IE2100 シリーズ コンフィギュレーション レジストラ ソフトウェアの概要
IE2100 シリーズ コンフィギュレーション レジストラはネットワーク管理装置で、ネットワーク装置およびサービスの配置と管理を自動化するためのコンフィギュレーション サービスとして機能します(図4-1を参照)。各コンフィギュレーション レジストラは、Cisco IOS 装置(スイッチとルータ)のグループと装置が提供するサービスを管理し、設定を保存して、必要に応じて配信します。コンフィギュレーション レジストラは装置固有の設定変更を生成して装置に送信し、設定変更を実行してその結果をロギングすることで初期設定および設定の更新を自動化します。
コンフィギュレーション レジストラは、スタンドアロン モードおよびサーバ モードをサポートし、次の CNS コンポーネントを備えています。
• コンフィギュレーション サービス(Web サーバ、ファイル マネージャ、ネームスペース マッピング サーバ)
• イベント サービス(イベント ゲートウェイ)
• データ サービス ディレクトリ(データ モデルおよびスキーマ)
スタンドアロン モードでは、コンフィギュレーション レジストラは組み込み型 CNS ディレクトリ サービスをサポートします。このモードでは、外部ディレクトリまたはその他のデータ ストアは必要ありません。サーバ モードでは、コンフィギュレーション レジストラはユーザ定義の外部ディレクトリの使用をサポートします。
図4-1 コンフィギュレーション レジストラ アーキテクチャの概要
ここでは、次の概要について説明します。
• 「CNS コンフィギュレーション サービス」
• 「CNS イベント サービス」
• 「configID、deviceID、ホスト名に関する重要事項」
CNS コンフィギュレーション サービス
CNS コンフィギュレーション サービスは、コンフィギュレーション レジストラの中核コンポーネントです。スイッチ上にある CNS コンフィギュレーション エージェントと連携して動作するコンフィギュレーション サーバで構成されています。CNS コンフィギュレーション サービスは、初期設定と論理グループによる大規模な再設定のために、装置とサービスの設定をスイッチに配信します。スイッチはネットワーク上で初めて起動するときに、CNS コンフィギュレーション サービスから初期設定を受信します。
CNS コンフィギュレーション サービスは CNS イベント サービスを使用して設定変更イベントを送受信し、成功および失敗の通知を送信します。
コンフィギュレーション サーバは Web サーバであり、コンフィギュレーション テンプレートと組み込み型ディレクトリ(スタンドアロン モード)またはリモート ディレクトリ(サーバ モード)に保存されている装置固有の設定情報を使用します。
コンフィギュレーション テンプレートは、CLI(コマンドライン インターフェイス)コマンド形式で静的な設定情報を含んだテキスト ファイルです。テンプレートでは、変数は、Lightweight Directory Access Protocol(LDAP)URL を使用して指定します。この URL はディレクトリに保存されている装置固有の設定情報を参照します。
コンフィギュレーション エージェントは受信したコンフィギュレーション ファイルの構文をチェックし、イベントを発行して構文チェックが成功または失敗したかを表示します。コンフィギュレーション エージェントは設定をただちに適用することも、あるいは同期化イベントをコンフィギュレーション サーバから受信するまで適用を遅らせることもできます。
CNS イベント サービス
コンフィギュレーション レジストラは、設定イベントの受信および生成に CNS イベント サービスを使用します。CNS イベント エージェントはスイッチ上にあり、スイッチとコンフィギュレーション レジストラのイベント ゲートウェイの間の通信を容易にします。
CNS イベント サービスは、非常に有効なパブリッシュ/サブスクライブ通信方式です。CNS イベント サービスは、サブジェクトベースのアドレス指定を使用して、メッセージを宛先に送信します。サブジェクトベースのアドレス表記法では、メッセージおよび宛先には簡単で均一なネームスペースを定義します。
NSM
コンフィギュレーション レジストラには NameSpace Mapper(NSM)を装備しています。NSM は、アプリケーション、装置 ID またはグループ ID、およびイベントに基づく装置の論理グループ管理用に検索サービスを提供します。
Cisco IOS 装置は、たとえば cisco.cns.config.load といった、Cisco IOS ソフトウェアで設定されたサブジェクト名と一致するイベント サブジェクト名のみを認識します。ネームスペース マッピング サービスを使用すると、希望する命名規則を使用することでイベントを指定できます。サブジェクト名でデータ ストアにデータを入力した場合、NSM はイベント サブジェクト名ストリングを、IOS が認識するものへ解決します。
サブスクライバの場合、一意の装置 ID とイベントが指定されると、ネームスペース マッピング サービスは、サブスクライブ対象のイベント セットを返します。同様にパブリッシャの場合、一意のグループ ID、装置 ID、およびイベントが指定されると、マッピング サービスは、パブリッシュ対象のイベント セットを返します。
configID、deviceID、ホスト名に関する重要事項
