ビデオ会議について
この項では、次の項目について説明します。
• 「サポートされるプロトコル」
• 「サポートされているビデオ」
• 「サポートされるテレフォニー機能」
• 「ビデオの用語」
• 「ビデオ会議の概要」
• 「DSP ファーム プロファイル」
サポートされるプロトコル
この機能は、次の規格とプロトコルをサポートしています。
• 国際電気通信連合(ITU-T)の規格とプロトコル
– H.320
– H.323
– H.324
• インターネット技術特別調査委員会(IETF)およびシスコ独自のシグナリング プロトコル
– SCCP
– SIP
• ビデオ コーデック
– H.263
– H.264/AVC
• オーディオ コーデック
– G.711alaw
– G.711ulaw
– G.722-64
– G.729 abr8
– G.729ar8
– G.729br8
– G.729r8
– iLBC
– iSAC
サポートされているビデオ
この機能は次をサポートします。
• 15 および 30 フレーム/秒(f/s)のフレーム レート。
• 64 kb/s から 2 Mb/s のビデオ ストリームのビット レート。
• 表 81 に、サポートされるビデオ解像度を示します。
表 81 サポートされるビデオ解像度
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CIF |
352 x 288 ピクセル |
SIF (注) 電話機が SIF をサポートしている場合は、CIF コーデックを使用して DSP ファームを設定します。 |
352 x 240 ピクセル |
W360P |
640 x 360 ピクセル |
W448P |
768 x 448 ピクセル |
4CIF |
704 x 576 ピクセル |
4SIF |
704 x 480 ピクセル |
QCIF |
176 x 144 ピクセル |
QSIF |
176 x 120 ピクセル |
VGA |
640 x 480 ピクセル |
高解像度(HD)720p(デコードのみ) |
1280 x 720 ピクセル |
サポートされるテレフォニー機能
Cisco Unified IP Phone は、次の補足サービスとソフトキーをサポートしています。
• 保留/復帰
• 転送
• コール自動転送
• コール ピックアップ
さらに、機能アクセス コード(FAC)DTMF シーケンスを設定することにより、Cisco Unified Communications Manager Express に接続されている電話機のミュートおよび講義モードの選択をイネーブルに設定できます。
ビデオの用語
ビデオ会議を設定する前に、 表 82 に示す用語の知識が必要です。
表 82 ビデオ会議の用語
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同種間会議 (スイッチング) |
会議出席者が同じビデオ形式属性(同じコーデック、解像度、フレーム レート、ビット レート、RTP ペイロード プロトコル、および Annex)をサポートする電話機を使用してビデオ会議ブリッジに接続する会議。 詳細については、「同種間ビデオ会議」を参照してください。 |
異種間会議 (スイッチングとトランスコーディング) |
会議参加者が異なるビデオ形式属性をサポートする電話機を使用して会議ブリッジに接続する会議。 詳細については、「異種間ビデオ会議」を参照してください。 |
トランスコーディング |
たとえば、H.263 から H.264 への変換など、あるコーデック形式を使用するデータ ストリームを異なるコーデック形式を持つ別のデータ ストリームに変換するプロセス。 |
レート変換 |
たとえば、2 Mbps の高速データ レートを 1 Mbps の低速データ レートに変換する場合など、あるビット レートを使用しているデータ ストリームを異なるビット レートを持つ別のデータ ストリームに変換するプロセス。 |
サイズ変換 |
たとえば、4CIF から CIF に変換する場合など、ビデオ伝送の解像度を別の解像度に変換するプロセス。 |
ビデオ会議ブリッジ |
ビデオ会議ブリッジは、会議参加者がビデオ会議に接続できるようにします。 詳細については、「ビデオ会議の概要」を参照してください。 |
ビデオ変換 |
ビデオ ストリームのトランスコーディング、レート変換、またはサイズ変換のプロセス。 |
ビデオ形式 |
ビデオ ストリームの属性(ビデオ コーデック、解像度、フレーム レート、ビット レート、RTP ペイロード プロトコル、および Annex)。 |
ビデオ機能クラス |
ビデオ機能クラスは、エンドポイントのグループのためのデータ ストリームのビデオ形式を構成する属性(コーデック、フレーム レート、ビット レート、解像度、RTP ペイロード プロトコル、および Annex)のセットを定義します。ビデオ機能クラスは、エンコーダとデコーダのペアを構成します。 詳細については、「ビデオ機能クラス」を参照してください。 |
ビデオ会議の概要
ビデオ会議ブリッジは、アドホック会議またはミートミー会議で、さまざまなビデオ電話からの 3 人以上の発信者を結び付けます。
アドホック会議では、通話への参加者が別の参加者を追加することによってビデオ会議を開始します。アドホック会議では、最大 8 人の会議参加者をサポートするように会議ブリッジを設定できます。
ミートミー会議では、発信者がビデオ会議ブリッジとして指定されている番号にダイヤルします。サポートされているビデオ電話の発信者は、ビデオ会議参加者として会議ブリッジに接続されます。ミートミー会議では、最大 16 人の会議参加者をサポートするように会議ブリッジを設定できます。
(注) Cisco Unified Communications Manger システムのミートミー会議は、[ミートミー(MeetMe)] ボタンが付いている電話機でのみ開始できます。
