Cisco Unified IP Phone 7970G/7971G-GE アドミニストレーションガイド for Cisco Unified CallManager Release 4.2

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Cisco Unified IP Phone 7970G/7971G-GE アドミニストレーションガイド for Cisco Unified CallManager Release 4.2

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Cisco Unified IP Phone をネットワークに設置するための準備

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Updated:: 2017年6月15日

章のタイトル： Cisco Unified IP Phone をネットワークに設置するための準備

他の Cisco Unified IP テレフォニー製品との相互対話の概要
- Cisco Unified IP Phone と Cisco Unified CallManager 間の相互対話の概要
- Cisco Unified IP Phone と VLAN 間の相互対話の概要
電話機への電源供給
電話機の設定ファイルの概要
電話機の起動プロセスの概要
Cisco Unified CallManager データベースへの電話機の追加
Cisco Unified IP Phone の MAC アドレスの特定

Cisco Unified IP Phone をネットワークに設置するための準備

Cisco Unified IP Phone を使用すると、データネットワーク上で音声を使用した通信が可能になります。この機能を実現するために、IP Phone は、Cisco Unified CallManager、DNS サーバ、DHCP サーバ、TFTP サーバ、メディアリソース、シスコ先行標準 PoE など、主要な複数の Cisco Unified IP テレフォニーコンポーネントおよびネットワークコンポーネントに依存し、それらのコンポーネントと相互に対話します。

この章では、Cisco Unified IP Phone 7970 シリーズと、Cisco Unified CallManager、DNS サーバ、DHCP サーバ、TFTP サーバ、およびスイッチとの間で行われる相互対話を中心に説明します。また、電話機への電源供給に関するオプションについても説明します。Voice over IP（VoIP）ネットワークの他の主要コンポーネントについては、次の URL にある『 Cisco IP テレフォニーソリューションリファレンスネットワークデザイン Cisco Unified CallManager 4.0 』を参照してください。

http://www.cisco.com/go/srnd

音声通信と IP 通信については、次の URL を参照してください。

http://www.cisco.com/en/US/partner/products/sw/voicesw/index.html

この章では、Cisco Unified IP Phone 7970 シリーズと Voice over IP（VoIP）ネットワークの他の主要コンポーネントとの間で行われる相互対話の概要について説明します。この章は、次の項で構成されています。

• 「他の Cisco Unified IP テレフォニー製品との相互対話の概要」

• 「電話機への電源供給」

• 「電話機の設定ファイルの概要」

• 「電話機の起動プロセスの概要」

• 「Cisco Unified CallManager データベースへの電話機の追加」

• 「Cisco Unified IP Phone の MAC アドレスの特定」

他の Cisco Unified IP テレフォニー製品との相互対話の概要

Cisco Unified IP Phone を IP テレフォニーネットワークで機能させるには、IP Phone を Cisco Catalyst スイッチなどのネットワークデバイスに接続する必要があります。また、コールを送受信するには、事前に Cisco Unified IP Phone を Cisco Unified CallManager システムに登録しておく必要もあります。

この項では、次のトピックについて取り上げます。

• 「Cisco Unified IP Phone と Cisco Unified CallManager 間の相互対話の概要」

• 「Cisco Unified IP Phone と VLAN 間の相互対話の概要」

Cisco Unified IP Phone と Cisco Unified CallManager 間の相互対話の概要

Cisco Unified CallManager は、オープン型の業界標準コール処理システムです。Cisco Unified CallManager ソフトウェアは、従来の PBX 機能を企業 IP ネットワークと統合して、電話機間のコールの確立や切断を行います。Cisco Unified CallManager は、IP テレフォニーシステムのコンポーネント（電話機とアクセスゲートウェイのほか、電話会議やルートプランなどの機能に必要なリソース）を管理します。また、Cisco Unified CallManager には、次の機能もあります。

• 電話機のファームウェアの提供

• 認証と暗号化（テレフォニーシステムに設定されている場合）

• 設定ファイルと CTL ファイルの提供（TFTP サービス経由で）

• 電話機の登録

• コールの保存（この機能により、プライマリ CallManager と電話機間でシグナリングが消失してもメディアセッションは継続されます）

この章で説明している IP デバイスと連携するための Cisco Unified CallManager の設定方法については、『Cisco Unified CallManager アドミニストレーションガイド』、『Cisco Unified CallManager システムガイド』、および『Cisco Unified CallManager セキュリティガイド』を参照してください。

Cisco Unified IP Phone のセキュリティ機能の概要については、「Cisco Unified IP Phone のセキュリティ機能の概要」を参照してください。

