セグメント ルーティング フレキシブル アルゴリズムの有効化

セグメント ルーティング フレキシブル アルゴリズムを使用すると、オペレータは、独自のニーズに応じて IGP 最短パス計算をカスタマイズできます。オペレータは、リンクコストベースの SPF よりも優れた転送を実現するために、カスタムの SR プレフィックス SID を割り当てることができます。結果として、フレキシブルアルゴリズムにより、IGP から到達可能なあらゆる宛先へのトラフィック エンジニアリングに基づくパスを IGP で自動的に計算できます。

SR アーキテクチャでは、パスの計算方法を定義するアルゴリズムにプレフィックス SID が関連付けられます。フレキシブルアルゴリズムにより、ユーザーが定義したメトリックタイプと制約の組み合わせに基づいて IGP でパスを計算する、ユーザー定義のアルゴリズムを実現できます。

機能の履歴

表 1. 機能の履歴

機能名

リリース情報

機能説明

IS-IS フレキシブルアルゴリズムの TE メトリックサポート

Cisco IOS XE Dublin 17.11.1a

フレキシブルアルゴリズムにより、内部ゲートウェイプロトコル(IGP)がメトリックタイプ(パス最適化の目的)と制約のユーザー定義による組み合わせに基づいてパスを計算する、ユーザー定義のアルゴリズムを実現できます。この機能により、IS-IS フレキシブルアルゴリズム機能のメトリックタイプとしての TE メトリックのサポートが追加されます。これにより、最短パスの計算を実行するときに、IGP および遅延メトリックとともに TE メトリックを使用できるようになります。

セグメント ルーティング フレキシブル アルゴリズムのプレフィックス SID 再配布

Cisco IOS XE Cupertino 17.8.1

この機能を使用すると、プレフィックスが再配布されるときに、サポートされているすべてのアルゴリズムに対してプレフィックス SID が提供されます。この機能は、厳格な、またはフレキシブルなアルゴリズムの SID を使用するルートの再配布を設定すると、自動的に有効になります。

アフィニティサポートを含む IS-IS フレキシブルアルゴリズム

Cisco IOS XE Bengaluru 17.6.1

この機能は、IS-IS で include-any および include-all アフィニティをサポートしています。Cisco IOS XE Bengaluru 17.6.1 リリースより前は、フレキシブルアルゴリズムのアフィニティ exclude-any のみがサポートされていました。

セグメント ルーティング フレキシブル アルゴリズム

Cisco IOS XE Bengaluru 17.4.1

TI LFA および uLoop 回避:ループフリー代替(LFA)パスの計算を可能にします。IS-IS 向けの、フレキシブルアルゴリズムのプライマリパスの計算と同じ制約を使用する TI-LFA バックアップパスです。

セグメント ルーティング フレキシブル アルゴリズム

Cisco IOS XE Amsterdam 17.3.1

セグメント ルーティング フレキシブル アルゴリズムを使用すると、オペレータは、独自のニーズに応じて IGP 最短パス計算をカスタマイズできます。オペレータは、リンクコストベースの SPF よりも優れた転送を実現するために、カスタムの SR プレフィックス SID を割り当てることができます。結果として、フレキシブルアルゴリズムにより、IGP から到達可能なあらゆる宛先へのトラフィック エンジニアリングに基づくパスを IGP で自動的に計算できます。

アフィニティ exclude-any をサポートしています。

フレキシブルアルゴリズムの前提条件

フレキシブルアルゴリズム機能をアクティブ化する前に、ルータでセグメントルーティングを有効にする必要があります。

フレキシブルアルゴリズムに関する制約事項

  • 最大 20 の IS-IS フレキシブル アルゴリズム セッションがサポートされます。

  • IS-IS では、フレキシブル アルゴリズム アフィニティ「exclude-any」、「include-any」、および「include-all」がサポートされています。

セグメント ルーティング フレキシブル アルゴリズムの構成要素

このセクションでは、IS-IS および OSPF で SR フレキシブルアルゴリズム機能をサポートするために必要な構成要素について説明します。

フレキシブルアルゴリズムの定義

ネットワーク上のパスを計算するために、考えられる多くの制約が使用される可能性があります。一部のネットワークは複数のプレーンを使用して展開されます。単純な形の制約は、特定のプレーンを使用することである場合もあります。より洗練された形の制約には、[RFC8570] で説明されているように、遅延など、一部の拡張メトリックが含まれる可能性があります。さらに高度なケースでは、パスを制限し、特定のアフィニティを持つリンクを回避することも考えられます。また、これらを組み合わせて使用することも可能です。最大限の柔軟性を得られるように、ユーザーは、アルゴリズム値とその意味の間のマッピングを定義できます。ドメイン内のすべてのルータで、特定のアルゴリズム値が持つ意味について共通の認識が確立されている場合、アルゴリズムの計算は一貫性のあるものとなり、トラフィックがループすることもありません。つまり、アルゴリズムの意味が標準によってではなく、ユーザーによって定義されるため、フレキシブルアルゴリズムと呼ばれます。