Cisco Unified Communications Manager Express では、ロック解除されているミートミー会議を設定して、任意の電話機を使用して設定されたミートミー番号にダイヤルし、新しい会議を開始するか、またはアクティブな会議に参加することができます。
(注) サポートされていない電話機の発信者は、オーディオ会議参加者として会議ブリッジに接続されます。
画面表示
ビデオ会議の会議参加者の画面表示は、異なる場合があります。
• 音声式切り替え:(デフォルトの画面表示)ディスプレイ画面は、最も声の大きい発言者(通常は現在アクティブな発言者)に切り替わります。現在アクティブな発言者の画面には、直前のアクティブな発言者が表示されます。
• 講義モード:ディスプレイ画面は 1 人の参加者中心の表示になります。会議参加者が講師になるように Cisco Unified Communications Manager Express の DTMF シーケンスを設定できます。発信者が DTMF シーケンスを開始した場合は、発信者が講師となり、その他すべての会議参加者には講師が表示されます。講師には、その他すべての会議参加者がラウンドロビン方式で表示されます。
同種間ビデオ会議
同種間ビデオ会議の参加者は、同じビデオ形式をサポートするビデオ電話機の会議ブリッジに接続します。図 53 に、同種間ビデオ会議を示します。すべてのビデオ電話機は同じビデオ形式をサポートし、会議ブリッジは同じデータ ストリームをすべての会議のビデオ参加者に送信します。会議ブリッジが電話機のビデオ形式をサポートするように設定されていない場合、電話の発信者はオーディオのみの会議参加者として会議に接続されます。
(注) 同種間会議では、ビデオ ブリッジの DSP リソースが予約され、同種間ビデオ サービスが保証されます。会議参加者は、ビデオ プロファイルで設定された同じビデオ ストリームを使用します。
図 53 同種間ビデオ会議
異種間ビデオ会議
異種間ビデオ会議の参加者は、異なるビデオ形式をサポートするビデオ電話機の会議ブリッジに接続できます。異種間会議では、DSP リソースを予約し、異なる機能を持つすべての電話機に確実にビデオ サービス行われるようにできます。
異種間会議では、次の条件に該当する場合、発信者はオーディオ会議参加者として会議に接続されます。
• DSP リソースが不足している場合。
• ビデオ会議ブリッジが電話機のビデオ機能をサポートするように設定されていない場合。
ビデオ機能クラス
ビデオ機能クラスは、データ ストリームのビデオ形式を構成する属性(コーデック、フレーム レート、ビット レート、解像度、RTP ペイロード プロトコル、および Annex)のセットを定義します。また、エンコーダとデコーダのペアを構成します。
会議の開始時に、ビデオ形式が電話機によってネゴシエートされ、同じビデオ形式を持つ電話機が同じビデオ機能クラスにグループ化されます。異なるビデオ形式をサポートする電話機は、異なるビデオ機能クラスにグループ化されます。ルータは、異なるビデオ機能クラスの複数のデータ ストリームを必要に応じて動的に変換します。
図 54 に、3 つの異なるビデオ機能クラスとオーディオ接続で接続された電話機によって構成された異種間ビデオ会議を示します。
図 54 異種間ビデオ会議
オーディオ保証
DSP リソースが制限されている場合は、オーディオ会議ブリッジのためだけに DSP リソースを予約できます。オーディオ会議ブリッジのための DSP リソースは予約されますが、ビデオ サービスは保証されません。ビデオ電話の発信者は、会議の開始時に DSP リソースを利用できる場合は、ビデオ サービスを利用できる場合があります。それ以外の場合、発信者はオーディオ会議参加者として会議に接続されます。
同種間会議、 異種間会議、 オーディオ保証会議の比較
表 83 に、同種間会議、異種間会議、およびオーディオ保証会議の違いを示します。
表 83 それぞれの会議の違い
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設定可能なビデオ コーデックの数 |
1 つ |
多数 |
多数 |
設定可能なオーディオ コーデックの数 |
多数 |
多数 |
多数 |
ビデオ保証サービス (DSP リソースを予約) |
ビデオ スイッチング |
ビデオ スイッチング ビデオ変換 |
ビデオ スイッチング |
オーディオ保証サービス (DSP リソースを予約) |
オーディオ ミキシング オーディオ トランスコーディング |
オーディオ ミキシング オーディオ トランスコーディング |
オーディオ ミキシング オーディオ トランスコーディング |
講義モード (Cisco Unified CME 限定) |
Yes |
Yes |
Yes |
DSP ファーム プロファイル
ビデオ コールでのビデオ会議をサポートする DSP リソースを割り当てるには、DSP ファーム プロファイルを作成し、サポートされているビデオ形式を指定する必要があります。これにより、ビデオ会議とビデオ ストリーム変換のための十分なリソースをシステムに確保できます。
表 84 と 表 85 に、ビデオ コールのビデオ会議において、H.263 と H.264 でそれぞれサポートされているビデオ解像度、フレーム レート、およびビット レート サポートを示します。
表 84 H.263 のサポート
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QCIF(QSIF) |
15 f/s |
64 kb/s ~ 704 kb/s |
30 f/s |
64 kb/s ~ 704 kb/s |
CIF(SIF) |
15 f/s |
64 kb/s ~ 704 kb/s |
30 f/s |
64 kb/s ~ 704 kb/s |
表 85 H.264 のサポート
