単一エンティティの管理
Cisco EnergyWise を使用して、EnergyWise ネットワーク内のエンティティのエネルギー使用状況を管理します。
• 「EnergyWise エンティティ」
• 「EnergyWise ドメイン」
• 「EnergyWise ネットワーク」
• 「単一 PoE スイッチ シナリオ」
• 「EnergyWise 電力レベル」
• 「EnergyWise の重要度」
• 「設定時の注意事項」
• 「PoE と EnergyWise の相互作用」
• 「手動での電力管理」
• 「自動での電力管理(繰り返し)」
• 「例」
EnergyWise エンティティ
EnergyWise エンティティとは、EnergyWise がイネーブルな物理デバイスまたは論理デバイスです。Catalyst スイッチ、Power over Ethernet(PoE; イーサネット経由の電源供給)ポート、PoE デバイスなどがあります。
EnergyWise では、分散モデルを使用して、エネルギーの使用状況が 管理されます 。
• スイッチは、EnergyWise ドメインでグループ化され、ドメイン エンティティになります。ドメイン エンティティは、互いにメッセージの送受信を行います。
• EnergyWise ドメイン内のエンティティは、クエリーに応答します。
• EnergyWise に 参加している エンティティでは、接続された PoE デバイス(IP 電話、IP カメラ、PoE 対応デバイスなど)の電力使用状況が制御されます。たとえば、Catalyst スイッチでは、IP 電話に電源オフのメッセージが送信されます。
EnergyWise がイネーブルなエンティティの場合、次のようになります。
• エンティティは常に EnergyWise に参加します。
• PoE ポートは EnergyWise に参加します。
• 非 PoE ポートは EnergyWise に参加しません。
EnergyWise ドメイン
EnergyWise ドメインは、EnergyWise ネットワークになることができます。
ドメインは、電源管理の 1 つの単位として扱われます。
エンティティは、他のドメイン エンティティに対してネイバーツーネイバー関係を持ちます。
詳細については、「追加情報」を参照してください。
EnergyWise ネットワーク
EnergyWise ネットワークには、ドメイン内の EnergyWise エンティティが含まれます。
図 4-1 一般的なネットワーク
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電力使用状況を管理するエンティティ |
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エンティティ |
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ドメイン |
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単一 PoE スイッチ シナリオ
次の場合に電力使用状況を管理します。
• PoE エンティティにより、接続されたエンティティの電源がオン/オフにされる場合。
• PoE エンティティにより、接続されたエンティティの電源をオン/オフにするネットワーク ポリシーが適用される場合。指定される時間は、PoE エンティティのタイム ゾーンに基づいた現地時間です。たとえば、IP 電話の電源を、現地時間の午前 7:00(0700)にオンにし、現地時間の午後 7:00(1900)にオフにしたりします。
これは、 繰り返しシナリオ とも呼ばれます。
図 4-2 単一 PoE スイッチの例
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電力使用状況を管理するエンティティ |
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エンティティ |
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ドメイン |
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EnergyWise 電力レベル
EnergyWise 電力レベルは、PoE ポートとスイッチの両方を対象とします。
指定できる範囲は 0 ~ 10 です。
デフォルトの電力レベルは 10 です。
Catalyst スイッチでは、レベル 0 はサポートされていません。
PoE ポートでは、レベル 0 ~ 10 がサポートされています。
電力レベルが 0 の場合、ポートの電源はオフになります。
電力レベルが 1 ~ 10 の場合、ポートの電源はオンになります。電力レベルが 0 の場合、PoE ポートまたはスイッチの電源をオンにするには、この範囲内の任意の値を入力します。
電力レベルが変化すると、ポートにより、接続されたエンティティに対する処理が決定されます。
EnergyWise の重要度
PoE ポートまたはスイッチに対して EnergyWise の重要度の値を設定して、ドメイン エンティティをランク付けします。
指定できる範囲は 1 ~ 100 です。
デフォルトの重要度の値は 1 です。
EnergyWise の名前、役割、およびキーワード
EnergyWise 固有のエンティティ名を設定して、ドメイン エンティティを識別します。
• PoE ポートの場合、デフォルトはポート名の短縮形です。たとえば、ギガビット イーサネット 0/2 では、Gi0.2 になります。
• スイッチの場合、デフォルトはホスト名です。
ドメイン エンティティの役割を設定して、そのエンティティを他のエンティティと区別します。
• PoE ポートの場合、デフォルトは インターフェイス です。
• スイッチの場合、デフォルトは型番です。
エンティティを説明するキーワードを少なくとも 1 つ設定して、そのエンティティを他のエンティティと区別します。
設定時の注意事項
デフォルトでは、EnergyWise はディセーブルに設定されています。
エンティティをドメインに追加すると、そのエンティティとそれに関連する PoE ポートに対して EnergyWise はイネーブルになります。
energywise level 0 インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、PoE ポートの電源をオフにします。
energywise level 0 グローバル コンフィギュレーション コマンドでは、エンティティの電源をオフにできません。
