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Catalyst 2960 スイッチ(単にス イッチ とも呼ぶ)は、ワークステーション、Cisco Wireless Access Point、Cisco IP Phone、およびその他のネットワーク装置(サーバ、ルータ、他のスイッチなど)に接続できるイーサネット スイッチです。この章では、Catalyst 2960 スイッチの機能の概要について説明します。内容は次のとおりです。
• 「機能」
• 「前面パネル」
• 「背面パネル」
24 ポートおよび 48 ポートの Catalyst 2960 スイッチは、バックボーン スイッチとして配置し、他のネットワーク装置からの 10BASE-T、100BASE-TX、および 1000BASE-T イーサネット トラフィックを集約できます。8 ポートの Catalyst 2960 小型スイッチも同様にイーサネット接続が可能ですが、オフィスのワークスペースや教室などの従来のワイヤリング クローゼット環境の外に配置できます。スイッチの配置例については、スイッチのソフトウェア コンフィギュレーション ガイドを参照してください。
表 1-1 に、各スイッチ モデルの機能を示します。
Catalyst 2960-8TC-S、2960-8TC-L、2960G-8TC-L、および 2960PD-8TT-L スイッチは、他の Catalyst 2960 スイッチより小型で、 マグネットを使用して設置できます。これらのスイッチにはセキュリティ ロック スロットが取り付けられており、ファンがありません。詳細については、「8 ポートの Catalyst 2960 スイッチ」を参照してください。これらのスイッチ モデルの設置手順については、「スイッチの設置(8 ポート スイッチ)」を参照してください。
次の PoE スイッチは、Cisco 先行標準 PoE および IEEE 802.3af に準拠しています。
これらのスイッチでは、次の SFP モジュールがサポートされています。
Catalyst 2960-24PC-L、2960-Plus 24PC-L、2960-24PC-S、2960-Plus 24PC-S、2960-24LC-S、2960-Plus 24LC-S、2960-Plus 24LC-L、2960-24TC-L、2960-Plus 24TC-L、2960-48TC-L、2960-Plus 48TC-L、2960-48PST-L、2960-Plus 48PST-L、2960-48PST-S、2960-Plus 48PST-S、2960G-24TC-L、および 2960G-48TC-L スイッチは、これらすべての SFP モジュールをサポートします。
Catalyst 2960-8TC-S、2960-24TC-S、2960-Plus 24TC-S、2960-48TC-S、および 2960-Plus 48TC-S スイッチは、1000BASE-LX/LH、1000BASE-SX、および 100BASE-FX SFP モジュールだけをサポートします。
Catalyst 2960-8TC-L、2960G-8TC-L、および 2960-8TC-S スイッチは、1000BASE-T モジュールまたは GLC-GE-100FX SFP モジュールをサポートしていません。
個別のスイッチでサポートされる SFP モジュールの詳細については、次の URL の Cisco.com にある『 Cisco Gigabit Ethernet Transceiver Modules Compatibility Matrix 』を参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/docs/interfaces_modules/transceiver_modules/compatibility/matrix/
OL_6981.html
Catalyst 2960 スイッチに搭載した 1000BASE-T SFP モジュールは、10、100、または 1000 Mb/s の全二重モード、あるいは 10 または 100 Mb/s の半二重モードで動作します。10/100 および 10/100/1000 ポートは速度の自動ネゴシエーションが可能で、全二重モードまたは半二重モードをサポートします。
一部の Catalyst 2960 スイッチは、オプションの Cisco RPS 2300 または RPS 675 冗長電源システム用に Redundant Power System(RPS; 冗長電源システム)コネクタを備えています。RPS は AC 入力で動作し、スイッチにバックアップの DC 電源を供給する装置です。RPS モデルについてのスイッチ サポートの詳細は、Cisco.com にある RPS システムの互換性マトリクスのマニュアルを参照してください。
• 「24 ポートおよび 48 ポートの Catalyst 2960 スイッチ」
• 「PoE ポート(Catalyst 2960 PoE スイッチのみ)」
• 「電源入力ポート(Catalyst 2960PD-8TT-L スイッチ)」
• 「LED」
• 「8 ポートの Catalyst 2960 スイッチのケーブル ガード」
ここでは、24 ポートおよび 48 ポートの Catalyst 2960 スイッチについて説明します。
• 「Catalyst 2960-24-S、2960-Plus 24TC-S、2960-24TC-S、2960-Plus 48TC-S、2960-48TC-S、および 2960-48TT-S スイッチ」
