Prime Provisioning サービスの設定
この項では、MPLS VPN サービス ポリシーとサービス要求をサポートするように Prime Provisioning サービスを設定するための基本的な手順などについて説明します。
(注) この項では、MPLS VPN に関連する Prime Provisioning サービスに関する概要を説明します。これらと、他の基本的な Prime Provisioning サービスの設定の詳細については、およびを参照してください。
具体的な内容は、次のとおりです。
• 「概要」
• 「IOS XR サポートのためのデバイスの設定」
• 「IOS から IOS XR への PE デバイスの移行」
• 「VPN の定義」
• 「固有ルート識別子を使用した MPLS サービス要求のプロビジョニング」
概要
MPLS VPN サービス要求を作成するには、次のインフラストラクチャ データを作成する必要があります。
• デバイス
Prime Provisioning のデバイスは、ネットワーク内の物理デバイスを論理的に表したものです。インベントリ マネージャまたは Prime Provisioning GUI を使用して、デバイス(コンフィギュレーション)を Prime Provisioning にインポートできます。また、インベントリ マネージャの自動検出機能を使用して、リポジトリにデバイスをインポートすることもできます。
デバイス属性を設定するには、のを参照してください。
• 未処理デバイスのインポートまたは追加
Prime Provisioning が管理するネットワーク要素はすべて、Prime Provisioning リポジトリ内のデバイスとして定義する必要があります。要素とは、Prime Provisioning が情報を収集できる任意のデバイスです。ほとんどの場合、デバイスは Cisco IOS ルータおよびスイッチです。Prime Provisioning 内のデバイスは、手動で、または自動検出を介して、またはデバイス コンフィギュレーション ファイルをインポートすることで設定できます。デバイス設定のインポート、追加、および収集を実行する手順の詳細については、 付録 E「インベントリ - ディスカバリ」 を参照してください。
• カスタマー
通常、カスタマーは、サービス プロバイダーからネットワーク サービスを受ける企業または大企業です。カスタマーは、Prime Provisioning の主要論理コンポーネントでもあります。
– サイト
サイトは、カスタマーと CE を接続する Prime Provisioning の論理コンポーネントです。また、物理的なカスタマー サイトを表すこともできます。
– CPE/CE デバイス
CPE とは「顧客宅内装置」であり、通常はカスタマー エッジ ルータ(CE)です。また、Prime Provisioning の論理コンポーネントでもあります。カスタマー サイトとデバイスを関連付けることでPrime Provisioning で CPE を作成できます。
カスタマーおよびサイトを作成する手順の詳細については、のを参照してください。
• プロバイダー
一般的にプロバイダーとは、ネットワーク サービスをカスタマーに提供する「サービス プロバイダー」または大企業です。プロバイダーは、Prime Provisioning の主要論理コンポーネントでもあります。
– リージョン
リージョンは、プロバイダーと PE を接続する Prime Provisioning の論理コンポーネントです。また、物理的なプロバイダー リージョンを表すこともできます。
– PE デバイス
PE は、プロバイダー エッジ ルータまたはスイッチです。また、Prime Provisioning の論理コンポーネントでもあります。プロバイダー リージョンとデバイスを関連付けることでPrime Provisioning で PE を作成できます。Prime Provisioning では、PE は「アクセス ポイント」ルータ(POP)またはレイヤ 2 スイッチ(CLE)です。
プロバイダーおよびリージョンを作成するには、のを参照してください。
• アクセス ドメイン(レイヤ 2 アクセス用)
PE を CE に接続するレイヤ 2 イーサネット スイッチング ドメインは、アクセス ドメインと呼ばれます。PE-POP に接続されるすべてのスイッチは、このアクセス ドメインに属します。これらのスイッチはプロバイダーに属し、PE-CLE として Prime Provisioning に定義されます。
プロバイダーおよびリージョンを作成するには、のを参照してください。
• リソース プール
– IP アドレス
– マルチキャスト
– ルート識別子
– ルート ターゲット
– VLAN(レイヤ 2 アクセス用)
プロバイダーおよびリージョンを作成するには、のを参照してください。
• VPN
サービス ポリシーを作成する前に、Prime Provisioning 内に VPN 名を定義する必要があります。
• ルート ターゲット
ルート ターゲットを作成するには、のを参照してください。
IOS XR サポートのためのデバイスの設定
Prime Provisioning は、シスコの IOS XR ソフトウェアを実行しているデバイス上の基本 MPLS VPN のプロビジョニングをサポートします。Cisco IOS ファミリの新しいメンバーである IOS XR は、常時稼働の操作のために設計された固有のセルフヒーリングの自己防衛型オペレーティング システムで、システムの容量を 92Tbps まで拡張できます。
(注) MPLS VPN 用の IOS XR デバイスに対してサポートされる特定のプラットフォームおよび機能と、サポートされる IOS XR バージョンの詳細については、『Cisco Prime Provisioning 6.3 Release Notes』 を参照してください。
MPLS VPN で IOS XR サポートをイネーブルにするには、次の手順を実行します。
ステップ 1 DCPL プロパティ Provisioning/Service/mpls/platform/CISCO_ROUTER/IosXRConfigType を [XML] に設定します。
設定できる値は、 CLI 、 CLI_XML 、および XML (デフォルト)です。
ステップ 2 DCPL プロパティ DCS/getCommitCLIConfigAfterDownload を true(デフォルト)に設定します。
これにより、XML コンフィギュレーションがダウンロードされた後に、コミットされた CLI コンフィギュレーションを Prime Provisioning が取得できるようになります。詳細については、を参照してください。
ステップ 3 次に示すように、Prime Provisioning に IOS XR デバイスとしてデバイスを作成します。
a. [Inventory] > [Physical Inventory] > [Devices] > [Create] > [Cisco Device] を選択することにより、シスコ デバイスを作成します。
[Create Cisco Router] ウィンドウが表示されます。
b. [Device and Configuration Access Information] の下にある [OS] 属性を [IOS_XR] に設定します。
(注) DCPL プロパティの設定とシスコ デバイスの作成に関する追加情報については、 Appendix B, "Property Settings"を参照してください。
ステップ 4 このマニュアルの手順に従って、MPLS VPN サービス要求を作成して展開します。
IOS XR デバイスのサンプル コンフィグレットは、「サンプル コンフィグレット」で提供されています。
VPN の定義
サービス展開時に、Prime Provisioning は、論理 VPN 関係を設定するための Cisco IOS コマンドを生成します。プロビジョニング プロセスの最初、サービス ポリシーを作成する前に、Prime Provisioning 内に VPN を定義できます。
(注) VPN および VRF の情報を独立 VRF オブジェクト内で指定することもできます。これは、後で PE デバイスに配置され、その後 MPLS VPN サービス要求を介して MPLS VPN リンクに関連付けられます。この機能の使用方法の詳細については、「独立 VRF 管理」を参照してください。
この項では、MPLS VPN および IP マルチキャスト VPN の定義方法を説明します。次の事項について説明します。
• 「MPLS VPN の作成」
• 「IP マルチキャスト VPN の作成」
• 「VPN の固有ルート識別子のイネーブル化」
MPLS VPN の作成
バーチャル プライベート ネットワーク(VPN)は、簡単に言うと、同じルーティング テーブルを共有するサイトの集まりです。VPN は、インターネットなどの公共のインフラストラクチャを介してプライベート IP ネットワーキングを実現するフレームワークでもあります。Prime Provisioning では、VPN は VPN サービスを介して通信するように設定された一連のカスタマー サイトです。VPN は、一連の管理ポリシーによって定義します。
VPN は、2 つのサイトがプロバイダーのネットワークを介して非公開で通信できるネットワークです。つまり、VPN の外側のサイトは、このネットワークのパケットを傍受できず、また新しいパケットを挿入できません。プロバイダー ネットワークは、1 つの VPN だけのパケットをこの VPN を介して転送できるように設定されています。つまり、データが VPN に入ること、または VPN から出ることはできません(これらを許可するように特別に設定されていない場合)。プロバイダー エッジ ネットワークからカスタマー エッジ ネットワークへの物理接続があるため、従来の意味での認証は必要ではありません。
MPLS VPN を作成するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Inventory] > [Logical Inventory] > [VPNs] を選択します。
[VPNs] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 [VPN] ウィンドウで、[Create] をクリックします。
[Create New VPN] ウィンドウが表示されます。
ステップ 3 [Name] フィールドに VPN の名前を入力します。
ステップ 4 [Select] をクリックし、[Customer] フィールドからこの VPN に関連付けられるカスタマーを選択します。
ステップ 5 デフォルトのルーティング コミュニティを作成するには、[Create Default Route Target(s)] チェックボックスをオンにしてプロバイダーを選択します。
ステップ 6 固有ルータ識別子をイネーブルにするには、チェックボックスをオンにします。この属性の対象範囲については、「VPN の固有ルート識別子のイネーブル化」を参照してください。
ステップ 7 OSPF ドメイン ID 値を 10 進形式で入力します。[Hex value] フィールドは、対応する 16 進数値を表示する編集不可のテキスト フィールドです。この 16 進数値は、実際にデバイスに表示される値です。
• OSPF ドメイン ID はいつでも変更できます。すでに展開されている VPN の OSPF ドメイン ID を変更しようとすると、この VPN を使用していて、属性 [Use VRF/VPN Domain ID] がイネーブルであるすべてのサービス要求は、[Requested] 状態に移行します。Prime Provisioning は、[Requested] 状態に移行したサービス要求のリストを提供し、それらを展開できるようにします。この操作は、展開されている VPN のマルチキャストをイネーブルまたはディセーブルにする操作と似ています。
• OSPF ドメイン ID は、IOS XR デバイスでのみサポートされます。IOS デバイスの場合、OSPF ドメイン ID が指定されている VPN を選択すると、Prime Provisioning はこの属性を無視します。
• 詳細については、「OSPF プロトコルの選択」の [OSPF Domain ID] 属性の説明を参照してください。
ステップ 8 VPN のマルチキャストをイネーブルにするには、[Enable IPv4 Multicast] チェックボックスまたは [Enable IPv6 Multicast] チェックボックスをオンにします。「IP マルチキャスト VPN の作成」を参照してください。
(注) これらの属性は、MVRFCE ポリシーおよびサービス要求とともに使用する場合はサポートされません。
(注) [Enable IPv6 Multicast] は、IOS デバイスおよび IOS 6VPE デバイスではサポートされません。
(注) 属性の次のセット(ルート ターゲットまで)は、イネーブルなマルチキャスト属性の 1 つがオンである場合にのみ GUI でアクティブになります。これらの属性の対象範囲については、「IP マルチキャスト VPN の作成」を参照してください。
ステップ 9 ルート ターゲット: デフォルトの ルート ターゲット をイネーブルにしない場合は、Prime Provisioning で前もって作成していた、カスタマイズされた ルート ターゲット を選択できます。
(注) マルチキャストがイネーブルである場合は、CERC を指定する必要があります。
a. [CE Routing Communities] ペインから、[Select] をクリックします。
[Select CE Routing Communities] ダイアログボックスが表示されます。
b. この VPN に使用する CERC のチェックボックスをオンにして、[Select] をクリックします。
[Create VPN] ダイアログボックスに戻り、新しい CERC 選択が Hub Route Target(HRT; ハブ ルート ターゲット)および Spoke Route Target(SRT; スポーク ルート ターゲット)の値とともに表示されます。
ステップ 10 [Enable VPLS] チェックボックスをオンにして、VPLS をイネーブルにします。
ステップ 11 [Service Type] ドロップダウン メニューから VPLS サービス タイプを選択します([ERS](Ethernet Relay Service)または [EWS](Ethernet Wire Service)。
ステップ 12 ドロップダウン メニューから、[Full Mesh](各 CE は他のすべての CE に直接接続できます)または[Hub and Spoke](ハブ CE のみが各スポーク CE に接続でき、スポーク CE はお互いに直接接続できません)の VPLS トポロジを選択します。
ステップ 13 この VPN の設定が終了したら、[Save] をクリックします。
[VPNs] ダイアログボックスの左下隅の [Status] 表示で示されるように、VPN が正常に作成されました。
IP マルチキャスト VPN の作成
バイナリ プレフィックス 1110 で始まる IP アドレスは、 マルチキャスト グループ アドレス として識別されます。特定のマルチキャスト グループ アドレスに対して、任意の時点で複数の送信者および受信者が存在する可能性があります。送信者は、宛先 IP アドレスとしてグループ アドレスを設定して、データを送信します。ネットワーク内で、このグループ アドレスをリッスンしているすべての受信者にこのデータを配信するのは、ネットワークの役割です。
(注) マルチキャストをイネーブルにして VPN を作成する前に、1 つ以上のマルチキャスト リソース プールを定義する必要があります。詳細については、を参照してください。
IOS XR を実行しているデバイスのサービス要求でマルチキャスト VPN を使用する場合は、[Create VPN] ウィンドウのマルチキャスト属性がすべてサポートされるわけではありません。これは、IOS マルチキャスト コマンドから IOS XR コマンドへの 1 対 1 のマッピングが存在しないためです。これらの例外は次の手順に示されています: IOS と IOS XR のマルチキャスト ルーティング コマンドの比較については、「IOS および IOS XR デバイスでのマルチキャスト ルーティング」を参照してください。
マルチキャスト VRF 展開もサポートされています。Prime Provisioning での VRF オブジェクト サポートの詳細については、「独立 VRF 管理」を参照してください。
IP マルチキャスト VPN を作成するには、「MPLS VPN の作成」で説明されている手順で VPN のマルチキャストをイネーブルにできる箇所まで完了してから、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Enable IPv4 Multicast] チェックボックスまたは [Enable IPv6 Multicast] チェックボックスのいずれか、または両方をオンにして、VPN のマルチキャストをイネーブルにします。
(注) [Enable IPv6 Multicast] は、IOS デバイスおよび IOS 6VPE デバイスではサポートされません。
現在のウィンドウが更新され、追加のフィールドがアクティブになります。
使用方法に関する注釈:
• リリース 3.7.0 以降を実行している IOS XR PE デバイスの場合、Prime Provisioning を使用して、マルチキャスト VPN を IPv6 PE-CE リンクに展開し、VRF オブジェクトの作成中にマルチキャストをイネーブルにすることができます。
• VPN を作成するときに、IPv4、IPv6、またはその両方についてマルチキャストをイネーブルにできます。VPN または VRF オブジェクトの作成時に IPv6 マルチキャストがイネーブルになった場合、IPv6 アドレスをスタティック ランデブー ポイント(RP)アドレスとして入力できます。
• 既存の VPN オブジェクトを変更して IPv4 または IPv6、あるいはその両方に対してマルチキャストをイネーブルにすることもできます。IPv4 マルチキャストがイネーブルである場合、同じ VPN の IPv4 リンクを含むすべての展開済みサービス要求は、[Requested] 状態に移行します。
• さらに、特定の MPLS リンクに対して IPv4、IPv6 またはその両方のマルチキャストをイネーブルにするかどうかを、MPLS サービス要求内で指定できます。
• IPv6 マルチキャストがイネーブルである場合、同じ VPN の IPv6 リンクを含むすべての展開済みサービス要求は、[Requested] 状態に移行します。IPv4 が以前に設定されていて、IPv6 マルチキャストのみが VPN でイネーブルになっている場合、IPv6 リンクを使用するサービス要求のみが [Requested] 状態に移行します。
• IPv6 マルチキャストがイネーブルの場合、既存の VPN オブジェクトを変更し、IPv6 スタティック RP アドレスを追加できます。すでに [Deployed] 状態にあるサービス要求は、[Requested] 状態に移行します。
• IP アドレッシング スキームとして IPv6 番号指定または IPv4+IPv6 番号指定を使用するサービス要求内のサービス ポリシーまたは MPLS VPN リンク、およびマルチキャストがイネーブルであるマルチキャスト VPN を作成できます。
ステップ 2 Multicast Distribution Tree(MDT; マルチキャスト分散ツリー)アドレスの場合、デフォルト(チェックボックスはすでにオン)を受け入れて自動選択機能をイネーブルにするか、または自動選択のチェックボックスをオフにしてから、次の 2 つのフィールドに値を入力します。
• Default MDT Address
• Data MDT Subnet
ステップ 3 [Data MDT Size] ドロップダウン リストから、[Data MDT Size] の値を選択します。
ステップ 4 [Data MDT Threshold] フィールドに、[Data MDT Threshold] に対する有効な値(1 ~ 4294967 キロビット/秒)を入力します。
ステップ 5 デフォルトの PIM(Protocol Independent Multicast)モードの場合、[Default PIM Mode] ドロップダウン リストからモードを選択します。
• SPARSE_MODE
• SPARSE_DENSE_MODE
ヒント マルチキャスト ルーティング アーキテクチャでは、IP マルチキャスト ルーティングを既存の IP ネットワークに追加できます。PIM は、独立したユニキャスト ルーティング プロトコルです。Dense および Sparse の 2 つのモードで動作できます。
(注) IOS XR デバイスの場合、SPARSE_DENSE_MODE が選択されると、コンフィグレットは生成されません。IOS XR では Sparse-Dense モードはサポートされず、Sparse モード(デフォルト)と双方向モードのみがサポートされます。IOS XR デバイスの場合、インターフェイスでマルチキャスト ルーティングがイネーブルになると、Sparse モードがデフォルトで実行されます。したがって、Sparse モードの場合もコンフィグレットは生成されません。
ステップ 6 [MDT MTU] フィールドに、MDT MTU(最大伝送単位)に有効な値を入力します。
(注) この属性に対する IOS デバイスと IOS XR デバイスの範囲は異なります。IOS デバイスの場合の範囲は 576 ~ 18010、IOS XR デバイスの場合の範囲は 1401 ~ 65535 です。マルチキャスト VPN が展開されるデバイスのタイプがわかっている場合、サービス要求作成時にデバイス タイプの検証が実行されます。
ステップ 7 PIM SSM(Source Specific Multicast)をイネーブルにするには、関連付けられたチェックボックスをオンにします。
このチェックボックスをオンにすると、次のようになります。
a. 関連ドロップダウン リストがアクティブになり、DEFAULT 列挙が SSM デフォルトとして入力されています。これにより、次の CLI、 ip pim vrf vrfName ssm default が作成されます。
(注) IOS XR デバイスの場合、DEFAULT を選択すると、コンフィグレットは生成されません。これは、このコマンドが、標準 SSM 範囲 232.0.0.0/8 を使用して、デフォルトで IOS XR デバイス上で実行されているためです。
b. アクセス リスト番号または名前付きアクセス リストを SSM 設定に関連付ける場合、[SSM] ドロップダウン リストから DEFAULT ではなく RANGE 列挙を選択します。これにより、次の CLI、 ip pim vrf vrfName ssm range {ACL# | named-ACL-name} が作成されます。
ステップ 8 前のステップで RANGE を選択した場合、[SSM List Name] フィールドがアクティブになり、アクセス リスト番号またはアクセス リスト名を入力できます。
ステップ 9 [Multicast Route Limit] フィールドに、Multicast Route Limit に有効な値(1 ~ 2147483647)を入力します。
使用方法に関する注釈:
• VRF あたりのルート制限を設定するコマンドは、IOS と IOS XR の両方でサポートされます。
• GUI にリストされている範囲(1 ~ 2147483647)は、IOS の場合です。IOS XR の場合、範囲は 1 ~ 200000 です。GUI の範囲値に関する情報を表示するには、属性のツールチップ アイコンをクリックします。
• Prime Provisioning は、この属性を使用して VPN または VRF オブジェクトを使用するサービス要求が作成されると、デバイス固有の値検証を実行します。
• Multicast Route Limit の値は、IPv4 アドレス ファミリと IPv6 アドレス ファミリの両方で共有されます。
ステップ 10 自動 Rendezvous Point(RP; ランデブー ポイント)リスナー機能をイネーブルにするには、[Enable Auto RP Listener] チェックボックスをオンにします。
(注) IOS XR デバイスの場合、この属性に対してコンフィグレットは生成されません。デフォルトでは、この機能は IOS XR デバイス上で実行されます。
ステップ 11 スタティック RP を設定するには、[Configure Static-RP] チェックボックスをオンにします。
このチェックボックスをオンにすると、PIM スタティック RP の [Edit] オプションがアクティブになります。
ステップ 12 PIM スタティック RP を編集または追加するには、[PIM Static RPs] 領域 で [Edit] をクリックします。
[Edit PIM Static RPs] ウィンドウが表示されます。
ステップ 13 [Edit PIM Static RP] ウィンドウで該当するすべてのフィールドに入力してから、[OK] をクリックします。
データがメイン [Create VPN] ウィンドウに表示されます。
ステップ 14 変更内容を保存してこのマルチキャスト VPN をシステムに追加するには、ウィンドウの下部で [Save] をクリックします。
VPN の固有ルート識別子のイネーブル化
(注) Cisco Prime Provisioning 6.3 では、固有ルート識別子のイネーブル化は、IOS デバイスと IOS XR PE デバイスの両方でサポートされます。IPv6 およびデュアルスタック サービスの場合にもサポートされます。
マルチパス ロード シェアリングのサポートには、VPN(VRF)の各 PE ルータに固有 Route Distinguisher(RD; ルート識別子)が必要です。この目的は、同じ RD が異なるカスタマーに割り当てられないようにすることです。これにより、同じ RD を同じ VRF に使用できます。つまり、PE 内のすべてのサイトが同じ固有 RD を持つことができます。固有 RD 機能はオプションです。これは、グローバル VPN レベルとサービス要求レベルの両方でイネーブルです。VPN の PE ごとに固有 RD を使用できるようにするために、[Create VPN] ウィンドウには属性 [Enable Unique Route Distinguisher] のフィールドが含まれています。
[Enable Unique Route Distinguisher] が選択されている Prime Provisioning を使用して展開された各 VPN は、マルチパス VPN としてマークされます。これにより、各 PE の各 VRF に固有 RD が割り当てられるようになります。すでに展開されている VPN に対してマルチパスをイネーブルにすると、VPN のすべての PE に新規 VRF が作成され、固有 RD が割り当てられます。VPN に対して [Enable Unique Route Distinguisher] が選択されると、この VPN を使用するポリシーまたはサービス要求を設定するときに、[Allocate New Route Distinguisher] 属性および [VRF and RD Overwrite] 属性はディセーブルになります。
固有 RD 機能を使用するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 VPN を作成するときに、[Enable Unique Route Distinguisher] チェックボックスをオンにします。
ステップ 2 後でサービス ポリシーまたはサービス要求を作成するときに、[VRF and VPN Membership] ウィンドウでその VPN を選択します。
[Unique Route Distinguisher] フィールドが表示されます。
ステップ 3 固有 RD 割り当て機能が必要な場合は、[Unique Route Distinguisher] チェックボックスをオンにします。
この機能が MPLS VPN ポリシーおよびサービス要求でどのように使用されるかについての詳細は、「VRF および VPN の情報の定義」を参照してください。
固有ルート識別子を使用した MPLS サービス要求のプロビジョニング
固有ルート識別子(RD)機能は、マルチパス ロード バランシングを実装するために使用します。マルチホーム CE は、使用可能な複数のパス間でロード バランシングを必要とすることがよくあります。フル メッシュ BGP 環境では、PE は特定のプレフィックスへの使用可能なパスをすべて受信するため、ロード バランシングを簡単に実現できます。ただし、サービス プロバイダー コア内にルート リフレクタが存在する場合、PE ルータは複数のパスが存在する場合でも 1 つのルートのみを受信し、ロード バランシングは発生しません。ロード バランシングを実現するには、サービス プロバイダーは各 PE ルータのカスタマー VPN に対して固有 RD 値を実装する必要があります。さらに、必要な数のパスを持つ eiBGP コンフィギュレーション(その間でのロード バランシングが必要)を、サービス プロバイダー環境でイネーブルにする必要があります。図 5-1 に、ロード バランシングの例を示します。
図 5-1 さまざまな RD を使用するロード バランシング
マルチパス ロード シェアリングのサポートには、VPN(VRF)の各 PE ルータに固有 RD が必要です。この目的は、同じ RD が異なるカスタマーに割り当てられないようにすることです。これにより、同じ RD を同じ VRF に使用できます。つまり、PE 内のすべてのサイトが同じ固有 RD を持つことができます。固有 RD 機能はオプションです。これを使用するかどうかをポリシー レベルとサービス要求レベルの両方で指定できます。
これは、グローバル VPN レベルとサービス要求レベルの両方でイネーブルです。
Prime Provisioning は、Prime Provisioning GUI のフィールドとオプションを使用して BGP マルチパス ロード シェアリングをサポートします。次のステップで、これを行う方法の概要を説明します。
ステップ 1 VPN を作成するときに、[Create VPN] ウィンドウで [Enable Unique Route Distinguisher] チェックボックスをオンにします。
詳細については、「VPN の固有ルート識別子のイネーブル化」を参照してください。
ステップ 2 ポリシー([MPLS Policy Editor - VRF and VPN Membership] ウィンドウ)またはサービス要求([MPLS Link Attribute Editor - VRF and VPN] ウィンドウ)の属性を設定するときに、[BGP Multipath Load Sharing] チェックボックスを使用して、BGP マルチパス ロード シェアリングをイネーブルまたはディセーブルにします。
チェックボックスをオンにして BGP マルチパス ロード シェアリングをイネーブルにすると、追加の属性が GUI に表示されます。これらの属性および設定方法の詳細については、「BGP マルチパス ロード シェアリングおよび最大パス設定」を参照してください。
ステップ 3 このポリシーに基づくサービス要求を作成するときに、[MPLS Link Attribute Editor - VRF and VPN] ウィンドウで [Unique Route Distinguisher] チェックボックスをオンにします。
(注) [Unique Route Distinguisher] 属性は動的であり、固有 RD がイネーブルな VPN が選択されている場合にのみ GUI に表示されます。
ステップ 4 サービス要求作成を完了し、サービス要求を保存します。
固有 RD の使用例
次の使用例で、固有 RD 機能の動作を示します。
使用例の詳細:
• VPN/VRF のデフォルト値は次のとおりです。
• 表 5-1 に示されているように、サービス要求は、PE の使用、およびサービス要求作成時の [Unique RD] 属性のイネーブル化またはディセーブル化により作成されます。
さまざまなケースの結果については、表の「結果」列で説明されています。
表 5-1 固有 RD の使用例
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1 |
pe1 |
False |
V24:33 |
この PE をこの vrfName:RD 名で設定したのが初めてであるため、Prime Provisioning はデフォルトの vrfName:RD を使用します。 |
2 |
pe2 |
False |
V24:33 |
Prime Provisioning は、デフォルトの vrfName:RD を使用します。 |
3 |
pe3 |
True |
V25:34 |
[Unique RD] が true であり、異なる PE 上にあるため、Prime Provisioning は新規 vrfName:RD を作成します。この PE(pe3)では、この vrfName:RD は設定されていません。 |
4 |
pe3 |
True |
V25:34 |
Prime Provisioning は SR #3 の vrfName:RD を使用します。これは、PE ルータに新規 RD がすでに存在するためです。 |
5 |
pe2 |
True |
V26:35 |
Prime Provisioning は新規 vrfName:RD を作成します。これは、SR #2 で V24:33 という VRF がすでに設定されていますが、[Unique RD] が true として選択されたのが初めてであるためです。 |
6 |
pe1 |
True |
V27:36 |
Prime Provisioning は新規 vrfName:RD を作成します。これは、SR #1 で V24:33 という VRF がすでに設定されていますが、この PE で [Unique RD] が true として選択されたのが初めてであるためです。 |
7 |
pe1 |
False |
V24:33 |
Prime Provisioning は、SR #1 の場合と同様に、デフォルトの vrfName:RD を使用します。 |
8 |
pe3 |
False |
V24:33 |
Prime Provisioning は、SR #1 の場合と同様に、デフォルトの vrfName:RD を使用します。 |
9 |
pe3 |
True |
V25:34 |
Prime Provisioning は、SR #4 で新規に作成された vrfName:RD を使用します。これは、この PE に対する新規 vrfName:RD がすでに作成されているためです。 |
10 |
pe2 |
True |
V26:35 |
Prime Provisioning は、SR #5 で新規に作成された vrfName:RD を使用します。これは、この PE に対する新規 vrfName:RD がすでに作成されているためです。 |
11 |
pe1 |
True |
V27:36 |
Prime Provisioning は、SR #6 で新規に作成された vrfName:RD を使用します。これは、この PE に対する新規 vrfName:RD がすでに作成されているためです。 |
独立 VRF 管理
この項では、MPLS VPN リンクおよびサービス要求から独立して VRF オブジェクトを作成、展開、および管理する方法を提供する独立 VRF 管理について説明します。展開した VRF オブジェクトは、MPLS VPN リンクにも使用できます。
以前のリリースの Prime Provisioning で使用できた従来の VPN モデルでは、オペレータはまず VPN オブジェクトを作成してから、VPN オブジェクトを MPLS VPN リンクに関連付けていました。必要な VRF 情報は、MPLS VPN リンクをプロビジョニングするときに生成され、展開されます。VRF 情報が削除されるのは、VRF に関連付けられた最後のリンクがデコミッションされた場合だけです。ただし、場合によっては物理リンクから独立してプロビジョニングされた VRF 情報があることが必要な場合があります。Prime Provisioning では、現在、この項で説明する独立 VRF の管理機能を使用してこのシナリオがサポートされています。これにより、MPLS VPN リンクとは関係なく VRF オブジェクトの作成、変更、および削除を実行できるようになります。これには、次のようないくつかの利点があります。
• VRF 情報およびテンプレートは、インターフェイスと関連付けることなく、PE デバイスで直接展開できます。
• VRF 情報は、VRF 向けのリンクなしで存在できます。
• VRF オブジェクトは、リンクに関連付けられている場合でも変更できます。
• Route Target(RT; ルート ターゲット)は、停止せずに追加および削除できます。
物理リンクとは独立して VRF を管理するには、この項の残りの部分で詳細に説明されている次の作業を行う必要があります
• VRF オブジェクトの作成、変更、削除。
• VRF サービス要求と呼ばれる、新しいタイプのサービス要求の作成、変更、展開、デコミッション、および削除。
• サービス ポリシーとサービス要求を介した MPLS VPN リンクを持つ、展開済み VRF オブジェクトの使用。
• 従来の MPLS VPN サービス要求の独立 VRF モデルへの移行。
(注) 従来の Prime Provisioning VRF モデルは、下位互換性を得るために、現在でもサポートされています。MPLS VPN リンクの作成中に、どの VRF モデルを使用するかを選択できます。これについては、この項の後のほうで説明します。
(注) 独立 VRF の関連付けは、MVRFCE ベースのサービス ポリシーとサービス要求ではサポートされていません。
具体的な内容は、次のとおりです。
• 「IOS XR デバイスでの IPv6 のマルチキャスト サポート」
• 「VRF オブジェクトの操作」
• 「VRF サービス要求の操作」
• 「MPLS VPN サービス要求とポリシーでの VRF の使用」
• 「既存の MPLS VPN サービス要求から VRF オブジェクト モデルへの移行」
IOS XR デバイスでの IPv6 のマルチキャスト サポート
リリース 3.7.0 以降を実行している IOS XR PE デバイスの場合、Prime Provisioning を使用して、VRF オブジェクトの作成中にマルチキャストをイネーブルにできます。VRF オブジェクトを作成するとき、IPv4 または IPv6、あるいはその両方に対してマルチキャストをイネーブルにできます。VRF オブジェクトの作成中に IPv6 マルチキャストをイネーブルにした場合は、IPv6 アドレスをスタティック ランデブー ポイント(RP)アドレスとして入力できます。
既存の VRF オブジェクトを変更して IPv4 または IPv6、あるいはその両方に対してマルチキャストをイネーブルにすることもできます。IPv4 マルチキャストがイネーブルの場合、同じ VPN または VRF の IPv4 リンクを含む、展開されたすべてのサービス要求は、[Requested] 状態になります。
さらに、特定の MPLS リンクに対して IPv4、IPv6 またはその両方のマルチキャストをイネーブルにするかどうかを、MPLS サービス要求内で指定できます。
IPv6 マルチキャストがイネーブルの場合、同じ VPN または VRF の IPv6 リンクを含む、展開されたすべてのサービス要求は、[Requested] 状態になります。IPv4 が以前に設定されていて、IPv6 マルチキャストのみが VPN でイネーブルになっている場合、IPv6 リンクを使用するサービス要求のみが [Requested] 状態に移行します。
IPv6 マルチキャストがイネーブルの場合、既存の VRF オブジェクトを変更し、IPv6 スタティック RP アドレスを追加できます。すでに [Deployed] 状態にあるサービス要求は、[Requested] 状態に移行します。
IP アドレシング スキームとして IPv6 Numbered または IPv4+IPv6 Numbered を使用し、またマルチキャストがイネーブルのマルチキャスト VRF を使用するサービス要求にサービス ポリシーまたは MPLS VPN リンクを作成できます。
VRF オブジェクトの操作
この項では、VRF オブジェクトを作成、変更、および削除する方法について説明します。この項の後の項では、VRF オブジェクトがサービス要求でどのように使用されるかについて説明します。
新しい VRF オブジェクトの作成
VRF オブジェクトの作成は、VPN の作成と類似しています。ただし、[Import RT List] や [Export RT List] など、いくつかの追加属性が含まれます。VRF オブジェクトを作成した後、これ以降の項で説明されているように、VRF サービス要求を使用してそれを後でプロビジョニングします。
VRF オブジェクトを作成するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Inventory] > [Logical Inventory] > [VRFs] を選択します。
ステップ 2 [VRFs] ウィンドウで、[Create] をクリックします。
[Create New VRF] ウィンドウが表示されます。
ステップ 3 [Name]:VRF オブジェクトの名前を入力します。
これは単純なテキスト フィールドです。選択した名前を入力します。次の特殊文字は使用しないことをお勧めします(' ` " < > ( ) [ ] { } / \ & ^ !?~ * % = , .+ |)。これにより、特定のデバイスの VRF 名に誤設定が生じる可能性があるためです。
この名前は PE デバイスに直接展開されます。Prime Provisioning で VPN オブジェクトを作成するときに VPN 名に適用可能なすべての検証を VRF 名に適用できます。この属性は必須です。
ステップ 4 [Provider]:この VRF に関連付けられたプロバイダーを選択するには、次の手順を実行します。
a. [Select] をクリックします。
[Select Provider] ダイアログボックスが表示されます。
b. プロバイダーのリストから、適切なプロバイダーを選択し、[Select] をクリックします。
ステップ 5 [Description]:必要に応じて、VRF の説明を入力します。
入力した説明に対する検証は行われません。
ステップ 6 [Route Target(s)]:この VRF のルート ターゲットを選択するには、次の手順を実行します。
a. [Select] をクリックします。
[Select CE Routing Communities] ダイアログボックスが表示されます。
b. リストから適切なルート ターゲットを選択し、[Select] をクリックします。VRF ごとに 1 つのルート ターゲットのみを使用できます。
ステップ 7 [Import RT List]:VRF にインポートする 1 つ以上のルート ターゲット(RT)を入力します。
複数の RT の場合は、カンマ(,)区切りのリストを使用します。RT リストは、たとえば 100:120,100:130,100:140 のようになります。
ステップ 8 [Export RT List]:VRF からエクスポートされる 1 つ以上のルート ターゲット(RT)を入力します。
複数の RT の場合は、カンマ(,)区切りのリストを使用します。
ステップ 9 [Import Route Map]:デバイスに定義したルート マップの名前を入力します。
Prime Provisioning は、VRF のプロビジョニング中にこの名前を検証します。ルート マップが定義されていない場合、Prime Provisioning はエラーを生成します。
ステップ 10 [Export Route Map]:デバイスに定義したルート マップの名前を入力します。
Prime Provisioning は、VRF のプロビジョニング中にこの名前を検証します。ルート マップが定義されていない場合、Prime Provisioning はエラーを生成します。
ステップ 11 [Maximum Routes]:VRF にインポートできるルートの最大数を指定します。
これは、IOS デバイスの場合は 1 ~ 4294967295 の整数値にし、IOS XR デバイスの場合は 32 ~ 2000000 の整数値にします。
ステップ 12 [Threshold]:しきい値を指定します。しきい値は、割合を定義し、これを超えた場合は警告メッセージが生成されます。
これは、1 ~ 100 の整数値です。この属性は、IOS デバイスでは必須ですが、IOS XR デバイスではオプションです。特定のデバイス タイプの検証は、サービス要求の作成中に実行されます。
ステップ 13 [RD Format]:RD(ルート識別子)フォーマットのフォーマットを指定するには、ドロップダウン リストからフォーマット タイプを選択します。
• [RD_AS]:AS(自律システム)フォーマットで RD を指定します。これはデフォルトの選択肢です。
• [RD_IPADDR]:IP アドレス フォーマットで RD を指定します。これは、IOS デバイスと IOS XR PE デバイスでサポートされています。
選択された RD フォーマットによって、次の手順で RD をどのように設定する必要があるかが決まります。
ステップ 14 [RD]: RD(ルート識別子)を(前の手順で選択したフォーマットに従って)手動で指定するか、 [Autopick RD] チェックボックスをオンにして Prime Provisioning が自動的にルート識別子プールから RD を選択するようにします(そのように設定されている場合)。
使用方法に関する注釈:
• この属性は必須です。
• [Autopick RD] チェックボックスをオンにすると、RD のテキスト入力フィールドがディセーブルになります。
• [RD_IPADDR] フォーマットと組み合わせて [Autopick RD] チェックボックスがオンの場合、それぞれのプロバイダーの RD プールから RD の VPN ID が自動で選択されて、RD を形成するためにラベル IP の後尾に付加されます 例:IP:1245。(この値は、VRF オブジェクトが保存されて編集されたときに表示されます)。サービス要求を作成するときは、実際の IP アドレスを選択します。これは、IP アドレス(つまり、ループバック IPv4 アドレス)は異なる PE では異なる可能性があるためです。
• RD_AS フォーマットとともに [Autopick RD] チェックボックスをオンにすると、Prime Provisioning はルート識別子プールから値を選択し、それをこの特定の VRF オブジェクトに割り当てます。
• [Autopick RD] がオフの場合、表示されたテキスト フィールドに([RD Format] 属性に指定されたとおりに)次のフォーマットのいずれかを使用して手動で RD を指定する必要があります。
– RD_AS フォーマットの RD 値は as_number:number の形式にする必要があります。 as_number は AS 番号(2 バイト値)で number は 4 バイトの整数値です。AS 番号は、1 ~ 65,535 の範囲にすることができます。例:100:1254。
– RD_IPADDR の RD 値は ip_address:number の形式にする必要があります。 ip_address は IPv4 アドレスで number は 4 バイトの整数値です。この数値は、1 ~ 65,535 の範囲のみにすることができます。例:10.23.6.5:1245。
• RD 値を IP アドレス形式で手動で指定した場合、オペレータはさまざまな PE にわたって VRF を展開する必要があります。
• RD フォーマットの検証は、[RD Format] 属性に設定されている RD フォーマットに基づいて実行されます。
• 新しい RD フォーマットの検証以外、PE との関連付けを検証するための確認はされません。
• VRF オブジェクトが展開されていない場合のみ、Prime Provisioning で既存の VRF オブジェクトを新しい RD フォーマットで変更できます。
• 次の Prime Provisioning テンプレート変数は RD フォーマットをサポートしています。
– RD_FORMAT
– RD_IPADDRESS
ステップ 15 [OSPF Domain ID]:OSPF ドメイン ID を 10 進形式で入力します。
使用方法に関する注釈:
• 値を 10 進形式で入力します。[Hex value:] フィールドは、対応する 16 進数値を表示する編集不可のテキスト フィールドです。この 16 進数値は、実際にデバイスに表示される値です。
• OSPF ドメイン ID はいつでも変更できます。展開済みの MPLS サービス要求に関連付けられ、[Use VRF/VPN Domain ID] 属性がイネーブルになっている VRF の OSPF ドメイン ID を変更しようとすると、これらのサービス要求は [Requested] 状態に移行します。Prime Provisioning では、この VRF オブジェクトを使用するサービス要求のリストを使用して、それらを展開できます。
• OSPF ドメイン ID プロパティは VRF サービス要求に影響を及ぼしません。また、OSPF ドメイン ID に関連する設定が VRF サービス要求で展開されることはありません。
• OSPF ドメイン ID は、IOS XR デバイスでのみサポートされます。IOS デバイスの場合、OSPF ドメイン ID を指定して VRF オブジェクトを使用すると、Prime Provisioning はこの属性を無視します。
• [OSPF Domain ID] 属性は、ルートの再配布元の OSPF ドメインを一意に識別します。このドメイン ID は、カスタマーごとに固有である必要があります。IOS デバイスの場合、IOS がプロセスごとに 1 つの VRF だけを許可するために、デフォルト動作では OSPF プロセス ID を OSPF ドメイン ID と見なします。IOS XR は、プロセスごとに複数の VRF をサポートしています。このため、IOS XR デバイスの場合、各 VRF に対して固有の OSPF ドメイン ID を明示的に設定する必要があります。OSPF プロセスごとに 1 つの VRF を設定することはできますが、これはスケーラブルなソリューションではありません。
• 詳細については、「OSPF プロトコルの選択」の [OSPF Domain ID] 属性の説明を参照してください。
ステップ 16 [Enable IPv4 Multicast] または [Enable IPv6 Multicast]:これらのチェックボックスの 1 つまたは両方をオンにして、マルチキャスト VRF をイネーブルにします。
このチェックボックスの下にあるマルチキャスト属性を使用できます。マルチキャスト属性の設定方法詳細については、「IP マルチキャスト VPN の作成」を参照してください。
(注) この属性は、MVRFCE ポリシーとサービス要求で使用する場合はサポートされません。
(注) [Enable IPv6 Multicast] は、IOS デバイスおよび IOS 6VPE デバイスではサポートされません。
(注) マルチキャストがイネーブルの場合は、ルート ターゲットは必須です。
(注) MDT MTU 属性の場合:IOS デバイスの場合の範囲は 576~18010 です。IOS XR デバイスの範囲は 1401~65535 です。特定のデバイス タイプの検証は、サービス要求の作成中に実行されます。
ステップ 17 この VPF オブジェクトの設定が終了したら、[Save] をクリックします。
Prime Provisioning は選択した属性に基づいて、新しい VRF オブジェクトを作成します。新しい VRF は、ウィンドウの [VRF Name] 列に一覧表示されます。
VRF オブジェクトのコピー
既存の VRF オブジェクトを新しいオブジェクトの基盤として使用できます。これを行うには、VRF オブジェクトをコピーし、コピーの名前を変更して、(任意で)属性を変更します。
既存の VRF オブジェクトをコピーするには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Inventory] > [Logical Inventory] > [VRFs] を選択します。
[VRFs] ウィンドウが表示されます。
(注) この例では、VRF オブジェクトがすでに作成されていることを想定しています。VRF オブジェクトの作成方法については、「新しい VRF オブジェクトの作成」を参照してください。
ステップ 2 VRF オブジェクトのチェックボックスをオンにして、既存の VRF オブジェクト(たとえば、VRF_1)を選択します。
VRF オブジェクトを選択すると、[Edit]、[Copy]、および [Delete] ボタンがアクティブになります。
ステップ 3 VRF オブジェクトをコピーするには、[Copy] ボタンをクリックします。
コピー対象の VRF オブジェクトから、属性フィールドに値が取り込まれます。
ステップ 4 [Name] フィールドの名前を変更して、新しい VRF オブジェクトの名前を指定します。
ステップ 5 必要に応じて他の属性を [Create VRF] ウィンドウで編集します。
(注) VRF のコピー機能によって、ルート識別子(RD)、デフォルトの MDT アドレス、およびデータ MDT サブネットを除く、親のすべての属性がコピーされます。RD は常に自動選択に設定されます([Autopick RD] チェックボックスはデフォルトでオンになります)。親 VRF に自動選択が設定されている場合、コピー機能によって作成された VRF オブジェクトに伝送されます。
ステップ 6 編集が完了したら、[Save] ボタンをクリックします。
[VRF Management] ウィンドウが新しい VRF オブジェクトとともに表示されます。
ステップ 7 VRF オブジェクトのコピー操作は完了です。
Prime Provisioning リポジトリでの VRF オブジェクトの検索
すべての VRF オブジェクトは Prime Provisioning のリポジトリに格納されます。Prime Provisioning GUI で [Inventory] > [Logical Inventory] > [VRF] を選択して [VRF Management] ウィンドウにアクセスすると、VRF オブジェクトを表示できます。[matching] フィールドとともに [Show VRF with] ドロップダウン リストを使用すると、VRF オブジェクトを検索できます。[Show VRF with] ドロップダウン リストを使用して、次の属性を検索し、VRF オブジェクトを表示できます。
• VRF Name
• Provider
• Route Distinguisher
• Route Target
(注) 検索では大文字と小文字は区別されません。また、ワイルドカード(*)検索がサポートされています。
展開していない VRF オブジェクトの変更
VRF オブジェクトは個別に(Single-VRF 編集)またはバッチ モード(マルチ VRF 編集)で変更できます。この項では、VRF サービス要求によってまだ展開していないか、MPLS VPN リンクに関連付けられていない VRF オブジェクトを変更するための基本的な手順について説明します。「展開した VRF オブジェクトの変更」に説明されているように、展開された VRF を変更する場合に考慮すべき特別な項目がいくつかあります。
Single-VRF 編集モード
VRF オブジェクトを編集するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Inventory] > [Logical Inventory] > [VRF] を選択して、Prime Provisioning リポジトリに VRF オブジェクトをリストします。
[VRFs] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 編集する VRF を選択し、[Edit] ボタンをクリックします。
ステップ 3 編集する属性を更新します。
ステップ 4 [Save] をクリックして編集内容を保存します。
Multi-VRF 編集モード
Multi-VRF 編集機能を使用して、複数の VRF で共通の属性を変更できます。たとえば、Multi - VRF 編集は複数の VRF でルート ターゲットを追加または削除する場合に役立ちます。
複数の VRF オブジェクトを同時に編集するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Inventory] > [Logical Inventory] > [VRFs] を選択して、Prime Provisioning リポジトリに VRF オブジェクトをリストします。
[VRFs] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 編集する VRF を選択し、[Edit] ボタンをクリックします。
[Edit Multiple VRFs] ウィンドウが表示されます。
[Edit VRFs] ウィンドウは [Create VRF] ウィンドウや [Edit VRF] ウィンドウに似ています。ただし、[VRF Details] フィールドが追加されており、RT のインポートとエクスポート フィールドのレイアウトが異なります。また、Multi-VRF 編集モードでは、一部の属性を編集できません。
ステップ 3 編集した VRF の詳細を表示するには、[VRF Details] 行で [Attributes] リンクをクリックします。
[VRF Details] ウィンドウが表示されます。これには、編集された VRF がリストされ、VRF ごとに次の属性が表示されます。
• Name
• Provider
• Route Target
• Import Route Map
• Export Route Map
• Import Route Target
• Export Route Target
• MultiCast IPv4
• MultiCast IPv6
ステップ 4 インポートまたはエクスポート ルート マップを追加または削除するには、表示されたフィールドに目的の値を入力します。
各フィールドには複数の RT を入力できます。複数の RT の場合は、カンマ(,)区切りのリストを使用します。
ステップ 5 必要に応じて、[Route Target(s)]、[Import Route Map]、[Export Route Map]、および [Multicast Attributes] の値を更新します。
(注) [Provider] 属性を Multi-VRF 編集モードで編集することはできません。
ステップ 6 編集内容を保存するには、[Save] をクリックします。
展開した VRF オブジェクトの変更
VRF サービス要求を介して PE デバイスで VRF オブジェクトを展開した後は(「VRF サービス要求の展開」を参照)、VRF オブジェクトの変更時に注意するべき特別な考慮事項がいくつかあります。
• VRF オブジェクトは、複数のリンクまたは VRF サービス要求、あるいはその両方に関連付けられている可能性があります。
• 従来の VPN オブジェクトとは異なり、複数の VRF サービス要求によって参照されていても VRF オブジェクトを変更できます。
• VRF オブジェクトを展開した後、[VRF Name]、[Provider]、および [RD] 属性を変更することはできません。
(注) [RD] 属性は、IOS 12.0(32)SY 以上を実行する PE デバイスに VRF サービス要求を展開した場合は変更できます。
展開した VRF オブジェクトを変更するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 展開した VRF オブジェクトの変更を試みると、[Affected Jobs] ウィンドウが表示されます。
変更された VRF オブジェクトに関連付けられた、影響を受ける VRF サービス要求がウィンドウに表示されます。各 VRF サービス要求の [Job ID]、[SR ID]、[Link ID]、[VRF Name]、および [Description] 情報が一覧表示されます。
ステップ 2 VRF サービス要求の詳細を表示するには、[Job ID] リンクをクリックします。
[Service Request Details] ウィンドウが表示されます。
ステップ 3 必要に応じて、サービス要求の詳細を確認します。
ステップ 4 次のいずれかの操作を実行します。
a. [Save] をクリックして VRF オブジェクトを保存し、影響を受けるすべての VRF サービス要求を [Requested] 状態に移行します。
b. [Save and Deploy] をクリックして VRF オブジェクトを保存し、影響を受けるすべての VRF サービス要求を [Requested] 状態に移行し、すべての VRF サービス要求の即時展開をスケジュール設定します。
c. 操作をキャンセルするには [Cancel] をクリックし、[Edit VRFs] ウィンドウに戻ります。
VRF オブジェクトの削除
Prime Provisioning リポジトリから VRF オブジェクトを削除するには、次の手順を実行します。
(注) 1 つ以上の VRF オブジェクトが VRF サービス要求によってまだ使用されている場合には、前もって実行する必要のあるステップがあります。これについては、次の手順の後にある注釈で説明します。
ステップ 1 [Inventory] > [Logical Inventory] > [VRF] を選択して、Prime Provisioning リポジトリに VRF オブジェクトをリストします。
