SDM テンプレートの概要
ネットワーク内でのスイッチの使用方法に応じて特定の機能が最適にサポートされるようにするため、SDM テンプレートを使用して、スイッチでシステム リソースを設定することができます。いくつかの機能に対してシステム リソースを最大に割り当てるテンプレートを選択することも、リソースを均等に割り当てるデフォルト テンプレートを選択することもできます。
複数用途に TCAM リソースを割り当てるため、SDM テンプレートでは、システム リソースにプライオリティ付けをすることによって各機能へのサポートを最適化します。SDM テンプレートを選択することにより、これらの機能を最適化できます。
• QoS ― QoS テンプレートは、Quality of Service(QoS; サービス品質)Access Control Entry(ACE; アクセス制御エントリ)のためのシステム リソースを最大にします。
• デフォルト ― デフォルト テンプレートは、すべての機能に均等にリソースを割り当てます。
表7-1 に、各テンプレートでサポートされる各リソースの概数を示します。
表7-1 各テンプレートで使用できる機能リソースの概数
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ユニキャスト MAC アドレス |
8 K |
8 K |
IPv4 IGMP グループ |
256 |
256 |
IPv4 MAC QoS ACE |
128 |
384 |
IPv4 MAC セキュリティ ACE |
384 |
128 |
表内の各行は、1 つのテンプレートを選択した場合の、ハードウェアの境界値セットの概数です。ハードウェア リソースのセクションがいっぱいになると、処理のオーバーフローが CPU に送信され、スイッチのパフォーマンスに重大な影響を及ぼします。
スイッチ SDM テンプレートの設定
ここでは、次の設定情報について説明します。
• 「デフォルト SDM テンプレート」
• 「SDM テンプレートの設定時の注意事項」
• 「SDM テンプレートの設定」
デフォルト SDM テンプレート
デフォルト テンプレートがデフォルトです。
SDM テンプレートの設定時の注意事項
SDM テンプレートの選択と設定を行う際、設定を有効にするため、スイッチをリロードする必要があります。
SDM テンプレートの設定
SDM テンプレートを使用して機能のリソース使用を最大にするには、イネーブル EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
sdm prefer { default | qos } |
スイッチで使用する SDM テンプレートを指定します。 キーワードの意味は次のとおりです。 • default ― すべての機能に均等にリソースを割り当てます。 • qos ― QoS ACE 用のシステム リソースを最大にします。 スイッチをデフォルト テンプレートに設定するには、 no sdm prefer コマンドを使用します。 デフォルト テンプレートは、システム リソースを均等に割り当てます。 |
ステップ 3 |
end |
イネーブル EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 4 |
reload |
OS(オペレーティング システム)をリロードします。 |
システムの再起動後、 show sdm prefer イネーブル EXEC コマンドを使用して、新しいテンプレート設定を確認できます。 reload イネーブル EXEC コマンドの前に show sdm prefer コマンドを入力すると、 show sdm prefer コマンドによって、現在使用しているテンプレートと、再起動後にアクティブになるテンプレートが表示されます。
SDM テンプレートの表示
アクティブなテンプレートを表示するには、パラメータを指定しないで show sdm prefer イネーブル EXEC コマンドを使用します。
特定のテンプレートでサポートされるリソース数を表示するには、 show sdm prefer [ default | qos ] イネーブル EXEC コマンドを使用します。