Wide-Area Networking コンフィギュレーション ガイド
偏向のない言語
この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
翻訳について
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
- Updated:
- 2017年6月14日
章のタイトル： フレーム リレーPVC インターフェイスの プライオリティ キューイング
フレーム リレーPVC インターフェイスのプライオリティ キューイング
FR PIPQ 機能では、インターフェイスレベルのプライオリティ キューイング方式が提供され、パケットの内容ではなく、宛先の Permanent Virtual Circuit（PVC; 相手先固定接続）に基づいてプライオリティが設定されます。
機能情報の確認
最新の機能情報と注意事項については、ご使用のプラットフォームとソフトウェア リリースに対応したリリース ノートを参照してください。このモジュールで説明される機能に関する情報、および各機能がサポートされるリリースの一覧については、「フレーム リレー PVC インターフェイスのプライオリティ キューイングの機能情報」を参照してください。
プラットフォームのサポートおよび Cisco IOS XE ソフトウェア イメージのサポートに関する情報を検索するには、Cisco Feature Navigator を使用します。Cisco Feature Navigator には、 http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスします。Cisco.com のアカウントは必要ありません。
目次
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「フレーム リレー PVC インターフェイスのプライオリティ キューイングの前提条件」
• 「フレーム リレー PVC インターフェイスのプライオリティ キューイングの制約事項」
• 「フレーム リレー PVC のプライオリティ キューイングに関する情報」
• 「フレーム リレー PVC インターフェイスのプライオリティ キューイングの設定方法」
• 「フレーム リレー PVC インターフェイスのプライオリティ キューイングの設定例」
• 「フレーム リレー PVC インターフェイスのプライオリティ キューイングの機能情報」
• 「用語集」
フレーム リレー PVC インターフェイスのプライオリティ キューイングの前提条件
フレーム リレー PVC インターフェイスのプライオリティ キューイングの制約事項
• ループバック インターフェイス、トンネル インターフェイス、またはプライオリティ キューイングを明示的に禁止するインターフェイス上では、FR PIPQ はサポートされません。
• FIFO 以外のキューイングがすでに設定されているインターフェイス上では、FR PIPQ をイネーブルにできません。WFQ がデフォルトのインターフェイス キューイング方式であれば、WFQ が設定されている場合に FR PIPQ をイネーブルにできます。
フレーム リレー PVC のプライオリティ キューイングに関する情報
この機能を設定するには、その前に次の概念について理解しておく必要があります。
• 機能の概要
• 利点
機能の概要
FR PIPQ 機能では、インターフェイスレベルのプライオリティ キューイング方式が提供され、パケットの内容ではなく、宛先の Permanent Virtual Circuit（PVC; 相手先固定接続）に基づいてプライオリティが設定されます。たとえば、FR PIPQ を使用すると、音声トラフィックを転送する PVC に、シグナリング トラフィックを転送する PVC より優先される絶対的なプライオリティを設定したり、シグナリング トラフィックを転送する PVC に、データを転送する PVC より優先される絶対的なプライオリティを設定したりすることができます。
FR PIPQ には、high、medium、normal、low の 4 種類のプライオリティがあります。インターフェイスでは、フレーム リレー パケットの Data-Link Connection Identifier（DLCI; データリンク接続識別子）の値が検査されます。その後、DLCI に設定されたプライオリティ レベルに基づいて、パケットが正しいプライオリティ キューに送信されます。
（注） FR PIPQ を使用する場合、タイプの異なるトラフィックは別個の PVC 上で転送されるようにネットワークを設定してください。FR PIPQ では、個々の PVC が Quality of Service（QoS）の異なるさまざまなトラフィック タイプを伝送する状況での使用を想定していません。
PVC には、フレーム リレー マップ クラス内でプライオリティを割り当てます。そのマップ クラスを使用または継承しているすべての PVC が、設定済みのプライオリティに基づいてクラス分けされます。PVC にマップ クラスが関連付けられていない場合、または、PVC に関連付けられたマップ クラスのプライオリティが明示的に設定されていない場合、その PVC のパケットはデフォルトの「normal」プライオリティ キューにキューイングされます。