フレキシブルアルゴリズムのサポートのアドバタイズメント

アルゴリズムは、IGP によるベストパスの計算方法を定義します。ルータは、ノード機能としてアルゴリズムのサポートをアドバタイズします。プレフィックス SID もアルゴリズム値とともにアドバタイズされ、アルゴリズム自体と密接に結び付けられます。

アルゴリズムは 1 つのオクテット値です。128 ~ 255 までの値が、ユーザー定義の値用に予約されており、フレキシブルアルゴリズムの表現に使用されます。

フレキシブルアルゴリズムの定義のアドバタイズメント

特定のフレキシブルアルゴリズムで計算されたパスについてループフリーの転送を実現するためには、ネットワーク内のすべてのルータでフレキシブルアルゴリズムの同じ定義を共有する必要があります。これは、各フレキシブルアルゴリズムの定義をアドバタイズする専用ルータによって実現されます。このようなアドバタイズメントでは、優先度を設定して、フレキシブルアルゴリズムごとに一貫した 1 つの定義がすべてのルータで適用されるようにします。

フレキシブルアルゴリズムの定義には以下が含まれます。

  • メトリックタイプ

  • アフィニティ制約

特定のフレキシブルアルゴリズムの定義をルータからアドバタイズできるようにするには、advertise-definition コマンドを使用します。エリア内の少なくとも 1 つのルータ、または可能であれば冗長性を確保するために 2 つのルータで、フレキシブルアルゴリズム定義をアドバタイズする必要があります。有効な定義がアドバタイズされない場合、フレキシブルアルゴリズムは機能しません。

フレキシブルアルゴリズムのプレフィックス SID のアドバタイズメント

フレキシブルアルゴリズム固有のパスでトラフィックを転送するため、フレキシブルアルゴリズムに参加するすべてのルータは、フレキシブルアルゴリズム固有のプレフィックス SID の MPLS ラベル付きパスをインストールします。このフレキシブルアルゴリズム固有のプレフィックス SID は、プレフィックスに対してアドバタイズされます。フレキシブルアルゴリズム固有のプレフィックス SID がアドバタイズされるプレフィックスだけが、フレキシブルアルゴリズム固有の転送の対象となります。

エリア間リーク

Cisco IOS XE Bengaluru 17.4.1 では、フレキシブルアルゴリズムの SID とプレフィックスが IS-IS エリア間でリークされます。ただし、レベル 1 またはレベル 2 のパスによって到達可能なプレフィックスのみがリークされます。同様に、特定のフレキシブルアルゴリズムで到達可能な SID のみがリークされます。

たとえば、以下のようなプレフィックス P があるとします。

  • レベル 1 で発生し、レベル 2 にリークされる

  • フレキシブルアルゴリズム 128 での SID 値 = 128、フレキシブルアルゴリズム 129 での SID 値 = 129

  • レベル 1 パスが SID 値 = 128 にのみ存在し、SID 値 = 129 には存在しない

上記の条件の結果として、SID 128 のみがレベル 1 からレベル 2 にリークされ、SID 129 はリークされません。

フレキシブル アルゴリズム パスの計算

ルータは、複数のフレキシブルアルゴリズムのパスを計算できます。このようなフレキシブルアルゴリズムのパスを計算する前に、特定のフレキシブルアルゴリズムをサポートするようにルータを設定する必要があります。このようなフレキシブルアルゴリズムを使用する場合は、あらかじめ、フレキシブルアルゴリズムの有効な定義をルータで確立しておく必要があります。

特定のフレキシブルアルゴリズムの最短パスツリーを計算する場合は、次のようなプロセスになります。

  • このようなフレキシブルアルゴリズムのサポートをアドバタイズしないすべてのノードは、トポロジからプルーニングされます。

  • 除外されるアフィニティがフレキシブルアルゴリズム定義に含まれている場合、そのようなアフィニティのいずれかがアドバタイズされるすべてのリンクは、トポロジからプルーニングされます。

  • ルータは、フレキシブルアルゴリズム定義の一部であるメトリックを使用します。特定のリンクに対してメトリックがアドバタイズされていない場合、そのリンクはトポロジからプルーニングされます。

OSPF および IS-IS では、フレキシブルアルゴリズムのループフリー代替(LFA)パスと TI-LFA バックアップパスは、そのフレキシブルアルゴリズムのプライマリパスの計算と同じ制約を使用して計算されます。これらのパスでは、特にそのフレキシブルアルゴリズム用にアドバタイズされたプレフィックス SID を使用してバックアップパスを適用します。

フレキシブル アルゴリズム パスの転送エントリの組み込み

フレキシブルアルゴリズム用にアドバタイズされたプレフィックス SID を使用して、あらゆるプレフィックスに対するフレキシブル アルゴリズム パスを転送エントリにインストールする必要があります。フレキシブルアルゴリズムのプレフィックス SID が不明な場合は、そのプレフィックスの転送にフレキシブル アルゴリズム パスはインストールされません。

フレキシブル アルゴリズム パスの MPLS から MPLS へのエントリのみが組み込まれます。IP から IP へのエントリまたは IP から MPLS へのエントリは組み込まれません。これらは、デフォルトのアルゴリズムと通常の IGP メトリックに基づいて計算されたネイティブ IPG パスに従います。

configuration コマンド distribute-list filter name in を使用して、MFI にインストールされているパスを選択的にフィルタ処理できます。設定例については、「選択的なパスのフィルタ処理の設定」を参照してください。この機能は、IS-IS フレキシブルアルゴリズムに対してのみサポートされます。