[VRFs] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 削除する VRF を選択し、[Delete] ボタンをクリックします。
ステップ 3 [Delete] をクリックして確認します。
VRF オブジェクトが使用中でない場合は、選択した VRF オブジェクトは削除されます。
VRF サービス要求に関連付けられた VRF オブジェクトの削除
VRF オブジェクトは、VRF サービス要求に関連付けられている場合、削除できません。削除しようとすると、「Delete VRF Failed」メッセージが [Status] ウィンドウに表示されます。この場合、VRF オブジェクトを削除するには、最初に関連する VRF サービス要求をすべてデコミッション、展開、および削除する必要があります。エラー メッセージ提供される情報を使用して、削除する VRF オブジェクトに関連する VRF サービス要求およびリンクを識別します。
VRF サービス要求の操作
保存された VRF オブジェクトは、VRF サービス要求という名前の特殊なタイプのサービス要求を介してプロバイダー エッジ(PE)デバイスに展開されます。
VRF サービス要求の概要
VRF サービス要求では、物理インターフェイスを選択せずに、VRF オブジェクトをルータに設定できます。各 VRF サービス要求は、1 つ以上のリンクで構成されています。各リンクは次の要素で構成されています。
• 1 つの VRF オブジェクト
• 1 つの PE オブジェクト
• 1 つのテンプレート(任意)
また、VRF サービス要求はカスタマーに関連付けられています。
(注) 通常の MPLS サービス要求と VRF サービス要求の重要な違いは、VRF サービス要求には必要なサービス ポリシーがないことです。そのため、VRF サービス要求はサービス ポリシーに関連付けられません。
VRF サービス要求の状態は、「サービス拡張」で説明されているように、通常の Prime Provisioning サービス要求の状態遷移に従います。
VRF サービス要求の定義
VRF サービス要求を定義するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Operate] > [Service Requests] > [VRF] を選択して、[VRF Service Requests] ウィンドウにアクセスします。
[VRFs] ウィンドウが表示されます。
(注) 必要に応じて、[Add Link] ボタンをクリックして、リンク情報を設定するための行を作成します。
このウィンドウを使用して、VRF オブジェクト、PE デバイス、およびオプション テンプレートでそれぞれ構成されている 1 つ以上のリンクを設定することで、VRF サービス要求を定義することができます。また、リンクごとにアドレス スキームも指定します。ルート識別子(RD)値を表示できます。場合によってはそれを設定できます。これは、VRF オブジェクトを作成する場合に RD 形式と RD がどのように指定されているかによって異なります。PE デバイスと VRF オブジェクトの任意の組み合わせを指定して、任意の数のリンクを展開できます。注目すべき重要なポイントは、ルータの物理インターフェイスを選択する必要がないことです。
リンクを設定するには、次の手順を実行します。
ステップ 2 [Customer] 属性の横にあるリンクをクリックして、VRF サービス要求のカスタマーを設定します。
[Select Customer] ウィンドウが表示されます。目的のカスタマーを選択し、[Select] ボタンをクリックします。この属性はオプションです。
ステップ 3 [Select VRF] リンクをクリックして、Prime Provisioning リポジトリから VRF オブジェクトを選択します。
[Select Independent VRF] ウィンドウが表示されます。
ステップ 4 オプション ボタンをクリックし、[Select] ボタンをクリックして、VRF オブジェクトを選択します。
必要に応じて、[Show VRFs with] および [matching] フィールドを使用して、[VRF Name]、[Provider]、[Route Distinguisher]、または [Route Target] で検索することによって表示する VRF オブジェクトを制限できます。
(注) Prime Provisioning リポジトリに VRF オブジェクトを追加する方法については、「新しい VRF オブジェクトの作成」を参照してください。
ステップ 5 リンク用の PE デバイスを選択するには、[Select PE] リンクをクリックします。
[Select PE Device] ウィンドウが表示されます。
ステップ 6 オプション ボタンをクリックし、[Select] ボタンをクリックして、PE を選択します。
必要に応じて、[Show PEs with] および [matching] フィールドを使用して、表示する PE デバイスを制限できます。
このステップでは、ステップ 4 および 5 で選択した VRF オブジェクトをいずれの PE デバイスに展開するかを指定します。
(注) VRF オブジェクトおよび PE デバイスは同じプロバイダーに属している必要があります。このため、Prime Provisioning では、表示する PE のリストをリンクに対して選択した VRF オブジェクト内で指定したのと同じプロバイダーの PE に制限します。
PE を選択した後、[RD IP Address Value] 列にメッセージが表示されます。場合によっては、IP アドレスを入力するためのテキスト フィールドが表示されます。これは、次の手順で説明します。
ステップ 7 リンクに関連付けられるテンプレート データ ファイルを選択するには、[Add Template] リンクをクリックします。
[Add/Remove Templates] ウィンドウが表示されます。これは、データ ファイルを選択し、末尾や先頭への追加などの操作の指定を行うための標準的な Prime Provisioning ウィンドウです。Prime Provisioning でのテンプレートの操作の詳細については、 を参照してください。[Add/Remove Templates] ウィンドウ使用の詳細については、を参照してください。
ステップ 8 リンクの [Address Family] ドロップダウン リストから適切な項目を選択して、アドレス スキームを指定します。
選択できる基準は、次のとおりです。
• IPv4
• IPv6
• IPv4 および IPv6
IPv4 および IPv6 オプションを使用すると、VRF オブジェクトが IPv4 と IPv6 の両方の設定を使用して展開されます。
ステップ 9 設定上適切であれば、RD IP アドレスを [RD IP Address Value] 列のテキスト フィールドに入力します。また、[Select_Loopback] リンクをクリックして、サービス要求で使用される PE デバイスのループバック IP アドレスを選択できます。
使用方法に関する注釈:
• [RD IP Address Value] フィールドの内容と振る舞いは、次のように、サービス要求で使用されている VRF オブジェクトに RD フォーマットと RD 属性がどのように指定されていたかによって異なります。
– VRF オブジェクトで RD フォーマットが RD_IPADDR のように設定されており、RD 属性に対して自動選択がオンになっている場合、[RD IP Address Value] 列には手動で RD IP アドレス値を入力するテキスト フィールドが表示されます。あるいは、サービス要求で使用される PE デバイスのループバック IP アドレスを選択することもできます。RD は、各プロバイダーの RD プールから選択した VPN ID にこの IP アドレスを追加することで形成されます。入力した IP アドレスは、 Prime Provisioning によって検証されます。基本的な IPv4 アドレスが使用できます。ネットワーク プレフィックスは許可されません。
– VRF オブジェクトで RD フォーマットが RD_IPADDR のように設定されており、ユーザが手動で RD 属性の RD IP アドレスを入力した場合、[RD IP Address Value] 列に「RD IP Address Manual」と表示されます。この場合、IP アドレスを入力しないでください。
– VRF オブジェクトで RD フォーマットが RD_AS のように設定されており、RD 属性に対して自動選択がオンになっていたか、値が手動で入力された場合、[RD IP Address Value] 列に「RD AS Format」と表示されます。これらのいずれの場合でも値は入力しません。
• テキスト フィールドに入力した IP アドレスを使用する RD を使用して VRF サービス要求を展開すると、[RD IP Address Value] フィールドはディセーブルになり変更できません。[RD IP Address Value] を変更する必要がある場合は、VRF サービス要求をデコミッション、削除、および再展開する必要があります。
ステップ 10 VRF サービス要求に追加リンクを設定する場合、[Add Link] ボタンをクリックし、リンクごとにステップ 4 からステップ 9 までを繰り返します。
ステップ 11 VRF サービス要求のリンクの設定が完了したら、[Save] をクリックして VRF サービス要求を保存します。
[Service Requests] ウィンドウが表示され、[Job ID]、[State]、[Type]、および他の属性が表示された VRF サービス要求が表示されます。VRF サービス要求の初期状態は、[Requested] です。
ステップ 12 VRF サービス要求を展開するには、「VRF サービス要求の展開」を参照してください。
VRF サービス要求の展開
VRF サービス要求を展開するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Service Requests] ウィンドウで、展開する VRF サービス要求を選択します。
ステップ 2 [Deploy] ボタンをクリックして、ドロップダウン リストから [Deploy] を選択します。
[Deploy Service Request task] ウィンドウが表示されます。
ステップ 3 タスク パラメータを目的の値に設定し、[Save] ボタンをクリックします。
展開タスクをすぐに開始するには、デフォルトをそのまま使用し、[Save] をクリックします。[Service Request] ウィンドウが再表示され、VRF サービス要求が [Deployed] 状態に移行します。
展開した VRF サービス要求の状態を確認する方法のステップについては、「IOS から IOS XR への PE デバイスの移行」およびを参照してください。
VRF サービス要求の変更
VRF サービス要求のリンクを追加するか、既存のリンク属性を変更するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Operate] > [Service Requests] > [Service Request Manager] を選択して、[Service Request Manager] ウィンドウにアクセスします。
ステップ 2 [Service Requests] ウィンドウで VRF サービス要求を選択し、[Edit] をクリックします。
[VRF Service Request Editor] ウィンドウが表示されます。
ステップ 3 必要に応じて VRF サービス要求の属性を変更します。
(注) どの MPLS VPN リンクにも関連付けられていない VRF サービス要求のリンクのみを変更できます。MPLS VPN リンクに関連付けられている VRF のサービス要求のリンクを変更しようとすると、Prime Provisioning は VRF サービス要求の保存中にエラーを出します。
ステップ 4 [Save] をクリックして編集内容を保存します。
VRF サービス要求のデコミッションと削除
VRF サービス要求は、Prime Provisioning の他のサービス要求と同じようにデコミッションおよび削除されます。
(注) MPLS サービス要求で参照されている VRF オブジェクトを持つ VRF サービス要求に何らかのリンクが存在する場合、VRF サービス要求のデコミッションは行えません。
VRF サービス要求をデコミッションするには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Operate] > [Service Requests] > [Service Request Manager] を選択して、[Service Requests Manager] ウィンドウにアクセスします。
ステップ 2 [Service Requests] ウィンドウで VRF サービス要求を選択し、[Decommission] ボタンをクリックします。
[Confirm Request] ウィンドウが表示されます。
ステップ 3 [OK] をクリックして確定します。
[Service Request] ウィンドウが表示され、[DELETE] 操作タイプの VRF サービス要求が表示されます。
ステップ 4 [DELETE] 操作タイプのサービス要求を展開して、サービス要求が正常にデコミッションされるようにします。
VRF サービス要求の VRF オブジェクト名での検索
VRF オブジェクト名で Prime Provisioning リポジトリ内の VRF サービス要求を検索および表示するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Operate] > [Service Requests] > [Service Request Manager] を選択して、[Service Requests Manager] ウィンドウにアクセスします。
ステップ 2 [Show Services with] ドロップダウン リストで [VRF Object Name] を選択します。
ステップ 3 必要に応じて、[matching] および [of Type] フィールドを設定します。
VRF サービス要求のみを検索するには、[of Type] フィールドで [VRF] を選択します。
ステップ 4 [Find] をクリックして、指定した VRF オブジェクト名を持つサービス要求を検索します。
展開された VRF サービス要求によって生成されたコンフィグレットの表示
展開された VRF サービス要求によって生成されたコンフィグレットを表示するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Operate] > [Service Requests] > [Service Request Manager] を選択して、使用可能なサービス要求を表示します。
ステップ 2 該当するチェックボックスをオンにして、関連付けられたコンフィグレットを表示する VRF サービス要求を選択します。
ステップ 3 [Details] ボタンをクリックします。
[Service Request Details] ウィンドウが表示されます。
ステップ 4 [Configlets] ボタンをクリックします。
[Service Request Configlets] ウィンドウが表示されます。このウィンドウには、コンフィグレットが生成されたデバイスのリストが表示されます。
ステップ 5 デバイスに対して生成されたコンフィグレットを表示するには、デバイスを選択し、[View Configlet] ボタンをクリックします。
デフォルトでは、直近で生成されたコンフィグレットが表示されます。
(注) コンフィグレットが IOS XR デバイスで展開される場合は、コンフィグレットを XML または CLI フォーマット、あるいはその両方のフォーマットで表示するオプションがあります。この振る舞いについての詳細は、を参照してください。
ステップ 6 必要に応じて、作成時間に基づいてデバイスのコンフィグレットを表示できます。サービス要求に対してコンフィグレットが生成された時間に基づいて特定のコンフィグレットを表示するには、[Create Time] リストで目的の作成時間を選択します。
ステップ 7 VRF コンフィグレット データの表示が完了したら、[OK] をクリックします。
MPLS VPN サービス要求とポリシーでの VRF の使用
すでに展開された VRF オブジェクトは、MPLS VPN サービス要求およびサービス ポリシー内で使用できます。
(注) 独立 VRF の関連付けは、MVRFCE ベースのサービス ポリシーとサービス要求ではサポートされていません。
VRF オブジェクト、サービス要求、および PE デバイスの関係
図 5-2 に、VRF オブジェクト、MPLS サービス要求、VRF サービス要求、および PE デバイス間の関係を示します。次の手順で説明する概念を理解するために、この図を参照してください。
図 5-2 VRF オブジェクト、VRF サービス要求、MPLS VPN サービス要求、および PE
MPLS VPN サービス要求内への VRF オブジェクトの指定
VRF オブジェクトは、MPLS VPN サービス要求の作成中に VRF および VPN 属性を設定するときに選択できます。この段階で、VPN 属性を個々に設定するか(IP Solution Center の以前のリリースと同様)、既存の VRF オブジェクトを使用することができます。後者の場合、VPN および VRF のデータが VRF オブジェクトから MPLS VPN リンクに「継承」されます。VRF オブジェクトは、展開されない場合と、展開される場合があります。VRF オブジェクトが展開されない場合、Prime Provisioning はそれを自動的に展開します。MPLS VPN サービス要求での VRF オブジェクトの機能の詳細については、「MPLS サービス要求で VRF オブジェクトを使用する際の注意事項」を参照してください。
VRF オブジェクトを使用して MPLS VPN サービス要求を作成するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 既存の MPLS VPN サービス要求を作成または使用して、VRF および VPN 属性を定義する時点までワークフローに従う必要があります。これは、[MPLS Link Editor - VRF and VPN] ウィンドウで実行します。
(注) MPLS VPN サービス要求ワークフロー内でこのウィンドウに到達する方法については、このマニュアルの関連する項を必要に応じて参照してください。
ステップ 2 この MPLS VPN リンクで VRF オブジェクトを使用しない場合は、[Use VRF Object] をオフのままにします。
この場合、MPLS サービス要求で通常行うように VPN に対して属性を設定します。このステップについては、このマニュアルの他の項で説明します。
ステップ 3 MPLS VPN リンクで VRF オブジェクトを使用するには、[Use VRF Object] チェックボックスをオンにします。
非表示の [BGP Multipath Load Sharing] を除く、VPN および VRF の標準属性すべておよび [VRF Object] 属性が表示されます。
ステップ 4 VRF オブジェクトを選択するには、[VRF Object] 属性の右側にある [Select] ボタンをクリックします。
[Select Independent VRF] ウィンドウが表示されます。
[Select Independent VRF] ウィンドウには、PE で展開された VRF オブジェクトすべてがその RD 値、プロバイダーおよび CERC 情報とともに一覧表示されます。
ステップ 5 一意のルート識別子機能をイネーブルにするには、[Unique RD] チェックボックスをオンにします。
(注) [Unique RD] 機能では、MPLS サービス要求ごとに 1 つの MPLS VPN リンクに制限されています。[Unique RD] オプションを選択する場合は、サービス要求に 1 つの MPLS VPN リンクだけが存在するようにします。
固有 RD 機能をイネーブルにする場合は、次の使用例のシナリオに留意してください。
• 選択した VRF がいずれのデバイスでも展開されていない場合は、VRF サービス要求が選択した VRF および PE デバイスに対して作成されます。
• 選択した VRF がその PE デバイスでは展開されていないが、異なる PE デバイスで展開されている場合は、新しい VRF オブジェクト(選択した VRF のコピー)が作成され、VRF サービス要求が新しく作成された VRF および PE デバイスに対して作成されます。
• 選択した VRF が PE デバイスだけで展開されている場合は、何も実行されません。この場合、自動で一意になります。
• 選択した VRF が PE デバイスおよび他のいくつかのデバイスでも展開されている場合は、VRF オブジェクトの新しいコピーが更新された名前で作成され、VRF サービス要求が新しく作成された VRF および PE デバイスに対して作成されます。
• 名前は同じでも RD が異なる 2 つの VRF を作成することができます。
ステップ 6 目的の VRF オブジェクトを選択し、[Select] ボタンをクリックします。
(注) その後の Prime Provisioning による VRF オブジェクト選択の管理方法については、この手順の後の「MPLS サービス要求で VRF オブジェクトを使用する際の注意事項」を参照してください。
ステップ 7 [Select] ボタンをクリックして、VRF オブジェクトの選択を確認し、[MPLS Link Editor - VRF and VPN] ウィンドウに戻ります。
ステップ 8 BGP マルチパス ロード シェアリングを設定するには、[BGP Multipath Load Sharing] チェックボックスをオンにします。
追加属性の設定については、「BGP マルチパス ロード シェアリングおよび最大パス設定」を参照してください。
(注) [Force Modify Shared Multipath Attributes] 属性を使用して、他のリンクによって使用される共有 VRF 属性の強制変更をイネーブルにします。このフィールドは持続されません。
ステップ 9 テンプレートまたはデータ ファイルをサービス要求に関連付ける場合は、[Next] ボタンをクリックします。
[Template Association] ウィンドウが表示されます。このウィンドウでは、デバイスの [Template/Data File] 列で [Add] ボタンをクリックして、テンプレートとデータ ファイルをデバイスに関連付けることができます。[Add] ボタンをクリックすると、[Add/Remove Templates] ウィンドウが表示されます。テンプレートをサービス要求に関連付ける手順、およびこの機能のこのウィンドウでの使用方法については、 を参照してください。サービス要求のテンプレートおよびデータ ファイルの設定が完了したら、[Template Association] ウィンドウで [Finish] をクリックしてこのウィンドウを閉じて [Service Request Editor] ウィンドウに戻ります。
ステップ 10 テンプレートを追加しなかった場合は、[MPLS Link Editor - VRF and VPN] ウィンドウで [Finish] をクリックします。
[MPLS Service Request Editor] ウィンドウが表示されます。
ステップ 11 [Save] ボタンをクリックして、VRF オブジェクトを使用した MPLS VPN サービス要求の作成を完了します。
[Service Requests] ウィンドウが表示され、サービス要求が [Requested] 状態になり展開可能になっていることを示します。
MPLS サービス要求で VRF オブジェクトを使用する際の注意事項
VRF オブジェクトを MPLS VPN サービス要求で使用する場合は、次の点に注意してください。
• 選択した VRF オブジェクトが PE デバイスで展開されていない場合は、Prime Provisioning は新しい VRF サービス要求を選択した VRF オブジェクトおよび PE デバイスで作成し、現在の MPLS VPN サービス要求展開プロセスの一部として展開します。
• MPL VPN サービス要求で選択した VRF オブジェクトが PE デバイスに展開されていないが、VRF サービス要求が [Requested] 状態または何らかの障害状態にある場合、Prime Provisioning は MPLS VPN サービス要求の一部として VRF サービス要求を展開しようとします。
• VRF サービス要求が作成された MPLS VPN サービス要求をデコミッションする場合、Prime Provisioning は VRF サービス要求を自動的には削除しません。コンフィギュレーションをデバイスから削除するために、ユーザはこのような VRF サービス要求をデコミッションして展開する必要があります。
• VRF コンフィギュレーションが選択されたとき、VRF 関連の情報はデバイスにプロビジョニングされません。VRF 名は、インターフェイスでの ip vrf forwarding や BGP、OSPF、EIGRP でのアドレス ファミリ コンフィギュレーションなどすべての MPLS VPN コンフィギュレーション コマンドで使用されます。
VRF オブジェクト名による MPLS VPN サービス要求の検索
VRF オブジェクト名で Prime Provisioning リポジトリ内の VRF サービス要求を検索および表示するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Operate] > [Service Requests] > [Service Request Manager] を選択して、[Service Requests Manager] ウィンドウにアクセスします。
ステップ 2 [of Type] ドロップダウン リストで [VRF] を選択します。
ステップ 3 必要に応じて、[matching] および [of Type] フィールドを設定します。
MPLS VPN サービス要求だけを検索するには、[of Type] フィールドで [MPLS VPN] を選択します。
ステップ 4 [Find] ボタンをクリックして、指定した VRF オブジェクト名に関連付けられている MPLS VPN サービス要求を検索します。
MPLS VPN サービス ポリシー内への VRF オブジェクトの指定
MPLS VPN ポリシーの定義中に、VRF オブジェクトを選択できます。これは、[MPLS Policy Editor - VRF and VPN Membership] ウィンドウでの MPLS VPN ポリシー ワークフロー中に実行されます。
[VRF Object] 属性を使用する手順は、「MPLS VPN サービス要求内への VRF オブジェクトの指定」で説明した手順と似ています。これらの属性の使用の詳細については、該当する項を参照してください。
MPLS ポリシーに VRF オブジェクトを選択する場合は、このポリシーを使用する MPLS VPN サービス要求によって VRF オブジェクトはその後使用されます。標準の Prime Provisioning ポリシー使用に従って、[VRF Object] 属性の隣にある [Editable] チェックボックスをオンにして、ポリシーに基づいたサービス要求がポリシーに指定された同じ VRF オブジェクトを確実に使用するようにします。
(注) ポリシーに独立 VRF オブジェクト機能を使用していない場合は、[MPLS Policy Editor - VRF and VPN Membership] ウィンドウにある VRF および VPN 属性を設定する必要があります。詳細については、「VRF および VPN の情報の定義」を参照してください。
既存の MPLS VPN サービス要求から VRF オブジェクト モデルへの移行
Prime Provisioning には、従来の MPLS VPN サービス要求を独立 VRF モデルに移行するための移行スクリプトがあります。移行スクリプトでは、1 つ以上の MPLS VPN サービス要求 ID 番号を入力として受け入れて、各サービス要求に対して適切な VRF オブジェクトおよび VRF サービス要求を作成します。このスクリプトは $PRIMEP_HOME/bin ディレクトリにあります。スクリプトおよびその構文は、次のとおりです。
runMplsSRMigration srid1 [ srid2 ] [ srid3 ] ...
[ srid1 ] は最初の MPLS VPN サービス要求 ID であり、[ srid2 ] は 2 番目のサービス要求です。以降同様に続きます。
Prime Provisioning は、スクリプトに渡された各 MPLS VPN サービス要求に対して次のタスクを実行します。
• サービス要求に対して定義した VPN および VRF 属性に基づいて VRF オブジェクトを作成します。
• すべての VPN プロパティを VRF オブジェクトにコピーします。
• MPLS VPN リンクで選択した VRF オブジェクトおよび PE で VRF サービス要求を作成します。
• VRF オブジェクトを指すように MPLS VPN リンクを変更します。
• VRF サービス要求および MPLS サービス要求でコンフィギュレーション監査を実行して、移行の妥当性を確認します。
MPLS VPN での IPv6 および 6VPE サポート
この項では、IPv6 の概要と、MPLS VPN での 6VPE のサポートを説明します。
(注) Prime Provisioning GUI で MPLS VPN 機能がどのように実装およびサポートされているかについては、提供されている参照に示されているように、このマニュアルの該当する項を参照してください。
IPv6 および 6VPE の概要
Prime Provisioning MPLS VPN 管理アプリケーションは、Prime Provisioning Layer 3 VPN サービスの IPv6 VPN および 6VPE をプロビジョニングするために、IOS および IOS XR を実行しているシスコ デバイスの設定および管理をサポートしています。
(注) IOS および IOS XR バージョン、および IPv6 をサポートしているハードウェア プラットフォームの最新情報については、『Cisco Prime Provisioning 6.3 Release Notes』 を参照してください。
ここでは、IPv6 および 6VPE テクノロジーの概要について説明します。Prime Provisioning がどのように IPv6 をサポートしているかについての概要は、「IPv6 および 6VPE の MPLS VPN サポート」を参照してください。
Internet Protocol Version 6(IPv6)
IPv6 は、世界中で広く展開され、使用されているインターネット プロトコルである IPv4 に代わるものとして設計された IP プロトコルの一種です。IPv6 はネットワーク アドレスのビット数を 32 ビット(IPv4 の場合)から 128 ビットに 4 倍に増やすか、およそ 3.4 x 10 38 のアドレス可能なノードにします。これにより、世界中のすべてのネットワーク デバイスにグローバルに一意な IP アドレスを十分に確保することができます。シスコは、IPv6 を Cisco IOS および IOS XR ソフトウェアに導入しています。つまり、現在のシスコ ベースのネットワークでは IPv6 を使用でき、IPv4 と IPv6 の間の共存と並列処理を行えることから、ネットワーク管理者は必要に応じて IPv6 を設定できるようになります。多くの人は IPv6 をより大規模なグローバル インターネットを構築するための 1 つの方法と見なしていますが、IPv6 を使用しても、イントラネットおよび他の同様のアプリケーション用に VPN を作成しなくて済むわけではありません。
IPv6 over MPLS バックボーンを展開するために、さまざまな展開方法を使用できます。現在、サービス プロバイダーは現在の IPv4 MPLS バックボーンに変更を加えずに IPv6 をサポートする 2 種類の方法を提供しています。
• 6PE。 MPLS を介した Cisco IOS IPv6 プロバイダー エッジ ルータ(6PE)。6PE を使用することで、IPv6 ドメインは IPv4 クラウドを介してお互いに通信できるようになります。IPv6 ドメインごとに 1 つの IPv4 アドレスのみが必要であり、明示的にトンネルを設定する必要はありません。6PE 技術により、サービス プロバイダーは IPv4 MPLS を介したグローバルな IPv6 到達可能性を提供できるようになります。これにより、他のすべてのデバイスに対して 1 つの共有ルーティング テーブルを使用できるようになります。
• 6VPE。 MPLS を介した Cisco IPv6 VPN プロバイダー エッジ ルータ(6VPE)。これにより、IPv6 ネットワークに関する RFC 2547bis と同様の VPN モデルが容易になります。6VPE は、通常の IPv4 MPLS VPN プロバイダー エッジとほぼ同じですが、Virtual Routing and Forwarding(VRF; 仮想ルーティングおよび転送)内に IPv6 サポートが追加されています。これは、VPN メンバー デバイス用に、論理的に分割されたルーティング テーブル エントリを提供します。
Prime Provisioning の MPLS VPN は 6VPE を使用して、IPv6 over a MPLS バックボーンを展開するためのレイヤ 3 VPN サービスを管理します。
IPv6 VPN プロバイダー エッジ ルータ(6VPE)
シスコの 6VPE ソリューションは、IPv6 アドレッシングを制限することなく、拡張可能な方法で、IPv6 VPN サービスを簡単に展開します。これは、適切に制御されたサービス プロバイダーの IPv4 バックボーンまたはカスタマー ネットワークを損ないません。VPN サービス バックボーンの安定性は、最近、IPv4 インフラストラクチャを安定化させたサービス プロバイダーにとって重要な問題の 1 つです。IPv4 VPN カスタマーの場合、IPv6 VPN サービスは IPv4 の MPLS VPN とまったく同じです。
IPv6 MPLS VPN サービス モデルは、IPv4 MPLS VPN のモデルと似ています。IPv4 バックボーンを介して MPLS IPv4 VPN サービスをすでに展開したサービス プロバイダーは、コア ルータに何も変更を行う必要なく、PE ルータの IOS バージョンとデュアルスタック設定を更新することで、同じ IPv4 バックボーンを介した IPv6 MPLS VPN サービスを展開できます。IPv4 サービスは IPv6 サービスと同時に提供できます。図 5-3 に示されているように、PE-CE リンクは IPv4 リンク、IPv6 リンク、または IPv4 リンクと IPv6 リンクの組み合わせにすることができます。
図 5-3 6VPE の展開
IPv6 VPN サービスは、IPv4 の MPLS VPN とまったく同じです。6VPE は、IPv4 の MPLS VPN と同じアーキテクチャ機能を提供します。これは、IPv6 VPN を提供し、同じコンポーネントを使用します(以下を参照)。
• Multiprotocol BGP(MP-BGP; マルチプロトコル BGP)VPN アドレス ファミリ
• ルート識別子
• VPN ルーティングおよび転送(VRF)インスタンス
• Site of Origin(SOO)
• 拡張コミュニティ
• MP-BGP
6VPE ルータは、サポートされているルーティング プロトコルのいずれかを使用して、IPv4 または IPv6 ルーティング情報を交換し、ネイティブの IPv4 および IPv6 VRF インターフェイスを介した各高速スイッチング CEF または分散 CEF パスを使用して IPv4 および IPv6 トラフィックを切り替えます。6VPE ルータはマルチ プロトコル BGP を使用して MPLS ドメイン内の他の 6VPE ルータで到着可能性情報を交換し、ドメイン内の他の P および PE デバイスと共通の IPv4 ルーティング プロトコル(OSPF または IS-IS のなど)を共有します。分割されたルーティング テーブルは、IPv4 および IPv6 スタックに保持されます。エッジ LSR での着信カスタマー IPv6 パケットには、次の MPLS ラベルの階層がインポーズされます。
• LDP により分散される iBGP ネクスト ホップの外部ラベル(IGP ラベル)
• MP-BGP によって分散される IPv6 プレフィックスの内部ラベル(VPN ラベル)。
6VPE VRF インターフェイスの着信カスタマー IPv6 パケットは、MPLS ラベルに基づいてサービス プロバイダーの IPv4 コア内に透過的に転送されます。これにより、IPv6 パケット トンネルの必要がなくなります。MPLS コア内の P ルータは IPv6 ラベル付きパケットを切り替えていることを認識しません。
IPv6 および 6VPE の MPLS VPN サポート
この項では、MPLS VPN の管理アプリケーションが IPv6 および 6VPE をどのようにサポートするかを概説します。
ここで説明されている Prime Provisioning サービスの設定については、「Prime Provisioning サービスの設定」を参照してください。
IPv6 用の IOS および IOS XR サポート
IPv6 サービスは、IOS と IOS XR のサポートされているバージョンと、PE および CE ロールの両方のハードウェア プラットフォームについて、Prime Provisioning で使用できます。
(注) IOS および IOS XR バージョン、および IPv6 をサポートしているハードウェア プラットフォームの最新情報については、『Cisco Prime Provisioning 6.3 Release Notes』 を参照してください。
特に明記されていない限り、次の項で説明する IPv6 機能は、IOS デバイスと IOS XR デバイスの両方でサポートされます。
インベントリおよびデバイス管理
MPLS VPN サービスをアクティブにするには、Prime Provisioning が管理するデバイス、プロバイダー、カスタマーなどの事前設定情報を「認識」できるように Prime Provisioning を設定する必要があります。IPv6 および 6VPE のインベントリおよびデバイス管理をサポートする Prime Provisioning 機能は次のとおりです。
Discovery
• Prime Provisioning インベントリ マネージャは、Prime Provisioning リポジトリへの 6VPE デバイスの一括インポートをサポートしています。
Collect Config Task
• [Collect Config task] は、OS タイプとバージョン情報を取得します。デバイスが Cisco 12000 シリーズ ルータ、Cisco CRS-1 Carrier Routing System または ASR 9000 シリーズ ルータで、IOS XR を実行している場合、このデバイスに 6VPE サポートのマークが付けられます (デフォルトでは、[Create PE Device] ウィンドウの [6VPE] チェックボックスは XR デバイスに対してチェックされます)。[Create PE Device] ウィンドウの [6VPE] チェックボックスを手動でオンにして、N-PE デバイスを IOS デバイス用の 6VPE として指定する必要があります。
• IPv6 サービスを使用する IOS デバイスの Collect Config task は、IPv4 IOS デバイスの場合と同じです。
Device Configuration
• IPv6 アドレス指定を使用する 6VPE デバイスは、Prime Provisioning GUI で作成および管理できます。
– [Create PE Device] ウィンドウの [6VPE] チェックボックスをオンにして、6VPE として N-PE デバイスを指定する必要があります。IOS および IOS XR デバイスの IPv6 サービスは、このチェックボックスをオンである場合に、MPLS および VRF サービス要求でのみ使用できます。
(注) Prime Provisioning GUI でデバイスの [6VPE] チェックボックスがオンされているが、そのデバイスが実際には IPv6 サービスをサポートしていない場合、そのデバイスに展開される MPLS VPN サービス要求は、[Failed Deploy] 状態になります。
– [Interface Attributes] ウィンドウの列は、IPv6 アドレスを示します。複数のインターフェイスを選択して、IPv6 アドレスを一括変更することはできません。[IPv6 Address] 列は編集できません。
– [Edit Device Interface] ウィンドウには、インターフェイス上に IPv6 アドレスが表示されます。IPv4 と IPv6 の両方のアドレスを含むデュアル スタック インターフェイスの場合は、両方のアドレスが表示されます。
– Prime Provisioning は、IOS XR PE デバイスおよび IOS 6VPE デバイスの PE インターフェイスで複数の IPv6 アドレスをサポートします。
– [Create CPE Device] ウィンドウには、インターフェイス上に IPv6 アドレスが表示されます。IPv4 と IPv6 の両方のアドレスを含むデュアル スタック インターフェイスの場合は、両方のアドレスが表示されます。
– 既存の Create Interface 機能を使用して、IPv6 インターフェイスを作成することはできません。現在、この画面ではデバイス設定を変更しないまま、リポジトリ内にのみインターフェイスを作成できます。この機能は、IPv6 アドレスをサポートしません。デバイスでの IPv6 インターフェイスの作成は、MPLS VPN サービス展開でサポートされます。
独立 VRF オブジェクトのサポート
Prime Provisioning では、独立 VRF オブジェクトに VPN および VRF の情報を指定できます。このオブジェクトは、PE デバイスに配置され、さらに MPLS VPN サービス要求によって MPLS VPN リンクに関連付けられます。Prime Provisioning は、VRF オブジェクトの IPv4、IPv6 デュアルスタック アドレッシングをサポートします。
独立 VRF オブジェクトの使用および管理の詳細については、「独立 VRF 管理」を参照してください。
リソース プール
Prime Provisioning はリソース プールを使用して、VLAN、VCID、および IP アドレスなどの重要なパラメータをサービスのプロビジョニング中に割り当てます。IPv6 アドレス プールは、本リリースではサポートされていません。
MPLS VPN サービス プロビジョニング
Prime Provisioning MPLS VPN の管理アプリケーションは、IPv6 プロバイダー エッジ ルータ(6VPE)への IPv6 レイヤ 3 VPN のプロビジョニングをサポートします。Prime Provisioningでは 6VPE に次を設定する機能を使用できます。
• 6VPE で IPv6 アドレス指定を使用する(オプションで、IPv4、IPv6、または両方の IPv6+IPv4 アドレス)。
• CE デバイス上の 6VPE 接続インターフェイスにスタティック ルートを割り当てる。
• MP-BGP ピアリングをターゲット 6VPE でイネーブルにする。
• 接続対象を再配布する(必要な場合)。
次の項では、MPLS VPN ポリシー定義、サービス要求作成、Prime Provisioning で IPv6 および 6VPE をサポートするサービス要求監査の機能について説明します。
MPLS VPN ポリシー
IPv6 および 6VPE の MPLS VPN ポリシー定義のサポートを次に示します。
• MPLS VPN サービス ポリシー設計では、次のポリシー タイプの 6VPE ルータで IPv6 を設定できます。
– Regular:PE-CE(管理対象外 CE あり)
– 管理対象外 CE と非 CE のシナリオの両方が IPv6 でサポートされています。
• サービス ポリシーは、次のアドレス設定スキームをサポートします。
– IPv4
– IPv6
– デュアル スタック(IPv4 と IPv6 の両方)
• MPLS Policy Editor の [IP Numbering Scheme]フィールド:[IP Address Scheme] ウィンドウを使用して、サポートされる各アドレス スキームを指定できます。
• IPv4 ルーティングと IPv6 ルーティングはそれぞれ独立しています。Prime Provisioning GUI では、IPv4 および IPv6 に同じまたは異なるルーティング プロトコルを入力できます。
• ポリシーを設定する場合、IPv6 アドレス設定スキームに対して次の PE と CE 間のルーティング プロトコルがサポートされます。
– スタティック
– BGP
– EIGRP(IOS XR デバイスでサポートされるのみ)
– なし
• IPv6 マルチキャスト VPN は IOS 6VPE 設定ではサポートされません。IOS XR デバイスのマルチキャスト VPN のサポートについては、「IOS および IOS XR デバイスでのマルチキャスト ルーティング」を参照してください。
• IPv6 の有効性をチェックします。IPv6 アドレス フィールドに入力されるアドレスに対して、次のチェックが実行されます。
– アドレスはそれぞれが「:」(コロン)で区切られた、16 ビットの指定された 8 つの連続するブロックにすることができます。各 16 ビット ブロックは、4 桁の 16 進数 16 として指定できます。たとえば、21DA:00D3:0000:2F3B:02AA:00FF:FE28:9C5A です。
– 先行ゼロは各 16 進数のブロックで省略できます。前の例の変更された有効なアドレスを示します。前の例は、21DA: D3: 0:2F3B: 2AA: FF: FE28: 9C5A です。
– 連続する「0:」のブロックがある場合、「::」に置き換えられます。たとえば、21DA:D3:0:0:0:FF:FE28:9C5A は 21DA:D3::FF:FE28:9C5A のように表示することができます。
– 文字列の「::」はアドレスに複数回表示できません。たとえば、21DA:0000:0000:2F3B:0000:0000:0000:9C5A は次のように表示することができます。
21DA::2F3B:0000:0000:0000:9C5A または 21DA:0000:0000:2F3B::9C5A。ただし、21DA::2F3B::9C5A とは表示されません。
MPLS VPN サービス ポリシーの定義については、「MPLS VPN サービス ポリシー」を参照してください。
MPLS VPN サービス要求
IPv6 および 6VPE をサポートするための MPLS VPN ポリシー作成時の属性設定は、サービス要求作成のワークフローの対応するウィンドウに継承されます。オプションが、ポリシー作成中に編集可能として設定された場合、サービス要求作成時にこれらを変更できます。
• MPLS Link Attribute Editor の [IP Numbering Scheme] フィールド:[IP Address Scheme] ウィンドウを使用して、サポートされる各アドレス スキームを指定できます。
• IPv4 および IPv6 のアンナンバード方式は、IOS XR デバイスではサポートされません。IOS XR(または IOS 6VPE)デバイスを選択し、[IP Addressing Scheme] ウィンドウに移動すると、次のオプションが表示されます。
– IPv4 Numbered
– IPV6 Numbered
– IPV4+IPV6 Numbered
• 標準 PE-CE MPLS サービスの一部として、必須 VRF は PE デバイス上で設定されます。CE 側インターフェイスは、IPv6 アドレスで設定され、インターフェイスが、VRF に割り当てられます。PE-CE ルーティング情報とともに、BGP での IPv6 アドレス ファミリ設定が設定されます。
• PE インターフェイスが(IPv4 と IPv6 の両方のアドレス含む)デュアル スタック構成の場合、IPv4 と IPv6 両方のルーティング情報を個別に入力できます。GUI によって、既存の IPv4 ルーティング情報に加えて IPv6 ルーティング情報を入力するための手順が示されます。
• Prime Provisioning はサービス要求に含まれない CE デバイスのシナリオをサポートします。本リリースでは、サービス要求にアンナンバード CE デバイスが存在する状況もサポートします。後者の場合、サービス プロビジョニングのコンフィグレットは生成されますが、CE デバイスにロールされません。
• 6VPE サービス要求は変更できます。
• PE デバイスが IOS XR デバイスの場合、すべての設定操作は IOS XR インターフェイスを使用して実行されます。
• IOS XR 6VPE デバイスでは、生成されるすべてのコンフィグレットは XML 形式です。IOS XR のバージョンが異なれば、異なる XML コンフィグレットが生成されます。ただし、設定は、XML スキーマでの変更を除いて、ほとんど同じです。
• IOS 6VPE デバイスでは、すべてのコンフィギュレーションは XML 形式で生成されます。
MPLS VPN サービス要求の作成については、本書の「MPLS VPN サービス要求」およびこれ以降の章を参照してください。
MPLS サービス要求監査
L3 VPN 機能監査は、IPv6 VPN(IPv6 アドレスおよび 6VPE デバイス)をサポートします。これには、PE デバイスの VRF ルート テーブルでのリモート CE へのルート チェックが含まれます。サービス要求の監査の詳細については、を参照してください。
IOS および IOS XR デバイスでのマルチキャスト ルーティング
IOS XR デバイスのマルチキャスト VRF 展開は、IPv4、IPv6、IPv4+IPv6 サービスでサポートされています。現在、IOS XR マルチキャストは IOS XR バージョンの指定されたバージョンでのみサポートされています。このリリースでサポートされている IOS XR バージョンのリストについては、 『Cisco Prime Provisioning 6.3 Release Notes』を参照してください。
この項では、Prime Provisioning が IOS XR デバイスでどのようにマルチキャスト ルーティングをサポートするかについて説明します。この機能をサポートする GUI([Create VPN] ウィンドウ)の変更はありません。IOS XR XML は、マルチキャスト ルーティング コマンドをサポートしないため、対応する IOS XR CLI を使用してコンフィギュレーションがデバイスにプッシュされます。
次の項では、関連する IOS コマンドと対応する IOS XR コマンドの例を示して、マルチキャスト ルーティングを有効にします。
IOS コマンド
次に、IOS の設定例を示します。
ip vrf V27:MulticastCERC3
route-target import 100:406
route-target import 100:407
route-target export 100:406
mdt data 226.5.6.7 0.0.0.15 2000
ip multicast-routing vrf V27:MulticastCERC3
ip pim vrf V28:VPN13 ssm default
ip pim vrf V27:MulticastCERC3 rp-address 10.20.1.1
ip pim vrf V27:MulticastCERC3 rp-address 10.20.3.1 test2
ip pim vrf V27:MulticastCERC3 rp-address 10.20.2.1 test1 override
IOS XR コマンド
次の IOS コマンドは、IOS XR に対応するコマンドが存在しないため、IOS XR デバイスでサポートされていません。
• ip multicast vrf <vrfName> route-limit 。これがサポートされていないのは、VRF ごとにルート制限を設定するためのコマンドが IOS XR デバイスで使用できないためです。
• ip pim vrf <vrfName> sparse-dense-mode .Sparse-Dense モードは、IOS XR ではサポートされていません。スパース モードと双方向モードのみがサポートされます。
次の IOS コマンドは、マルチキャスト ルーティングがイネーブルにされている場合、デフォルトで、IOS XR デバイスでイネーブルにされています。これらはディセーブルにできません。
• ip pim vrf <vrfName> sparse-mode
• ip pim vrf <vrfName> ssm default
• ip pim vrf <vrfName> autorp listener
IPv6 でのマルチキャスト サポート(IOS XR 限定)
IPv6 でのマルチキャストは、IOS XR デバイスのみでサポートされます。具体的には、このリリースでは、Cisco 12000 シリーズ ルータでのみこの機能がサポートされています。Prime Provisioning では、サポートされている PE デバイスおよびサポートされているバージョンの IOS XR で次のことが可能です。
• IPv6 PE-CE リンクに展開されるマルチキャスト VPN。
• VRF オブジェクトの作成中にマルチキャストをイネーブルにする。
VPN または VRF オブジェクトを作成する場合、IPv4 または IPv6、あるいはこれらの両方でマルチキャストをイネーブルにできます。VPN または VRF オブジェクトの作成時に IPv6 マルチキャストがイネーブルになった場合、IPv6 アドレスをスタティック ランデブー ポイント(RP)アドレスとして入力できます。
既存の VPN または VRF オブジェクトを変更して IPv4 または IPv6、あるいはその両方に対してマルチキャストをイネーブルにすることもできます。IPv4 マルチキャストがイネーブルの場合、同じ VPN または VRF の IPv4 リンクを含む、展開されたすべてのサービス要求は、[Requested] 状態になります。
さらに、特定の MPLS リンクに対して IPv4、IPv6 またはその両方のマルチキャストをイネーブルにするかどうかを、MPLS サービス要求内で指定できます。
IPv6 マルチキャストがイネーブルの場合、同じ VPN または VRF の IPv6 リンクを含む、展開されたすべてのサービス要求は、[Requested] 状態になります。IPv4 が以前に設定されていて、IPv6 マルチキャストのみが VPN でイネーブルになっている場合、IPv6 リンクを使用するサービス要求のみが [Requested] 状態に移行します。
IPv6 マルチキャストがイネーブルの場合、既存の VPN または VRF オブジェクトを変更して、IPv6 スタティック RP アドレスを追加できます。すでに [Deployed] 状態にあるサービス要求は、[Requested] 状態に移行します。
IP アドレッシング スキームとして IPv6 番号指定または IPv4+IPv6 番号指定を使用するサービス要求内のサービス ポリシーまたは MPLS VPN リンク、およびマルチキャストがイネーブルであるマルチキャスト VPN または VRF を作成できます。
IOS 6VPE サポートのために更新された DCPL プロパティ
2 つの DCPL プロパティが更新され、デバイスへのダウンロードが終了した後で遅延を必要とする特定の IOS コマンドをサポートするようになりました。これにより、IPv6 コンフィギュレーション コマンドを含む IOS デバイスに MPLS VPN サービス要求を展開するときに遅延が生じることがあります。
• DCPL プロパティ GTL/CSL/ios/delayAfterDownloadingCmd は、Telnet などのターミナル セッション プロトコルを使用してダウンロードした後に遅延を必要とする IOS コマンドをサポートするために Prime Provisioning に追加されました。リスト エレメントのフォーマット
cmd_regex:delay_in_seconds; no vrf definition *:105
「no vrf definition」コマンドがデバイスにプッシュされた後、デバイスでそれが有効になるまでに 105 秒間の遅延があります。
• DCPL プロパティ GTL/CSL/ios/delayBeforeDownloadingCmd は、Telnet などのターミナル セッション プロトコルを使用してダウンロードした後に遅延を必要とする特定の IOS コマンドをサポートするために Prime Provisioning に追加されました。リスト エレメントのフォーマット
cmd_regex:delay_in_seconds;
vrf definition *:70;
「vrf definition」コマンドがデバイスにプッシュされた後、デバイスでそれが有効になるまでに 70 秒間の遅延があります。
MPLS レポート
MPLS VPN レポートは、IPv6 アドレスおよび 6VPE デバイスをサポートします。IPv6 および 6VPE の MPLS VPN レポートの生成については、を参照してください。
既存の IPV4 VRF のデュアルスタック(IPV4+IPV6)VRF へのアップグレード
ここでは、MPLS サービス要求を使用した、IOS 6VPE デバイスでの VRF アップグレードについて説明します。次の点に注意してください。
• この機能は、IOS 12.2(33) SRE2 バージョン以上でのみサポートされます。
• VRF での IPv4 の導入では、常に、コマンド「ip vrf vrf-name」がデバイスで生成されます。デュアル スタック(IPv4+Ipv6)または IPv6 にアップグレードされる場合、次のことが行われます。
– 同じデバイスで同じ VRF を共有する任意のリンクが、デバイスの「vrf definition vrf-name」にアップグレードされます。
– 同じデバイスで同じ VRF を共有するすべての関連サービス要求が [Requested] 状態になります。
– すべてのサービス要求を監査パスのために再展開する必要があります。
• Prime Provisioning からの VRF アップグレード シナリオは、「vrf upgrade-cli multi-af-mode non-common-policies vrf vrf-name force」コマンドがデバイスでサポートされている場合にのみ、IOS 6VPE デバイスに対して機能します。サポートされていない場合、サービス要求は [FAILED-DEPLOYED] 状態になります。このコマンドは、IOS バージョン 12.2(33)SRE2 で使用できます。
• アップグレードでは、通常、IOS ベース IPv6 を最初から開始するのではなく、既存の IPv4 サービス要求から開始します。次の例は、通常のさまざまなアップグレードを示します。
次は、一般的な VRF 変更シナリオです。
• IPv4 からデュアル スタック(IPv4 と IPv6)。コンフィグレットが IPv6 リンク用に生成されます。コマンド「vrf upgrade-cli multi-af-mode non-common-policies vrf vrf-name force」を使用して、コマンド「ip vrf vrf-name」が「vrf definition vrf-name」にアップグレードされます。
• IPv4 から IPv4。コンフィグレットでの変更はありません。
• IPv4 から IPv6。「No」コマンド(「no ip vrf vrf-name」)が IPv4 リンクで生成されます。新しいコンフィグレット(「vrf definition vrf-name」)が IPv6 リンクで展開されます。
• IPv6 から IPv4。「No」コマンド(「no vrf definition vrf-name」)が IPv6 リンクで生成されます。新しいコンフィグレット(「vrf vrf vrf-name」)が IPv4 リンクに発行されます。
• リホーミング(つまり、PE 間での移動)では、古いデバイスで「no」コマンドが発行され、リホームされる PE で新しいコマンドが発行されます。
参考のために、VRF の変更シナリオの例を次に示します。
IPv4 リンクでは VRF は次のように設定されています。
route-target export 64512:15870
route-target import 64512:15870
route-target import 64512:15871
IPv6 リンクでは VRF は次のように設定されています。
vrf definition V4:stellavpn4
route-target export 64512:15862
route-target import 64512:15862
IPv4+IPv6 リンク(IPv4 からデュアルスタックにアップグレードされる)で VRF が次のように設定されます。
vrf upgrade-cli multi-af-mode non-common-policies vrf V9:stellavpn9 force !