（注）設定対象の Cisco Unified IP Phone モデルが Cisco Unified CallManager Administration の Phone Type ドロップダウンリストに表示されない場合は、次の URL にアクセスして、Cisco Unified CallManager のバージョンに対応した最新のサポートパッチをインストールしてください。URL は
http://www.cisco.com/kobayashi/sw-center/sw-voice.shtml です。

関連項目

• 「電話機で使用できるテレフォニー機能」

Cisco Unified IP Phone と VLAN 間の相互対話の概要

Cisco Unified IP Phone 7970 シリーズは、内蔵イーサネットスイッチを備えているため、パケットを電話機に転送することも、電話機の背面にあるアクセスポートとネットワークポートに転送することもできます。

アクセスポートにコンピュータを接続した場合、コンピュータと電話機は、スイッチへの同じ物理リンクとスイッチ上の同じポートを共有します。この共有物理リンクは、ネットワークの VLAN 設定に、次の影響を与えます。

• 現在の VLAN が IP サブネットに基づいて設定されているとします。この場合、同じポートに接続されている他のデバイスと同じサブネットに電話機を割り当てるときに、追加の IP アドレスが使用できないことがあります。

• データ/ネイティブ VLAN 上のデータトラフィックによって、Voice-over-IP トラフィックの品質が低下することがあります。

• ネットワークセキュリティの観点から、VLAN 音声トラフィックを VLAN データトラフィックと分離しなければならないことがあります。

これらの問題は、音声トラフィックを別の VLAN に分離することで解決できます。この場合、電話機が接続されているスイッチポートについては、次の音声トラフィックを別々の VLAN で伝送するように設定します。

• IP Phone で送受信される音声トラフィック（Cisco Catalyst 6000 シリーズなどの補助 VLAN）

• IP Phone のアクセスポートを介してスイッチに接続されている PC で送受信されるデータトラフィック（ネイティブ VLAN）

電話機を別の補助 VLAN に分離すると、音声トラフィックの品質が向上し、各電話機用の IP アドレスが不足している既存のネットワークに多数の電話機を追加できます。

詳細については、シスコ製スイッチに付属のマニュアルを参照してください。また、関連マニュアルには次の URL からアクセスできます。

http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/lan/index.htm

関連項目

• 「電話機の起動プロセスの概要」

• 「ネットワークの設定メニュー」

電話機への電源供給

Cisco Unified IP Phone 7970 シリーズのモデルには、外部電源または Power over Ethernet（PoE）を供給できます。外部電源は、別の電源装置から供給されます。PoE は、電話機に接続されたイーサネットケーブルを介してスイッチから供給されます。

（注）外部電源を供給する電話機を設置する場合は、電話機にイーサネットケーブルを接続する前に、電源装置を電話機とコンセントに接続してください。外部電源を供給する電話機を撤去する場合は、電源装置を取り外す前に、イーサネットケーブルを電話機から取り外してください。

次の項では、電話機への電源供給について説明します。

• 「電源に関するガイドライン」

• 「電話機の消費電力とディスプレイの明るさ」

• 「停電」

• 「電源の詳細情報の入手」

電源に関するガイドライン

表2-1 は、Cisco Unified IP Phone 7970 シリーズの電話機の外部電源および PoE 電源に適用されるガイドラインを示しています。

表2-1 Cisco Unified IP Phone 7970 シリーズへの電源供給に関するガイドライン
電源タイプ	ガイドライン
外部電源：CP-PWR-CUBE-3 外部電源装置から供給される	• Cisco Unified IP Phone 7970 シリーズは CP-PWR-CUBE-3 のみを使用します。
PoE 電源：電話機に接続されたイーサネットケーブルを介してスイッチから供給される	• インラインパワーパッチパネル WS-PWR-PANEL には、Cisco Unified IP Phone との互換性はありません。 • 電話機の無停電動作を保証するには、スイッチがバックアップ電源装置を備えていることを確認してください。 • スイッチで動作中の CatOS または IOS バージョンが目的の電話機の導入をサポートしていることを確認してください。オペレーティングシステムのバージョンについては、スイッチのマニュアルを参照してください。

電話機の消費電力とディスプレイの明るさ

電話機の消費電力は、電話機の電源構成によって異なります。電源構成の概要については、表2-1 を参照してください。構成オプション別の電話機の最大消費電力と、それに関連する電話機のスクリーンの明るさレベルについては、表2-2 を参照してください。