フレキシブルアルゴリズムのプレフィックス SID の再配布

Cisco IOS XE 17.8 より前では、プロトコル間でプレフィックスが再配布される場合、SR アルゴリズム 0(通常の SPF)のプレフィックス SID のみが使用可能でした。

Cisco IOS XE 17.8 では、プレフィックスが再配布される場合、サポートされているすべてのアルゴリズムのプレフィックス SID を提供するためのサポートが追加されています。この機能は、セグメント ルーティング フレキシブル アルゴリズムのプレフィックス SID 再配布と呼ばれます。この機能は、厳格な、またはフレキシブルなアルゴリズムの SID を使用するルートの再配布を設定すると、自動的に有効になります。

OSPF が ISIS に再配布する場合は、すべてのアルゴリズムプレフィックスを再配布し、ISIS がそれを処理します。ISIS が OSPF に再配布する場合は、基本的なアルゴリズムプレフィックスだけが OSPF によって処理されます。その他のフレキシブルアルゴリズムのプレフィックスの再配布は、OSPF ではサポートされていません。たとえば、OSPF 10 は ISIS 30 に再配布され、厳格な SID とフレキシブルアルゴリズムの SID は ISIS によって処理されます。しかし、ISIS 30 が OSPF 10 に再配布される場合は、厳格な SID のみが OSPF によって処理されます。

OSPF は、厳格な SPF とフレキシブルアルゴリズムをサポートしています。ただし、再配布はサポートしていません。たとえば、OSPF 10 と OSPF 20 は、厳格な SPF とフレキシブルアルゴリズムを持つ 2 つのインスタンスです。OSPF 10 が OSPF 20 に再配布される場合、OSPF 20 は OSPF 10 の厳格な SID とフレキシブルアルゴリズムの SID を処理しません。

アルゴリズム情報の表示

show mpls forwarding-table コマンドを使用すると、ゼロ以外のアルゴリズム固有のプレフィックス SID ラベル MPLS 転送情報を表示できます。コマンド構文は次のとおりです。

show mpls forwarding <ip> <mask> [algo <algo-number>]

詳細については、フレキシブルアルゴリズムの設定の確認を参照してください。

フレキシブルアルゴリズムのプレフィックス メトリック アドバタイズメント

セグメントルーティングのフレキシブル アルゴリズム プレフィックス メトリックを使用すると、オペレータは、プレフィックスのレベル間リークまたはドメイン間再配布中に、特定のフレキシブルアルゴリズムで計算されたメトリックをプレフィックスに関連付けることができます。これは、最適なレベル間またはドメイン間パスを計算するのに役立ちます。プレフィックスメトリックをサポートするようにフレキシブルアルゴリズムを設定すると、ISIS フレキシブルアルゴリズム定義フラグのサブ TLV でプレフィックス メトリック フラグ(M フラグ)がアドバタイズされます。サブ TLV は、レベル 1 およびレベル 2 ルータによってのみアドバタイズされます。プレフィックス メトリック フラグ(M フラグ)を表示するには、show isis database verbose コマンドを使用します。詳細については、フレキシブルアルゴリズムの設定の確認を参照してください。

特定の Flex Algo アルゴリズム(128 ~ 255)で Flex Algo プレフィックスメトリック(FAPM)の使用が指定されている場合、プレフィックスに関連付けられたメトリックは、そのプレフィックスを他のレベル/エリアにアドバタイズする ABR が、そのアルゴリズム固有の FAPM サブ TLV を使用してアドバタイズする必要があります。フレキシブルアルゴリズム定義で FAPM(M フラグ)の使用が指定されている場合、アルゴリズム固有の FAPM アドバタイズメントを持つプレフィックスのみが、アルゴリズム固有のトポロジで到達可能と見なされます。


(注)  


Cisco IOS XE は、プレフィックスのレベル間リーク時にのみフレキシブルアルゴリズムのプレフィックスメトリック挿入をサポートし、ドメイン間再配布時はサポートしません。


ISIS フレキシブル アルゴリズム プレフィックス メトリック サブ TLV は、特定のプレフィックス アドバタイズメントに関連付けられたフレキシブルアルゴリズム固有のプレフィックスメトリックのアドバタイズメントをサポートしています。

フレキシブル アルゴリズム プレフィックス メトリックのアドバタイズメントを有効にするには、次のコマンドを使用します。


router isis 1
flex-algo 128
  advertise-definition
  prefix-metric

# show isis 1 rib redistribution level-2
IPv4 redistribution RIB for IS-IS process 1
IPV4 unicast base topology (TID 0, TOPOID 0x0) =================
====== Level 2 ======
10.1.1.1/32
  [ISIS/20] isis prefix-SID index: 1, R:1 N:1 P:1 E:0 V:0 L:0
  flex-algo 128 SID index: 11, R:0 N:1 P:0 E:0 V:0 L:0 map 0x0
    prefix-metric: 20, advertised 