vrf definition V9:stellavpn9
route-target export 64512:15872
route-target import 64512:15872
route-target import 64512:15873
route-target export 64512:15872
route-target import 64512:15872
route-target import 64512:15873
サポートされていない IPv6 および 6VPE 機能
IPv6 および 6VPE では、次の機能は サポートされていません 。
• デバイスでの既存の IPv6 VPN サービスの検出。
• CPE デバイス定義および設定での IPv6 アドレッシング。
• IPv6 アドレス プール。
• IPv6 マルチキャスト アドレス プール。
• IPv4 および IPv6 アンナンバード アドレス方式は、6VPE および IOS XR ではサポートされていません。
• 6VPE および IOS XR での Grey Management VPN サポート。
• IOS XR デバイスでの eBGP ルート マップをサポートするステージングのサービス要求の展開。
• 管理対象 CE サービス(デバイスが IPv6 サービスをサポートしていない場合)。
• Multi-VRF CE(MVRFCE; マルチ VRF CE)サポート。
• IPv6 ルーティング、BGP VPNv6 コンフィギュレーションのイネーブル化などの、6VPE デバイスでのワンタイム設定処理。
• トンネル インターフェイス。IPv6 アドレスは、[Tunnel Source Address] の値として指定できません。
MPLS VPN サービス ポリシー
この項では、Cisco Prime Provisioning GUI を使用して MPLS VPN サービス ポリシーを定義する方法を説明します。また、Prime Provisioning のテンプレートとデータ ファイルをポリシーに関連付けることもできます。ポリシーでのテンプレートおよびデータ ファイルの使用方法の詳細については、 を参照してください。
ポリシー(およびそのポリシーに基づくサービス要求)に従って、ユーザ定義の属性を作成することもできます。追加情報機能の使用方法の背景説明については、 付録 F「サービスに情報を追加する方法」 を参照してください。
サービス ポリシーの概要
MPLS VPN のプロビジョニングは、サービス ポリシーの定義で始まります。サービス ポリシーは、単一のサービス要求で複数の PE-CE リンクに適用できます。 ネットワーク オペレータ はサービス ポリシーを定義します。 サービス オペレータ は、サービス ポリシーを使用してサービス要求を作成します。各サービス要求には、PE-CE リンクのリストが含まれています。サービス オペレータがサービス要求を作成するときに、オペレータは入力する必要があるポリシー情報のみを参照します。その他の必要な情報はすべて、サービス ポリシー自体(および自動検出プロセス)によって入力されます。
サービス ポリシー エディタ
Prime Provisioning のサービス ポリシーを定義するときに一連のダイアログボックスが表示され、MPLS サービス要求を実行するために必要な各主要カテゴリのパラメータを指定できます。サービス ポリシー エディタには、[Attribute] 、[Value] 、および [Editable] の 3 つの列があります。
• Attribute
[Attribute] 列には各主要カテゴリに定義する必要がある各パラメータの名前が表示されます(たとえば、IP アドレスまたはルーティング プロトコル)。
• Value
[Value] 列には、各パラメータとオプションに対応する他の選択可能な項目およびフィールドが表示されます。
属性を編集するときに呼び出されるダイアログボックスのタイプは、属性のタイプによって異なります。一部の場合、値は単純な文字列値または整数値であり、単一のテキスト入力フィールドが表示されます。それ以外の場合、値が複雑になるか、IP アドレスなど複数の値で構成されます。これらの場合、必要な値を指定できるようにダイアログボックスが表示されます。入力する値は検証され、無効な値が入力されると、無効な値に関する通知が表示されます。その他の場合、チェックボックスが表示され、特定のオプションをイネーブルまたはディセーブルにできます。
(注) 場合によっては、属性の値を変更すると、関連する属性の値が無効になります。たとえば、PE インターフェイス名を変更すると、PE カプセル化値が無効になる可能性があります。これが発生すると、サービス ポリシー エディタから無効な値が除去され、それらを適切にリセットする必要があります。
一部の属性間には親子関係があります。これらの場合、親属性の値を変更すると、子属性がイネーブルまたはディセーブルになる場合があります。たとえば、PE カプセル化の値を変更すると、Data Link Connection Identifier(DLCI)、VLAN ID、ATM 回線 ID、トンネル ソース属性、および宛先アドレス属性がイネーブルまたはディセーブルになる可能性があります。
• Editable
[Editable] 列を使用して、ネットワーク オペレータは複数のサービス要求全体にわたって変更される可能性のある属性を示すことができます。属性のチェックボックスが編集可能としてオンになっていると、そのサービス要求ポリシーを使用してサービス要求を作成または変更するときに、サービス オペレータはそれらの属性のみを使用できます。
属性カテゴリが編集可能と設定されている場合、関連属性および子属性もすべて編集可能属性です。
Cisco Prime Provisioning の IP アドレスについて
VPN(またはエクストラネット)内では、すべての IP アドレスは固有である必要があります。カスタマー IP アドレスは、プロバイダー IP アドレスとオーバーラップできません。オーバーラップは、2 つのデバイスが相互に参照できない場合、つまり、2 つのデバイスが分離された非エクストラネット VPN 内にある場合にのみ可能です。
Prime Provisioning MPLS VPN ソフトウェアでは、アドレスを取得する IP アドレス プールがあることを想定しています。製品がこれらのアドレスを自由に使用できることが保証されるのは、それらがプロバイダー IP アドレスである場合のみです。
PE-CE リンクに対する IP アドレス空間の固有セクションを事前定義することが、安定したセキュリティを確保する唯一の方法です。このため、セキュリティおよびメンテナンスの観点から、PE-CE リンクでカスタマーの IP アドレスを使用することは推奨しません。
MPLS VPN サービス ポリシーの定義
この項の残りの部分では、PE-CE リンクの MPLS サービス ポリシー定義の拡張例を説明します。これは、MPLS サービス ポリシーの定義に含まれるさまざまなステップを例示するためのものです。これらの手順は、異なるタイプの MPLS VPN サービス ポリシーを定義するための基盤として使用することができます。その他のタイプの MPLS VPN ポリシーについては、このガイドのその他の章で説明します。
PE-CE リンク用の MPLS VPN サービス ポリシーを定義するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Service Design] > [Policies] > [MPLS] を選択します。
[MPLS Policy Editor - Policy Type] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 MPLS ポリシーの [Policy Name] を入力します。
ステップ 3 [Policy Owner] を選択します。
MPLS ポリシー所有権には次の 3 種類があります。
• カスタマー所有権
• プロバイダー所有権
• グローバル所有権:任意のサービス オペレータがこの MPLS ポリシーを使用できます。
この所有権は、Prime Provisioning Role-Based Access Control(RBAC; ロールベース アクセス コントロール)が有効になると関係してきます。たとえば、カスタマー所有の MPLS ポリシーは、このカスタマー所有ポリシーでの作業が許可されているオペレータのみが参照できます。
同様に、プロバイダーのネットワークでの作業を許可されているオペレータは、特定のプロバイダー所有ポリシーを表示、使用、および展開できます。
(注) ケーブル(PE-NoCE)の場合、ポリシー所有権を「プロバイダー」に設定する必要があります。
ステップ 4 MPLS ポリシーの所有者を選択するには、[Select] をクリックします。(グローバル所有権を選択すると、[Select] 機能を使用できません)。
[Select Customer] ウィンドウまたは [Select Provider] ウィンドウが表示され、ポリシーの所有者を選択して [Select] をクリックできます。
ステップ 5 MPLS ポリシーの [Policy Type] の値を選択します。
MPLS ポリシーには 2 つのポリシー タイプがあります。
• 標準 PE-CE:PE から CE へのリンク
• MVRFCE PE-CE:PE のマルチ VRF 機能を使用した PE から CE へのリンク
ステップ 6 Prime Provisioning がサービス アクティベーション時に CE ルータとインターフェイスを指定するようにこの MPLS ポリシーを使用するサービス オペレータに尋ねるようにするには、[CE Present] チェックボックスをオンにします。デフォルトでは、サービスに CE が存在します。
[CE Present] チェックボックスをオンにしない場合、Prime Provisioning は、PE-CLE または PE-POP ルータおよびカスタマー方向のインターフェイスについてのみ、サービス アクティベーション時にサービス オペレータに尋ねます。
ステップ 7 [Next] をクリックします。
この例を続行するには、次の項、「PE および CE インターフェイス パラメータの指定」を参照してください。
PE および CE インターフェイス パラメータの指定
この MPLS ポリシーの PE、UNI セキュリティ、および CE インターフェイスを指定するには、次の手順を実行します。
ヒント この時点では、PE および CE に対して特定のインターフェイス タイプを選択する必要はありません。フィールドがデフォルトで [Editable] に設定されていることに注意してください。インターフェイス パラメータが [Editable] に設定されていると、サービス オペレータはサービス要求の作成時に正確なインターフェイス タイプと形式を指定できます。
サービス要求の作成時にこのサービス ポリシーのデバイス インターフェイス情報を指定する場合は、フィールドを現在デフォルトで設定されているままにして、[Next] をクリックします。
PE Information
ステップ 1 [Interface Type]:ドロップダウン リストから、PE のインターフェイス タイプを選択します。
Cisco IP Solution Center は、次のインターフェイス タイプをサポートします(PE および CE の両方)。
• Any
• ATM(非同期転送モード)
• BRI(基本速度インターフェイス)
• Bundle-Ether (詳細については、「[Interface Format]:オプションで、PE インターフェイスのスロット番号およびポート番号を指定できます。」を参照してください)。
• イーサネット
• ファスト イーサネット
• FDDI(ファイバ分散データ インターフェイス)
• GE-WAN(ギガビット イーサネット WAN)
• ギガビット イーサネット
• HSSI(高速シリアル インターフェイス)
• ループバック
• MFR
• マルチリンク
• PoS(Packet over Sonet)
• ポート チャネル
• シリアル
• スイッチ
• トンネル
• VLAN
ステップ 2 [Interface Format]:オプションで、PE インターフェイスのスロット番号およびポート番号を指定できます。
標準命名法: スロット番号/ポート番号 で形式を指定します(たとえば、 1/0 は、インターフェイスがスロット 1、ポート 0 にあることを示します)。
これは、サービス内のすべてまたは大部分のネットワーク デバイスにある特定のインターフェイスのスロットまたはポートの位置をリンクが常に通過することがわかっている場合に、ここで指定しておくと特に役立ちます。このパラメータを編集可能のままにしておくと、サービス オペレータがサービス要求を作成するときに変更できます。
インターフェイス形式をチャネライズド インターフェイスとして指定することもできます。
• slot/subSlot/port (たとえば、 2/3/4 は、インターフェイスがシリアル 2/3/4 にあることを示します)
• slot/subSlot/port/T1#:channelGroup# (たとえば、 2/0/4/6:8 は、インターフェイスがシリアル 2/0/4/6:8 にあることを示します)
• slot/subSlot/port.STS-1Path/T1#:channelGroup# (たとえば、 2/0/0.1/6:8 は、インターフェイスがシリアル 2/0/0.1/6:8 にあることを示します)
ステップ 3 [Interface Description]:オプションで、PE インターフェイスの説明を入力できます。
ステップ 4 [Shutdown Interface]:このチェックボックスをオンにすると、指定された PE インターフェイスはシャットダウン状態で設定されます。
ステップ 5 [Encapsulation]: 指定された PE インターフェイス タイプに使用するカプセル化を選択します。
インターフェイス タイプを選択するときに、指定されたインターフェイス タイプに対してサポートされるカプセル化タイプのドロップダウン リストが [Encapsulation] フィールドに表示されます。
表 5-2 に、サポートされる各インターフェイス タイプで使用可能なプロトコル カプセル化を示します。
表 5-2 インターフェイス タイプおよび対応するカプセル化
|
|
ATM |
AAL5SNAP |
BRI |
フレームリレー、フレームリレー ietf、HDLC(ハイレベル データリンク コントロール)、PPP(ポイントツーポイント プロトコル) フレームリレー ietf は、Internet Engineering Task Force(IETF; インターネット技術特別調査委員会)標準(RFC 1490)に準拠するようにカプセル化方式を設定します。フレーム リレー ネットワークを介して別のベンダーの機器に接続する場合は、この方式を使用します。 |
Bundle-Ether |
デフォルト フレーム、dot1q(802.1Q) |
イーサネット |
デフォルト フレーム、dot1q(802.1Q) |
ファスト イーサネット |
デフォルト フレーム、ISL(スイッチ間リンク)、dot1q(802.1Q) |
FDDI(ファイバ分散データ インターフェイス) |
なし |
ギガビット イーサネット |
デフォルト フレーム、ISL(スイッチ間リンク)、dot1q(802.1Q) |
ギガビット イーサネット WAN |
デフォルト フレーム、ISL(スイッチ間リンク)、dot1q(802.1Q) |
HSSI(高速シリアル インターフェイス) |
フレームリレー、フレームリレー ietf、HDLC(ハイレベル データリンク コントロール)、PPP(ポイントツーポイント プロトコル) |
ループバック |
なし。 |
MFR |
フレームリレー、フレームリレー ietf、HDLC(ハイレベル データリンク コントロール)、PPP(ポイントツーポイント プロトコル) |
マルチリンク |
PPP(ポイントツーポイント プロトコル) |
ポート チャネル |
デフォルト フレーム、ISL(スイッチ間リンク)、dot1q(802.1Q) 注:[Andrew が内容を提供] |
POS(Packet Over Sonet) |
フレームリレー、HDLC(ハイレベル データリンク コントロール)、PPP(ポイントツーポイント プロトコル) |
シリアル |
フレームリレー、フレームリレー ietf、HDLC(ハイレベル データリンク コントロール)、PPP(ポイントツーポイント プロトコル) |
スイッチ |
AAL5SNAP |
トンネル |
GRE(総称ルーティング カプセル化) - このリリースでは GRE はサポートされていません。- |
VLAN |
なし |
(注) MLFR インターフェイスは、IOS デバイスと IOS XR デバイスでサポートされます。Prime Provisioning は、MLFR インターフェイスをセットアップしません。Prime Provisioning は、MLFR インターフェイス上のレイヤ 3 サービスをプロビジョニングします。
ステップ 6 [Auto-Pick VLAN ID]:Prime Provisioning が自動的に VLAN ID を選択するようにする場合は、このチェックボックスをオンにします。
(注) [Auto-Pick VLAN ID] がオフの場合、そのポリシーに基づくサービス要求の作成時に、VLAN ID を入力するようにプロンプトが表示されます。
ステップ 7 [Use SVI]:Prime Provisioning が SVI で VRF を終了するようにするには、このチェックボックスをオンにします。
ステップ 8 [ETTH Support]:Ethernet-To-The-Home(ETTH)を設定するには、このチェックボックスをオンにします。ETTH の説明については、「Ethernet-To-The-Home(ETTH)」を参照してください。
ステップ 9 [Standard UNI Port]:UNI セキュリティ パラメータにアクセスするには、このチェックボックスをオンにします。
UNI セキュリティ情報
ステップ 10 [Disable CDP]:CDP をディセーブルにするには、このチェックボックスをオンにします。
ステップ 11 [Filter BPDU]:BPDU をフィルタリングするには、このチェックボックスをオンにします。
ステップ 12 [Use existing ACL Name]:既存の ACL 名を使用するには、このチェックボックスをオンにします。
ステップ 13 [UNI MAC Addresses]:MAC アドレス レコードを変更または作成するには、[Edit] をクリックします。
ステップ 14 [UNI Port Security]:UNI ポート セキュリティ パラメータにアクセスするには、このチェックボックスをオンにします。
a. [Maximum MAC Address]:有効な値を入力します。
b. [Aging (in minutes)]:有効な値を入力します。
c. [Violation Action]:ドロップダウン リストから、次のいずれかを選択します。
– PROTECT
– RESTRICT
– SHUTDOWN
d. [Secure MAC Address]:セキュア MAC アドレス レコードを変更または作成するには、[Edit] をクリックします。
CE インターフェイス情報
ステップ 15 [Interface Type]:ドロップダウン リストから、CE のインターフェイス タイプを選択します。
ステップ 16 [Interface Format]:オプションで、CE インターフェイスのスロット番号およびポート番号を指定できます。
ステップ 17 [Interface Description]:オプションで、CE インターフェイスの説明を入力できます。
ステップ 18 [Encapsulation]: 指定された CE インターフェイス タイプに使用するカプセル化を選択します。
ステップ 19 インターフェイス設定に満足したら、[Next] をクリックします。
この例を続行するには、次の項、「IP アドレス スキームの指定」を参照してください。
IP アドレス スキームの指定
このサービス ポリシーで使用する IP アドレス スキームを指定するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 PE-CE リンクに適した IP アドレッシング スキームを定義します。
IP Numbering Scheme
次のオプションから選択できます。
• IPv4 Numbered
[IPv4 Numbered] を選択し、[Automatically Assign IP Address] チェックボックスもオンにすると、Prime Provisioning MPLS は、対応する IP アドレスがルータのコンフィギュレーション ファイル内に存在するかどうかを確認します。アドレスが存在し、同じサブネット内にある場合、Prime Provisioning はそれらのアドレスを使用します(アドレス プールからは割り当てません)。IP アドレスがコンフィギュレーション ファイル内に存在しない場合、Prime Provisioning は、/30 サブネット ポイントツーポイント IP アドレス プールから IPv4 アドレスを選択します。
• IPv4 Unnumbered
IPv4 アドレスは、ループバック IPv4 アドレス プールから取得されます。アンナンバード IPv4 アドレスとは、各インターフェイスがルータ上の別のインターフェイス(通常はループバック インターフェイス)からアドレスを「借用」することを意味します。アンナンバード アドレスは、ポイントツーポイント WAN リンク(シリアル、フレーム、ATM など)でのみ使用可能で、LAN リンク(イーサネットなど)では使用できません。IP アンナンバードを使用する場合、PE と CE の両方が同じ IP アンナンバード アドレッシング スキームを使用する必要があります。[IPv4 Unnumbered] を選択すると、Prime Provisioning:MPLS は、PE-CE リンクのスタティック ルートを作成します。
[IPv4 Unnumbered] を選択すると、Prime Provisioning:MPLS は、自動的にループバック インターフェイスを作成します(正しい属性のループバック インターフェイスが存在しない場合)。関連情報については、「既存のループバック インターフェイス番号の使用」を参照してください。
• IPv6 Numbered
このアドレッシング スキームは、6VPE ルータをサポートするために提供されています。MPLS VPN 管理においての IPv6 および 6VPE サポートの詳細については、「MPLS VPN での IPv6 および 6VPE サポート」を参照してください。
(注) このオプションは、ポリシー タイプが標準 PE-CE ポリシーである場合にのみ表示されます。
• IPv4+IPv6 Numbered
6VPE デバイスの場合、PE インターフェイスを「デュアル スタック」、つまり、IPv4 アドレスと IPv6 アドレスの両方を含むことができるようにすることができます。後のステップで、IPv4 と IPv6 両方のルーティング情報を独立して入力できます。MPLS VPN 管理においての IPv6 および 6VPE サポートの詳細については、「MPLS VPN での IPv6 および 6VPE サポート」を参照してください。
(注) このオプションは、ポリシー タイプが標準 PE-CE ポリシーである場合にのみ表示されます。
ステップ 2 CE に追加ループバック インターフェイスが必要であるかどうかを指定します。
Extra CE Loopback Required
番号指定 IP アドレスはループバック アドレスを必要としませんが、Prime Provisioning ソフトウェアは、追加の CE ループバック インターフェイスが必要であることを指定するオプションを提供します。このオプションは、どの物理インターフェイスにも接続されていない CE ルータに IP アドレスを配置します。
[Extra CE Loopback Required] をイネーブルにすると、CE ループバック アドレスを入力できます。
ステップ 3 自動的に IP アドレスを割り当てるかどうかを指定します。
Automatically Assign IP Address
[IPv4 Unnumbered] を選択し、[Automatically Assign IP Address] チェックボックスもオンにすると、Prime Provisioning は、/32 サブネット ポイントツーポイント IP アドレス プールから 2 つの IP アドレスを選択します。
[IPv4 Numbered] を選択し、[Automatically Assign IP Address] チェックボックスもオンにすると、Prime Provisioning は、対応する IP アドレスがルータのコンフィギュレーション ファイル内に存在するかどうかを確認します。アドレスが存在し、同じサブネット内にある場合、Prime Provisioning はそれらのアドレスを使用します(アドレス プールからは割り当てません)。IP アドレスがコンフィギュレーション ファイル内に存在しない場合、Prime Provisioning は、/30 サブネット ポイントツーポイント IP アドレス プールから IP アドレスを選択します。
(注) このオプションは、[IPv6 Numbered] アドレス スキームおよび [IPv4+IPv6 Numbered] アドレス スキームの場合はサポートされません。
ステップ 4 このサービス ポリシーの IP アドレス プールおよび関連リージョンを指定します。
IP Address Pool
[IP Address Pool] オプションは、Prime Provisioning が、リージョンに接続された IP アドレス プールから自動的に IP アドレスを割り当てるようにする機能をサービス オペレータに提供します。サービス ポリシーのこの側面を定義する前に、リージョンが定義されていて、適切な IP アドレス プールがそのリージョンに割り当てられている必要があります。
ポイントツーポイント(IP 番号指定)PE-CE リンクに対して IP アドレス プール情報を指定できます。
IP アンナンバード アドレスは、ループバック IP アドレス プールから取得されます。アンナンバード IP アドレスとは、各インターフェイスがルータ上の別のインターフェイス(通常はループバック インターフェイス)からアドレスを「借用」することを意味します。アンナンバード アドレスは、ポイントツーポイント WAN リンク(シリアル、フレーム、ATM など)でのみ使用可能で、LAN リンク(イーサネットなど)では使用できません。IP アンナンバードを使用する場合、PE と CE の両方が同じ IP アンナンバード アドレッシング スキームを使用する必要があります。
(注) このオプションは、[IPv6 Numbered] アドレス スキームおよび [IPv4+IPv6 Numbered] アドレス スキームの場合はサポートされません。
ステップ 5 IP アドレス スキームに満足したら、[Next] をクリックします。
既存のループバック インターフェイス番号の使用
各 PE には、IP アンナンバード アドレスを使用しているインターフェイスについて、通常は VRF ごとに 1 つのループバック インターフェイス番号のみが存在します。ただし、IP アンナンバード アドレスと手動で割り当てた IP アドレスを使用してインターフェイスをプロビジョニングしている場合、同じ VRF で複数のループバック インターフェイス番号を持つことができます。IP アンナンバード アドレスのプロビジョニングに自動的に割り当てられる IP アドレスを使用する場合、Prime Provisioning は同じ VRF 名を持つ最初のループバック番号をインターフェイスに関連付けます。ループバック番号が存在しない場合、Prime Provisioning はループバック番号を作成します。
Prime Provisioning が既存のループバック インターフェイス番号(たとえば、Loopback0)を使用することをサービス プロバイダーが要求する場合、サービス プロバイダーは関連のあるルータ(PE または CE)のコンフィギュレーション ファイルのループバック インターフェイス記述行を変更する必要があります。
既存のループバック インターフェイス番号を使用するには、次のルータ コンフィギュレーション ファイル ファイルの例で示されているように、キーワード VPN-SC が含まれるようにループバック インターフェイス記述行を変更する必要があります。
(注) PE で既存のループバック インターフェイス番号を使用する場合、 ip vrf forwarding VRF_name コマンドを設定した追加のコマンドラインを「description」行のすぐ後に含める必要があります。
ip vrf forwarding <VRF_name> ; This line is required on the PE only
ip address 209.165.202.129 255.255.255.224
既存のループバック インターフェイスは、インターフェイス コンフィギュレーションが「IP アンナンバード アドレスを使用する WAN シリアル インターフェイスである」という条件をみたす場合にのみ使用できます。
Prime Provisioning は、ループバック インターフェイス番号を順番に選択します。Prime Provisioning は、要件(CE の場合、VPN-SC キーワードが含まれていること。PE の場合、一致する VRF 名であること)を満たす最初のループバック インターフェイス番号を使用します。
たとえば、loopback1 と loopback2 に VPN-SC キーワードが含まれていて、loopback3 には含まれていない場合、loopback3 に VPN-SC キーワードを追加しても、自動的に割り当てられるアドレスの使用時に Prime Provisioning がアンナンバード インターフェイスに強制的に loopback3 を選択することにはなりません。代わりに、loopback1 が選択されます。特定のループバック インターフェイス番号を選択する唯一の方法は、必要なループバック インターフェイス番号に一致する手動割り当て IP アドレスを使用することです。
(注) 標準インターフェイスとは異なり、Prime Provisioning でループバック インターフェイスがプロビジョニングされる場合、結果として生成されるコンフィギュレーション ファイルには Service Request(SR; サービス要求)の ID 番号は含まれていません。これは、複数のインターフェイスまたはサービス要求が同じループバック インターフェイスを使用する可能性があるためです。
この例を続行するには、次の項、「サービスのルーティング プロトコルの指定」を参照してください。
サービスのルーティング プロトコルの指定
このサービス ポリシーのルーティング プロトコル情報を指定できるようになりました。
(注) IPv4 および IPv6 のルーティングは独立しています。Prime Provisioning GUI を使用すると、選択したアドレッシング スキームに応じて、IPv4 および IPv6 に対して同じルーティング プロトコル、または異なるルーティング プロトコルを入力できます。IPv6 の場合、すべてのルーティング プロトコルがサポートされるわけではありません。IPv6 およびサポートされるルーティング プロトコルの詳細については、「MPLS VPN での IPv6 および 6VPE サポート」を参照してください。
選択するルーティング プロトコルは、PE と CE の両方で実行される必要があります。次のプロトコルのいずれかを選択できます。
• [Static]:スタティック ルートを指定します(「スタティック プロトコルの選択」を参照)。
• [RIP]:Routing Information Protocol(「RIP プロトコルの選択」を参照)。
• [BGP]:ボーダー ゲートウェイ プロトコル(「BGP プロトコルの選択」を参照)。
• [OSPF]:Open Shortest Path First(「OSPF プロトコルの選択」を参照)。
• [EIGRP]:Enhanced Interior Gateway Routing Protocol(「EIGRP プロトコルの選択」を参照)。
• [None]:ケーブル サービスのパラメータを指定します(「[None] を選択:ケーブル サービス」を参照)。
PE-CE リンクのルーティング プロトコルを指定するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Routing Protocol] ドロップダウン リストから適切なプロトコルを選択します。
(注) IPv6 アドレッシングの場合、ルーティング プロトコルのサブセットのみがサポートされます。IOS XR デバイスの場合、[Static]、[BGP]、[EIGRP]、および [None] のみがサポートされます。IOS デバイスの場合、[Static]、[BGP]、および [None] のみがサポートされます。
特定のルーティング プロトコルを選択すると、そのプロトコルの関連パラメータが表示されます。
ステップ 2 選択されたルーティング プロトコルに必要な情報を入力し、[Next] をクリックします。
ステップ 3 「VRF および VPN の情報の定義」で説明されているように、[MPLS Policy VRF and VPN Selection] のパラメータを定義します。
IP ルートの再配布
ルート再配布 は、1 つのソースからルーティング情報を取得して、その情報を別のソースにインポートするプロセスです。再配布へのアプローチには注意が必要です。ルート再配布を実行すると、情報が失われます。メトリックを適宜リセットする必要があります。たとえば、5 ホップ メトリックを使用する RIP ルートのグループを iGRP に再配布する場合、5 ホップ RIP メトリックを IGRP の複合メトリックに変換する方法はありません。RIP ルートが IGRP に再配布されるときに、RIP ルートのメトリックを適宜選択する必要があります。また、2 つのダイナミック ルーティング プロトコル ドメイン間の複数のポイントで再配布が実行されると、ルーティング ループが発生する可能性があります。
CSC サポート
Carrier Supporting Carrier(CSC)を使用してサービス ポリシーを定義するには、[MPLS Policy Editor - Routing Information] で [CSC Support] チェックボックスをオンにします。[CSC Support] をオンにすると、MPLS VPN サービスに対して CSC 機能がイネーブルになります。CSC のプロビジョニングについては、 「Carrier Supporting Carrier のプロビジョニング」 で説明します。
CE へのデフォルト ルートのみの提供
[Give only default routes to CE] オプションをイネーブルにするときに、サイトが 完全なルーティング または デフォルト ルーティング のどちらを必要とするかを示します。完全なルーティングは、VPN 内に存在するその他のルートをサイトが具体的に認識する必要がある場合です。デフォルト ルーティングは、具体的にそのサイトに対するものではないパケットをすべて VPN に送信すれば十分な場合です。
このオプションを選択すると、Prime Provisioning は、実行プロトコルで PE ルータに対して default-info originate コマンドを設定します(RIP、OSPF、または EIGRP の場合)。Static の場合、Prime Provisioning は、CE ルータに対して ip route 0.0.0.0 0.0.0.0 <out-going interface name> コマンドを設定します。
デバイスは、デフォルト ルートを 1 つのみ持つことができます。したがって、VPN はデフォルト ルートを使用できますが、それはカスタマー サイトにまだ別のデフォルト ルートがない場合のみです。すでにデフォルト ルートがある最も一般的な理由は、VPN と独立したインターネット フィードがサイトにあるということです。
CE サイトにインターネット サービスがすでにある場合、CE は、不明な宛先へのパケットをすべてインターネットにルーティングするか、またはインターネット内のすべてのルートを学習できます。明らかな選択は、不明な宛先へのパケットをすべてインターネットにルーティングすることです。サイトにインターネット フィードがある場合、すでにデフォルト ルートがある可能性があります。そのような場合は、VPN をデフォルト ルートとして設定することは正しくありません。VPN は、その他の VPN サイト用のパケットのみをルーティングする必要があります。
スタティック プロトコルの選択
スタティック ルーティングとは、ルータに手動でリストされている宛先へのルートのことです。この場合のネットワーク到達可能性は、ネットワーク自体の存在および状態には依存しません。宛先のアップ/ダウンには関係なく、スタティック ルートはルーティング テーブルに残り、トラフィックはその宛先に送信されます。
プロトコルとして [Static] を選択すると、[CSC Support]、[Give Only Default Routes to CE]、[Redistribute Connected (BGP only)]、および [Default Information Originate (BGP only)] の 4 つのオプションがイネーブルになります。
(注) その他の 2 つのオプション([AdvertisedRoutes] および [Default Routes - Routes to reach other sites] )は、サービス要求を作成するときに使用できます。「スタティック ルーティング プロトコル属性の設定(IPv4 と IPv6)」を参照してください。
サービス ポリシーのルーティング プロトコルとして [Static] を指定するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [CsC Support]:Carrier Supporting Carrier(CSC)を使用してサービス ポリシーを定義するには、[MPLS Policy Editor - Routing Information] で [CSC Support] チェックボックスをオンにします。
[CSC Support] をオンにすると、MPLS VPN サービスに対して CSC 機能がイネーブルになります。CSC のプロビジョニングについては、 「Carrier Supporting Carrier のプロビジョニング」 で説明します。
前のステップで IP アドレッシング スキームが IPv6 に設定されている場合は、この属性を使用できません。
ステップ 2 [Give Only Default Routes to CE]:スタティック ルートを使用してプロビジョニングするときに、このサービス ポリシーが CE にデフォルト ルートのみを与えるかどうかを指定します。
PE-CE リンクのスタティック ルート プロビジョニングで [Give only default routes to CE] オプションをイネーブルにすると、Prime Provisioning は PE を指すデフォルト ルートを CE に作成します。CE サイトへの VRF スタティック ルートは、VPN 内のその他のサイトの BGP に再配布されます。
このオプションを選択すると、デフォルト ルート(0.0.0.0/32)が自動的に設定されます。サイトには、インターネット フィードやその他のデフォルト ルートに対する要件は含まれません。ローカルにはルーティングされないパケットをサイトが検出すると、そのパケットを VPN に送信できます。
このオプションを選択すると、Prime Provisioning は、実行プロトコルで PE ルータに対して default-info originate コマンドを設定します(RIP、OSPF、または EIGRP の場合)。Static の場合、Prime Provisioning は、CE ルータに対して ip route 0.0.0.0 0.0.0.0 <out-going interface name> コマンドを設定します。
ステップ 3 [Redistribute Connected (BGP Only)]:このサービス ポリシーが、VPN 内のその他の CE に接続済みルートを再配布するかどうかを示します。
[Redistribute Connected] オプションをイネーブルにすると、接続済みルート(つまり、直接接続された PE または CE へのルート)は、その特定の VPN にあるその他すべての CE に配布されます。このオプションは、PE と CE 間のルーティング プロトコルが BGP 以外のプロトコルである場合は iBGP 用です。たとえば、ルーティング プロトコルが RIP、OSPF、EIGRP、または Static である場合は、このオプションは、MPLS コアの PE で設定されているルータ BGP 用です。PE ルータでは、MPLS 用に常に実行されているルータ BGP プロセスが 1 つ存在します。このオプションは BGP 用でもあります。
ヒント 管理 VPN に参加し、IP 番号指定アドレスも使用している場合、[Redistribute Connected] オプションをイネーブルにする必要があります。
ステップ 4 [Default Information Originate (BGP Only)]:このオプションをイネーブルにすると、Prime Provisioning は、現在指定されている VRF に対して iBGP アドレス ファミリで default-information-originate コマンドを発行します。
[Default Information Originate] オプションは、特にハブ アンド スポーク トポロジ内では必須です。これは、各スポークがその他すべてのスポークと通信できる必要があるためです(ハブ PE にスポーク PE へのデフォルト ルートを挿入することによる)。
ステップ 5 このサービス ポリシーのスタティック ルーティングの定義が完了したら、[Next] をクリックします。
[MPLS Policy VRF and VPN Membership] ダイアログボックスが表示されます。続行するには、「VRF および VPN の情報の定義」を参照してください。
RIP プロトコルの選択
Routing Information Protocol(RIP; ルーティング情報プロトコル)は、ホップ カウントをメトリックとして使用する距離ベクトル型のプロトコルです。RIP は一種の Interior Gateway Protocol(IGP)であり、単一自律システム内でルーティングを実行することを意味します。RIP は、ルーティングアップデート メッセージを定期的に、またネットワーク トポロジが変更されたときに送信します。ルータは、エントリの変更が含まれるルーティング アップデートを受け取ると、新しいルートを反映するようにそのルーティング テーブルを更新します。パスのメトリック値は 1 ずつ大きくなり、送信者はネクスト ホップとして示されます。
RIP ルータは宛先への最善なルート(つまり、メトリック値が可能な範囲で最小のルート)のみを維持します。ルータは、そのルーティング テーブルを更新した後、他のネットワーク ルータに変更を通知するために、ルーティング アップデートの送信をただちに開始します。これらのアップデートは、RIP ルータが送信する定期的にスケジュールされたアップデートとは独立して送信されます。
サービス ポリシーのルーティング プロトコルとして RIP を指定するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Routing Protocol] ドロップダウン リストから [RIP] を選択します。
[RIP Routing Protocol] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 [CSC Support]:Carrier Supporting Carrier(CSC)を使用してサービス ポリシーを定義するには、[MPLS Policy Editor - Routing Information] で [CSC Support] チェックボックスをオンにします。
[CSC Support] をオンにすると、MPLS VPN サービスに対して CSC 機能がイネーブルになります。CSC のプロビジョニングについては、 「Carrier Supporting Carrier のプロビジョニング」 で説明します。
ステップ 3 [Give Only Default Routes to CE]:CE にデフォルト ルートのみを与えるかどうかを指定します。
インターネットワークが階層的に設計されている場合、デフォルト ルートはルーティング情報の伝搬の必要性を制限するために役立つツールです。アクセス レベル ネットワーク(ブランチ オフィスなど)は、通常は本社への接続を 1 つのみを持っています。組織のすべてのネットワーク プレフィックスブランチ オフィスにアドバタイズする代わりに、デフォルト ルートを設定します。宛先プレフィックスがブランチ オフィスのルーティング テーブルにない場合は、デフォルト ルートを介してパケットを転送します。Cisco IP ルーティング テーブルでは、デフォルト ルートはルーティング テーブルの上部に「Gateway of Last Resort」として表示されます。RIP は、自動的に 0.0.0.0 0.0.0.0 ルートを再配布します。
このオプションを選択すると、Prime Provisioning は、実行プロトコルで PE ルータに対して default-info originate コマンドを設定します(RIP、OSPF、または EIGRP の場合)。Static の場合、Prime Provisioning は、CE ルータに対して ip route 0.0.0.0 0.0.0.0 <out-going interface name> コマンドを設定します。
RIP の場合に [Give Only Default Routes to CE] オプションをイネーブルにすると、Prime Provisioning は PE にデフォルト RIP ルートを作成します。デフォルト RIP ルートは PE を指し、CE に送信されます。プロビジョニング要求は、カスタマー ネットワーク内のその他のルーティング プロトコルを CE RIP ルーティング プロトコルに再配布するというオプションを提供します。PE から CE サイトへの RIP ルートは、BGP からその他の VPN サイトに再配布されます。
RIP ルーティングの場合にこのオプションを選択すると、PE は、その他の方法ではルーティングできないトラフィックを PE に送信するように CE に指示します。CE サイトが何らかの理由(別のインターネット フィードがあるなど)でデフォルト ルートを必要とする場合は、このオプションを使用 しない でください。
ステップ 4 [Redistribute Static]:(BGP および RIP)コア BGP ネットワークにスタティック ルートを再配布するかどうかを示します。
RIP の場合に [Redistribute Static] オプションをイネーブルにすると、ソフトウェアはスタティック ルートをコア ネットワーク(BGP を実行)および CE(RIP を実行)にインポートします。
ステップ 5 [Redistribute Connected]:(BGP のみ)VPN 内の CE に接続済みルートを再配布するかどうかを指定します。
BGP の場合に [Redistribute Connected] オプションをイネーブルにすると、ソフトウェアは、接続済みルート(つまり、直接接続された PE または CE へのルート)をその特定の VPN にあるその他すべての CE にインポートします。
[Redistribute Connected] オプションをイネーブルにすると、接続済みルート(つまり、直接接続された PE または CE へのルート)は、その特定の VPN にあるその他すべての CE に配布されます。このオプションは、PE と CE 間のルーティング プロトコルが BGP 以外のプロトコルである場合は iBGP 用です。たとえば、ルーティング プロトコルが RIP、OSPF、EIGRP、または Static である場合は、このオプションは、MPLS コアの PE で設定されているルータ BGP 用です。PE ルータでは、MPLS 用に常に実行されているルータ BGP プロセスが 1 つ存在します。このオプションは BGP 用でもあります。
ステップ 6 [RIP Metrics]:(BGP のみ)適切な RIP メトリック値を入力します。有効なメトリック値は、 1 ~ 16 です。
RIP で使用されるメトリックはホップ カウントです。直接接続されたインターフェイスすべてのホップ カウントは 1 です。隣接するルータがホップ カウント 1 の別のネットワークへのルートをアドバタイズする場合、そのネットワークのメトリックは 2 です。これは、送信元ルータが宛先ネットワークに到達するためにそのルータにパケットを送信する必要があるためです。
各ルータがルーティング テーブルをネイバーに送信すると、AS 内で各ネットワークに対するルートを決定できます。ルータからネットワークへの複数のパスが AS 内に存在する場合、ルータは最小のホップ カウントのパスを選択し、その他のパスは無視します。
ステップ 7 [Redistributed Protocols on PE]:ルーティング プロトコルを PE に配布するかどうかを指定します。
再配布により、別のルーティング プロトコルを使用して検出されたルーティング情報を現在のルーティング プロトコルのアップデート メッセージで配信できます。再配布を使用すると、ご使用の IP インターネットワークのすべてのポイントに到達できます。RIP ルータは、別のプロトコルからルーティング情報を受信すると、再配布情報をインポートするプロトコルですでに検出済みの新規ルーティング情報ですべての RIP ネイバーを更新します。
RIP が PE にルーティング情報をインポートする必要があるプロトコルを指定するには、次の手順を実行します。
a. [Redistribute Protocols on PE] オプションから、[Edit] をクリックします。
[PE Redistributed Protocol] ダイアログボックスが表示されます。
b. [Add] をクリックします。
[PE Redistributed Protocols] ダイアログボックスが表示されます。
c. [Protocol Type] ドロップダウン リストから、PE にインポートするプロトコルを選択します。
次のいずれかを選択できます。[Static]、[OSPF]、または [EIGRP]。
• Static を再配布します。RIP への再配布に Static ルートを選択すると、Prime Provisioning は RIP を実行している PE にスタティック ルートをインポートします。
Static ルートを PE に再配布するために必要なパラメータやメトリックはありません。
• Open Shortest Path First(OSPF)を再配布します。RIP への再配布に OSPF プロトコルを選択すると、Prime Provisioning は RIP を実行している PE に OSPF ルートをインポートします。
パラメータ :OSPF プロセス番号
メトリック :1 ~ 16 の範囲内の任意の数値
• Enhanced IGRP(EIGRP)を再配布します。RIP への再配布に EIGRP プロトコルを選択すると、Prime Provisioning は RIP を実行している PE に EIGRP ルートをインポートします。
パラメータ :EIGRP 自律システム(AS)番号
メトリック :1 ~ 16 の範囲内の任意の数値
d. PE の RIP に再配布するプロトコルを選択します。
e. 選択したプロトコルに適したパラメータを入力します。
f. [Add] をクリックします。
g. PE の RIP に再配布する追加のプロトコルすべてについてこのステップを繰り返し、[OK] をクリックします。
ステップ 8 [Redistribute Protocols on CE]:CE にルーティング プロトコルを再配布するかどうかを指定します。
RIP が CE にルーティング情報をインポートする必要があるプロトコルを指定するには、次の手順を実行します。
a. [Redistribute Protocols on CE] オプションから、[Edit] をクリックします。
[CE Redistributed Protocol] ダイアログボックスが表示されます。
b. [Add] をクリックします。
[CE Redistributed Protocols] ダイアログボックスが表示されます。
c. [Protocol Type] ドロップダウン リストから、CE にインポートするプロトコルを選択します。
次のいずれかのプロトコルを選択できます。[Static]、[BGP]、[Connected](ルート)、[IGRP]、[OSPF]、[EIGRP]、または [IS-IS]。
• Static を再配布します。RIP への再配布に Static ルートを選択すると、Prime Provisioning は RIP を実行している CE にスタティック ルートをインポートします。
Static ルートを CE に再配布するために必要なパラメータはありません。
• Border Gateway Protocol(BGP; ボーダー ゲートウェイ プロトコル)を再配布します。RIP への再配布に BGP プロトコルを選択すると、Prime Provisioning は RIP を実行している CE に BGP ルートをインポートします。
パラメータ :BGP 自律システム(AS)番号
• Connected ルートを再配布します。RIP への再配布に Connected ルートを選択すると、Prime Provisioning は現在のルータに接続されているインターフェイスにすべてのルートをインポートします。ネットワークをアドバタイズするが、そのネットワークにルーティング アップデートを送信しない場合は、[Connected] オプションを使用します。接続済みルートを再配布すると、すべての接続済みルートが無差別にルーティング ドメインに再配布されることに注意してください。
パラメータ :パラメータは不要
• Interior Gateway Routing Protocol(IGRP)を再配布します。RIP への再配布に IGRP (Interior Gateway Routing Protocol)を選択すると、Prime Provisioning は RIP を実行している CE に IGRP ルートをインポートします。
パラメータ :IGRP 自律システム(AS)番号
• Enhanced IGRP(EIGRP)を再配布します。RIP への再配布に EIGRP プロトコルを選択すると、Prime Provisioning は RIP を実行している PE に EIGRP ルートをインポートします。
パラメータ :EIGRP 自律システム(AS)番号
• Open Shortest Path First(OSPF)を再配布します。RIP への再配布に OSPF プロトコルを選択すると、Prime Provisioning は RIP を実行している CE に OSPF ルートをインポートします。
パラメータ :OSPF プロセス番号
• Intermediate System-to-Intermediate System(IS-IS)を再配布します。RIP への再配布に IS-IS プロトコルを選択すると、Prime Provisioning は RIP を実行している CE に IS-IS ルートをインポートします。
パラメータ :IS-IS タグ番号
d. CE の RIP に再配布するプロトコルを選択します。
e. 選択したプロトコルに適したパラメータを入力します。
f. [Add] をクリックします。
g. CE の RIP に再配布する追加のプロトコルすべてについてこのステップを繰り返し、[OK] をクリックします。
ステップ 9 このサービス ポリシーの RIP プロトコル設定が終了したら、[Next] をクリックします。
[MPLS Policy VRF and VPN Membership] ダイアログボックスが表示されます。続行するには、「VRF および VPN の情報の定義」を参照してください。