インターフェイス コンフィギュレーション モードで frame-relay interface-queue priority コマンドを使用して、インターフェイス上の FR PIPQ をイネーブルにしていない場合、マップ クラス内の PVC プライオリティの設定は有効になりません。このとき、4 つのプライオリティ キューのサイズ（最大パケット数）を設定することもできます。
FR PIPQ は、Frame Relay Traffic Shaping（FRTS; フレーム リレー トラフィック シェーピング）および FRF.12 と併用することも、単独で使用することもできます。インターフェイスレベルのプライオリティ キューイングは、FRTS および FRF.12 で一般に使用される FIFO キューイングまたはデュアル FIFO キューイングの代わりに使用されます。FR PIPQ 内で割り当てられた PVC プライオリティは、FRF.12 プライオリティよりも優先されます。つまり、同じ PVC 宛てのすべてのパケットは、フラグメント化されているかどうかに関係なく、同一のインターフェイス キューにキューイングされます。
（注） プライオリティが高い PVC は、大抵の場合は小さい音声トラフィック パケットのみを転送しますが、予期せぬ大容量パケットに対する防止策として、これらの PVC で FRF.12 を設定することもできます。
利点
FR PIPQ には、high、medium、normal、low の 4 種類の PVC プライオリティがあります。このキューイング方式では、時間や遅延に大きな影響を受ける音声などのトラフィックにはシグナリング トラフィックより優先される絶対的プライオリティが設定されていること、および、シグナリング トラフィックにはデータ トラフィックより優先される絶対的プライオリティが設定されていることが保証されます。ただし、タイプの異なるトラフィックに対して別々の PVC が使用されることが条件となります。
フレーム リレー PVC インターフェイスのプライオリティ キューイングの設定方法
マップ クラスでの PVC プライオリティの設定
マップ クラスで PVC プライオリティを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
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Router(config-map-class)# frame-relay interface-queue priority { high | medium | normal | low } |
FR PIPQ のイネーブル化とキュー制限の設定
FR PIPQ をイネーブルにし、プライオリティ キュー サイズを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
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|---|---|---|
Router(config-if)# encapsulation frame-relay [ cisco | ietf ] |
||
Router(config-if)# frame-relay interface-queue priority [ high-limit medium-limit normal-limit low-limit ] |
PVC へのマップ クラスの割り当て
特定の PVC にマップ クラスを割り当てるには、インターフェイス コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
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FR PIPQ の確認
FR PIPQ の設定を確認するには、特権 EXEC モードで次のコマンドを 1 つ以上使用します。
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Router# show frame-relay pvc [ interface interface ][ dlci ] |
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Router# show queueing [ custom | fair | priority | random-detect [ interface atm_subinterface [ vc [[vpi/] vci]]]] |
FR PIPQ のモニタとメンテナンス
FR PIPQ のモニタおよびメンテナンスを実行するには、特権 EXEC モードで次のコマンドを 1 つ以上使用します。
フレーム リレー PVC インターフェイスのプライオリティ キューイングの設定例
FR PIPQ の設定例
シリアル インターフェイス 0 における 4 つの PVC の設定例を次に示します。DLCI 100 には high、DLCI 200 には medium、DLCI 300 には normal、DLCI 400 には low プライオリティがそれぞれ割り当てられます。
次のコマンドは、フレーム リレー マップ クラスに PVC プライオリティ レベルを設定します。
次のコマンドは、シリアル インターフェイス 0 でフレーム リレー カプセル化と FR PIPQ をイネーブルにします。high プライオリティ キューには最大パケット数 20、medium には 40、normal には 60、low には 80 のプライオリティ キュー サイズが設定されます。