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QCIF(QSIF) |
15 f/s |
64 kb/s ~ 704 kb/s |
30 f/s |
64 kb/s ~ 704 kb/s |
CIF(SIF) |
15 f/s |
64 kb/s ~ 704 kb/s |
30 f/s |
64 kb/s ~ 704 kb/s |
4CIF(4SIF) |
30 f/s |
1 Mb/s |
VGA |
30 f/s |
1 Mb/s |
w360P |
30 f/s |
1 Mb/s |
w448P |
30 f/s |
1 Mb/s |
720p |
30 f/s |
2 Mb/s |
すべての電話機が同じビデオ形式をサポートするビデオ会議をサポートするには、同種間の DSP ファーム プロファイルを設定します。同種間の DSP ファーム プロファイルにあるビデオ形式は 1 つです。
機能が異なる可能性のある電話機のビデオ会議をサポートするには、異種間の DSP ファーム プロファイルを設定します。異種間会議プロファイルは、会議参加者の最大数、会議セッションの最大数、およびビデオ機能クラス数の設定に基づき、ビデオ データ ストリームを変換するための DSP リソースを予約します。
また、ビデオ データ ストリームを変換するための DSP リソースを予約することなく、異なる機能を持つ電話機をサポートするようにシステムを設定することもできます。会議の開始時にリソースが利用可能である限り、システムは会議ブリッジをサポートします。リソースが不足している場合は、オーディオのみの接続が会議参加者に割り当てられます。
DSP 要件の計算
十分な PVDM モジュールがあるか判断するには、次の URL にある DSP Calculator を使用してください。
http://www.cisco.com/web/applicat/dsprecal/dsp_calc.html
ビデオ会議の設定例
ここでは、次の設定例について説明します。
• 「同種間会議の設定:例」
• 「異種間会議の設定:例」
• 「オーディオ保証の設定:例」
• 「Cisco Unified CME でのビデオ会議の設定:例」
• 「Cisco Unified Communications Manager でのビデオ会議の設定:例」
同種間会議の設定:例
次に、Cisco Unified IP Phone 7985 または Cisco Unified Video Advantage の H.264 コーデックの同種間ビデオ会議をサポートする DSP の設定例を示します。
voice-card 0
voice-service dsp-reservation 50
dspfarm profile 101 conference video homogeneous
codec h264 cif
maximum sessions 4
associate application SCCP
no shutdown
次に、Cisco Unified IP Phone 7985 または Cisco Unified Video Advantage の H.263 コーデックの同種間ビデオ会議をサポートする DSP の設定例を示します。
voice-card 0
voice-service dsp-reservation 50
dspfarm profile 101 conference video homogeneous
codec h263 cif
maximum conference-participants 8
maximum sessions 4
associate application SCCP
no shutdown
異種間会議の設定:例
次に、Cisco Unified IP Phone 7985、Cisco Unified Video Advantage、Cisco Unified IP Phone 9971、および Cisco Unified IP Phone 9951 の異種間ビデオ会議をサポートする DSP の設定例を示します。
voice-card 0
voice-service dsp-reservation 50
dspfarm profile 101 conference video heterogeneous
codec h264 cif
codec h264 qcif
codec h264 vga
maximum conference-participants 16
maximum sessions 4
associate application SCCP
no shutdown
オーディオ保証の設定:例
次に、オーディオ保証会議をサポートする DSP の設定例を示します。プロファイルには、H.263 ビデオ コーデックおよび H.264 ビデオ コーデックのサポートが含まれます。会議の開始時に DSP リソースを使用できる場合は、プロファイルで指定したビデオ形式をサポートする電話機がビデオ会議を開始できます。
(注) オーディオの DSP リソースは予約されていますが、ビデオ サポートの DSP リソースは予約されていません。
voice-card 0
voice-service dsp-reservation 50
dspfarm profile 8 conference video guaranteed-audio
codec h263 cif
codec h264 cif
maximum conference-participants 16
maximum session 4
associate application sccp
no shutdown
Cisco Unified CME でのビデオ会議の設定:例
次に、会議中制御を使用した 1 つのミートミー会議、1 つのロック解除ミートミー会議、および 1 つのアドホック会議の設定例を示します。
telephony-service
