制限事項
サポートされるバックアップラベルは 2 個だけです。
この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
トポロジに依存しないループ フリー代替(TI-LFA)は、セグメント ルーティングを使用して、他の高速再ルーティング技術が保護を提供できないトポロジでリンク保護を提供します。TI-LFA の目的は、リンク障害によるトポロジ変更後にルータがコンバージェンスする間に結果として生じるパケット損失を減らすことです。急速な障害修復(50 ミリ秒未満)は、分散ネットワーク コンバージェンス プロセスが完了するまで、ループフリーで安全に使用できる事前計算済みのバックアップ パスを使用することによって達成されます。
(注) |
TI-LFA は IPv4 のみをサポートします。 |
TI-LFA はリンク保護を提供します。リンクはコンバージェンス後のバックアップ パスの計算中に除外されます。
サポートされるバックアップラベルは 2 個だけです。
このタスクでは、リンク、ノード、および SRLG の障害に関するトラフィック フローを収束させるために、プレフィックスごとのトポロジに依存しないループフリー代替(TI-LFA)の計算を有効にする方法について説明します。
次のトポロジ要件を満たしていることを確認してください。
ルータ インターフェイスがトポロジごとに設定されている。
ルータが IS-IS で設定されている。
IS-IS のセグメント ルーティングが設定されている。IS-IS プロトコル用のセグメント ルーティングの有効化を参照してください。
グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを入力します。
Router(config)# ipv4 unnumbered mpls traffic-eng Loopback0
Router(config)# mpls traffic-eng
Router(config-mpls-te)# exit
Router(config)#
コマンドまたはアクション | 目的 | |||
---|---|---|---|---|
ステップ 1 |
configure |
|||
ステップ 2 |
router isis instance-id 例:
|
指定したルーティング インスタンスの IS-IS ルーティングを有効にし、ルータをルータ コンフィギュレーション モードにします。
|
||
ステップ 3 |
interface type interface-path-id 例:
|
インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
||
ステップ 4 |
address-family ipv4 [ unicast] 例:
|
IPv4 アドレス ファミリを指定し、ルータ アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードを開始します。 |
||
ステップ 5 |
fast-reroute per-prefix 例:
|
プレフィックスごとの Fast Reroute を有効にします。 |
||
ステップ 6 |
fast-reroute per-prefix ti-lfa 例:
|
プレフィックスごとの TI LFA Fast Reroute リンク保護を有効にします。 |
||
ステップ 7 |
fast-reroute per-prefix tiebreaker { node-protecting | srlg-disjoint } index priority 例:
|
TI-LFA ノードまたは SRLG 保護を有効にし、タイブレーカーの優先順位を指定します。有効な優先順位の値は 1 ~ 255 です。優先順位の値を小さくすると、ルールの優先順位が高くなります。リンク保護は、ノードまたは SRLG 保護よりも常に優先度が低くなります。
|
TI-LFA がセグメント ルーティング用に正常に設定されました。
このタスクでは、リンク、ノード、および SRLG の障害に関するトラフィック フローを収束させるために、プレフィックスごとのトポロジに依存しないループフリー代替(TI-LFA)の計算を有効にする方法について説明します。
(注) |
TI-LFA は、インスタンス、エリア、またはインターフェイスで設定できます。インスタンスまたはエリアに設定すると、インスタンスまたはエリア内のすべてのインターフェイスが設定を継承します。 |
次のトポロジ要件を満たしていることを確認してください。
ルータ インターフェイスがトポロジごとに設定されている。
ルータが OSPF で設定されている。
OSPF のセグメント ルーティングが設定されている。OSPF プロトコル用のセグメント ルーティングの有効化を参照してください。
グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを入力します。
Router(config)# ipv4 unnumbered mpls traffic-eng Loopback0
Router(config)# mpls traffic-eng
Router(config-mpls-te)# exit
Router(config)#
コマンドまたはアクション | 目的 | |||
---|---|---|---|---|
ステップ 1 |
configure |
|||
ステップ 2 |
router ospf process-name 例:
|
指定したルーティング プロセスに OSPF ルーティングを有効にし、ルータ コンフィギュレーション モードでルータを配置します。 |
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ステップ 3 |
area area-id 例:
|
エリア コンフィギュレーション モードを開始します。 |
||
ステップ 4 |
interface type interface-path-id 例:
|
インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
||
ステップ 5 |
fast-reroute per-prefix 例:
|
プレフィックスごとの Fast Reroute を有効にします。 |
||
ステップ 6 |
fast-reroute per-prefix ti-lfa 例:
|
プレフィックスごとの TI LFA Fast Reroute リンク保護を有効にします。 |
||
ステップ 7 |
fast-reroute per-prefix tiebreaker { node-protecting | srlg-disjoint } index priority 例:
|
TI-LFA ノードまたは SRLG 保護を有効にし、タイブレーカーの優先順位を指定します。有効な優先順位の値は 1 ~ 255 です。優先順位の値を小さくすると、ルールの優先順位が高くなります。リンク保護は、ノードまたは SRLG 保護よりも常に優先度が低くなります。
|
TI-LFA がセグメント ルーティング用に正常に設定されました。
次の例は、TI-LFA ノードと SRLG の保護に関するタイブレイカー優先順位の設定と、コンバージェンス後のバックアップ パスの動作を示しています。これらの例では OSPF を使用していますが、IS-IS にも同じ設定と動作が適用されます。
router ospf 1
area 1
interface GigabitEthernet0/0/2/1
fast-reroute per-prefix
fast-reroute per-prefix ti-lfa
fast-reroute per-prefix tiebreaker node-protecting index 100