このコマンドの出力では、有効になっている場合のみプレフィックスメトリックがアドバタイズされることがわかります。

フレキシブルアルゴリズムの設定

このセクションでは、SR フレキシブルアルゴリズム機能をサポートするために必要となるさまざまな設定について説明します。

表 2. フレキシブルアルゴリズムの設定

タスク

プロトコル

モード

コマンド

フレキシブルアルゴリズムの設定

IS-IS および OSPF

IS-IS および OSPF 設定のサブモード


flex-algo algorithm number

algorithm number:128 ~ 255 の値

メトリックタイプの設定

IS-IS および OSPF

フレキシブルアルゴリズムのサブモード

[IS-IS]


metric type {delay | te}

(注)  

 
デフォルトでは、通常の IGP メトリックが使用されます。遅延メトリックが有効になっている場合、リンク上でアドバタイズされた遅延が、フレキシブルアルゴリズム計算のメトリックとして使用されます。

TE メトリックが有効になっている場合、リンク上でアドバタイズされる TE メトリックがフレキシブルアルゴリズム計算のメトリックとして使用されます。

[OSPF]

metric-type {delay | te-metric | igp-metric}

アフィニティの設定

IS-IS および OSPF

フレキシブルアルゴリズムのサブモード

[IS-IS]



affinity 
 {exclude-any | include-any | include-all} 
  name affinity-name

[OSPF]

affinity {exclude-any | include-any | include-all} 
 name affinity-name

affinity-name:アフィニティマップの名前

優先順位の設定

IS-IS および OSPF

フレキシブルアルゴリズムのサブモード

[IS-IS および OSPF]


priority priority value

priority-value:フレキシブルアルゴリズム定義の選択時に使用される優先順位

IS-IS および OSPF でフレキシブルアルゴリズム定義のアドバタイズメントを有効にします。

アフィニティマップは、拡張管理者グループのビットマスク内の特定のビット位置に名前を関連付けます。

IS-IS および OSPF

[IS-IS]


affinity-map affinity-name
bit-positionbit number

[OSPF]

affinity-map name affinity-name
bit-positionbit number

affinity-name:アフィニティマップの名前

bit number:拡張管理者グループのビットマスク内のビット位置

アフィニティのインターフェイスへの関連付け

IS-IS および OSPF

[IS-IS]


isis affinity flex-algo name affinity-name

[OSPF]

ip ospf affinity flex-algo name affinity-name

affinity-name:アフィニティマップの名前

Cisco IOS XE リリース 17.11.1a 以降、IS-IS フレキシブルアルゴリズムに新しいメトリック TE が導入されています。このメトリックには、isis flex-algo metric-type コマンドの新しいキーワードが含まれています。

isis instance flex-algo algo metric-type {delay | te}

このキーワードは、Cisco ASR 1000 シリーズのプラットフォームで使用できます。


(注)  


デフォルトでは、IGP メトリックはフレキシブルアルゴリズム計算に使用されます。遅延または TE メトリックが有効になっている場合、リンク上でアドバタイズされる遅延または TE メトリックは、フレキシブルアルゴリズム計算のメトリックとして使用されます。


フレキシブルアルゴリズム設定でのプレフィックス SID のコマンド

特定のフレキシブルアルゴリズムに関連付けられたプレフィックス SID を定義するために、接続されたプレフィックス SID マップとマッピングサーバーの両方に関して、セグメントルーティングの下に新しいコマンドが追加されています。

segment-routing mpls
connected-prefix-sid-map
address-family ipv4algorithmflex-algo
ip addressmask [index | absolute] sid range range of SIDs 
segment-routing mpls
mapping-server
prefix-sid-map
address-family ipv4algorithmflex-algo
ip addressmask [index | absolute] sid range range of SIDs 

IS-IS フレキシブルアルゴリズムの設定

次に、IS-IS フレキシブルアルゴリズムの設定例を示します。

router isis 1
 net 49.0002.0000.0001.00
 is-type level-1
 metric-style wide
 log-adjacency-changes
 nsf cisco
 distribute link-state
 segment-routing mpls
 segment-routing prefix-sid-map advertise-local
 affinity-map blue bit-position 8
 affinity-map green bit-position 201
 affinity-map red bit-position 65

 fast-reroute per-prefix level-1 all
 fast-reroute tie-break level-1 node-protecting 100
 fast-reroute tie-break level-1 srlg-disjoint 50
 fast-reroute ti-lfa level-1
 fast-reroute ti-lfa level-2
 microloop avoidance segment-routing
 microloop avoidance rib-update-delay 10000

flex-algo 129
  advertise-definition
  metric-type delay
  priority 120
  affinity
   exclude-any
    name red
   !

(注)  


TI LFA を無効にするには、fast-reroute disable コマンドを使用します。


次の例で、メトリックタイプを TE として IS-IS フレキシブルアルゴリズムを設定する方法を示します。

router isis 1
net 49.0002.0000.0001.00
is-type level-1
metric-style wide
log-adjacency changes 
nsf cisco
distribute link-state 
segment-routing mpls
segment-routing prefix-sid-map advertise-local 
affinity-map blue bit-position 8
affinity-map green bit-position 201 
affinity-map red bit-position 65

fast-reroute per-prefix level-1 all
fast-reroute tie-break level-1 node-protecting 100 
fast-reroute tie-break level-1 srlg-disjoint 50 
fast-reroute ti-lfa level-1
fast-reroute ti-lfa level-2 
microloop avoidance segment-routing
microloop avoidance rib-update-delay 10000

flex-algo 129 advertise-definition 
metric-type te
  priority 120 
affinity exclude-any name red
!