PoE ポートの電源が午前 7:00(0700)にオンになるようにエンティティのスケジュールを設定すると、そのポートの電源は、現地時間の午前 7:00(0700)から 1 分以内(午前 7:01(0701)まで)にオンになります。
PoE と EnergyWise の相互作用
表 4-1 EnergyWise へのエンティティの参加
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PoE ポート |
あり |
なし |
あり |
非 PoE ポート |
なし |
なし |
なし |
PoE ポート モードが never の場合、ポートの電源はオフになりますが、EnergyWise はディセーブルになりません。次の操作を実行できます。
• ポート上の EnergyWise の設定。
• ポート電力レベルの設定。このレベルは、ポート モードを auto または static に変更した後に有効になります。スイッチを再起動する必要はありません。
EnergyWise がディセーブルの場合、エンティティでは、PoE を使用してポートの電源を管理できます。
エンティティの電力供給
特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
show energywise |
(任意)EnergyWise がディセーブルになっていることを確認します。 |
ステップ 2 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
energywise domain domain-name secret [ 0 | 7 ] password [ protocol udp port udp-port-number [ interface interface-id | ip ip-address ]] |
エンティティに対して EnergyWise をイネーブルにし、指定した domain-name のドメインにそのエンティティを割り当て、そのドメイン内のエンティティ間のセキュア通信用に password を設定します。 • (任意) 0 :暗号化されていないパスワードを使用します。これがデフォルトです。 • (任意) 7 :非表示のパスワードを使用します。 0 も 7 も入力しなければ、デフォルト値の 0 がエンティティで使用されます。 • (任意) port udp-port-number :クエリーを送受信する UDP ポートを指定します。 指定できる範囲は 1 ~ 65000 です。デフォルト値は 43440 です。 • (任意) interface interface-id :EnergyWise メッセージが送信されるポートを指定します。 • (任意) ip ip-address :EnergyWise メッセージが送信される IP アドレスを指定します。 domain-name と password の場合 • 英数字と記号(#、(、%、!、& など)を入力できます。 • アスタリスク(*)、および文字や記号の間の空白は使用できません。 デフォルトでは、ドメインとパスワードは割り当てられていません。 |
ステップ 4 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
show energywise show energywise domain |
設定を確認します。 |
ステップ 6 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
エンティティ アトリビュートの設定
特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
show energywise |
(任意)EnergyWise がイネーブルになっていることを確認します。 |
ステップ 2 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
energywise importance importance |
(任意)エンティティの重要度を設定します。 指定できる範囲は 1 ~ 100 です。 デフォルト値は 1 です。 |
ステップ 4 |
energywise keywords word,word, ... |
(任意)エンティティに少なくとも 1 つのキーワードを割り当てます。 複数のキーワードを割り当てる場合は、キーワードをカンマで区切ります。キーワードの間にスペースは使用しないでください。 • 英数字と記号(#、(、%、!、& など)を入力できます。 • アスタリスク(*)、および文字や記号の間の空白は使用できません。 デフォルトでは、キーワードは定義されていません。 |
ステップ 5 |
energywise management udp-port-number |
(任意)クエリーを送受信する UDP ポートを指定します。 指定できる範囲は 1 ~ 65000 です。 デフォルト値は 43440 です。 |
ステップ 6 |
energywise name name |
(任意)EnergyWise 固有のエンティティ名を指定します。 • 英数字と記号(#、(、%、!、& など)を入力できます。 • アスタリスク(*)、および文字や記号の間の空白は使用できません。 デフォルトはホスト名です。 |
ステップ 7 |
energywise neighbor [ hostname | ip-address ] udp-port-number |
(任意)スタティック ネイバーを割り当てます。 • (任意)ホスト名( hostname )または IP アドレス( ip-address )。 • クエリーを送受信する UDP ポート( udp-port-number )。指定できる範囲は 1 ~ 65000 です。 デフォルトでは、スタティック ネイバーは割り当てられていません。 |
ステップ 8 |
energywise role role |
(任意)EnergyWise ドメイン内のエンティティの役割を指定します。たとえば、lobby.b20。 • 英数字と記号(#、(、%、!、& など)を入力できます。 • アスタリスク(*)、および文字や記号の間の空白は使用できません。 デフォルトは型番です。 |
ステップ 9 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 10 |
show energywise show energywise domain |
設定を確認します。 |
ステップ 11 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
PoE ポートの電力供給
特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