(注) PE リンクが、最初は RIP ルーティング プロトコルを使用するように設定され、その後別のルーティング プロトコル(またはスタティック ルーティング)を使用するように変更される場合、Prime Provisioning は、インターフェイスに関連付けられた RIP CLI コマンドすべてを PE コンフィギュレーション ファイルから除去するわけではありません。特に、サービス要求に関連付けられた VRF が除去されない場合、Prime Provisioning は RIP コマンドのアドレス ファミリ サブコマンドを除去しません。これは、Prime Provisioning がアドレス ファミリに基づくネットワーク クラス(つまり、ネットワーク a.0.0.0)を使用して RIP プロトコルを設定するためです。後でルーティング プロトコルが変更される場合、Prime Provisioning は同じネットワークの他のサービスを除去しません。
BGP プロトコルの選択
Border Gateway Protocol(BGP; ボーダー ゲートウェイ プロトコル)は、伝送制御プロトコル(TCP)の上でポート 179 を使用して動作します。TCP を使用することにより、BGP では信頼性が高い転送が保証されるため、BGP プロトコル自体にはどのような形式のエラー検出やエラー訂正もありません(TCP がこれらの機能を実行します)。BGP は、複数の中間ホップで分離されているピア間で動作できます。これは、ピアが必ずしも BGP プロトコルを実行していない場合も同様です。
BGP は、2 つのモード、内部 BGP(iBGP)または外部 BGP(eBGP)、のいずれかで動作します。このプロトコルは、どちらの場合でも同じパケット形式とデータ構造を使用します。iBGP は単一自律システム内の BGP スピーカー間で使用されますが、eBGP は Inter-AS リンクを介して動作します。
eBGP 拡張機能は、IPv6 およびデュアル スタック サービスの場合にサポートされます。eBGP 拡張機能は BGP ネイバーごとに設定されます。したがって、同じ VRF の IPv4 ネイバーと IPv6 ネイバーを異なる値のセットで設定できます。Prime Provisioning では、これらのパラメータを BGP ネイバーごとに設定できるようにすることにより、これを行いやすくしています。
サービス ポリシーのルーティング プロトコルとして BGP を指定するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Routing Protocol] ドロップダウン リストから [BGP] を選択します。
[BGP Routing Protocol] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 [CsC Support]:Carrier Supporting Carrier(CSC)を使用してサービス ポリシーを定義するには、[MPLS Policy Editor - Routing Information] で [CSC Support] チェックボックスをオンにします。
[CSC Support] をオンにすると、MPLS VPN サービスに対して CSC 機能がイネーブルになります。CSC のプロビジョニングについては、 「Carrier Supporting Carrier のプロビジョニング」 で説明します。
前のステップで IP アドレッシング スキームが IPv6 に設定されている場合は、この属性を使用できません。
ステップ 3 [Redistribute Static (BGP Only)]:BGP にスタティック ルートを再配布するかどうかを示します。
BGP にスタティック ルートをインポートする場合は、このチェックボックスをオンにします。
ステップ 4 [Redistribute Connected Routes (BGP Only)]:直接接続されたルートを BGP に再配布するかどうかを示します。
[Redistribute Connected] オプションをイネーブルにすると、現在のルータに接続されているインターフェイスにすべてのルートがインポートされます。ネットワークをアドバタイズするが、そのネットワークにルーティング アップデートを送信しない場合は、[Redistribute Connected] オプションを使用します。接続済みルートを再配布すると、すべての接続済みルートが無差別にルーティング ドメインに再配布されることに注意してください。
[Redistribute Connected] オプションをイネーブルにすると、接続済みルート(つまり、直接接続された PE または CE へのルート)は、その特定の VPN にあるその他すべての CE に配布されます。このオプションは、PE と CE 間のルーティング プロトコルが BGP 以外のプロトコルである場合は iBGP 用です。たとえば、ルーティング プロトコルが RIP、OSPF、EIGRP、または Static である場合は、このオプションは、MPLS コアの PE で設定されているルータ BGP 用です。PE ルータでは、MPLS 用に常に実行されているルータ BGP プロセスが 1 つ存在します。このオプションは BGP 用でもあります。
ステップ 5 [Default Information Originate]:ドロップダウン リストから適切なオプションを選択して、BGP スピーカー(ローカル ルータ)がネイバーにデフォルト ルートを送信するようにします。
これにより、ネイバー単位設定に default-originate コマンドが挿入されます。
このドロップダウン リストには 3 つの選択肢があります。
– [None]。これはデフォルトの選択肢です。ネイバー単位設定に default-origination コマンドは追加されません。デフォルト ルートは BGP ネイバーにアドバタイズされません。
– [Enable]。Prime Provisioning GUI に動的に表示される [Route-Policy (Default Information Origination)] フィールドでルート ポリシーの名前を指定できるようにします。ルート ポリシーでは、条件に応じてルート 0.0.0.0 を挿入できます。詳細については、次の使用方法に関する注釈を参照してください。
– [Disable]。default-originate コマンドの特性が親グループから継承されないようにします。
使用方法に関する注釈:
• [Route-Policy (Default Information Origination)] フィールドへのルート ポリシーの入力はオプションです。
• 指定されるルート ポリシーは、そのデバイス上に事前に存在している必要があります。存在しない場合、Prime Provisioning はそのポリシーに基づくサービス要求の作成時にエラー メッセージを生成します。
• default-originate コマンドでは、ローカル ルータにデフォルト ルート(IPv4 では 0.0.0.0/0、IPv6 では ::/0)は必要ありません。ルート ポリシーを指定して default-originate コマンドを使用すると、このポリシーに一致するルートが BGP テーブルに存在する場合、デフォルト ルートがアドバタイズされます。
• [Default Information Originate] 属性は、IPv4 と IPv6 の両方のアドレス ファミリの MPLS ポリシーとサービス要求でサポートされます。これは、MPLS PE_CE と PE_No_CE の各ポリシーとサービス要求の場合にのみサポートされます。MVRFCE ポリシーとサービス要求の場合にはサポートされません。
• [Default Information Originate] 属性は、IOS XR デバイスでのみサポートされます。
• 次の Prime Provisioning テンプレート変数は、この機能をサポートします。
– IPv4 の場合:PE_CE_NBR_DEFAULT_INFO_ORIGINATE_ROUTE_POLICY
– IPv4 の場合:PE_CE_NBR_DEFAULT_INFO_ORIGINATE
– IPv6 の場合:PE_CE_NBR_DEFAULT_INFO_ORIGINATE_ROUTE_POLICY_IPV6
– IPv6 の場合:PE_CE_NBR_DEFAULT_INFO_ORIGINATE_IPV6
• [Default Information Originate] オプションの使用方法を示すサンプル コンフィグレットについては、「PE L3 MPLS VPN(BGP、Default Information Originate、IOS XR)」を参照してください。
ステップ 6 [CE BGP AS ID]:カスタマーの BGP ネットワークの BGP 自律システム(AS)番号を入力します。
ここで CE に対して割り当てられる自律番号は、サービス プロバイダーのコア ネットワークの BGP AS 番号と異なっている必要があります。
有効な AS 番号の値として 2 バイト整数値がサポートされます。さらに、Prime Provisioning は、[0-65535].[0-65535] という形式のリモート 4 バイト AS 番号をサポートします。例:100.65535。このリモート 4 バイト AS 番号は、サービス ポリシーとサービス要求で CE BGP AS 番号としてサポートされます。プラットフォームがリモート 4 バイト AS 番号をサポートしない場合、サービス展開は失敗します。リモート 4 バイト AS 番号は、IOS プラットフォームではサポートされませんが、IOS XR(IPv4 サービスと IPv6 サービスの両方)ではサポートされます。
ステップ 7 [Neighbor Allow-AS In]:適切な場合は、[Neighbor Allow-AS-in] の値を入力します。
[Neighbor Allow-AS-in] 値を入力するときに、サービス プロバイダー自律システム(AS)番号が自律システム パス内で発生する最大回数(10 まで)を指定します。
ステップ 8 [Neighbor AS Override]:この VPN に必要な場合は、[Neighbor AS Override] オプションをイネーブルにします。
AS Override 機能を使用すると、MPLS VPN サービス プロバイダーは、カスタマーが別のサイトで同じ AS 番号を使用している場合でも、そのカスタマーとともに BGP ルーティング プロトコルを実行できます。この機能は、VPN カスタマーがプライベートまたはパブリックのいずれかの自律システム番号を使用している場合に使用できます。
[Neighbor AS-Override] オプションをイネーブルにするときに、VPN のすべてのサイトで同じ AS 番号を使用するように VPN Solutions Center を設定します。
ステップ 9 [Route Map/Policy In]:着信ルートに適用するルート マップ(IOS デバイス)またはルート ポリシー(IOS XR デバイス)を入力します。
この属性の詳細については、ステップ 10 の後の使用方法に関する注釈を参照してください。
(注) この属性は、MVRFCE ポリシーとサービス要求で使用する場合はサポートされません。
ステップ 10 [Route Map/Policy Out]:発信ルートに適用するルート マップ(IOS デバイス)またはルート ポリシー(IOS XR デバイス)を入力します。
(注) この属性は、MVRFCE ポリシーとサービス要求で使用する場合はサポートされません。サービス要求内の IOS デバイス上の IPv6 の場合にもサポートされません。
IOS デバイスの使用方法に関する注釈(BGP ルート マップ):
• [Route Map/Policy In] 属性と [Route Map/Policy Out] 属性は、BGP を PE-CE プロトコルとして使用する IOS デバイスに対して route-map コマンドをサポートするために使用できます。それらの属性は、ルート フィルタリングを目的として着信ルートまたは発信ルートにルート マップを適用するために使用されます。
• テキスト フィールドに入力された値は、次の設定例で示されているように、アドレス ファミリまたはルータ コンフィギュレーション モードの neighbor route-map コマンドに変換されます。
neighbor x.x.x.x route-map slmpls-in in
neighbor x.x.x.x route-map no-routes out
• これらの属性はオプションです。IOS デバイスの場合、デフォルト値は不要です。
• 次の Prime Provisioning テンプレート変数は、IOS デバイスの BGP ルート マップをサポートします。
– PE_CE_NBR_ROUTE_MAP_IN_NAME
– PE_CE_NBR_ROUTE_MAP_OUT_NAME
• サービス要求レベルでは、[Route Map/Policy In] 属性は、[Site of Origin] がイネーブルである場合はディセーブルで、クリアされています。[Site of Origin] 属性は、ポリシー レベルでは表示されませんが、サービス要求ワークフローでのみ(および IOS デバイスとコンフィギュレーションが CE を持たない PE で構成されている場合にのみ)表示されます。この動作の詳細については、[Site of Origin] 属性の使用方法に関する注釈を参照してください (P.5-101) 。
IOS XR デバイスの使用方法に関する注釈(ルート ポリシー):
• [Route Map/Policy In] 属性と [Route Map/Policy Out] 属性は、IOS XR デバイスに対して route-policy コマンドをサポートするために使用できます。これらの属性は、ボーダー ゲートウェイ プロトコル(BGP)ネイバーに対してアドバタイズまたは BGP ネイバーから受信されるアップデートにルーティング ポリシーを適用する方法を提供します。ポリシーは、ルートをフィルタリングするか、またはルート属性を変更します。着信ルートまたは発信ルートのルーティング ポリシーの名前を指定します。
• グローバルに定義された参照可能ルート ポリシー(たとえば、「pass all」)が存在しますが、[Route Map/Policy In] 属性と [Route Map/Policy Out] 属性は、それらのポリシーを独自の固有ルート ポリシーでオーバーライドする手段を提供します。
• このポリシーに基づくサービス要求を作成する前に、デバイスに対して実際のルート ポリシーを外部的に設定する必要があります。
• 次に示すように、GUI からの in/out 値は IOS XR デバイス設定に挿入されます。
route-policy <IN param> in
route-policy <OUT param> out
• これらの属性はオプションです。IOS XR デバイスの場合、値が指定されない場合、デフォルトで DEFAULT 値に設定されます。
• 次の Prime Provisioning テンプレート変数は、IOS XR デバイスの Prime Provisioning ルート ポリシー コマンドをサポートします。
– PE_CE_BGP_Neighbor _Route_Map_Or_Policy_In
– PE_CE_BGP_Neighbor _ Route_Map _Or_Policy_Out
ステップ 11 [Neighbor Send Community]:ドロップダウン リストから次のいずれかを選択して、BGP ネイバーにコミュニティ属性を送信します。
• [None]。コミュニティ属性を BGP ネイバーに送信しません。
• [Standard]。標準コミュニティのみを BGP ネイバーに送信します。
• [Extended]。拡張コミュニティのみを BGP ネイバーに送信します。
• [Both]。標準コミュニティと拡張コミュニティの両方を BGP ネイバーに送信します。
このオプションは、PE-CE ルーティング プロトコルが BGP である場合にのみ使用できます。このオプションは、IOS デバイスと IOS XR デバイスの両方に適用できます。このオプションは、IPv4 と IPv6 両方の external BGP(eBGP; 外部 BGP)ネイバーに適用できます。
(注) この属性は、MVRFCE ポリシーとサービス要求で使用する場合はサポートされません。
ステップ 12 CE にルーティング プロトコルを再配布するかどうかを指定します。
[Redistributed Protocols on CE]:MP-iBGP へのルートの再配布は、ルートが PE ルータと CE ルータ間の BGP 以外の手段で学習される場合にのみ必要です。これには、接続済みサブネットおよびスタティック ルートが含まれます。CE から BGP を介して学習されるルートの場合、再配布は自動的に実行されるため不要です。
BGP が CE にルーティング情報をインポートする必要があるプロトコルを指定するには、次の手順を実行します。
a. [Redistribute Protocols on CE] オプションから、[Edit] をクリックします。
[CE Redistributed Protocol] ダイアログボックスが表示されます。
b. [Add] をクリックします。
[CE Redistributed Protocols] ダイアログボックスが表示されます。
c. [Protocol Type] ドロップダウン リストから、CE にインポートするプロトコルを選択します。
次のいずれかのプロトコルを選択できます。[Static]、[RIP]、[Connected](ルート)、[IGRP]、[OSPF]、[EIGRP]、または [IS-IS]。
• Static を再配布します。BGP への再配布に Static ルートを選択すると、Prime Provisioning は BGP を実行している CE にスタティック ルートをインポートします。
パラメータ :パラメータは不要
• Routing Information Protocol(RIP)を再配布します。BGP への再配布に RIP プロトコルを選択すると、Cisco Prime Provisioning は BGP を実行している CE に RIP ルートをインポートします。
パラメータ :パラメータは不要
• Connected ルートを再配布します。BGP への再配布に Connected ルートを選択すると、Prime Provisioning は現在のルータに接続されているインターフェイスにすべてのルートをインポートします。ネットワークをアドバタイズするが、そのネットワークにルーティング アップデートを送信しない場合は、[Connected] オプションを使用します。接続済みルートを再配布すると、すべての接続済みルートが無差別にルーティング ドメインに再配布されることに注意してください。
パラメータ :パラメータは不要
• Interior Gateway Routing Protocol(IGRP)を再配布します。BGP への再配布に IGRP プロトコルを選択すると、IP Solution Center は BGP を実行している CE に IGRP ルートをインポートします。
パラメータ :IGRP 自律システム(AS)番号
• Enhanced IGRP(EIGRP)を再配布します。BGP への再配布に EIGRP プロトコルを選択すると、Prime Provisioning は BGP を実行している CE に EIGRP ルートをインポートします。
パラメータ :EIGRP 自律システム(AS)番号
• Open Shortest Path First(OSPF)を再配布します。BGP への再配布に OSPF プロトコルを選択すると、Prime ProvisioningPrime Provisioning は BGP を実行している CE に OSPF ルートをインポートします。
パラメータ :OSPF プロセス番号
• Intermediate System-to-Intermediate System(IS-IS)を再配布します。BGP への再配布に IS-IS プロトコルを選択すると、Prime Provisioning は BGP を実行している CE に IS-IS ルートをインポートします。
パラメータ :IS-IS タグ番号
d. CE の BGP に再配布するプロトコルを選択します。
e. 選択したプロトコルに適したパラメータを入力します。
f. [Add] をクリックします。
g. PE の BGP に再配布する追加のプロトコルすべてについてこのステップを繰り返し、[OK] をクリックします。
ステップ 13 [Advertise Interval]:eBGP アドバタイズメント間隔を入力します。
値は 0 ~ 600 の範囲の整数で、アドバタイズメント間隔の秒数を指定します。デフォルト設定は、eBGP ピアの場合 30 秒です(明示的に設定されていない場合)。この eBGP 拡張機能は、IOS デバイスと IOS XR PE デバイスの両方の設定に使用できます。
ステップ 14 [Max Prefix Number]:ネイバーから受信できるプレフィックスの最大数を入力します。
使用方法に関する注釈:
• この機能を使用すると、ピアから受信されたプレフィックスの数が制限を超えた場合に、ルータはそのピアを停止できます。
• 範囲は次のとおりです。
– IOS デバイスの場合、1 ~ 2147483647
– IOS XR デバイスの場合、1 ~ 4294967295
• このオプションおよび関連オプションは、IPv4 と IPv6 両方のアドレス ファミリでサポートされます。
• [Max Prefix Number]、[Max Prefix Threshold]、[Max Prefix Warning Only]、および [Max Prefix Restart] の各オプションの使用方法を示すサンプル コンフィグレットについては、「PE L3 MPLS VPN(BGP、Maximum Prefix/Restart、IOS XR)」を参照してください。
ステップ 15 [Max Prefix Threshold]:[Max Prefix Number] に設定するパーセントを指定する値を入力します。
範囲は 1 ~ 100 % で、デフォルトは 75 % です。このしきい値に達すると、ルータは警告メッセージを生成します。たとえば、[Max Prefix Number] が 20 で [Max Prefix Threshold] が 60 である場合、ネイバーからの BGP 学習ルート数が 20 の 60 %、つまり 12 ルートを超えると、ルータは警告メッセージを生成します。
ステップ 16 [Max Prefix Warning Only]:最大プレフィックス制限を超えたときに、ルータがピアリング セッションを停止する代わりにログ メッセージを生成できるようにするには、このチェックボックスをオンにします。
ステップ 17 [Max Prefix Restart]:設定済み最大プレフィックス制限を超えたために停止したピアリング セッションをルータがいつ自動的に再確立かを指定する値(分単位)を入力します。
有効な範囲は 1 ~ 65535 です。この機能がイネーブルのときには、ネットワーク オペレータの介入は必要ありません。この機能は、指定されている設定済み間隔でディセーブルになっているピアリング セッションの再確立を試みます。ただし、再起動タイマーの設定だけでは、送信しているプレフィックス数が超過しているピアを変更または修正できません。ネットワーク オペレータは、最大プレフィックス制限を再設定するか、そのピアから送信されるプレフィックス数を減らす必要があります。プレフィックスを過剰に送信するように設定されたピアは、ネットワークに不安定な状態をもたらす可能性があり、過剰な数のプレフィックスが急速にアドバタイズおよび除去されます。この場合、ネットワーク オペレータが問題の原因を修正する間に、再起動機能をディセーブルにするように [Max Prefix Warning Only] 属性を設定できます。
ステップ 18 このサービス ポリシーの BGP プロトコル設定が終了したら、[Next] をクリックします。
[MPLS Policy VRF and VPN Membership] ダイアログボックスが表示されます。続行するには、「VRF および VPN の情報の定義」を参照してください。
OSPF プロトコルの選択
MPLS VPN バックボーンは、純粋な OSPF エリア 0 バックボーンではありません。PE ルータ間に隣接性は形成されません。PE と CE 間のみです。MP-iBGP が PE 間で使用され、すべての OSPF ルートは VPN IPv4 ルートに変換されます。したがって、BGP にルートを再配布しても、これらのルートは同じ VPN の他のメンバー サイトにアドバタイズされるときに外部 OSPF ルートになりません。
サービス ポリシーのルーティング プロトコルとして OSPF を指定するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Routing Protocol] ドロップダウン リストから [OSPF] を選択します。
[OSPF Routing Protocol] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 [CSC Support]:Carrier Supporting Carrier(CSC)を使用してサービス ポリシーを定義するには、[MPLS Policy Editor - Routing Information] で [CSC Support] チェックボックスをオンにします。
[CSC Support] をオンにすると、MPLS VPN サービスに対して CSC 機能がイネーブルになります。CSC のプロビジョニングについては、 「Carrier Supporting Carrier のプロビジョニング」 で説明します。
ステップ 3 [Give Only Default Routes to CE]:CE にデフォルト ルートのみを与えるかどうかを指定します。
[Give only default routes to CE] オプションをイネーブルにするときに、サイトが 完全なルーティング または デフォルト ルーティング のどちらを必要とするかを示します。完全なルーティングは、VPN 内に存在するその他のルートをサイトが具体的に認識する必要がある場合です。デフォルト ルーティングは、具体的にそのサイトに対するものではないパケットをすべて VPN に送信すれば十分な場合です。
このオプションを選択すると、Prime Provisioning は、実行プロトコル RIP または EIGRP で PE ルータに対して default-info originate コマンド、および Static の実行プロトコル OSPF で PE ルータに対して default-info originate always コマンドを設定し、CE ルータに対して ip route 0.0.0.0 0.0.0.0 <out-going interface name> コマンドを設定します。
ステップ 4 [Redistribute Static (BGP only)]:OSPF にスタティック ルートを再配布するかどうかを示します。
スタティック ルートを OSPF にインポートする場合は、このチェックボックスをオンにします。
ステップ 5 [Redistribute Connected Routes (BGP only)]:直接接続されたルートを OSPF に再配布するかどうかを示します。
[Redistribute Connected] オプションをイネーブルにすると、現在のルータに接続されているインターフェイスにすべてのルートがインポートされます。ネットワークをアドバタイズするが、そのネットワークにルーティング アップデートを送信しない場合は、[Redistribute Connected] オプションを使用します。接続済みルートを再配布すると、すべての接続済みルートが無差別にルーティング ドメインに再配布されることに注意してください。
このオプションは、PE と CE 間のルーティング プロトコルが BGP 以外のプロトコルである場合は iBGP 用です。たとえば、ルーティング プロトコルが RIP、OSPF、EIGRP、または Static である場合は、このオプションは、MPLS コアの PE で設定されているルータ BGP 用です。PE ルータでは、MPLS 用に常に実行されているルータ BGP プロセスが 1 つ存在します。このオプションは BGP 用でもあります。
ステップ 6 [Default Information Originate]:OSPF ルーティング ドメインにデフォルト外部ルートを生成するかどうかを示します。
[Default Information Originate] チェックボックスをオンにすると、その他のオプションが GUI に動的に表示されます。
a. ルーティング テーブルにデフォルト ルートがあるかどうかには関係なくデフォルト ルートをアドバタイズするには、[OSPF Default Information Originate Always] をオンにします。
b. [Metric Value] には、デフォルト ルートの生成に使用する OSPF メトリックを入力します。範囲は 1 ~ 16777214 です。
c. [Metric Type] では、ドロップダウン リストから次のいずれかを選択して、デフォルト ルートに関連付けられたリンク タイプを指定します。
– None
– Type-1 External Route
– Type-2 External Route
d. [Default Info Route Policy] には、ルート ポリシーの名前を入力します。
使用方法に関する注釈:
• [Default Information Originate] は、MPLS ポリシーとサービス要求ワークフローで使用できます。
• すべてのサブオプションは任意指定です。
• ルート ポリシー(指定される場合)は、そのデバイス上に事前に存在している必要があります。存在しない場合、この機能を使用してそのポリシーに基づくサービス要求を作成するときにエラーが生成されます。
• この機能は、IOS XR デバイスの場合にのみサポートされます。
• この機能は、IPv4 アドレス ファミリの場合にのみ使用できます。
• 次の Prime Provisioning テンプレート変数は、この機能をサポートします。
– PE_CE_OSPF_ METRIC_VALUE
– PE_CE_OSPF_METRIC_TYPE
– PE_CE_OSPF_ROUTE_POLICY
• [Default Information Originate] オプションの使用方法を示すサンプル コンフィグレットについては、「L3 MPLS VPN(OSPF、Default Information Originate、IOS XR)」を参照してください。
ステップ 7 [OSPF Route Policy]:ルート ポリシーを入力します。
使用方法に関する注釈:
• これは、任意指定の属性です。
• この属性は、IOS デバイスおよび IOS XR PE デバイスでの IPv4 ルーティングの場合にのみサポートされます。
• この属性は、OSPF ルート ポリシーの再配布のサポートに使用されます。この属性は、次の例に示すようなデバイス設定に GUI から取得した値を挿入する手段を提供します。
• この属性を使用したポリシーに基づくサービス要求展開後の IOS XR 設定例:
address-family ipv4 unicast
redistribute ospf 3000 route-policy 'xxxx'
• IOS 設定例:
address-family ipv4 vrf edn
redistribute ospf 3000 route-map <route-map>
• 文字列は GUI からそのまま取得されます。検証は実行されません。
• 有効なルート ポリシーが指定されていない場合、デフォルト ルート ポリシーが使用されます。
• このポリシーに基づくサービス要求を作成する前に、デバイスに対して実際のルート ポリシーを外部的に設定する必要があります。
• 次の Prime Provisioning テンプレート変数は、OSPF ルート ポリシーの再配布をサポートします。
– PE_CE_Ospf_Route_Policy
– PE_MVRFCE_Ospf_ Route_Policy
ステップ 8 [OSPF Redistribute Match Internal/External (BGP only)]:OSPF ルートをその他のルーティング ドメインに再配布するときに使用する一致基準を設定するには、ドロップダウン リストから次のいずれかを選択します。
• [None]:ルート再配布の一致基準を指定しません。これはデフォルトです。
• [Internal only]:自律システム(AS)に対して内部的であるルートを照合します。
• [External only]:AS に対して外部的であるルートを照合します。
• [Both]:AS に対して内部的であるルートおよび外部的であるルートを照合します。
使用方法に関する注釈:
• この属性は、IOS デバイスおよび IOS XR PE デバイスでの IPv4 ルーティングの場合にのみサポートされます。
• OSPF 内部一致を再配布するための IOS XR 設定例:
address-family ipv4 unicast
redistribute ospf 3000 match internal
• OSPF 内部一致を再配布するための IOS 設定例:
address-family ipv4 vrf edn
redistribute ospf 3000 match internal
• OSPF 外部一致を再配布するための IOS XR 設定例:
address-family ipv4 unicast
redistribute ospf 3000 match external
• OSPF 外部一致を再配布するための IOS 設定例:
address-family ipv4 vrf edn
redistribute ospf 3000 match external 1 external 2
• [Both] オプションが選択されたときの IOS XR 設定例:
redistribute ospf 3000 match internal external
• [Both] オプションが選択されたときの IOS 設定例:
redistribute ospf 3000 match internal external 1 external 2
• このコマンドの IOS XR バリエーションには external type 1 または external type 2 のサポートは存在しませんが、IOS ではそのサポートが存在します。Prime Provisioning GUI には、 external type 1 または external type 2 を指定するオプションはありません。唯一のオプションは [External only] です。生成されるコンフィグレットは、デバイスが IOS または IOS XR のどちらであるかに基づいて異なります。
• Prime Provisioning テンプレート変数 PE_CE_Ospf_Match_Internal_External は、この属性をサポートします。
ステップ 9 [OSPF Process ID on PE]:PE の OSPF プロセス ID を入力します。
OSPF プロセス ID は、単一ルータ内の各 OSPF ルーティング プロセスに割り当てられる固有の値です。このプロセス ID は PE のみに対して内部的です。この数値は、1 ~ 65535 の範囲内の任意の 10 進数、またはドット付き 10 進表記の数値のいずれかとして入力できます。
(注) OSPF プロセス ID が Prime Provisioning でどのように処理されるかについての詳細は、「IGP の OSPF プロセス ID(IOS XR のみ)」を参照してください。
ステップ 10 [Use VRF or VPN Domain ID]:VRF または VPN から取得される OSPF ドメイン ID を使用するには、このチェックボックスをオンにします。
使用方法に関する注釈:
• このチェックボックスをオンにしない場合、[OSPF Domain ID on PE] 属性のテキスト フィールド(GUI における次の属性)に PE の OSPF ドメイン ID の値を入力できます。
• [Use VPN or VRF Domain ID] チェックボックスをオンにすると、[OSPF Domain ID on PE] 属性のフィールドはディセーブルになります。
• OSPF ドメイン ID 機能は、PE-CE ポリシーおよび PE- NoCE ポリシーの場合にのみサポートされます。[OSPF Domain ID] 属性と [OSPF Domain ID on PE] 属性は、ポリシー タイプが PE-CE または PE-NoCE である場合にのみ GUI に表示されます。
• OSPF ドメイン ID 機能は、MultiVRF-CE ポリシーの場合はサポートされません。
• OSPF ドメイン ID は、IOS XR デバイスでのみサポートされます。IOS デバイスの場合、OSPF ドメイン ID を指定して VRF オブジェクトまたは VPN を使用すると、Prime Provisioning はこの属性を無視します。
• [OSPF Domain ID] 属性は、ルートの再配布元の OSPF ドメインを一意に識別します。このドメイン ID は、カスタマーごとに固有である必要があります。IOS デバイスの場合、IOS がプロセスごとに 1 つの VRF だけを許可するために、デフォルト動作では OSPF プロセス ID を OSPF ドメイン ID と見なします。IOS XR は、プロセスごとに複数の VRF をサポートしています。このため、IOS XR デバイスの場合、各 VRF に対して固有の OSPF ドメイン ID を明示的に設定する必要があります。OSPF プロセスごとに 1 つの VRF を設定することはできますが、これはスケーラブルなソリューションではありません。
• タイプ 0005 の OSPF ドメイン ID 設定のみがサポートされます。
• ポリシーに基づいて作成されるサービス要求の場合は、次の点に注意してください。
– OSPF ドメイン ID 設定はオプションです。[Use VPN or VRF Domain ID] がイネーブルになっておらず、[OSPF Domain ID] フィールドに値が指定されていない場合、Prime Provisioning は OSPF ドメイン ID 設定を無視します。
– [Use VPN or VRF Domain ID] がイネーブルの場合、プロビジョニング時に Prime Provisioning は選択された VPN オブジェクトから OSPF ドメイン ID を取得します。VPN オブジェクトで OSPF ドメイン ID が設定されていない場合、Prime Provisioning は OSPF ドメイン ID 設定を無視します。エラー メッセージは生成されません。
– [Use VPN or VRF Domain ID] がイネーブルであり、そのリンク(外部)に対して複数の VPN が結合されている場合、Prime Provisioning は OSPF ドメイン設定を無視します。
ステップ 11 [OSPF Domain ID on PE]:OSPF ドメイン ID を 10 進形式で入力します。
使用方法に関する注釈:
• [Use VPN or VRF Domain ID] チェックボックスがオンの場合、このフィールドはディセーブルです。前のステップの注釈を参照してください。
• 値を 10 進形式で入力します。[Hex value:] フィールドは、対応する 16 進数値を表示する編集不可のテキスト フィールドです。この 16 進数値は、実際にデバイスに表示される値です。
• OSPF ドメイン ID は、IOS XR デバイスでのみサポートされます。IOS デバイスの場合、OSPF ドメイン ID を指定して VRF オブジェクトまたは VPN を使用すると、Prime Provisioning はこの属性を無視します。
ステップ 12 [OSPF Process ID on CE]:CE の OSPF プロセス ID を入力します。
OSPF プロセス ID は、単一ルータ内の各 OSPF ルーティング プロセスに割り当てられる固有の値です。このプロセス ID は CE のみに対して内部的です。この数値は、1 ~ 65535 の範囲内の任意の 10 進数、またはドット付き 10 進表記の数値のいずれかとして入力できます。
(注) OSPF プロセス ID が Prime Provisioning でどのように処理されるかについての詳細は、「IGP の OSPF プロセス ID(IOS XR のみ)」を参照してください。
ステップ 13 [OSPF Process Area Number]:OSPF プロセス領域番号を入力します。
PE の OSPF 領域番号は、指定された範囲内の任意の 10 進数、またはドット付き 10 進表記の数値のいずれかとして入力できます。
ステップ 14 [Redistributed Protocols on PE]:必要な場合、PE に再配布されるプロトコルを指定します。
(注) 再配布の量を制限することは、OSPF 環境では重要である可能性があります。ルートを OSPF に再配布するときは、必ず外部 OSPF ルートとして再配布します。OSPF プロトコルでは OSPF ドメイン全体で外部ルートのフラッディングが発生し、プロトコルのオーバーヘッドおよびその OSPF ドメインに参加しているすべてのルータの CPU 負荷が上昇します。
OSPF が PE にインポートする必要があるプロトコルを指定するには、次のステップを実行します。
a. [Redistribute Protocols on PE] オプションから、[Edit] をクリックします。
[PE Redistributed Protocol] ダイアログボックスが表示されます。
b. [Add] をクリックします。
[PE Redistributed Protocols] ダイアログボックスが表示されます。
c. [Protocol Type] ドロップダウン リストから、PE にインポートするプロトコルを選択します。
次のいずれかを選択できます。[Static]、[EIGRP]、または [RIP]。
• Static を再配布します。OSPF への再配布に Static ルートを選択すると、Prime Provisioning は OSPF を実行している PE にスタティック ルートをインポートします。
Static ルートを PE に再配布するために必要なパラメータやメトリックはありません。
• Enhanced IGRP(EIGRP)を再配布します。OSPF への再配布に EIGRP プロトコルを選択すると、Prime Provisioning は OSPF を実行している PE に EIGRP ルートをインポートします。
パラメータ :EIGRP 自律システム(AS)番号
メトリック :1 ~ 16777214 の範囲内の任意の数値
• RIP を再配布します。OSPF への再配布に RIP プロトコルを選択すると、Prime Provisioning は OSPF を実行している PE に RIP ルートをインポートします。
パラメータ :パラメータは不要
メトリック :1 ~ 16777214 の範囲内の任意の数値
d. PE の OSPF に再配布するプロトコルを選択します。
e. 選択したプロトコルに適したパラメータを入力します。
f. [Add] をクリックします。
g. PE の OSPF に再配布する追加のプロトコルすべてについてこのステップを繰り返し、[OK] をクリックします。
ステップ 15 CE にルーティング プロトコルを再配布するかどうかを指定します。
[Redistribute Protocols on CE]:OSPF が CE にルーティング情報をインポートする必要があるプロトコルを指定するには、次のステップを実行します。
a. [Redistribute Protocols on CE] オプションから、[Edit] をクリックします。
[CE Redistributed Protocol] ダイアログボックスが表示されます。
b. [Add] をクリックします。
[CE Redistributed Protocols] ダイアログボックスが表示されます。
c. [Protocol Type] ドロップダウン リストから、CE にインポートするプロトコルを選択します。
次のいずれかのプロトコルを選択できます。[Static]、[RIP]、[BGP]、[Connected](ルート)、[IGRP]、[EIGRP]、または [IS-IS]。
• Static を再配布します。OSPF への再配布に Static ルートを選択すると、Prime Provisioning は OSPF を実行している CE にスタティック ルートをインポートします。
Static ルートを CE に再配布するために必要なパラメータはありません。
• RIP を再配布します。OSPF への再配布に RIP プロトコルを選択すると、Prime Provisioning は OSPF を実行している CE に RIP ルートをインポートします。
パラメータ :パラメータは不要
• Border Gateway Protocol(BGP; ボーダー ゲートウェイ プロトコル)を再配布します。OSPF への再配布に BGP プロトコルを選択すると、Prime Provisioning は OSPF を実行している CE に BGP ルートをインポートします。
パラメータ :BGP 自律システム(AS)番号
• Connected ルートを再配布します。OSPF への再配布に Connected ルートを選択すると、Prime Provisioning は現在のルータに接続されているインターフェイスにすべてのルートをインポートします。ネットワークをアドバタイズするが、そのネットワークにルーティング アップデートを送信しない場合は、[Connected] オプションを使用します。接続済みルートを再配布すると、すべての接続済みルートが無差別にルーティング ドメインに再配布されることに注意してください。
パラメータ :パラメータは不要
• Interior Gateway Routing Protocol(IGRP)を再配布します。OSPF への再配布に IGRP (Interior Gateway Routing Protocol)を選択すると、IP Solution Center は OSPF を実行している CE に IGRP ルートをインポートします。
パラメータ :IGRP 自律システム(AS)番号
• Enhanced IGRP(EIGRP)を再配布します。OSPF への再配布に EIGRP プロトコルを選択すると、Prime Provisioning は OSPF を実行している CE に EIGRP ルートをインポートします。
パラメータ :EIGRP 自律システム(AS)番号
• Intermediate System-to-Intermediate System(IS-IS)を再配布します。OSPF への再配布に IS-IS プロトコルを選択すると、Prime Provisioning は OSPF を実行している CE に IS-IS ルートをインポートします。
パラメータ :IS-IS タグ番号
d. CE の OSPF に再配布するプロトコルを選択します。
e. 選択したプロトコルに適したパラメータを入力します。
f. [Add] をクリックします。
g. CE の OSPF に再配布する追加のプロトコルすべてについてこのステップを繰り返し、[OK] をクリックします。
ステップ 16 このサービス ポリシーの OSPF プロトコル設定が終了したら、[Next] をクリックします。
[MPLS Policy VRF and VPN Membership] ダイアログボックスが表示されます。続行するには、「VRF および VPN の情報の定義」を参照してください。
IGP の OSPF プロセス ID(IOS XR のみ)
(注) この項の情報は、IOS XR デバイスにのみ適用されます。これは、IOS XR が仮想 OSPF プロセスをサポートするためです。IOS デバイスには適用されません。
IOS XR デバイスの場合、Prime Provisioning は Interior Gateway Protocol(IGP)の OSPF プロセスを分離されたプロセスとして保持します。デフォルトでは、すべての PE-CE リンクの OSPF は別のプロセスです。その他の OSPF プロセスの場合、PE-CE VRF はその親の下にあります。
ユーザの責任で、OSPF プロセス ID を決定およびトラッキングします。Prime Provisioning は、PE-CE プロセス ID が IGP プロセス ID と異なっていることを確認し、そのプロセス ID がすでに使用されている場合は警告メッセージを表示します。
すでに IGP のために使用されている OSPF プロセス ID をユーザが指定すると、Prime Provisioning はサービス要求の展開時に警告メッセージを生成します。OSPF プロセスが VRF を参照している場合、その OSPF プロセスは使用中であると見なされます。その場合は、非 IGP プロセスと見なされます。それ以外の場合は、IGP プロセスと見なされます。
Prime Provisioning は、OSPF プロセスの最大数を設定するための DCPL プロパティを提供します。その DCPL プロパティは、Provisioning\Service\mpls\ospfProcessLimit です。この値のデフォルトは 2 です。Prime Provisioning は、設定されている OSPF プロセスの数をトラッキングします。制限を超えるか制限に達すると、サービス要求の展開時に警告メッセージが生成されます。警告メッセージの他には、制限を超えることによる影響はありません。
(注) DCPL 制限は、すべての OSPF プロセス(IGP など)の合計を表します。OSPF プロセス ID がすでに VRF ベース OSPF プロセスとして存在していても、警告は生成されません。複数の VRF ベース OSPF プロセスが存在する場合、警告が生成されます(ospfProcessLimit にデフォルト値 2 が設定されていることを想定)。
次の設定例を参照してください。
例:コア IGP(90)
auto-cost reference-bandwidth 100000
redistribute rip metric 3 metric-type 1
redistribute isis ntt metric 10 metric-type 1
address-family ipv4 unicast
interface GigabitEthernet0/0/0/0
interface GigabitEthernet0/0/0/1
interface GigabitEthernet0/0/0/2
interface GigabitEthernet0/0/0/4
mpls traffic-eng router-id Loopback0
mpls traffic-eng multicast-intact
例:PE-CE VRF(3000)
log adjacency changes detail
interface GigabitEthernet0/0/5/7.101
log adjacency changes detail
address-family ipv4 unicast
(注) ルータでルート ポリシーが使用されている場合、照合は適用されません。
EIGRP プロトコルの選択
Enhanced IGRP(EIGRP)はハイブリッド ルーティング プロトコルであり、ディスタンス ベクトル プロトコルなどのネットワークを検出しますが(つまり IGRP)、高速再コンバージェンスのためにトポロジカル データベースを維持します。EIGRP は、可変長サブネット マスクと不連続サブネットをサポートします。IP に対して設定されている場合、同じ自律システム内に定義されている IGRP プロセスを使用するルートが自動的に再配布されます。デフォルトでは、EIGRP はクラスフル ネットワーク境界でサブネットを自動集約します。
EIGRP は、IGRP と同じメトリック集積を実行します。ただし、IGRP と EIGRP の間でメトリック計算を確認すると、EIGRP 値の方がかなり大きいことがわかります。EIGRP メトリックを 256 で割ると、同じ IGRP メトリック値が得られます。
EIGRP では、トポロジ変更に関与するすべてのルータを同時に同期化できます。トポロジ変更の影響を受けないルータは、再計算から除外されます。結果として、コンバージェンス時間が非常に速くなります。
サービス ポリシーのルーティング プロトコルとして EIGRP を指定するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Routing Protocol] ドロップダウン リストから [EIGRP] を選択します。
[EIGRP Routing Protocol] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 [CSC Support]:Carrier Supporting Carrier(CSC)を使用してサービス ポリシーを定義するには、[MPLS Policy Editor - Routing Information] で [CSC Support] チェックボックスをオンにします。
[CSC Support] をオンにすると、MPLS VPN サービスに対して CSC 機能がイネーブルになります。CSC のプロビジョニングについては、 「Carrier Supporting Carrier のプロビジョニング」 で説明します。
前のステップで IP アドレッシング スキームが IPv6 に設定されている場合は、この属性を使用できません。
ステップ 3 [Redistribute Static]:(BGP のみ)適切な場合、[Redistribute Static (BGP only)] オプションをイネーブルにします。
BGP の場合に [Redistribute Static] オプションをイネーブルにすると、ソフトウェアはスタティック ルートをコア ネットワーク(BGP を実行)にインポートします。
ステップ 4 [Redistribute Connected]:(BGP のみ)適切な場合、[Redistribute Connected (BGP only)] オプションをイネーブルにします。
[Redistribute Connected] オプションをイネーブルにすると、接続済みルート(つまり、直接接続された PE または CE へのルート)は、その特定の VPN にあるその他すべての CE に配布されます。このオプションは、PE と CE 間のルーティング プロトコルが BGP 以外のプロトコルである場合は iBGP 用です。たとえば、ルーティング プロトコルが RIP、OSPF、EIGRP、または Static である場合は、このオプションは、MPLS コアの PE で設定されているルータ BGP 用です。PE ルータでは、MPLS 用に常に実行されているルータ PCP プロセスが 1 つ存在します。このオプションは BGP 用でもあります。
(注) すべての接続済みルートが指定されたルーティング ドメインに無差別に再配布されるため、接続済みルートを再配布すると問題が発生する可能性があります。すべての接続済みルートを再配布することを望まない場合は、distribute-list out ステートメントを使用して、再配布する特定の接続済みルートを識別します。
ステップ 5 [EIGRP Authentication KeyChain Name]:1 つ以上のインターフェイスですべての EIGRP プロトコル トラフィックを認証するためのキーチェーン名を入力します。
使用方法に関する注釈:
• キーチェーン名内ではスペース文字およびバックスラッシュ(\)文字は使用できません。
• 名前が指定されない場合、EIGRP キーチェーン認証は導入されません。
• このオプションは、IPv4 と IPv6 の両方のアドレス ファミリの場合にサポートされます。
• このオプションは、IOS XR デバイスの場合にのみ使用できます。
• [EIGRP Authentication KeyChain Name] オプションの使用方法を示すサンプル コンフィグレットについては、次を参照してください。
「PE L3 MPLS VPN(EIGRP、Authentication Keychain Name、IOS XR)」。
ステップ 6 [EIGRP AS ID on PE]:PE の EIGRP 自律システム ID を入力します。
これは固有の 16 ビット数値です。
ステップ 7 [EIGRP AS ID on CE]:CE の EIGRP 自律システム ID を入力します。
これは固有の 16 ビット数値です。
ステップ 8 次の説明に従って、EIGRP メトリックの値を入力します。
EIGRP メトリック
EIGRP は、IGRP の場合と同様にメトリックを使用します。ルート テーブル内の各ルートには関連付けられたメトリックがあります。EIGRP は、IGRP の場合とほとんど同様に複合メトリックを使用しますが、その複合メトリックは乗数 256 で変更されます。[Bandwidth]、[Delay]、[Load]、[Reliability]、および [MTU] は、サブメトリックです。IGRP の場合と同様に、EIGRP は、主として帯域幅と遅延、または数値が最も小さい複合メトリックに基づいて、ルートを選択します。EIGRP は、ルートに対してこのメトリックを計算する場合、ルートへの到達可能距離と呼びます。EIGRP は、ネットワーク内のすべてのルートへの到達可能距離を計算します。