次の例で、インターフェイスに IS-IS TE メトリックを設定する方法を示します。

interface Ethernet0/0
ip address 10.12.12.1 255.255.255.0
ip router isis 1
ipv6 address 2001:20::1/112
ipv6 router isis 1
isis network point-to-point
isis te-metric flex-algo 500

IS-IS の再配布

次の例で IS-IS を再配布する方法を示します。

router isis 2
router-id Loopback0
metric-style wide
segment-routing mpls
segment-routing prefix-sid-map advertise-local
flex-algo 128
advertise-definition
redistribute isis 1 ip level2 <-----
passive-interface Loopback0
mpls traffic-eng level-1
mpls traffic-eng level-2

SRTE-ODN の関連付けの設定

次の例で、SR トラフィック エンジニアリングと ODN の関連付けを設定する方法を示します。

segment-routing traffic-eng
 on-demand color 100
  authorize
  candidate-paths
   preference 100
    constraints
     segments
      dataplane mpls
      algorithm 129
     !
    !
    dynamic
     metric
      type delay
    !
   !

フレキシブルアルゴリズム用のインターフェイスの設定

次の例で、フレキシブルアルゴリズム用のインターフェイスを設定する方法を示します。

interface GigabitEthernet0/0/6
 ip address 10.11.11.1 255.255.255.0
 ip router isis 1
 mpls ip
 mpls traffic-eng tunnels
 bfd template pw_bfd
 isis network point-to-point 
 isis affinity flex-algo
  name red
  !

BGP の設定

次の例で、BGPを設定する方法を示します。


router bgp 100
 bgp router-id 10.1.1.1
 bgp log-neighbor-changes
 bgp graceful-restart
 neighbor 10.2.2.2 remote-as 100
 neighbor 10.2.2.2 ha-mode sso
 neighbor 10.2.2.2 update-source Loopback1
 !
 address-family ipv4
  neighbor 10.2.2.2 activate
 exit-address-family
 !
address-family vpnv4
  neighbor 10.2.2.2 activate
  neighbor 10.2.2.2 send-community both
  neighbor 10.2.2.2 route-map BGP_TE_MAP out
 exit-address-family
 !
 address-family ipv4 vrf SR
  redistribute connected
  neighbor 10.132.1.1 remote-as 101
  neighbor 10.132.1.1 activate
 exit-address-family
!

選択的なパスのフィルタ処理の設定

次の例で、MPLS 転送インフラストラクチャ(MFI)にインストールされているパスを選択的にフィルタ処理する方法を示します。


Prefix-source
===================== 
interface Loopback1
ip address 10.1.1.1 255.255.255.255
ip router isis
 isis tag 111

Remote router configured for selective path filtering
 =================================================
route-map block deny 10
match tag 111
!
route-map block permit 100
!
router isis 1
!
flex-algo 135
!
distribute-list route-map block in

PCE 委任による SR ポリシーの設定

次の例で、パス計算要素(PCE)委任を使用して SR ポリシーを設定する方法を示します。


policy p-delay
  color 1111 end-point 10.6.6.6
  candidate-paths
   preference 1
    constraints
     segments
      dataplane mpls
      algorithm 128
     !
    !
    dynamic
     pcep 

フレキシブルアルゴリズムの設定の確認

次に、IS-IS フレキシブルアルゴリズムに関するすべての情報を表示する show isis flex-algo value コマンドの出力例を示します。

show isis flex-algo 129
Tag 1:
IS-IS Flex-Algo Database
 Flex-Algo count: 7

Flex-Algo 129: 
    IS-IS Level-1
      Definition Priority: 222
      Definition Source: R2-RSP3-2015.00, (Local)
      Definition Equal to Local: Yes
      Definition Metric Type: Delay
      Definition Flex-Algo Prefix Metric: No
      Disabled: No
      Microloop Avoidance Timer Running: No
   Local Priority: 222
   FRR Disabled: No
   Microloop Avoidance Disabled: No

次に、メトリックタイプ TE を表示する show isis flex-algo コマンドの出力例を示します。

show isis flex-algo 129 Tag 1:
IS-IS Flex-Algo Database Flex-Algo count: 7

Flex-Algo 129:
IS-IS Level-1
Definition Priority: 222
Definition Source: R2-RSP3-2015.00, (Local) Definition Equal to Local: Yes
Definition Metric Type: TE
Definition Flex-Algo Prefix Metric: No Disabled: No
Microloop Avoidance Timer Running: No Local Priority: 222
FRR Disabled: No
Microloop Avoidance Disabled: No

次に、すべての IS-IS ローカル RIB 情報を表示する show isis rib flex-algo value コマンドの出力例を示します。

show isis rib flex-algo 129
IPv4 local RIB for IS-IS process 1

IPV4 unicast topology base (TID 0, TOPOID 0x0) ================= Repair path attributes:
DS - Downstream, LC - Linecard-Disjoint, NP - Node-Protecting PP - Primary-Path, SR - SRLG-Disjoint