（注）表に示されている消費電力の値には、電話機をスイッチに接続しているケーブルでの損失電力が含まれています。

表2-2 電源構成別の消費電力とディスプレイの明るさ
電話機のモデル	電源構成	スイッチからの最大消費電力	電話機のスクリーンの明るさ
Cisco Unified IP Phone 7970G	ポートごとに 7 W の最大電力をサポートするスイッチからのシスコ先行標準 PoE（双方向電力ネゴシエーションは有効）	6.3 W	約 1/2
	ポートごとに 7 W または 15.4 W の電力をサポートするシスコ製スイッチからのシスコ先行標準 PoE（双方向電力ネゴシエーションは無効）	6.3 W	約 1/2
	シスコ製スイッチからの IEEE 802.3af クラス 3 電源（双方向電力ネゴシエーションは無効）	6.3 W	約 1/2
	サードパーティ製スイッチからの IEEE 802.3af クラス 3 電源	6.3 W	約 1/2
	シスコ製スイッチからの IEEE 802.3af クラス 3 電源（双方向電力ネゴシエーションは有効）	10.25 W	最大¹
	ポートごとに 15.4 W の電力をサポートするシスコ製スイッチからのシスコ先行標準 PoE（双方向電力ネゴシエーションは有効）	10.25 W	最大
	外部電源	--	最大
Cisco Unified IP Phone 7971G-GE	シスコ製スイッチからの IEEE 802.3af クラス 3 電源（双方向電力ネゴシエーションには依存しない）またはサードパーティ製スイッチからの同電源	15.4 W	ほぼ最大
Cisco Unified IP Phone 7971G-GE	外部電源	--	最大

^1.開始時は約 1/2 の明るさですが、電話機が追加電力をネゴシエーションすると最大の明るさに変わります。

（注）電話機のスクリーンの明るさを最大にできない方式で電話機に電源供給する場合は、電話機の［明るさ］コントロール（［設定］>［ユーザ設定］>［明るさ］）を使用しても、明るさを最大値に設定することはできません。

停電

緊急時に電話連絡を行うためには、電話機に電力が供給されている必要があります。電源が切断されている場合は、電源供給が再開するまで、サービスや緊急コールサービスにダイヤルできません。電力異常または停電の場合、サービスや緊急コールサービスにダイヤルする前に、電話機のリセットや再設定が必要になることがあります。

電源の詳細情報の入手

電源の関連情報については、表2-3 に示すマニュアルを参照してください。これらのマニュアルでは、次のトピックについて説明しています。

• Cisco Unified IP Phone 7970 シリーズと連動するシスコ製スイッチ

• 双方向電力ネゴシエーションをサポートする Cisco IOS リリース

• 電源に関するその他の要件および制約事項

表2-3 電源に関連するマニュアル
記載のトピック	URL
PoE ソリューション	http://www.cisco.com/en/US/netsol/ns340/ns394/ns147/ns412/networking_solutions_package.html
Cisco Catalyst スイッチ	http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/lan/index.htm
サービス統合型ルータ	http://www.cisco.com/en/US/products/hw/routers/index.html
Cisco IOS ソフトウェア	http://www.cisco.com/en/US/products/sw/iosswrel/products_ios_cisco_ios_software_category_home.html

電話機の設定ファイルの概要

電話機の設定ファイルは、TFTP サーバに格納され、Cisco Unified CallManager との接続に関するパラメータを定義します。通常、電話機のリセットが必要になる変更を Cisco Unified CallManager に加えると、その変更内容は自動的に電話機の設定ファイルに反映されます。

設定ファイルには、電話機がどのイメージのロードを実行するかに関する情報も含まれています。このイメージのロードが、電話機に現在ロードされているイメージと異なる場合、その電話機は、TFTP サーバと交信して、必要なロードファイルを要求します（ファイル送信元の確実性を保証するため、このファイルにはデジタル署名されます）。

また、設定ファイルでデバイスセキュリティモードが Authenticated に設定され、電話機の CTL ファイルが Cisco Unified CallManager に対する有効な証明書を含んでいる場合、電話機は Cisco Unified CallManager への TLS 接続を確立します。それ以外の場合、電話機は TCP 接続を確立します。

（注）設定ファイルでデバイスセキュリティモードが Authenticated または Encrypted に設定されていても、電話機が CTL ファイルを受信していない場合、電話機は安全に登録できるようにするため、CTL ファイルの取得を継続的に試みます。