• 「Catalyst 2960-Plus 24PC-L、2960-24PC-L、2960-Plus 24PC-S、2960-24PC-S、2960-Plus 24LC-L、2960-Plus 24LC-S、2960-24LC-S、2960-Plus 24TC-L、2960-24TC-L、2960-Plus 48TC-L、2960-48TC-L、2960-24LT-L、2960-24TT-L、2960-48TT-L、2960-Plus 48PST-L、2960-48PST-L、2960-Plus 48PST-S、および 2960-48PST-S スイッチ」
Catalyst 2960-24-S スイッチの 10/100 ポートは、ペアの最初のメンバー(ポート 1)が 2 番目のメンバー(ポート 2)の上、ポート 3 がポート 4 の上、以下同様に番号が付けられています。図 1-1 を参照してください。
図 1-1 Catalyst 2960-24-S スイッチの前面パネル
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Catalyst 2960-Plus 24TC-S、2960-24TC-S、2960-Plus 48TC-S、および 2960-48TC-S スイッチの 10/100 ポートも Catalyst 2960-24-S スイッチと同様に番号が付けられています。これらのスイッチはデュアルパーパス ポートも備えています。したがって、10/100/1000 ポートの 1 および 2 のポートで SFP モジュールまたは RJ-45 コネクタのいずれかを使用できます。ただし、両方は同時に使用できません。これらのポートのコネクタ タイプの設定にはソフトウェアを使用します。デュアルパーパス ポートの詳細については、「デュアルパーパス ポート」を参照してください (図 1-2 および図 1-3 を参照)。
図 1-2 Catalyst 2960-Plus 24TC-S および 2960-24TC-S スイッチの前面パネル
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図 1-3 Catalyst 2960-Plus 48TC-S および 2960-48TC-S スイッチの前面パネル
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Catalyst 2960-48TT-S スイッチの 10/100 ポートは、ペアの最初のメンバー(ポート 1)が 2 番目のメンバー(ポート 2)の上、ポート 3 がポート 4 の上、以下同様に番号が付けられています。このスイッチには 10/100/1000 アップリンク ポートが 2 つあり、1 および 2 の番号が付けられています。図 1-4 を参照してください。
図 1-4 Catalyst 2960-48TT-S スイッチの前面パネル
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スイッチの 10/100 ポートは、2 つ 1 組のペアでグループ分けされています。ペアの最初のメンバー(ポート 1)は、2 番目のメンバー(ポート 2)の上にあり、ポート 3 はポート 4 の上にあります。以下同様に並んでいます。
Catalyst 2960-24PC-L および 2960-24PC-S スイッチの固定 10/100 ポートは PoE ポートです。図 1-5 および図 1-6 を参照してください。
Catalyst 2960-24LC-S スイッチのポート 1 ~ 8 は PoE ポートです。図 1-7 を参照してください。
図 1-5 Catalyst 2960-Plus 24PC-L および 2960-24PC-L スイッチの前面パネル
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図 1-6 Catalyst 2960-Plus 24PC-S および 2960-24PC-S スイッチの前面パネル
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図 1-7 Catalyst 2960-Plus 24LC-L および 2960-24LC-S スイッチの前面パネル
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Catalyst 2960-24TC-L および 2960-48TC-L スイッチはデュアルパーパス ポートを備えているので、10/100/1000 ポートの 1 および 2 のポートで SFP モジュールまたは RJ-45 コネクタのいずれかを使用できますが、両方は使用できません。これらのポートのコネクタ タイプの設定にはソフトウェアを使用します。デュアルパーパス ポートの詳細については、「デュアルパーパス ポート」を参照してください (図 1-8 および図 1-9 を参照)。
図 1-8 Catalyst 2960-Plus 24TC-L および 2960-24TC-L スイッチの前面パネル
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図 1-9 Catalyst 2960-Plus 48TC-L および 2960-48TC-L スイッチの前面パネル