sdspfarm conference mute-on 111 mute-off 222
sdspfarm conference lecture-mode on #11 release #22
sdspfarm units 10
conference hardware
....
ephone-template 2
softkeys hold Join Newcall Resume Select
softkeys idle Cfwdall ConfList Dnd Join Newcall Pickup Redial RmLstC
softkeys seized Endcall Redial Meetme Cfwdall Pickup
softkeys connected ConfList Confrn Endcall Hold Trnsfer Join Park RmLstC Select
!
ephone-dn 57 octo-line
number 9AAA
conference ad-hoc video
ephone-dn 55 octo-line
number 9555
conference meetme video ! Locked meetme number
!
ephone-dn 56 octo-line
number 9445
conference meetme unlocked video ! Unlocked meetme number
ephone 1
conference admin
video
mac-address 0017.59E7.468B
ephone-template 2
次に、SIP トランク DTMF リレー インターネットワーキングによるダイヤルピアの設定例を示します。
dial-peer voice 8080 voip
destination-pattern 8080
session protocol sipv2
session target ipv4:1.4.158.127
incoming called-number ....
dtmf-relay rtp-nte
codec g711u
次に、ビデオ トランスコーディングおよびビデオ会議の設定例を示します。ここで、DSP ファーム モジュールは、Cisco Unified CME ルータとは別のルータに存在しています。
(注) ルータを設定する場合は、次の点に注意してください。
• sccp ccm コマンドで指定した IP アドレスは Cisco Unified CME ルータの IP アドレスであり、Cisco Unified CME ルータに ip source-address コマンドで指定した IP アドレスと一致している必要があります。
• sccp ccm コマンドで指定した CCM ID は、associate ccm コマンドで指定した ID 番号と一致している必要があります。
• associate profile コマンドのプロファイル ID は、DSP ファーム プロファイルのプロファイル ID と一致している必要があります。
• DSP ファーム モジュールを搭載したルータに associate profile コマンドで指定したデバイス名は、Cisco Unified CME ルータに sdspfarm tag コマンドで指定したデバイス名と一致している必要があります。
DSP ファーム モジュール搭載ルータ
sccp local GigabitEthernet0/1
sccp ccm 1.4.211.35 identifier 2 version 7.0
associate ccm 2 priority 1
associate profile 345 register 2851VXCODE
associate profile 346 register 2851VCONF
dspfarm profile 345 transcode video
associate application SCCP
dspfarm profile 346 conference video heterogenous
associate application SCCP
Cisco Unified CME ルータ
sdspfarm conference lecture-mode on 123 release 321
sdspfarm transcode sessions 10
sdspfarm tag 1 2851VXCODE
ip source-address 1.4.211.35 port 2000
max-conferences 12 gain -6
Cisco Unified Communications Manager でのビデオ会議ブリッジのプロビジョニング
ビデオ会議ブリッジをプロビジョニングにするには、Cisco Unified Communications Manager Administration で次のタスクを実行します。
ステップ 1 次のパラメータを持つ新しい会議ブリッジを追加します。
a. [会議ブリッジ タイプ(Conference Bridge Type)] フィールドのドロップダウン リスト ボックスから、次のいずれかを選択します。
– Cisco IOS 異種間ビデオ会議ブリッジ(Cisco IOS Heterogeneous Video Conference Bridge)
– Cisco IOS オーディオ保証ビデオ会議ブリッジ(Cisco IOS Guaranteed Audio Video Conference Bridge)
– Cisco IOS 同種間ビデオ会議ブリッジ(Cisco IOS Homogeneous Video Conference Bridge)
b. [会議ブリッジ名(Conference Bridge Name)] フィールドに、デバイス名を入力します。
c. [デバイス プール(Device Pool)] で、設定したデバイス プールを選択します。