コンフィギュレーション レジストラは、設定済みのスイッチごとに一意の識別子が関連付けられていることを想定しています。一意の識別子は複数の同義語を持つことができますが、各同義語は特定のネームスペース内で一意です。イベント サービスは、ネームスペースの内容を使用してメッセージのサブジェクト ベース アドレスを指定します。
コンフィギュレーション レジストラでは、2 つのネームスペース(イベント バス用とコンフィギュレーション サーバ用)があります。コンフィギュレーション サーバのネームスペースでは、configID という用語が装置の一意な識別子です。イベント バスのネームスペースでは、deviceID という用語が装置の CNS 一意識別子です。
コンフィギュレーション レジストラはイベント バスとコンフィギュレーション サーバの両方を使用して装置に設定を提供するので、設定済みのスイッチごとに configID と deviceID の両方を定義する必要があります。
コンフィギュレーション サーバの 1 つのインスタンスでは、設定済みの 2 つのスイッチが同じ configID 値を共有できません。イベント バスの 1 つのインスタンスでは、設定済みの 2 つのスイッチが同じ deviceID 値を共有できません。
configID
設定済みのスイッチごとに一意の configID があります。これは対応するスイッチ CLI 属性に対するコンフィギュレーション レジストラ ディレクトリへのキーの役割を果たします。スイッチ上で定義された configID は、コンフィギュレーション レジストラの対応するスイッチ定義の configID と一致している必要があります。
configID は起動時に固定され、スイッチ ホスト名を再設定した場合でも再起動するまで変更できません。
deviceID
イベント バスに参加している設定済みのスイッチごとに一意の deviceID があります。これはスイッチの送信元アドレスに似ているので、スイッチをバス上の特定の宛先として指定できます。 cns config partial グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して設定されたスイッチすべては、イベント バスにアクセスする必要があります。したがって、スイッチから発信される deviceID は、コンフィギュレーション レジストラの対応するスイッチ定義の deviceID と一致する必要があります。
deviceID の発信元は、スイッチの Cisco IOS ホスト名によって定義されます。ただし、deviceID 変数およびその使用は、スイッチに隣接するイベント ゲートウェイ内にあります。
イベント バス上の Cisco IOS の論理上の終点は、イベント ゲートウェイに組み込まれ、それがスイッチの代わりにプロキシとして動作します。イベント ゲートウェイはイベント バスに対して、スイッチおよび対応する deviceID を表示します。
スイッチは、イベント ゲートウェイとの接続が成功するとすぐに、そのホスト名をイベント ゲートウェイに宣言します。接続が確立されるたびに、イベント ゲートウェイは deviceID 値を Cisco IOS ホスト名に組み合わせます。イベント ゲートウェイは、スイッチと接続している間にこの deviceID 値をキャッシュします。
ホスト名および deviceID
deviceID は、イベント ゲートウェイと接続したときに固定され、スイッチ ホスト名を再設定した場合でも変更されません。
スイッチのスイッチ ホスト名を変更する場合、deviceID を更新する唯一の方法はスイッチとイベント ゲートウェイの間の接続を中断することです。 no cns event グローバル コンフィギュレーション コマンドを入力してから、 cns event グローバル コンフィギュレーション コマンドを入力します。
接続が再確立されると、スイッチは変更したホスト名をイベント ゲートウェイに送信します。イベント ゲートウェイは deviceID を新しい値に再定義します。
注意 コンフィギュレーション レジストラ ユーザ インターフェイスを使用する場合、スイッチで
cns config initial グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用する
前ではなく、使用した
あとでスイッチが取得したホスト名の値に、deviceID フィールドを最初に設定する必要があります。そうしないと、後続の
cns config partial グローバル コンフィギュレーション コマンドの操作が誤動作します。
ホスト名、deviceID、configID の使用方法
スタンドアロン モードでは、ホスト名の値をスイッチに設定すると、コンフィギュレーション サーバはイベントをホスト名に送信する場合、そのホスト名を deviceID として使用します。ホスト名が設定されていない場合、イベントはデバイスの cn=< value > で送信されます。
サーバ モードでは、ホスト名は使用されません。このモードでは、バス上のイベント送信には常に一意の deviceID 属性が使用されます。この属性が設定されていない場合、スイッチを更新できません。
コンフィギュレーション レジストラで Setup を実行する場合、これらの属性および関連する属性(タグ値のペア)を設定します。
(注) コンフィギュレーション レジストラにおけるセットアップ プログラム実行の詳細については、『Cisco Intelligence Engine 2100 Series Configuration Registrar Manual』を参照してください。
