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このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
WS-SVC-MWAM-1 ― Cisco Multi-Processor WAN Application Module(ベース カード)
MEM-MWAM-512MB ― 1つのMWAMプロセッサに512 MBのメモリを使用する場合の標準オプション
MEM-MWAM-1GB ― 1つのMWAMプロセッサに1 GBのメモリを使用する場合のオプション
SC-SVC-NAP-1.0 ― Cisco Multi-Processor WAN Application Module NOAP(アプリケーション未搭載)
Cisco Multi-Processor WAN Application Module(MWAM)は、Catalyst 6500シリーズ スイッチまたはCisco 7600シリーズ インターネット ルータに搭載できるCisco IOSアプリケーション モジュールです。このモジュールを使用すると、Cisco Packet Data Serving Node(PDSN)、Gateway GPRS Support Node(GGSN)、Service Selection Gateway(SSG)といったシスコ アプリケーションの複数のインスタンスを実行できます。
MWAMでは、ベース モジュールとドータカードを組み合わせて分散機能を提供します。ドータカードは3つのプロセッサ コンプレックスで構成され、コンプレックスごとにプロセッサが2つずつあります(図 1-1を参照)。プロセッサ コンプレックスは、ベース モジュール上のProcessor Control(PC;プロセッサ制御)コンプレックスが制御します。PCコンプレックスは、モジュールの初期化機能、制御機能、インターフェイス機能のほかに、ドータカードに対するギガビット イーサネット リンクを2つ提供します。
ドータカードにはデュアル プロセッサ コンプレックスが3つあります。プロセッサごとにCisco IOSアプリケーション イメージを1つずつ実行します。 表 1-1 に、MWAMプロセッサおよびコンプレックスの仕様を示します。
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モバイル ワイヤレス アプリケーションの場合、MWAMはCisco IOSソフトウェアのインスタンスを5つ同時に実行します。MWAMごとにIOSアプリケーション イメージを1つずつ使用しますが、MWAM上のすべてのプロセッサに同じイメージをロードします。同一MWAM上でアプリケーション(PDSN、GGSN、SSGなど)を混在させることはできません。Catalyst 6500およびCisco 7600のシャーシには複数のMWAMを搭載できます。したがって、同一シャーシ内の異なるMWAM上で複数のアプリケーションを実行できます。
表 1-1 に示したとおり、各プロセッサ コンプレックスは購入したメモリ オプションに応じてメモリが割り当てられています。プロセッサ コンプレックス0は、メモリ スロットが2つではなく、1つしかないので、プロセッサ7は使用できません。その結果、すべてのMWAMプロセッサ(2~6)で同じメモリ割り当てになります。
各プロセッサ コンプレックスにはブート フラッシュ メモリがあります。このメモリは、両方のプロセッサ用としてIOSコンフィギュレーション、クラッシュ情報、Read Only Memory for Monitor(ROMMON)イメージ、および変数の保存に使用されます。8 MBのブート フラッシュのパーティションは、次のとおりです。
• IOSコンフィギュレーション ― プロセッサごとに512 KBのNVRAM(不揮発性RAM)
• バックアップ コンフィギュレーション ― プロセッサごとに512 KBのNVRAM(ローカル モードの動作専用)
• Field-Upgradable ROMMON(FUR) ― 1 MB
プロセッサ コンプレックス上の両方のプロセッサで、同じ物理ブート フラッシュ メモリを共有します。ただし、パーティションはプロセッサごとに専用です。各プロセッサのディレクトリを表示すると、プロセッサ間で同じブート フラッシュ メモリを共有していても、各ディレクトリの内容はそれぞれ独自であることがわかります。例を示します。
(注) ブート フラッシュ メモリは2つのプロセッサ間で共有されるので、同時に読み書きすることはできません。たとえば、MWAMのプロセッサ4からcopy running-configコマンドを実行し、次にプロセッサ5からdir bootflash:コマンドを実行すると、リソースが使用中であることを伝えるメッセージがコンソールから戻ります。これは、両方のプロセッサが同じブート フラッシュ メモリを共有しているからです。
コンパクト フラッシュ(cf)カードはPCコンプレックスに統合されており、 表 1-2 のパーティションで構成されています。
