を設定すると、コールの詳細を確認できます。検索を実行することで、コールのすべての関連レッグがグループにまとめられます。これは、コールに会議または転送が関係している場合に便利です。この方法は、1 つのコール全体について、各過程の進行と品質を追跡するのに役立ちます。
• ユーザ内線を基準とした CDR 検索:CAR 管理者が使用できます。ユーザの内線を基準として CDR を検索すると、検索基準に一致した最初の 100 個のレコードについて、コールの詳細を分析できます。100 を超えるレコードが戻された場合は、システムが結果を切り捨てます。期間を指定し、特定の内線を使用してコールを検索することができます。この方法は、特定の内線から発信されるコールをトレースして、診断または情報収集を行うのに役立ちます。転送コールや会議コールなど、関連するすべてのレコードが、1 つの論理グループとしてまとめて表示されます。内線を指定しない場合は、指定した日付範囲と一致する CDR レコードのうち、最初の 100 個が戻されます。
• ゲートウェイを基準とした CDR 検索:CAR 管理者が使用できます。ゲートウェイを基準として CDR を検索すると、特定のゲートウェイを使用しているコールについて、コールの詳細を分析できます。この方法は、特定のゲートウェイを通過するコールに関する問題をトレースするのに役立ちます。100 を超えるレコードが戻された場合は、システムが結果を切り捨てます。
• コール終了原因を基準とした CDR 検索:CAR 管理者が使用できます。コール終了原因を基準として CDR を検索すると、コールが終了した原因について情報を得ることができます。コールの終了原因をリストから選択し、特定の日付範囲に関してレポートを生成できます。生成されるレポートには、レポートの生成基準とともに、所定の期間内に発信されたコールの合計数が示されます。また、Call Termination Cause Value と 説明のフィールド、コール合計数、およびコール終了原因ごとのコールの割合(%)を示す表が表示され、CDR を選択するためのオプションが表示されます。
• コールの優先レベルを基準とした CDR 検索:CAR 管理者が使用できます。コールの優先レベルを基準として、CDR を検索することができます。生成されるレポートを利用すると、CDR を優先順位を基準として確認できます。レポートの生成対象にする優先レベルと日付範囲は、管理者が選択できます。このレポートには、選択した優先レベルごとに、コールの数と割合(%)が示されます。レポートの基準については、情報の生成対象となった優先レベルと日付範囲が、Call Precedence Details ウィンドウに表示されます。メディア情報と CDR-CMR ダンプは、CDR Search by Precedence Levels Result ウィンドウで閲覧できます。メディア情報と CDR-CMR ダンプ情報は、個別のウィンドウに表示されます。
• 迷惑呼を基準とした CDR 検索:CAR 管理者が使用できます。CDR を検索すると、迷惑呼に関する情報を得ることができます。レポートの生成対象にする内線と日付範囲は、管理者が選択できます。このレポートには、選択した内線と日付範囲に関して、すべての迷惑呼の CDR が表示されます。レポートの基準については、情報の生成対象となった内線と日付範囲が表示されます。メディア情報と CDR-CMR ダンプは、CDR-CMR search results ウィンドウで閲覧できます。メディア情報と CDR-CMR ダンプ情報は、個別のウィンドウに表示されます。
• CDR/CMR のエクスポート:CAR 管理者が使用できます。この機能を使用すると、所定の日付範囲内にある CDR/CMR ダンプ情報を、コンピュータ上の選択した位置に CSV 形式でエクスポートできます。また、ダンプ情報のファイル サイズを表示して、CDR/CMR のファイルを削除することもできます。
CAR は、任意のロケール(言語)に対応できるように国際化されて設計されており、任意のロケールに対応できるデータベースも備えています。
(注) CAR では、Cisco Unified CallManager のヘルプ ページに記載されているように、すべての Latin-1 言語と Unicode 言語ロケールをサポートしています。Latin-1 言語には、英語と西ヨーロッパの諸言語が含まれます。Unicode 言語には、日本語と中国語が含まれます。ロケールには、ユーザとネットワークの 2 つのタイプがあります。それぞれのロケールは、一連のロケール ファイルで構成されます。この 2 タイプのファイルについて、次の定義で説明します。
• ユーザ:電話機ディスプレイのテキスト、ユーザ アプリケーション、ユーザ Web ページなど、ユーザ関連の機能に関係するファイル。
• ネットワーク:電話機やゲートウェイのトーンなど、ネットワーク関連の機能に関係するファイル。ネットワーク ロケールは、国/地域名によって決まります。