CNS 組み込み型エージェントの概要
CNS イベント エージェント機能によって、スイッチはイベント バス上でイベントにパブリッシュおよびサブスクライブを行い、CNS コンフィギュレーション エージェントと連携できます。CNS コンフィギュレーション エージェント機能は、次の機能によりスイッチをサポートします。
• 「初期設定」
• 「差分(部分)設定」
• 「同期設定」
初期設定
スイッチが最初に起動すると、ネットワークで Dynamic Host Configuration Protocol(DHCP)要求をブロードキャストすることで IP アドレスを取得しようとします。サブネット上には DHCP サーバがないものと想定し、ディストリビューション スイッチは DHCP リレー エージェントとして動作し、要求を DHCP サーバに転送します。DHCP サーバは要求を受信すると、新しいスイッチにIPアドレスを割り当て、Trivial File Transfer Protocol(TFTP;簡易ファイル転送プロトコル)サーバの IP アドレス、ブートストラップ コンフィギュレーション ファイルへのパス、デフォルト ゲートウェイのIPアドレスを、DHCP リレー エージェントに対するユニキャスト応答に組み入れます。DHCP リレー エージェントは、この応答をスイッチに転送します。
スイッチは、割り当てられたIPアドレスを自動的にインターフェイス VLAN(仮想LAN)1(デフォルト)に設定し、TFTP サーバからブートストラップ コンフィギュレーション ファイルをダウンロードします。ブートストラップ コンフィギュレーション ファイルが正常にダウンロードされると、スイッチはそのファイルを実行コンフィギュレーションにロードします。
CNS 組み込み型エージェントは、該当する configID および eventID を使用して IE2100 コンフィギュレーション レジストラとの通信を開始します。コンフィギュレーション レジストラはこの configID をテンプレートにマッピングして、スイッチに完全なコンフィギュレーション ファイルをダウンロードします。
図4-2に、DHCP ベースの自動設定を使用して初期ブートストラップ コンフィギュレーション ファイルを取得するためのネットワーク構成例を示します。
図4-2 初期設定の概要
差分(部分)設定
ネットワークが稼働すると、CNS コンフィギュレーション エージェントを使用して新しいサービスを追加できます。差分(部分)設定は、スイッチに送信できます。実際の設定を、イベント ペイロードとしてイベント ゲートウェイを介して(プッシュ処理)、またはスイッチにプル オペレーションを開始させる信号イベントとして送信できます。
スイッチは、適用する前に設定の構文をチェックできます。構文が正しい場合は、スイッチは差分設定を適用し、コンフィギュレーション サーバに成功を信号で伝えるイベントを発行します。スイッチが差分設定を適用しない場合、エラー ステータスを示すイベントを発行します。スイッチが差分設定を適用した場合、NVRAM(不揮発性RAM)に書き込む、または書き込むように指示されるまで待つことができます。
同期設定
スイッチは、設定を受信した場合、書き込み信号イベントの受信時に設定の適用を遅らせることができます。書き込み信号イベントは、更新された設定を NVRAM に保存しないようにスイッチに指示します。スイッチは更新された設定を実行コンフィギュレーションとして使用します。これによりスイッチの設定は、次の再起動時の使用のために NVRAM に設定を保存する前に、他のネットワーク アクティビティと同期化されます。
CNS 組み込み型エージェントの設定
スイッチの Cisco IOS ソフトウェアに組み込まれた CNS エージェントによって、スイッチを接続して自動的に設定できます(「自動 CNS コンフィギュレーションのイネーブル化」を参照)。設定を変更する場合、またはカスタム コンフィギュレーションをインストールする場合は次の手順を参照してください。
• 「CNS イベント エージェントのイネーブル化」
• 「CNS コンフィギュレーション エージェントのイネーブル化」
自動 CNS コンフィギュレーションのイネーブル化
スイッチの自動 CNS 設定をイネーブルにするには、まず 表4-1 の条件を満たす必要があります。条件設定を完了したらスイッチの電源を入れます。 setup プロンプトでは何も入力しません。スイッチは初期設定を開始します(初期設定を参照)。コンフィギュレーション ファイル全体がスイッチにロードされると作業は完了です。
表4-1 自動設定イネーブル化の条件
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アクセス スイッチ |
出荷時の設定(コンフィギュレーション ファイルなし) |
ディストリビューション スイッチ |
• IP ヘルパー アドレス • DHCP リレー エージェントのイネーブル化 • IP ルーティング(デフォルト ゲートウェイとして使用する場合) |
DHCP サーバ |
• IP アドレスの割り当て • TFTP サーバの IP アドレス • TFTP サーバのブートストラップ コンフィギュレーション ファイルへのパス • デフォルト ゲートウェイの IP アドレス |
TFTP サーバ |