[Bandwidth Metric]:帯域幅はキロビット単位で表されます。帯域幅は、EIGRP が実行しているインターフェイスを正確に表すように静的に設定する必要があります。たとえば、56 kbps インターフェイスおよび T1 インターフェイスのデフォルトの帯域幅は 1,544 kbps です。
[Delay Metric]:遅延はマイクロ秒単位で表されます。遅延も、EIGRP が実行しているインターフェイスを正確に表すように静的に設定する必要があります。インターフェイス上での遅延は、delay time_in_microseconds インターフェイス サブコマンドを使用して調整できます。
[Reliability Metric]:信頼性は 1 ~ 255 の範囲内の動的数値です。ここで、255 は 100 % 信頼性があるリンク、1 は信頼性がないリンクです。
[Loading Metric]:負荷は 1 ~ 255 の範囲内の数値で、インターフェイスの出力負荷を示します。この値は動的で、 show interfaces コマンドを使用して表示できます。値 1 は負荷が最小であるリンクを示し、255 は負荷が 100 % であるリンクを示します。
[MTU Metric]:最大伝送単位(MTU)は、パス内に記録されている最小の MTU 値で、通常は 1500 です。
(注) IGRP または EIGRP でルーティングの決定に影響する場合は、必ず Bandwidth に対して Delay メトリックを使用します。帯域幅の変更は、その他のルーティング プロトコル(OSPF など)に影響を与える可能性があります。遅延の変更は、IGRP と EIGRP にのみ影響を与えます。
ステップ 9 [Redistributed Protocols on PE]:必要な場合、PE に再配布されるプロトコルを指定します。
IP に対して設定されている場合、同じ自律システム内に定義されている IGRP プロセスを使用するルートが自動的に再配布されます。デフォルトでは、EIGRP はクラスフル ネットワーク境界でサブネットを自動集約します。
EIGRP が PE にインポートする必要があるプロトコルを指定するには、次の手順を実行します。
a. [Redistribute Protocols on PE] オプションから、[Edit] をクリックします。
[PE Redistributed Protocol] ダイアログボックスが表示されます。
b. [Add] をクリックします。
[PE Redistributed Protocols] ダイアログボックスが表示されます。
c. [Protocol Type] ドロップダウン リストから、PE にインポートするプロトコルを選択します。
次のいずれかを選択できます。[Static]、[RIP]、または [OSPF]。
• Static を再配布します。EIGRP への再配布に Static ルートを選択すると、Prime Provisioning は OSPF を実行している PE にスタティック ルートをインポートします。
Static ルートを PE に再配布するために必要なパラメータやメトリックはありません。
• RIP を再配布します。EIGRP への再配布に RIP プロトコルを選択すると、Prime Provisioning は EIGRP を実行している PE に RIP ルートをインポートします。
パラメータ :パラメータは不要
メトリック :1 ~ 16777214 の範囲内の任意の数値
• Open Shortest Path First(OSPF)を再配布します。EIGRP への再配布に OSPF プロトコルを選択すると、Prime Provisioning は EIGRP を実行している PE に OSPF ルートをインポートします。
パラメータ :OSPF プロセス番号
メトリック :1 ~ 16 の範囲内の任意の数値
d. CE の EIGRP に再配布するプロトコルを選択します。
e. 選択したプロトコルに適したパラメータを入力します。
f. [Add] をクリックします。
g. PE の EIGRP に再配布する追加のプロトコルすべてについてこのステップを繰り返し、[OK] をクリックします。
ステップ 10 [Redistribute Protocols on CE]:CE にルーティング プロトコルを再配布するかどうかを指定します。
EIGRP が CE にルーティング情報をインポートする必要があるプロトコルを指定するには、次の手順を実行します。
a. [Redistribute Protocols on CE] オプションから、[Edit] をクリックします。
[CE Redistributed Protocol] ダイアログボックスが表示されます。
b. [Add] をクリックします。
[CE Redistributed Protocols] ダイアログボックスが表示されます。
c. [Protocol Type] ドロップダウン リストから、CE にインポートするプロトコルを選択します。
次のいずれかのプロトコルを選択できます。[Static]、[BGP]、[Connected](ルート)、[IGRP]、[RIP]、[OSPF]、または [IS-IS]。
• Static を再配布します。EIGRP への再配布に Static ルートを選択すると、Prime Provisioning は OSPF を実行している CE にスタティック ルートをインポートします。
Static ルートを CE に再配布するために必要なパラメータはありません。
• Border Gateway Protocol(BGP; ボーダー ゲートウェイ プロトコル)を再配布します。EIGRP への再配布に BGP プロトコルを選択すると、Prime Provisioning は OSPF を実行している CE に BGP ルートをインポートします。
パラメータ :BGP 自律システム(AS)番号
• Connected ルートを再配布します。EIGRP への再配布に Connected ルートを選択すると、Prime Provisioning は現在のルータに接続されているインターフェイスにすべてのルートをインポートします。ネットワークをアドバタイズするが、そのネットワークにルーティング アップデートを送信しない場合は、[Connected] オプションを使用します。接続済みルートを再配布すると、すべての接続済みルートが無差別にルーティング ドメインに再配布されることに注意してください。
[Redistribute Connected] オプションをイネーブルにすると、接続済みルート(つまり、直接接続された PE または CE へのルート)は、その特定の VPN にあるその他すべての CE に配布されます。このオプションは、PE と CE 間のルーティング プロトコルが BGP 以外のプロトコルである場合は iBGP 用です。たとえば、ルーティング プロトコルが RIP、OSPF、EIGRP、または Static である場合は、このオプションは、MPLS コアの PE で設定されているルータ BGP 用です。PE ルータでは、MPLS 用に常に実行されているルータ BGP プロセスが 1 つ存在します。このオプションは BGP 用でもあります。
パラメータ :パラメータは不要
• Interior Gateway Routing Protocol(IGRP)を再配布します。EIGRP への再配布に IGRP (Interior Gateway Routing Protocol)を選択すると、IP Solution Center は EIGRP を実行している CE に IGRP ルートをインポートします。
パラメータ :IGRP 自律システム(AS)番号
• RIP を再配布します。EIGRP への再配布に RIP プロトコルを選択すると、Cisco Prime Provisioning は EIGRP を実行している CE に RIP ルートをインポートします。
パラメータ :パラメータは不要
• Open Shortest Path First(OSPF)を再配布します。EIGRP への再配布に OSPF プロトコルを選択すると、Prime Provisioning は EIGRP を実行している CE に OSPF ルートをインポートします。
パラメータ :OSPF プロセス番号
• Intermediate System-to-Intermediate System(IS-IS)を再配布します。EIGRP への再配布に IS-IS プロトコルを選択すると、Prime Provisioning は EIGRP を実行している CE に IS-IS ルートをインポートします。
パラメータ :IS-IS タグ番号
d. CE の EIGRP に再配布するプロトコルを選択します。
e. 選択したプロトコルに適したパラメータを入力します。
f. [Add] をクリックします。
g. CE の EIGRP に再配布する追加のプロトコルすべてについてこのステップを繰り返し、[OK] をクリックします。
ステップ 11 このサービス ポリシーの EIGRP プロトコル設定が終了したら、[Next] をクリックします。
[MPLS Policy VRF and VPN Membership] ダイアログボックスが表示されます。続行するには、「VRF および VPN の情報の定義」を参照してください。
[None] を選択:ケーブル サービス
ケーブル リンクを操作する場合、リンクはルーティング プロトコルを実行しません。ルーティング プロトコルを不必要に指定することなくケーブル リンクを介したサービスを設定できるようにするために、サービス ポリシーのルーティング プロトコルのダイアログに [None] オプションが提供されています。
このサービス ポリシーがケーブル サービス用である場合は、次の手順を実行します。
ステップ 1 ルーティング プロトコルのリストから [None] を選択します。
図 5-4 に示されているようなダイアログボックスが表示されます。
図 5-4 ルーティング プロトコルの選択なし
ステップ 2 [CSC Support]:Carrier Supporting Carrier(CSC)を使用してサービス ポリシーを定義するには、[MPLS Policy Editor - Routing Information] で [CSC Support] チェックボックスをオンにします。
[CSC Support] をオンにすると、MPLS VPN サービスに対して CSC 機能がイネーブルになります。CSC のプロビジョニングについては、 「Carrier Supporting Carrier のプロビジョニング」 で説明します。
ステップ 3 [Redistribute Static]:プロバイダー コア ネットワーク(BGP を実行)にスタティック ルートを配布する場合は、[Redistribute Static (BGP only)] チェックボックスをオンにします。
ステップ 4 [Redistribute Connected]:ケーブル リンクにはルーティング プロトコルが存在しないため、VPN 内のその他すべての CE に接続済みルートを再配布することを推奨します。これを行うには、[Redistribute Connected (BGP only)] チェックボックスをオンにします。
[Redistribute Connected] オプションをイネーブルにすると、接続済みルート(つまり、直接接続された PE または CE へのルート)は、その特定の VPN にあるその他すべての CE に配布されます。このオプションは、PE と CE 間のルーティング プロトコルが BGP 以外のプロトコルである場合は iBGP 用です。たとえば、ルーティング プロトコルが RIP、OSPF、EIGRP、または Static である場合は、このオプションは、MPLS コアの PE で設定されているルータ BGP 用です。PE ルータでは、MPLS 用に常に実行されているルータ BGP プロセスが 1 つ存在します。このオプションは BGP 用でもあります。
ステップ 5 必要な設定値の指定が完了したら、[Next] をクリックします。
[MPLS Policy VRF and VPN Membership] ダイアログボックスが表示されます。続行するには、「VRF および VPN の情報の定義」を参照してください。
VRF および VPN の情報の定義
サービス ポリシーのルーティング プロトコルの定義が完了したら、このサービス ポリシーについて VRF および VPN の情報を指定する必要があります。これを行うには、次の手順を実行します。
ステップ 1 図 5-5 に示されているような、[MPLS Policy VRF and VPN Membership] ダイアログボックスが表示されます。
図 5-5 VRF 情報の指定
ステップ 2 以前に定義された VRF オブジェクトから VRF および VPN の属性を設定する場合は、[Use VRF Object] チェックボックスをオンにします。
この機能の詳細については、「独立 VRF 管理」を参照してください。この項では、MPLS VPN サービス ポリシーとサービス要求で独立 VRF オブジェクトを使用する方法について説明します。
VRF オブジェクト機能を使用していない場合は、次の手順の説明に従って VRF および VPN の属性を定義します。
ステップ 3 [Export Map]:必要な場合は、エクスポート ルート マップの名前を入力します。
ここで入力するエクスポート ルート マップの名前は、PE に存在しているエクスポート ルート マップの名前である必要があります。
(注) IOS は、エクスポート ルート マップを VRF ごとに 1 つのみサポートします。したがって、エクスポート ルート マップは VPN ごとに 1 つのみ存在できます。
Prime Provisioning ソフトウェアを使用して管理 VPN を定義するときに、Prime Provisioning は管理 VPN のエクスポート ルート マップを自動的に生成します。Cisco IOS はエクスポート ルート マップを VRF ごとに 1 つのみサポートし、そのルート マップは管理 VPN 用に予約されているため、VRF が管理 VPN に含まれる場合は [Export Map] フィールドは使用不可です。
エクスポート ルート マップはフィルタを適用しません。エクスポート ルート マップを使用して、ルートに関連付けられているルート ターゲットのデフォルト セットをオーバーライドできます。
ステップ 4 [Import Map]:インポート ルート マップの名前を入力します。
ここで入力するインポート ルート マップの名前は、PE に存在しているインポート ルート マップの名前である必要があります。
(注) IOS は、インポート ルート マップを VRF ごとに 1 つのみサポートします。したがって、インポート ルート マップは VPN ごとに 1 つのみ存在できます。
インポート ルート マップはフィルタを適用します。したがって、この PE の VRF から特定のルートを除外するには、送信ルータにエクスポート ルート マップを設定して現在の VRF にインポートできるルート ターゲットが含まれないようにするか、または PE にインポート ルート マップを作成してそのルートを除外します。
ステップ 5 [Maximum Routes]:この PE の VRF にインポートできるルートの最大数を指定します。
(注) [Maximum Routes] の値が設定された後は、Prime Provisioning は別の値をプロビジョニングすることを許可しません。VRF は複数のインターフェイス(リンク)で使用される可能性があるため、この値がリンクに対して設定された後は、その値を手動で変更しないことを推奨します。この VRF を使用する既存または新規サービス要求の最大ルート数の値を変更しようとすると、 Prime Provisioning はエラーを生成します。
ステップ 6 [Maximum Route Threshold]:最大ルート数のしきい値を指定します。
指定された最大ルート数を超えると、Prime Provisioning は警告メッセージを送信します。
ステップ 7 [VRF Description]:オプションで、現在の VPN の VRF の説明を入力できます。
ステップ 8 [BGP Multipath Load Sharing]:BGP マルチパス ロード シェアリングおよび最大パス設定をイネーブルにするには、このチェックボックスをオンにします。
このオプションの使用方法の詳細については、「BGP マルチパス ロード シェアリングおよび最大パス設定」を参照してください。
ステップ 9 [Allocate New Route Distinguisher]:ルート識別子(RD)は、各 IPv4 ルートに付加される 64 ビットの数値であり、VPN で固有である IP アドレスが MPLS コアでも固有であるようにします。この拡張アドレスは、VPN-IPv4 アドレスとも呼ばれます。
[Allocate New Route Distinguisher] がイネーブルで、一致する VRF 設定がその PE に存在しない場合は、新規 VRF を作成します。存在する場合は再利用します。
[Allocate New Route Distinguisher] がディセーブルである場合、PE の範囲全体にわたって最初の一致する VRF 設定を検出します(PE には無関係)。設定されている PE でこの VRF が検出された場合は、再利用します。PE で検出されない場合は、作成します。
(注) すでに別の PE ルータで設定されている VRF をサービス要求が取得する可能性があります。
Prime Provisioning はルート ターゲット(RT)および RD の値を自動的に設定しますが、代わりに [VRF and RD] チェックボックスをオンにすることにより独自の値を割り当てることができます。
(注) VPN の作成時に固有ルート識別子機能をイネーブルにした場合、[Allocate New Route Distinguisher] オプションはディセーブルです。詳細については、「VPN の固有ルート識別子のイネーブル化」を参照してください。
ステップ 10 [VRF and RD Overwrite]:[VRF and RD Overwrite] オプションをイネーブルにすると、図 5-6 に示されているように、このダイアログボックスに 2 つの新規フィールドが表示され、デフォルトの VRF 名およびルート識別子の値を上書きできます。
注意 正しく行わない場合、VRF 名およびルート識別子のデフォルト値を変更すると、現在実行中のサービス要求が変更されるかディセーブルになる可能性があります。これらの変更は、絶対に必要な場合にのみ注意をして行ってください。
(注) VPN の作成時に固有ルート識別子機能をイネーブルにした場合、[VRF and RD Overwrite] オプションはディセーブルです。詳細については、「VPN の固有ルート識別子のイネーブル化」を参照してください。
図 5-6 [VRF and RD Overwrite] オプション
a. [VRF Name]:新規 VRF 名を入力します。次の特殊文字は使用しないことを推奨します
(' ` " < > ( ) [ ] { } / \ & ^ !?~ * % = , .+ |)。これにより、特定のデバイスの VRF 名に誤設定が生じる可能性があるためです。
b. [RD Value]:新規 RD 値を入力します。
(注) MPLS サービス要求では、[VRF and RD Overwrite] 属性の下のサブ属性(つまり、[VRF Name] 属性と [RD Value] 属性)に一度値を指定してサービス要求を保存すると、これらのフィールドは両方ともディセーブルになり、編集不可になります。[VRF Name] および [RD Value] のデフォルト値を変更すると、現在実行中のサービス要求を変更またはディセーブルにする可能性があるために、この動作は導入されました。したがって、展開済みサービス要求でこれらの値を変更する必要がある場合の回避策は、そのサービス要求をデコミッションおよび削除し、新規サービス要求を作成することです。まだ展開されていない新規サービス要求の場合、サービス要求を強制的に削除してから新規値を使用して新規サービスを作成する必要があります。
ステップ 11 [PE VPN Membership]:チェックボックスで、このサービス ポリシーに関連付けられる VPN を指定します。
[PE VPN Membership] の情報には、カスタマー名、VPN 名、サービス プロバイダー名、CE ルーティング コミュニティ名、および CERC タイプがハブ アンド スポーク CERC またはフル メッシュ CERC のどちらであるかが含まれます。
[Is Hub] チェックボックスがオンの場合、CERC タイプがハブ アンド スポークであることを示します。
[Add] ボタンまたは [Delete] ボタンを使用して、このリストに VPN を追加、またはこのリストから VPN を削除できます。
ステップ 12 テンプレートおよびデータ ファイルがポリシーをサポートできるようにするには、[Next] ボタンをクリックして [Template Association] ウィンドウにアクセスし、「ポリシーのテンプレートの関連付けのイネーブル化」を参照してテンプレートおよびデータ ファイルの処理方法の詳細を参照します。
ステップ 13 VRF および VPN の選択に満足したら、[Finish] をクリックします。
[Policies] ウィンドウが表示されます。
MPLS PE-to-CE サービスのサービス ポリシーが定義されたため、サービス オペレータはこのポリシーを使用して PE-CE リンクのサービス要求を作成および展開できるようになりました。詳細については、次を参照してください。 「MPLS VPN サービス要求」
BGP マルチパス ロード シェアリングおよび最大パス設定
Prime Provisioning は、外部 BGP(eBGP)、内部 BGP(iBGP)、外部/内部 BGP(eiBGP)の場合に、ボーダー ゲートウェイ プロトコル(BGP)マルチパス ロード シェアリングの設定をサポートします。BGP マルチパス ロード シェアリングの追加サポートとして、MPLS は、バーチャル プライベート ネットワーク(VPN)および Virtual Route Forwarding(VRF; 仮想ルーティング転送)テーブルに対して、プロバイダー エッジ(PE)ルータごとに固有ルート識別子(RD)を設定することもできます。図 5-7 に示されているように、[BGP Multipath Load Sharing] オプションを使用すると、BGP マルチパス ロード シェアリングをイネーブルまたはディセーブルにできます。
図 5-7 [VRF and VPN Membership] ウィンドウのマルチパス設定オプション
[BGP Multipath Load Sharing] チェックボックスがオンの場合、BGP マルチパス アクション、最大パス数、インポート パス数、および不等コスト ルート数に対する追加のフィールドが表示されます。追加のフィールドは、選択した [BGP Multipath Action] オプションに基づいて GUI に動的に表示されます。
既存の BGP マルチパス設定がない場合、これらのフィールドを使用してマルチパス ロード シェアリングを指定すると、PE の VRF に対して新規マルチパス BGP 設定が作成されます。BGP マルチパス設定がすでに存在する場合、このアクションは既存の設定を新規マルチパス値で上書きします。除去オプションを使用すると、PE の VRF の特定タイプの既存 BGP マルチパス設定をすべて削除できます。[BGP Multipath Load Sharing] チェックボックスがオフの場合、BGP マルチパス アクションは実行されません。サービス要求に定義されているマルチパス設定を除去する方法については、「マルチパス設定の除去」を参照してください。
既存の MPLS サービス要求で BGP マルチパス設定が編集されると、同じ VPN メンバーシップを持つ同じデバイス上のすべての MPLS サービス要求は [Requested] 状態に移行します。これにより、IPv4 および IPv6 のマルチパス設定の同期が保たれます。
(注) IOS XR デバイスの BGP マルチパス サポートについては、「IOS XR デバイスの BGP マルチパス サポート」を参照してください。
BGP マルチパスは、IPv6 およびデュアル スタック サービスの場合にサポートされます。BGP マルチパス設定は、VPN Routing/Forwarding(VRF; VPN ルーティング/転送)インスタンスに対して設定されます。したがって、1 つのパラメータ セットのみを IPv4 サービスと IPv6 サービスの両方に対して設定できます。
次の項では、[BGP Multipath Action] ドロップダウン リストで選択される BGP のタイプで決定される各マルチパス シナリオを説明します。ドロップダウン リストで選択可能なオプションは次のとおりです。
• [eBGP]:eBGP のマルチパス設定を指定します。これはデフォルトの選択肢です。
• [iBGP]:iBGP のマルチパス設定を指定します。
• [eiBGP]:eBGP と iBGP 両方のマルチパス設定を指定します。このオプションを使用すると、eBGP と iBGP 両方に対して最大パス数とインポートパス数の共通の共有値を設定できます。
• [eBGP+iBGP]:eBGP と iBGP 両方のマルチパス設定を指定します。このオプションを使用すると、eBGP と iBGP の両方に対して最大パス数とインポート パス数を別々に設定できます。
• [Remove]:PE の VRF に対する既存の BGP マルチパス設定をすべて削除します。
これらの各シナリオについて、次に説明します。
(注) [MPLS Link Editor - VPN and VRF] ウィンドウでのサービス要求の作成時に、[BGP Multipath Load Sharing] チェックボックスがオンの場合、[Force Modify Shared Multipath Attributes] という追加の BGP 属性が GUI に表示されます。この属性の目的は、その他のリンクで使用されている共有 VRF 属性を強制的に変更できるようにすることです。このフィールドは持続されません。この属性は、サービス要求作成時にのみ表示され、ポリシー作成時には表示されません。
eBGP マルチパス
[eBGP] オプションを選択すると、[Maximum Paths] フィールドと [Import Paths] フィールドが表示されます。それぞれの説明は次のとおりです。
• [Maximum Paths]:ルーティング テーブルで許可されるルートの最大数を指定します。
• [Import Paths]:VRF のバックアップ マルチパスとして設定できる冗長パスの数を指定します。
(注) eBGP マルチパス設定をセットアップするときに、[Maximum Paths] または [Import Paths] のいずれかの値を設定する必要があります。両方のフィールドをブランクにすることはできません。
iBGP マルチパス
[iBGP] オプションを選択すると、[Maximum Paths] フィールド、[Import Paths] フィールド、および [Unequal Cost] フィールドが表示されます。それぞれの説明は次のとおりです。
• [Maximum Paths]:ルーティング テーブルで許可されるルートの最大数を指定します。iBGP マルチパス設定をセットアップするときに値を指定する必要があります。
• [Import Paths]:VRF のバックアップ マルチパスとして設定できる冗長パスの数を指定します。
• [Unequal Cost]:不等コスト マルチパスをイネーブルまたはディセーブルにします。不等コスト マルチパスを使用すると、複数の不等コスト パス間でトラフィックを配布し、全体のスループットと信頼性を大きくできます。
eiBGP マルチパス
[eiBGP] オプションを選択すると、[Maximum Paths] フィールドと [Import Paths] フィールドが表示されます。それぞれの説明は次のとおりです。
• [Maximum Paths]:ルーティング テーブルで許可されるルートの最大数を指定します。eiBGP マルチパス設定をセットアップするときに値を指定する必要があります。
• [Import Paths]:VRF のバックアップ マルチパスとして設定できる冗長パスの数を指定します。
eiBGP+iBGP マルチパス
[eiBGP+iBGP] オプションを選択すると、[Maximum Paths] フィールド、[Import Paths] フィールド、および [Unequal Cost] フィールドが表示されます。それぞれの説明は次のとおりです。
• [Maximum Paths]:ルーティング テーブルで許可されるルートの最大数を指定します。ルートの数は、eBGP と iBGP に対して別々に指定できます。
• [Import Paths]:VRF のバックアップ マルチパスとして設定できる冗長パスの数を指定します。パスの数は、eBGP と iBGP に対して別々に指定できます。
• [Unequal Cost]:不等コスト マルチパスをイネーブルまたはディセーブルにします。不等コスト マルチパスを使用すると、複数の不等コスト パス間でトラフィックを配布し、全体のスループットと信頼性を大きくできます。
(注) マルチパス ロード シェアリングをサポートするには、VPN(VRF)の各 PE ルータに固有 Route Distinguisher(RD; ルート識別子)が必要です。この目的は、同じ RD が異なるカスタマーに割り当てられないようにすることです。これにより、同じ RD を同じ VRF に使用できます。つまり、PE 内のすべてのサイトが同じ固有 RD を持つことができます。固有 RD 機能はオプションです。これは、グローバル VPN レベルとサービス要求レベルの両方でイネーブルです。VPN の PE ごとの固有 RD をイネーブルにするために、[Create VPN] ウィンドウには新しい [Enable Unique Route Distinguisher] フィールドが含まれています。この機能の使用方法の詳細については、「VPN の固有ルート識別子のイネーブル化」を参照してください。
IOS XR デバイスの BGP マルチパス サポート
IOS XR デバイスでの BGP マルチパス設定のために、Prime Provisioning では次の属性がサポートされています。
• [Maximum Paths]:IOS XR の場合、この属性の範囲は 2 ~ 8 です。範囲外の値が指定されると、サービス要求を保存できず、エラーが表示されます。サービス要求は [Invalid] 状態に移行しません(展開の実行時に発生します)。
• [Unequal Cost]:この属性は iBGP の場合にのみサポートされます。
[Import Paths] 属性は、IOS ではサポートされますが、IOS XR ではサポートされません。
マルチパス設定の除去
[BGP Multipath Action] 属性のドロップダウン リストで [Remove] オプションを選択することにより、マルチパス設定を除去できます。[Remove] オプションは、PE の VRF のマルチパス設定を除去します(以前に設定されている場合)。
サービス要求がマルチパス設定とともに保存されていて、その設定を除去する必要がある場合、[Remove] オプションを使用する必要があります。
(注) マルチパス設定は、単に [BGP Multipath Load Sharing] チェックボックスをオフにしても除去できません。これを除去するには、[BGP Multipath Action] 属性を [Remove] に設定してから、そのサービス要求を保存する必要があります。[BGP Multipath Load Sharing] チェックボックスは、マルチパス設定を除去した後でのみオフにしてください。
ポリシーのテンプレートの関連付けのイネーブル化
Prime Provisioning テンプレート機能は、MPLS サービス要求内のリンクに設定されているデバイスにフリーフォーマットの CLI をダウンロードする手段を提供します。テンプレートをイネーブルにすると、テンプレートおよびデータ ファイルを使用して、現在は Prime Provisioning でサポートされていないコマンドをダウンロードできます。
ステップ 1 ポリシーのテンプレートの関連付けをイネーブルにするには、[MPLS Policy Editor - VRF and VPN Membership] ウィンドウで [Next] ボタンをクリックします。
(注) 追加のウィンドウが [Template Association] ウィンドウの前にポリシー ワークフローに表示されます。このウィンドウを使用して、ポリシー(およびそのポリシーに基づくサービス要求)に従って、ユーザ定義の属性を作成することもできます。追加情報機能の使用方法に関する背景情報については、付録 F「サービスに情報を追加する方法」を参照してください。この機能を使用しない場合は、[Next] をクリックして [Template Association] ウィンドウに進むか、[Finish] をクリックしてポリシーを保存します。
[Template Association] ウィンドウが表示されます。このウィンドウで、テンプレート サポートをイネーブルにして、任意でテンプレートとデータ ファイルをポリシーに関連付けることができます。テンプレートをポリシーに関連付ける方法、およびこのウィンドウでの機能の使用方法については、 を参照してください。
ステップ 2 付録の手順に従ってポリシーのテンプレートおよびデータ ファイルのセットアップが完了したら、[Template Association] ウィンドウで [Finish] をクリックして閉じます。
[Policies] ウィンドウが表示されます。
MPLS PE-to-CE サービスのサービス ポリシーが定義されたため、サービス オペレータはこのポリシーを使用して PE-CE リンクのサービス要求を作成および展開できるようになりました。詳細については、次を参照してください。 「MPLS VPN サービス要求」
MPLS VPN サービス要求
ここでは、次の項目について説明します。
• 「サービス拡張」
• 「Prime Provisioning がネットワーク デバイスにアクセスする方法」
• 「MPLS VPN サービス要求の作成例」
• 「IOS から IOS XR への PE デバイスの移行」
ネットワーク デバイスに MPLS VPN ポリシーを適用するには、サービス要求を展開する必要があります。サービス要求を展開する際、Prime Provisioning はリポジトリ(Prime Provisioning データベース)のデバイス情報と現在のデバイス設定を比較して、コンフィグレットを生成します。さらに、サービス要求でさまざまなモニタリングや監査タスクを実行します。すべてのタイプの Prime Provisioning サービス要求に適用される共通タスクについては、で説明されています。これらのタスクの詳細についてはその項を参照してください。
サービス拡張
MPLS VPN Management のこのリリースでは、サービス機能への多数の機能拡張を使用できます。
• サービスが、同時に単一の PE-CE リンクに制限されることはなくなりました。Prime Provisioning では、サービスはサービス要求ごとに複数の PE-CE リンクで構成できます。
• マルチキャスト MPLS VPN
マルチキャスト アドレスは、マシンのグループを表す 1 つのアドレスです。ただし、ブロードキャスト アドレスとは異なり、マルチキャスト アドレスを使用するマシンはすべて、アドレスに送信されたメッセージを受信しようとします。ブロードキャスト アドレスに送信されたメッセージは、そのメッセージの内容が考慮されるかどうかに関係なく、すべての IP 通信マシンによって受信されます。たとえば、一部のルーティング プロトコルは、定期的なルーティング メッセージの宛先としてマルチキャスト アドレスが使用されます。これにより、ルーティング更新が不要なマシンはこれを無視できるようになります。
マルチキャスト ルーティングを実装するために、Prime Provisioning で、マルチキャスト トラフィックを互いに送信できるインターフェイスと関連付けられた一連の VRF であるマルチキャスト ドメイン(MD)の概念を採用します。VRF には、ユニキャスト用の VPN ルーティング/転送情報が含まれます。マルチキャスト ルーティングをサポートするために、VRF にはマルチキャスト ルーティングおよび転送情報も含まれています。これは、マルチキャスト VRF と呼ばれます。
• Site of Origin サポート
ルート ターゲットは、どの VRF がルートを受信する必要があるかを特定するメカニズムは提供しますが、ルーティング ループを防止する機能は提供しません。サイトから特定されたルートがアドバタイズされてそのサイトに戻る場合、これらのルーティング ループが発生する可能性があります。これを防ぐために、Site of Origin(SOO)機能はどのサイトがルートに起因しているのかを特定するために、どのサイトが他の PE ルータからルートを受信 してはならない のかを特定します。
(注) Prime Provisioning グラフィカル ユーザ インターフェイス(GUI)は、以前は IOS デバイスの Site of Origin の eBGP のサイトをサポートしていました。このリリースでは、さらに IOS XR PE デバイスの IPv4 EBGP ネイバーに対する EBGP Site of Origin がサポートされています。
• MPLS VPN へのレイヤ 2 アクセス
• PE-Only サービス要求のプロビジョニング
Prime Provisioning がネットワーク デバイスにアクセスする方法
Prime Provisioning がルータにアクセスを試みるときは、次のアルゴリズムを使用します。
1. ターミナル サーバがデバイスに関連付けられているかどうかを確認し、それが当てはまる場合、Prime Provisioning がターミナル サーバを使用してデバイスにアクセスするかどうかを確認します。
2. ターミナル サーバがない場合は、Prime Provisioning はデバイスの管理インターフェイスを検索します。
3. 管理インターフェイスがない場合、Prime Provisioning は完全修飾ドメイン名(ドメイン名とホスト名)を使用してデバイスにアクセスしようとします。
VPN Solutions Center のデバイスアクセス アルゴリズムのいずれかのステップに失敗する場合は、デバイス アクセス動作全体が失敗します。使用可能な再試行またはロールオーバー動作はありません。たとえば、ターミナル サーバがあるときに、Prime Provisioning がターミナル サーバを介したターゲット デバイスへのアクセス試行でエラーが発生した場合は、その時点でアクセス動作は失敗します。ターミナル サーバ アクセス方法が失敗すると、Prime Provisioning はターゲット デバイスにアクセスするための管理インターフェイスの検索を試行しません。
MPLS VPN サービス要求の作成例
サービス要求は、カスタマー エッジ ルータ(CE)とプロバイダー エッジ ルータ(PE)間のサービス契約のインスタンスです。サービス要求のユーザ インターフェイスは、CE および PE ルータ、ルーティング プロトコル情報、および IP アドレス指定情報に関する特定のインターフェイスなど、いくつかのパラメータを入力するように要求します。または、Prime Provisioning テンプレートをサービス要求と統合し、1 つ以上のテンプレートを CE および PE に関連付けることもできます。サービス要求を作成するには、「MPLS VPN サービス ポリシー」で説明されているように、サービス ポリシーがすでに定義されている必要があります。
(注) このマニュアルの後続の章では、これらやその他の MPLS VPN サービス要求の設定例についてさらに説明します。「標準 PE-CE リンクのプロビジョニング」および「マルチ VRFCE PE-CE リンクのプロビジョニング」も参照してください。
MPLS VPN トポロジの例
図 5-8 には、この項のサービス要求の定義に使用されるネットワークのトポロジが示されています。
PE-CE の例
PE-CE の例では、サービス プロバイダーは、カスタマー サイト Acme_NY(ニューヨーク)の CE(mlce1)の MPLS サービスを作成する必要があります。
Multi-VRF の例
マルチ VRF の例では、サービス プロバイダーは、カスタマー サイト Widgets_NY(ニューヨーク)の CE(mlce4)とカスタマー サイト Widgets_NY(ニューヨーク)にあるマルチ VRFCE(mlce3)間に MPLS サービスを作成する必要があります。
目的は、ニューヨークのカスタマー サイトと PE(mlpe2)間のリンクを定義する単一のサービス要求を作成することです。
PE-Only の例
PE-Only 例では、サービス プロバイダーは、PE(mlpe2)に対して MPLS サービスを作成する必要があります。
図 5-8 ネットワーク トポロジの例
MPLS VPN PE-CE サービス要求の作成
MPLS VPN PE-CE サービス要求を作成する例については、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Operate] > [Service Requests] > [Service Request Manager] > [Create] を選択します。
ステップ 2 目的のポリシーを選択して、[OK] をクリックします。
[MPLS Service Request Editor] が表示されます。
ステップ 3 [Add Link] をクリックします。
これで、[MPLS Service Request Editor] に一連のフィールドが表示されるようになりました。[Select CE] フィールドがイネーブルであることを確認します。このサービスのリンクの定義に必要な最初のタスクは、リンクの CE を指定することです。
ステップ 4 [CE]:[Select CE] をクリックします。
[Select CPE Device] ウィンドウが表示されます。
a. [Show CPEs with] ドロップダウン リストから、[CEs by Customer Name]、[by Site]、または [by Device Name] を表示できます。
b. [Find] ボタンを使用して、特定の CE の検索または表示の更新のいずれかを行うことができます。
c. [Rows per page] は [5]、[10]、[20]、[30]、[40]、または [All] に設定できます。
d. このダイアログボックスには、現在定義されている CE デバイスのリストの最初のページが表示されます。情報のページ数は、ダイアログボックスの右下隅に表示されます。CE デバイスの別のページに移動するには、移動先のページ番号をクリックします。
ステップ 5 [Select] 列で、MPLS リンクの CE の名前を選択して、[Select] をクリックします。
[Service Request Editor] ウィンドウに戻ります。ここで、選択した CE の名前が [CE] 列に表示されるようになります。
ステップ 6 [CE Interface]:インターフェイス選択機能を使用して、CE インターフェイスを選択します。
[PE] 列で、[Select PE] オプションがイネーブルになっていることに注意してください。
Bundle-Ether インターフェイスの使用に関する注意事項
次の使用上の注意事項が Bundle-Ether インターフェイスに適用されます。
• 対応するポリシーで指定されたインターフェイス タイプに基づいて、IOS XR デバイス用の Bundle-Ether インターフェイスを選択できます。
• Bundle-Ether インターフェイスは、1 つ以上の Bundle-Ether インターフェイスが選択した PE デバイスで事前に設定されている場合に、サービス要求のみに表示されます。つまり、ポート チャネルはサービス要求を作成する前に、デバイスで事前に設定する必要があります。ポート チャネル インターフェイスは VRF の終了に使用されます。
• リンクは、IPv4 または IPv6 のいずれかにすることができます。次の点に注意してください。
– Cisco キャリア ルーティング システム 1(CRS-1)ルータでは、IPv4 と IPv6 の両方のリンクがサポートされます。マルチキャストは IPv6 ではサポートされません。詳細については、次のリンクを参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/docs/ios_xr_sw/iosxr_r3.8/interfaces/command/reference/
hr38lbun.html#wp1410649
http://www.cisco.com/en/US/docs/ios_xr_sw/iosxr_r3.8/multicast/configuration/guide/
mc38mcst.html#wp1168111
http://www.cisco.com/en/US/docs/ios_xr_sw/iosxr_r3.8/multicast/configuration/guide/
mc38mcst.html#wp1290965
– Cisco 12000(別名ギガビット スイッチ ルータまたは GSR)では、IPv4 リンクのみがサポートされます。これは、デバイスの制限です。詳細については、次のリンクを参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/docs/ios/12_0s/feature/guide/lnkbndl.html
• バンドルされた物理インターフェイス機能を持つ複数のネイバーおよびピアリングは、MVRFCE サービス要求ではサポートされていません。
ステップ 7 [PE]:[Select PE] をクリックします。
[Select PE Device] ダイアログボックスが表示されます。
a. [Show PEs with] ドロップダウン リストから [Customer Name]、[Site]、または [Device Name] ごとに PE を表示できます。
b. [Find] ボタンを使用して、特定の PE の検索または表示の更新のいずれかを実行できます。
c. [Rows per page] は [5]、[10]、[20]、[30]、[40]、または [All] に設定できます。
d. このダイアログボックスには、現在定義されている PE デバイスのリストの最初のページが表示されます。情報のページ数は、ダイアログボックスの右下隅に表示されます。
PE デバイスの別のページに移動するには、移動先のページ番号をクリックします。
ステップ 8 [Select] 列で、MPLS リンクの PE の名前を選択して、[Select] をクリックします。
[Service Request Editor] ウィンドウに戻ります。選択した PE の名前が [PE] 列に表示されています。
ステップ 9 [PE Interface]:インターフェイス選択機能を使用して、PE インターフェイスを選択します。
[Link Attribute] の [Add] オプションがイネーブルになっていることを確認します。
Bundle-Ether インターフェイスの指定に関する詳細については、「Bundle-Ether インターフェイスの使用に関する注意事項」の項を参照してください。
ステップ 10 [Link Attribute] 列で [Add] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor] ウィンドウが表示され、インターフェイス パラメータのフィールドが示されます。
このダイアログボックスに表示されるフィールド値には、このサービスに関連付けられたサービス ポリシーで指定された値が反映されます。PE および CE インターフェイス フィールドの詳細については、 「PE および CE インターフェイス パラメータの指定」 を参照してください。
[VLAN ID] および [Second VLAN ID] 属性に関する注意事項
VLAN ID は PE および CE で共有されるため、両方で 1 個の VLAN ID です。
[Second VLAN ID] は、PE インターフェイスでの着信フレームの Q-in-Q の 2 番めの VLAN タグを照合する方式を提供するオプションの属性です。
使用方法に関する注釈:
• この属性は、MVRFCE ポリシーに基づくサービス要求には使用できません。
• この属性はポリシー レベルでは存在せず、サービス要求の作成中に設定する必要があります。2 つめの VLAN ID に対応する自動選択のオプションがないため、値を指定する必要があります。これは、1~4094 の整数にする必要があります。
• この属性は、標準 PE-CE リンクに対してのみ適用できます。これは CE が存在するかどうかに関係なくサポートされます。これは、管理対象と管理対象外の両方の CE デバイスでサポートされます。
• この属性は、PE インターフェイスのカプセル化タイプが dot1q である場合のみ適用できます。その他のカプセル化タイプについては、この属性は GUI に表示されません。
• この機能は、限られたプラットフォーム(Q-in-Q 照合をサポートするもののみ)に対してのみ使用できます。2 つめの VLAN ID を持つサービス要求がサポートされていないプラットフォームに展開されると、展開は失敗します。このような場合、オペレータは 2 番めの VLAN ID を削除してサービスを再展開できます。IP アドレスも変更中に削除され、再展開されるため、この操作はサービスに影響を及ぼします。
• 2 つめの VLAN ID を使用してサービス要求を作成すると、IOS デバイスに次のコマンドが表示されます。
encapsulation dot1q VLAN_ID second-dot1q SECOND_VLAN_ID
• 2 つめの VLAN ID を使用してサービス要求を作成すると、IOS XR デバイスに次のコマンドが表示されます。
dot1q vlan VLAN_ID SECOND_VLAN_ID
• Prime Provisioning は、2 つめの VLAN を適用しません。これは、PE インターフェイスで一致する 2 つめの VLAN のみをサポートします。
• 2 つめの VLAN ID 属性は、テンプレート変数( Second_PE_Vlan_ID )として使用できます。
• 2 番めの VLAN ID および Q-in-Q のサポートの詳細については、次の各項を参照してください。
– 「CE-PE L3 MPLS VPN(Q-in-Q/Second VLAN ID、IOS)」
– 「CE-PE L3 MPLS VPN(Q-in-Q/Second VLAN ID、IOS XR)」
– 「よくあるご質問」
ステップ 11 この特定のリンクに対して変更する必要のあるインターフェイス値があれば編集し、[Next] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor] で [IP Address Scheme] が表示されます。このダイアログボックスに表示されるフィールド値には、このサービスに関連付けられたサービス ポリシーで指定された値が反映されます。[IP Address Scheme] フィールドの詳細については、 「IP アドレス スキームの指定」 を参照してください。
ステップ 12 この特定のリンクで変更する必要のあるすべての IP アドレス スキーム値を編集し、[Next] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor for Routing Information] ウィンドウが表示されます。
このダイアログボックスに表示されるフィールド値には、このサービスに関連付けられたサービス ポリシーで指定された値が反映されます。PE および CE に関するルーティング情報の詳細については、 「サービスのルーティング プロトコルの指定」 を参照してください。
このサービスに使用されているサービス ポリシーによってルーティング プロトコルが編集可能と指定されているため、必要に応じてこのサービス要求のルーティング プロトコルを変更できます。
(注) スタティック ルーティング プロトコルには、Link Attribute Editor を使用して追加できる 2 つの追加属性があります。「スタティック ルーティング プロトコル属性の設定(IPv4 と IPv6)」を参照してください。
ステップ 13 この特定のリンクに対して変更する必要のあるルーティング プロトコル値があれば編集し、[Next] をクリックします。
(注) このインターフェイスがデュアル スタック(IPv4 と IPv6)である場合、IPv4 と IPv6 両方のルーティング情報を個別に入力するようにプロンプトが表示されます。
[MPLS Link Attribute Editor] で VRF 属性および VPN 属性が表示されます。このダイアログボックスに表示されるフィールド値には、このサービスに関連付けられたサービス ポリシーで指定された値が反映されます。VRF および VPN の情報の詳細については、「VRF および VPN の情報の定義」を参照してください。
(注) 以前に定義された VRF オブジェクトから VRF および VPN の属性を設定する場合は、[Use VRF Object] チェックボックスをオンにします。この機能の詳細については、「独立 VRF 管理」を参照してください。この項では、MPLS VPN サービス ポリシーとサービス要求で独立 VRF オブジェクトを使用する方法について説明します。
ステップ 14 マルチキャストがイネーブルの場合、PIM(Protocol Independent Multicast)モードを選択します。
• SPARSE_MODE
• SPARSE_DENSE_MODE
ヒント マルチキャスト ルーティング アーキテクチャでは、IP マルチキャスト ルーティングを既存の IP ネットワークに追加できます。PIM は、独立したユニキャスト ルーティング プロトコルです。Dense および Sparse の 2 つのモードで動作できます。
ステップ 15 この特定リンクに対して変更する必要のある VRF および VPN の値があれば編集します。
(注) [MPLS Link Attribute Editor - VRF and VPN] ウィンドウにあるほとんどの属性は、ポリシー ワークフローの [VRF and VPN Member] ウィンドウに含まれています。共通属性の詳細については、「VRF および VPN の情報の定義」を参照してください。ただし、サービス要求に VRF および VPN 属性を定義している場合、いくつかの違いがあります。サービス要求の作成中の VRF および VPN 属性の定義については、「MPLS サービス要求での VRF および VPN 属性の定義」を参照してください。
ステップ 16 テンプレートまたはデータ ファイルをサービス要求に関連付ける場合は、[Next] ボタンをクリックします。
[Template Association] ウィンドウが表示されます。このウィンドウでは、デバイスの [Template/Data File] 列で [Add] ボタンをクリックして、テンプレートとデータ ファイルをデバイスに関連付けることができます。[Add] ボタンをクリックすると、[Add/Remove Templates] ウィンドウが表示されます。
テンプレートをサービス要求に関連付ける手順、およびこの機能のこのウィンドウでの使用方法については、 を参照してください。デバイスのテンプレートおよびデータ ファイルの設定が完了したら、[Template Association] ウィンドウで [Finish] をクリックしてこのウィンドウを閉じて [Service Request Editor] ウィンドウに戻ります。
ステップ 17 テンプレートを追加しなかった場合は、[MPLS Link Editor - VRF and VPN] ウィンドウで [Finish] をクリックします。
[MPLS Service Request Editor] に戻ります。前の手順で概要を示した手順に従って、このサービス要求に複数のリンクを定義できます。
ステップ 18 サービス要求のこの最初のリンクの作業を保存するには、[Save] をクリックします。
[Service Requests] ウィンドウに戻ります。これで、定義したリンクの情報が表示されるようになります。
ご覧のように、サービス要求は [Requested] 状態にあります。このサービスにすべてのリンクが定義されている場合、「IOS から IOS XR への PE デバイスの移行」で説明されているように、サービスを展開する必要があります。