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Catalyst 2960-24LT-L、Catalyst 2960-24TT-L、および Catalyst 2960-48TT-L スイッチには、10/100/1000 アップリンク ポートが 2 つあり、1 および 2 の番号が付けられています。Catalyst 2960-24LT-L スイッチのポート 1 ~ 8 は PoE ポートです。図 1-10、図 1-11、および図 1-12 を参照してください。
図 1-10 Catalyst 2960-24LT-L スイッチの前面パネル
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図 1-11 Catalyst 2960-24TT-L スイッチの前面パネル
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図 1-12 Catalyst 2960-48TT-L スイッチの前面パネル
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Catalyst 2960-48PST-L および 2960-48PST-S スイッチには、2 つの SFP モジュール スロット(番号 1 および 2)と 2 つの 10/100/1000 アップリンク ポート(番号 3 および 4)があります。スイッチのポート 1 ~ 48 は PoE ポートです。図 1-13 および図 1-14 を参照してください。
図 1-13 Catalyst 2960-Plus 48PST-L および 2960-48PST-L スイッチの前面パネル
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図 1-14 Catalyst 2960-Plus 48PST-S および 2960-48PST-S スイッチの前面パネル
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Catalyst 2960G-24TC-L および Catalyst 2960G-48TC-L スイッチの 10/100/1000 ポートは、ペアごとにまとめられています。ペアの最初のメンバー(ポート 1)は、2 番目のメンバー(ポート 2)の上にあり、ポート 3 はポート 4 の上にあります。以下同様に並んでいます。SFP モジュール スロットの番号は、Catalyst 2960G-24TC-L スイッチでは 21 ~ 24、Catalyst 2960G-48TC-L スイッチでは 45 ~ 48 です。図 1-15 および図 1-16 を参照してください。
Catalyst 2960G-24TC-L および Catalyst 2960G-48TC-L スイッチはデュアルパーパス ポートを備えているので、21 ~ 24 または 45 ~ 48 のポートで SFP モジュールまたは RJ-45 コネクタのいずれかを使用できます。ただし、両方は使用できません。これらのポートのコネクタ タイプの設定にはソフトウェアを使用します。デュアルパーパス ポートの詳細については、「デュアルパーパス ポート」を参照してください。
図 1-15 Catalyst 2960G-24TC-L スイッチの前面パネル
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図 1-16 Catalyst 2960G-48TC-L スイッチの前面パネル
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ここでは、8 ポートの Catalyst 2960 スイッチについて説明します。
• 「Catalyst 2960PD-8TT-L スイッチ」
• 「Catalyst 2960-8TC-S、Catalyst 2960-8TC-L、および Catalyst 2960G-8TC-L スイッチ」
Catalyst 2960PD-8TT-L(図 1-17)スイッチの前面パネルにはコンソール ポートがあり、8 つの 10/100 ポートと、アップストリーム PoE スイッチから電力の供給を受けられる 10/100/1000 アップリンク ポートが 1 つあります。このスイッチは、背面パネルに接続するオプションの AC 電源アダプタから電力の供給を受けることもできます。
図 1-17 Catalyst 2960PD-8TT-L スイッチの前面パネル
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Catalyst 2960-8TC-S、Catalyst 2960-8TC-L、および Catalyst 2960G-8TC-L スイッチのコンソール ポート(図 1-18 ~図 1-20)は前面パネルにあります。また、これらのスイッチは、デュアルパーパス ポートも 1 つ備えており、このポートでは RJ-45 コネクタまたは SFP モジュールを使用できます。ただし、両方は同時に使用できません。これらのポートのコネクタ タイプの設定にはソフトウェアを使用します。
デュアルパーパス ポートの詳細については、「デュアルパーパス ポート」を参照してください。コンソール ポートの詳細については、「コンソール ポート」を参照してください。
図 1-18 Catalyst 2960-8TC-S スイッチの前面パネル