(注) その他すべてのパラメータは、デフォルト設定のままにします。
ステップ 2 設定を適用し、[保存(Save)] をクリックします。
ステップ 3 作成されていない場合は、新しいメディア リソース グループを追加します。
ステップ 4 [メディア リソース グループ(Media Resource Group)] で、新しく追加された会議ブリッジを選択します。
ステップ 5 設定を適用し、[保存(Save)] をクリックします。
ステップ 6 作成されていない場合は、新しいメディア リソース グループ リストを追加します。
ステップ 7 [メディア リソース グループ リスト(Media Resource Group List)] 内で適切なメディア リソース グループを選択します。
ステップ 8 設定を適用し、[保存(Save)] をクリックします。
ゲートウェイのビデオ DSP ファーム プロファイルのプロビジョニング
次に、ゲートウェイの DSP ファーム プロファイルを設定し、DSP プロファイルを Cisco Unified Communications Manager に関連付ける例を示します。
sccp local GigabitEthernet0/2
sccp ccm 1.3.54.100 identifier 3 version 7.0
sccp
!
sccp ccm group 3
associate ccm 3 priority 1
associate profile 50 register VConfHomogens
!
dspfarm profile 50 conference video homogeneous
codec h264 cif frame-rate 15 bitrate 320kbps
maximum sessions 2
associate application SCCP
!
(注) プロファイル名の MAC アドレスの部分(VCB<MAC Address>)は、Cisco Unified Communications Manager Administration のビデオ会議ブリッジ用に設定される MAC アドレスの文字列と一致する必要があります。
ビデオ会議のトラブルシューティング
ここでは、ビデオ会議の問題に関するトラブルシューティングについて説明します。
(注) 信号制御パスで使用されるデバイス、およびメディア パスにあるデバイスに関する情報を持つ高ネットワーク トポロジ マップにアクセスできる必要があります。
デバッグ情報の収集
ビデオ会議で問題が発生した場合は、次の手順を使用して必要なログを収集します。
ステップ 1 次の情報を収集します。
• 制御シグナリング パスのネットワーク コンポーネントおよびメディア パスのコンポーネント
• 電話機のタイプおよび予想されるビデオ形式
ステップ 2 可能な場合には、Cisco Unified Serviceability の詳細なトレースをイネーブルにし、トレース ログを保存します。
ステップ 3 コールの終了に問題がある発信者に問い合わせます。debug コマンドの詳細ログをイネーブルにします。発信者を会議に招待し、 表 86 に示す該当情報を収集します。
ステップ 4 発信者が会議に参加した後、 表 87 に示す該当情報を収集します。
ステップ 5 ビデオ エンドポイント、ビデオ会議ブリッジ、および Cisco Unified Communications Manager または Cisco Unified CME との間で 5 秒間交換されるメディア パケットを表示するスニファ トレースをキャプチャします。
ステップ 6 指定ルータから IOS ログを収集します。
表 86 発信者が会議に参加するときに収集される情報
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発信者が会議に参加するときに問題が発生した場合に収集される情報
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Cisco Unified Communications Manager Express |
Cisco Unified Communications Manager Express 上で、次の debug コマンドおよび show コマンドのセットからの出力を収集および保存します。 • debug ccsip err:SIP コールだけに適用されます。 • debug ccsip messages:SIP コールだけに適用されます。 • debug ephone error。 • debug ephone hw-c:コール セットアップに問題がある場合に適用されます。 • debug ephone mtp。 • debug ephone state:Cisco Unified CME に問題がある場合に適用されます。 • debug ephone video:ビデオ障害が発生した場合に適用されます。 • show telephony-service conference hardware detail。 |
ビデオ会議ブリッジ |
