この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、Cisco Broadband Access Center(BAC)を正常にインストールするための準備方法について説明します。この章は、次の内容で構成されています。
BAC コンポーネント インストール プログラムは、次のものをインストールするように要求します。
• Regional Distribution Unit(RDU)
RDU は BAC プロビジョニング システムのプライマリ サーバです。RDU は、「概要」で説明している要件を満たすサーバにインストールする必要があります。
–すべての BAC 機能に対するアプリケーション プログラミング インターフェイス(API)要求を処理する。
RDU をインストールすると、インストール プログラムによって管理者ユーザ インターフェイスもインストールされます。またインストール プログラムは、必要なデータを RDU データベースにプリロードし、BAC プロセス ウォッチドッグから RDU デーモンを起動します。また、SNMP エージェントも RDU 用にインストールされます。SNMP エージェントの設定方法の詳細については、『 Cisco Broadband Access Center DPE CLI Reference 4.0 』を参照してください。BAC プロセス ウォッチドッグの詳細については、『 Cisco Broadband Access Center Administrator Guide 4.0 』を参照してください。
• Device Provisioning Engine(DPE)
DPE はプロビジョニング グループの主要コンポーネントで、RDU に対するデバイスのインタラクションをすべて処理します。DPE は、「概要」で説明している要件を満たすサーバにインストールする必要があります。
–RDU が生成したデバイス コンフィギュレーションをキャッシュする。
–さまざまな CPE プロトコル サービスを管理する。これらのサービスは、指示のキャッシュから操作指示を取得します。
インストール プログラムは、システムに CLI をインストールして、DPE を設定できるようにします。BAC プロセス ウォッチドッグと SNMP エージェントは、DPE 用にもインストールされます。DPE の設定方法と SNMP エージェントの設定方法については、『 Cisco Broadband Access Center DPE CLI Reference 4.0 』を参照してください。
(注) DPE は別にライセンスされ、管理者ユーザ インターフェイスからインストールする必要があります。この BAC リリースでのライセンシングとライセンスのインストール方法の詳細については、「BAC のライセンス」を参照してください。『Release Notes for Cisco Broadband Access Center 4.0』も参照してください。
Network Registrar 拡張は、BAC と Network Registrar をリンクするものです。このコンポーネントは、BAC 環境内のすべての Network Registrar サーバにインストールする必要があります。フェールオーバー環境で BAC を展開している場合は、必ずフェールオーバー サーバにも BAC 拡張をインストールします。
(注) BAC Network Registrar 拡張は、Network Registrar 7.0 を実行しているサーバにインストールする必要があります。これらの拡張をインストールしない場合は、Network Registrar をインストールする必要はありません。
KDC は、DPE 登録サービスと連携して、すべての PacketCable 音声技術 MTA の認証を処理します。パフォーマンス上の理由から、KDC は、「概要」 で説明している要件を満たす別のサーバにインストールします。
KDC には、DPE との通信を可能にするサービス キーが必要です。詳細については、『 Cisco Broadband Access Center DPE CLI Reference 4.0 』および『 Cisco Broadband Access Center Administrator Guide 4.0 』を参照してください。
(注) 前の BAC リリースと同様に、KDC には所有権のためのライセンスが必要で、BAC インストール時にライセンスされます。KDC ライセンスのインストールの詳細については、「KDC ライセンスのインストール」を参照してください。
(注) インストール時に、いくつかの Solaris パッチのインストールが必要になる場合があります。パッチのインストールが必要になった場合は、Sun Microsystems サポート サイトを参照し、これらのパッチをダウンロードしてください。推奨されるパッチの一覧については、「オペレーティング システム要件」を参照してください。
インストールと準備作業を円滑に進めるために、次の手順を実行します。
ステップ 1 BAC コンポーネントをインストールするコンピュータとサーバを決定します。
ステップ 2 BAC データベースとデータベース トランザクション ログ ファイルをインストールするディレクトリについて、ファイル システムのブロック サイズを確認します。「データベース要件」を参照してください。
ステップ 3 表3-1 で説明しているインストレーション チェックリストを確認します。
ステップ 4 RDU をインストールします。次のものの場所を確認します。
ステップ 5 DPE をインストールします。次のものの場所を確認します。
ステップ 6 RDU をインストールしたら、次のことを確認します。
a. すべての技術をプロビジョニングするための、有効な BAC ライセンスを取得している。ライセンス ファイルの取得とインストールの詳細については、『 Release Notes for the Cisco Broadband Access Center 4.0 』を参照してください。
次の BAC コンポーネントに対しては、別のライセンス(永久または評価)が必要になります。
–KDC(音声技術をサポートするようにシステムを設定する場合)
b. 管理者ユーザ インターフェイスを起動して、RDU が動作していることを確認する。
管理者ユーザ インターフェイスを起動するには、次の構文を使用して Web ブラウザから管理者のロケーションを入力します。
http:// machine_name:port_number /
(注) HTTP over SSL を使用して管理者ユーザ インターフェイスにアクセスするには、https://machine_name:port_number/ と入力します。
• machine_name には RDU が動作しているコンピュータを指定する。
• port_number には管理者アプリケーションが実行されているサーバ側のコンピュータ ポートを指定する。デフォルトでは、ポート番号は次のとおりです。
図2-1 に示すように、メイン ログイン画面が表示されます。
パスワードを変更するには、デフォルトのユーザ名( admin )とパスワード( changeme )を入力します。
新しいパスワードを入力します。このパスワードは 8 文字以上です。
ステップ 7 オプションで、アラート用に syslog ファイルを設定します。「BAC からアラートを受信するように syslog ユーティリティを設定する方法」を参照してください。syslog ファイルは、すべての BAC コンポーネント サーバ上に設定できます。