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図 1-19 Catalyst 2960-8TC-L スイッチの前面パネル
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図 1-20 Catalyst 2960G-8TC-L スイッチの前面パネル
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全二重モードまたは半二重モードのいずれかで 10 Mb/s または 100 Mb/s で動作するように 10/100 ポートを設定できます。これらのポートでは速度とデュプレックスを自動ネゴシエーションに設定することもできます。デフォルト設定は自動ネゴシエーションです。自動ネゴシエーションが設定されると、ポートは接続先装置の速度とデュプレックスの設定値を検知し、こちら側の機能を接続先に通知します。接続先装置も自動ネゴシエーション機能をサポートしていれば、スイッチ ポートは最良の接続(両側の装置がサポートしている最高回線速度、および接続先装置が全二重通信をサポートしている場合は全二重)になるようにネゴシエーションを実行し、その結果が自動的に設定されます。いずれにしても、接続先装置は 328 フィート(100 m)以内にある必要があります。
100BASE-TX トラフィックではカテゴリ 5 以上のケーブルが必要です。10BASE-T トラフィックではカテゴリ 3 またはカテゴリ 4 ケーブルを使用できます。
スイッチをワークステーション、サーバ、ルータ、および Cisco IP Phone に接続する場合は、必ずストレート ケーブルを使用してください。スイッチをスイッチまたはハブに接続する場合は、クロス ケーブルを使用する必要があります。ケーブルのピン割り当てについては、 付録 B「コネクタおよびケーブルの仕様」 を参照してください。
Command-Line Interface(CLI; コマンドライン インターフェイス)で mdix auto インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用すると、Automatic Medium-Dependent Interface crossover(Auto-MDIX)機能を有効にできます。Auto-MDIX 機能を有効にすると、スイッチは銅線イーサネット接続に必要なケーブル タイプを検知し、それに応じてインターフェイスを設定します。したがって、接続先の装置のタイプにかかわらず、スイッチの銅線 10/100/1000 または 1000BASE-T SFP モジュール ポートには、クロス ケーブルまたはストレート ケーブルのどちらでも使用することができます。この機能の設定については、スイッチのソフトウェア コンフィギュレーション ガイドまたはスイッチのコマンド リファレンスを参照してください 。
全二重モードまたは半二重モードのいずれかで 10 Mb/s、100 Mb/s、または 1000 Mb/s で動作するように 10/100/1000 ポートを設定できます。これらのポートでは速度とデュプレックスを自動ネゴシエーションに設定することもできます (デフォルト設定は自動ネゴシエーションです)。自動ネゴシエーションが設定されると、ポートは接続先装置の速度とデュプレックスの設定値を検知し、こちら側の機能を接続先に通知します。接続先装置も自動ネゴシエーション機能をサポートしていれば、スイッチ ポートは最良の接続(両側の装置がサポートしている最高回線速度、および接続先装置が全二重通信をサポートしている場合は全二重)になるようにネゴシエーションを実行し、その結果が自動的に設定されます。いずれにしても、接続先装置は 328 フィート(100 m)以内にある必要があります。
100BASE-TX および 1000BASE-T トラフィックではカテゴリ 5 以上のケーブルが必要です。10BASE-T トラフィックではカテゴリ 3 またはカテゴリ 4 ケーブルを使用できます。
スイッチをワークステーション、サーバ、ルータ、および Cisco IP Phone に接続する場合は、必ずストレート ケーブルを使用してください。スイッチをスイッチまたはハブに接続する場合は、クロス ケーブルを使用する必要があります。1000BASE-T 接続にストレート ケーブルまたはクロス ケーブルを使用する場合は、正しく動作させるため必ずカテゴリ 5 以上の 4 ツイストペア ケーブルを使用してください。ケーブルのピン割り当てについては、 付録 B「コネクタおよびケーブルの仕様」 を参照してください。
CLI で mdix auto インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用すると、Auto-MDIX 機能を有効にできます。Auto-MDIX 機能を有効にすると、スイッチは銅線イーサネット接続に必要なケーブル タイプを検知し、それに応じてインターフェイスを設定します。したがって、接続先の装置のタイプにかかわらず、スイッチの銅線 10/100/1000 または 1000BASE-T SFP モジュール ポートには、クロス ケーブルまたはストレート ケーブルのどちらでも使用することができます。この機能の設定については、スイッチのソフトウェア コンフィギュレーション ガイドまたはスイッチのコマンド リファレンスを参照してください 。
