イーサネット OAM の使用に関する情報
• 「イーサネット OAM」
• 「Cisco IOS におけるイーサネット OAM の実装」
• 「OAM の機能」
• 「OAM メッセージ」
• 「IEEE 802.3ah リンク障害 RFI サポート」
• 「イーサネット接続障害管理」
• 「802.3ah でサポートされるハイアベイラビリティ機能」
• 「802.3ah OAM での NSF/SSO サポート」
• 「802.3ah OAM での ISSU サポート」
イーサネット OAM
イーサネット OAM は、メトロ イーサネット ネットワークおよびイーサネット WAN の設置、モニタリング、トラブルシューティングのためのプロトコルです。イーサネット OAM は、OSI モデルのデータ リンク層の新しいオプション サブレイヤを使用します。イーサネット OAM は、全二重方式ポイントツーポイントまたはエミュレートされたポイントツーポイント イーサネット リンクに実装できます。OAM は、システム全体に実装する必要はなく、システムの一部(指定されたインターフェイス)に導入できます。
通常のリンク動作には、イーサネット OAM は必要ありません。OAM フレーム(別名:OAM Protocol Data Unit(PDU; プロトコル データ ユニット))は、低速プロトコル宛先 MAC アドレス(0180.c200.0002)を使用します。OAM フレームは MAC サブレイヤで代行受信され、イーサネット ネットワーク内で複数のホップに伝播されません。
イーサネット OAM は、必要帯域幅が小さく、比較的低速なプロトコルであり、最大フレーム転送速度が 10 フレーム/秒なので、通常動作への影響はわずかです。ただし、リンク モニタリングをイネーブルにした場合、CPU はエラー カウンタを頻繁にポーリングする必要があるため、ポーリング対象のインターフェイス数が増加すれば、必要な CPU サイクル数も比例して大きくなります。
イーサネット OAM は、主に OAM クライアントと OAM サブレイヤの 2 つのコンポーネントで構成されています。次の 2 つの項では、これらのコンポーネントを説明します。
OAM クライアント
OAM クライアントは、リンク上でイーサネット OAM を確立および管理します。また OAM サブレイヤのイネーブル化と設定を行います。OAM ディスカバリ フェーズ中にリモート ピアから受信する OAM PDU をモニタし、ローカルおよびリモート状態、さらには設定値に基づいて、リンク上で OAM 機能をイネーブルにします。ディスカバリ フェーズが(安定した状態で)終了した後、OAM クライアントは OAM PDU に対する応答ルールおよび OAM リモート ループバック モードを管理します。
OAM サブレイヤ
OAM サブレイヤは、MAC クライアント(またはリンク集約)などの上位サブレイヤに対するインターフェイスと、下位 MAC 制御サブレイヤに対するインターフェイスの、2 つの標準 IEEE 802.3 MAC サービス インターフェイスを提供します。OAM サブレイヤは OAM クライアント専用インターフェイスとして機能し、クライアントとの間で OAM 制御情報と OAM PDU を送受信します。
OAM サブレイヤは、制御ブロック、マルチプレクサおよびパケット パーサー(p-parser)の 3 つのコンポーネントで構成されます。各コンポーネントについては、次のとおりです。
制御ブロック
制御ブロックは、OAM クライアントとその他の OAM サブレイヤ内部ブロックとの間にインターフェイスを提供します。制御ブロックには、リモート OAM ピアの存在と機能を検出するディスカバリ プロセスが組み込まれています。また、マルチプレクサへの OAM PDU の送信を制御する送信プロセスと、p-parser からの OAM PDU の受信を制御する一連のルールを備えています。
マルチプレクサ
マルチプレクサは、MAC クライアント、制御ブロック、および p-parser から生成される(または中継される)フレームを管理します。マルチプレクサは、MAC クライアントで生成されたフレームをそのまま通過させます。これにより、制御ブロックによって生成された OAM PDU が、たとえば MAC サブレイヤなどの下位サブレイヤに渡されます。同様にマルチプレクサは、インターフェイスが OAM リモート ループバック モードの場合、p-parser からのループバック フレームを同じ下位のサブレイヤに渡します。
P-Parser
p-parser はフレームを、OAM PDU、MAC クライアント フレームまたはループバック フレームとして分類し、各クラスを適切なエンティティに送信します。OAM PDU は、制御ブロックに送信されます。MAC クライアント フレームは、上位サブレイヤに送信されます。ループバック フレームは、マルチプレクサに送信されます。
イーサネット OAM の利点
イーサネット OAM には次のような利点があります。
• サービス プロバイダーの競争上の優位性
• リンクの状態をモニタして診断を行う標準化されたメカニズム
Cisco IOS におけるイーサネット OAM の実装
Cisco IOS におけるイーサネット OAM の実装は、イーサネット OAM シムおよびイーサネット OAM モジュールで構成されます。
イーサネット OAM シムは、イーサネット OAM モジュールとプラットフォーム コードを接続するシン レイヤで、プラットフォーム コード(ドライバ)に実装されています。シムはまた制御信号によって、イーサネット OAM モジュールに、ポート ステートおよびエラー条件を通知します。
コントロール プレーン内に実装されたイーサネット OAM モジュールは、OAM クライアントに加え、OAM サブレイヤの制御ブロック機能を処理します。このモジュールは、制御信号によって、Command-Line Interface(CLI; コマンドライン インターフェイス)および Simple Network Management Protocol(SNMP; 簡易ネットワーク管理プロトコル)/プログラマチック インターフェイスと相互作用します。さらにこのモジュールは、OAM PDU フロー経由で、イーサネット OAM シムと相互作用します。
OAM の機能