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3.この表のパーティション、容量、および説明が当てはまるのはIOSイメージ12.3(5a)Bからです。それより前のリリースでは、パーティション数は6つだけです。また、アプリケーション パーティションの容量もこの数字とは異なっています。 |
各プロセッサ コンプレックスは、Cisco 6500スイッチまたはCisco 7600ルータ上のスイッチング ファブリックとの接続に、1つのギガビット イーサネット リンクを共用します。スイッチング ファブリックへのギガビット イーサネット リンクは、802.1Qトランクとして機能します。さらに、プロセッサ コンプレックスとPCコンプレックスの間にも、内部接続を提供するギガビット イーサネット インターフェイスがあります。
3つのMWAMプロセッサ コンプレックスごとにギガビット イーサネット インターフェイス(Gi0/0)が1つずつあります。これらのインターフェイスはスーパバイザ モジュールが認識する3つのギガビット イーサネット インターフェイスに対応づけられています(図 1-1を参照)。したがって、各プロセッサ コンプレックス上の2つのプロセッサは、1つのギガビット イーサネット インターフェイスを共用することになります。アプリケーションの必要性に応じて、各プロセッサ インターフェイスに複数のサブインターフェイスを設定できます。
MWAMを動作させるには、次に示す2つのソフトウェア コンポーネントが必要です。
• Supervisor 2 Cisco IOSイメージ ― 12.2(14)ZA以上
最初のソフトウェア コンポーネントは、Catalyst 6500/Cisco 7600 Supervisor 2 Engine上のCisco IOSイメージです。スーパバイザ モジュール上のこのイメージがMWAMとそのプロセッサを認識して初期化します。したがって、MWAMをサポートするCisco IOSイメージ、すなわちRelease 12.2(14)ZA以上を使用する必要があります。
MWAMソフトウェアは、PCコンプレックスに統合されたコンパクト フラッシュ(cf)カードに格納されています。
• MP(メンテナンス パーティション) ― ベース モジュールの初期化およびドータカード制御機能に必要なソフトウェア(cf:1で識別)
• AP(アプリケーション パーティション) ― インストールされたアプリケーション(PDSN、GGSN、SSGなど)に対応するCisco IOSイメージ(cf:4で識別)
コンパクト フラッシュ カード上のMWAMソフトウェアは、ユーザによるアップグレードが可能です。アップグレードはスーパバイザのコンソールを通じて行います。アップグレード プロセスでは、Cisco Software Centerからコンパクト フラッシュ カードに最新バージョンのAPイメージおよびMPイメージをダウンロードします。
標準プロセスでは、MPパーティションからドータカードを起動し、コンパクト フラッシュ カードにAPイメージをコピーしたのち、ドータカードをAPパーティションにリセットします。さらに、APパーティションからコンパクト フラッシュ カードにMPイメージをコピーします。インラインIOSイメージ アップグレード手順を利用することもできます。各手順の詳細については、「標準アップグレード手順」を参照してください。
アプリケーション プロセッサ(2~6)はプロセッサ1から起動します。すべてのプロセッサで同じIOSアプリケーション イメージを実行します。
MWAMがサポートするシスコのモバイル ワイヤレス アプリケーションは、次のとおりです。
MWAMアーキテクチャでは、1つのMWAMに5つのモバイル ワイヤレス アプリケーションを配置できます。図 1-2に、1つのモジュールにSSGを5つ配置した例を示します。Catalyst 6500/Cisco 7600は、1つのシャーシに複数のMWAMを搭載できます。したがって、MWAMを3つ搭載したシャーシの場合、15のSSGをサポートできます。MWAMはPDSN/HAアプリケーションおよびGGSNアプリケーションもサポートします。シャーシにMWAMが3つ搭載されている場合、たとえばPDSNを5つ、SSGを5つ、GGSNを5つサポートできます。
ヒント このマニュアルで説明する機能およびコマンドの一部は、MWAMプロセッサ上のIOSイメージが提供します。アプリケーションで使用できる機能およびコマンドは、このIOSイメージのリリース レベルによって異なります。特定の機能およびコマンドを使用できるかどうかを調べるには、このマニュアルの「機能」およびアプリケーションのリリース ノートを参照してください。
MWAMでサポートされるモバイル ワイヤレス アプリケーションのリリース ノートおよびフィーチャ モジュール解説については、次のURLにアクセスしてシスコの製品マニュアルを参照してください。
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/software/ios122/122newft/122limit/122z/122zb8/pdsn12/index.htm
Cisco Mobile Wireless Home Agent