(注) デフォルトでは、Prime Provisioning システムのすべてのサービス要求が [Service Request] ウィンドウに表示されます。[Show Services with]、[matching]、および [of type] ドロップダウン リストからさまざまな項目を選び、[Find] ボタンをクリックすることで、表示するサービス要求のリストをフィルタリングすることができます。
(注) ACTIVATION、L3MPLSVPN、および VPN ライセンスのみが Prime Provisioning にインストールされている場合、使用されている VPN に基づいてすべてのサービス要求を表示することはできません([Show Services with] ドロップダウン リストで [VPN Name] を選択します。[Type] は [All] です)。これに対する回避策は、MPLS VPN タイプに基づいてサービス要求を表示することです([of type] ドロップダウン リストで [MPLS VPN] を選択します)。この問題は、すべてのPrime Provisioning ライセンスがインストールされている場合は発生しません。
MPLS サービス要求での VRF および VPN 属性の定義
[MPLS Link Attribute Editor - VRF and VPN] で使用できる大部分の属性は、MPLS ポリシー ワークフローの [VRF and VPN Member] ウィンドウの説明で示されています。これらの共通属性の定義および使用については、「MPLS VPN サービス ポリシー」の「VRF および VPN の情報の定義」を参照してください。ただし、VRF と VPN 属性をサービス要求に定義する場合には、いくつかの相違点があります。MPLS サービス要求が VPN を使用しているかどうかに応じた事例、または MPLS サービス要求が独立 VRF オブジェクトを使用している事例、の 2 つの事例に注意します。これらの事例については、以下の項で別個に説明します。
ケース 1:VPN の使用
サービス要求が VPN を使用している場合、RD フォーマットおよび RD Overwrite 属性を使用してサービス要求に MPLS VPN リンクを作成できます。
次の操作を行ってください。
ステップ 1 [Use VRF Object]:このチェックボックスはオフのままにします。
このチェックボックスをオンにすると、このウィンドウにほとんどの属性が表示されなくなります。これについては、次の項「ケース 2:独立 VRF オブジェクトの使用」で説明します。
ステップ 2 [RD Format]:ドロップダウン リストから RD フォーマットを選択します。選択できる基準は、次のとおりです。
• [RD_AS]:AS フォーマットのルート識別子。これはデフォルトです。
• [RD_IPADDR]:IP アドレス形式のルート識別子。
使用方法に関する注釈:
• RD_IPADDR を RD フォーマットとして選択すると、GUI が更新され、新しい属性 [RD IP Address Value] が表示されます。
• 表示されたテキスト フィールドに [RD IP Address Value] を手動で入力することも、サービス要求で使用される PE デバイスのループバック IP アドレスを選択することもできます。後者を行う場合、[Select Loopback IP] ボタンをクリックして、ダイアログボックスから目的のループバック インターフェイスを選択します。
• 入力した IP アドレスは、Prime Provisioning によって検証されます。
• 基本的な IPv4 アドレスのみを使用できます。ネットワーク プレフィックスは許可されません。
• RD は、各プロバイダーの RD プールから選択した VPN ID にこの IP アドレスを追加することで形成されます。
(注) RD_IPADDR を RD フォーマットとして選択し、65535 より大きい VPN ID を持つ VPN を使用すると、サービス要求は [Failed Deploy] 状態に移行します。これは、RD 値の最初の部分が IP アドレス(32 ビット)である場合に、RD の 2 番目の部分が 16 ビットしかない可能性があるからです(これは、1 ~ 65535 までの値と等しい)。
• [RD] オプションは、後でサービス要求を編集するとディセーブルになります。
• RD IP アドレスに「manual/loopback IP」エントリを持つ、同じ VPN を使用する複数のサービス要求が複数の PE に展開されると、固有の RD を持つ新しい VRF が作成されます。これは、[RD IP Address](manual/loopback IP)が、さまざまなデバイスに対して異なる可能性があるからです。
• 次の Prime Provisioning テンプレート変数は RD フォーマットをサポートしています。
– RD_FORMAT
– RD_IPADDRESS
ステップ 3 [RD Format] の選択に基づいて、[Unique Route Distinguisher:] および [Allocate New Route Distinguisher:] チェックボックスをオンにします。
ステップ 4 PE VPN メンバーシップ: このサービス ポリシーに関連付けられた VPN を指定します。
使用方法に関する注釈:
• [PE VPN Membership] の情報には、カスタマー名、VPN 名、サービス プロバイダー名、ルート ターゲット名、ルート ターゲット タイプ、およびルート ターゲット タイプがハブ アンド スポーク ルート ターゲットまたはフル メッシュ ルート ターゲットのどちらであるかが含まれます。
• 同じ PE を使用するサービス要求ですでに使用されている VPN を選択すると、同じ RD フォーマットと RD の IP アドレスが新しいサービス要求用に選択され、[RD Format] と [RD IP Address Value] 属性がディセーブルになります。
• IPv4、IPv6、または「デュアル スタック」(IPv4 と IPv6 の両方)VPN を選択すると、追加属性([Enable IPv4 Multicast] および [Enable IPv6 Multicast])が VRF および VPN のウィンドウに表示されます。
• [CERC Type] 属性使用の詳細については、「MPLS サービス要求への独立した IPv4 と IPv6 ルート ターゲットの追加」の項を参照してください。
既存のサービス要求から新しい RD フォーマットへの移行
RD フォーマットを使用できるように既存のサービス要求を移行するには、次の手順を実行する必要があります。
• サービス要求をデコミッションします。
• [RD Format] を使用してサービス要求を再運用します。または、[VRF and RD Overwrite:] チェックボックスをオンにして新しいフォーマット( ip_address:vpn_id )を使用して [RD Value] を上書きします。
(注) [VRF and RD Overwrite] 属性の下にあるサブ属性(つまり、[VRF Name] および [RD Value] 属性)に値を指定し、MPLS サービス要求を保存すると、これらの両方のフィールドがディセーブルになり、編集できなくなります。[VRF Name] と [RD Value] のデフォルト値を変更すると、現在実行中のサービス要求を変更またはディセーブルにしてしまう可能性があるために、この動作が導入されました。したがって、展開済みサービス要求でこれらの値を変更する必要がある場合の回避策は、そのサービス要求をデコミッションおよび削除し、新規サービス要求を作成することです。まだ展開されていない新規サービス要求の場合、サービス要求を強制的に削除してから新規値を使用して新規サービスを作成する必要があります。
MPLS サービス要求への独立した IPv4 と IPv6 ルート ターゲットの追加
Prime Provisioning は、ルート ターゲットでは独立した IPv4 および IPv6 Route Target(RT; ルート ターゲット)をサポートしています。[Route Targets Type] 属性を使用してこの機能を設定できます。
使用方法に関する注釈:
• サービス要求の作成中に、[VRF and VPN] ウィンドウの [PE VPN Membership] セクションでルート ターゲットの RT タイプを指定できます。これは、[Route Targets Type] 列のドロップダウン リストで指定されます。リスト内では、次を選択できます。
– [IPv4]。[IPv4] を選択すると、対応するルート ターゲットがデバイス設定の ipv4 address-family CLI に適用されます。
– [IPv6]。[IPv6] を選択すると、対応するルート ターゲットがデバイス設定の ipv6 address-family CLI に適用されます。
– [IPv4 and IPv6](デュアル スタック)。[IPv4 and IPv6] を選択すると、同じ RT が両方のアドレス ファミリに適用されます。
• [Route Targets Type] ドロップダウン リストで選択できる項目は、サービス要求に対して選択された IP アドレッシング スキームによって異なります。これは、MPLS リンク エディタ ワークフローの [IP Addressing Scheme] ウィンドウの [IP Number Scheme] 属性によって決まります。
• アドレス ファミリとして IPv4 および IPv6 を選択する場合、ルート ターゲットのタイプは次のいずれかにする必要があります。
– 1 つのルート ターゲット:IPV4 および IPV6
– 2 つ(以上)の個々のルート ターゲット:少なくとも 1 つのタイプが IPv4 で、もう一方のタイプが IPv6
このように設定しなければ、Prime Provisioning はエラーを出します。
• 既存のサービス要求が IPv4 のみに展開されていて、後でサービス要求をデュアルスタック(IPv4 および IPv6)に変更した場合は、Prime Provisioning はアドレス ファミリに基づいて追加したルート ターゲットのタギングを変更します。これは、サービス要求が IPv6 からデュアル スタックに変更された場合にも適用されます(IPv4 および IPv6)。
• ルート ターゲット タイプが変更されている場合、サービス要求を変更するときに、ルート ターゲット/VPN も追加または削除できます。
• VPN アソシエーションがポリシー レベルで設定され、編集不可として指定されているときに、このポリシーを使用してサービス要求を作成する場合、ポリシーで選択されていたアドレス ファミリに基づいて、ルート ターゲット タイプのタグ付けが決定されます。
• 既存のデュアルスタック(IPv4 および IPv6)サービス要求が IPv4 または IPv6 アドレス ファミリに変更された場合、Prime Provisioning はルート ターゲット タギングを選択したアドレス ファミリに自動的に変更します。
• Prime Provisioning は、同じ VPN を使用している他のサービス要求が同じ PE 上にないかどうかを確認し、他のサービス要求によって使用されている RT が変更または削除されないようにします。
• IPv4 および IPv6 用の独立 RT 機能は、[VRF and RD Overwrite] オプションでサポートされます。
• IPv4 と IPv6 用の独立 RT 機能は、MVRFCE サービス要求ではサポートされていません。
• IPv4 および IPv6 用の独立 RT 機能は、独立 VRF を使用する、独立した VRF サービス要求および MPLS サービス要求ではサポートされていません。
• この機能は、DCPL プロパティ GUI\MplsVPN\UniqueRTFeatureEnable を介して制御されます。このプロパティのデフォルト値は false です。IPv4 または IPv6 用の独立 RT 機能を使用するには、DCPL プロパティを true に設定する必要があります。DCPL プロパティを介して機能を制御すると、他のお客様(つまり、この機能を使用したくないお客様)のフローが影響を受けないようになります。この機能を使用したいお客様は、DCPL プロパティを介してイネーブルにできます。
• 独立 RT では、次のテンプレート型変数がサポートされています。
– MPLSExportRouteTargets:IPv4 アドレス ファミリで RT をエクスポートするためのテンプレート型変数。
– MPLSImportRouteTargets:IPv4 アドレス ファミリで RT をインポートするためのテンプレート型変数。
– MPLSExportRouteTargets_IPV6:IPv6 アドレス ファミリで RT をエクスポートするためのテンプレート型変数。
– MPLSImportRouteTargets_IPV6:IPv6 アドレス ファミリで RT をインポートするためのテンプレート型変数。
• 次に、テンプレート型変数をテンプレート ファイルで使用する例を示します。
address-family ipv4 unicast
#foreach($name in $MPLSImportRouteTargets)
#foreach($name in $MPLSExportRouteTargets)
address-family ipv6 unicast
#foreach($name in $MPLSImportRouteTargets_IPV6 )
#foreach($name in $MPLSExportRouteTargets_IPV6 )
• この機能のコンフィグレット例については、「PE L3 MPLS VPN(Outgoing Interface + Next Hop IP Address、Static Route Configuration、IOS XR、および IOS)」を参照してください。
ケース 2:独立 VRF オブジェクトの使用
サービス要求が独立 VRF オブジェクトを使用している場合、この項で説明するように RD の属性を指定できます。VRF オブジェクトの作成、VRF サービス要求の操作、および MPLS VPN ポリシーおよびサービス要求での VRF オブジェクトの使用に関する一般的説明については、「独立 VRF 管理」 を参照してください。
次の操作を行ってください。
ステップ 1 [Use VRF Object]:この属性のチェックボックスをオンにします。
このチェックボックスをオンにすると、このウィンドウにほとんどの属性が表示されなくなります。
ステップ 2 [VRF Object]:[Select] ボタンをクリックして以前に作成した VRF オブジェクトを選択します。
[Select Independent VRF] ウィンドウが表示されます。
ステップ 3 オプション ボタンをクリックして、VRF オブジェクトを選択します。
ステップ 4 [Unique RD]: 一意の RD を割り当てる、また VPN のすべての PE の各 VRF に一意の RD を確実に割り当てるには、このチェックボックスをオンにします。
(注) Prime Provisioning 内の固有の RD 機能の詳細については、「VPN の固有ルート識別子のイネーブル化」を参照してください。
ステップ 5 [Select] をクリックして VRF オブジェクト選択を確認します。
[VRF and VPN] ウィンドウが再表示され、選択した VRF オブジェクトが [VRF Object] フィールドに表示されます。
使用方法に関する注釈:
• IP アドレス形式の RD(RD_IPADDR)を持ち、[Autopick RD] がイネーブルになっている VRF オブジェクトを選択すると、VRF を選択するときに RD 値が IP:vpn_id の形式で表示されます。また、manual RD を入力すると、 ip_address:vpn_id の形式になります。 ip_address は IPv4 アドレスで、 vpn_id は 4 バイトの整数値です。
• 独立 VRF オブジェクトの作成中に RD_IPADDR を RD フォーマットとして選択し、[Autopick RD] をイネーブルにした場合、表示されているテキスト フィールドに手動で [RD IP Address Value] を入力するか、[Select Loopback IP] ボタンをクリックしてサービス要求に使用されている PE デバイスのループバック IP アドレスを選択することができます。
• 入力した IP アドレスは、Prime Provisioning によって検証されます。基本的な IPv4 アドレスのみを使用できます。ネットワーク プレフィックスは許可されません。
• RD は、各プロバイダーの RD プールから選択した VPN ID にこの IP アドレスを追加することで形成されます。
• 入力した IP アドレスを使用する RD を使用して VRF サービス要求を展開すると、[RD IP Address Value] フィールドはディセーブルになり変更できません。
• 同じ PE を使用するサービス要求ですでに使用された VRF を選択した場合、同じ [RD IP Address Value] が既存のサービス要求に対して選択されます。[RD IP Address Value] オプションはディセーブルになっています。
• デバイスですでに展開された VRF オブジェクトの場合に [RD Format] を新しいフォーマットに変更することは、次の条件下に限り可能です。
– すべての関連 MPLS サービス要求がデコミッションされ、削除されます。
– VRF サービス要求がデコミッション、削除、および再展開されている。
• 固有の RD を VRF 対応にすることができます。
ステップ 6 [Next] をクリックして MPLS リンク属性の設定を続けます。
MPLS VPN サービス要求の生成したコンフィグレットの表示
MPLS VPN サービス要求によって PE および CE デバイスで生成されたコンフィグレットを表示するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 正常に展開したサービス要求の PE および CE コンフィグレットを表示するには、[Service Request] ウィンドウで表示するサービス要求を選択し、[Details] をクリックします。
関連付けられたジョブ番号に対応する [Service Request Details] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 [Service Request Details] ウィンドウで [Configlets] をクリックします。
[Service Request Configlets] ウィンドウが表示されます。
ステップ 3 目的のコンフィグレットの IP アドレスを選択し、[View Configlet] をクリックします。
展開されたサービス要求のデバイス コンフィグレットの表示については、を参照してください。サンプル コンフィグレットについては、「サンプル コンフィグレット」を参照してください。
スタティック ルーティング プロトコル属性の設定(IPv4 と IPv6)
スタティック ルーティング プロトコルの場合、サービス ポリシーで指定できる属性に加え、Link Attribute Editor を介して追加できる追加属性があります。
• [Advertised Routes for CE]:IP アドレスのリスト、CE サイトのすべてのアドレス空間を記述する PE に置くスタティック ルートの追加を許可します。
• [Routes to Reach other Sites]:IP アドレスのリスト、VPN 全体のアドレス空間すべてを記述する CE におくスタティック ルートの追加を許可します。
IPv4 ルーティング情報
IPv4 ルーティング情報を設定するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 「MPLS VPN PE-CE サービス要求の作成」の項のステップ 12 をスタティック ルーティング プロトコルに実行すると、[MPLS Link Attribute Editor] で [Routing Information] が表示されます。
[Advertised Routes for CE:] および [Routes to Reach other Sites:] は、このサービス要求用に編集できます。
ステップ 2 [Advertised Routes for CE:] を編集するには、[Edit] をクリックします。
[Advertised Routes] ウィンドウが表示されます。
ステップ 3 [Add] をクリックして IP アドレスを追加します。
[Advertised Routes] ウィンドウが再表示されます。
ステップ 4 IP アドレスおよびメトリックを入力します。
ステップ 5 [Add] をクリックしてもう 1 つの IP アドレスを追加するか、[OK] をクリックします。
ステップ 6 [Routes to Reach Other Sites] を編集するには、[Edit] をクリックします。
[Routes to reach other sites] ウィンドウが表示されます。
ステップ 7 [Add] をクリックして IP アドレスを追加します。
[Routes to reach other sites] ウィンドウが再表示されます。
ステップ 8 IP アドレスおよびメトリックを入力します。
ステップ 9 [Add] をクリックしてもう 1 つの IP アドレスを追加するか、[OK] をクリックします。
ステップ 10 [Next Hop Option:] を次から選択します。
• USE_OUT_GOING_INTF_NAME
• USE_NEXT_HOP_IPADDR
• OUTGOING_INTF_NAME+NEXT_HOP_IPADDR
この選択項目の詳細については、「スタティック ルート設定でサポートされる発信インターフェイス名 + ネクスト ホップ IP アドレス」を参照してください。
ステップ 11 必要に応じて、IP アドレス(IPv4 フォーマット)を [Next Hop IP Address:] フィールドに入力します。
IPv6 ルーティング情報
IPv6 ルーティング情報を設定するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 「MPLS VPN PE-CE サービス要求の作成」の項のステップ 12 をスタティック ルーティング プロトコルに実行すると、[MPLS Link Attribute Editor] で [Routing Information] が表示されます。
[Advertised Routes for CE:] は、このサービス要求用に編集できます。
ステップ 2 [Advertised Routes for CE:] を編集するには、[EDIT] をクリックします。
[Advertised Routes] ウィンドウが表示されます。
ステップ 3 [Add] をクリックして IP アドレスを追加します。
[Advertised Routes] ウィンドウが再表示されます。
ステップ 4 IP アドレスおよびメトリックを入力します。
ステップ 5 [Add] をクリックしてもう 1 つの IP アドレスを追加するか、[OK] をクリックします。
ステップ 6 [Add] をクリックして IP アドレスを追加します。
ステップ 7 [Add] をクリックしてもう 1 つの IP アドレスを追加するか、[OK] をクリックします。
ステップ 8 [Next Hop Option:] を次から選択します。
• USE_OUT_GOING_INTF_NAME
• USE_NEXT_HOP_IPADDR
• OUTGOING_INTF_NAME+NEXT_HOP_IPADDR
この選択項目の詳細については、「スタティック ルート設定でサポートされる発信インターフェイス名 + ネクスト ホップ IP アドレス」を参照してください。
ステップ 9 必要に応じて、IP アドレス(IPv6 フォーマット)を [Next Hop IP Address:] フィールドに入力します。
IPv6 アドレスの入力でサポートされるフォーマットの詳細については、「MPLS VPN ポリシー」を参照してください。
スタティック ルート設定でサポートされる発信インターフェイス名 + ネクスト ホップ IP アドレス
Prime Provisioning には、スタティック ルーティング プロトコル用の MPLS サービス要求を作成するときに、発信インターフェイス名とネクスト ホップ IP アドレスを指定する機能が備わっています。これは、MPLS サービス作成ワークフローで、[MPLS Link Attribute Editor - IPv4/IPv6 Routing Information] ウィンドウにある [Next Hop Option] 属性のドロップダウン リストから [OUTGOING_INTF_NAME+NEXT_HOP_IPADDR] を選択することで行います。
サービス要求作成時に、[MPLS Link Attribute Editor - IPv4/IPv6 Routing Information] ウィンドウでルーティング プロトコル属性を設定します。[Routing Protocol] 属性に [STATIC] を設定する場合、ウィンドウには [Next Hop Option] を含む関連する属性が表示されます。
使用方法に関する注釈:
• [Next Hop Option] ドロップダウン リストから [OUTGOING_INTF_NAME+NEXT_HOP_IPADDR] を選択すると、発信インターフェイス名およびネクスト ホップ IP アドレスが指定可能になります。Prime Provisioning では、スタティック ルート設定でこのフォーマットを次の形式でサポートしています。
network_address + outgoing_interface_name + next_hop_address
例:69.82.224.99/32 GigabitEthernet0/0/0/0 66.174.25.0.
• このフォーマットは次でサポートされています。
– PE_CE および PE_NO_CE サービス要求
– IPv4 および IPv6 のアドレッシング
– IOS および IOS XR デバイス
• この機能は、PE デバイスにのみ設定されます。
• CE の属性の [Advertise Routes] の [Edit] ボタンをクリックして、ネットワーク アドレスを設定できます。
• 次のテンプレート型変数がサポートされています。
– IPv4 アドレス ファミリ:
Advr_Routes_IP_Address:IPv4 アドレス ファミリのネットワーク IPv4 アドレス。
Advr_Routes_Metric:IPv4 アドレス ファミリのメトリック値。
STATIC_NEXT_HOP_IP_ADDR:IPv4 アドレス ファミリのネクスト ホップ IPv4 IP アドレス。
– IPv6 アドレス ファミリ:
Advr_Routes_IPV6_Address:IPv6 アドレス ファミリのネットワーク IPv6 アドレス。
Advr_Routes_Metric_IPV6:IPv6 アドレス ファミリのメトリック値。
STATIC_NEXT_HOP_IPV6_ADDR:IPv6 アドレス ファミリのネクスト ホップ IPv6 IP アドレス。
• 次に、IOS デバイスに対してテンプレート型変数をテンプレート ファイルで使用する例を示します。
ip route vrf V2:TempIOS $Advr_Routes_IP_Address 255.255.255.255 $PE_Intf_Name $STATIC_NEXT_HOP_IP_ADDR $Advr_Routes_Metric
• 次に、IOS XR デバイスに対してテンプレート型変数をテンプレート ファイルで使用する方法の例を示します。
address-family ipv4 unicast
$Advr_Routes_IP_Address $PE_Intf_Name $STATIC_NEXT_HOP_IP_ADDR $Advr_Routes_Metric
address-family ipv6 unicast
$Advr_Routes_IPV6_Address $PE_Intf_Name $STATIC_NEXT_HOP_IPV6_ADDR $Advr_Routes_Metric_IPV6
• この機能のコンフィグレット例については、「PE L3 MPLS VPN(Outgoing Interface + Next Hop IP Address、Static Route Configuration、IOS XR、および IOS)」を参照してください。
マルチ VRF サービス要求の作成
MPLS-VPN では、セキュリティおよびプライバシーをプロバイダー ネットワークを通過するトラフィックとして提供します。CE ルータには、従来の LAN ネットワーク全体のプライベート ネットワークを保障するメカニズムがありません。従来、プライバシーを提供するためには、スイッチを展開する必要があり、また各クライアントを異なる VLAN に配置していました。または、異なる CE ルータが各クライアントの組織ごともしくは PE に属する IP アドレス グループごとに必要でした。これらのソリューションでは、追加の装置が必要であり、また各クライアント サイトのネットワーク管理とプロビジョニングがより必要であったため、カスタマーにとって高価でした。
Cisco IOS Release 12.2(4)T で導入されたマルチ VRF では、これらの問題に対処します。マルチ VRF は、制限された PE 機能を MPLS-VPN モデルの CE ルータに拡張します。MPLS-VPN のプライバシーおよびセキュリティを PE ルータ ノードだけでなく、ブランチ オフィスにも拡張して提供するために、CE ルータは異なる VRF テーブルを保持できるようになりました。
CE ルータは VRF インターフェイスを使用して、カスタマー側に VLAN と同様の設定を形成します。CE ルータ上の各 VRF は、PE ルータ上の VRF にマッピングされます。マルチ VRF では、CE ルータは VRF インターフェイスのみを設定でき、VRF ルーティング テーブルをサポートしています。Multi-VRF は CE ルータに PE 機能の一部を拡張します。ラベル交換や、LDP 隣接関係がなく、PE と CE の間にラベル付きパケットのフローはありません。PE のような機能でサポートされているのは、CE ルータに複数の VRF を持てる機能だけです。これにより、異なるルーティングを決定できます。パケットは、IP パケットとして PE に送信されます。
マルチ VRFCE PE-CE サービス要求を作成するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Operate] > [Service Requests] > [Service Request Manager] > [Create] を選択します。
ステップ 2 [MPLS Policy] を選択し、[OK] をクリックします。
[MPLS Service Request Editor] ウィンドウが表示されます。
ステップ 3 [Add Link] をクリックします。
ステップ 4 [Select CE] をクリックします。
[Select CPE Device - CE] ウィンドウが表示されます。
ステップ 5 [CPE] デバイス(mlce4)を選択し、[Select] をクリックします。
[MPLS Service Request Editor - CE Interface] ウィンドウが表示されます。
ステップ 6 インターフェイス選択機能から [CE Interface] を選択します。
ステップ 7 [Select MVRFCE] をクリックします。
[Select CPE Device - MVRFCE] ウィンドウが表示されます。
ステップ 8 [MVRFCE] を選択し、[Select] をクリックします。
[MPLS Service Request Editor - MVRFCE CE Facing Interface] ウィンドウが表示されます。
ステップ 9 インターフェイス選択機能から [MVRFCE CE Facing Interface] を選択します。
[MPLS Service Request Editor - Choose MVRFCE PE Facing Interface] ウィンドウが表示されます。
ステップ 10 [Select PE] をクリックします。
[Select PE Device] ウィンドウが表示されます。
ステップ 11 PE を選択し、[Select] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor - Interface] ウィンドウが表示されます。
ステップ 12 インターフェイス選択機能から [PE Interface] を選択します。
ステップ 13 [Link Attribute] セルの [Add] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor - Interface] ウィンドウが表示されます。
ステップ 14 PE の VLAN ID を入力します ( 510 )。
ステップ 15 [Next] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor - Interface] ウィンドウが表示されます。
ステップ 16 MVRFCE の VLAN ID を入力します( 530 )。
ステップ 17 [Next] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor - IP Address Scheme] ウィンドウが表示されます。
ステップ 18 デフォルトのままで、[Next] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor - IP Address Scheme] ウィンドウが表示されます。
ステップ 19 デフォルトのままで、[Next] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor - Routing Information] ウィンドウが再表示されます。
ステップ 20 デフォルトのままで、[Next] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor - VRF and VPN] ウィンドウが表示されます。
(注) MPLS VPN サービス要求での VRF および VPN 属性の設定に関する詳細については、「MPLS サービス要求での VRF および VPN 属性の定義」を参照してください。
ステップ 21 [Add] をクリックして VPN を選択します。
[Select VPN] ウィンドウが表示されます。
ステップ 22 [VPN] を選択します。
ステップ 23 [Join as Hub] または [Join as Spoke] をクリックして、CERC に参加します。
ステップ 24 [Done] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor - VRF and VPN] ウィンドウが再表示されます。
ステップ 25 テンプレートまたはデータ ファイルをサービス要求に関連付ける場合は、[Next] ボタンをクリックします。
[Template Association] ウィンドウが表示されます。このウィンドウでは、デバイスの [Template/Data File] 列で [Add] ボタンをクリックして、テンプレートとデータ ファイルをデバイスに関連付けることができます。[Add] ボタンをクリックすると、[Add/Remove Templates] ウィンドウが表示されます。テンプレートをサービス要求に関連付ける手順、およびこの機能のこのウィンドウでの使用方法については、 を参照してください。デバイスのテンプレートおよびデータ ファイルの設定が完了したら、[Template Association] ウィンドウで [Finish] をクリックしてこのウィンドウを閉じます。
[Service Request Editor] ウィンドウが表示されます。
ステップ 26 テンプレートを追加しなかった場合は、[MPLS Link Editor - VRF and VPN] ウィンドウで [Finish] をクリックします。
[MPLS Service Request Editor] ウィンドウが表示されます。
ステップ 27 サービス要求の説明を入力して、[Save] をクリックします。
[MPLS Service Requests] ウィンドウが表示され、サービス要求が [Requested] 状態になり展開可能になっていることを示します。
PE-Only サービス要求の作成
PE-Only サービス要求を作成するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Operate] > [Service Requests] > [Service Request Manager] > [Create] を選択します。
ステップ 2 CE の存在 しない ポリシーを選択し、[OK] をクリックします。
[MPLS Service Request Editor] が表示されます。
ステップ 3 [Add Link] をクリックします。
これで、[MPLS Service Request Editor] に一連のフィールドが表示されるようになりました。[Select PE] フィールドがイネーブルであることを確認します。このサービスのリンクの定義に必要な最初のタスクは、リンクの PE を指定することです。ただし、CLE スイッチ リンクが必要な場合を除きます。CLE スイッチが必要な場合は、「サービス要求への CLE の追加」に進みます。
ステップ 4 [PE]:[Select PE] をクリックします。
[Select PE Device] ダイアログボックスが表示されます。
a. [Show PEs with] ドロップダウン リストから [Provider Name]、[Region]、または [Device Name] で PE を表示できます。
b. [Find] ボタンを使用して、特定の PE の検索または表示の更新のいずれかを実行できます。
c. [Rows per page] は [5]、[10]、[20]、[30]、[40]、または [All] に設定できます。
d. このダイアログボックスには、現在定義されている PE デバイスのリストの最初のページが表示されます。情報のページ数は、ダイアログボックスの右下隅に表示されます。
PE デバイスの別のページに移動するには、移動先のページ番号をクリックします。
ステップ 5 [Select] 列で、MPLS リンクの PE の名前を選択して、[Select] をクリックします。
[Service Request Editor] ウィンドウに戻ります。選択した PE の名前が [PE] 列に表示されています。
ステップ 6 [PE Interface]:インターフェイス選択機能を使用して、PE インターフェイスを選択します。
[Link Attribute] の [Add] オプションがイネーブルになっていることを確認します。
ステップ 7 [Link Attribute] 列で [Add] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor] が表示され、インターフェイス パラメータのフィールドが示されます。
このウィンドウに表示されるフィールド値には、このサービスに関連付けられたサービス ポリシーで指定された値が反映されます。PE インターフェイス フィールドの詳細については、 「PE および CE インターフェイス パラメータの指定」 を参照してください。
(注) [VLAN ID] および [Second VLAN ID] 属性の設定の詳細については、「[VLAN ID] および [Second VLAN ID] 属性に関する注意事項」を参照してください。
ステップ 8 この特定のリンクに対して変更する必要のあるインターフェイス値があれば編集し、[Next] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor] で [IP Address Scheme] が表示されます。このダイアログボックスに表示されるフィールド値には、このサービスに関連付けられたサービス ポリシーで指定された値が反映されます。[IP Address Scheme] フィールドの詳細については、 「IP アドレス スキームの指定」 を参照してください。
ステップ 9 この特定のリンクで変更する必要のあるすべての IP アドレス スキーム値を編集し、[Next] をクリックします。
このウィンドウに表示されるフィールド値には、このサービスに関連付けられたサービス ポリシーで指定された値が反映されます。PE のルーティング情報の詳細については、 「サービスのルーティング プロトコルの指定」 を参照してください。
このサービスに使用されているサービス ポリシーによってルーティング プロトコルが編集可能と指定されているため、必要に応じてこのサービス要求のルーティング プロトコルを変更できます。
ステップ 10 [Site of Origin] をオンにした場合は、次の値選択に必要なステップが含まれるように画面が更新されます。
a. [Select] をクリックします。
[Site for SOO Value] ウィンドウが表示されます。
b. 使用可能な表示されたリストからサイトおよび SoO 値に関連するチェックボックスをオンにし、[Select] をクリックします。
使用方法に関する注釈:
• [Site of Origin] 属性は、IOS デバイス専用です。この属性は、ポリシー レベルでは表示されません。サービス要求ワークフローの [MPLS Link Attribute Editor] ウィンドウのみに表示されます。また、PE-only サービス要求(つまり、CE が存在しない PE)の場合に限り表示されます。
• Prime Provisioning グラフィカル ユーザ インターフェイス(GUI)は、以前は IOS デバイスの Site of Origin の eBGP のサイトをサポートしていました。このリリースでは、さらに IOS XR PE デバイスの IPv4 EBGP ネイバーに対する EBGP Site of Origin がサポートされています。
• 2 つの使用例について次に説明します。
1. カスタマーの [Site of Origin] がイネーブルで、同じカスタマーがサービス要求で使用された VPN の作成に使用された場合、[Site of Origin] オプションは [MPLS Link Attribute Editor] ウィンドウに表示されます(ルーティング プロトコルに BGP が選択されているとき)。CE が存在しない PE のサービス要求の場合、[Site of Origin] がイネーブルのときは [Route Map/Policy In] フィールドはディセーブルになりクリアされます。
2. カスタマーの [Site of Origin] がイネーブルであり、CE デバイスが同じカスタマーを使用し、同じカスタマーが CE のある PE のサービス要求で使用された場合、[Site of Origin] フィールドはサービス要求レベルで表示されません。デフォルトでは、[Site of Origin] の値を考慮してデバイスに Site of Origin 設定を展開します。前の事例のように、[Route Map/Policy In] フィールドはディセーブルになりクリアされます。
ステップ 11 この特定リンクに対して変更する必要のあるルーティング プロトコル値があれば編集してます。
(注) このインターフェイスがデュアル スタック(IPv4 と IPv6)である場合、IPv4 と IPv6 両方のルーティング情報を個別に入力するようにプロンプトが表示されます。IPv6 ルーティング プロトコル情報を指定するときは、[MPLS Link Attribute Editor] の [Routing Information] で、一連のオプションが若干異なって表示される場合があります。IPv6 アドレスの入力でサポートされるフォーマットの詳細については、「MPLS VPN ポリシー」を参照してください。
ステップ 12 [Next] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor] で VRF 属性および VPN 属性が表示されます。このダイアログボックスに表示されるフィールド値には、このサービスに関連付けられたサービス ポリシーで指定された値が反映されます。VRF および VPN の情報の詳細については、「VRF および VPN の情報の定義」を参照してください。
(注) 以前に定義された VRF オブジェクトから VRF および VPN の属性を設定する場合は、[Use VRF Object] チェックボックスをオンにします。この機能の詳細については、「独立 VRF 管理」を参照してください。この項では、MPLS VPN サービス ポリシーとサービス要求で独立 VRF オブジェクトを使用する方法について説明します。
(注) MPLS VPN サービス要求での VRF および VPN 属性の設定に関する詳細については、「MPLS サービス要求での VRF および VPN 属性の定義」を参照してください。
ステップ 13 この特定リンクに対して変更する必要のある VRF および VPN の値があれば編集します。
ステップ 14 テンプレートまたはデータ ファイルをサービス要求に関連付ける場合は、[Next] ボタンをクリックします。
[Template Association] ウィンドウが表示されます。このウィンドウでは、デバイスの [Template/Data File] 列で [Add] ボタンをクリックして、テンプレートとデータ ファイルをデバイスに関連付けることができます。[Add] ボタンをクリックすると、[Add/Remove Templates] ウィンドウが表示されます。テンプレートをサービス要求に関連付ける手順、およびこの機能のこのウィンドウでの使用方法については、 を参照してください。デバイスのテンプレートおよびデータ ファイルの設定が完了したら、[Template Association] ウィンドウで [Finish] をクリックします。
[Service Request Editor] ウィンドウが表示されます。前のステップ内に概要を示したステップに従って、このサービス要求に複数のリンクを定義できます。
ステップ 15 テンプレートを追加しなかった場合は、[MPLS Link Editor - VRF and VPN] ウィンドウで [Finish] をクリックします。
[Service Request Editor] ウィンドウが表示されます。
ステップ 16 サービス要求のこの最初のリンクの作業を保存するには、[Save] をクリックします。
[Service Requests] ダイアログボックスに戻ります。ここで、定義したばかりのリンクの情報が表示されるようになります。
[Add Link] を選択し、サービスの次のリンクの属性を指定することにより、このサービス要求にさらにリンクを追加できます。ご覧のように、サービス要求は [Requested] 状態にあります。このサービスにすべてのリンクが定義されている場合、「IOS から IOS XR への PE デバイスの移行」で説明されているように、サービスを展開する必要があります。
サービス要求への CLE の追加
「PE-Only サービス要求の作成」で説明したサービス要求に CLE デバイスを追加するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 「PE-Only サービス要求の作成」のステップ 1 ~ 5 を実行します。
ステップ 2 [Select CLE] をクリックします。[Select PE Device] ダイアログボックスが表示されます。
a. [Show PEs with] ドロップダウン リストから [Provider Name]、[Region]、または [Device Name] で PE を表示できます。
b. [Find] ボタンを使用して、特定の PE の検索または表示の更新のいずれかを実行できます。
c. [Rows per page] は [5]、[10]、[20]、[30]、[40]、または [All] に設定できます。
d. このダイアログボックスには、現在定義されている PE デバイスのリストの最初のページが表示されます。情報のページ数は、ダイアログボックスの右下隅に表示されます。
PE デバイスの別のページに移動するには、移動先のページ番号をクリックします。
ステップ 3 [Select] 列で、MPLS リンクの CLE の名前を選択して、[Select] をクリックします。
[Service Request Editor] ウィンドウに戻ります。ここで、選択した CLE の名前が [CLE] 列に表示されるようになります。
ステップ 4 [CLE Interface]:インターフェイス選択機能を使用して、CLE インターフェイスを選択します。
ステップ 5 「PE-Only サービス要求の作成」のステップ 4 ~ ステップ 16 を続けて実行します。
IOS から IOS XR への PE デバイスの移行
IOS デバイスで展開したサービスを IOS XR デバイスに移行する際にサポートを受けるには、シスコ アドバンスド サービスにお問い合わせください。
標準 PE-CE リンクのプロビジョニング
この項では、Prime Provisioning のプロビジョニング プロセスで MPLS VPN PE-CE リンクを設定する方法を説明します。
MPLS VPN PE-CE リンクの概要
Prime Provisioning で MPLS VPN サービスをプロビジョニングするには、まず MPLS VPN サービス ポリシーを作成する必要があります。Prime Provisioning では、サービス ポリシーとはサービス要求の作成および展開における一連のデフォルト設定のことです。
Prime Provisioning は、標準 PE-CE と MVRFCE PE-CE という、2 つの MPLS VPN サービス ポリシー タイプをサポートします。次のシナリオでは、標準 PE-CE ポリシー タイプに焦点を当てます。
標準 PE-CE ポリシー タイプは、2 つのデバイス間の通常の PE から CE へのリンクです。このポリシー タイプには 2 つのオプションがあります。
• [CE Present] イネーブル (1 つの PE と 1 つの CE、2 つのデバイス)
• [CE Present] ディセーブル (PE のみ、CE なし、1 つのデバイス)
図 5-9 に、2 つのデバイス間の通常の PE から CE へのリンクの例を示します。
図 5-9 CE が存在する PE から CE へのリンク
[CE Present] がイネーブルである PE から CE へのリンクでは、インターフェイス S3/1 および S1/0 がサービス要求プロセス内で MPLS VPN リンクとして設定されます。
図 5-10 に、CE が存在しない PE のみのリンクの例を示します。
図 5-10 CE が存在しない PE から CE へのリンク
[CE Present] がディセーブルである PE から CE へのリンクでは、インターフェイス FE0/0 がサービス要求プロセス内で MPLS VPN リンクとして設定されます。
ネットワーク トポロジ
図 5-11 に、MPLS VPN PE-CE リンクが作成されるネットワーク トポロジの概要を示します。
図 5-11 MPLS VPN PE-CE シナリオのネットワーク トポロジ
図 5-11 のネットワーク トポロジは、1 つのサービス プロバイダー(プロバイダー X)と 1 つのカスタマー(カスタマー A)のラボ環境を示しています。1 つのリージョン(East-X)と 1 つの PE(mlpe3.cisco.com)があります。各カスタマー デバイス(1 個の CE と 1 個の CLE)は、サイト(mlce11-Site および mlce4-Site)を表しています。
前提タスク
Prime Provisioning にサービス ポリシーを作成する前に、次のサービス インベントリ タスクを実行する必要があります。
ステップ 1 サイトを持つカスタマーをセットアップします( を参照)。
ステップ 2 リージョンを持つプロバイダーをセットアップします( を参照)。
ステップ 3 デバイスのインポート、作成、検出のいずれかを行います( を参照)。
ステップ 4 CPE および PE を作成します( を参照)。
ステップ 5 設定を収集します( を参照)。
ステップ 6 リソース プールを作成します( を参照)。
ステップ 7 ルート ターゲットを作成します( を参照)。
ステップ 8 MPLS VPN を定義します( 「MPLS VPN の作成」 を参照)。
PE-CE リンクに対する VPN の定義
サービス展開時に、Prime Provisioning は、論理 VPN 関係を設定するための Cisco IOS コマンドを生成します。プロビジョニング プロセスの開始時、サービス ポリシーの作成よりも前に、VPN を Prime Provisioning 内に定義する必要があります。
VPN を定義するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Inventory] > [Logical Inventory] > [VPNs] を選択します。
[VPNs] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 [Create] をクリックして VPN を 1 個作成します。
[Create New VPN] ウィンドウが表示されます。
ステップ 3 [Name] フィールドに VPN 名を入力します。
次の特殊文字は使用しないことをお勧めします(' ` " < > ( ) [ ] { } / \ & ^ !?~ * % = , .+ |)。これらを VPN 名に使用すると、VRF 名を自動生成するために VPN 名が使用される場合に、特定のデバイスの VRF 名の設定ミスが生じる可能性があります。
ステップ 4 [Customer] フィールドで、[Select] をクリックします。
[Select Customer] ウィンドウが表示されます。
ステップ 5 該当するカスタマーにチェックを入れ、[Select] をクリックします。
[VPNs] ウィンドウは、新しい [VPN Name] がこの新しい VPN 定義の [Customer] と関連付けられている場合に再表示されます。
ステップ 6 [Save] をクリックします。
(注) 以前に定義された独立 VRF オブジェクトを介して VRF および VPN の属性を設定することもできます。この機能の詳細については、「独立 VRF 管理」 を参照してください。
(注) MPLS VPN サービス要求での VRF および VPN 属性の設定に関する詳細については、「MPLS サービス要求での VRF および VPN 属性の定義」を参照してください。
PE-CE サービス ポリシーの概要
図 5-12 に、PE-CE サービス ポリシーのシナリオで定義される PE-CE リンクの例を示します。
図 5-12 PE-CE トポロジ
PE-CE サービス ポリシーの作成
PE-CE サービス ポリシーを作成するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Service Design] > [Policies] > [Policy Manager] > [Create] を選択します。
[Policy Editor] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 ポリシー タイプとして [MPLS] を選択します。
[Policy Editor] ウィンドウが表示されます。
ステップ 3 次の属性を編集します。
• [Policy Name]:ポリシー名を入力します。
• [Policy Owner]:ポリシー所有者を選択します。
• [Customer]:
– [Select] をクリックしてカスタマーを指定します。
[Customer for MPLS Policy] ウィンドウが表示されます。
– 該当するカスタマーにチェックを入れ、[Select] をクリックします。
• [Policy Type]:ポリシー タイプを選択します ([Regular PE-CE])。
ステップ 4 [CE Present]:チェックして CE の存在を指定します。
ステップ 5 [Next] をクリックします。
[MPLS Policy Editor - Interface] ウィンドウが表示されます。
ステップ 6 [Next] をクリックしてデフォルトを受け入れます。
[MPLS Policy Editor - IP Address Scheme] ウィンドウが表示されます。