次の条件が成り立つ場合、電話機は TFTP サーバの XmlDefault.cnf.xml というデフォルトの設定ファイルにアクセスします。

• Cisco Unified CallManager で自動登録が有効になっている

• 電話機が Cisco Unified CallManager データベースに追加されていない

• 電話機が初めて登録される

自動登録が有効でなく、電話機が Cisco Unified CallManager データベースに追加されていない場合、電話機の登録要求は拒否されます。この場合、電話機はリセットと登録の試行を繰り返します。

電話機が以前登録された場合、電話機は SEP mac_address .cnf.xml という設定ファイルにアクセスします。 mac_address は電話機の MAC アドレスです。

電話機の起動プロセスの概要

Cisco Unified IP Phone は、VoIP ネットワークに接続されると、表2-4 に示すように標準の起動プロセスを実行します。Cisco Unified IP Phone のネットワーク設定によっては、このプロセスステップの一部が省略される場合があります。

表2-4 Cisco Unified IP Phone の起動プロセス
プロセスステップ	説明	関連項目
1. スイッチからの電源取得	電話機が外部電源を使用していない場合は、スイッチが、電話機に接続されているイーサネットケーブルを介してインラインパワーを供給します。	「電話機への電源供給」を参照してください。「起動時の問題の解決」を参照してください。
2. 保存されている電話イメージのロード	Cisco Unified IP Phone には、ファームウェアイメージとユーザ定義プリファレンスを保存する、不揮発性のフラッシュメモリがあります。起動時、電話機はブートストラップローダーを実行して、フラッシュメモリに保存されている電話イメージをロードします。このイメージを使用して、電話機はそのソフトウェアとハードウェアを初期化します。	「起動時の問題の解決」を参照してください。
3. VLAN の設定	Cisco Unified IP Phone がシスコ製スイッチに接続されると、スイッチは、スイッチポートに定義されているボイス VLAN を電話機に通知します。電話機は、事前にその VLAN メンバーシップを認識しておかなければ、IP アドレスに関する Dynamic Host Configuration Protocol（DHCP）要求を処理できないためです。	「ネットワークの設定メニュー」を参照してください。「起動時の問題の解決」を参照してください。
4. IP アドレスの取得	IP アドレスの取得用に DHCP を使用している場合、Cisco Unified IP Phone は、DHCP サーバに問い合せて取得します。ネットワークで DHCP を使用していない場合は、ローカルで各電話機に固定 IP アドレスを割り当てる必要があります。	「ネットワークの設定メニュー」を参照してください。「起動時の問題の解決」を参照してください。
5. TFTP サーバへのアクセス	DHCP サーバは、IP アドレスの割り当てに加えて、Cisco Unified IP Phone を TFTP サーバに割り当てます。電話機に IP アドレスが静的に定義されている場合は、ローカルでその電話機に TFTP サーバを設定する必要があります。この設定によって、その電話機は TFTP サーバと直接交信します。（注） DHCP によって割り当てられる TFTP サーバの代わりに使用する代替 TFTP サーバを割り当てることもできます。	「ネットワークの設定メニュー」を参照してください。「起動時の問題の解決」を参照してください。
6. CTL ファイルの要求	TFTP サーバには、証明書信頼リスト（CTL）ファイルが保存されています。このファイルには、電話機の接続が認められている Cisco Unified CallManager と TFTP サーバのリストが含まれています。また、電話機と Cisco Unified CallManager とのセキュア接続を確立するのに必要な証明書も含まれています。	『Cisco Unified CallManager セキュリティガイド』の「Cisco CTL クライアントの設定」の章を参照してください。
7. 設定ファイルの要求	TFTP サーバには設定ファイルが保存されています。設定ファイルは、Cisco Unified CallManager に接続するためのパラメータと、電話機に関するその他の情報を定義します。	「電話機の設定ファイルの概要」を参照してください。「起動時の問題の解決」を参照してください。
8. Cisco Unified CallManager との交信	設定ファイルは、Cisco Unified IP Phone と Cisco Unified CallManager との通信方法を定義し、電話機にロード ID を割り当てます。電話機は、設定ファイルを TFTP サーバから取得すると、リスト上で優先順位が最も高い Cisco Unified CallManager への接続を試みます。セキュリティが実装されている場合、電話機は TLS 接続を確立します。そうでない場合は、非セキュア TCP 接続を確立します。電話機がデータベースに手動で追加されている場合、Cisco Unified CallManager はその電話機を識別します。電話機がデータベースに手動で追加されていない場合、自動登録が Cisco Unified CallManager で有効になっているときは、その電話機は、Cisco Unified CallManager データベースに対してその電話機自体の自動登録を試みます。（注） Cisco Unified CallManager でセキュリティを有効にすると、自動登録は無効になります。この場合は、電話機を手動で Cisco Unified CallManager データベースに追加する必要があります。	「起動時の問題の解決」を参照してください。

