コンフィギュレーション ファイルについて
Cisco Unified CME の電話機のコンフィギュレーション ファイルを生成するには、次の概念を理解しておく必要があります。
• 「Cisco Unified CME の電話機のコンフィギュレーション ファイル」
• 「電話機ごとのコンフィギュレーション ファイル」
Cisco Unified CME の電話機のコンフィギュレーション ファイル
電話機が Cisco Unified CME にサービスを要求すると、ユーザ名、つまり電話機の電話番号がレジストラによって確認されます。電話機は、TFTP サーバ(一般的には Cisco Unified CME ルータ)上にある設定プロファイルにアクセスし、そのファイルに含まれる情報を処理し、自分自身を登録し、電話番号を電話機コンソール ディスプレイに表示します。
最低限、設定プロファイルには、特定の Cisco Unified IP Phone の Register メッセージを処理するためにレジストラによって許可される電話番号、タイプ、および MAC アドレスが含まれます。
個々の電話機またはディレクトリ番号のいずれかのパラメータを作成または修正するときは常に、パラメータが正しく伝搬されるよう新しい電話設定を生成してください。
デフォルトでは、1 つの共有 XML コンフィギュレーション ファイルが SCCP を実行中のすべての Cisco Unified IP Phone の system:/its/ にあります。Cisco Unified CME に直接接続されている SIP 電話機の場合、個別の設定プロファイルが電話機ごとに作成され、system:/cme/sipphone/ に格納されます。
IP Phone がオンラインになるかリブートされると、それ自体に関する情報が該当するコンフィギュレーション ファイルから自動的に取得されます。
電話機ファームウェア ファイル用の Cisco ユニバーサル アプリケーション ローダを使用すると、追加の電話機能をすべてのプロトコルに追加できます。それを行うため、ハント アルゴリズムは複数のコンフィギュレーション ファイルを検索します。電話機がリセットまたは再起動されると、 一致する どのコンフィギュレーション ファイルが最初に見つかったかに応じて、電話機は自動的にプロトコルを選択します。Cisco Unified IP Phone が必要なプロトコル(SCCP または SIP)の該当するコンフィギュレーション ファイルを確実にダウンロードするためには、電話機に接続するか電話機をリブートする 前に 、IP Phone を適切に設定する必要があります。ハント アルゴリズムは次の順序でファイルを検索します。
1. SCCP 電話機の CTLSEP<mac> ファイル:たとえば、CTLSEP003094C25D2E.tlv
2. SCCP 電話機の SEP <mac> ファイル:たとえば、SEP003094C25D2E.cnf.xml
3. SIP 電話機の SIP <mac> ファイル:たとえば、SIP003094C25D2E.cnf または gk003069C25D2E
4. SCCP 電話機の XML デフォルト ファイル:たとえば、SEPDefault.cnf.xmls
5. SIP 電話機の XML デフォルト ファイル:たとえば、SIPDefault.cnf
SCCP の場合は Cisco Unified CME 4.0 以降、SIP の場合は Cisco CME 3.4 以降で、コンフィギュレーション ファイルの格納場所として次のいずれかを指定できます。
• システム(デフォルト):SCCP 電話機の場合、1 つのコンフィギュレーション ファイルが作成され、格納されて、システムのすべての電話機で使用されます。SIP 電話機の場合は、電話機ごとに個別の設定プロファイルが作成されます。
• フラッシュまたはスロット 0:ルータ上のフラッシュまたはスロット 0 メモリが格納場所のときは、追加コンフィギュレーション ファイルを作成して電話機タイプまたは個別の電話機ごと(ユーザ ロケールまたはネットワーク ロケールなど)に適用できます。
• TFTP:外部 TFTP サーバが格納場所のときは、追加コンフィギュレーション ファイルを作成して電話機タイプまたは個別の電話機ごとに適用できます。これは複数のユーザ ロケールおよびネットワーク ロケールの場合に必要です。
電話機ごとのコンフィギュレーション ファイル
SCCP 電話機のコンフィギュレーション ファイルがデフォルトの場所以外のいずれかの場所に格納される場合は、次の個別コンフィギュレーション ファイルを SCCP 電話機に作成できます。
• 電話機タイプごと:電話機タイプごとに別個のコンフィギュレーション ファイルを作成します。同じタイプのすべての電話機が同じコンフィギュレーション ファイルを使用します。コンフィギュレーション ファイルがシステム ロケーションに格納される場合は、この方法がサポートされません。