ここで説明する情報は、Catalyst 2960-24PC-L、2960-24LT-L、2960-24PC-S、2960-24LC-S、2960 48PST-L、および 2960-48PST-S スイッチだけに適用されます。
警告 絶縁されていない金属接点、導体、または端子を PoE 回路の相互接続に使用すると、電圧によって感電事故が発生することがあります。危険性を認識しているユーザまたは保守担当者だけに出入りが制限された場所を除いて、このような相互接続方式を使用しないでください。出入りが制限された場所とは、特殊なツール、ロックおよびキー、または他のセキュリティ手段を使用しないと入室できない場所を意味します。ステートメント 1072
• Catalyst 2960-Plus 24PC-L、2960-24PC-L、2960-Plus 48PST-L、2960-48PST-L、2960-Plus 48PST-S、2960-48PST-S、2960-Plus 24PC-S、および 2960-24PC-S の 10/100 ポートと、Catalyst 2960-24LT-L、2960-Plus 24LC-L、2960-Plus 24LC-S、および 2960-24LC-S スイッチの 1 ~ 8 の 10/100 ポートは、IEEE 802.3af 準拠の装置の PoE をサポートします。また、Cisco IP Phone および Cisco Aironet アクセス ポイントのシスコ先行標準 PoE もサポートします。
• Catalyst 2960 スイッチの各 PoE ポートは、最大 15.4 W の PoE を供給します。
Catalyst 2960-Plus 24PC-L、2960-24PC-L、2960-Plus 48PST-L、2960-48PST-L、2960-Plus 48PST-S、2960-48PST-S、2960-Plus 24PC-S、および 2960-24PC-S スイッチは、約 370 W の PoE を最大出力として供給します。
Catalyst 2960-24LT-L、2960-Plus 24LC-L、2960-Plus 24LC-S、および 2960-24LC-S スイッチは、約 124 W の PoE を最大出力として供給します。
• IP Phone やアクセス ポイントが接続されたときに、Catalyst 2960 PoE ポートで自動的に電力を供給するかどうかは、ポート単位で制御できます。デバイス マネージャ、Network Assistant および CLI で、各 10/100 PoE ポートを次のように設定できます。
– Auto に設定すると、IEEE 802.3af 準拠の受電装置、シスコ先行標準の IP Phone およびアクセス ポイントなどの有効な受電装置を接続したときにだけ、ポートから電力が供給されます。デフォルトの設定は Auto です。
– Never に設定すると、Cisco IP Phone やアクセス ポイントを接続しても、ポートから電力が供給されません。
• Cisco IP Phone や Cisco Aironet アクセス ポイントを、Catalyst 2960 PoE スイッチの 10/100 ポートと AC 電源に接続して電源の冗長性を確保することもできます。受電装置に AC 電源を接続すると、AC 電源がプライマリ電源に切り替わる場合があります。この場合、PoE ポートは受電装置のバックアップ電源になります。
プライマリ電源に障害が発生した場合、バックアップの電源が受電装置のプライマリ電源になります。電源が切り替わる際に、IP Phone は再起動するか、またはスイッチとのリンクを再度確立します。
PoE ポートの設定とモニタについては、スイッチのソフトウェア コンフィギュレーション ガイドを参照してください。Cisco IP Phone および Cisco Aironet アクセス ポイントについては、IP Phone またはアクセス ポイントに付属のマニュアルを参照してください。
旧式の Cisco IP Phone およびアクセス ポイントなどの、IEEE 802.3af を完全にはサポートしていない旧式の受電装置は、クロス ケーブルでスイッチに接続されている場合、PoE をサポートしていないことがあります。
Catalyst 2960 スイッチ(次に示すスイッチ以外)は、ギガビット アップリンク接続にはギガビット イーサネット SFP モジュールを、100 メガビット接続には 100 メガビット SFP モジュールを使用して、光ファイバ接続を確立します。次の Catalyst 2960 スイッチには、SFP モジュール スロットはありません。
トランシーバ モジュールは、現場交換可能であり、SFP モジュールを挿入した場合にアップリンク インターフェイスを提供します。他のスイッチとのギガビット アップリンク接続にも SFP モジュールを使用できます。光ファイバ SFP モジュールの接続には、LC コネクタの光ファイバ ケーブルを使用します。銅線 SFP モジュールの接続には、RJ-45 コネクタでカテゴリ 5 以上のケーブルを使用します。
これらの SFP モジュールの詳細については、使用する SFP モジュールのマニュアルまたはスイッチ ソフトウェアのリリース ノートを参照してください。ケーブル接続要件の詳細については、 付録 B「コネクタおよびケーブルの仕様」 を参照してください。