Cisco Unified CallManager データベースへの電話機の追加

Cisco Unified IP Phone を設置する前に、Cisco Unified CallManager データベースに電話機を追加する方法を選択しておく必要があります。次の各項で、それらの方法について説明します。

• 「自動登録による電話機の追加」

• 「自動登録と TAPS による電話機の追加」

• 「Cisco Unified CallManager Administration による電話機の追加」

• 「BAT による電話機の追加」

表2-5 は、Cisco Unified CallManager データベースに電話機を追加する方法の概要を示しています。

表2-5 Cisco Unified CallManager データベースに電話機を追加する方法
方法	MAC アドレスの必要性	注釈
自動登録	なし	電話機への電話番号の割り当てを制御することはできません。セキュリティまたは暗号化が有効になっている場合は使用できません。
自動登録と TAPS	なし	自動登録と Bulk Administration Tool（BAT）が必要です。ユーザが電話機から TAPS を呼び出すと、Cisco Unified CallManager データベースでデバイスの MAC アドレスおよび DN が更新されます。
Cisco Unified CallManager Administration の使用	あり	電話機を個別に追加する必要があります。
BAT の使用	あり	同じ電話機モデルの複数のグループを追加できます。 Cisco Unified CallManager データベースに電話機を追加するタイミングをスケジュールできます。

自動登録による電話機の追加

電話機を設置する前に自動登録を有効にしておくと、次の操作が可能になります。

• Cisco Unified IP Phone を IP テレフォニーネットワークに物理的に接続したときに、自動的に電話機を Cisco Unified CallManager データベースに追加する。自動登録時に、Cisco Unified CallManager は、次に使用可能な一連の電話番号を電話機に割り当てます。

• 事前に電話機から MAC アドレスを収集することなく、電話機を追加する。

• すばやく Cisco Unified CallManager データベースに電話機を登録し、Cisco Unified CallManager から電話番号などの設定を変更する。

• 自動登録された電話機を新しい場所に移動し、電話番号を変更することなく別のデバイスプールに割り当てる。

（注）自動登録は、ネットワークに追加する電話機が 100 台未満の場合に使用してください。ネットワークに 100 台以上の電話機を追加するときは、Bulk Administration Tool（BAT）を使用してください。「BAT による電話機の追加」を参照してください。

場合によっては、自動登録を使用することが適さないことがあります。たとえば、電話機に特定の電話番号を割り当てる場合や、認証または暗号化を実装する場合です（『 Cisco Unified CallManager セキュリティガイド 』を参照）。自動登録の有効化については、『 Cisco Unified CallManager アドミニストレーションガイド 』の「自動登録の使用可能化」を参照してください。

（注） Cisco CTL クライアントでクラスタ全体のセキュリティモードに認証および暗号化を設定した場合、Cisco Unified CallManager は自動登録を自動的に無効にします。

関連項目

• 「自動登録と TAPS による電話機の追加」

• 「Cisco Unified CallManager Administration による電話機の追加」

• 「BAT による電話機の追加」

自動登録と TAPS による電話機の追加

TAPS（内線番号自動登録システム）は、Bulk Administration Tool（BAT）と連携し、Cisco Unified CallManager データベースにダミーの MAC アドレスで追加されている電話機を一括して更新します。TAPS を使用すると、MAC アドレスが更新され、電話機に定義済みの設定がダウンロードされます。

自動登録と TAPS を使用して電話機を追加する場合、事前に電話機から MAC アドレスを収集しておく必要はありません。

（注）自動登録と TAPS は、ネットワークに追加する電話機が 100 台未満の場合に使用してください。ネットワークに 100 台以上の電話機を追加するときは、Bulk Administration Tool（BAT）を使用してください。「BAT による電話機の追加」を参照してください。

TAPS を実装するには、システム管理者またはエンドユーザが TAPS の電話番号をダイヤルし、ボイスプロンプトに従います。このプロセスが完了すると、電話機にその電話番号などの設定がダウンロードされ、Cisco Unified CallManager Administration で電話機の MAC アドレスが正しい値に更新されます。

TAPS を機能させるには、Cisco Unified CallManager Administration（ System > Cisco Unified CallManager ）で自動登録を有効にする必要があります。

BAT と TAPS の詳細については、『Cisco Unified CallManager Bulk Administration ガイド』を参照してください。

関連項目

• 「自動登録による電話機の追加」

• 「Cisco Unified CallManager Administration による電話機の追加」

• 「BAT による電話機の追加」