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/software/ios122/122newft/122limit/122z/122zb8/ha12/index.htm
Cisco Service Selection Gateway
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/iosswrel/ps5413/prod_release_note09186a00801b43aa.html
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/software/ios123/123cgcr/wan_vcg.htm#1000988
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/iosswrel/ps5413/products_feature_guides_list.html
Cisco Gateway GPRS Support Node
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/iosswrel/ps5413/prod_release_note09186a00801b31f3.html
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/software/ios123/123newft/123limit/123x/123xb/123xb2/ggsn40/index.htm
ヒント このマニュアルで説明する機能およびコマンドの一部は、Supervisor 2モジュール上のIOSイメージが提供します。アプリケーションで使用できる機能およびコマンドは、Supervisor 2上のIOSイメージのリリース レベルによって異なります。特定の機能およびコマンドを使用できるかどうかを調べるには、このマニュアルの「機能」およびアプリケーションのリリース ノートを参照してください。
MWAM上のモバイル ワイヤレス アプリケーションをサポートするスーパバイザ イメージについては、次のURLにアクセスしてシスコの製品マニュアルを参照してください。
MWAMアプリケーションをサポートするスーパバイザ イメージ
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/iosswrel/ps5012/prod_release_note09186a0080145494.html
MWAMに備わっている機能は、 表 1-3 のとおりです。
(注) この機能を使用するには、スーパバイザ モジュールにCisco IOS 12.2(14)ZA5以上が必要です。
MWAMはIOSコンフィギュレーションのローカル ストレージとしてNVRAMを使用します。ただし、フル構成のMWAMを交換する場合、オペレータは次の作業を行う必要があります。
2. MWAMの各プロセッサに対して、順番にセッションを開始し、プロセッサのコンフィギュレーションをTFTPサーバにコピーします。
4. 新しいMWAMの各プロセッサに対して、順番にセッションを開始し、TFTPサーバに保管していたコンフィギュレーションを戻します。
この交換作業には、長時間にわたるオペレータの介入が必要です。できるだけオペレータが介入しなくてもすむようにするには、コンフィギュレーション ファイルをローカル(NVRAM)ではなく、スーパバイザ(ブート フラッシュ)で保管するようにMWAMを設定します。
スーパバイザ ストレージ モードを使用すると、MWAMのコンフィギュレーション ファイルをスーパバイザのブート フラッシュに保管できます。このモードによって、すべてのMWAMコンフィギュレーション ファイルを一元管理できます。MWAMを交換する場合、スーパバイザ モードでは、MWAM上のすべてのプロセッサがスーパバイザのブート フラッシュからそれぞれのコンフィギュレーション ファイルを自動的にロードします。ローカルのNVRAMにコンフィギュレーション ファイルが格納されることは ありません 。
スーパバイザ モジュールは各MWAMプロセッサについて、ブート フラッシュに正しい名前のコンフィギュレーション ファイルが保管されているかどうかを確認します。次の命名規則が使用されます。
変数 x はMWAMのスロット番号です。 y はプロセッサ番号です。たとえば、SLOT6PC3.cfgはスロット6に搭載されたMWAMのプロセッサ3に対応するコンフィギュレーション ファイルです。
スーパバイザ モジュール上のMWAMコンフィギュレーション ファイルを表示する例を示します。
スタンバイ(スレーブ)スーパバイザが搭載されている場合は、マスター スーパバイザ上のMWAMコンフィギュレーション ファイルのバックアップがスレーブのブート フラッシュに保管されます。アクティブ スーパバイザ モジュール上のファイルとスタンバイ スーパバイザ モジュール上の対応するファイル間で相違が検出された場合は、ブート フラッシュのファイルがスレーブのブート フラッシュ上のファイルに上書きコピーされます。この比較とコピー操作が行われるのは、MWAMを交換したあと、またはアクティブ スーパバイザ モジュールでスタンバイ スーパバイザ モジュールが搭載されたことを検出したときです。