• 電話機ごと:MAC アドレス別に、電話機ごとの別個のコンフィギュレーション ファイルを作成します。コンフィギュレーション ファイルがシステム ロケーションに格納される場合は、この方法がサポートされません。
設定については、を参照してください。
電話機のコンフィギュレーション ファイルの生成方法
ここでは、次の作業について説明します。
• 「SCCP:SCCP 電話機のコンフィギュレーション ファイルの生成」
• 「SCCP:SCCP 電話機のコンフィギュレーション ファイルの確認」
• 「SIP:SIP 電話機の設定プロファイルの生成」
• 「SIP:SIP 電話機の設定プロファイルの確認」
SCCP:SCCP 電話機のコンフィギュレーション ファイルの生成
Cisco Unified CME の SCCP 電話機に必要な設定プロファイル ファイルを生成し、それらのファイルをシステム メモリまたは cnf-file location コマンドで指定される場所のいずれかに書き込むには、ここに示す手順を実行します。
制約事項
• 外部に格納される電話機ごとのコンフィギュレーション ファイルは、Cisco Unified IP Phone 7902G/7910/7910G/7920 または Cisco Unified IP Conference Station 7935/7936 ではサポートされていません。
• TFTP では、ファイル削除がサポートされません。コンフィギュレーション ファイルが更新されると、同名の既存のコンフィギュレーション ファイルがすべて上書きされます。コンフィギュレーション ファイルの場所を変更した場合、ファイルは TFTP サーバから削除されません。
• コンフィギュレーション ファイルをフラッシュまたはスロット 0 に生成する際には、生成するファイルの数に応じて、最大 1 分かかることがあります。
• Cisco 2600 シリーズ ルータなどの小型ルータの場合は、コンフィギュレーション ファイルの場所を変更した後、またはコンフィギュレーション ファイルを削除するいずれかのコマンドを入力した後で、手動で squeeze コマンドを入力してファイルを消去する必要があります。 squeeze コマンドを使用しない限り、移動また削除されたコンフィギュレーション ファイルによって使用されたスペースを、他のファイルが使用できる状態になりません。
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. telephony-service
4. create cnf-files
5. end
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
telephony-service
Router(config)# telephony-service |
telephony-service コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 4 |
create cnf-files
Router(config-telephony)# create cnf-files |
IP Phone で必要とされる XML コンフィギュレーション ファイルを構築します。 |
ステップ 5 |
end
Router(config-telephony)# end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
SCCP:SCCP 電話機のコンフィギュレーション ファイルの確認
Cisco Unified CME Phone の設定を確認するには、次の手順を実行します。
手順の概要
1. show telephony-service all
2. show telephony-service tftp-bindings
手順の詳細
ステップ 1 show telephony-service all
このコマンドを使用して、Cisco Unified CME の電話機、ディレクトリ番号、音声ポート、およびダイヤルピアの設定を確認します。
Router# show telephony-service all
CONFIG (Version=4.0(0))
=====================
Version 4.0(0)
Cisco Unified CallManager Express
For on-line documentation please see:
www.cisco.com/en/US/products/sw/voicesw/ps4625/tsd_products_support_series_home.html
ip source-address 10.0.0.1 port 2000
max-ephones 24
max-dn 24
dialplan-pattern 1 408734....
voicemail 11111
transfer-pattern 510734....