IEEE 802.3ah『 Ethernet in the First Mile 』では、OAM 機能として、ディスカバリ、リンク モニタリング、リモート障害検知、リモート ループバックおよび Cisco Proprietary Extension が定義されています。
ディスカバリ
ディスカバリは、イーサネット OAM の最初のフェーズで、ネットワーク内のデバイスとその OAM 機能を識別します。ディスカバリは、OAM PDU の情報を使用します。ディスカバリ フェーズでは、次の情報が、情報 OAM PDU として定期的にアドバタイズされます。
• OAM モード:リモート OAM エンティティに伝送されます。このモードはアクティブまたはパッシブのいずれかが可能で、これをもとにデバイス機能を判断できます。
• OAM 設定(機能):ローカル OAM エンティティの機能をアドバタイズします。この情報により、ピアはどのような機能(例:ループバック機能など)がサポートされ、アクセスが可能か判断できます。
• OAM PDU 設定:受信および配信する OAM PDU の最大サイズが含まれています。この情報は、10 フレーム/秒のレート制限とともに使用して、OAM トラフィックに割り当てられる帯域幅の制限に使用することができます。
• プラットフォーム アイデンティティ:Organization Unique Identifier(OUI; 組織固有識別子)および 32 ビットのベンダー固有情報の組み合わせです。OUI の割り当ては IEEE によって管理され、通常 MAC アドレスの最初の 3 バイトとなります。
ディスカバリには、ローカル ステーションがピアの OAM エンティティの設定を許可または拒否できるオプションのフェーズがあります。たとえばノードによっては、パートナーに対して管理ネットワークへのアクセスを許可するには、そのパートナーがループバック機能をサポートしている必要があることがあります。これらのポリシーに関する意思決定は、ベンダー固有の拡張として実装することができます。
リンク モニタリング
イーサネット OAM のリンク モニタリングは、さまざまな状況でリンク障害を検出し、表示します。リンク上で問題が検出された場合、リンク モニタリングは、イベント通知 OAM PDU を使用して、リモート OAM エンティティにイベントを送信します。エラー イベントには次のものがあります。
• エラー シンボル期間(エラー シンボル/秒):指定された期間内に発生したシンボル エラー数がしきい値を超過した。これらのエラーはシンボル エラーをコーディングします。
• エラー フレーム(エラー フレーム/秒):指定された期間内に検出されたフレーム エラー数が、しきい値を超過した。
• エラー フレーム期間( n フレームごとのエラー フレーム):最終の n フレームで発生したフレーム エラーが、しきい値を超過した。
• エラー フレーム秒のサマリー( m 秒ごとのエラー秒):最後の m 秒間のエラー秒数(1 つ以上のフレーム エラーが検出された 1 秒間隔)が、しきい値を超過した。
IEEE 802.3ah OAM は、どの OAM PDU も保証配信を行わないので、通知失敗の可能性を小さくするために、イベント通知 OAM PDU を複数回送信することがあります。重複イベントの認識には、シーケンス番号が使用されます。
リモート障害表示
イーサネットで品質が徐々に劣化して接続に障害が生じる場合は、検出が困難です。イーサネット OAM は、OAM エンティティが、このような障害状態を OAM PDU の特定のフラグによってピアに伝達するメカニズムを提供します。伝達可能な障害状態は、次のとおりです。
• Link Fault:受信側での信号消失の検出(例:ピアのレーザーの誤動作)。Link Fault は、情報 OAM PDU に入って毎秒 1 回送信されます。Link Fault は、物理サブレイヤが独立して信号を送受信できる場合にのみ、適用されます。
• Dying Gasp:回復不可能な状況の発生(例:電源の故障)。このタイプの状況はベンダー固有です。障害状態に関する通知は、即座に、継続的に送信することができます。
• Critical Event:指定されていない重要イベントの発生。このタイプのイベントはベンダー固有です。Critical Event は、即座に、継続的に送信することができます。
リモート ループバック
OAM エンティティは、ループバック制御 OAM PDU を使用して、ピアをループバック モードにすることができます。ループバック モードは、管理者が設置時またはトラブルシューティング時に、リンク品質を確認するのに役立ちます。ループバック モードでは、OAM PDU およびポーズ フレーム以外のフレームを受信すると、そのフレームを同じポートから送り返します。ループバック状態が OAM セッションを維持する間、OAM PDU を定期的に交換し続ける必要があります。
ループバック コマンドは、情報 OAM PDU の状態フィールドでループバック状態を示して応答することで、確認応答になります。この確認応答を受け取ることによって、管理者は、たとえばネットワーク セグメントがサービス レベル契約を満たせるかどうかを推定できます。確認応答を使用して、遅延、ジッタ、およびスループットのテストができます。
インターフェイスは、リモート ループバック モードに設定されている場合、Spanning Tree Protocol(STP; スパニング ツリー プロトコル)や Open Shortest Path First(OSPF)などの、他のレイヤ 2 またはレイヤ 3 プロトコルに参加しません。これは、2 つの接続されたポートがループバック セッションに存在する場合、OAM PDU 以外のフレームは、ソフトウェア処理のために CPU に送信されないからです。OAM PDU フレーム以外のフレームは、MAC レベルでループ バックされるかまたは MAC レベルで破棄されます。
ユーザの視点から、ループバック モードのインターフェイスは、リンクアップ状態にあります。
Cisco ベンダー固有の拡張
イーサネット OAM を使用すると、ベンダーは独自の Type-Length-Value(TLV)フィールドを作成できるようになり、それによって、プロトコルを拡張できます。
OAM メッセージ
イーサネット OAM メッセージや OAM PDU は、標準長のタグなしのイーサネット フレーム(標準フレーム長:64 ~ 1518 バイト)です。2 つのピア間で交換される最大 OAM PDU フレーム サイズは、ディスカバリ フェーズでネゴシエートされます。