(注) [Editable] チェックボックスがオンになっていることを確認します。これにより、サービス要求プロセスでこれらの属性を編集できるようになります。
ステップ 7 該当するすべての属性を編集します。
(注) [Automatically Assign IP Address] をオンにすると、画面が更新され、4 番目の属性 [IP Address Pool] が追加されます。
ステップ 8 [Next] をクリックします。
[MPLS Policy Editor - Routing Information] ウィンドウが表示されます。
ステップ 9 [Next] をクリックしてデフォルトを受け入れます。
[MPLS Policy Editor - VRF and VPN Membership] ウィンドウが表示されます。
(注) プロトコル タイプについては、「サービスのルーティング プロトコルの指定」を参照してください。
(注) 以前に定義された VRF オブジェクトから VRF および VPN の属性を設定する場合は、[Use VRF Object] チェックボックスをオンにします。この機能の詳細については、「独立 VRF 管理」を参照してください。この項では、MPLS VPN サービス ポリシーとサービス要求で独立 VRF オブジェクトを使用する方法について説明します。
ステップ 10 ポリシーのテンプレートの関連付けをイネーブルにするには、[MPLS Policy Editor - VRF and VPN Membership] ウィンドウで [Next] ボタンをクリックします。
(注) 追加のウィンドウが [Template Association] ウィンドウの前にポリシー ワークフローに表示されます。このウィンドウを使用して、ポリシー(およびそのポリシーに基づくサービス要求)に従って、ユーザ定義の属性を作成することもできます。追加情報機能の使用方法に関する背景情報については、付録 F「サービスに情報を追加する方法」を参照してください。この機能を使用しない場合は、[Next] をクリックして [Template Association] ウィンドウに進むか、[Finish] をクリックしてポリシーを保存します。
[Template Association] ウィンドウが表示されます。このウィンドウで、テンプレート サポートをイネーブルにして、任意でテンプレートとデータ ファイルをポリシーに関連付けることができます。テンプレートをポリシーに関連付ける方法、およびこのウィンドウにおける機能の使用方法については、 を参照してください。付録の手順に従ってポリシーのテンプレートとデータ ファイルの設定を完了したら、[Template Association] ウィンドウで [Finish] をクリックしてこのウィンドウを閉じます。
[Policies] ウィンドウが表示されます。
ステップ 11 テンプレートをイネーブルにしなかった場合は、[MPLS Policy Editor - VRF and VPN] ウィンドウで [Finish] をクリックします。
[Policies] ウィンドウが再表示されます。
MPLS VPN PE-CE サービス ポリシーが完成します。
PE-NoCE サービス ポリシーの作成
PE-NoCE サービス ポリシーを作成するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Service Design] > [Policies] > [Policy Manager] > [Create] を選択します。
[Policy Editor] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 ポリシー タイプとして [MPLS] を選択します。
[Policy Editor] ウィンドウが表示されます。
ステップ 3 次の属性を編集します。
• [Policy Name]:ポリシー名を入力します。
• [Policy Owner]:ポリシー所有者を選択します。
• [Customer]:
– [Select] をクリックしてカスタマーを指定します。
[Customer for MPLS Policy] ウィンドウが表示されます。
– カスタマーを選択し、[Select] をクリックします。
• [Policy Type]:ポリシー タイプを選択します ([Regular PE-CE])。
• [CE Present]:チェック しない で CE が存在 しない ことを指定します( NoCE )。
ステップ 4 [Next] をクリックします。
[MPLS Policy Editor - Interface] ウィンドウが表示されます。
ステップ 5 [Next] をクリックしてデフォルトを受け入れます。
[MPLS Policy Editor - IP Address Scheme] ウィンドウが表示されます。
(注) [Editable] チェックボックスがオンになっていることを確認します。これにより、サービス要求プロセスでこれらの属性を編集できるようになります。
このダイアログボックスに表示されるフィールド値には、このサービスに関連付けられたサービス ポリシーで指定された値が反映されます。
[IP Address Scheme] フィールドの詳細については、 「IP アドレス スキームの指定」 を参照してください。
ステップ 6 該当するすべての属性を編集します。
(注) [Automatically Assign IP Address] をオンにすると、画面が更新され、4 番目の属性 [IP Address Pool] が追加されます。
ステップ 7 [Next] をクリックします。
[MPLS Policy Editor - Routing Information] ウィンドウが表示されます。
ステップ 8 [Next] をクリックしてデフォルトを受け入れます。
[MPLS Policy Editor - VRF and VPN Membership] ウィンドウが表示されます。
(注) プロトコル タイプについては、「サービスのルーティング プロトコルの指定」を参照してください。
(注) 以前に定義された VRF オブジェクトから VRF および VPN の属性を設定する場合は、[Use VRF Object] チェックボックスをオンにします。この機能の詳細については、「独立 VRF 管理」を参照してください。この項では、MPLS VPN サービス ポリシーとサービス要求で独立 VRF オブジェクトを使用する方法について説明します。
ステップ 9 ポリシーのテンプレートの関連付けをイネーブルにするには、[MPLS Policy Editor - VRF and VPN Membership] ウィンドウで [Next] ボタンをクリックします。
(注) 追加のウィンドウが [Template Association] ウィンドウの前にポリシー ワークフローに表示されます。このウィンドウを使用して、ポリシー(およびそのポリシーに基づくサービス要求)に従って、ユーザ定義の属性を作成することもできます。追加情報機能の使用方法に関する背景情報については、付録 F「サービスに情報を追加する方法」を参照してください。この機能を使用しない場合は、[Next] をクリックして [Template Association] ウィンドウに進むか、[Finish] をクリックしてポリシーを保存します。
[Template Association] ウィンドウが表示されます。このウィンドウで、テンプレート サポートをイネーブルにして、任意でテンプレートとデータ ファイルをポリシーに関連付けることができます。テンプレートをポリシーに関連付ける方法、およびこのウィンドウにおける機能の使用方法については、 を参照してください。付録の手順に従ってポリシーのテンプレートとデータ ファイルの設定を完了したら、[Template Association] ウィンドウで [Finish] をクリックしてこのウィンドウを閉じます。
[Policies] ウィンドウが表示されます。
ステップ 10 テンプレートをイネーブルにしなかった場合は、[MPLS Policy Editor - VRF and VPN] ウィンドウで [Finish] をクリックします。
[Policies] ウィンドウが再表示されます。
MPLS VPN PE-NoCE サービス ポリシーが完成しました。
PE-CE サービス要求の作成
PE-CE サービス要求を作成するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Operate] > [Service Requests] > [Service Request Manager] > [Create] を選択します。
[Service Request Editor] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 MPLS PE-CE タイプのポリシーを選択します。
ステップ 3 [OK] をクリックします。
[MPLS Service Request Editor] ウィンドウが表示されます。
ステップ 4 [Add Link] をクリックします。
[MPLS Service Request Editor] ウィンドウが表示されます。
ステップ 5 [Select CE] をクリックします。
[CPE for MPLS VPN Link] ウィンドウが表示されます。
ステップ 6 CPE デバイスを選択し、[Select] をクリックします。
[MPLS Service Request Editor] ウィンドウが表示されます。
ステップ 7 インターフェイス選択機能から [CE Interface] を選択します。
[MPLS Service Request Editor] ウィンドウが表示されます。
ステップ 8 [Select PE] をクリックします。
[PE for MPLS VPN Link] ウィンドウが表示されます。
ステップ 9 PE デバイスを選択し、[Select] をクリックします。
[MPLS Service Request Editor] ウィンドウが表示されます。
ステップ 10 インターフェイス選択機能から [PE Interface] を選択します。
[MPLS Service Request Editor] ウィンドウが表示されます。
ステップ 11 [Select PE] をクリックします。
[PE for MPLS VPN Link] ウィンドウが再表示されます。
ステップ 12 [Link Attribute] セルで、[Add] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor - Interface] ウィンドウが表示されます。
PE Information
ステップ 13 [Interface Name]:インターフェイスを識別する値を入力します。
ステップ 14 [Interface Description]:オプションで、PE インターフェイスの説明を入力できます。
ステップ 15 [Shutdown Interface]:このチェックボックスをオンにすると、PE インターフェイスはシャットダウン状態で設定されます。
ステップ 16 [Encapsulation]:ドロップダウン リストから PE カプセル化を選択します
ドロップダウン リストで使用可能な選択肢は、インターフェイス タイプで決定されます。
ステップ 17 [VLAN ID]:VLAN ID を入力します。VLAN ID は PE および CE で共有されるため、両方で 1 個の VLAN ID です。
ステップ 18 [Auto-Pick VLAN ID]:Prime Provisioning に VLAN プールから VLAN ID を自動選択させる場合は、このチェックボックスをオンにします。
このボックスがオンの場合、[VLAN ID] フィールドは GUI に表示されません。
ステップ 19 [Second VLAN ID]:Second VLAN ID は、PE インターフェイスでの着信フレームの Q-in-Q の 2 番めの VLAN タグを照合する方式を提供するオプションの属性です。
この属性の使用方法の詳細については、「[VLAN ID] および [Second VLAN ID] 属性に関する注意事項」を参照してください。
ステップ 20 [Use SVI]:Prime Provisioning が SVI で VRF を終了するようにするには、このチェックボックスをオンにします。
CE Information
ステップ 21 [Interface Name]:インターフェイスを識別する値を入力します。
ステップ 22 [Interface Description]:オプションで、PE インターフェイスの説明を入力できます。
ステップ 23 [Encapsulation]:ドロップダウン リストから CE カプセル化を選択します。
ドロップダウン リストで使用可能な選択肢は、インターフェイス タイプで決定されます。
ステップ 24 [Next] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor - IP Address Scheme] ウィンドウが表示されます。
ステップ 25 デフォルトを受け入れて、[Next] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor - Routing Information] ウィンドウが表示されます。
(注) プロトコル タイプについては、「サービスのルーティング プロトコルの指定」を参照してください。
ステップ 26 [Next Hop Option:] を次から選択します。
• USE_OUT_GOING_INTF_NAME
• USE_NEXT_HOP_IPADDR
• OUTGOING_INTF_NAME+NEXT_HOP_IPADDR
(注) このインターフェイスがデュアル スタック(IPv4 と IPv6)である場合、IPv4 と IPv6 両方のルーティング情報を個別に入力するようにプロンプトが表示されます。[IPv6 Routing Information] ウィンドウのフィールドは、IPv4 のバージョンとは少し異なっています。IPv6 のルーティング情報のセットアップについては、「スタティック ルーティング プロトコル属性の設定(IPv4 と IPv6)」を参照してください。
ステップ 27 続行するには、[Next] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor - VRF and VPN] ウィンドウが表示されます。
(注) 以前に定義された VRF オブジェクトから VRF および VPN の属性を設定する場合は、[Use VRF Object] チェックボックスをオンにします。この機能の詳細については、「独立 VRF 管理」を参照してください。この項では、MPLS VPN サービス ポリシーとサービス要求で独立 VRF オブジェクトを使用する方法について説明します。
(注) MPLS VPN サービス要求での VRF および VPN 属性の設定に関する詳細については、「MPLS サービス要求での VRF および VPN 属性の定義」を参照してください。
ステップ 28 [Add] をクリックして VPN に参加します。
[Select CERCs] ウィンドウが表示されます。
ステップ 29 ドロップダウン リストからカスタマーを選択します。
ステップ 30 ドロップダウン リストから VPN を選択します。
ステップ 31 リストから該当する VPN を選択します。
ステップ 32 [Join As Hub] または [Join As Spoke] をクリックします。
ステップ 33 [Done] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor - VRF and VPN] ウィンドウが再表示されます。
ステップ 34 テンプレートまたはデータ ファイルをサービス要求に関連付けるには、[Next] ボタンをクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor - Template Association] ウィンドウが表示されます。このウィンドウでは、デバイスの [Template/Data File] 列で [Add] ボタンをクリックして、テンプレートとデータ ファイルをデバイスに関連付けることができます。[Add] ボタンをクリックすると、[Add/Remove Templates] ウィンドウが表示されます。サービス要求へのテンプレートの関連付け方法、およびこのウィンドウでの機能の使用方法については、 を参照してください。
(注) 上記の手順では、サービス要求の基盤となるポリシーでテンプレートの関連付けがイネーブルになっていることを想定しています。なっていない場合は、GUI に [Next] ボタンは表示されません。その場合は、[Finish] をクリックして [MPLS Service Request Editor] ウィンドウに戻り、次のステップ 37 に進みます。
ステップ 35 デバイスのテンプレートとデータ ファイルの設定が完了したら、[Template Association] ウィンドウで [Finish] をクリックしてこのウィンドウを閉じ、[MPLS Service Request Editor] ウィンドウに戻ります。
前のステップで示されている説明に従って、このサービス要求に複数のリンクを定義できます。
ステップ 36 作業内容を保存するには、[Save] をクリックします。
[MPLS Service Requests] ウィンドウが再度表示され、MPLS VPN PE-CE サービス要求が [Requested] 状態になっていて展開準備ができていることが示されます。
PE-NoCE サービス要求の作成
PE-NoCE サービス要求を作成するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Operate] > [Service Requests] > [Service Request Manager] > [Create] を選択します。
ステップ 2 MPLS PE-NoCE タイプのポリシーを選択します。
ステップ 3 [OK] をクリックします。
[MPLS Service Request Editor] ウィンドウが表示されます。
ステップ 4 [Add Link] をクリックします。
[MPLS Service Request Editor] ウィンドウが表示されます。
ステップ 5 [Select PE] をクリックします。
[PE for MPLS VPN Link] ウィンドウが表示されます。
ステップ 6 PE デバイスを選択し、[Select] をクリックします。
[MPLS Service Request Editor] ウィンドウが表示されます。
ステップ 7 インターフェイス選択機能から [PE Interface] を選択します。
[MPLS Service Request Editor] ウィンドウが表示されます。
ステップ 8 [Link Attribute] セルで、[Add] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor - Interface] ウィンドウが表示されます。
ステップ 9 [Interface Name]:インターフェイスを識別する値を入力します。
ステップ 10 [Interface Description]:オプションで、PE インターフェイスの説明を入力できます。
ステップ 11 [Shutdown Interface]:このチェックボックスをオンにすると、PE インターフェイスはシャットダウン状態で設定されます。
ステップ 12 [PE Encapsulation]:ドロップダウン リストから PE カプセル化を選択します
ドロップダウン リストで使用可能な選択肢は、インターフェイス タイプで決定されます。このフィールドは、PE/UNI カプセル化を決定するために必要です。
ステップ 13 [VLAN ID]:VLAN ID を入力します。VLAN ID は PE および CE で共有されるため、両方で 1 個の VLAN ID です。
ステップ 14 [Auto-Pick VLAN ID]:Prime Provisioning に VLAN プールから VLAN ID を自動選択させる場合は、このチェックボックスをオンにします。
このボックスがオンの場合、[VLAN ID] フィールドは GUI に表示されません。
ステップ 15 [Second VLAN ID]:Second VLAN ID は、PE インターフェイスでの着信フレームの Q-in-Q の 2 番めの VLAN タグを照合する方式を提供するオプションの属性です。
この属性の使用方法の詳細については、「[VLAN ID] および [Second VLAN ID] 属性に関する注意事項」を参照してください。
ステップ 16 [Use SVI]:Prime Provisioning が SVI で VRF を終了するようにするには、このチェックボックスをオンにします。
ステップ 17 [Standard UNI Port]:追加の UNI セキュリティ パラメータにアクセスするには、このボックスをオンにします。
ステップ 18 [Next] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor - IP Address Scheme] ウィンドウが表示されます。
ステップ 19 デフォルトを受け入れて、[Next] をクリックします。
(注) このインターフェイスがデュアル スタック(IPv4 と IPv6)である場合、IPv4 と IPv6 両方のルーティング情報を個別に入力するようにプロンプトが表示されます。
[MPLS Link Attribute Editor - Routing Information] ウィンドウが表示されます。
ステップ 20 コンフィギュレーションでの必要に応じて、ルーティング情報の属性を設定します。
(注) プロトコル タイプについては、「サービスのルーティング プロトコルの指定」を参照してください。
ステップ 21 [Next] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor - VRF and VPN] ウィンドウが表示されます。
(注) 以前に定義された VRF オブジェクトから VRF および VPN の属性を設定する場合は、[Use VRF Object] チェックボックスをオンにします。この機能の詳細については、「独立 VRF 管理」を参照してください。この項では、MPLS VPN サービス ポリシーとサービス要求で独立 VRF オブジェクトを使用する方法について説明します。
(注) MPLS VPN サービス要求での VRF および VPN 属性の設定に関する詳細については、「MPLS サービス要求での VRF および VPN 属性の定義」を参照してください。
ステップ 22 [Add] をクリックして VPN に参加します。
[Join VPN] ダイアログボックスが表示されます。
ステップ 23 該当する VPN にチェックを入れます。
ステップ 24 [Join as Hub] または [Join as Spoke] をクリックします。
ステップ 25 [Done] をクリックします。
[MPLS Service Request Editor] ウィンドウが再表示されます。
ステップ 26 テンプレートまたはデータ ファイルをサービス要求に関連付けるには、[Next] ボタンをクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor - Template Association] ウィンドウが表示されます。このウィンドウでは、デバイスの [Template/Data File] 列で [Add] ボタンをクリックして、テンプレートとデータ ファイルをデバイスに関連付けることができます。[Add] ボタンをクリックすると、[Add/Remove Templates] ウィンドウが表示されます。サービス要求へのテンプレートの関連付け方法、およびこのウィンドウでの機能の使用方法については、 を参照してください。
(注) 上記の手順では、サービス要求の基盤となるポリシーでテンプレートの関連付けがイネーブルになっていることを想定しています。なっていない場合は、GUI に [Next] ボタンは表示されません。その場合は、[Finish] をクリックして [MPLS Service Request Editor] ウィンドウに戻り、次のステップ 30 に進みます。
ステップ 27 デバイスのテンプレートとデータ ファイルの設定が完了したら、[Template Association] ウィンドウで [Finish] をクリックしてこのウィンドウを閉じ、[MPLS Service Request Editor] ウィンドウに戻ります。
前のステップで示されている説明に従って、このサービス要求に複数のリンクを定義できます。
ステップ 28 作業内容を保存するには、[Save] をクリックします。
[MPLS Service Requests] ウィンドウが再度表示され、MPLS VPN PE-NoCE サービス要求が [Requested] 状態になっており、展開準備ができていることが示されます。
マルチ VRFCE PE-CE リンクのプロビジョニング
この項では、Prime Provisioning のプロビジョニング プロセスで MPLS VPN Multi-VRFCE PE-CE リンクを設定する方法を説明します。
MPLS VPN MVRFCE PE-CE リンクの概要
ここでは、次の項目について説明します。
• 「ネットワーク トポロジ」
• 「前提タスク」
Prime Provisioning で MPLS VPN サービスをプロビジョニングするには、まず MPLS VPN サービス ポリシーを作成する必要があります。Prime Provisioning では、サービス ポリシーとはサービス要求の作成および展開における一連のデフォルト設定のことです。Prime Provisioning は、標準 PE-CE と MVRFCE PE-CE の 2 種類のタイプの MPLS VPN サービス ポリシーをサポートしています。次のシナリオは、MVRFCE PE-CE ポリシー タイプに焦点を当てたものです。MVRFCE PE-CE ポリシー タイプは、次の 3 個のデバイスを使用する PE と CE の間のリンクです。
• PE
• マルチ VRF CE
• CE
このポリシー タイプには 2 つのオプションがあります。
• CE Present enabled (1 個の PE に対して 1 個の MVRFCE と 1 個の CE を使用します。デバイスは 3 個です)
• CE Present disabled (1 個の PE に対して 1 個の MVRFCE を使用します。デバイスは 2 個です)
図 5-13 は、3 個のデバイスを使用した MVRFCE PE-CE リンクの例です。
図 5-13 MVRFCE PE-CE リンク
CE Present をイネーブルにした MVRFCE PE-CE リンクの場合、インターフェイスの FE 0/0、E 0/1、E 0/2、FE 0/1 はサービス要求プロセスで MPLS VPN リンクとして構成されます。
図 5-14 は、CE を使用しない、PE と MVRFCE 間のリンクの例です。
図 5-14 CE を使用しない MVRFCE PE-CE リンク
CE Present をディセーブルにした MVRFCE PE-CE リンクの場合、インターフェイスの FE 0/0、E 0/1、E 0/2 はサービス要求プロセスで MPLS VPN リンクとして構成されます。
ネットワーク トポロジ
図 5-15 は、MPLS VPN MVRFCE PE-CE リンクが作成されるネットワーク トポロジの概要です。
図 5-15 MPLS VPN MVRFCE PE-CE シナリオのネットワーク トポロジ
図 5-15 のネットワーク トポロジは、1 つのサービス プロバイダー(プロバイダー X)と 1 つのカスタマー(カスタマー A)のラボ環境を示しています。1 つのリージョン(West-X)と 1 つの PE(mlpe2.cisco.com)があります。各カスタマー デバイス(1 個の MVRFCE と 1 個の CE)は、サイト(mlce3-Site および mlce4-Site)を表しています。
前提タスク
Prime Provisioning でサービス ポリシーを作成する前に、次のインベントリ管理タスクを完了しておく必要があります。
ステップ 1 サイトを持つカスタマーをセットアップします( を参照)。
ステップ 2 リージョンを持つプロバイダーをセットアップします( を参照)。
ステップ 3 デバイスのインポート、作成、検出のいずれかを行います( を参照)。
ステップ 4 CPE および PE を作成します( を参照)。
ステップ 5 設定を収集します( を参照)。
ステップ 6 リソース プールを作成します( を参照)。
ステップ 7 CE ルーティング コミュニティ(CERC)を作成します( を参照)。
ステップ 8 MPLS VPN を定義します( 「MPLS VPN の作成」 を参照)。
MVRFCE PE-CE リンクに対する VPN の定義
サービス展開時に、Prime Provisioning は、論理 VPN 関係を設定するための Cisco IOS コマンドを生成します。
プロビジョニング プロセスの開始時、サービス ポリシーの作成よりも前に、VPN を Prime Provisioning 内に定義する必要があります。VPN 定義の最初の要素は、VPN 名です。
VPN 名を作成するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Inventory] > [Logical Inventory] > [VPNs] を選択します。
[VPNs] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 [Create] をクリックして VPN を 1 個作成します。
[Create New VPN] ウィンドウが表示されます。
ステップ 3 次の属性を編集します。
• [Name]: VPN 名を入力します。
次の特殊文字は使用しないことをお勧めします(' ` " < > ( ) [ ] { } / \ & ^ !?~ * % = , .+ |)。これらを VPN 名に使用すると、VRF 名を自動生成するために VPN 名が使用される場合に、特定のデバイスの VRF 名の設定ミスが生じる可能性があります。
• [Customer]: [Select] をクリックします。
[Select Customer] ウィンドウが表示されます。
ステップ 4 カスタマーを選択し、[Select] をクリックします。
ステップ 5 [Save] をクリックします。
(注) 独立 VRF の関連付けは、MVRFCE ベースのサービス ポリシーとサービス要求ではサポートされていません。
MVRFCE PE-CE サービス ポリシーの作成
MVRFCE PE-CE サービス ポリシーを作成するには、次の手順を実行します。
(注) [Editable] チェックボックスが有効な箇所にチェックされているかを確認します。これにより、サービス要求プロセスでこれらの属性を編集できるようになります。
ステップ 1 [Service Design] > [Policies] > [Policy Manager] を選択します。
[Policy Manager] ウィンドウが表示されます。
編集するポリシーを選択し、[Edit] ボタンをクリックします。
ステップ 2 次の属性を編集します。
• [Policy Name]:ポリシー名を入力します。
• [Policy Owner]:ポリシー所有者を選択します。
• [Customer]:
– [Select] をクリックしてカスタマーを指定します。
[Customer for MPLS Policy] ウィンドウが表示されます。
– カスタマーを選択し、[Select] をクリックします。
• [Policy Type]:ポリシー タイプを選択します ( MVRFCE:PE-CE )
• [CE Present]:チェックして CE の存在を指定します。
ステップ 3 [Next] をクリックします。
[MPLS Policy Editor - PE Interface] ウィンドウが表示されます。
ステップ 4 [Next] をクリックします。
[MPLS Policy Editor - Interface] ウィンドウが表示されます。
ステップ 5 該当するすべての属性を編集します。
ステップ 6 [Next] をクリックします。
[PE-MVRFCE] に対して [MPLS Policy Editor - IP Address Scheme] ウィンドウが表示されます。
ステップ 7 該当するすべての属性を編集します。
ステップ 8 [Next] をクリックします。
ステップ 9 [MVRFCE-CE] に対して、別セットの [MPLS Policy Editor - IP Address Scheme] ウィンドウが表示されます。
ステップ 10 上記のように、該当するすべての属性を編集します。
ステップ 11 [Next] をクリックします。
PE-MVRFCE に対応する [MPLS Policy Editor - Routing Information] ウィンドウが表示されます。
(注) プロトコル タイプについては、「サービスのルーティング プロトコルの指定」を参照してください。
ステップ 12 [Next] をクリックしてデフォルトを受け入れます。
MVRFCE-CE に対応する [MPLS Policy Editor - Routing Information] ウィンドウが表示されます。
ステップ 13 [Next] をクリックしてデフォルトを受け入れます。
[MPLS Policy Editor - VRF and VPN Membership] ウィンドウが表示されます。
ステップ 14 ポリシーのテンプレートの関連付けをイネーブルにするには、[MPLS Policy Editor - VRF and VPN Membership] ウィンドウで [Next] ボタンをクリックします。
(注) 追加のウィンドウが [Template Association] ウィンドウの前にポリシー ワークフローに表示されます。このウィンドウを使用して、ポリシー(およびそのポリシーに基づくサービス要求)に従って、ユーザ定義の属性を作成することもできます。追加情報機能の使用方法に関する背景情報については、付録 F「サービスに情報を追加する方法」を参照してください。この機能を使用しない場合は、[Next] をクリックして [Template Association] ウィンドウに進むか、[Finish] をクリックしてポリシーを保存します。
[Template Association] ウィンドウが表示されます。このウィンドウで、テンプレート サポートをイネーブルにして、任意でテンプレートとデータ ファイルをポリシーに関連付けることができます。テンプレートをポリシーに関連付ける方法、およびこのウィンドウにおける機能の使用方法については、 を参照してください。付録の手順に従ってポリシーのテンプレートとデータ ファイルの設定を完了したら、[Template Association] ウィンドウで [Finish] をクリックしてこのウィンドウを閉じます。
[Policies] ウィンドウが表示されます。
ステップ 15 テンプレートをイネーブルにしなかった場合は、[MPLS Policy Editor - VRF and VPN] ウィンドウで [Finish] をクリックします。
[Policies] ウィンドウが再表示されて、MPLS VPN MVRFCE PE-CE サービス ポリシーの設定が完了していることがわかります。
PE-NoCE サービス ポリシーの作成
PE-NoCE サービス ポリシーを作成するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Service Design] > [Policies] > [Policy Manager] を選択します。
[Policy Manager] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 次の属性を編集します。
• [Policy Name]:ポリシー名を入力します。
• [Policy Owner]:ポリシー所有者を選択します。
• [Customer]:
– [Select] をクリックしてカスタマーを指定します。
[Customer for MPLS Policy] ウィンドウが表示されます。
– カスタマーを選択し、[Select] をクリックします。
• [Policy Type]:ポリシー タイプを選択します ([Regular PE-CE])。
• [CE Present]:チェック しない で CE が存在 しない ことを指定します( NoCE )。
ステップ 3 [Next] をクリックします。
[MPLS Policy Editor - Interface] ウィンドウが表示されます。
ステップ 4 [Next] をクリックしてデフォルトを受け入れます。
MVRFCE-CE 接続情報 を示す [MPLS Policy Editor - Interface] ウィンドウが表示されます。
ステップ 5 [Next] をクリックしてデフォルトを受け入れます。
PE-MVRFCE-CE インターフェイス Address/Mask を示す [MPLS Policy Editor - IP Address Scheme] ウィンドウが表示されます。
a. 次のように属性を編集します。
b. [IP Numbering Scheme]:[IP Numbered] スキームを選択します。
c. [Automatically Assign IP Address]:Prime Provisioning に自動的に IP アドレスを割り当てさせるには、チェックボックスをチェックします。
d. [IP Address Pool]:IP アドレス プールを選択します。
ステップ 6 [Next] をクリックします。
MVRFCE-CE インターフェイス Address/Mask を示す [MPLS Policy Editor - IP Address Scheme] ウィンドウが表示されます。
a. 次のように属性を編集します。
b. [IP Numbering Scheme]:[IP Numbered] スキームを選択します。
c. [Automatically Assign IP Address]:Prime Provisioning に自動的に IP アドレスを割り当てさせるには、チェックボックスをチェックします。
d. [IP Address Pool]:IP アドレス プールを選択します。
ステップ 7 [Next] をクリックします。
PE-MVRFCE ルーティング情報 を示す [MPLS Policy Editor - Routing Information] ウィンドウが表示されます。
(注) プロトコル タイプについては、「サービスのルーティング プロトコルの指定」を参照してください。
ステップ 8 [Next] をクリックしてデフォルトを受け入れます。
MVRFCE-CE ルーティング情報 を示す [MPLS Policy Editor - Routing Information] ウィンドウが表示されます。
ステップ 9 [Next] をクリックしてデフォルトを受け入れます。
[MPLS Policy Editor - VRF and VPN Membership] ウィンドウが表示されます。
ステップ 10 [Add] をクリックして VPN に参加します。[VPN] ダイアログボックスが表示されます。
ステップ 11 [Join as Hub] をクリックしてから、[Done] をクリックします。
[MPLS Policy Editor - VRF and VPN Membership] ウィンドウが表示されます。
ステップ 12 ポリシーのテンプレートの関連付けをイネーブルにするには、[MPLS Policy Editor - VRF and VPN Membership] ウィンドウで [Next] ボタンをクリックします。
(注) 追加のウィンドウが [Template Association] ウィンドウの前にポリシー ワークフローに表示されます。このウィンドウを使用して、ポリシー(およびそのポリシーに基づくサービス要求)に従って、ユーザ定義の属性を作成することもできます。追加情報機能の使用方法に関する背景情報については、付録 F「サービスに情報を追加する方法」を参照してください。この機能を使用しない場合は、[Next] をクリックして [Template Association] ウィンドウに進むか、[Finish] をクリックしてポリシーを保存します。
[Template Association] ウィンドウが表示されます。このウィンドウで、テンプレート サポートをイネーブルにして、任意でテンプレートとデータ ファイルをポリシーに関連付けることができます。テンプレートをポリシーに関連付ける方法、およびこのウィンドウにおける機能の使用方法については、 を参照してください。付録の手順に従ってポリシーのテンプレートとデータ ファイルの設定を完了したら、[Template Association] ウィンドウで [Finish] をクリックしてこのウィンドウを閉じます。
[Policies] ウィンドウが表示されます。
ステップ 13 テンプレートをイネーブルにしなかった場合は、[MPLS Policy Editor - VRF and VPN] ウィンドウで [Finish] をクリックします。
[Policies] ウィンドウが再表示されて、MPLS VPN MVRFCE PE-NoCE サービス ポリシーの設定が完了していることがわかります。
MVRFCE PE-CE サービス要求の作成
MVRFCE PE-CE サービス要求を作成するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Operate] > [Service Requests] > [Service Request Manager] を選択します。
ステップ 2 MPLS ポリシーを選択します([mpls-mvrfce-pe-ce])。
ステップ 3 [OK] をクリックします。
[MPLS Service Request Editor] ウィンドウが表示されます。
ステップ 4 [Add Link] をクリックします。
[MPLS Service Request Editor] ウィンドウが表示されます。
ステップ 5 [Select CE] をクリックします。
[CPE for MPLS VPN Link] ウィンドウが表示されます。
ステップ 6 CPE デバイスを選択して [Select] をクリックします。
[MPLS Service Request Editor] ウィンドウが表示されます。
ステップ 7 インターフェイス選択機能から [CE Interface] を選択します。
ステップ 8 [Select MVRFCE] をクリックします。
[MVRFCE for MPLS VPN Link] ウィンドウが表示されます。
ステップ 9 MVRFCE を選択して [Select] をクリックします。
[MPLS Service Request Editor] ウィンドウが表示されます。
ステップ 10 インターフェイス選択機能から [MVRFCE PE Facing Interface] を選択します。
ステップ 11 [Link Attribute] セルで [Add] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor - Interface] ウィンドウが表示されます。
PE Information
ステップ 12 [Encapsulation]:ドロップダウン リストから PE カプセル化を選択します ([DOT1Q])。
ステップ 13 [VLAN ID]:PE VLAN ID を入力します。
MVRFCE PE Facing Information
ステップ 14 [Encapsulation]:ドロップダウン リストから PE カプセル化を選択します ([DOT1Q])。
ステップ 15 [Next] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor - Interface] ウィンドウが表示されます。
MVRFCE CE Information
ステップ 16 [Encapsulation]:ドロップダウン リストから PE カプセル化を選択します ([DOT1Q])。
ステップ 17 [VLAN ID]:PE VLAN ID を入力します。
MVRFCE PE-Facing Information
ステップ 18 [Encapsulation]:ドロップダウン リストから PE カプセル化を選択します ([DOT1Q])。
ステップ 19 [Next] をクリックします。
PE-MVRF-CE インターフェイス Address/Mask を示す [MPLS Link Attribute Editor - IP Address Scheme] ウィンドウが表示されます。
ステップ 20 デフォルトを受け入れて、[Next] をクリックします。
MVRFCE-CE インターフェイス Address/Mask を示す [MPLS Link Attribute Editor - IP Address Scheme] ウィンドウが表示されます。
ステップ 21 デフォルトを受け入れて、[Next] をクリックします。
PE-MVRF-CE ルーティング情報 を示す [MPLS Link Attribute Editor - Routing Information] ウィンドウが再表示されます。
(注) プロトコル タイプについては、「サービスのルーティング プロトコルの指定」を参照してください。
ステップ 22 デフォルトを受け入れて、[Next] をクリックします。
MVRFCE-CE ルーティング情報 を示す [MPLS Link Attribute Editor - Routing Information] ウィンドウが再表示されます。
ステップ 23 デフォルトを受け入れて、[Next] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor - VRF and VPN] ウィンドウが表示されます。
(注) MPLS VPN サービス要求での VRF および VPN 属性の設定に関する詳細については、「MPLS サービス要求での VRF および VPN 属性の定義」を参照してください。
ステップ 24 [Add] をクリックして VPN に参加します。
[Select CERCs] ウィンドウが表示されます。
ステップ 25 ドロップダウン リストからカスタマーを選択します。
ステップ 26 ドロップダウン リストから VPN を選択します。
ステップ 27 リストから該当する VPN を選択します。
ステップ 28 [Join As Hub] または [Join As Spoke] をクリックします。
ステップ 29 [Done] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor - VRF and VPN] ウィンドウが再表示されます。
ステップ 30 テンプレートまたはデータ ファイルをサービス要求に関連付けるには、[Next] ボタンをクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor - Template Association] ウィンドウが表示されます。このウィンドウでは、デバイスの [Template/Data File] 列で [Add] ボタンをクリックして、テンプレートとデータ ファイルをデバイスに関連付けることができます。[Add] ボタンをクリックすると、[Add/Remove Templates] ウィンドウが表示されます。サービス要求へのテンプレートの関連付け方法、およびこのウィンドウでの機能の使用方法については、 を参照してください。
(注) 上記の手順では、サービス要求の基盤となるポリシーでテンプレートの関連付けがイネーブルになっていることを想定しています。なっていない場合は、GUI に [Next] ボタンは表示されません。その場合は、[Finish] をクリックして [MPLS Service Request Editor] ウィンドウに戻り、この後のステップ 34 に進みます。
ステップ 31 デバイスのテンプレートとデータ ファイルの設定が完了したら、[Template Association] ウィンドウで [Finish] をクリックしてこのウィンドウを閉じ、[MPLS Service Request Editor] ウィンドウに戻ります。
[MPLS Service Request Editor] ウィンドウが再表示されます。
ステップ 32 サービス要求の説明( mpls-mvrfce-pe-ce )を入力して、[Save] をクリックします。
[MPLS Service Requests] ウィンドウが再表示されて、MPLS VPN MVRFCE PE-CE サービス要求が [Requested] 状態にあり、すぐに展開できることがわかります。
MVRFCE PE-NoCE サービス要求の作成
MVRFCE PE-NoCE サービス要求を作成するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Operate] > [Service Requests] > [Service Request Manager] を選択します。
ステップ 2 MPLS ポリシーを選択します([mpls-mvrfce-pe-noce])。
ステップ 3 [OK] をクリックします。
[MPLS Service Request Editor] ウィンドウが表示されます。
ステップ 4 [Add Link] をクリックします。
[MPLS Service Request Editor] ウィンドウが表示されます。
ステップ 5 [Select MVRFCE] をクリックします。
[CPE for MPLS VPN Link] ウィンドウが表示されます。
ステップ 6 MVRFCE を選択し、[Select] をクリックします。
[MPLS Service Request Editor] ウィンドウが表示されます。
ステップ 7 インターフェイス選択機能から [MVRFCE CE Facing Interface] を選択します。
ステップ 8 [Link Attribute] セルで [Add] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor - Interface] ウィンドウが表示されます。
PE Information
ステップ 9 [Encapsulation]:ドロップダウン リストから PE カプセル化を選択します ([DOT1Q])。
ステップ 10 [VLAN ID]:PE VLAN ID を入力します。
MVRFCE PE Facing Information
ステップ 11 [Encapsulation]:ドロップダウン リストから PE カプセル化を選択します ([DOT1Q])。
ステップ 12 [Next] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor - Interface] ウィンドウが表示されます。
MVRFCE CE Information
ステップ 13 [Encapsulation]:ドロップダウン リストから PE カプセル化を選択します ([DOT1Q])。
ステップ 14 [VLAN ID]:PE VLAN ID を入力します。
MVRFCE PE Facing Information
ステップ 15 [Encapsulation]:ドロップダウン リストから PE カプセル化を選択します ([DOT1Q])。
ステップ 16 [Next] をクリックします。
PE-MVRF-CE インターフェイス Address/Mask を示す [MPLS Link Attribute Editor - IP Address Scheme] ウィンドウが表示されます。
ステップ 17 [Next] をクリックしてデフォルトを受け入れます。
MVRFCE-CE インターフェイス Address/Mask を示す [MPLS Link Attribute Editor - IP Address Scheme] ウィンドウが表示されます。
ステップ 18 [Next] をクリックしてデフォルトを受け入れます。
PE-MVRF-CE ルーティング情報 を示す [MPLS Link Attribute Editor - Routing Information] ウィンドウが再表示されます。
(注) プロトコル タイプについては、「サービスのルーティング プロトコルの指定」を参照してください。
ステップ 19 [Next] をクリックしてデフォルトを受け入れます。
MVRFCE-CE ルーティング情報 を示す [MPLS Link Attribute Editor - Routing Information] ウィンドウが再表示されます。
ステップ 20 [Next] をクリックしてデフォルトを受け入れます。
[MPLS Link Attribute Editor - VRF and VPN] ウィンドウが表示されます。
(注) MPLS VPN サービス要求での VRF および VPN 属性の設定に関する詳細については、「MPLS サービス要求での VRF および VPN 属性の定義」を参照してください。
ステップ 21 [Add] をクリックして VPN に参加します。
[Select CERCs] ウィンドウが表示されます。
ステップ 22 ドロップダウン リストからカスタマーを選択します。
ステップ 23 ドロップダウン リストから VPN を選択します。
ステップ 24 リストから該当する VPN を選択します。
ステップ 25 [Join As Hub] または [Join As Spoke] をクリックします。
ステップ 26 [Done] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor - VRF and VPN] ウィンドウが再表示されます。
(注) MPLS VPN サービス要求での VRF および VPN 属性の設定に関する詳細については、「MPLS サービス要求での VRF および VPN 属性の定義」を参照してください。
ステップ 27 テンプレートまたはデータ ファイルをサービス要求に関連付けるには、[Next] ボタンをクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor - Template Association] ウィンドウが表示されます。このウィンドウでは、デバイスの [Template/Data File] 列で [Add] ボタンをクリックして、テンプレートとデータ ファイルをデバイスに関連付けることができます。[Add] ボタンをクリックすると、[Add/Remove Templates] ウィンドウが表示されます。サービス要求へのテンプレートの関連付け方法、およびこのウィンドウでの機能の使用方法については、 を参照してください。
(注) 上記の手順では、サービス要求の基盤となるポリシーでテンプレートの関連付けがイネーブルになっていることを想定しています。なっていない場合は、GUI に [Next] ボタンは表示されません。その場合は、[Finish] をクリックして [MPLS Service Request Editor] ウィンドウに戻り、この後のステップ 34 に進みます。
ステップ 28 デバイスのテンプレートとデータ ファイルの設定が完了したら、[Template Association] ウィンドウで [Finish] をクリックしてこのウィンドウを閉じ、[MPLS Service Request Editor] ウィンドウに戻ります。
[MPLS Service Request Editor] ウィンドウが再表示されます。
ステップ 29 サービス要求の説明を入力して、[Save] をクリックします ( mpls-mvrfce-pe-noce )。
[MPLS Service Requests] ウィンドウが再表示されて、MPLS VPN MVRFCE PE-NoCE サービス要求が [Requested] 状態にあり、すぐに展開できることがわかります。
管理対象外 MVRFCE の作成
管理対象外 MVRFCE の機能は、サービス プロバイダーが Prime Provisioning を CPE へのコンフィギュレーションのアップロードおよびダウンロードに使用しない点において、管理対象外 CE の機能と似ています。また、この機能は、Prime Provisioning が PE、MVRFCE、CE の 3 個のデバイスでリンクを作成する点で、管理対象 MVRFCE の機能と似ています。
管理対象外シナリオでは、カスタマーが CPE を手動でコンフィギュレーションします。管理対象外 MVRFCE の設定プロセスを自動化するために、サービス プロバイダーは Prime Provisioning を使用して設定を生成してから、手動による実装用にそれをカスタマーに送信を実行できます。
