- このマニュアルについて
- Cisco Unified IP Video Phone の概要
- ネットワークに Cisco Unified IP Video Phone を設置するた めの準備
- Cisco Unified IP Phone のセッ トアップ
- Cisco Unified IP Video Phone の設定値の設定
- 機能、テンプレート、サービス、 およびユーザの設定
- Cisco Unified IP Video Phone のカスタマイズ
- Cisco Unified IP Video Phone のモデル情報、コール ステータ ス、現在の設定値、デフォルト の設定値、およびコール統計情 報の表示
- Cisco Unified IP Video Phone のリモート モニタリング
- トラブルシューティングとメン テナンス
- Web サイトによるユーザへの 情報提供
- Cisco Unified IP Video Phone 7985G のファームウェアの更 新
- 技術仕様
- 索引
Cisco Unified IP Video Phone 7985G アドミニストレーション ガイド
偏向のない言語
この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
翻訳について
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
- Updated:
- 2012年2月24日
章のタイトル： Cisco Unified IP Video Phone のカスタマイズ
Cisco Unified IP Video Phone のカスタマイズ
この章では、電話機の呼出音、背景イメージ、およびアイドル表示をサイトでカスタマイズする方法について説明します。呼出音は、電話機がコールを受信したときに再生されます。背景イメージは、電話機の LCD スクリーンに表示されます。アイドル表示は、電話機が所定の期間使用されていない場合に、LCD スクリーンに表示されます。
カスタム電話呼出音の作成
Cisco Unified IP Video Phone には、DEFAULT、Ring Ring、Discrete、Fantasy、Space、および Jazz という 6 個のデフォルト呼出音タイプが付属しており、これらはハードウェアに内蔵されています。また、Cisco Unified CallManager では、一連のデフォルト追加呼出音も提供しています。これらは、パルス符号変調（PCM）ファイルとしてソフトウェアに実装されています。この PCM ファイルは、サイトで使用できる呼出音のリスト オプションを記述した XML ファイル（RingList.xml）とともに、各 Cisco Unified CallManager サーバの TFTP ディレクトリにあります。
次の各項で、PCM ファイルを作成し、RingList.xml ファイルを編集して、サイトで使用できる電話機呼出音をカスタマイズする方法について説明します。
RingList.xml ファイルの形式の要件
RingList.xml ファイルは、電話機の呼出音タイプのリストを保持する XML オブジェクトを定義しています。このファイルには、呼出音タイプを 50 個まで含めることができます。呼出音タイプごとに、その呼出音タイプに使用される PCM ファイルへのポインタ、および Cisco Unified IP Phone の Ring Type メニューでその呼出音について表示されるテキストを記述します。このファイルは、各 Cisco Unified CallManager の Cisco TFTP サーバの C:\ Program Files\Cisco\TFTPPath ディレクトリに保持されます。
CiscoIPPhoneRingList XML オブジェクトで、次の簡単なタグ セットを使用して情報を記述します。
定義名には、次のような特性があります。電話機の呼出音タイプごとに、必須の DisplayName と FileName を記述する必要があります。
•
DisplayName には、関連付けられた PCM ファイルのカスタム呼出音の名前を定義します。この名前は、Cisco Unified IP Phone の Ring Type メニューに表示されます。
• FileName には、DisplayName に関連付けるカスタム呼出音の PCM ファイルの名前を指定します。
（注） DisplayName フィールドと FileName フィールドは、25 文字以下にする必要があります。
次の例は、電話機の呼出音タイプを 2 つ定義した RingList.xml ファイルを示しています。
カスタム呼出音タイプの PCM ファイルの要件
呼出音の PCM ファイルは、Cisco Unified IP Phone で正常に再生するには次の要件を満たしている必要があります。
• カスタム電話呼出音の PCM ファイルの作成には、ファイル形式に関するこれらの要件を満たした、任意の標準的なオーディオ編集パッケージを使用できます。
カスタム電話呼出音の設定
Cisco Unified IP Video Phone 7985 のカスタム電話呼出音を作成するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 各カスタム呼出音の PCM ファイルを作成します（ファイルごとに呼出音 1 つ）。PCM ファイルでは、「カスタム呼出音タイプの PCM ファイルの要件」に示した形式ガイドラインを遵守してください。
ステップ 2 作成した新しい PCM ファイルを、クラスタ内にある各 Cisco Unified CallManager の Cisco TFTP サーバの C:\Program Files\Cisco\ TFTPPath ディレクトリに配置します。
ステップ 3 テキスト エディタを使用して、RingList.xml ファイルを編集します。このファイルの形式および RingList.xml ファイルの例については、「RingList.xml ファイルの形式の要件」を参照してください。
ステップ 4 修正内容を保存し、RingList.xml ファイルを閉じます。
