この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、Cisco ASR 1000 シリーズ アグリゲーション サービス ルータ への SIP の取り付け手順または取り外し手順について説明します。この章の内容は次のとおりです。
• 「活性挿抜」
各 SIP 基板は金属製フレームに固定されており、ESD(静電気放電)によって容易に損傷を受けます。ESD 防止策については、「静電破壊の防止」 を参照してください。
取り付けの前に 第 4 章「SIP または SPA の取り付けの準備」 を読み、取り付けに必要な部品と工具の一覧を確認してください。
未使用のスロットがある場合は、必ずブランク フィラー プレートを取り付けて空のスロットを塞いでください。これにより、ルータまたはスイッチが EMI(電磁波干渉)防止基準を満たすことができ、取り付けたモジュール間に適度な通気が保たれます。未使用のスロットに SIP をインストールする場合は、まずブランク フィラー プレートを取り外す必要があります。
Cisco ASR 1000 シリーズ ルータ では、各共有ポート アダプタ(SPA)だけでなく、SPA インターフェイス プロセッサ(SIP)の活性挿抜(Online Insertion and Removal; OIR)をサポートしています。このため、SPA を取り付けたままの状態で SIP を取り外したり、SIP をルータに取り付けたまま、SIP から SPA を個別に取り外したりできます。
このセクションでは、活性挿抜に関する以下の項目について説明します。
Cisco ASR 1000 シリーズ ルータ は、SIP の活性挿抜をサポートしています。それには、SIP の電源をオフにして(装着された SPA は自動的に非アクティブに切り替わります)、SPA を取り付けた状態のまま、SIP を取り外します。
hw-module slot stop コマンドを使用し、正規の手順で SIP を非アクティブにすることを推奨しますが、Cisco ASR 1000 シリーズ ルータ では、SIP がアクティブな状態のまま取り外すこともできます。SIP を取り外す場合は、まずグローバル コンフィギュレーション モードで hw-module slot stop を使用して SIP を非アクティブにします。このコマンドを使用して SIP を非アクティブにすると、SIP に装着されたそれぞれの SPA も自動的に非アクティブになります。したがって、SIP を非アクティブにする前に、各 SPA を個別に非アクティブにする必要はありません。
通常の動作時には、SIP のすべてのサブスロットに、ブランク フィラー プレートまたは使用可能な SPA が取り付けられている必要があります。
SIP を取り外す前に、SIP、および SIP に取り付けられている SPA をすべて非アクティブにするには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
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取り付けられているインターフェイスをすべてシャットダウンし、指定したスロットの SIP を非アクティブにします。 |
シャーシ スロット番号の詳細については、「SIP と SPA のスロットとサブスロットの特定」 を参照してください。
hw-module slot stop コマンドを使用して SIP を非アクティブにした場合は、SIP の活性挿抜を行ったあと、SPA を再びアクティブにする必要はありません。Cisco ASR 1000 シリーズ ルータ で SIP が再びアクティブになると、取り付けられている SPA も自動的に再アクティブ化されます。
たとえば、Cisco ASR 1000 シリーズ ルータ から SIP を取り外し、別の SIP で置き換えたとします。新しい SIP には、前と同じ SPA を再度取り付けます。ここで、Cisco ASR 1000 シリーズ ルータ 上で hw-module slot start コマンドを入力すると、新しい SIP で SPA が自動的に再アクティブになります。
SIP を非アクティブにしたあと、SIP および 装着された SPA をすべてアクティブにするには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
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指定したスロットの SIP と、そこに取り付けられている SPA をアクティブにします。 |
シャーシ スロット番号の詳細については、「SIP と SPA のスロットとサブスロットの特定」 を参照してください。
SIP の非アクティブを確認するには、特権 EXEC コンフィギュレーション モードで、 show platform コマンドを入力し、 当該 SIP の [State] フィールドを参照してください。
次の例では、スロット 1 に取り付けられている Cisco ASR1000-SIP10 を非アクティブにしています。
SIP がアクティブにされ、正しく動作していることを確認するには、次の例のように show platform コマンドを入力し、[State] フィールドに [OK] が表示されることを確認します。
Cisco ASR 1000 シリーズ ルータでは、SPA の OIR がサポートされており、SIP を個別に取り外すことができます。つまり、Cisco ASR 1000 シリーズ ルータ に SIP が取り付けられており、ある SPA がアクティブ状態でも、その SIP のサブスロットの 1 つから別の SPA を取り外すことができるということです。新しい SPA をすぐに SIP に取り付けない場合は、そのサブスロットに必ずブランク フィラー プレートを取り付けてください。SIP では常に、すべてのサブスロットに使用可能な SPA、またはブランク フィラー プレートが取り付けられている必要があります。
SIP と同時に SPA も取り外す場合は、このセクションの手順に従う必要はありません。SIP を取り外す手順については、「SIP の活性挿抜の準備」を参照してください。
EXEC モードで hw-module subslot stopコマンドを使用し、正規の手順で SPA を非アクティブにすることを推奨しますが、Cisco ASR 1000 シリーズ ルータ では、SPA をアクティブな状態のまま取り外すこともできます。SPA を非アクティブにする前に、SIP がスロットに確実に装着されていることを確認してから、当該 SPA を引き抜いてください。