interface interface-id |
設定するポートまたはポートの範囲を指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
energywise level 0 または energywise level 10 |
(任意)ポートの電源を手動でオフにします。 または ポートの電源を手動でオンにします。 |
ステップ 4 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
show energywise domain show energywise children |
設定を確認します。 |
ステップ 6 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 (注) ステップ 3 で設定した電力レベルは、スイッチが再起動するときのデフォルトの電力レベルになります。 |
PoE ポート アトリビュートの設定
特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
interface interface-id |
設定するポートまたはポートの範囲を指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
energywise importance importance |
(任意)ポートの重要度を設定します。 指定できる範囲は 1 ~ 100 です。 デフォルト値は 1 です。 |
ステップ 4 |
energywise keywords word,word, ... |
(任意)ポートに少なくとも 1 つのキーワードを割り当てます。 複数のキーワードを割り当てる場合は、キーワードをカンマで区切ります。キーワードの間にスペースは使用しないでください。 • 英数字と記号(#、(、%、!、& など)を入力できます。 • アスタリスク(*)、および文字や記号の間の空白は使用できません。 デフォルトでは、キーワードは定義されていません。 |
ステップ 5 |
energywise name name |
(任意)EnergyWise 固有のポート名を指定します。 • 英数字と記号(#、(、%、!、& など)を入力できます。 • アスタリスク(*)、および文字や記号の間の空白は使用できません。 デフォルトはポート名の短縮形です。たとえば、ギガビット イーサネット 0/2 では、Gi0.2 になります。 |
ステップ 6 |
energywise role role |
(任意)ドメイン内のポートの役割を指定します。たとえば、lobbyport です。 • 英数字と記号(#、(、%、!、& など)を入力できます。 • アスタリスク(*)、および文字や記号の間の空白は使用できません。 デフォルトの役割は interface です。 |
ステップ 7 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 8 |
show energywise domain show energywise children |
設定を確認します。 |
ステップ 9 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
自動での電力管理(繰り返し)
特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
show energywise |
(任意)EnergyWise がイネーブルになっていることを確認します。 |
ステップ 2 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
energywise domain domain-name secret [ 0 | 7 ] password [ protocol udp port udp-port-number [ interface interface-id | ip ip-address ]] |
エンティティに対して EnergyWise をイネーブルにし、指定した domain-name のドメインにそのエンティティを割り当て、そのドメイン内のエンティティ間のセキュア通信用に password を設定します。 • (任意) 0 :暗号化されていないパスワードを使用します。これがデフォルトです。 • (任意) 7 :非表示のパスワードを使用します。 0 も 7 も入力しなければ、デフォルト値の 0 がエンティティで使用されます。 • (任意) port udp-port-number :クエリーを送受信する UDP ポートを指定します。 指定できる範囲は 1 ~ 65000 です。 デフォルト値は 43440 です。 • (任意) interface interface-id :EnergyWise メッセージを送信するポートを指定します。 • (任意) ip ip-address :EnergyWise メッセージを送信するポートの IP アドレスを指定します。 domain-name と password の場合 • 英数字と記号(#、(、%、!、& など)を入力できます。 • アスタリスク(*)、および文字や記号の間の空白は使用できません。 デフォルトでは、ドメインとパスワードは割り当てられていません。 |
ステップ 4 |
interface interface-id |
設定するポートまたはポートの範囲を指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 5 |
energywise level 10 recurrence importance importance at minute hour day_of_month month day_of_week |
(任意)電源投入の繰り返しのスケジュールを設定します。 • importance importance :ドメイン内のポートの重要度を設定します。指定できる範囲は 1 ~ 100 です。デフォルト値は 1 です。 • minute :指定できる範囲は 0 ~ 59 です。ワイルドカードには * を使用します。 • hour :指定できる範囲は 0 ~ 23 です。ワイルドカードには * を使用します。 • day_of_month :指定できる範囲は 1 ~ 31 です。ワイルドカードには * を使用します。 • month :指定できる範囲は 1(1 月)~ 12(12 月)です。ワイルドカードには * を使用します。 • day_of_week :指定できる範囲は 0(日曜日)~ 6(土曜日)です。ワイルドカードには * を使用します。 (注) 指定する時刻は、PoE エンティティのタイム ゾーンに基づいた現地時間です。 |