Flex-algo 129
		
10.1.1.1/32 prefix attr X:0 R:0 N:1 source router id: 10.1.1.1 SID index 38 - Bound [115/L1/113] via 10.11.11.1(GigabitEthernet0/4/6) R1-ASR920-2011.00-00, from 10.1.1.1, tag 0
LSP 6/6/351(351), prefix attr: X:0 R:0 N:1 Source router id: 10.1.1.1
Prefix-SID index: 38, R:0 N:1 P:0 E:0 V:0 L:0
label: implicit-null
repair path: 10.20.20.2 (GigabitEthernet0/4/7) metric: 117 (DS,SR) local LFA
label: implicit-null
repair source: R1-ASR920-2011, LSP 6

10.2.2.2/32 prefix attr X:0 R:0 N:1 source router id: 10.2.2.2 SID index 39 - Bound [115/L1/24] via 10.13.13.2(GigabitEthernet0/1/5) R4-RSP3-2036.00-00, from 10.2.2.2, tag 0
LSP 2/3/345(345), prefix attr: X:0 R:0 N:1 Source router id: 10.2.2.2
Prefix-SID index: 39, R:0 N:1 P:0 E:0 V:0 L:0
label: 17039
repair path: 10.4.4.4 (MPLS-SR-Tunnel4) metric: 170 (DS,NP,SR) next-hop: 10.20.20.2 (GigabitEthernet0/4/7)
TI-LFA node/SRLG-protecting, SRLG-protecting
SRGB: 17000, range: 7000 prefix-SID index: 39, R:0 N:1 P:0 E:0 V:0 L:0
label: 17039
P node: R3-RSP2-2013[10.4.4.4], label: 17221
repair source: R6-RSP3-2038, LSP 3

10.4.4.4/32 prefix attr X:0 R:0 N:1 source router id: 10.4.4.4 SID index 221 - Bound
 


[115/L1/172] via 10.13.13.2(GigabitEthernet0/1/5) R4-RSP3-2036.00-00, from 10.4.4.4, tag
0
LSP 2/7/24(24), prefix attr: X:0 R:0 N:1 Source router id: 10.4.4.4
Prefix-SID index: 221, R:0 N:1 P:0 E:0 V:0 L:0
label: 17221
repair path: 10.20.20.2 (GigabitEthernet0/4/7) metric: 184 (DS,NP,SR) local LFA
label: 17221
repair source: R3-RSP2-2013, LSP 7

10.5.5.5/32 prefix attr X:0 R:0 N:1 source router id: 10.5.5.5 SID index 222 - Bound [115/L1/17] via 10.13.13.2(GigabitEthernet0/1/5) R4-RSP3-2036.00-00, from 10.5.5.5, tag 0
LSP 2/2/347(347), prefix attr: X:0 R:0 N:1 Source router id: 10.5.5.5
Prefix-SID index: 222, R:0 N:1 P:0 E:0 V:0 L:0
label: implicit-null
repair path: 10.4.4.4 (MPLS-SR-Tunnel4) metric: 170 (DS,SR) next-hop: 10.20.20.2 (GigabitEthernet0/4/7)
TI-LFA SRLG-protecting
SRGB: 17000, range: 7000 prefix-SID index: 222, R:0 N:1 P:0 E:0 V:0 L:0
label: 17222
P node: R3-RSP2-2013[10.4.4.4], label: 17221
repair source: R4-RSP3-2036, LSP 2

10.6.6.6/32 prefix attr X:0 R:0 N:1 source router id: 10.6.6.6 SID index 333 - Bound [115/L1/122] via 10.13.13.2(GigabitEthernet0/1/5) R4-RSP3-2036.00-00, from 10.6.6.6, tag
0
LSP 2/4/351(351), prefix attr: X:0 R:0 N:1 Source router id: 10.6.6.6
Prefix-SID index: 333, R:0 N:1 P:0 E:0 V:0 L:0
label: 17333
repair path: 10.4.4.4 (MPLS-SR-Tunnel4) metric: 170 (DS,NP,SR) next-hop: 10.20.20.2 (GigabitEthernet0/4/7)
TI-LFA node/SRLG-protecting, SRLG-protecting
SRGB: 17000, range: 7000 prefix-SID index: 333, R:0 N:1 P:0 E:0 V:0 L:0
label: 17333
P node: R3-RSP2-2013[10.4.4.4], label: 17221
repair source: R5-ASR920-2012, LSP 4

次に、中間システムへの IS-IS パスに関する情報を表示する show isis topo flex-algo value コマンドの出力例を示します。

show isis topo flex-algo 129
Tag 1:
IS-IS TID 0 paths to level-1 routers
Flex-algo 129
System Id            Metric     Next-Hop             Interface   SNPA
920_1                3          RSP2_2               Gi0/15/0    e8ed.f3b8.f804 
RSP3_R1              **
RSP2_1               2          RSP2_2               Gi0/15/0    e8ed.f3b8.f804 
RSP3_R2              **
RSP2_2               1          RSP2_2               Gi0/15/0    e8ed.f3b8.f804 
RSP3_R3              --

