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このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、Cisco 900 シリーズ サービス統合型ルータ(ISR)で設定できる Point-to-Point Protocol over Ethernet(PPPoE)クライアントおよびネットワーク アドレス変換(NAT)の概要について説明します。
ルータの背後の LAN には、複数の PC を接続できます。これらの PC からのトラフィックは PPPoE セッションに送信する前に暗号化やフィルタリングなどを行うことができます。図 5-1 に、Cisco ルータに PPPoE クライアントと NAT が設定された一般的な配置シナリオを示します。
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ルータ上の PPPoE クライアント機能により、イーサネット インターフェイスでの PPPoE クライアント サポートが可能になります。仮想アクセスのクローニングには、ダイヤラ インターフェイスを使用する必要があります。イーサネット インターフェイスには、複数の PPPoE クライアント セッションを設定できますが、セッションごとに別個のダイヤラ インターフェイスと別個のダイヤラ プールを使用する必要があります。
PPPoE セッションが Cisco 860 または Cisco 880 ISR によってクライアント側で開始されます。確立された PPPoE クライアント セッションは、次のいずれかの方法で終了できます。
NAT(Cisco ルータの端に点線で表示)は、2 つのアドレス指定ドメインと内部送信元アドレスを示します。送信元リストには、パケットがネットワークをどのように通過するかが定義されます。
次の作業を実行して、このネットワーク シナリオを設定します。
この設定タスクの結果を示す例は“設定例” sectionに示されています。
バーチャル プライベート ダイヤルアップ ネットワーク(VPDN)を設定すると、複数のクライアントが 1 つの IP アドレスを使用してルータを介して通信できるようになります。
このシナリオでは、PPPoE クライアント(Cisco ルータ)が、内部および外部インターフェイスの 10/100/1000 Mbps イーサネット インターフェイスと通信します。
次の例で、ファスト イーサネット WAN インターフェイスの設定方法を示します。
イーサネット運用管理およびメンテナンス(OAM)は、イーサネット メトロポリタン エリア ネットワーク(MAN)およびイーサネット WAN の設置、モニタリング、トラブルシューティングのためのプロトコルで、開放型システム間相互接続(OSI)モデルのデータ リンク層の新しいオプション サブレイヤを使用します。このプロトコルによって提供される OAM の機能には、ディスカバリ、リンク モニタリング、リモート障害検知、リモート ループバック、および Cisco Proprietary Extension(シスコ独自の拡張機能)があります。
イーサネット OAM の設定および構成情報については、次の URL で『 Using Ethernet Operations, Administration, and Maintenance 』を参照してください。
https://www.cisco.com/c/en/us/td/docs/ios-xml/ios/cether/configuration/15-mt/ce-15-mt-book/ce-oam.html
ダイヤラ インターフェイスは、デフォルトのルーティング情報、カプセル化プロトコル、および使用するダイヤラ プールなど、クライアントからのトラフィックを処理する方法を示します。ダイヤラ インターフェイスは、仮想アクセスのクローニングにも使用されます。ファスト イーサネット インターフェイスには、複数の PPPoE クライアント セッションを設定できますが、セッションごとに別個のダイヤラ インターフェイスと別個のダイヤラ プールを使用する必要があります。
次の例で、ルート上のギガビット イーサネット LAN インターフェイスの 1 つにダイヤラ インターフェイスを設定する方法を示します。
ネットワーク アドレス変換(NAT)は、ダイヤラ インターフェイスによって割り当てられたグローバル アドレスを使用して、標準のアクセス リストに一致するアドレスからのパケットを変換します。内部インターフェイスを介してルータに到達したパケット、ルータから発信されたパケット、またはその両方のパケットについて、可能なアドレス変換がアクセス リストで確認されます。NAT には、スタティック アドレス変換もダイナミック アドレス変換も設定できます。
次の例で、ダイナミック NAT を使用して外部ギガビット イーサネット WAN インターフェイスを設定する方法を示します。
(注) 仮想テンプレート インターフェイスとともに NAT を使用するには、ループ バック インターフェイスを設定する必要があります。ループバック インターフェイスの設定の詳細については、“ルータの基本設定,”を参照してください。
次の設定例は、この章で説明した PPPoE シナリオのコンフィギュレーション ファイルの一部を示しています。
VLAN インターフェイスの IP アドレスは 192.168.1.1、サブネット マスクは 255.255.255.0 です。NAT は内部と外部に設定されています。
(注) 「(default)」のマークが付いているコマンドは、show running-config コマンドを実行すると自動的に生成されます。
PPPoE クライアントと NAT の設定を確認するには、特権 EXEC モードで show ip nat statistics コマンドを使用します。次の例のような確認用の出力が表示されます。