ステップ 6 |
energywise level 0 recurrence importance importance at minute hour day_of_month month day_of_week |
(任意)電源切断の繰り返しのスケジュールを設定します。 • importance importance :ドメイン内のポートの重要度を設定します。指定できる範囲は 1 ~ 100 です。デフォルト値は 1 です。 • minute :指定できる範囲は 0 ~ 59 です。ワイルドカードには * を使用します。 • hour :指定できる範囲は 0 ~ 23 です。ワイルドカードには * を使用します。 • day_of_month :指定できる範囲は 1 ~ 31 です。ワイルドカードには * を使用します。 • month :指定できる範囲は 1(1 月)~ 12(12 月)です。ワイルドカードには * を使用します。 • day_of_week :指定できる範囲は 0(日曜日)~ 6(土曜日)です。ワイルドカードには * を使用します。 (注) 指定する時刻は、PoE エンティティのタイム ゾーンに基づいた現地時間です。 |
ステップ 7 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 8 |
show energywise recurrence |
設定を確認します。 |
ステップ 9 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
ドメインの設定
Switch# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Switch(config)# energywise domain cisco secret cisco protocol udp port 43440 ip 2.2.4.30
Switch(config)# energywise importance 50
Switch(config)# energywise keywords lab1,devlab
Switch(config)# energywise name LabSwitch
Switch(config)# energywise neighbor TG3560G-21 43440
Switch(config)# energywise role role.labaccess
Switch# show energywise domain
Switch# show energywise neighbors
Capability Codes: R - Router, T - Trans Bridge, B - Source Route Bridge
S - Switch, H - Host, I - IGMP, r - Repeater, P - Phone
Id Neighbor Name Ip:Port Prot Capability
-- ------------- ------- ---- ----------
1 TG3560G-21 2.2.2.21:43440 udp S I
2 TG3560G-31 2.2.4.31:43440 static S I
3 TG3560G-22 2.2.2.22:43440 cdp S I
手動での電力管理
研究室(lab)の IP 電話の電源をオンにします。
Switch# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Switch(config)# energywise domain cisco secret cisco protocol udp port 43440 ip 2.2.4.44
Switch(config)# interface gigabitethernet0/3
Switch(config-if)# energywise importance 65
Switch(config-if)# energywise name labphone.5
Switch(config-if)# energywise role role.labphone
自動での電力管理
研究室(lab)の IP 電話の電源が、現地時間の午前 8:00(0800)に自動的にオンになり、現地時間の午後 8:00(2000)に自動的にオフになります。
Switch# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Switch(config)# energywise domain cisco secret cisco protocol udp port 43440 ip 2.2.4.30
Switch(config)# interface gigabitethernet0/3
Switch(config-if)# energywise level 10 recurrence importance 90 at 0 8 * * *
Switch(config-if)# energywise level 0 recurrence importance 90 at 0 20 * * *
Switch(config-if)# energywise importance 50
Switch(config-if)# energywise name labInterface.3
Switch(config-if)# energywise role role.labphone
Switch# show energywise recurrences
Id Addr Class Action Lvl Cron
-- ---- ----- ------ --- ----
1 Gi0/3 QUERY SET 10 minutes: 0 hour: 8 day: * month: * weekday: *
2 Gi0/3 QUERY SET 0 minutes: 0 hour: 20 day: * month: * weekday: *
Switch# show running-config
interface GigabitEthernet0/3
energywise level 10 recurrence at 0 8 * * *
energywise level 0 recurrence at 0 20 * * *
energywise role role.lobbyaccess
energywise name lobbyInterface.3
複数エンティティの管理
• 「複数 PoE スイッチ シナリオ」
• 「EnergyWise クエリー」
• 「ドメイン内の電力を管理するクエリーの使用方法」
• 「例」