ステップ 5 新しい RingList.xml ファイルをキャッシュするには、Cisco Unified CallManager Serviceability を使用して、TFTP サービスをいったん停止し、もう一度開始します。または、Advanced Service Parameters にある「Enable Caching of Constant and Bin Files at Startup」TFTP サービス パラメータをいったん無効にして、もう一度有効にします。
カスタム背景イメージの作成
ユーザに対して、電話機の LCD スクリーンに使用されるさまざまな背景イメージを提供できます。ユーザは、電話機の Settings > User Preferences > Background Images を選択して、背景イメージを選択できます。
ユーザに表示されるイメージ選択肢は、電話機が使用している TFTP サーバに保存された PNG イメージと XML ファイル（List.xml）から取得されます。TFTP サーバに独自の PNG ファイルを保存し、XML ファイルを編集すると、ユーザが選択できる背景イメージを指定することができます。この方法によって、お客様の企業ロゴなどのカスタム イメージを提供できます。
次の各項で、独自の PNG ファイルを作成し、List.xml ファイルを編集して、サイトで使用できる背景イメージをカスタマイズする方法について説明します。
List.xml ファイルの形式の要件
List.xml ファイルは、背景イメージのリストを保持する XML オブジェクトを定義しています。List.xml ファイルは、TFTP サーバの次のフォルダに保存されます。
C:\Program Files\Cisco\TFTPPath\Desktops\800x600x16
ヒント ディレクトリ構造と List.xml ファイルを手動で作成する場合は、TFTP サービスによって使用されるユーザである .\CCMService が、そのディレクトリとファイルにアクセスできるようにしてください。
List.xml ファイルには、背景イメージを 50 個まで含めることができます。イメージは、電話機の Background Images メニューに表示する順に記述します。List.xml ファイルでは、ImageItem という要素タイプをイメージごとに 1 つずつ記述します。ImageItem 要素は、次の 2 つのアトリビュートを保持しています。
• Image：電話機の Background Images メニューに表示されるサムネール イメージの取得場所を指定するユニフォーム リソース識別子（URI）。
• URL：電話機がフル サイズ イメージを取得する場所を指定する URI。
次の例は、2 つのイメージを定義した List.xml ファイルを示しています。イメージごとに、必須の Image アトリビュートと URL アトリビュートが含まれている必要があります。この例に示された TFTP URI が、フル サイズ イメージとサムネール イメージにリンクする唯一の方法です。HTTP URL のサポートは提供されません。
Cisco Unified IP Phone のファームウェアには、デフォルトの背景イメージが含まれています。このイメージは、List.xml ファイルには定義されていません。デフォルトのイメージは、電話機の Background Images メニューでは常に先頭に表示されます。
（注） Cisco Unified IP Video Phone 7985G では、サムネールのプレビューをサポートしていません。メニューにファイル名が一覧表示されるので、Select を押してイメージを確認し、保存する場合は Save を押します。
カスタム背景イメージの PNG ファイルの要件
それぞれの背景イメージには、フル サイズの PNG ファイルが必要です。背景イメージの PNG ファイルは、Cisco Unified IP Video Phone で正常に表示するには次の要件を満たしている必要があります。
• フル サイズ イメージ：800 ピクセル（幅） x 600 ピクセル（高さ）
• カラー パレット：最大 16 ビット カラー。16 ビットを超える色数も使用できますが、電話機では、イメージを表示する前にカラー パレットが 16 ビットに減色されます。最適な表示結果を得るには、PNG ファイルの作成時に、イメージのカラー パレットを 16 ビットに減色します。
ヒント 色調レベルの数値をカラー チャネルごとに指定できる、ポスタライズ機能に対応した画像プログラムを使用している場合は、チャネルごとの色調レベルの数値を 16 に設定します（赤 16 階調 x 緑 16 階調 x 青 16 階調 = 4,096 色）。
背景イメージの設定
Cisco Unified IP Phone のカスタム背景イメージを作成するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 各イメージの PNG ファイルを 2 個作成します（フル サイズ バージョンとサムネール バージョン）。PNG ファイルでは、「カスタム背景イメージの PNG ファイルの要件」に示した形式のガイドラインを遵守してください。
ステップ 2 作成した新しい PNG ファイルを、クラスタ内の各 Cisco Unified CallManager の TFTP サーバにある次のフォルダに配置します。
C:\Program Files\Cisco\TFTPPath\Desktops\320x212x12
（注） シスコでは、カスタム イメージ ファイルのバックアップ コピーを別の場所にも保存しておくことをお勧めします。このバックアップ コピーは、カスタマイズしたファイルが Cisco Unified CallManager のアップグレードで上書きされた場合に使用できます。
ステップ 3 テキスト エディタを使用して、List.xml ファイルを編集します。このファイルの位置、形式の要件、およびファイルの例については、「List.xml ファイルの形式の要件」を参照してください。
ステップ 4 修正内容を保存し、List.xml ファイルを閉じます。
（注） カスタマイズした List.xml ファイルは、Cisco Unified CallManager をアップグレードすると、デフォルトの List.xml ファイルに置き換えられます。List.xml ファイルをカスタマイズした後は、ファイルのコピーを作成して、別の場所に保存しておいてください。Cisco Unified CallManager をアップグレードした後に、デフォルトの List.xml ファイルを保存済みのコピーで置き換えます。
フィードバック