スーパバイザ モードで動作しているときは、MWAM上のNVRAMにバックアップのコンフィギュレーション ファイルが保管されることはありません。MWAMコンフィギュレーションのバックアップ ファイルは、スタンバイ スーパバイザに保管されます。スタンバイ スーパバイザ モジュール上のMWAMコンフィギュレーション ファイルを表示する例を示します。
(注) 新しいMWAMでは、スーパバイザ モードがデフォルトの動作モードです。既存のMWAMをローカル モードからスーパバイザ モードに変更するには、プロセッサ レベルのセッションを開始し、mwam config-mode supervisorコマンドを実行します。
ストレージ モードを設定するときに使用するコマンドは、次のとおりです。
• mwam config-mode [
local |
supervisor ]
構文および使用上の注意事項については、「コマンド リファレンス」を参照してください。
(注) シャーシ内のMWAMをすべてローカル モードに設定するか、またはすべてスーパバイザ モードに設定するようにしてください(同一シャーシにローカル モードのMWAMとスーパバイザ モードのMWAMを混在させないでください)。
(注) リモート コンソールおよびロギング機能を使用するには、スーパバイザ モジュールにCisco IOS 12.2(14)ZA4以上が必要です。
MWAMのリモート コンソールによって、オペレータは既存のスーパバイザ コンソールを単一接続ポイントとして使用し、デバッグを制御したり、showコマンドの出力を表示したり、MWAMプロセッサ2~6のログ出力を表示したりできます。リモート コンソールには、関連するコンポーネントが3つあります。
• シャーシ内のMWAMプロセッサに対して、スーパバイザ コンソールから統合コマンド操作を行うメカニズム。
• リモートVTY。showコマンドおよびdebugコマンドの出力を表示します。
• リモート ロギング ユーティリティ。個々のMWAMプロセッサからのログ出力をシャーシ内の現在サポートされている任意のロギング ファシリティ(コンソール、バッファ、またはSyslog)に転送します。
UDPがリモート コンソール コマンド、VTY出力、およびログ情報を転送します。最初、MWAMプロセッサが設定されるまでは、トラフィックはPCコンプレックスを経由し、そこからスーパバイザ モジュールにログ情報がリレーされます。MWAMプロセッサの設定後は、引き続きPCコンプレックス経由でトラフィックを伝送することもできますし、またはMWAMプロセッサのコンフィギュレーション コマンドを使用して、スイッチング ファブリックに転送することもできます。
リモート コンソールは、シャーシ内の特定のMWAMプロセッサ上でサポート対象コマンドを実行するメカニズムを提供します。ターゲット プロセッサは登録されたUDPポートからコマンドを受信し、そのVTYをリモートVTYに再割り当てしてコマンドを実行します。コマンド操作が完了すると、VTYが復元されます。
表 1-4 に、リモート コンソールからの統合操作が可能なコマンドを示します。
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統合コマンド操作のメカニズムは、次のコマンドで提供されます。
slot および processor 変数は、それぞれMWAMスロットおよびプロセッサ番号を表します。 command 変数は、 表 1-4 の統合コマンド セットに含まれているコマンドです。構文および使用上の注意事項については、「 コマンド リファレンス 」を参照してください。
この機能はCisco IOS 12.3(5a)Bから組み込まれました。
PCのリモート コンソール サポートにより、 execute-on コマンドを使用してPCにアクセスできます。この機能を使用すると、スーパバイザ コンソールから PCコマンド を実行できるので、PCとのセッションが不要です。PCのリモート コンソール サポートをイネーブルにするには、スーパバイザおよびMWAMプロセッサにUDPポート4000を設定します(「リモート コンソールおよびロギングの設定」を参照)。
リモートVTY機能は、管理レベルのコマンド出力を適切なコンソールに転送します。MWAMプロセッサが受信して処理したコマンドは、スーパバイザ モジュール上のリモートVTYプロセスに転送されます。リモートVTYプロセスは、次のどちらかの目的で、スーパバイザ レベルに出力を転送します。
リモート ロギング機能では、MWAM loggerプロセスから得たログ情報を使用します。MWAMがイベントを記録するときには、MWAM loggerプロセスがログの宛先リストを呼び出します。MWAMプロセッサ上でスーパバイザのログ機能がイネーブルになっている場合、ログはリモートVTYを経由してスーパバイザで処理されます。スーパバイザでは、コンソール、バッファ、Syslogなど、複数の宛先のうちの1つ以上にログを転送できます。