複数 PoE スイッチ シナリオ
図 4-3 複数 PoE スイッチの例
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電力使用状況を管理するエンティティ |
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エンティティ |
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ドメイン |
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EnergyWise クエリー
• 電力使用状況の情報を収集します。
• エンティティからの電力情報をまとめます。
• パラメータを設定します。
結果をフィルタリングするために、次のアトリビュートを使用します。
• 重要度
• エンティティ名
• ポートまたはポートのグループに対する 1 つ以上のキーワード
EnergyWise の重要度の値を使用して、クエリーのエンティティを選択します。たとえば、事務所の電話機は、スリープ モードになってはならない緊急電話機よりも重要度の値は小さいです。
クエリーの結果には、そのクエリーで指定された値以下の重要度の値を持つエンティティ(PoE ポートなど)が示されます。
エンティティは、すべてのドメイン エンティティにクエリーを送信して結果を受信します。
ドメイン内の電力を管理するクエリーの使用方法
特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
energywise query importance importance { keywords word,word, ... | name name } collect { delta | usage } または energywise query importance importance { keywords word,word, ... | name name } sum { delta | usage } |
(任意)ドメインのエンティティと PoE ポートの電力情報を表示するクエリーを実行します。 • importance importance :重要度の値に基づいて結果をフィルタリングします。指定した値以下の値を持つエンティティだけが表示されます。 importance の値の範囲は 1 ~ 100 です。 • (任意) keywords word,word, ... :指定した 1 つ以上のキーワードに基づいて結果をフィルタリングします。 • (任意) name name :名前に基づいて結果をフィルタリングします。ワイルドカードには、* か、 name *(名前の最後にアスタリスク)を使用します。 • collect { delta | usage } :エンティティと PoE ポートのデルタ値または使用状況値を表示します。 – delta :電力使用状況の現在値と使用可能値の差だけを表示します。 – usage :現在の電力使用状況だけを表示します。 • sum { delta | usage } :エンティティと PoE ポートのデルタ値または使用状況値の合計を表示します。 – delta :電力使用状況の現在値と使用可能値の差の合計だけを表示します。 – usage :現在の電力使用状況の合計を表示します。 の合計は正確ではありません。Queried の合計は正確であり、クエリーに応答するエンティティの合計数になります。 他のクエリーを実行するには、このステップを繰り返します。 |
ステップ 2 |
energywise query importance importance { keywords word,word, ... | name name } set level level |
(任意)ドメインのエンティティまたは PoE ポートの電源をオン/オフにするクエリーを実行します。
注意 このクエリーは、コマンドを入力するエンティティ
およびクエリーの基準に一致する他のドメイン エンティティに影響を与えるため、注意して使用してください。
• importance importance :重要度の値に基づいて結果をフィルタリングします。指定した値以下の値を持つエンティティだけが表示されます。 importance の値の範囲は 1 ~ 100 です。 • (任意) keywords word,word, ... :指定した 1 つ以上のキーワードに基づいて結果をフィルタリングします。 • (任意) name name :名前に基づいて結果をフィルタリングします。ワイルドカードには、* か、 name *(名前の最後にアスタリスク)を使用します。 • set level level :エンティティまたは PoE ポートの電力レベルを設定します。指定できる範囲は 0 ~ 10 です。 他のクエリーを実行するには、このステップを繰り返します。 |
名前アトリビュートを指定したクエリー
shipping で始まる名前を持ち、重要度の値が 80 以下のドメイン エンティティの電力使用状況を表示するには、次のクエリーを Switch 1 上で実行します。
Switch# energywise query importance 80 name shipping.* collect usage
EnergyWise query, timeout is 3 seconds:
192.168.20.1 shipping.1 6.3 (W)
192.168.20.2 shipping.2 8.5 (W)
Queried: 2 Responded: 2 Time: 0.4 seconds
最初の行( shipping.1 )は Switch 1 の結果です。2 番めの行( shipping.2 )は Switch 2(Switch 1 のネイバー)の結果です。
キーワードを指定したクエリー
異なる名前と異なる役割を持ち、重要度の値が 80 以下の IP 電話のなかで、 Admin キーワードを持つものすべての電力使用状況を表示するには、次のクエリーを Switch 1 上で実行します。
Switch# energywise query importance 80 keyword Admin collect usage
EnergyWise query, timeout is 3 seconds:
192.168.40.2 shipping.1 6.3 (W)
192.168.50.2 orders.1 10.3 (W)
Queried: 2 Responded: 2 Time: 0.5 seconds
Switch 1 では、2 台の電話機が Switch 2(Switch 1 のネイバー)に接続されています。
電力レベルを設定するクエリー