(注) SPA の活性挿抜を行う際、SPA を非アクティブにする前に各インターフェイスを個別にシャットダウンする必要はありません。EXEC モードで hw-module slot stop コマンドを実行すると、各インターフェイスでのトラフィックが自動的に停止し、インターフェイスは SPA と共に非アクティブになり、活性挿抜が可能になります。同様に、SPA または SIP の活性挿抜後、SPA 上の各インターフェイスを個別に再起動する必要もありません。
SPA とそのすべてのインターフェイスを非アクティブにするには、次の 2 つのモードのいずれかで、 hw-module-subslot コマンドを使用します。
• グローバル コンフィギュレーション モードで hw-module-subslot shutdown コマンドを使用した場合は、ルータを何度リブートしても SPA がブートされないように設定が変更されます。このコマンドは、SPA をリモートでシャットダウンしたとき、ルータをリブートしても SPA を起動させたくない場合に便利です。
• EXEC モードで hw-module subslot stop コマンドを使用した場合、SPA は正規の手順でシャットダウンされます。ただし、SPA は hw-module subslot start コマンドを実行すると再起動できます。
SPA を取り外す前に、SPA、およびそのインターフェイスをすべて非アクティブにするには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
シャーシ スロットと SIP サブスロットの付番方法の詳細については、「SIP と SPA のスロットとサブスロットの特定」 を参照してください。
(注) グローバル コンフィギュレーション モードで hw-module subslot コマンドを使用した際、非アクティブにせずに SPA を取り外した場合、SIP または SPA の活性挿抜のあとに SPA を再アクティブ化する必要はありません。Cisco ASR 1000 シリーズ ルータ が稼働している場合、SIP が取り付けられたとき、または SIP が Cisco ASR 1000 シリーズ ルータ に取り付けられたときに、SPA は自動的に起動します。
hw-module subslot stop コマンドを使用して SPA を非アクティブにし、活性挿抜を行わずに再びアクティブにする必要がある場合は、 hw-module subslot start コマンドを使用して、当該 SPA とそのインターフェイスを再びアクティブにします。
SPA を非アクティブにしたあと、その SPA、およびそのインターフェイスをすべてアクティブにするには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
SPA を非アクティブにすると、対応するインターフェイスも非アクティブになります。そのため、これらのインターフェイスは show interface コマンドの出力に表示されなくなります。
SPA が非アクティブになっていることを確認するには、イネーブル EXEC コンフィギュレーションモードで、 show hw-module subslot all oir コマンドを入力して、 当該 SPA の動作ステータス フィールドを確認してください。
次の例では、 hw-module subslot shutdown コマンドによって、Cisco ASR 1000 シリーズ ルータ のスロット 2 にある SIP のサブスロット 1 に取り付けられた SPA を、administratively down の状態にしています。
SPA がアクティブになり、正しく動作していることを確認するには、次の例のように、 show hw-module subslot all oir コマンドを入力し、動作ステータス フィールドに [ok] が表示されていることを確認します。
SIP を活性挿抜する前に、SIP を非アクティブにします。次の例では、Cisco ASR 1000 シリーズ ルータ のスロット 1 に取り付けられている SIP、その SPA、およびそのすべてのインターフェイスを非アクティブにしています。
以前に非アクティブにした SIP をアクティブにします。SPA を非アクティブにしなかった場合、その SPA は、SIP の再アクティブ化によって再び自動的にアクティブになります。
次の例では、Cisco ASR 1000 シリーズ ルータ のスロット 1 に取り付けられている SIP 、その SPA、およびそのすべてのインターフェイスがアクティブ化されます(SPA も非アクティブ化するために hw-module subslot shutdown コマンドが発行されていない場合)。
このコマンドを使用してアクティブ化した場合に表示される、対応するコンソール メッセージはありません。 hw-module slot start コマンドを再入力した場合、モジュールが既にアクティブ化されていることを示すメッセージが表示されます。
SPA を活性挿抜する前に非アクティブにします。次の例では、Cisco ASR 1000 シリーズ ルータ のスロット 1 にある SIP のサブスロット 0 に取り付けられた SPA(とそのインターフェイス)を非アクティブにし、その SPA の電源をオフにしています。
以前に非アクティブにした SPA をアクティブにします。SIP の活性挿抜を行う際、SPA とそのインターフェイスを非アクティブにしなかった場合、その SPA は、SIP の再アクティブ化によって再び自動的にアクティブになります。
次の例では、Cisco ASR 1000 シリーズ ルータ のスロット 1 にある SIP のサブスロット 0 に取り付けられた SPA をアクティブにします。
ここでは、SIP の取り付けおよび取り外し手順について説明します。
SIP の取り付けを行うには、図5-2 を参照して、次の手順に従います。
ステップ 1 SIP を挿入する前に、シャーシがアースされていることを確認します。
ステップ 2 SIP を取り付ける際は、ルータ スロットの上端と下端の間に SIP のエッジを慎重に合わせます。
ステップ 3 SIP をルータ スロット内で慎重にスライドさせて、SIP がバックプレーンに触れるまで押し込みます。
ステップ 4 SIP の両側の取り付けネジを締めて固定します。
SIP の取り外しを行うには、図5-2 を参照して、次の手順に従います。
ステップ 1 SIP を取り外すには、各 SPA からすべてのケーブルを抜き取ります。
ステップ 3 ルータ スロット内で SIP をスライドさせて抜き取ります。ブランク フィラー プレートを取り外す場合は、ブランク フィラー プレートをルータ スロットから完全に引き出します。
図5-2 に、Cisco ASR 1000 シリーズ ルータ での SIP の取り付けおよび取り外し方法を示します。
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