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このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、IP テレフォニー コンポーネントのアップグレード プロセス、アップグレード プロセスに関連するソフトウェア リリース、およびネットワークの規模に応じて使用できる各種のアップグレード方法の概要を示します。
• Cisco Unified Communications System概要
• リリース セット
(注) IP テレフォニー コンポーネントの名前の多くは、シスコ ユニファイド コミュニケーション システムのリリースの一部として変更されています。このマニュアルでは、以前のリリースの製品を参照する場合でも、最新の製品名を使用しています。
Cisco Unified Communications Systemは、インテリジェントな IP ネットワークに組み込まれる多機能のビジネス コミュニケーション システムです。このシステムは、あらゆる規模の企業で音声、データ、およびビデオによる通信を実現します。Cisco Unified Communications Systemは、一般的な導入の大企業、中間市場、および中小企業のトポロジ モデルで使用できるように定義されています。Cisco Unified Communications Systemのテスト プロセスでは、各製品を統合システムとして相互運用できるように、音声製品の相互運用性が検証されています。
シスコシステムズは、広範囲のニーズを満たす統合システムを提供しています。これには、単一エンティティとして設計、開発、テスト、ドキュメント化、販売、およびサポートされるコミュニケーション製品が含まれています。このシステムは、呼制御と呼処理、コンファレンス、ボイスメール、メッセージングの各製品、および音声対応ゲートウェイとルータを含む、IP テレフォニー製品上に構築します。
シスコ ユニファイド コミュニケーション システムには、中小企業向けに 2 つのソリューションが提供されています。
• ユーザ数が 50 未満の小規模企業には、シスコ スマート ビジネス コミュニケーション システムの統合コンポーネントである小規模企業向け Cisco Unified Communications 500 シリーズ(Cisco Unified 500 シリーズ)が適しています。
• ユーザ数が 50 ~ 250 の中規模企業では、Cisco Integrated Services Router(ISR; サービス統合型ルータ)上での Cisco Unified Communications Manager Express ソリューションが適しています。
Cisco Unified Communications 500 Series for Small Business(Unified Communications 500 シリーズ)は、小規模な企業で音声、データ、ビデオ、およびワイヤレス ネットワーキングを実現できる手頃な価格の統合システムです。Unified Communications 500 シリーズは、小規模企業向けのシスコ スマート ビジネス コミュニケーション システムの統合コンポーネントです。Cisco Unified Communications 500 シリーズに組み込まれている Cisco IOS ソフトウェア ソリューションには、呼処理用の Cisco Unified Communications Manager Express、およびボイスメール、デスクトップ メッセージング、自動応答サービス用の Cisco Unity Express が含まれています。
Cisco Unified Communications Manager Express ソリューションは、IP コミュニケーションに最大限の音声トランク密度、スケーラビリティ、およびパフォーマンスを提供します。Cisco Unified Communications Manager Express は、Cisco Unified IP Phone の呼処理を提供する Cisco IOS ソフトウェア ソリューションです。導入、管理、およびメンテナンスを簡単に実行できる Cisco Unified Communications Manager Express は、豊富な機能を備えた信頼性の高いテレフォニー ソリューションです。設置する Cisco ISR に応じて、企業ネットワーク上で最大 240 の IP 電話をサポートできます。
このマニュアルで説明するアップグレード プロセスでは、アップグレード方法、アップグレード作業の準備、IP テレフォニー コンポーネントのアップグレード手順などの作業順序、およびソフトウェアの下位互換性などの他の依存関係について扱っています。
ここでは、アップグレード対象であるベース リリース セット内のコンポーネントのアップグレード関連情報について説明します。詳細については、「 リリース セット 」を参照してください。
ここでは、以下に関するインストレーション、アップグレード、またはバックアップの手順については説明しません。
• 既存の実稼動ネットワークに含まれておらず、新しいリリースの一部として新規に追加されるコンポーネント。この情報については、各コンポーネントのマニュアルを参照してください。
• 各スタンドアロン コンポーネント(Unified Communications Manager Express および Cisco Unity Express など)。Cisco Unified Communications System コンポーネントのシステム レベルのアップグレード手順だけを扱っています。
• サードパーティの共存アプリケーション(ただし、アップグレード プロセスおよびバックアップ プロセス中にこのようなアプリケーションを使用する場合があります)。たとえば、次に関するアプリケーションです。
• 追加のサードパーティ オフボード アプリケーション。たとえば、次に関するアプリケーションです。
• コンポーネントのサーバ交換(ハードウェア アップグレード)。この情報については、各コンポーネントのマニュアルを参照してください。