デュアルパーパス ポートは、10/100/1000 ポートまたは SFP モジュール ポートとして設定できます。各ポートは、RJ-45 コネクタと SFP モジュール ポートのデュアル フロントエンドを持つ単一のインターフェイスと見なされます。デュアル フロントエンドは冗長インターフェイスではありません。スイッチのコネクタ ペアは、一度に一方のコネクタだけが有効になります。
スイッチでは、デフォルトで最初にリンクがアップされたインターフェイス タイプが動的に選択されます。ただし、 media-type interface configuration コマンドを使用して RJ-45 コネクタか SFP モジュール ポートを手動で選択することができます。デュアルパーパス アップリンクの速度とデュプレックスの設定については、ソフトウェア コンフィギュレーション ガイドを参照してください。
各アップリンクには 2 つの LED があります。1 つは RJ-45 ポートのステータスを示し、もう 1 つは SFP モジュール ポートのステータスを示します。有効なコネクタのポート LED は点灯しています。
Catalyst 2960PD-8TT-L は、以下から電力の供給を受けることができます。
1. 電源供給が可能なアップストリーム イーサネット スイッチ(IEEE 802.3af に準拠)から 10/100/1000 ポート経由 (図 1-21 を参照)。
2. スイッチ背面に接続された外部 AC 電源アダプタ。この外部電源アダプタ(PWR-A=)はスイッチには組み込まれていませんが、シスコ代理店に発注できます (図 1-22 を参照)。
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LED を使用することで、スイッチの動作やパフォーマンスをモニタできます。図 1-23に、スイッチの LED と、ポートのモードの選択に使用する MODE ボタンを示します。
すべての LED が、GUI 管理アプリケーション(スイッチが複数の場合は Network Assistant、スイッチが 1 台の場合はデバイス マネージャ)で表示できます。CLI を使用して個々のスイッチおよびスイッチ クラスタを設定およびモニタする方法については、スイッチのソフトウェア コンフィギュレーション ガイドを参照してください。
PoE LED があるのは、Catalyst 2960 PoE スイッチだけです。
8 ポートの Catalyst 2960 スイッチ 4 種と、Catalyst 2960-24-S、Catalyst 2960-Plus 24TC-S、2960-24TC-S、2960-48TT-S、2960-Plus 48TC-S、2960-48TC-S の各モデルには、RPS コネクタも RPS LED もありません。
図 1-23 Catalyst 2960 スイッチの LED
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PoE LED1 |
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システム LED は、そのシステムに電力が供給され、正常に機能しているかどうかを示します。 表 1-2 に、LED のカラーとその意味を示します。
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RPS LED は、RPS のステータスを示します。 表 1-3 に、LED のカラーとその意味を示します。
(注) 8 ポートの Catalyst 2960 スイッチと、Catalyst 2960-24-S、2960-Plus 24TC-S、2960-24TC-S、2960-Plus 48TC-S、2960-48TC-S、および 2960-48TT-S スイッチには、RPS LED がありません。
Cisco RPS 2300 または Cisco RPS 675 に関する詳細については、それぞれの電源システムの関連するハードウェア インストレーション ガイドを参照してください。
これらのポート LED は、グループとして、または個別に、スイッチや個々のポートについての情報を示します( 表 1-4 )。
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SPEED(速度)2 |
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PoE3 |
2.Catalyst 2960 スイッチに取り付けられている場合、1000BASE-T SFP モジュールは、10 Mb/s、100 Mb/s、または 1000 Mb/s の全二重モード、あるいは 10 Mb/s または 100 Mb/s の半二重モードでの動作が可能です。 |
PoE モードが選択されていなくて、PoE の問題が検出された場合は PoE LED によってその問題が示されます( 表 1-5 )。PoE LED は、PoE をサポートする Catalyst 2960 スイッチだけに適用されます。
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PoE モードが選択されていません。10/100 PoE ポートの少なくとも 1 つに電力が供給されていないか、または PoE 障害が発生しています。 |