CAR でロケールがサポートされるのは、Locale Installer でロケールがインストールされている場合のみです。
(注) まず、Cisco Unified CallManager Locale Installer がクラスタ内のすべてのサーバにインストールされていることを確認してください。Locale Installer をインストールすると、CAR の Web ページに最新の翻訳済みテキストが適用されるようになります。Cisco Unified CallManager Locale Installer の詳細については、『Cisco Unified Communications Operating System Administration Guide』を参照してください。
複数のロケールをサポートしているのは、ユーザとマネージャのウィンドウのみです。管理者用のページは、英語で表示されます。
Cisco Unified CallManager の管理ページで、ユーザが優先使用するロケールを Cisco Unified
CallManager データベース内に設定します。この作業は、ユーザを作成するときに、End User Configuration ウィンドウで行います。ユーザ名やユーザ ID などとともに、優先ロケールを指定します。この情報は、Cisco Unified CallManager データベースに格納されます。詳細については、『 Cisco Unified CallManager アドミニストレーション ガイド 』を参照してください。
この項では、CAR の国際化を構成している要素について説明します。
クライアント(ブラウザ)がログイン情報を要求するときは、ログイン ウィンドウのヘッダーに、そのクライアントで最優先使用されるロケールが示されます。CAR システムは、CAR の UI がこのロケールをサポートしているかどうかを確認します。CAR の UI がこのロケールをサポートしていない場合や、このロケールがシステムにインストールされていない場合、ログイン ウィンドウは、Cisco CallManager のエンタープライズ パラメータで設定されている Cisco Unified CallManager システムのデフォルト ロケールで表示されます。CAR がこのデフォルト ロケールもサポートしていない場合や、当該のデフォルト ロケールがシステムにインストールされていない場合には、ロケールは English_United_States に設定されます。
どの言語でも、ユーザの資格情報は Cisco Unified CallManager データベースと照合して認証され、管理者以外のユーザ(ユーザまたはマネージャ)の CAR ウィンドウは、ユーザの優先ロケールで表示されます。CAR の UI がこのロケールをサポートしていない場合や、このロケールがシステムにインストールされていない場合は、Cisco Unified CallManager システムのデフォルト ロケールが使用されます。このロケールが CAR でサポートされていない場合や、システムにインストールされていない場合には、ページはブラウザの最優先ロケールで表示されます。ブラウザの優先ロケールもサポートされていない場合やインストールされていない場合には、ロケールは
English_United_States に設定されます。UI ページ上の情報は、ラベルや数値書式なども含めて、すべてロケールに基づいて表示されます。管理者用のウィンドウは、常に英語で表示されます。
CSV 形式と PDF 形式の両方で生成されるレポートは、管理者以外のユーザ(ユーザまたはマネージャ)の場合にはユーザの優先ロケールで表示されます。ただし、レポートのヘッダーに表示される企業名などの動的なデータは、データベースへの入力時に使用されたものと同じ言語で表示されます。ロケールは、ヘッダー、フッター、数値書式、および一部の統計データ(コール分類など)を表示するときの基準になります。管理者用のレポートは、英語で表示されます。
CAR プログラムでは、次の Web ブラウザをサポートしています。
• Netscape Communicator 7.1 以降
• Microsoft Internet Explorer 6.0 以降
ネットワーク内の任意のユーザ コンピュータから、Cisco Unified CallManager の管理ページを実行しているサーバを参照し、管理特権を持つアカウントでログインします。
(注) Cisco Unified CallManager の管理ページに多数のユーザが同時にログインすると、Web ページのパフォーマンスが低下する可能性があります。同時にログインするユーザおよび管理者の数は、制限するようにしてください。
表1-1 に、CDR Analysis and Reporting の設定手順の概要を示します。
「関連トピック」を参照してください。
• 「CDR Analysis and Reporting の基本操作」
• Cisco Unified Communications Operating System Administration Guide