OAM PDU には、常に低速プロトコルの宛先アドレス(0180.c200.0002)と Ethertype = 8809 が設定されています。これらは複数のホップには伝播されず、最大伝送速度は毎秒 10 OAM PDU にハードセットされています。OAM PDU タイプによっては、低品質のリンク上で正常に到達する可能性を増やすために、複数回送信することがあります。
次の 4 種類の OAM メッセージがサポートされています。
• 情報 OAM PDU:ディスカバリに使用される可変長の OAM PDU。この OAM PDU には、ローカル、リモートおよび組織固有の情報が含まれます。
• イベント通知 OAM PDU:リンク モニタリングに使用される可変長の OAM PDU。このタイプの OAM PDU は、ハイビット エラーなどの場合に、正常に到達する機会を増やすために、複数回送信することがあります。イベント通知 OAM PDU は、生成時にタイム スタンプを含めることができます。
• ループバック制御 OAM PDU:リモート ループバック コマンドのイネーブル化とディセーブル化に使用される、64 バイトの固定長フレームです。
• ベンダー固有 OAM PDU:追加のベンダー固有の拡張を設定できる可変長の OAM PDU。
IEEE 802.3ah リンク障害 RFI サポート
IEEE 802.3ah リンク障害 RFI サポート機能では、対象のポートをポート単位で設定した後、Link Fault Status フラグが設定された OAM PDU 制御要求パケットを受信すると、設定されたポートがブロッキング状態に切り替わります。ブロッキング状態で、ポートは OAM PDU を受信し続け、リモート リンク ステータスを検出して、リモートリンクが動作するようになると自動的にブロッキング状態から回復します。Link Fault Status フラグがゼロまたは FALSE に設定された OAM PDU を受信すると、ポートはイネーブルになり、ポート上に設定されたすべての VLAN が「forwarding」に設定されます。
(注) イーサネット OAM のタイムアウト期間を、許容される最小値である 2 秒に設定すると、ポートがブロックからブロック解除へ移行するときに、イーサネット OAM セッションが一時的にドロップされることがあります。この処理はデフォルトでは発生しません。デフォルトのタイムアウト値は 5 秒です。
IEEE 802.3ah リンク障害 RFI サポート機能がリリースされるまでは、Link Fault Status フラグが設定された OAM PDU 制御要求パケットを受信した場合、次の 3 つの処理のうちの 1 つが行われました。
• ポートがエラー ディセーブル状態の場合、ポートは、Bridge Protocol Data Unit(BPDU; ブリッジ プロトコル データ ユニット)パケットを含め、パケットを送受信しませんでした。エラー ディセーブル状態の場合、リンクはエラー ディセーブル タイムアウト期間が経過すると自動的に回復しますが、リモート リンクが動作するようになっても、自動的に回復できません。
• 警告メッセージが表示されるかログに記録され、ポートは動作可能なままになります。
• Link Fault Status フラグは無視されます。
CLI コマンド ethernet oam remote-failure action の新しいキーワード error-block-interface は、IEEE 802.3ah リンク障害 RFI サポート機能とともに導入されました。このコマンドの詳細については、『 Cisco IOS Carrier Ethernet Command Reference 』を参照してください。
イーサネット接続障害管理
イーサネット Connectivity Fault Management(CFM; 接続障害管理)は、サービスインスタンスごとのエンドツーエンド イーサネット レイヤ OAM プロトコルで、予防的な接続モニタリング、障害検証、および障害分離の機能が含まれています。エンドツーエンドとは、Provider Edge(PE; プロバイダー エッジ)から PE または Customer Edge(CE; カスタマー エッジ)から CE 間です。サービス インスタンス単位とは、VLAN 単位を意味します。
イーサネット接続障害管理の詳細については、『 Ethernet Connectivity Fault Management 』を参照してください。
802.3ah でサポートされるハイアベイラビリティ機能
イーサネット テクノロジーを使用するアクセスおよびサービス プロバイダー ネットワーク、特に Ethernet Virtual Circuit(EVC; イーサネット仮想回線)接続を管理するイーサネット OAM コンポーネントでは、High Availability(HA; ハイ アベイラビリティ)が必須です。エンドツーエンドの接続ステータスは非常に重要な情報であり、ホット スタンバイの Route Processor(RP; ルート プロセッサ)(アクティブ RP と同じソフトウェア イメージが用意され、サポートされる機能やプロトコルについて、RP 間でライン カード、プロトコル、およびアプリケーション状態情報の同期化をサポートするスタンバイ RP)上で管理する必要があります。エンドツーエンドの接続ステータスは、イーサネット LMI、CFM、および 802.3ah などのプロトコルが受信した情報に基づき、CE、PE、およびアクセス集約 PE(uPE)ネットワーク ノードで維持されます。EVC のダウン時には、このステータス情報を使用して、トラフィックを停止するか、バックアップ パスに切り替えます。Non-Stop Forwarding/Stateful Switchover(NSF/SSO)および Service Software Upgrade(ISSU)サポート拡張は、Cisco 7600 ルータの設定時に自動的に導入され、イネーブルになります。Metro Ethernet クライアント(E-LMI、CFM、802.3ah)は、プロトコルを通じて学習した設定データおよびダイナミック データを維持します。すべてのトランザクションには、多様なデータベース間でのデータ アクセスまたはデータ更新が関係します。アクティブ モジュールとスタンバイ モジュールの間でデータベースが同期化されていれば、これらの RP はクライアントに対して透過的に機能します。
