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この章では、Cisco Nexus 1000 の仮想化ワークロード モビリティ(DC から DC vMotion へ)機能について説明します。この機能は、2 つの物理データセンター間にある Cisco Nexus 1000 に対応します。
• 「仮想化ワークロード モビリティ(DC から DC vMotion へ)の概要」
• 「仮想化ワークロード モビリティ(DC から DC vMotion へ)の前提条件」
• 「仮想化ワークロード モビリティ(DC から DC vMotion へ)設定の確認」
この項では、仮想化ワークロード モビリティ(DC から DC vMotion へ)の設定について説明します。次の項目を取り上げます。
(注) ストレッチ クラスタは、物理的に異なる場所に ESX/ESXi ホストがあるクラスタです。
同じ Cisco Nexus 1000 インスタンスが 2 つのデータセンターにまたがる環境では、この設定により、異なるデータセンターの仮想イーサネット モジュール(VEM)を同じ vCenter Server クラスタの一部として設定できます。
この設定を選択することで、2 つのデータセンター環境におけるいずれかのデータセンターの VEM を、同じ Dynamic Resource Scheduling(DRS)/VMware ハイ アベイラビリティ(VMW HA)/耐障害性(FT)ドメインの一部とすることができ、複数のパラレル仮想マシン(VM)移行イベントが可能になります。
スプリット クラスタ設定はストレッチ クラスタ配置の代替設定です。この設定の配置は、複数のデータセンターの VEM を含む、クラスタのないいずれかの物理サイトの 1 つ以上のクラスタで構成されます。この設定では物理データセンター間の VM 移行が可能ですが、移行イベントは、DRS によっては自動的にスケジュールされません。
仮想化ワークロード モビリティ(DC から DC vMotion へ)には次の前提条件があります。
仮想化ワークロード モビリティ(DC から DC vMotion へ)には次の注意事項と制約事項があります。
• VSM HA ペアは、それぞれのストレージおよびアクティブな vCenter Server と同じサイトにある必要があります。
• VEM の Link Aggregation Control Protocol(LACP)を使用している場合は、LACP オフロードを使用します。
• DCI リンクを介した制御トラフィックの Quality of Service の帯域幅が保証されます。
• VSM-VEM 制御トラフィックに対して 5 ミリ秒の最大遅延がサポートされます。
2 つのデータセンター環境の設定の制限値については、「設定の制限値」を参照してください。
物理的なサイトを設計する場合は、次の注意事項に従ってください。
• 仮想スーパーバイザ モジュール(VSM)と VEM 間の平均および最大遅延を確認します。
• 手順に従い、通常の運用で行う予定のアクションを実行します。たとえば、VSM 移行を実行します。
• データセンター インターコネクト(DCI)リンク障害のために VEM がヘッドレス モードで動作する必要がある、可能性が高い VSM-VEM 通信障害を処理するようシステムを設計します。
DCI リンクまたはレイヤ 2 拡張メカニズムで障害が発生すると、一連の VEM モジュールは最後の既知の設定でしばらく動作することがあります。
VSM と VEM が通信できない間、VEM は最後の既知の設定で引き続き動作します。DCI リンク接続が復元し、VSM-VEM の通信が再確立されたら、システムは前の動作状態に戻る必要があります。
このモード タイプはデータセンターでのヘッドレス モードの動作モードと同じですが、ヘッドレス VEM には次の制約事項があります。
• 新しいポートはヘッドレス VEM では起動できません(新しい VM が起動するか、または vMotion 後に VM が起動します)。
• VSM が再接続するまで DHCPS/DAI のレート制限が自動的に起動しないため、ポートがシャットダウンします。
• セキュア MAC アドレスのエージングまたはラーニング、ポート セキュリティ違反からのシャットダウン/復旧などのポート セキュリティ オプションは、VSM が再接続されるまで使用できません。
• Cisco Discovery Protocol(CDP)は、切断されている VEM に対しては機能しません。
• IGMP Join/Leave は、VSM が再接続するまで処理されません。
• VSM で処理される BRIDGE および IF-MIB のクエリーは、ヘッドレス モードでのホストの最後の既知のステータスを返します。
VSM と VEM 間にかなりの距離があるネットワークでは、遅延が重要な要因になります。
VSM と VEM 間の制御トラフィックはデータセンター内でサブミリ秒の遅延が生じるため、遅延は距離によっては数ミリ秒まで増えることがあります。
ラウンドトリップ時間が増えることで、VSM と VEM 間の通信時間が長くなります。VEM および vEthernet インターフェイスを追加すると、多数のタスクがシリアル化されるため、コンフィギュレーション コマンド、モジュールの挿入、ポートの起動、および show コマンドなどのアクションの実行にかかる時間が延びます。
この項では、物理的なサイト間で VSM を移行する方法について説明します。
(注) Cisco Nexus 1010 の VSM を移行する場合は、『Cisco Nexus 1010 Software Configuration Guide, Release 4.2(1)SP1(3)』を参照してください。
ESX ホストまたは ESXi ホストでホストされている VSM をローカル データセンターからリモート データセンターに移行するには、次の手順を実行します。
この手順を開始する前に、次のことを確認または実行する必要があります。
• VSM が別のデータセンターのリモート ストレージで動作する時間を短縮する。
• 移行されている VSM に対応する VEM でホストされている新しい VM または vMotion VM を起動しない。
(注) vMotion またはストレージ vMotion の詳細については、VMware のマニュアルを参照してください。
ステップ 1 バックアップ サイトにスタンバイ VSM を移行します。
ステップ 2 スタンバイ VSM ストレージのストレージ vMotion を実行します。
ステップ 3 system switchover コマンドを入力します。
ステップ 4 バックアップ サイトに元のアクティブな VSM を移行します。
ステップ 5 元のアクティブな VSM ストレージのストレージ vMotion を実行します。
Cisco Nexus 1000V に関するこの情報については、「設定の制限値」を参照してください。
表 15-1 は、この機能のリリースの履歴です。
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