リリース セット とは、統合された 1 つのCisco Unified Communications システムとして連動することがテスト済みの製品、コンポーネント、およびソフトウェア バージョンの組み合せです。システム リリースの中にも、リリース セットと呼ばれるものがあります。
ベース リリースまたはベース リリース セットとは、アップグレード対象のリリース セットです。 ターゲット リリースまたはターゲット リリース セットとは、ベース リリース セットのアップグレード先となるリリース セットです。
このマニュアルで説明するアップグレードでは、次のシステムが関連しています。
– Cisco Unified Communications System Release 6.0(1): このリリース セットをテストするために開発された IP テレフォニー導入モデルとトポロジの詳細については、『 Review Tested Site Models for IP Telephony 』を参照してください。
(注) Cisco Unified Communications Manager Express 4.1/IOS 12.4(15)T は、Cisco Unified Communications System Release 6.0(1) セットの一部です。
– Cisco Unified Communications System Release 6.1(1):このリリース セットをテストするために開発された IP テレフォニー導入モデルとトポロジの詳細については、『 Review Tested Site Models for IP Telephony 』を参照してください。
(注) Cisco Unified Communications Manager Express 4.1/IOS 12.4(15)T および 4.2/IOS 12.4(11)XW5 は、Cisco Unified Communications System Release 6.1(1) セットの一部です。
– Cisco Unified Communications System Release 7.0(1):ベース リリース セットに関係なく、アップグレード プロセスのゴールとなる新しいソフトウェア リリース セット。このリリース セットをテストするために開発された IP テレフォニー導入モデルとトポロジの詳細については、『 Review Tested Site Models for IP Telephony 』を参照してください。
Cisco Unified Communications Manager Express/IOS の次のバージョンからは、Cisco Unified Communications Manager Express 7.0/12.4(20)T に直接アップグレードできます。
• Cisco Unified Communications Manager Express 4.0(2)/IOS 12.4(11)T3
• Cisco Unified Communications Manager Express 4.0(2)/IOS 12.4(11)T2
• Cisco Unified Communications Manager Express 4.0(2)/IOS 12.4(11)T
• Cisco Unified Communications Manager Express 3.4(0)/IOS 12.4(6)T1
• Cisco Unified Communications Manager Express 3.4(0)/IOS 12.4(6)T
(注) 上記の Cisco Unified Communications Manager Express バージョンは、ユニファイド コミュニケーション システムの一部ではありません。
ベース リリース セットおよびターゲット リリース セットに含まれているコンポーネントのソフトウェア バージョンの詳細については、 第 5 章「システム アップグレードの準備」 を参照してください。
大企業および中間市場向けの Cisco Unified Communications System Release 7.0(1) IP テレフォニー コンポーネントのインストレーション情報については、次の URL を参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/docs/voice_ip_comm/uc_system/UC7.0.1/ipt_system_inst_upg/suimt.pdf
Cisco Unified Communications System Release 7.0(1) コンタクト センター コンポーネントのインストレーション情報については、次の URL を参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/docs/voice_ip_comm/uc_system/UC7.0.1/cc_system_inst_upg/siumc_701.pdf
ステップ 1 ハードウェアおよびソフトウェアの要件を確認します。
たとえば、導入されているハードウェア構成およびオペレーティング システムがターゲット リリースをサポートし、アップグレードの準備ができていることを確認します。
ステップ 2 必要なハードウェア機器チェックをすべて実行します。
ステップ 3 既存の ネットワーク コンポーネントをベース リリース セットからターゲット リリース セットにアップグレードします。
ステップ 4 既存のネットワークには、いずれかのベース リリース セットですでにサポートされているコンポーネントが含まれています。
アップグレードを実行するために定義された、推奨されるアップグレード パスを使用してください。
ターゲット リリースでサポートされている 新しい コンポーネントをインストールして設定します。
ステップ 5 ターゲット リリースに含まれないコンポーネントや End-Of-Life(EOL; サポート終了日)または End-Of-Sale(EOS; 販売終了)になったコンポーネントを、ネットワークから削除する(取り外す)か、または置換(交換)します。