リンク保護とノード保護の両方の TI-LFA バックアップ パスが計算されます。ノード保護タイブレーカーに関連する優先順位が他のタイブレーカーよりも高い場合、ノード保護のコンバージェンス後バックアップ パスが選択されます(使用可能な場合)。
router ospf 1
area 1
interface GigabitEthernet0/0/2/1
fast-reroute per-prefix
fast-reroute per-prefix ti-lfa
fast-reroute per-prefix tiebreaker srlg-disjoint index 100
リンク保護と SRLG 保護の両方の TI-LFA バックアップ パスが計算されます。SRLG 保護タイブレーカーに関連する優先順位が他のタイブレーカーよりも高い場合、SRLG 保護のコンバージェンス後バックアップ パスが選択されます(使用可能な場合)。
router ospf 1
area 1
interface GigabitEthernet0/0/2/1
fast-reroute per-prefix
fast-reroute per-prefix ti-lfa
fast-reroute per-prefix tiebreaker node-protecting index 100
fast-reroute per-prefix tiebreaker srlg-disjoint index 200
リンク保護、ノード保護、および SRLG 保護の TI-LFA バックアップ パスが計算されます。ノード保護タイブレーカーに関連する優先順位がすべてのタイブレーカーで最も高い場合、ノード保護のコンバージェンス後バックアップ パスが選択されます(使用可能な場合)。ノード保護のバックアップ パスが使用できない場合は、SRLG 保護のコンバージェンス後バックアップ パスが使用されます(使用可能な場合)。
共有リスク リンク グループ(SRLG)は、共通のリソースを共有する一連のリンクであり、同じ障害リスクを共有します。内部ゲートウェイ プロトコル(IGP)における既存のループ フリー代替(LFA)の実装では、SRLG 保護がサポートされています。ただし、既存の実装では、バックアップ パスの計算中に直接接続されたリンクのみが考慮されます。したがって、直接接続されていないものの同じ SRLG を共有しているリンクが、バックアップ パスの計算中に追加された場合、SRLG 保護が失敗することがあります。グローバル重み付け SRLG 保護機能は、SRLG 値に重みを関連付けて、バックアップ パスの計算時に SRLG 値の重みを使用することにより、SRLG のパス選択を向上させることができます。
グローバル重み付け SRLG 保護をサポートするには、エリア トポロジ内のすべてのリンクで SRLG に関する情報が必要です。ISIS を使用してリモート リンクの SRLG をフラッディングすることも、リモート リンクで SRLGS を手動で設定することもできます。
グローバル重み付け SRLG 保護機能では 3 種類の設定がサポートされています。
グローバル重み付け SRLG 保護を使用したローカル SRLG
リモート SRLG フラッディング
リモート SRLG スタティック プロビジョニング
次に、グローバル重み付け SRLG 保護機能を使用してローカル SRLG を設定する例を示します。
RP/0/RP0/CPU0:router(config)# srlg
RP/0/RP0/CPU0:router(config-srlg)# interface TenGigE0/0/0/0
RP/0/RP0/CPU0:router(config-srlg-if)# name group1
RP/0/RP0/CPU0:router(config-srlg-if)# exit
RP/0/RP0/CPU0:router(config-srlg)# interface TenGigE0/0/0/1
RP/0/RP0/CPU0:router(config-srlg-if)# name group1
RP/0/RP0/CPU0:router(config-srlg)# name group value 100
RP/0/RP0/CPU0:router(config)# router isis 1
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis)# address-family ipv4 unicast
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis-if-af)# fast-reroute per-prefix srlg-protection weighted-global
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis-if-af)# fast-reroute per-prefix tiebreaker srlg-disjoint index 1
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis)# interface TenGigE0/0/0/0
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis-if)# point-to-point
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis-if)# address-family ipv4 unicast
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis-if-af)# fast-reroute per-prefix
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis-if-af)# fast-reroute per-prefix ti-lfa
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis)# srlg
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis-srlg)# name group1
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis-srlg-name)# admin-weight 5000
次に、リモート SRLG フラッディングを使用してグローバル重み付け SRLG 保護機能を設定する例を示します。この設定には、ローカルおよびリモート ルータの設定が含まれています。ローカル ルータでは、fast-reroute per-prefix srlg-protection weighted-global コマンドを使用してグローバル重み付け SRLG 保護を有効にします。リモート ルータの設定では、advertise application lfa link-attributes srlg コマンドを使用して、SRLG 値のフラッディングを制御できます。また、リモート ルータで SRLG をグローバルに設定する必要もあります。
リモート SRLG フラッディングを使用したグローバル重み付け SRLG 保護のローカル ルータ設定は、次のとおりです。
RP/0/RP0/CPU0:router(config)# router isis 1
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis)# address-family ipv4 unicast