• スイッチと IE2100 コンフィギュレーション レジストラとの通信を可能にする CNS コンフィギュレーション コマンドを含むブートストラップ コンフィギュレーション ファイルを作成します。 • スイッチが(デフォルトのホスト名の代わりに)スイッチ MAC(メディア アクセス制御)アドレスまたはシリアル番号のいずれかを使用して configID および eventID を生成するように設定します。 • CNS イベント エージェントがスイッチにコンフィギュレーション ファイルをプッシュするように設定します。 |
IE2100 コンフィギュレーション レジストラ |
デバイス タイプ別に 1 つまたは複数のテンプレートを作成し、デバイスの configID をテンプレートにマッピングします。 |
(注) コンフィギュレーション レジストラでのセットアップ プログラムの実行およびテンプレート作成の詳細については、『Cisco Intelligence Engine 2100 Series Configuration Registrar Manual』を参照してください。
CNS イベント エージェントのイネーブル化
(注) スイッチ上で CNS イベント エージェントをイネーブルにしてから、CNS コンフィギュレーション エージェントをイネーブルにする必要があります。
スイッチ上で CNS イベント エージェントをイネーブルにするには、イネーブル EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
cns event { ip-address | hostname } [ port-number ] [ backup ] [ init-retry retry-count ] [ keepalive seconds retry-count ] [ source ip-address ] |
イベント エージェントをイネーブルにして、ゲートウェイ パラメータを入力します。 • { ip-address | hostname } に、イベント ゲートウェイの IP アドレスまたはホスト名を入力します。 • (任意) port number に、イベント ゲートウェイのポート番号を入力します。デフォルトのポート番号は 11011 です。 • (任意)バックアップ ゲートウェイであることを示す場合は、 backup を入力します(省略した場合は、プライマリ ゲートウェイになります)。 • (任意) init-retry retry-count に、バックアップに切り替えるまでの最初の再試行回数を入力します。デフォルト値は 3 です。 • (任意) keepalive seconds に、スイッチがキープアライブ メッセージを送信する間隔を入力します。 retry-count に、キープアライブ メッセージへの応答がない場合に接続を終了するまでのメッセージ送信回数を入力します。デフォルト値はいずれも 0 です。 • (任意) source ip-address に、このデバイスの送信元 IP アドレスを入力します。
(注) encrypt キーワードおよび force-fmt1 キーワードは、コマンドラインのヘルプ ストリングに表示されますが、サポートされていません。
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ステップ 3 |
end |
イネーブル EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 4 |
show cns event connections |
イベント エージェントに関する情報を確認します。 |
ステップ 5 |
show running-config |
設定を確認します。 |
ステップ 6 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルにエントリを保存します。 |
CNS イベント エージェントをディセーブルにするには、 no cns event { ip-address | hostname } グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次に、CNS イベント エージェントをイネーブルにして、IP アドレス ゲートウェイ を10.180.1.27、キープアライブ間隔を 120 秒、再試行回数を 10 回に設定する例を示します。
Switch(config)# cns event 10.180.1.27 keepalive 120 10
CNS コンフィギュレーション エージェントのイネーブル化
CNS イベント エージェントをイネーブルにしたあと、スイッチ上で CNS コンフィギュレーション エージェントを起動します。次のコマンドを使用して、コンフィギュレーション エージェントをイネーブルにできます。
• cns config initial グローバル コンフィギュレーション コマンドは、コンフィギュレーション エージェントをイネーブルにして、スイッチの初期設定を開始します。
• cns config partial グローバル コンフィギュレーション コマンドは、コンフィギュレーション エージェントをイネーブルにして、スイッチの部分的な設定を開始します。そのあと、コンフィギュレーション レジストラからスイッチに差分設定をリモートで送信できます。
初期設定のイネーブル化
スイッチ上で CNS コンフィギュレーション エージェントをイネーブルにして初期設定を開始するには、イネーブル EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