Cisco IOS インフラストラクチャはクライアントに対して、ホット スタンバイ RP を維持するための、さまざまなコンポーネントの Application Program Interfaces(API; アプリケーション プログラム インターフェイス)を提供しています。Metro Ethernet HA クライアント(イーサネット LMI、HA/ISSU、CFM HA/ISSU、802.3ah HA/ISSU)は、このようなコンポーネントと相互作用を行い、データベースを更新し、他のコンポーネントに対して必要なイベントを発生させます。
802.3ah HA の利点
• Cisco IOS ソフトウェアのイメージ アップグレードの際にも、ネットワークのダウンタイムが生じません。これにより、高いアベイラビリティが実現されます。
• 計画済みのシステム停止や深夜のメンテナンス作業の際の、リソースのスケジューリングの問題が解消されます。
• アップグレード時にネットワークのダウンタイムが生じないため、新しいサービスやアプリケーションの導入が加速化し、新しい機能、ハードウェア、修正プログラムの実装が早まります。
• アップグレード時にネットワークのダウンタイムが生じないため、高いサービス レベルを維持しながら、サービス停止に伴う運用コストを削減します。
イーサネット OAM の設定の方法
• 「インターフェイスでのイーサネット OAM のイネーブル化」
• 「リンク モニタリング セッションのディセーブル化およびイネーブル化」
• 「リンク モニタリング動作の停止と開始」
• 「リンク モニタリング オプションの設定」
• 「テンプレートを使用したグローバル イーサネット OAM オプションの設定」
• 「Link Fault RFI サポートのためのポートの設定」
インターフェイスでのイーサネット OAM のイネーブル化
イーサネット OAM は、インターフェイス上でデフォルトでディセーブルです。
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. interface type number
4. ethernet oam [ max-rate oampdus | min-rate num-seconds | mode { active | passive } | timeout seconds ]
5. exit
手順の詳細
|
|
|
ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
interface type number
Router(config)# interface gigabitethernet 3/8 |
インターフェイスを指定し、CLI をインターフェイス コンフィギュレーション モードにします。 |
ステップ 4 |
ethernet oam [ max-rate oampdus | min-rate num-seconds | mode { active | passive } | timeout seconds ]
Router(config-if)# ethernet oam |
イーサネット OAM をイネーブルにします。 |
ステップ 5 |
exit
Router(config-if)# exit |
CLI をグローバル コンフィギュレーション モードに戻します。 |
リンク モニタリング セッションのディセーブル化
リンク モニタリング セッションをディセーブルにするためには、次のタスクを実行します。
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. interface type number
4. ethernet oam [ max-rate oampdus | min-rate num-seconds | mode { active | passive } | timeout seconds ]
5. no ethernet oam link-monitor supported
6. exit
手順の詳細
|
|
|
ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
interface type number
Router(config)# interface gigabitEthernet 3/8 |
インターフェイスを指定し、CLI をインターフェイス コンフィギュレーション モードにします。 |
ステップ 4 |
ethernet oam [ max-rate oampdus | min-rate num-seconds | mode { active | passive } | timeout seconds ]
Router(config-if)# ethernet oam |
イーサネット OAM をイネーブルにします。 |
ステップ 5 |
no ethernet oam link-monitor supported
Router(config-if)# no ethernet oam link-monitor supported |
インターフェイスでリンク モニタリングをディセーブルにします。 |
ステップ 6 |
exit
Router(config-if)# exit |
CLI をグローバル コンフィギュレーション モードに戻します。 |
リンク モニタリング セッションのイネーブル化
リンク モニタリング セッションを、ディセーブルにした後、再びイネーブルにするには、次のタスクを実行します。
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. interface type number
4. ethernet oam link-monitor supported
5. exit
手順の詳細
|
|
|
ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
interface type number
Router(config)# interface gigabitEthernet 3/8 |
インターフェイスを指定し、CLI をインターフェイス コンフィギュレーション モードにします。 |