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis-if-af)# fast-reroute per-prefix srlg-protection weighted-global
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis-if-af)# fast-reroute per-prefix tiebreaker srlg-disjoint index 1
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis-if-af)# exit
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis)# interface TenGigE0/0/0/0
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis-if)# point-to-point
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis-if)# address-family ipv4 unicast
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis-if-af)# fast-reroute per-prefix
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis-if-af)# fast-reroute per-prefix ti-lfa
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis-if-af)# exit
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis)# srlg
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis-srlg)# name group1
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis-srlg-name)# admin-weight 5000
リモート SRLG フラッディングを使用したグローバル重み付け SRLG 保護のリモート ルータ設定は、次のとおりです。
RP/0/RP0/CPU0:router(config)# srlg
RP/0/RP0/CPU0:router(config-srlg)# interface TenGigE0/0/0/0
RP/0/RP0/CPU0:router(config-srlg-if)# name group1
RP/0/RP0/CPU0:router(config-srlg-if)# exit
RP/0/RP0/CPU0:router(config-srlg)# interface TenGigE0/0/0/1
RP/0/RP0/CPU0:router(config-srlg-if)# name group1
RP/0/RP0/CPU0:router(config-srlg)# name group value 100
RP/0/RP0/CPU0:router(config-srlg)# exit
RP/0/RP0/CPU0:router(config)# router isis 1
RP/0/RP0/CPU0:(config-isis)# address-family ipv4 unicast
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis-af)# advertise application lfa link-attributes srlg
次に、リモート リンクの SRLG 値のスタティックプロビジョニングを使用したグローバル重み付け SRLG 保護機能の設定例を示します。これらの設定はローカル ルータで行う必要があります。
RP/0/RP0/CPU0:router(config)# srlg
RP/0/RP0/CPU0:router(config-srlg)# interface TenGigE0/0/0/0
RP/0/RP0/CPU0:router(config-srlg-if)# name group1
RP/0/RP0/CPU0:router(config-srlg-if)# exit
RP/0/RP0/CPU0:router(config-srlg)# interface TenGigE0/0/0/1
RP/0/RP0/CPU0:router(config-srlg-if)# name group1
RP/0/RP0/CPU0:router(config-srlg)# name group value 100
RP/0/RP0/CPU0:router(config-srlg)# exit
RP/0/RP0/CPU0:router(config)# router isis 1
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis)# address-family ipv4 unicast
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis-if-af)# fast-reroute per-prefix srlg-protection weighted-global
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis-if-af)# fast-reroute per-prefix tiebreaker srlg-disjoint index 1
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis)# interface TenGigE0/0/0/0
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis-if)# point-to-point
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis-if)# address-family ipv4 unicast
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis-if-af)# fast-reroute per-prefix
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis-if-af)# fast-reroute per-prefix ti-lfa
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis)# srlg
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis-srlg)# name group1
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis-srlg-name)# admin-weight 5000
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis-srlg-name)# static ipv4 address 10.0.4.1 next-hop ipv4 address 10.0.4.2
RP/0/RP0/CPU0:router(config-isis-srlg-name)# static ipv4 address 10.0.4.2 next-hop ipv4 address 10.0.4.1