次のクエリーを Switch 1 上で実行します。
• shipping.2 エンティティの電力レベルを 0 に設定します。
Switch# energywise query importance 80 name shipping.2 set level 0
• shipping.1 エンティティと shipping.2 エンティティの電力レベルを手動で 0 に設定します。
Switch# energywise query importance 90 name shipping.* set level 0
• キーワード Admin を持つエンティティの電力レベルを 10 に設定します。
Switch# energywise query importance 60 keyword Admin set level 10
EnergyWise query, timeout is 3 seconds:
Success rate is (2/2) setting entities
Queried: 2 Responded: 2 Time: 0.15 seconds
電力レベルを確認します。
Switch# energywise query importance 85 keyword Admin collect usage
EnergyWise query, timeout is 3 seconds:
192.168.40.2 shipping.1 0.0 (W)
192.168.50.2 orders.1 0.0 (W)
Queried: 2 Responded: 2 Time: 0.9 seconds
電力レベルを確認するために、Switch 1 上と Switch 2 上で show energywise usage 特権 EXEC コマンドを使用することもできます。
追加情報
• 「同じ LAN 内での電力管理」
• 「IP ルーティングによる電力管理」
同じ LAN 内での電力管理
複数のスイッチが、同じ LAN 内かつ同じ EnergyWise ドメイン内で接続されています。
図 4-4 複数の LAN を含む EnergyWise
ドメイン コンフィギュレーションには、次のものが含まれます。
• UDP のデフォルト ポート(43440)
• Catalyst PoE スイッチが接続された Switch 2 上のギガビット イーサネット ポート 0/23
Switch 1 上で、ドメインを設定します。
Switch(config): energywise domain cisco secret 0 cisco protocol udp port 43440 interface gigabitethernet1/0/23
Switch 1 上で、EnergyWise プロトコルがネイバーを検出したことを確認します。
Switch# show energywise neighbors
Capability Codes: R - Router, T - Trans Bridge, B - Source Route Bridge
S - Switch, H - Host, I - IGMP, r - Repeater, P - Phone
Id Neighbor Name Ip:Port Prot Capability
-- ------------- ------- ---- ----------
4 Switch-2 192.168.20.2:43440 udp S I
IP ルーティングによる電力管理
Switch 1 と Switch 2 が、 分離したドメイン 内にあります。自動では、ネイバーが検出されない可能性があります。
図 4-5 IP ルーティングを含む EnergyWise
Switch 1 上で、ドメインの分離を防ぐために、Switch 2 をスタティック ネイバーとして手動で割り当てます。あるいは、その逆の関係を割り当てます。
Switch(config)# energywise neighbor 192.168.2.2 43440
Switch 1 と Switch 3 は同じ LAN 内にあるため、Switch 3 は、Switch 1 からネイバーとして検出されます。
Switch 1 上で、近接ディスカバリを確認します。
Switch# show energywise neighbors
Capability Codes: R-Router, T-Trans Bridge, B-Source Route Bridge
S-Switch, H-Host, I-IGMP, r-Repeater, P-Phone
Id Neighbor Name Ip:Port Prot Capability
-- ------------- ------- ---- ----------
6 Switch-2 192.168.2.2:43440 static S I
9 Switch-3 192.168.1.3:43440 cdp S I
Switch 1 では、ネイバーを検出するために、スタティックとダイナミックの両方のプロトコルが使用されます。
スイッチが同じドメイン内にあることを確認します。
Switch# energywise query name * collect usage
EnergyWise query, timeout is 3 seconds:
192.168.1.2 Switch-1 96.0 (W)
192.168.40.2 shipping.1 6.3 (W)
192.168.40.2 guest.1 10.3 (W)
192.168.50.2 shipping.2 8.5 (W)
192.168.50.2 lobby.1 10.3 (W)
Queried: 72 Responded: 72 Time: 0.65 second
ルーティングされるネットワークでは、VLAN に割り当てられたスイッチ ポートをルータ インターフェイスに接続できます。VLAN SVI の IP アドレスは 192.168.1.2 です。ルータ インターフェイスの IP アドレスは 192.168.1.1 です。
ドメインを設定します。
Switch(config)# energywise domain cisco secret 0 cisco protocol udp port 43440 ip 192.168.1.2
(注) ドメインの分離を防ぐために、Router A 上でヘルパー アドレスを設定し、ルータが UDP を使用してブロードキャスト パケットを転送するように、次のコマンドで指定することもできます。
ip helper-address address インターフェイス コンフィギュレーション コマンド
ip forward-protocol udp [port] グローバル コンフィギュレーション コマンド