ステップ 4 |
ethernet oam link-monitor supported
Router(config-if)# ethernet oam link-monitor supported |
インターフェイスで、リンク モニタリングをイネーブルにします。 |
ステップ 5 |
exit
Router(config-if)# exit |
CLI をグローバル コンフィギュレーション モードに戻します。 |
リンク モニタリング動作の停止と開始
リンク モニタリング動作は、イーサネット OAM がインターフェイス上でイネーブルの場合、自動的に開始します。リンク モニタリング動作が停止した場合、インターフェイスはイベント通知 OAM PDU をアクティブに送受信しません。この項では、リンク モニタリング動作の停止と開始の方法について説明します。
• 「リンク モニタリング動作の停止」
• 「リンク モニタリング動作の開始」
リンク モニタリング動作の停止
リンク モニタリング動作を停止するには、次のタスクを実行します。
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. interface type number
4. ethernet oam [ max-rate oampdus | min-rate num-seconds | mode { active | passive } | timeout seconds ]
5. no ethernet oam link-monitor on
6. exit
手順の詳細
|
|
|
ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
interface type number
Router(config)# interface gigabitethernet 3/8 |
インターフェイスを指定し、CLI をインターフェイス コンフィギュレーション モードにします。 |
ステップ 4 |
ethernet oam [ max-rate oampdus | min-rate num-seconds | mode { active | passive } | timeout seconds ]
Router(config-if)# ethernet oam |
イーサネット OAM をイネーブルにします。 |
ステップ 5 |
no ethernet oam link-monitor on
Router(config-if)# no ethernet oam link-monitor on |
リンク モニタリング動作を停止します。 |
ステップ 6 |
exit
Router(config-if)# exit |
CLI をグローバル コンフィギュレーション モードに戻します。 |
リンク モニタリング動作の開始
リンク モニタリング動作を開始するには、次のタスクを実行します。
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. interface type number
4. ethernet oam link-monitor on
5. exit
手順の詳細
|
|
|
ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
interface type number
Router(config)# interface gigabitethernet 3/8 |
インターフェイスを指定し、CLI をインターフェイス コンフィギュレーション モードにします。 |
ステップ 4 |
ethernet oam link-monitor on
Router(config-if)# ethernet oam link-monitor on |
リンク モニタリング動作の開始 |
ステップ 5 |
exit
Router(config-if)# exit |
CLI をグローバル コンフィギュレーション モードに戻します。 |
リンク モニタリング オプションの設定
リンク モニタリング オプションを指定するには、このオプションのタスクを実行します。ステップ 4 ~ 10 は、任意の順序で実行できます。
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. interface type number
4. ethernet oam [ max-rate oampdus | min-rate num-seconds | mode { active | passive } | timeout seconds ]
5. ethernet oam link-monitor high-threshold action error-disable-interface
6. ethernet oam link-monitor frame { threshold { high { none | high-frames } | low low-frames } | window milliseconds }
7. ethernet oam link-monitor frame-period { threshold { high { none | high-frames } | low low-frames } | window frames }
8. ethernet oam link-monitor frame-seconds { threshold { high { none | high-frames } | low low-frames } | window milliseconds }
9. ethernet oam link-monitor receive-crc { threshold { high { high-frames | none } | low low-frames } | window milliseconds }
10. ethernet oam link-monitor transmit-crc { threshold { high { high-frames | none } | low low-frames } | window milliseconds }
11. ethernet oam link-monitor symbol-period { threshold { high { none | high-symbols } | low low-symbols } | window symbols }