ビデオ会議ブリッジ上で、次の debug コマンドおよび show コマンドのセットからの出力を収集および保存します。 • debug dsp-r flex detail • debug dsp-r flex dspfarm • debug dsp-r flex error • debug dsp-r flex function • debug dsp-r flex video all • debug rtpspi error • debug rtpspi session • debug sccp err • debug sccp message • debug voip ccapi inout • debug voip ccapi error • debug voip confmsp • debug voip dsmp all • debug voip dsmp error • debug voip dsmp stat • debug voip event • debug voip hpi error • debug voip rtp error • debug voip rtp session • debug voip vxcmsp • debug vpm dsp • show sccp call-ref • show dspfarm video conference • show rtpspi stat(3 回) (注) debug コマンドをイネーブルにする前に、testvoice ドライバを発行し、0、10、7、0 を選択して出力を最小化することで、DSP KeepAlive をディセーブルにします。 |
表 87 発信者が会議に参加後に収集される情報
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Cisco Unified Communications Manager Express |
Cisco Unified Communications Manager Express 上で、次の show コマンドのセットからの出力を収集および保存します。 • show sdspfarm session active • show sdspfarm unit • show telep conference h detail |
ビデオ ブリッジ |
ビデオ会議ブリッジ上で、次の show コマンドのセットからの出力を収集および保存します。 • show sccp call-ref • show sccp conn • show sccp conn detail • show sccp conn internal • show rtpspi stat:コマンドを 3 回繰り返します。コマンドの間隔は 2 ~ 3 秒空けます。 • show dspfarm video conf:可能であれば、会議参加者のブリッジ ID をメモします。 • show dspfarm dsp stat <bridge id> • show dsp-group all |
ビデオ会議が表示されない問題
症状 電話機が会議に接続されましたが、電話機にビデオが表示されません。
考えられる原因 1:リソースが不足しているか、ネゴシエーションに失敗した可能性があります。
推奨処置 ビデオの DSP リソースがすべて使用されている場合は、voice-service dsp-reservation コマンドを使用して音声サービスのために予約されている DSP リソースの割合を減らすことにより、ビデオ会議およびビデオ トランスコーディングのために使用可能な DSP リソースを増やします。
考えられる原因 2:video-cap-class が制限値に達しています。
推奨処置 video-cap-class の最大値に達した場合は、異なるビデオ形式を必要とする電話機を使用している参加者が、オーディオのみの参加者として接続されます。video-cap-class によってサポートされているビデオ形式を持つ電話機を使用している参加者は、ビデオ参加者として接続されます。
考えられる原因 3:エンドポイント デバイスが、設定されたコーデックをサポートしていません。
推奨処置 デバイスが設定されたコーデックをサポートし、dspfarm プロファイルがそのコーデックをサポートしていることを確認します。
考えられる原因 4:メディアのペイロード タイプが正しくありません。
推奨処置 スニファ トレースのメディアのペイロードを確認するか、show dspfarm video conference からの出力を表示することにより、メディアのペイロードが正しいことを確認します。
電話機が会議に参加できない
症状 会議参加者の人数が、DSP ファーム プロファイルで設定された会議参加者の最大数を下回っているにもかかわらず、電話機が会議に参加できません。
考えられる原因 :Cisco Unified Communications Manager で設定された参加者の最大人数が、DSP ファーム プロファイルで設定された参加者の最大数よりも少なく設定されています。
推奨処置 Cisco Unified Communications Manager Administration の [最大アドホック会議(Maximum Ad Hoc Conference)] パラメータおよび [最大ミートミー会議(Maximum Meetme Conference)] ユニキャスト パラメータ([システム(System)] > [サービス パラメータ(Service Parameters)])が、DSP ファーム プロファイルで指定された会議参加者の最大人数以下であることを確認し、Cisco Unified Communications Manager でパラメータを修正します。
プロファイルを登録できない
症状 ビデオ プロファイルを Cisco Unified Communications Manager に登録できません。
考えられる原因 ビデオ会議が、このバージョンの Cisco Unified Communications Manager でサポートされていません。
推奨処置 Cisco Unified Communications Manager を、バージョン 8.6 以降にアップグレードします。
利用可能な回線がない
症状 電話機に、「利用できる回線がありません(No Line Available)」というメッセージが表示されます。
考えられる原因 1:会議プロファイルが存在しません。
推奨処置 会議プロファイルを設定してください。
考えられる原因 1:DSP ファームが登録されていないか、適切に設定されていません。
推奨処置 DSP ファームを設定および登録します。