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この章では、Cisco MDS 9000 ファミリのディレクタとスイッチで提供されている Fabric Configuration Server(FCS)機能について説明します。この章の内容は、次のとおりです。
Fabric Configuration Server(FCS)を使用すると、トポロジ アトリビュートを検出したり、ファブリック要素の設定情報リポジトリを維持したりすることができます。通常、管理アプリケーションは N ポートを通してスイッチの FCS に接続されます。FCS は次のオブジェクトに基づいて、ファブリック全体を表示します。
• Interconnect Element(IE)オブジェクト:ファブリック内の各スイッチは IE オブジェクトに対応しています。ファブリックは 1 つ以上の IE オブジェクトで構成されます。
• ポート オブジェクト:IE の各物理ポートはポート オブジェクトに対応しています。ポート オブジェクトにはスイッチ ポート(xE、Fx、および TL ポート)および接続された Nx ポートが含まれます。
• プラットフォーム オブジェクト:一連のノードをプラットフォーム オブジェクトとして定義して、管理可能な単一のエンティティにすることができます。これらのノードはファブリックに接続されたエンドデバイス(ホスト システム、ストレージ サブシステム)です。プラットフォーム オブジェクトは、ファブリックのエッジ スイッチ上にあります。
各オブジェクトには、それぞれ独自の一連のアトリビュートと値があります。一部のアトリビュートにはヌル値も定義できます。
Cisco MDS 9000 ファミリ スイッチ環境では、複数の VSAN がファブリックを構成し、VSAN ごとに 1 つの FCS インスタンスが存在します。
Cisco NX-OS Release 4.1(1) から、FCS は仮想デバイスの検出をサポートしています。FCS コンフィギュレーション サブモードで fcs virtual-device-add コマンドを実行すると、特定の VSAN またはすべての VSAN で仮想デバイスを検出できます。IVR 用にゾーン分割されたデバイスは、IVR ゾーン セットをアクティブ化する前に、このコマンドで検出し、Request Domain ID(RDI)をイネーブルにする必要があります。
スイッチに管理アプリケーションが接続されている場合、スイッチの FCS に転送されるすべてのフレームは、スイッチ ポート(Fx ポート)のポート VSAN に属します。管理アプリケーションの表示対象はこの VSAN に限定されます。ただし、このスイッチが属する他の VSAN に関する情報は、Simple Network Management Protocol(SNMP; 簡易ネットワーク管理プロトコル)または Command Line Interface(CLI; コマンドライン インターフェイス)を使用して取得できます。
図 11-1 で、Management Application 1(M1)はポート VSAN ID が 1 の F ポートを介して接続され、Management Application 2(M2)はポート VSAN ID が 2 の F ポートを介して接続されています。M1 はスイッチ S1 および S3 の FCS 情報を、M2 はスイッチ S3 および S4 の FCS 情報を問い合せることができます。スイッチ S2 の情報はどちらにも提供されません。FCS は、VSAN で表示可能なこれらのスイッチ上だけで動作します。なお、S3 は VSAN 1 にも属していますが、M2 は VSAN 2 にだけ FCS 要求を送信できます。
– N ポート管理アプリケーションは、ファブリック要素に関する情報を問い合せて取得することができます。
– SNMP Manager は FCS MIB(管理情報ベース)を使用して、ファブリック トポロジ情報の検出を開始して、取得することができます。
• FCS は、標準の F ポートおよび E ポートだけでなく、TE ポートと TL ポートもサポートします。
• FCS は、プラットフォームに登録された論理名および管理アドレスを使用して、一連のモードを維持することができます。FCS はすべての登録情報のバックアップをセカンダリ ストレージに維持し、変更があるたびに更新します。再起動またはスイッチオーバーが発生すると、FCS はセカンダリ ストレージ情報を取得し、データベースを再構築します。
• SNMP マネージャは FCS に、ファブリック内のすべての IE、ポート、およびプラットフォームについて問い合せることができます。
Device Manager を使用して FCS 検出情報を表示するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [FC] > [Advanced] > [Fabric Config Server] を選択します。
[Fabric Config Server] ダイアログボックスが表示されます(図 11-2 を参照)。
図 11-2 [Fabric Config Server] ダイアログボックス
ステップ 2 [Discovery] タブをクリックします。
ステップ 3 [Discover] をクリックしてファブリックを再検出し、[Refresh] をクリックして表示内容を更新します。
Device Manager を使用して FCS Interconnect Element 情報を表示するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [FC] > [Advanced] > [Fabric Config Server] を選択します。
[Fabric Config Server] ダイアログボックスが表示されます。
ステップ 2 [Interconnect Elements] タブをクリックします。
図 11-3 のようなダイアログボックスが表示されます。
図 11-3 FCS の [Interconnect Elements] タブ
ステップ 3 [Close] をクリックして、ダイアログボックスを閉じます。
Device Manager を使用して FCS プラットフォームを作成するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [FC] > [Advanced] > [Fabric Config Server] を選択します。
[Fabric Config Server] ダイアログボックスが表示されます。
ステップ 2 [Platforms (Enclosures)] タブをクリックします。
[Create Fabric Config Server] ダイアログボックスが表示されます(図 11-4 を参照)。
図 11-4 [Create Fabric Config Server] ダイアログボックス
ステップ 4 VSAN ID を入力します。または利用可能な VSAN ID のドロップダウン リストから ID を選択します。
ステップ 5 [Name] フィールドに、Fabric Configuration Server の名前を入力します。
ステップ 6 サーバの種類を選択します([Gateway]、[Host]、[Storage])。
ステップ 9 [Create] をクリックしてサーバを作成します。または、[Close] をクリックし、変更を廃棄して [Fabric Config Server] ダイアログボックスに戻ります。
Device Manager を使用して FCS 検出情報を表示するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [FC] > [Advanced] > [Fabric Config Server] を選択します。
[Fabric Config Server] ダイアログボックスが表示されます。
ステップ 2 [Fabric Ports] タブをクリックします。
ファブリック ポートの一覧が表示されます(図 11-5 を参照)。
図 11-5 FCS の [Fabric Ports] タブ
ステップ 3 [Refresh] をクリックして表示内容を更新します。
表 11-1 に FCS のデフォルト設定値を示します。
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