12. exit
手順の詳細
|
|
|
ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
interface type number
Router(config)# interface gigabitEthernet 3/8 |
インターフェイスを特定し、CLI をインターフェイス コンフィギュレーション モードにします。 |
ステップ 4 |
ethernet oam [ max-rate oampdus | min-rate num-seconds | mode { active | passive } | timeout seconds ]
Router(config-if)# ethernet oam |
イーサネット OAM をイネーブルにします。 |
ステップ 5 |
ethernet oam link-monitor high-threshold action
error-disable-interface
Router(config-if)# ethernet oam link-monitor high-threshold action error-disable-interface
|
エラーの上限しきい値が超過する場合、イーサネット OAM インターフェイス上で、エラー ディセーブル機能を設定します。 |
ステップ 6 |
ethernet oam link-monitor frame {
threshold {
high {
none |
high-frames } |
low
low-frames } |
window
milliseconds }
Router(config-if)# ethernet oam link-monitor frame window 399
|
その数に到達すると、処理がトリガーされるエラー フレームの数を設定します。 |
ステップ 7 |
ethernet oam link-monitor frame-period {
threshold {
high {
none |
high-frames } |
low
low-frames } |
window
frames }
Router(config-if)# ethernet oam link-monitor frame-period threshold high 599
|
ポーリングされるフレーム数を設定します。 フレーム期間は、ユーザ定義のパラメータです。 |
ステップ 8 |
ethernet oam link-monitor frame-seconds { threshold { high { none | high-frames } | low low-frames } | window milliseconds }
Router(config-if)# ethernet oam link-monitor frame-seconds window 699 |
エラーフレームがカウントされる期間を設定します。 |
ステップ 9 |
ethernet oam link-monitor receive-crc {
threshold {
high {
high-frames |
none } |
low
low-frames } |
window
milliseconds }
Router(config-if)# ethernet oam link-monitor receive-crc window 99
|
Cyclic Redundancy Check(CRC; 巡回冗長検査)エラーがある入力フレームを一定時間モニタするように、イーサネット OAM インターフェイスを設定します。 |
ステップ 10 |
ethernet oam link-monitor transmit-crc {
threshold {
high {
high-frames |
none } |
low
low-frames } |
window
milliseconds }
Router(config-if)# ethernet oam link-monitor transmit-crc threshold low 199
|
CRC エラーがある出力フレームを一定期間モニタするように、イーサネット OAM インターフェイスを設定します。 |
ステップ 11 |
ethernet oam link-monitor symbol-period {
threshold {
high {
none |
high-symbols } |
low
low-symbols } |
window
symbols }
Router(config-if)# ethernet oam link-monitor symbol-period threshold high 299
|
エラー シンボルのしきい値またはウィンドウをシンボル数で設定します。 |
ステップ 12 |
exit
Router(config-if)# exit |
CLI をグローバル コンフィギュレーション モードに戻します。 |
例
Router# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Router(config)# interface gigabitEthernet 3/8
Router(config-if)# ethernet oam
Router(config-if)# ethernet oam link-monitor high-threshold action error-disable-interface
Router(config-if)# ethernet oam link-monitor frame window 399
Router(config-if)# ethernet oam link-monitor frame-period threshold high 599
Router(config-if)# ethernet oam link-monitor frame-seconds window 699
Router(config-if)# ethernet oam link-monitor receive-crc window 99
Router(config-if)# ethernet oam link-monitor transmit-crc threshold low 199