ステップ 8 DPE をインストールしたら、次のことを確認します。
a. コマンドライン インターフェイス(CLI)から、DPE ログイン パスワードと特権パスワードを変更する。
–ログイン パスワードを変更するには、特権モードで CLI にアクセスし、次のように入力します。
password には、新しい DPE パスワードを指定します。
–DPE 特権パスワードを変更するには、次のように入力します。
password には、ローカルに設定された現在有効なパスワードを指定するか、新しいパスワードを入力します。このパラメータを省略すると、パスワードを入力するように要求されます。
詳細については、『 Cisco Broadband Access Center DPE CLI Reference 4.0 』を参照してください。
b. 必要に応じて、CLI から DPE を設定する。設定手順については、『 Cisco Broadband Access Center DPE CLI Reference 4.0 』を参照してください。
ステップ 9 まだシステムにインストールしていない場合は、Network Registrar をインストールして設定します。Network Registrar 7.0 を使用することを推奨します。Network Registrar のインストールの詳細については、『 Installation Guide for Cisco Network Registrar 7.0 』を参照してください。
• Network Registrar Local Cluster(LCCM)をインストールしたら、次のことを確認します。
a. 有効な Network Registrar ライセンス ファイルをローカル クラスタ用に取得している。
b. すべての Network Registrar ローカル クラスタ サーバに、BAC 拡張をインストールする。「BAC のインストール」を参照してください。
c. Network Registrar(拡張を含む)を設定する。具体的には、スコープ、ポリシー、クライアント クラス、および選択タグを設定する必要があります。「拡張の設定」を参照してください。『 User Guide for Cisco Network Registrar 7.0 』も参照してください。
d. アラートとデバッグ情報用に Network Registrar syslog を設定する。「BAC からアラートを受信するように syslog ユーティリティを設定する方法」を参照してください。
e. Network Registrar Web UI に接続して表示することにより、インストールを有効にする。
• Network Registrar Regional Cluster(RCCM)をインストールしたら、次のことを確認します。
a. 設定済みのすべての Network Registrar ローカル クラスタを管理する、Network Registrar Regional Installation 用のマスター サーバを特定する。このサーバは、Solaris、Windows、Linux のどれでも可能です。ただし、Network Registrar Regional Server で Solaris オペレーティング システムを使用することを推奨します。
b. 有効な中央クラスタ ライセンス ファイルを Network Registrar Regional Server 用に取得している。
c. BAC 拡張をすべての Network Registrar ローカル サーバにインストールしたら、ローカル データをリージョナルに複製し、複製したアドレス空間をプルする。詳細については、『 User Guide for Cisco Network Registrar 7.0 』を参照してください。
d. あるいは、サブネット、クライアント クラス、ポリシーなどを RCCM で作成し、これらを必要な LCCM DHCP サーバにプッシュする。詳細については、『 User Guide for Cisco Network Registrar 7.0 』を参照してください。
ステップ 10 KDC をインストールして設定します。KDC をインストールしたら、次のことを確認します。
• 有効な BAC ライセンスを取得している。KDC ライセンスは所有権であり、BAC インストール中にライセンスされます。KDC ライセンスのインストールの詳細については、「BAC のライセンス」を参照してください。
–KDC 領域:一意の名前で識別される KDC 領域は、1 つの KDC とその KDC に登録されているクライアントとサーバで構成される。
(注) この領域は、KDC における証明書チェーンと一致している必要があります。
–KDC FQDN:KDC サーバのある完全修飾ドメイン名を指定する。
–KDC インターフェイス アドレス:KDC が要求を受信するインターフェイス(通常は KDC サーバの IP アドレス)を指定する。
BAC をインストールする前に、次のデータベースに関する注意事項を確認します。
BAC データベースのパフォーマンスと信頼性を最大限に高めるには、データベース ファイルとデータベース ログ ファイルを格納しているファイル システム(複数の場合もある)の設定を調整して、ブロック サイズを 8 KB 以上にします。システムの設定で 8 KB のブロック サイズがサポートされていない場合は、ブロック サイズを 8 KB の倍数、たとえば、16 KB や 32 KB にしてください。
インストール プログラムから、データベース ファイルとデータベース トランザクション ログ ファイルのインストール先のディレクトリを指定するように要求されます。これらのディレクトリは、BAC では、それぞれシステム変数 BPR_DATA と BPR_DBLOG によって識別されます。
ディレクトリが、少なくとも 8 KB のブロック サイズのファイル システムにあることを確認するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 UNIX の mount コマンドをパラメータなしで実行して、ディレクトリがあるファイル システム デバイスを特定します。デフォルトのディレクトリは /var/CSCObac です。
この例では、ファイル システム デバイスは /dev/dsk/c0t0d0s4 です。
ステップ 2 ファイル システムのブロック サイズを特定するには、df コマンドを使用します。
この例では、ブロック サイズは 8192 バイト、つまり 8 KB です。したがって、選択したディレクトリのブロック サイズは適切です。
データベース ファイルを配置するファイル システムは、サイズが 2 GB を超えるファイルをサポートするように設定する必要があります。大きなファイルのサポートを確認するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 UNIX の mount コマンドをパラメータなしで実行します。
ステップ 2 目的のファイル システムに largefiles というキーワードが含まれているかどうかを見ます。
この例の出力には、キーワード largefiles が含まれています。したがって、このファイル システムは、サイズが 2 GB を超えるファイルをサポートできます。