スーパバイザが受信したログには、ログを生成したプロセッサの識別情報がプレフィクスとして加えられます。ログ メッセージの例を示します。
次のエラー メッセージは、スロット6に搭載されたMWAMのプロセッサ5が生成しました。
次のデバッグ メッセージは、スロット2に搭載されたMWAMのプロセッサ4が生成しました。
execute-on slot processor log show コマンドを使用すると、ログの情報量が膨大になる可能性があります。その結果、コンソールの処理によってスーパバイザCPUの負荷が大きくなりかねません。
コンソールの過負荷を防止するには、次の2つのオプションが使用できます。
1. logging console機能を次のように設定します。
この設定によって、コンソールのバックアップ時に出力が廃棄されます。
2. logging console debugを次のように設定します。
この設定によって、バッファまたはSyslogといった他のロギング終端に出力が転送されます。
(注) このような設定が必要なのは、大量のコマンド出力(たとえば、100行以上)が予測される場合です。
次に、リモート コンソールおよびロギング機能を使用して、スーパバイザのコンソールからMWAMプロセッサを管理する例を示します。
スーパバイザ コンソールからコマンドを1つ入力するだけで、シャーシに搭載された全MWAMプロセッサのログ情報を表示できます。最初に、(各プロセッサで)ローカルにログを保管するように、各MWAMプロセッサを設定します。各プロセッサにバッファ ロギング レベルを設定し、必要なレベルの情報が含まれるようにします(デフォルトの設定はデバッグ レベルです)。次に、スーパバイザ コンソールから次のコマンドを入力すると、シャーシの全プロセッサのログを表示できます。
スーパバイザ コンソールからコマンドを1つ入力するだけで、シャーシに搭載された全MWAMプロセッサについて、稼働しているソフトウェア イメージのバージョンを表示できます。この機能の例を示します。
ヒント コマンド出力をできるだけコンパクトにするには、パイプ(|)サポートを使用して、パイプに続く正規表現と一致するテキスト行だけが含まれるようにします。例を示します。Sup-7600#
execute-on all all show version | include image
この機能はCisco IOS 12.3(5a)Bから組み込まれました。
インラインIOSイメージのアップグレード手順 は、APアップグレードと類似しており、どちらの手順でも、アプリケーションが使用するイメージをアップグレードします。ただし、インラインIOSイメージ アップグレードはMPからではなくAPから実行するので、モジュールをリセットしなくてすみます。したがって、モジュールのリセットに伴う停止時間が大幅に短縮されます。
(注) インラインIOSイメージのアップグレードを実行したあとで、MWAMプロセッサ(1つまたは複数)をリロードする必要があります。
Catalyst 6500/Cisco 7600のシャーシにMWAMを搭載する前に、スイッチがここに記載するハードウェアおよびソフトウェア要件を満たしていることを確認してください。
MWAMを使用するには、Multilayer Switch Feature Card 2(MSFC2)が搭載されたSupervisor Engine 2、およびサーバ/クライアント ネットワークに接続するポートを備えたモジュールを用意しておく必要があります。
MWAMを使用するには、MWAM上のアプリケーション ソフトウェア イメージをサポートするCisco IOSソフトウェア イメージがSupervisor Engine 2上で稼働していなければなりません。Cisco Feature Navigatorを使用すると、適切なCisco IOSソフトウェアを選択できます。Cisco Feature Navigatorは、フィーチャとハードウェアのCisco IOSソフトウェア リリースを即座に対応させることのできる、Webベースのアプリケーションです。
MWAMで実行される各アプリケーションのソフトウェア 要件については、アプリケーションのリリース ノートを参照してください。次のURLにアクセスすると、使用できるリリースを調べることができます。
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/iosswrel/ps5012/prod_release_note09186a00801245b3.html
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/software/ios123/123relnt/cat6000/1232xb6k.htm
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/lan/cat6000/relnotes/mwam/index.htm
表 1-5 に、MWAMの環境要件を示します。
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