cns config connect-intf interface-prefix [ ping-interval seconds ] [ retries num ] |
connect-interface-config サブモードを開始して、コンフィギュレーション レジストラに接続するためのインターフェイスを指定します。 • 接続するインターフェイスの interface-prefix を入力します。インターフェイス タイプを指定する必要がありますが、インターフェイス番号を指定する必要はありません。 • (任意) ping-interval seconds に、連続する ping の試行間隔を入力します。指定できる範囲は 1 ~ 30 秒です。デフォルト値は 10 秒です。 • (任意) retries num に、ping の再試行回数を入力します。指定できる範囲は 1 ~ 30 です。デフォルトは 5 回です。 |
ステップ 3 |
config-cli または line-cli |
cns config connect-intf で定義されたインターフェイスを介してコンフィギュレーション レジストラに接続するには、 config-cli を入力します。モデム ダイアルアップ回線を介してコンフィギュレーション レジストラに接続するには、 line-cli を入力します。
(注) config-cli インターフェイス コンフィギュレーション コマンドでは、インターフェイス名のプレースホルダとして機能する特殊な指示文字 & を使用します。設定が適用されると、& はインターフェイス名に置き換えられます。たとえば、FastEthernet0/0 を介して接続する場合、 コマンドconfig-cli ip route 0.0.0.0 0.0.0.0 & は、コマンド ip route 0.0.0.0 0.0.0.0 FastEthernet0/0 を生成します。
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ステップ 4 |
exit |
グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
hostname name |
スイッチのホスト名を入力します。 |
ステップ 6 |
ip route network-number |
IP アドレスが network-number のコンフィギュレーション レジストラへのスタティック ルートを確立します。 |
ステップ 7 |
cns id interface num { dns-reverse | ipaddress | mac-address } [ event ] または cns id { hardware-serial | hostname | string string } [ event ] |
コンフィギュレーション レジストラが使用する一意の eventID または configID を設定します。 • interface num に、インターフェイスのタイプ(たとえば、イーサネット、Group-Async、Loopback、Virtual-Template)を入力します。この設定では、一意のIDを定義するためにどのインターフェイスから IP アドレスまたは MAC アドレスを取得するかを指定します。 • { dns-reverse | ipaddress | mac-address } では、ホスト名を取得してそのホスト名を UID として割り当てるには dns-reverse を、IP アドレスを使用するには ipaddress を、MAC アドレスを一意の ID として使用するには mac-address を使用します。 • (任意)ID をスイッチの識別に使用する event-id 値になるように設定するには、 event を入力します。 • { hardware-serial | hostname | string string } で、 hardware-serial を入力してスイッチのシリアル番号を一意の ID として設定する、 hostname (デフォルト)を入力してスイッチのホスト名を一意の ID として選択する、または string string に任意のテキスト ストリングを一意の ID として入力します。 |
ステップ 8 |
cns config initial { ip-address | hostname } [ port-number ] [ event ] [ no-persist ] [ page page ] [ source ip-address ] [ syntax-check ] |
コンフィギュレーション エージェントをイネーブルにし、初期設定を開始します。 • { ip-address | hostname } に、コンフィギュレーション サーバの IP アドレスまたはホスト名を入力します。 • (任意) port number に、コンフィギュレーション サーバのポート番号を入力します。デフォルトのポート番号は 80 です。 • (任意)設定が完了したときの設定の成功、失敗、または警告のメッセージ用に event をイネーブルにします。 • (任意) cns config initial グローバル コンフィギュレーション コマンドの入力結果によってプルされた設定の NVRAM への自動書き込みを抑制するには、 no-persist を入力します。 no-persist キーワードを入力しない場合、 cns config initial コマンドを使用すると、その結果の設定が自動的に NVRAM に書き込まれます。 • (任意) page page に、初期設定の Web ページを入力します。デフォルトは/Config/config/asp です。 • (任意)送信元 IP アドレスに使用するには、 source ip-address を入力します。 • (任意)このパラメータを使用したときの構文をチェックするには、 syntax-check をイネーブルにします。