keepalive 30
ephone-dn 1
number 5001
huntstop
ephone-dn 2
number 5002
huntstop
call-forward noan 5001 timeout 8
ステップ 2 show telephony-service tftp-bindings
このコマンドを使用して、IP Phone がアクセス可能な現在のコンフィギュレーション ファイルを表示します。
Router# show telephony-service tftp-bindings
tftp-server system:/its/SEPDEFAULT.cnf
tftp-server system:/its/SEPDEFAULT.cnf alias SEPDefault.cnf
tftp-server system:/its/XMLDefault.cnf.xml alias XMLDefault.cnf.xml
tftp-server system:/its/ATADefault.cnf.xml
tftp-server system:/its/XMLDefault7960.cnf.xml alias SEP00036B54BB15.cnf.xml
tftp-server system:/its/germany/7960-font.xml alias German_Germany/7960-font.xml
tftp-server system:/its/germany/7960-dictionary.xml alias German_Germany/7960-dictionary.xml
tftp-server system:/its/germany/7960-kate.xml alias German_Germany/7960-kate.xml
tftp-server system:/its/germany/SCCP-dictionary.xml alias German_Germany/SCCP-dictionary.xml
tftp-server system:/its/germany/7960-tones.xml alias Germany/7960-tones.xml
SIP:SIP 電話機の設定プロファイルの生成
Cisco Unified CME の SIP 電話機に必要な設定プロファイル ファイルを生成し、それらのファイルを tftp-path (voice register global) コマンドで指定される場所に書き込むには、ここに示す手順を実行します。
voice register dn コンフィギュレーション モードまたは音声レジスタ プール コンフィギュレーション モードでパラメータを作成または修正するときは常に、新しい設定プロファイルを生成し、パラメータを正しく伝搬してください。
注意 ご使用の Cisco Unified CME システムが SCCP 電話機と SIP 電話機もサポートしている場合は、電話機の設定プロファイルを確認し終わるまで、SIP 電話機をネットワークに接続しないでください。
前提条件
• Cisco Unified CME 3.4 以降のバージョン。
• Cisco Unified CME で mode cme コマンドがイネーブルになっていること。
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. voice register global
4. file text
5. create profile
6. end
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
voice register global
Router(config)# voice register global |
音声レジスタ グローバル コンフィギュレーション モードを開始して、Cisco Unified CME でサポートされるすべての SIP 電話機に対してパラメータを設定します。 |
ステップ 4 |
file text
Router(config-register-global)# file text |
(任意)Cisco Unified IP Phone 7905/7905G、Cisco Unified IP Phone 7912/7912G、Cisco ATA-186、または Cisco ATA-188 用に生成された設定プロファイルの ASCII テキスト ファイルを生成します。 • デフォルト:ディスク スペースを節約するためにシステムによってバイナリ ファイルが生成されます。 |
ステップ 5 |
create profile
Router(config-register-global;)# create profile |
SIP 電話機に必要な設定プロファイル ファイルを生成し、それらのファイルを tftp-path コマンドで指定される場所に書き込みます。 |
ステップ 6 |
end
Router(config-register-global)# end |
コンフィギュレーション モードを終了して、特権 EXEC モードを開始します。 |
SIP:SIP 電話機の設定プロファイルの確認
設定プロファイルを確認するには、次の手順を実行します。Cisco Unified CME に接続する SIP 電話機は、設定が正しい場合にのみ、登録可能で、最低でも電話番号が割り当てられます。
手順の概要
1. s how voice register tftp-bind
2. show voice register profile
3. more system
手順の詳細
ステップ 1 show voice register tftp-bind
このコマンドを使用して、SIP 電話機が TFTP を使用してアクセス可能な設定プロファイルのリストを表示します。ファイル名には、SIP<mac-address>.cnf のように、各 SIP 電話機の MAC アドレスが含まれます。Cisco Unified CME の各 SIP 電話機の設定プロファイルが使用可能であることを確認します。
次に、このコマンドの出力例を示します。
Router(config)# show voice register tftp-bind
tftp-server SIPDefault.cnf url system:/cme/sipphone/SIPDefault.cnf
tftp-server syncinfo.xml url system:/cme/sipphone/syncinfo.xml
tftp-server SIP0009B7F7532E.cnf url system:/cme/sipphone/SIP0009B7F7532E.cnf
tftp-server SIP000ED7DF7932.cnf url system:/cme/sipphone/SIP000ED7DF7932.cnf
tftp-server SIP0012D9EDE0AA.cnf url system:/cme/sipphone/SIP0012D9EDE0AA.cnf
tftp-server gk123456789012 url system:/cme/sipphone/gk123456789012
tftp-server gk123456789012.txt url system:/cme/sipphone/gk123456789012.txt
ステップ 2 show voice register profile
このコマンドを使用して、特定の音声レジスタ プールの ASCII 形式の設定プロファイルの内容を表示します。
(注) Cisco Unified IP Phone 7905/7905G、Cisco Unified IP Phone 7912/7912G、Cisco ATA-186、および Cisco ATA-188 の設定プロファイルの ASCII テキスト ファイルを生成するには、file text コマンドを使用します。
次に、音声レジスタ プール 4 の設定プロファイルの情報が表示された、このコマンドの次の出力例を示します。
Router# show voice register profile text 4
Pool Tag: 4
# txt
AutoLookUp:0
DirectoriesUrl:0
...