Router(config-if)# ethernet oam link-monitor symbol-period threshold high 299
Router# show running-config
Building configuration...
Current configuration : 5613 bytes
interface GigabitEthernet3/8
ethernet oam link-monitor high-threshold action error-disable-interface
ethernet oam link-monitor frame window 399
ethernet oam link-monitor frame-period threshold high 599
ethernet oam link-monitor frame-seconds window 699
ethernet oam link-monitor receive-crc window 99
ethernet oam link-monitor transmit-crc threshold low 199
ethernet oam link-monitor symbol-period threshold high 299
テンプレートを使用したグローバル イーサネット OAM オプションの設定
複数のイーサネット OAM インターフェイス上で、オプションの共通セットの設定に使用するテンプレートを作成するには、次のタスクを実行します。ステップ 4 ~ 10 はオプションです。また任意の順序で実行できます。この手順を繰り返して、別のオプションを設定することができます。
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. template template-name
4. ethernet oam link-monitor receive-crc { threshold { high { high-frames | none } | low low-frames } | window milliseconds }
5. ethernet oam link-monitor transmit-crc { threshold { high { high-frames | none } | low low-frames } | window milliseconds }
6. ethernet oam link-monitor symbol-period { threshold { high { none | high-symbols } | low low-symbols } | window symbols }
7. ethernet oam link-monitor high-threshold action error-disable-interface
8. ethernet oam link-monitor frame { threshold { high { none | high-frames } | low low-frames } | window milliseconds }
9. ethernet oam link-monitor frame-period { threshold { high { none | high-frames } | low low-frames } | window frames }
10. ethernet oam link-monitor frame-seconds { threshold { high { none | high-frames } | low low-frames } | window milliseconds }
11. exit
12. interface type number
13. source template template-name
14. exit
15. exit
16. show running-config
手順の詳細
|
|
|
ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
template template-name
Router(config)# template oam-temp |
テンプレートを設定し、CLI をテンプレート コンフィギュレーション モードにします。 |
ステップ 4 |
ethernet oam link-monitor receive-crc {
threshold {
high {
high-frames |
none } |
low
low-frames } |
window
milliseconds }
Router(config-template)# ethernet oam link-monitor receive-crc window 99
|
CRC エラーがある入力フレームを一定期間モニタするように、イーサネット OAM インターフェイスを設定します。 |
ステップ 5 |
ethernet oam link-monitor transmit-crc {
threshold {
high {
high-frames |
none } |
low
low-frames } |
window
milliseconds }
Router(config-template)# ethernet oam link-monitor transmit-crc threshold low 199
|
CRC エラーがある出力フレームを一定期間モニタするように、イーサネット OAM インターフェイスを設定します。 |
ステップ 6 |
ethernet oam link-monitor symbol-period {
threshold {
high {
none |
high-symbols } |
low
low-symbols } |
window
symbols }
Router(config-template)# ethernet oam link-monitor symbol-period threshold high 299
|
エラー シンボルのしきい値またはウィンドウをシンボル数で設定します。 |
ステップ 7 |
ethernet oam link-monitor high-threshold action
error-disable-interface