モードを選択または変更するには、対象となるモードが強調表示されるまで MODE ボタンを押します。ポート モードを変更すると、ポート LED のカラーの意味も変わります。 表 1-6 に、各種ポート モードでのポート LED のカラーの意味を示します。
デュアルパーパス ポートの LED は、RJ-45 コネクタがポートに接続されているかどうか、あるいは SFP モジュールがスロットに取り付けられているかどうかを示します。図 1-24 の例を参照してください。各ポートは、RJ-45 コネクタを使用する 10/100/1000 ポートとして、あるいは SFP モジュールとして設定できますが、両方は同時に設定できません。LED はポートの使用状態(イーサネットまたは SFP モジュール)を示します。
LED のカラーと意味については、 表 1-4 および 表 1-6 の説明と同じです。
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Catalyst 2960-8TC-L、2960G-8TC-L、2960-8TC-S、および 2960PD-8TT-L スイッチの前面でケーブルを固定し、ケーブルが誤って外れるのを防止するための、オプションのケーブル ガードを発注できます。
ケーブル ガードを発注する場合は、次の部品番号でシスコ代理店にお問い合わせください。
• CBLGRD-C2960-8TC:Catalyst 2960-8TC-L、2960-8TC-S、および 2960PD-8TT-L スイッチ
• 「内蔵電源装置」
Catalyst 2960 スイッチのモデルによっては、スイッチに RJ-45 コンソール ポート、ファン排気口、RPS コネクタ、および AC 電源コネクタが装備されている場合があります(Catalyst 2960 背面パネルの例については、図 1-25 を参照してください)。
図 1-25 Catalyst 2960 スイッチの背面パネル
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RJ-45 コンソール ポート4 |
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RPS コネクタ 5 |
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ファン排気口6 |
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AC 電源コネクタ7 |
Catalyst 2960PD-8TT-L 以外のすべてのスイッチは、内蔵電源装置から電力が供給されます。内蔵 AC 電源装置は、入力電圧 100 ~ 240 VAC に対応するオートレンジング ユニットです。AC 電源コネクタと AC 電源コンセントの接続には、付属の AC 電源コードを使用します。
(注) Catalyst 2960PD-8TT-L スイッチには、内蔵電源装置がありません。詳細については、「電源入力ポート(Catalyst 2960PD-8TT-L スイッチ)」を参照してください。
スイッチのモデルによっては、スイッチの電源装置が故障した場合に、スイッチを次の Cisco RPS のいずれかに接続してバックアップ電力を供給することもできます。
スイッチと Cisco RPS は同じ AC 電源に接続してください。RPS をスイッチに接続するには、RPS に付属の RPS コネクタ ケーブルを使用します。
警告 RPS レセプタクルには次の Cisco RPS モデルだけを接続してください:PWR-RPS2300/PWR675-AC-RPS-N1 ステートメント 370
(注) Catalyst 2960 スイッチのうち、8 ポートの Catalyst スイッチと 2960-24-S、2960-Plus 24TC-S、2960-24TC-S、2960-Plus 48TC-S、2960-48TC-S、2960-48TT-S、2960-Plus 48PST-S、2960-48PST-S、2960-Plus 24PC-S、2960-24PC-S、2960-Plus 24LC-S、および 2960-24LC-S スイッチには、RPS コネクタがありません。
(注) Catalyst 2960 スイッチのうち、Catalyst 2960-24PC-L、2960-24LT-L、および 2960-48PST-L スイッチは、Cisco RPS 2300 だけをサポートします。
各 Catalyst 2960 スイッチでサポートされる RPS が記載された互換性マトリクスを含め、Cisco RPS 製品の詳細については、Cisco.com にある RPS のマニュアルを参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/ps7148/prod_installation_guides_list.html
Cisco RPS 2300 は、同時に 6 台のネットワーク スイッチをサポートし、障害が発生した 1 台または 2 台のスイッチに電力を供給できる冗長電源システムです。RPS は、接続先のスイッチの内部電源装置の障害を自動的に検知し、障害が発生したスイッチに電力を供給することでネットワーク トラフィックの損失を防ぎます。
Cisco RPS 2300 には、-52 V と 12 V の 2 つの出力レベルがあります。最大合計出力電力は、収容されている電源モジュールによって異なります。