(注) encrypt キーワードは、コマンドラインのヘルプ ストリングに表示されますが、サポートされていません。
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ステップ 9 |
end |
イネーブル EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 10 |
show cns config connections |
コンフィギュレーション エージェントに関する情報を確認します。 |
ステップ 11 |
show running-config |
設定を確認します。 |
CNS コンフィギュレーション エージェントをディセーブルにするには、 no cns config initial { ip-address | hostname } グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次に、リモート スイッチで初期設定を実施する例を示します。スイッチのホスト名は一意な ID です。CNS コンフィギュレーション レジストラの IP アドレスは 172.28.129.22 です。
Switch(config)# cns config connect-intf serial ping-interval 1 retries 1
Switch(config-cns-conn-if)# config-cli ip address negotiated
Switch(config-cns-conn-if)# config-cli encapsulation ppp
Switch(config-cns-conn-if)# config-cli ip directed-broadcast
Switch(config-cns-conn-if)# config-cli no keepalive
Switch(config-cns-conn-if)# config-cli no shutdown
Switch(config-cns-conn-if)# exit
Switch(config)# hostname RemoteSwitch
RemoteSwitch(config)# ip route 10.1.1.1 255.255.255.255 11.11.11.1
RemoteSwitch(config)# cns id Ethernet 0 ipaddress
RemoteSwitch(config)# cns config initial 10.1.1.1 no-persist
部分設定のイネーブル化
スイッチ上で CNS コンフィギュレーション エージェントをイネーブルにして部分設定を開始するには、イネーブル EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
cns config partial { ip-address | hostname } [ port-number ] [ source ip-address ] |
コンフィギュレーション エージェントをイネーブルにし、部分設定を開始します。 • { ip-address | hostname } に、コンフィギュレーション サーバの IP アドレスまたはホスト名を入力します。 • (任意) port number に、コンフィギュレーション サーバのポート番号を入力します。デフォルトのポート番号は 80 です。 • (任意)送信元 IP アドレスに使用するには、 source ip-address を入力します。
(注) encrypt キーワードは、コマンドラインのヘルプ ストリングに表示されますが、サポートされていません。
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ステップ 3 |
end |
イネーブル EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 4 |
show cns config stats または show cns config outstanding |
コンフィギュレーション エージェントに関する情報を確認します。 |
ステップ 5 |
show running-config |
設定を確認します。 |
ステップ 6 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルにエントリを保存します。 |
CNS コンフィギュレーション エージェントをディセーブルにするには、 no cns config partial { ip-address | hostname } グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。部分設定を取り消すには、 cns config cancel イネーブル EXEC コマンドを使用します。