次に、IS-IS TI-LFA トンネルに関する情報を表示する show isis fast-reroute ti-lfa tunnel コマンドの出力例を示します。

show isis fast-reroute ti-lfa tunnel
Tag null:
Fast-Reroute TI-LFA Tunnels:
Tunnel  Interface  Next Hop         End Point        Label     End Point Host
Tag 1:
Fast-Reroute TI-LFA Tunnels:

Tunnel  Interface  Next Hop         End Point        Label     End Point Host

MP2     Gi0/0/6    10.12.12.2       10.2.2.2          17019     RSP3_R3          

MP5     Gi0/0/5    10.11.11.2       10.2.2.2          17019     RSP3_R3          

MP3     Gi0/0/6    10.12.12.2       10.6.6.6          17333     RSP2_2           

                                    10.2.2.2          16        RSP3_R3          

MP9     Gi0/0/5    10.11.11.2       10.2.2.2          17039     RSP3_R3          

MP1     Gi0/0/6    10.12.12.2       10.6.6.6          20333     RSP2_2           

                                    10.2.2.2          16        RSP3_R3          

MP6     Gi0/0/5    10.11.11.2       10.2.2.2          17049     RSP3_R3  

次に、リンクステート アドバタイズメント(LSA)からコンパイルされたノードとリンクの情報を表示する show ip ospf topology コマンドの出力例を示します。

R1#show ip ospf topology                 
        Process OSPF-10

  Instance : global
   Router ID : 10.1.1.1
    Area :  (8 nodes)
      Node : 10.2.0.2 (pseudo) (2 links)  
        Link : 10.1.1.1 10.0.0.0 Transit
        Link : 10.1.1.2 10.0.0.0 Transit
      Node : 10.1.1.1 (root) (3 links) ABR 
        Algos supported: 128, 129
        Flex Algo Definition: 128
        Flex Algo Definition: 129
        Link : 10.1.1.6 10.0.0.2 Point-to-point
        Link : 10.1.1.6 10.6.1.1 Point-to-point
        Link : 10.2.0.2 10.2.0.1 Transit
      Node : 10.1.1.2  (3 links)  
        Algos supported: 128
        Link : 10.1.1.3 10.3.0.2 Point-to-point
        Link : 10.1.1.54 10.5.0.2 Point-to-point
        Link : 10.2.0.2 10.2.0.2 Transit
      Node : 10.1.1.3  (2 links)  
        Algos supported: 128
        Link : 10.1.1.2 10.3.0.3 Point-to-point
        Link : 10.1.1.4 10.4.0.3 Point-to-point
      Node : 10.1.1.4  (3 links) ABR, ASBR
        Algos supported: 128, 129
        Link : 10.1.1.3 10.4.0.4 Point-to-point
        Link : 10.1.1.9 10.0.0.3 Point-to-point
        Link : 10.1.1.54 10.5.0.4 Point-to-point
      Node : 10.1.1.6  (4 links)  
        Algos supported: 129
        Link : 10.1.1.1 10.0.0.2 Point-to-point
        Link : 10.1.1.1 10.6.1.6 Point-to-point
        Link : 10.1.1.54 10.6.0.6 Point-to-point
        Link : 10.1.1.54 10.6.1.6 Point-to-point
      Node : 10.1.1.9  (1 links) ABR 
        Link : 10.1.1.4 10.0.0.3 Point-to-point
      Node : 10.1.1.54  (4 links)  
        Algos supported: 129
        Link : 10.1.1.2 10.5.0.5 Point-to-point
        Link : 10.1.1.4 10.5.0.5 Point-to-point
        Link : 10.1.1.6 10.6.0.5 Point-to-point
        Link : 10.1.1.6 10.6.1.5 Point-to-point
    Area :  (2 nodes)
      Node : 10.1.1.1 (root) (1 links) ABR 
        Algos supported: 128, 129
        Flex Algo Definition: 128
        Flex Algo Definition: 129
        Link : 10.1.1.8 10.8.0.1 Point-to-point
      Node : 10.1.1.8  (1 links)  ASBR
        Link : 10.1.1.1 10.8.0.8 Point-to-point

次に、LSA からコンパイルされたノードとプレフィックスの情報を表示する show ip ospf topology prefix コマンドの出力例を示します。

R1#show ip ospf topology prefix 
        Process OSPF-10

  Instance : global
   Router ID : 10.1.1.1
    Area :  (8 nodes)
      Node : 10.2.0.2 (pseudo) (2 links)  
      Node : 10.1.1.1 (root) (3 links) ABR 
        Algos supported: 128, 129
        Flex Algo Definition: 128
        Flex Algo Definition: 129
      Node : 10.1.1.2  (3 links)  
        Algos supported: 128
      Node : 10.1.1.3  (2 links)  
        Algos supported: 128
        Prefix : 10.1.1.34/32
      Node : 10.1.1.4  (3 links) ABR, ASBR
        Algos supported: 128, 129
        Prefix : 10.1.1.4/32
        Prefix : 10.1.1.34/32
        Prefix : 10.1.1.45/32
      Node : 10.1.1.6  (4 links)  
        Algos supported: 129
      Node : 10.1.1.9  (1 links) ABR 
      Node : 10.1.1.54  (4 links)  
        Algos supported: 129
        Prefix : 10.1.1.54/32
    Area :  (2 nodes)
      Node : 10.1.1.1 (root) (1 links) ABR 
        Algos supported: 128, 129
        Flex Algo Definition: 128
        Flex Algo Definition: 129
      Node : 10.1.1.8  (1 links)  ASBR