Router(config-template)# ethernet oam link-monitor high-threshold action error-disable-interface
|
エラーの上限しきい値が超過する場合、イーサネット OAM インターフェイス上で、エラー ディセーブル機能を設定します。 |
ステップ 8 |
ethernet oam link-monitor frame {
threshold {
high {
none |
high-frames } |
low
low-frames } |
window
milliseconds }
Router(config-template)# ethernet oam link-monitor frame window 399
|
その数に到達すると、処理がトリガーされるエラー フレームの数を設定します。 |
ステップ 9 |
ethernet oam link-monitor frame-period {
threshold {
high {
none |
high-frames } |
low
low-frames } |
window
frames }
Router(config-template)# ethernet oam link-monitor frame-period threshold high 599
|
ポーリングされるフレーム数を設定します。 フレーム期間は、ユーザ定義のパラメータです。 |
ステップ 10 |
ethernet oam link-monitor frame-seconds { threshold { high { none | high-frames } | low low-frames } | window milliseconds }
Router(config-template)# ethernet oam link-monitor frame-seconds window 699 |
エラーフレームがカウントされる期間を設定します。 |
ステップ 11 |
exit
Router(config-template)# exit |
CLI をグローバル コンフィギュレーション モードに戻します。 |
ステップ 12 |
interface type number
Router(config)# interface gigabitEthernet 3/8 |
テンプレートを使用するインターフェイスを特定し、CLI をインターフェイス コンフィギュレーション モードにします。 |
ステップ 13 |
source template template-name
Router(config-if)# source template oam-temp |
テンプレートに設定されたオプションをインターフェイスに適用します。 |
ステップ 14 |
exit
Router(config-if)# exit |
CLI をグローバル コンフィギュレーション モードに戻します。 |
ステップ 15 |
exit
Router(config)# exit |
CLI を特権 EXEC モードに戻します。 |
ステップ 16 |
show running-config
Router# show running-config |
更新された実行コンフィギュレーションを表示します。 |
Link Fault RFI サポートのためのポートの設定
受信した OAM PDU 制御要求パケットで、Link Fault Status フラグが設定されている場合、ポートをブロッキング状態にするには、次のタスクを実行します。
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. interface type number
4. ethernet oam remote-failure { critical-event | dying-gasp | link-fault } action { error-block-interface | error-disable-interface }
5. exit
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
interface type number
Router(config)# interface fastethernet 1/2 |
CLI をインターフェイス コンフィギュレーション モードにします。 |
ステップ 4 |
ethernet oam remote-failure { critical-event | dying-gasp | link-fault } action { error-block-interface | error-disable-interface }
Router(config-if)# ethernet oam remote-failure critical-event action error-block-interface |
Critical Event が発生した場合に、インターフェイスをブロッキング状態に設定します。 |
ステップ 5 |
exit
Router(config-if)# exit |
CLI をグローバル コンフィギュレーション モードに戻します。 |
コマンド リファレンス
このモジュールに記載されている 1 つ以上の機能で、次のコマンドが追加または変更されています。これらのコマンドの詳細については、『 Cisco IOS Carrier Ethernet Command Reference 』( http://www.cisco.com/en/US/docs/ios/cether/command/reference/ce_book.html )を参照してください。すべての Cisco IOS コマンドの詳細については、 http://tools.cisco.com/Support/CLILookup にある Command Lookup Tool を使用するか、 http://www.cisco.com/en/US/docs/ios/mcl/allreleasemcl/all_book.html にある『 Cisco IOS Master Command List, All Releases 』を参照してください。
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