サポートされているすべての接続先スイッチは、RPS 2300 と同時に通信を行うことができます。スイッチのソフトウェアから次の RPS 2300 機能を設定できます。
• 接続先スイッチごとに RPS のアクティブまたはスタンバイ モードを有効にする。
• RPS サポート用にスイッチのプライオリティを設定する。
• RPS がスイッチに電力を供給した時点でレポートを受け取る。
Cisco 675 RPS は、同時に 6 台のネットワーク装置をサポートし、障害が発生した 1 台のスイッチに電力を供給できる冗長電源システムです。RPS は、接続先のスイッチの内部電源装置の障害を自動的に検知し、障害が発生したスイッチに電力を供給することでネットワーク トラフィックの損失を防ぎます。
Cisco RPS 675 には、-48 V と 12 V の 2 つの出力レベルがあります。最大合計出力電力は 675 W です。
スイッチを PC に接続するには、スイッチのコンソール ポートに、付属の RJ-45/DB-9 メス ケーブルを取り付けます。スイッチのコンソール ポートを端末に接続する場合は、RJ-45/DB-25 メス DTE アダプタが必要です。このアダプタが入ったキット(部品番号 ACS-DSBUASYN=)をご注文ください。コンソール ポートおよびアダプタのピン割り当てについては、「コネクタおよびケーブルの仕様」を参照してください。
(注) 8 ポートの Catalyst 2960 のコンソール ポートは、背面パネルではなく前面パネルにあります。
8 ポートの Catalyst 2960 スイッチの左右の側面パネルには、セキュリティ スロットが設けられています。オプションのケーブル ロック(ラップトップ コンピュータを固定するのに使用されるようなタイプ)をスイッチの左右いずれかの側面あるいは両側面に取り付けて固定することができます。
図 1-26 に、左側面パネルのスロットを示します。
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Catalyst 2960 スイッチには、次の管理オプションを使用できます。
Network Assistant は、シスコの LAN スイッチ、コア スイッチ、ルータ、アクセス ポイント、IP Phone、および PIX ファイアウォールを集中管理する、PC ベースのネットワーク管理 GUI です。
Network Assistant は、次の URL から無料でダウンロードできます。
Network Assistant の起動については、Cisco.com にある『 Getting Started with Cisco Network Assistant 』を参照してください。
スイッチのメモリ内にあるデバイス マネージャを使用すると、個々のスタンドアロン スイッチを管理できます。Web インターフェイスであるデバイス マネージャにより、迅速に設定およびモニタできます。デバイス マネージャには、Web ブラウザを介して、ネットワーク上のどこからでもアクセスできます。詳細については、デバイス マネージャのオンライン ヘルプを参照してください。
スイッチの CLI は Cisco IOS ソフトウェアに基づき、デスクトップスイッチング機能をサポートするように強化されています。CLI からスイッチおよびスイッチ クラスタ メンバーをすべて設定およびモニタできます。CLI には、スイッチのコンソール ポートに直接管理ステーションを接続するか、リモート管理ステーションから Telnet を使用してアクセスできます。詳細については、Cisco.com にある『 Catalyst 2960 Switch Command Reference 』を参照してください。
CLI を使用するセットアップ手順については、 付録 C「CLI ベースのセットアップ プログラムによるスイッチの設定」 を参照してください。
CiscoView 装置管理アプリケーションでは、コンフィギュレーション パラメータの設定やスイッチのステータスおよびパフォーマンスの情報表示に使用するスイッチ イメージを表示できます。CiscoView アプリケーションは、独立したアプリケーションとして、または Simple Network Management Protocol(SNMP; 簡易ネットワーク管理プロトコル)プラットフォームの一部として、スイッチとは別にご購入ください。詳細については、CiscoView のマニュアルを参照してください。
CiscoWorks LAN Management Solution(LMS)や HP OpenView などの SNMP 管理アプリケーションを使用してスイッチを設定および管理できます。また、HP OpenView や SunNet Manager などのプラットフォームが稼働している SNMP 対応のワークステーションからスイッチを管理することもできます。
Cisco Configuration Engine は、スイッチのソフトウェアに組み込まれた CNS エージェントと連携するネットワーク管理デバイスです。Cisco Configuration Engine を使用して、スイッチの初期設定および設定更新を自動化できます。
ネットワーク構成の概念については 、 Cisco.com のスイッチ ソフトウェア コンフィギュレーション ガイドを参照してください。このソフトウェア コンフィギュレーション ガイドには、スイッチを使用してギガビット イーサネットで相互接続された専用ネットワーク セグメントを作成するネットワーク構成の例が記載されています。