次に、ルート計算に基づいて計算されたルートのパス情報を表示する show ip ospf topology route コマンドの出力例を示します。

R1#show ip ospf topology route                  
 Route Table of OSPF-10 with router ID 10.1.1.1 (VRF global)

  10.1.1.4/32
    Algo 128, Metric 31, SID 132, Label 16132
      10.2.0.2, from 10.1.1.2, via Ethernet0/1
    Algo 129, Metric 31, SID 133, Label 16133
      10.1.1.6, from 10.1.1.6, via Ethernet0/0
      10.6.1.6, from 10.1.1.6, via Ethernet0/3
  10.1.1.34/32
    Algo 128, Metric 21, SID 43, Label 16043
      10.2.0.2, from 10.1.1.2, via Ethernet0/1
  10.1.1.45/32
    Algo 129, Metric 31, SID 4294967295, Label 1048577
      10.1.1.6, from 10.1.1.6, via Ethernet0/0
      10.6.1.6, from 10.1.1.6, via Ethernet0/3
  10.1.1.54/32
    Algo 129, Metric 21, SID 45, Label 16045
      10.1.1.6, from 10.1.1.6, via Ethernet0/0
      10.6.1.6, from 10.1.1.6, via Ethernet0/3

次に、ゼロ以外のアルゴリズム固有のプレフィックス SID ラベル MPLS 転送情報を表示する show mpls forwarding-table コマンドの出力例を示します。

#show mpls forwarding-table 10.23.23.23 255.255.255.255 algo 20
Local      Outgoing   Prefix           Bytes Label   Outgoing   Next Hop    
Label      Label      or Tunnel Id     Switched      interface              
18         16023      0-10.23.23.23/32-4 (10:30:20:1)   \
                                       0             Et1/1      10.1.1.2     

プレフィックスまたはトンネル ID 列には、メトリックに関する情報(0-10.6.6.6/32-4(4:50:128:0)など)が表示されます。

プレフィックスの横にある 4 つの部分は次のとおりです。

  • pdb-index=4

  • metric 50

  • algo=128

  • via-srms=0

via-srms フィールドは、ラベルの送信元がプレフィックス到達可能性アドバタイズメント(0)またはマッピング サーバー アドバタイズメント(1)のどちらであるかを示します。再配布されたルートが再配布の宛先プロトコルによってアドバタイズされる場合、マッピング サーバー アドバタイズメントから取得したラベルはアドバタイズされません。

pdb-index フィールドは、プロトコルインスタンスを示します。次のコマンド出力は、さまざまなプロトコルとその値を示しています。

# show ip protocols summary
Index Process Name
0 connected
1 static
2 application
3 nat-route
4 isis 1

次に、再配布されたプレフィックスを表示する show isis rib redistribution コマンドの出力例を示します。

# show isis rib redistribution

IPv4 redistribution RIB for IS-IS process 1

IPV4 unicast base topology (TID 0, TOPOID 0x0) =================
====== Level 1 ======
====== Level 2 ======
10.3.3.3/32
  [Connected/0]  prefix-SID index: 31, R:0 N:1 P:0 E:0 V:0 L:0
  strict-SPF SID index: 32, R:0 N:1 P:0 E:0 V:0 L:0
  flex-algo 128 SID index: 33, R:0 N:1 P:0 E:0 V:0 L:0 map 0x1
    prefix-metric: 0, not advertised
10.4.4.4/32
  [ISIS/0] external interarea  prefix-SID index: 41, R:1 N:0 P:1 E:0 V:0 L:0
  strict-SPF SID index: 42, R:1 N:0 P:1 E:0 V:0 L:0
  flex-algo 128 SID index: 43, R:1 N:0 P:1 E:0 V:0 L:0 map 0x0
    prefix-metric: 40, not advertised
  prefix attr: X:1 R:0 N:0

この例では、厳格な SID またはフレキシブルアルゴリズムのプレフィックス SID を確認できます。再配布されたプレフィックスはエリア間ルートとして示され、X フラグが設定されます。

次に、ISIS フレキシブルアルゴリズム定義フラグのサブ TLV でアドバタイズされるプレフィックス メトリック フラグ(M フラグ)を表示する show isis database verbose コマンドの出力例を示します。

# show isis database verbose
..
Router CAP:   10.1.1.1, D:0, S:0
    Segment Routing: I:1 V:0, SRGB Base: 16000 Range: 8000
    Segment Routing Local Block: SRLB Base: 15000 Range: 1000
    Node-MSD
      MSD: 16
    Flex algorithm: 150 Metric-Type: IGP Alg-type: SPF Priority: 128
    Segment Routing Algorithms: SPF, Strict-SPF, Flex-algo 128
    Segment Routing Algorithms: Flex-algo 150
    Flex algorithm: 128 Metric-Type: IGP Alg-type: SPF Priority: 128
      Flex-Algo Definition Flags:
       M:1.