図 5-16 は、MPLS VPN MVRFCE PE-CE リンクを使用したネットワーク トポロジの概要です。
図 5-16 管理対象外 MVRFCE PE-CE ネットワーク トポロジ
図 5-16 のネットワーク トポロジは、サービス プロバイダー( プロバイダー X )と 1 人のカスタマー( カスタマー A )を示しています。プロバイダーには、1 つのリージョン( West-X )と 1 個の PE( mlpe2 )が含まれています。カスタマーには、1 個の MVRFCE( mlce3 )と 1 個の CE( mlce4 )が含まれています。これらの CPE は両方とも管理対象外です。
ケーブル サービスのプロビジョニング
MPLS VPN テクノロジーを使用して、サービス プロバイダーは共有ハイブリッド ファイバの同軸(HFC)ネットワークとインターネット プロトコル(IP)インフラストラクチャを使用してスケーラブルかつ効率的にプライベート ネットワークを作成できます。ケーブル MPLS VPN ネットワークは、次の 2 種類の主要要素で構成されています。
• ケーブルおよび IP バックボーンを介してトラフィックを伝送するためにインターネット サービス プロバイダー(ISP)の VPN を作成し、物理インフラストラクチャを持つマルチプル サービス オペレータ(MSO)またはケーブル会社。
• HFC ネットワークおよび IP インフラストラクチャを使用して、ケーブル カスタマーにインターネット サービスを提供する ISP。
ケーブル MPLS VPN の利点
MPLS VPN によるケーブル サービスのプロビジョニングには、次のような利点があります。
• MPLS VPN は、ケーブル MSO および ISP に、ケーブル プラントへの複数のアクセスをサポートする管理可能な方法を提供します。
サービス プロバイダーは、ネットワークのコア上にスケーラブルで効率的な VPN を構築できます。MPLS VPN は、ケーブル転送インフラストラクチャおよび管理についてシステムのサポート スケーラビリティを提供します。
• 各 ISP は、加入者の PC から MSO の物理ケーブル設備を経由して ISP のネットワークに至るインターネット アクセス サービスをサポートできます。
• MPLS VPN により、MSO は ISP を介して付加価値のあるサービスを提供できるようになるため、より広い範囲の潜在顧客に接続を提供できます。
MSO は ISP と連携して複数の ISP から複数のサービスを配信し、VPN 技術を使用して MSO の独自のネットワーク内の値を追加できます。
• 加入者はさまざまなサービス プロバイダーからのサービスを組み合わせて選択できます。
• サービスを確保するために Cable Modem Termination Server(CMTS)および DOCSIS 1.0 拡張にビルドされた Cisco IOS MPLS VPN ケーブル機能セットは信頼でき、ケーブル設備を介して配信するのが最適です。
MPLS VPN は、システム サポートのドメイン選択、加入者ごとの認証、QoS の選択、ポリシーベース ルーティング、および QoS と課金のためにケーブル モデムの背後にある加入者エンド デバイスに到達する機能を提供し、同時にセッション スプーフィングを防止しています。
• MPLS VPN テクノロジーは、共有ケーブル インフラストラクチャ全体にわたるセキュアなアクセスとサービスの整合性の両方を実現します。
ケーブル MPLS VPN ネットワーク
図 5-21 に示すように、各 ISP は、MSO の物理ネットワーク インフラストラクチャを介して、加入者の PC に対するトラフィックを ISP のネットワークに移動します。MPLS VPN は、レイヤ 3 で作成され、VPN のルートの振り分けをそのネットワークに属するルータだけに制限することで、プライバシーとセキュリティを提供します。したがって、各 ISP の VPN は同じ MSO インフラストラクチャを使用する他の ISP から絶縁されています。
MPLS ベースのケーブル方式では、VPN は共有ケーブル設備と MPLS コア バックボーンに組み込まれているプライベート ネットワークです。パブリック ネットワークは、共有ケーブル設備またはバックボーン接続ポイントです。ケーブル設備はインターネット アクセス サービスをサポートし、MSO とその加入者のトラフィックに加え、複数のインターネット サービス プロバイダー(ISP)とその加入者のトラフィックを伝送できます。
MPLS VPN は、各 VPN に固有の VPN ルーティングおよび転送(VRF)インスタンスを割り当てます。VRF インスタンスは、1 つの IP ルーティング テーブル、取得された転送テーブル、フォワーディング テーブルを使用する一連のインターフェイス、および転送テーブルの内容を決定する一連のルールとルーティング プロトコルで構成されています。
各 PE ルータは 1 つ以上の VRF テーブルを維持します。パケットが特定の VRF に関連付けられたインターフェイスから直接到着すると、PE は適切な VRF テーブルでパケットの IP 宛先アドレスを検索します。MPLS VPN は BGP と IP アドレス解決の組み合わせを使用してセキュリティを保証します。
ケーブル ネットワークのルータは次のとおりです。
• プロバイダー(P)ルータ:サービス プロバイダー ネットワークの MPLS コアのルータ。P ルータは MPLS スイッチングを実行し、ルーティングされるパケットに VPN ラベル(PE ルータによって割り当てられた、各ルート内の MPLS ラベル)を付加しません。VPN ラベルは、データ パケットを正しい出力ルータに誘導します。
• プロバイダー エッジ(PE)ルータ:着信パケットが受信されるインターフェイスまたはサブインターフェイスに基づいて、着信パケットに VPN ラベルを付加するルータ。PE ルータは、CE ルータに直接接続します。MPLS-VPN 手法では、それぞれの Cisco uBR72xx シリーズ ルータが PE ルータとして動作します。
• Customer(C; カスタマー)ルータ:ISP または企業ネットワークのルータ。
• カスタマー エッジ(CE)ルータ:MSO のネットワークの PE ルータに接続する ISP のネットワークのエッジ ルータ。CE ルータは、PE ルータとインターフェイスする必要があります。
• 管理 CE(MCE)ルータ:MCE は、カスタマー エッジ ルータ(CE)のロールをエミュレートしますが、MCE はプロバイダー空間に存在し、ネットワーク オペレーション センターのゲートウェイ ルータとして動作します。ネットワーク管理サブネットは管理 CE(MCE)に接続されます。MCE は、Prime Provisioning で定義されているように、管理サイトの一部です。
• Management PE(MPE; 管理 PE)ルータ:MPE は、プロバイダー コア ネットワーク内で PE のロールをエミュレートします。MPE はプロバイダーのコア ネットワークに MCE を接続します。MPE は、PE と MPE の両方として、二重の役割を持つことができます。
共有ケーブル設備は、ISP A からその加入者、および ISP B からその加入者へのインターネット接続をサポートします。
図 5-21 MPLS VPN ケーブル ネットワークの例
ケーブル ネットワークの管理 VPN
MPLS ネットワークには固有の VPN があり、この VPN は排他的に MSO デバイスを管理するため、管理 VPN と呼ばれます。その他の VPN がアクセスできるデバイス、およびサーバが含まれます。管理 VPN は管理 CE(MCE)ルータと管理サブネットを MSO PE ルータ(uBr72xx ルータまたは同等のもの)に接続します。Prime Provisioningや、Dynamic Host Configuration Protocol(DHCP)、Cisco Network Registrar(CNR)Time of Day(ToD)などの管理サーバは、管理サブネットの一部であり、ISP 接続用の管理 VPN 内に含まれます。管理 VPN の説明については、 「プロビジョニング管理 VPN」 を参照してください。
図 5-21 に示されているように、管理 VPN はネットワーク管理サブネット(ここに Prime Provisioning ワークステーションがおかれている)で構成されており、これは管理 CE(MCE)に直接接続されます。管理 VPN は MCE とケーブル VPN ゲートウェイ間の特別な VPN です。通常、ケーブル VPN ゲートウェイは標準 PE と管理 PE の両方として機能する Cisco uBR 72xx ルータです。MCE と MPE の間には、パラレル IPv4 リンクもあることに注目してください。
ケーブル VPN 設定の概要
ケーブル VPN 設定には、次のものがあります。
• 各企業ネットワークへの直接ピアリングが必要な MSO ドメイン(Prime Provisioning)、個人用および商用の加入者向けプロビジョニング サーバ、商用ユーザ向けのダイナミック DNS。MSO は、ケーブル インターフェイス IP アドレッシング、Data Over Cable Service Interface Specifications(DOCSIS; データオーバーケーブル サービス インターフェイス仕様)のプロビジョニング、ケーブル モデムのホスト名、ルーティングの修正、特権レベル、およびユーザ名とパスワードを管理します。
• 加入者または在宅勤務者のホスト デバイス用の DHCP サーバ、MSO アドレス空間内のエンタープライズ ゲートウェイ、および在宅勤務者のサブネットに戻るスタティック ルートがある、ISP またはエンタープライズ ドメイン。
(注) シスコは、MSO でエンド ユーザ デバイスとゲートウェイ インターフェイスにすべてのアドレスを割り当てることを推奨します。MSO では分割管理を使用して ISP でトンネルとセキュリティを設定できるようにすることもできます。
ケーブル サービスの MPLS VPN を設定するには、MSO で次を設定する必要があります。
• Cable Modem Termination System(CMTS)。通常、CMTS は Cisco uBR72xx シリーズ ルータです。MSO では ISP が動作する Cisco uBR72xx シリーズ ルータを設定する必要があります。
• PE ルータ。MSO は VPN の PE として ISP に接続する PE ルータを設定する必要があります。
ヒント ケーブル サービス用の MPLS VPN を設定する場合、PE にケーブル メンテナンス用のサブ インターフェイスを設定する必要があります。ケーブル メンテナンス用のインターフェイスを使用することで、ケーブルのデバイスはその IP アドレスを取得できます。このため、ケーブル サービスのプロビジョニングを実行するには、メンテナンス用のサブ インターフェイスを設定しておく必要があります。
• CE ルータ。
• P ルータ。
• ISP あたり 1 つの VPN。
• すべてのケーブル モデムのカスタマーの DOCSIS サーバ。MSO は管理 VPN に DOCSIS サーバを接続し、ネットワークで認識されるようにする必要があります。
MSO は プライマリ IP アドレスの範囲 を決定する必要があります。プライマリ IP アドレスの範囲は、ISP の加入者に属するすべてのケーブル モデムの MSO のアドレス範囲です。
ISP は セカンダリ IP アドレスの範囲 を決定する必要があります。セカンダリ IP アドレスは、その加入者 PC の ISP のアドレス範囲です。
セキュリティ違反を減らし、DHCP 要求と VPN または特定の ISP 管理でのケーブル モデムを区別するために、MSO は、Cisco IOS ソフトウェアで cable helper-address コマンドを使用できます。MSO は、ISP の VPN でのみアクセスできるようにホスト IP アドレスを指定できます。これにより、ISP はその DHCP サーバを使用して IP アドレスを割り当てることができるようになります。ケーブル モデム IP アドレスは、管理 VPN からアクセスできることが必要です。
Prime Provisioning に、メンテナンス ヘルパー アドレスとホスト ヘルパー アドレス、およびケーブル サブインターフェイスのセカンダリ アドレス指定します。
ケーブル VPN インターフェイスおよびサブインターフェイス
ケーブル加入者環境では、数千もの加入者が単一の物理インターフェイスを共有します。複数の論理サブインターフェイスを使用した設定は、ケーブルを介した MPLS VPN ネットワークに不可欠な要素です。複数のサブインターフェイスを設定し、各サブインターフェイスに特定の VRF を関連付けることができます。1 つの物理インターフェイス(ケーブル設備)を複数のサブインターフェイスに分割できます。この場合、各サブインターフェイスは特定の VRF に関連付けられます。各 ISP は、物理インターフェイス上でアクセスすることが必要で、各自のサブインターフェイスが与えられます。MSO の管理者は、ケーブル物理インターフェイス上にサブインターフェイスを定義し、レイヤ 3 設定を各サブインターフェイスに割り当てます。
個々の ISP またはお客様に対して VPN を作成する MPLS VPN の手法では、サブインターフェイスをケーブル インターフェイスに設定する必要があります。各 ISP には 1 つのサブインターフェイスが必要です。サブインターフェイスは、それぞれの ISP の VPN ルーティングおよび転送(VRF)テーブルに関連付けられます。
ケーブル インターフェイスにメンテナンス用のサブインターフェイスを作成し、それを管理 VPN に関連付ける必要があります。メンテナンス用のインターフェイスは、ISP で使用されるためのものであり、VPN 接続に加え、ISP と管理 VPN 間のエクストラネットを使用する管理 VPN 用に使用されます。
Prime Provisioning は VRF に基づいてサブインターフェイス番号を自動的に選択します。現在の VRF に関連付けられているサブインターフェイスがまだ存在しない場合、Prime Provisioning はサブ インターフェイスを作成し、それを適切な VRF に割り当てます。サブインターフェイス番号には、選択したケーブル インターフェイスに現在割り当てられている最大のサブインターフェイス番号よりも 1 つ大きい番号が割り当てられます。
管理 VPN を使用して ISP の VPN から管理 CE(MCE)への 1 つのフィルタリング済みルートに接続できるため、ネットワーク管理サブネット(CNR、ToD、および Prime Provisioning を含む)はケーブル モデムに応答できます。同様に、管理要求(CNR への DHCP 更新など)を転送するために、ISP VPN は管理 VPN の MCE にルートをインポートする必要があります。
Cisco uBR7200 シリーズ ソフトウェアは、ケーブルの物理インターフェイスを介した論理ネットワーク レイヤ インターフェイスの定義をサポートしています。システムは、物理ケーブル インターフェイスでのサブインターフェイスの作成をサポートしています。
サブインターフェイスを使用して、トラフィックを単一の物理インターフェイスで区別し、複数の VPN に関連付けることができます。各 ISP は、物理インターフェイス上でアクセスすることが必要で、各自のサブインターフェイスが与えられます。特定の VPN の(および ISP)加入者に関連付けられた各サブインターフェイスを使用して、加入対象のサービスを提供する ISP を反映する論理サブインターフェイスに接続します。適切に設定されると、加入者トラフィックは適切なサブインターフェイスと VPN に入ります。
Prime Provisioning でのケーブル サービスのプロビジョニング
Prime Provisioning でケーブル サービスをプロビジョニングするために完了する必要がある作業は次のとおりです。
• ケーブル インターフェイスを持つ PE を該当する領域に追加します。
• ケーブル メンテナンス インターフェイスのプロビジョニングを行うサービス要求を PE で生成します。
• 2 番目のサービス要求を生成して、MPLS ベースのケーブル サービスをプロビジョニングします。このケーブル サービス要求は各 VPN に対して生成する必要があります。
Prime Provisioning を使用してケーブル サービスをプロビジョニングする場合、標準 MPLS VPN をプロビジョニングする場合と同様の理由で、CE はありません。このため、PE-Only ポリシーを使用するか、CE なしのケーブル ポリシーを作成する必要があります。
ケーブルのサブインターフェイスのサービス要求の作成
PE のケーブル メンテナンス用のサブインターフェイスを使用することで、ケーブルのデバイスはその IP アドレスを取得できます。このため、ケーブル サービスをプロビジョニングする前に、メンテナンス用のサブインターフェイスを設定しておく必要があります。ケーブルのサブインターフェイス サービス要求を作成するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Operate] > [Service Requests] > [Service Request Manager] を選択します。
[MPLS Policy Selection] ダイアログボックスが表示されます。このダイアログボックスには、Prime Provisioning に定義されているすべての MPLS サービス ポリシーのリストが表示されます。
ステップ 2 PE だけのポリシー(上記の例の場合 cable )を選択して、[OK] をクリックします。
[MPLS Service Request Editor] が表示されます。
ステップ 3 [Add Link] をクリックします。
これで、[MPLS Service Request Editor] に一連のフィールドが表示されるようになりました。[Select PE] フィールドがイネーブルであることを確認します。このサービスのリンクの定義に必要な最初のタスクは、リンクの PE を指定することです。
ステップ 4 [PE]:[Select PE] をクリックします。
[Select PE Device] ダイアログボックスが表示されます。
ステップ 5 [Select] 列で、MPLS リンクの PE の名前を選択して、[Select] をクリックします。
[Service Request Editor] ウィンドウに戻ります。選択した PE の名前が [PE] 列に表示されています。
ステップ 6 [PE Interface]:インターフェイス選択機能を使用して、PE インターフェイスを選択します。
主要なインターフェイス名だけがリストに表示され選択できるようになっています。Prime Provisioning は、各 VPN に適切なサブ インターフェイス番号を割り当てます。
[Link Attribute] の [Add] オプションがイネーブルになっていることを確認します。
ステップ 7 [Link Attribute] 列で [Add] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor] が表示され、インターフェイス パラメータのフィールドが示されます。
ステップ 8 [Interface Description] フィールドにサブインターフェイス名を入力します。
ステップ 9 [Cable Maintenance Interface] のチェックボックスをオンにして、[Edit beside Cable Helper Addresses] をクリックします。
[Cable Helper Addresses] ウィンドウが表示されます。
ステップ 10 [Add] をクリックします。
[Cable Helper Addresses] ウィンドウが表示されます。
ステップ 11 IP アドレス を [IP Address] フィールドに入力し、[IP Type] に [Both] を選択します。
ケーブル モデムと接続先 CPE デバイス(ホスト)は、宛先 IP アドレスに DHCP パケットをブロードキャストします。この宛先 IP アドレスは設定済みのケーブルのヘルパー アドレスです。このため、設定済みのケーブルのヘルパー アドレスから、ケーブル モデムと接続先 CPE(ホスト)は(CM と CPE)IP アドレスを受信します。
[IP Type] には次の値があります。
• [Host]:これが選択されると、ホスト(CPE デバイス)からの UDP ブロードキャストのみがその特定の宛先 IP アドレスに転送されます。(たとえば、ホストのみが当該ヘルパー アドレスからの IP アドレスを受信します)。
• [Modem]:これが選択されると、ケーブル モデムからの UDP ブロードキャストのみがその特定の宛先 IP アドレスに転送されます。(たとえば、ケーブル モデムだけが当該ヘルパー アドレスからの IP アドレスを受信します)。
• [Both]:これが選択されると、ホスト(CPE デバイス)とケーブル モデムからの UDP ブロードキャストがその特定の宛先 IP アドレスに転送されます。(たとえば、ケーブル モデムとホストのみが当該ヘルパー アドレスからの IP アドレスを受信します)。
ステップ 12 [OK] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor] が再表示されます。
ステップ 13 [Next] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor - IP Address Scheme] が表示されます。
ステップ 14 この特定のリンクで変更する必要のあるすべての IP アドレス スキーム値を編集し、[Next] をクリックします。[MPLS Link Attribute Editor for Routing Information] が表示されます。
次のルーティング プロトコル オプションがサポートされています。
• STATIC
• RIP
• OSPF
• EIGRP
• None
このサービスに使用されているサービス ポリシーによってルーティング プロトコルが編集可能と指定されているため、必要に応じてこのサービス要求のルーティング プロトコルを変更できます。
ステップ 15 この特定のリンクに対して変更する必要のあるルーティング プロトコル値があれば編集し、[Next] をクリックします。
(注) プロトコル タイプについては、「サービスのルーティング プロトコルの指定」を参照してください。
[MPLS Link Attribute Editor] で VRF 属性および VPN 属性が表示されます。このダイアログボックスに表示されるフィールド値には、このサービスに関連付けられたサービス ポリシーで指定された値が反映されます。
(注) 以前に定義された VRF オブジェクトから VRF および VPN の属性を設定する場合は、[Use VRF Object] チェックボックスをオンにします。この機能の詳細については、「独立 VRF 管理」を参照してください。この項では、MPLS VPN サービス ポリシーとサービス要求で独立 VRF オブジェクトを使用する方法について説明します。
(注) MPLS VPN サービス要求での VRF および VPN 属性の設定に関する詳細については、「MPLS サービス要求での VRF および VPN 属性の定義」を参照してください。
ステップ 16 [Join the Management VPN] のチェックボックスをオンにします。
ステップ 17 この特定リンクに対して変更する必要のある VRF および VPN の値があれば編集します。
ステップ 18 テンプレートまたはデータ ファイルをサービス要求に関連付けるには、[Next] ボタンをクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor - Template Association] ウィンドウが表示されます。このウィンドウでは、デバイスの [Template/Data File] 列で [Add] ボタンをクリックして、テンプレートとデータ ファイルをデバイスに関連付けることができます。[Add] ボタンをクリックすると、[Add/Remove Templates] ウィンドウが表示されます。サービス要求へのテンプレートの関連付け方法、およびこのウィンドウでの機能の使用方法については、 を参照してください。
(注) 上記の手順では、サービス要求の基盤となるポリシーでテンプレートの関連付けがイネーブルになっていることを想定しています。なっていない場合は、GUI に [Next] ボタンは表示されません。その場合は、[Finish] をクリックして [MPLS Service Request Editor] ウィンドウに戻り、この後のステップ 34 に進みます。
ステップ 19 デバイスのテンプレートとデータ ファイルの設定が完了したら、[Template Association] ウィンドウで [Finish] をクリックしてこのウィンドウを閉じ、[MPLS Service Request Editor] ウィンドウに戻ります。
(注) このサービス要求に複数のリンクを定義できます。
ステップ 20 このサービス要求の作業を保存するには、[Save] をクリックします。
[MPLS Service Requests] ウィンドウが再表示され、サービス要求が [Requested] 状態になり、展開可能になっていることが示されます。
ケーブルのリンクのサービス要求の作成
ケーブル リンクのサービス要求を作成するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Operate] > [Service Requests] > [Service Request Manager] を選択します。
[MPLS Policy Selection] ダイアログボックスが表示されます。このダイアログボックスには、Prime Provisioning に定義されているすべての MPLS サービス ポリシーのリストが表示されます。
ステップ 2 目的のポリシーを選択して、[OK] をクリックします。
[MPLS Service Request Editor] が表示されます。
ステップ 3 [Add Link] をクリックします。
これで、[MPLS Service Request Editor] に一連のフィールドが表示されるようになりました。[PE] 列で、[Select PE] オプションがイネーブルになっていることに注意してください。
ステップ 4 [PE]:[Select PE] をクリックします。
[Select PE Device] ダイアログボックスが表示されます。
ステップ 5 [Select] 列で、MPLS リンクの PE の名前を選択して、[Select] をクリックします。
[Service Request Editor] ウィンドウに戻ります。選択した PE の名前が [PE] 列に表示されています。
ステップ 6 [PE Interface]:インターフェイス選択機能を使用して、PE インターフェイスを選択します。
[Link Attribute] の [Add] オプションがイネーブルになっていることを確認します。
ステップ 7 [Link Attribute] 列で [Add] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor] が表示され、インターフェイス パラメータのフィールドが示されます。
(注) [Cable Maintenance Interface] のボックスはオンにしないでください。
ステップ 8 この特定のリンクに対して変更する必要のあるインターフェイス値があれば編集し、[Edit beside Cable Helper Addresses] をクリックします。
[Cable Helper Addresses] ウィンドウが表示されます。
ステップ 9 [Add] をクリックします。
[Cable Helper Addresses] ウィンドウが表示されます。
ステップ 10 IP アドレス を [IP Address] フィールドに入力し、[IP Type] の [Both]、[Modem]、または [Host] を選択します。
ケーブル モデムと接続先 CPE デバイス(ホスト)は、宛先 IP アドレスに DHCP パケットをブロードキャストします。この宛先 IP アドレスは設定済みのケーブルのヘルパー アドレスです。このため、設定済みのケーブルのヘルパー アドレスから、ケーブル モデムと接続先 CPE(ホスト)は(CM と CPE)IP アドレスを受信します。
[IP Type] には次の値があります。
• [Host]:これが選択されると、ホスト(CPE デバイス)からの UDP ブロードキャストのみがその特定の宛先 IP アドレスに転送されます。(たとえば、ホストのみが当該ヘルパー アドレスからの IP アドレスを受信します)。
• [Modem]:これが選択されると、ケーブル モデムからの UDP ブロードキャストのみがその特定の宛先 IP アドレスに転送されます。(たとえば、ケーブル モデムだけが当該ヘルパー アドレスからの IP アドレスを受信します)。
• [Both]:これが選択されると、ホスト(CPE デバイス)とケーブル モデムからの UDP ブロードキャストがその特定の宛先 IP アドレスに転送されます。(たとえば、ケーブル モデムとホストのみが当該ヘルパー アドレスからの IP アドレスを受信します)。
ステップ 11 [OK] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor] が再表示されます。
ステップ 12 セカンダリ アドレスの横の [Edit] をクリックします。
[Cable Secondary Addresses] ウィンドウが表示されます。セカンダリ IP アドレスは、ケーブル モデムに接続された CPE デバイス(ホスト)をイネーブルにして、CMTS と通信します。(通常、これは PC がインターネットにアクセスできるようにするためのパブリック IP アドレスです)。
ステップ 13 IP アドレスを [IP address/Mask] フィールドに入力し、[OK] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor] が再表示されます。
ステップ 14 [Next] をクリックします。
ステップ 15 [MPLS Link Attribute Editor] で [IP Address Scheme] が表示されます。
ステップ 16 この特定のリンクで変更する必要のあるすべての IP アドレス スキーム値を編集し、[Next] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor for Routing Information] が表示されます。
(注) プロトコル タイプについては、「サービスのルーティング プロトコルの指定」を参照してください。
ステップ 17 この特定のリンクに対して変更する必要のあるルーティング プロトコル値があれば編集し、[Next] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor] で VRF 属性および VPN 属性が表示されます。このダイアログボックスに表示されるフィールド値には、このサービスに関連付けられたサービス ポリシーで指定された値が反映されます。
(注) 以前に定義された VRF オブジェクトから VRF および VPN の属性を設定する場合は、[Use VRF Object] チェックボックスをオンにします。この機能の詳細については、「独立 VRF 管理」を参照してください。この項では、MPLS VPN サービス ポリシーとサービス要求で独立 VRF オブジェクトを使用する方法について説明します。
(注) MPLS VPN サービス要求での VRF および VPN 属性の設定に関する詳細については、「MPLS サービス要求での VRF および VPN 属性の定義」を参照してください。
ステップ 18 [Join the Management VPN] のチェックボックスをオンにします。
ステップ 19 この特定リンクに対して変更する必要のある VRF および VPN の値があれば編集し、[Add] をクリックします。
[Select CERCs/VPN] ダイアログボックスが表示されます。
ステップ 20 カスタマー名と VPN を選択します。
ステップ 21 [Join as Spoke] をクリックして、[Done] をクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor] で VRF 属性および VPN 属性が表示されます。
ステップ 22 この特定リンクに対して変更する必要のある VRF および VPN の値があれば編集します。
ステップ 23 テンプレートまたはデータ ファイルをサービス要求に関連付けるには、[Next] ボタンをクリックします。
[MPLS Link Attribute Editor - Template Association] ウィンドウが表示されます。このウィンドウでは、デバイスの [Template/Data File] 列で [Add] ボタンをクリックして、テンプレートとデータ ファイルをデバイスに関連付けることができます。[Add] ボタンをクリックすると、[Add/Remove Templates] ウィンドウが表示されます。サービス要求へのテンプレートの関連付け方法、およびこのウィンドウでの機能の使用方法については、 を参照してください。
(注) 上記の手順では、サービス要求の基盤となるポリシーでテンプレートの関連付けがイネーブルになっていることを想定しています。なっていない場合は、GUI に [Next] ボタンは表示されません。その場合は、[Finish] をクリックして [MPLS Service Request Editor] ウィンドウに戻り、次のステップ 27 に進みます。
ステップ 24 デバイスのテンプレートとデータ ファイルの設定が完了したら、[Template Association] ウィンドウで [Finish] をクリックしてこのウィンドウを閉じ、[MPLS Service Request Editor] ウィンドウに戻ります。
(注) このサービス要求に複数のリンクを定義できます。
ステップ 25 このサービス要求の作業を保存するには、[Save] をクリックします。
[MPLS Service Requests] ウィンドウが再表示され、サービス要求が [Requested] 状態になり、展開可能になっていることが示されます。
複数のデバイスのプロビジョニング
この項では、Prime Provisioning のプロビジョニング処理を使用して、複数のデバイス、レイヤ 2(L2)「スイッチ」、およびレイヤ 3(L3)「ルータ」設定する方法を説明します。次の事項について説明します。
• 「NPC のリング トポロジ」
• 「Ethernet-To-The-Home(ETTH)」
リング トポロジの概要
現在、サービス プロバイダーは、共通の MPLS インフラストラクチャと統合する必要のある L2 および L3 サービスを提供することに関心があります。Prime Provisioning は、L3 MPLS ネットワークにアクセスするための次の 2 つの基本的な L2 トポロジをサポートしています。
• リング トポロジ
• 集約トポロジ(「ハブ アンド スポーク」)
図 5-26 に、これら 2 つの基本的な L2 アクセス トポロジの例を示します。
図 5-26 L2 アクセス トポロジ
3 つの PE-CLE リングの作成
最も単純な形式では、リング トポロジは少なくとも 3 つの PE CLE を構成している 3 つに分かれた構造になります。また、PE-POP および Multi-VRF CE はリングの一部にすることができます。
図 5-27 には、3 つの Catalyst 3550 スイッチである mlsw5、mlsw6、および mlsw7 のリングの例を示しています。
図 5-27 3 つの PE-CLE のリング
3 つの PE-CLE のリングを作成するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Inventory] > [Logical Inventory] > [Physical Rings] を選択します。
[Physical Rings] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 続行するには、[Create] をクリックします。
[Create Ring] ウィンドウが表示されます。
ステップ 3 最初のセルで [Select source device] をクリックします。
[Show Devices] ウィンドウが表示されます。
(注) [Show Devices] ドロップダウン ウィンドウには、PE ではなく CLE が表示されます。これは既知のアプリケーション エラーです。このプロセスは PE-POP または CE では開始できません。PE-CLE で開始する必要があります。
ステップ 4 特定の CLE を検索するには、 ソース デバイス を [matching] ダイアログボックスに入力し、[Find] をクリックします。
ステップ 5 CLE を選択して [Select] をクリックします。
[Create Ring] ウィンドウが表示されます。
ステップ 6 独自の環境でのネットワーク ダイアグラムに基づいて、左から右、および上から下の方向でテーブル内に該当するデバイスとインターフェイスの情報を入力します。
(注) 図 5-28 でネットワーク ダイアグラムを使用して [Create Ring] テーブルにデータを取り込んだ場合、この処理の最後に上記の情報が含まれます。
ステップ 7 [Save] をクリックしてリングをリポジトリに保存します。
[NPC Rings] ウィンドウが表示されます。
「NPC のリング トポロジの設定」 に進みます。
NPC のリング トポロジの設定
図 5-28 には、CE( mlce14 )と PE-POP( mlpe4 )の間に挿入されたリング トポロジ(3 つの CLE)の例が示されています。
図 5-28 リング トポロジ
エンドツーエンド接続(CE > Ring(PE-CLE)> PE)を設定するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Inventory] > [Logical Inventory] > [Named Physical Circuits] を選択します。
[Named Physical Circuits] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 [Create] をクリックします。
[Create Named Physical Circuit] ウィンドウが表示されます。
ステップ 3 [Add Device] をクリックします。
[Select Devices] ウィンドウが表示されます。
ステップ 4 CE を選択し、[Select] をクリックします。
[Create Named Physical Circuit] ウィンドウが表示されます。
ステップ 5 [Add Device] をクリックします。
[Select Devices] ウィンドウが表示されます。
ステップ 6 PE を選択し、[Select] をクリックします。
[Create Named Physical Circuit] ウィンドウが表示されます。
ステップ 7 [Insert Ring] をクリックします。
[Show NPC Rings] ウィンドウが表示されます。
ステップ 8 NPC のリングを選択し、[Select] をクリックします。
[Create a Named Physical Circuit] ウィンドウが表示されます。
ステップ 9 使用可能なチェックボックスでデバイスを選択し、[Select device] をクリックします。
[Select a device from ring] ウィンドウが表示されます。
ステップ 10 PE-CLE を選択して、[Select] をクリックします。
[Create Named Physical Circuit] ウィンドウが表示されます。
ステップ 11 完了するまで、CE、CLE および PE の着信および発信インターフェイスを選択します。
ステップ 12 強調表示されたチェック ボックスが付いた残りのデバイスを選択します。
[Create a Named Physical Circuit] ウィンドウが表示されます。
ステップ 13 [Save] をクリックします。
[Named Physical Interfaces] ウィンドウが表示されます。
Ethernet-To-The-Home(ETTH)
この項では、Prime Provisioning プロビジョニング プロセスを使用して、Ethernet-To-The-Home(ETTH)を設定する方法を説明します。
ETTH は Cisco ETTx ソリューションの一部であり、これには ETTH と Ethernet-to-the-Business(ETTB)の両方が含まれています。ETTB は L2VPN メトロ イーサネット サービス機能を持つ Prime Provisioning でサポートされています。ユーザが主にビジネス ユーザである ETTB と異なり、ETTH は個人ユーザを対象にしています。
図 5-29 は Cisco ETTx ソリューションの概要を示しています。
図 5-29 Cisco ETTx ソリューション
プロビジョニングの観点から、ETTB と ETTH の主な相違点はソース拡張性の考慮事項です。たとえば、ETTB では、各ビジネス ユーザには 1 つ以上の VLAN が割り当てられます。
ETTH では、一意の VLAN を各個人カスタマーに割り当てることは現実的ではありません。現実的なソリューションは、すべての個人カスタマー、または個人カスタマーのグループが同じ VLAN を共有して Private VLAN(PVLAN; プライベート VLAN)や保護ポートなどの共通のテクノロジーを使用してトラフィックの分離を保障することです。
ETTB と ETTH のもう 1 つの違いは、ETTH カスタマーはアクセス ポートを使用する一方で、ETTB のカスタマーのほとんどはイーサネット トランク ポートを使用することです。Prime Provisioning では、アクセス ポートは CE の有無に関係なく完全にサポートされます。
ETTH はリングなどの共有メディアで、ビデオなどのマルチキャスト ベースのサービスをサポートする必要があります。通常、Multicast VLAN Registration(MVR)を使用するインターネット グループ管理プロトコル(IGMP)をテクノロジーとして使用して、次のサービスをサポートします。
アクセス ドメイン管理
アクセス ドメインの管理をより柔軟に行うために、管理 VLAN を定義できます。一度定義すると、すべての非 UNI ポートのトランク ポートで許可される VLAN のリストの作成に、管理 VLAN が使用されます。
リストがデバイスに存在しない場合、VLAN の許可リストがドメインのトランク ポートでどのように生成されるかを指定できます。この機能は、L2VPN DCPL パラメータに実装されます。これは、MPLS VPN へのレイヤ 2 アクセスにも使用可能です。
レイヤ 2 アクセス管理の一部として、Prime Provisioning では許可またはブロックする MAC アドレスを指定することにより、MAC アクセス リストの作成ができます。
PVLAN または保護ポート
この機能は PVLAN 内でトラフィックを分離するために使用されます。これにより、トラフィックが 2 つの UNI 間を流れないようになります。
• PVLAN は、Catalyst 4500/6500 スイッチおよび Cisco 7600 ルータでのみサポートされています。
• 保護ポートは、Catalyst 2950/3550 スイッチでのみサポートされます。
アクセス ポート
Prime Provisioning では、タグなしイーサネットのデフォルトは、CE ありおよび CE なしのシナリオでサポートされています。[DOT1Q] および [Default] の 2 つのカプセル化から選択できます。
デフォルトのカプセル化は CE から送信されるトラフィックがタグ付けされないことを示すのみです。常に dot1q ポートである UNI は、トラフィックを送信する前にタグを付けます。UNI には、このタグなしトラフィックを処理するためのオプションが 2 つあります。これは、アクセス ポートまたはトランク ポートとして機能します。このため、GUI によって 1 つ以上の項目が追加され、その中から選択できるようになります。
MVR を使用する IGMP
この機能は非常に特殊なユーザ サービスとネットワーク トポロジに適用されます。ハブ アンド スポークまたはリング ネットワークのマルチキャスト ビデオに使用されます。ただし、それが使用される条件を Prime Provisioning が決定するわけではありません。Prime Provisioning はそれを使用できるようにするだけであり、Prime Provisioning で実行しているネットワーク アプリケーションは必要なときにそれを呼び出す必要があります。
ETTH ポリシーの作成
ETTH をサポートするようにポリシーを設定するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Service Design] > [Policies] > [Policy Manager] を選択します。
[Policy Manager] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 [Policy Manager] ウィンドウで、サービス ポリシーを選択し、[Edit] をクリックします。
ステップ 3 [Policy Type Information] ウィンドウで、[OK] をクリックします。
[MPLS Policy Editor - Interface] ウィンドウが表示されます。
ステップ 4 ETTH をイネーブルにするには、[ETTH Support] チェックボックスをオンにします。
[ETTH UNI Information] チェックボックスが [ETTH Support] チェックボックスと [CE Information] の間に表示されます。
ステップ 5 プライベート VLAN または保護ポートをイネーブルにするには、[Private VLAN/Protected Port] チェックボックスをオンにします。
ステップ 6 MVR を使用する IGMP スヌーピングをイネーブルにするには、[IGMP Snooping with MVR] チェックボックスをオンにします。
3 つの新しい UNI の Information オプションが表示されます。
ステップ 7 UNI 情報オプションを選択します。
• Mode
– [Compatible]:マルチキャスト アドレスがデバイスにスタティックに設定されます。
– [Dynamic]:IGMP スヌーピングがデバイスに設定されます。
• [Query Time]:メンバーシップに対してデバイスが照会される頻度を決定します。
• [Immediate]:セッション終了時にインターフェイスを転送テーブルからすぐに削除します。
ステップ 8 標準のステップを実行し、[Save] をクリックします。
ETTH のサービス要求の作成
ETTH のサービス要求を作成するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Operate] > [Service Requests] > [Service Request Manager] を選択します。
ステップ 2 [Service Requests Manager] ウィンドウで、[Service Request] を選択してから、[Edit] をクリックします
ステップ 3 [MPLS Service Request Editor] ウィンドウで、[Link Attribute] リンクから [Edited] を選択します。
[MPLS Link Attribute Editor - Interface] ウィンドウが表示されます。
ステップ 4 次のリンク属性特有の UNI の情報の編集
• [Secondary VLAN ID]:プライベート VLAN の VLAN ID を入力します。Catalyst 4000 スイッチでのみサポートされています。
• [Multicast IP Address]:ステップ 5 を参照してください。
• [Multicast VLAN ID]:マルチキャスト VLAN の [VLAN ID] を入力します。
ステップ 5 [Edit] をクリックします。
[Multicast IP Addresses] ダイアログボックスが表示されます。
ステップ 6 次のリンク属性特有の UNI の情報の編集
• [Multicast IP Address]:マルチキャスト グループに参加するための IP アドレスを入力します。これにより、ユーザはビデオ オン デマンドなどにアクセスできるようになります。
• [Counter]:マルチキャスト IP アドレスから開始する連続する数の IP アドレスを決定する番号を入力します。
ステップ 7 [OK] をクリックします。
ステップ 8 サービス要求を作成するための標準的な手順を実行し、[Save] をクリックします。
(注) MPLS VPN サービス要求での VRF および VPN 属性の設定に関する詳細については、「MPLS サービス要求での VRF および VPN 属性の定義」を参照してください。
[MPLS Service Requests] ウィンドウが再表示され、サービス要求が [Requested] 状態になり、展開可能になっていることが示されます。
個人用サービス
個人カスタマーのグループでは、異なる UNI インターフェイス上でトラフィックを分離する同じ UNI スイッチ上の同じ VLAN を共有できます。図 5-30 に示すように、N-PE では、同じ UNI スイッチからの個人用サービスすべてに対して VRF SVI が定義されます。
図 5-30 個人用サービス
共有 VLAN を経由する個人用サービスのポリシーの作成
特殊なポリシーは共有 VLAN をイネーブルにして作成する必要があります。これを行うには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Operate] > [Service Requests] > [Service Request Manager] を選択します。
[MPLS Policy Editor - Policy Type] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 [Policy Name] フィールドに、ポリシー名を入力します。
ステップ 3 [Policy Owner] で [Global Policy] オプション ボタンをクリックします。
ステップ 4 [Policy Type] の下で、[Regular: PE-CE] を受け入れます。
ステップ 5 [CE Present] でチェックボックスをオフにして、[Next] をクリックします。
[MPLS Policy Editor - Interface] ウィンドウが表示されます。
ステップ 6 [Use SVI:] チェックボックスをオンにして、ウィンドウが更新されるまで待ちます。
ステップ 7 [ETTH Support:] チェックボックスをオンにして、ウィンドウが更新されるまで待ちます。
ステップ 8 [Standard UNI Port:] チェックボックスをオンにして、ウィンドウが更新されるまで待ちます。
ステップ 9 [Shared VLAN:] チェックボックスをオンにして、ウィンドウが更新されるまで待ちます。この時点で、一部のフィールドはグレー表示されます。
(注) このポリシーによって [ETTH Support] と [Shared VLAN] がイネーブルになるため、これらの属性はリンク レベルでは使用できなくなります。
ステップ 10 [Private VLAN/Protected Port:] チェックボックスをオンにして、ウィンドウが更新するまで待ち、[Next] をクリックします。
ステップ 11 [IP Address Scheme] ウィンドウで、[Next] をクリックして続行できます。
ステップ 12 [Routing Information] ウィンドウで、[Next] をクリックして続行できます。
(注) プロトコル タイプについては、「サービスのルーティング プロトコルの指定」を参照してください。
ステップ 13 [VRF and VPN Member] ウィンドウで [Next] をクリックしてテンプレートを関連付けて続行するか、[Finish] をクリックしてこのポリシーの作成を完了できます。
(注) MPLS VPN サービス要求での VRF および VPN 属性の設定に関する詳細については、「MPLS サービス要求での VRF および VPN 属性の定義」を参照してください。
共有 VLAN を経由する個人用サービスのサービス要求を作成
サービス要求を作成するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Service Design] > [Policies] > [Policy Manager] > [MPLS Policy Editor - Policy Type] を選択します。
ステップ 2 共有 VLAN 個人用サービスに設定したポリシーを選択し、[OK] をクリックします。[MPLS Service Request Editor] ウィンドウが表示されます。
ステップ 3 [MPLS Service Request Editor] ウィンドウで [Add Link] をクリックし、ウィンドウが更新されるのを待ちます。
ステップ 4 アクティブなフィールド [Select U-PE] をクリックします。
ステップ 5 PE デバイスを選択し、[Select] をクリックします。
ステップ 6 アクティブなインターフェイス選択機能からインターフェイスを選択し、ウィンドウが更新するまで待ちます。
ステップ 7 [Link Attributes] 列で、アクティブな [Add] フィールドをクリックします。
[Interface Attributes] ウィンドウが表示されます。
(注) この機能用に作成されたポリシーによって [ETTH Support] と [Shared VLAN] がイネーブルになるため、これらの属性はリンク レベルでは使用できなくなります。
ステップ 8 有効な [VLAN ID] の値を入力して、[Next] をクリックします。[IP Address Scheme] ウィンドウが表示されます。
ステップ 9 各必須フィールドに有効な値を入力し、[Next] をクリックします。
ステップ 10 [Routing Information] ウィンドウで該当する項目を選択し、[Next] をクリックします。
(注) プロトコル タイプについては、「サービスのルーティング プロトコルの指定」を参照してください。
ステップ 11 [VRF and VPN] ウィンドウの [Maximum Route Threshold](必須フィールド)でデフォルト値を受け入れるか新しい値を入力します。
(注) 以前に定義された VRF オブジェクトから VRF および VPN の属性を設定する場合は、[Use VRF Object] チェックボックスをオンにします。この機能の詳細については、「独立 VRF 管理」を参照してください。この項では、MPLS VPN サービス ポリシーとサービス要求で独立 VRF オブジェクトを使用する方法について説明します。
(注) MPLS VPN サービス要求での VRF および VPN 属性の設定に関する詳細については、「MPLS サービス要求での VRF および VPN 属性の定義」を参照してください。
ステップ 12 [VPN Selection](必須)の下で、[Add] をクリックします。
ステップ 13 CERC のウィンドウから目的の PE VPN メンバーシップを選択し、[Done] をクリックします。
ステップ 14 [VRF and VPN] ウィンドウに戻り、[Finish] をクリックします。
(注) サービス要求がベースとして使用するポリシーで、テンプレートの関連付けがイネーブルになっている場合、GUI に [Next] ボタンが表示されます。テンプレートおよびデータ ファイルをサービス要求に定義されたデバイスに追加するには、[Next] ボタンをクリックします。テンプレートをサービス要求に関連付ける手順については、を参照してください。
サービス ポリシーの属性の設定が完了したら、[MPLS Service Request Editor] ウィンドウが表示されます。
ステップ 15 [Save] をクリックします。
[MPLS Service Requests] ウィンドウが再表示され、サービス要求が [Requested] 状態になり、展開可能になっていることが示されます。