次のコマンドは、DLCI と設定済みマップ クラスを関連付けることで、4 つの PVC にプライオリティを割り当てます。
その他の参考資料
ここでは、フレーム リレー PVC インターフェイスのプライオリティ キューイング機能に関する関連資料について説明します。
関連資料
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規格
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MIB
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この機能によってサポートされる新しい MIB または変更された MIB はありません。またこの機能による既存 MIB のサポートに変更はありません。 |
選択したプラットフォーム、Cisco IOS XE ソフトウェア リリース、およびフィーチャ セットの MIB の場所を検索しダウンロードするには、次の URL にある Cisco MIB Locator を使用します。 |
RFC
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シスコのテクニカル サポート
フレーム リレー PVC インターフェイスのプライオリティ キューイングの機能情報
表 1 に、この機能のリリース履歴を示します。
プラットフォーム サポートとソフトウェア イメージ サポートに関する情報を入手するには、Cisco Feature Navigator を使用します。Cisco Feature Navigator を使用すると、特定のソフトウェア リリース、フィーチャ セット、またはプラットフォームをサポートする Cisco IOS XE のソフトウェア イメージを判別できます。Cisco Feature Navigator には、 http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスします。Cisco.com のアカウントは必要ありません。
（注） 表 1 に、特定の Cisco IOS XE ソフトウェア リリース群で特定の機能をサポートする Cisco IOS XE ソフトウェア リリースだけを示します。特に明記されていない限り、Cisco IOS XE ソフトウェア リリース群の後続のリリースでもこの機能をサポートします。
用語集
DLCI ：データリンク接続識別子。フレーム リレー ネットワークにおける Permanent Virtual Circuit（PVC; 相手先固定接続）または Switched Virtual Circuit（SVC; 相手先選択接続） の値。
FIFO キューイング ：First-In、First-Out キューイング。FIFO では、パケットのバッファリングとフォワーディングはパケットの到着順に行われます。FIFO には、トラフィックのプライオリティまたはクラスという概念はありません。キューは 1 つだけ存在し、すべてのパケットは同等に扱われます。パケットは、到着順にインターフェイスに送信されます。
FRF.12 ： FRF.12 実装合意は、長いデータ フレームを小さい部分にフラグメント化し、リアルタイム フレームとインターリーブできるように開発されました。この方法では、リアルタイムの音声と非リアルタイムのデータ フレームを低速リンクで一緒に伝送でき、リアルタイム トラフィックに過度の遅延が発生することはありません。
FRTS ：フレーム リレー トラフィック シェービング。FRTS は、フレーム リレー ネットワーク上のキューを使用して、輻輳の原因となるトラフィックの急増を抑制します。特定の接続に設定されたトラフィック エンベロープ内にトラフィックが収まるようにするために、データはバッファリングされてから、調整された量だけネットワークに送信されます。
PIPQ ：Permanent Virtual Circuit（PVC; 相手先固定接続）インターフェイスのプライオリティ キューイング。インターフェイスレベルのプライオリティ キューイング方式で、パケットの内容ではなく宛先の PVC に基づいてプライオリティが設定されます。
Quality of Service ：送信システムのパフォーマンスの評価基準で、送信品質とサービスの可用性が反映されます。
WFQ ：重み付け均等化キューイング。カンバセーション（トラフィック ストリーム形式）を識別し、各カンバセーションに属するパケットを分類し、個々のカンバセーションでキャパシティが均等に共有されるようにするための輻輳管理アルゴリズムです。WFQ は、輻輳時にネットワークの動作を自動的に安定化させる方法であり、これによってパフォーマンスが向上し、再送信は低減されます。
WRED ：重み付けランダム早期検出。IP Precedence と標準の Random Early Detection（RED; ランダム早期検出）を組み合わせて、輻輳状態で音声トラフィックを優先的に処理できるようにします。輻輳がさらに悪化することはありません。WRED では、IP Precedence を使用および解釈してデータ パケットだけをドロップし、音声トラフィックにデータ トラフィックよりも高いプライオリティを付与します。
フレーム リレー トラフィック シェーピング ：FRTS を参照してください。
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