CallWaiting:1
CallForwardNumber:0
Conference:1
AttendedTransfer:1
BlindTransfer:1
...
SIPRegOn:1
UseTftp:1
UseLoginID:0
UIPassword:0
NTPIP:0.0.0.0
UID:2468
ステップ 3 more system
このコマンドを使用して、特定の Cisco Unified IP Phone 7940、Cisco Unified IP Phone 7905G、Cisco Unified IP Phone 7960、または Cisco Unified IP Phone 7960G の設定プロファイルの内容を表示します。
次に、2 つの SIP 設定プロファイル ファイルの情報が表示された、このコマンドの出力例を示します。SIPDefault.cnf 設定プロファイルは共有ファイルで、SIP<MAC address>.cnf は指定の MAC アドレスを持つ SIP 電話機の SIP 設定プロファイルです。
Router# more system:/cme/sipphone/SIPDefault.cnf
image_version: "P0S3-07-4-00";
proxy1_address: "10.1.18.100";
proxy2_address: "";
proxy3_address: "";
proxy4_address: "";
proxy5_address: "";
proxy6_address: "";
proxy1_port: "5060";
proxy2_port: "";
proxy3_port: "";
proxy4_port: "";
proxy5_port: "";
proxy6_port: "";
proxy_register: "1";
time_zone: "EST";
dst_auto_adjust: "1";
dst_start_month: "April";
dst_start_day: "";
dst_start_day_of_week: "Sun";
dst_start_week_of_month: "1";
dst_start_time: "02:00";
dst_stop_month: "October";
dst_stop_day: "";
dst_stop_day_of_week: "Sun";
dst_stop_week_of_month: "8";
dst_stop_time: "02:00";
date_format: "M/D/Y";
time_format_24hr: "0";
local_cfwd_enable: "1";
directory_url: "";
messages_uri: "2000";
services_url: "";
logo_url: "";
stutter_msg_waiting: "0";
sync: "0000200155330856";
telnet_level: "1";
autocomplete: "1";
call_stats: "0";
Domain_Name: "";
dtmf_avt_payload: "101";
dtmf_db_level: "3";
dtmf_inband: "1";
dtmf_outofband: "avt";
dyn_dns_addr_1: "";
dyn_dns_addr_2: "";
dyn_tftp_addr: "";
end_media_port: "32766";
http_proxy_addr: "";
http_proxy_port: "80";
nat_address: "";
nat_enable: "0";
nat_received_processing: "0";
network_media_type: "Auto";
network_port2_type: "Hub/Switch";
outbound_proxy: "";
outbound_proxy_port: "5060";
proxy_backup: "";
proxy_backup_port: "5060";
proxy_emergency: "";
proxy_emergency_port: "5060";
remote_party_id: "0";
sip_invite_retx: "6";
sip_retx: "10";
sntp_mode: "directedbroadcast";
sntp_server: "0.0.0.0";
start_media_port: "16384";
tftp_cfg_dir: "";
timer_invite_expires: "180";
timer_register_delta: "5";
timer_register_expires: "3600";
timer_t1: "500";
timer_t2: "4000";
tos_media: "5";
voip_control_port: "5060";
Router# more system:/cme/sipphone/SIP000CCE62BCED.cnf
image_version: "P0S3-07-4-00";
user_info: "phone";
line1_name: "1051";
line1_displayname: "";
line1_shortname: "";
line1_authname: "1051";
line1_password: "ww";
line2_name: "";
line2_displayname: "";
line2_shortname: "";
line2_authname: "";
line2_password: "";
auto_answer: "0";
speed_line1: "";
speed_label1: "";
speed_line2: "";
speed_label2: "";
speed_line3: "";
speed_label3: "";
speed_line4: "";
speed_label4: "";
speed_line5: "";
speed_label5: "";
call_hold_ringback: "0";
dnd_control: "0";
anonymous_call_block: "0";
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semi_attended_transfer: "1";
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cfwd_url: "";
cnf_join_enable: "1";
phone_label: "";
preferred_codec: "g711ulaw";